2026年05月30日 作成 / 執筆:アニ-講師 / 閲覧数: 16

「技術士試験の高速記述方法」
まもなく6月になります。6月は実践能力向上の月間と位置付け、試験本番に備え記述能力のトレ-ニングに取り組んでいただきたいと思います。今回は試験答案を速く書く、「高速記述方法」をご紹介します。
1.書くトレ-ニング
技術士試験は記述試験です。パソコンではなく全て自分の手で記述しなければなりません。このため単純に「書くトレ-ニング」が必要なのです。加えて制限時間内に記述する必要性があるため、高速記述が求められます。これを鍛えるには以下を実践下さい。理屈ではなく身体で体得する以外にその方法はありません。
1)グリップハンドで握力を鍛える。
1日で600字×記述用紙9枚=5,400字の記述は、相当握力を消耗します。実際、私は試験本番で一時的に書くことができなくなった経験があります。利き手以外で書けたらどれだけ楽かと本当に思ったぐらい握力を消耗します。是非、無駄なことと思わず、隙間時間でハンドグリップ等で握力強化を継続して下さい。本番での強い味方になるでしょう。
2)早く書くノウハウ
早く書くためにはいくつかのノウハウがあり、それには次のようなものがあります。
・筆記用具にこだわる。(えんぴつ、メカニカルペンシルの種類や、芯の太さと濃さ、指や手の保護グリップ、消しゴムの種類)
・ペンを軽く握り、筆圧を下げて書く。 ・指ではなく腕で書き、握力消耗を軽減する。
・「丁寧きれいな文字」ではなく、無理なく読める、減点されない高速化レベルを維持する。
・5分間で何文字書けるか時間を図り、徐々にスピ-ドを加速する訓練を行う。
・過去問模範解答や自身の準備解答文の書き写しトレ-ニングを行う。
・わかり易く・整理された箇条書きは、字数の削減と記述時間の省エネ対策となる。
2.構想と構成が全て(設問は3回読む)
設問文は丁寧に3回読みましょう。題意は何か、その背景としているもの何か、どのような記述項目がマストであり、技術士らしさを示すには何が必要か等を探りましょう。設問文は要所であえて区切り、頭の中を整理しながら読んで下さい。題意と一致した記述項目を明確にしましょう。この整理と構想による骨子構成の作成が合否を決定します。
3.題意を見出しに反映
上記2で整理した題意を確実に見出しへ反映、例えば以下のようにメモしましょう。 重要なのは題意に沿った確実な構成力です。
例1.○○に対する多面的観点からの技術課題
(1)財政的観点
(2)技術的観点
(3)地域社会的観点
例2.最も重要と考える課題とその複数解決策
(1)最も重要と考える課題とその理由
(2)複数の解決策
例3.解決策による想定される新たなリスクとその対策
(1)想定される新なリスク
(2)対策
4.骨子法による記述項目の構想
上記3.で題意に沿った見出しが構成されました。次はこの見出しに対し骨子法を活用、その論述軸を構想します。これまで訓練・蓄積してきた多数の技術キーワードを、即時に想起、どのような施策を展開すべきか、どんな効果をアピ-ルすべきかを、思いついた順にメモして行きます。
5.多面的表現の工夫
多面的表現は、①「人、物、資源、環境、社会要求等」の側面で示す場合と、②例えばハード&ソフト対策のそれぞれに対し、緩和対策と適応対策を区分して示す場合が想定されます。どちらが題意に対して効果的であるかを瞬時に判断して、有効な方で記述下さい。箇条書きで示すことで試験官は視覚的に見やすく、理解しやすいです。
6.タイム&メンタルマネジメント
記述はタイムマネジメントが全てです。最終的な確認、修正時間も予め、考慮しておく必要があります。このため構想及び記述は、制限時間の80%で終えることを想定した訓練が必要です。この際、小見出し等が記述解答文へインパクト効果を発揮できているかを見直して下さい。不足の場合はインパクトある、小見出しに工夫下さい。 本番では想定外、イレギュラ-なリスクも想定しておかなければなりません。(例えば隣席の受験者の貧乏ゆすりや、ちょっとしたしぐさが気になる等)さらに本番はことのほか、自宅とは違い予定どおりにことが進まないことが想定されます。従って、予め精神面でも余裕が必要であり、試験本番におけるタイム&メンタルマネジメントが必須です。
7.合格するための重点トレ-ニング
合格するために、以下を重点的にトレ-ニング下さい。
① どのテーマが出題されて、3課題は必ず抽出できる。
② 問題を見た瞬間に構成をつくる訓練を反復する。
③ 解決策は具体性(工法・数値・管理手法)を示す。
④ リスク・倫理・安全まで触れる。
⑤ 「技術者視点」と「自分の意見」を明確に示す。
⑥最重要ポイントは思考スピードと高速記述しながら次の展開を思考する。
8.合格を確信する高速化練習
私は、初回合格の施工計画分野以降、その後の技術士試験(総合監理、建設環境、河川・砂防、衛生工学)では、いずれも設問を見た瞬間に「書き続けることができる」と確信し、結果として合格できました。その理由は以下にあったと回想します。
① 相当数の準備課題を準備したこと。
② キ-ワ-ドや準備解答文を、ICレコ-ダ-により3倍速で聞き続けたこと。
③ 業務や技術士受験学習以外でも、速く記述するトレ-ニングを継続したこと。
④ 速攻記述イメ-ジトレ-ニング(骨子法メモ作成)を徹底したこと。
⑤ 新しい技術トレンドキーワードを自ら探し集め、解答文に盛り込んだこと。
どうぞ、受験者の皆さんは自分にあった記述高速化のための方法を見つけて下さい。そして速く記述することを訓練下さい。実際に時間を計測し、1枚解答用紙600字を約20分で書けるよう計画的なトレ-ニングを継続下さい。実際にできないことは本番では決して、達成することはありません。次回は「骨子の速攻作成方法」について、私の経験を踏まえご紹介したいと思います。(以上)