2026年03月28日 作成 / 執筆:アニ-講師 / 閲覧数: 20

「技術士試験に合格するテンプレ-ト」
これから受験者の皆さんは試験準備に向け、多数の準備解答文を用意する必要があります。この作業は労力を必要としますが最も重要であり、合格への近道であると私は確信しています。 今回はその準備解答文作成のための「定型テンプレ-ト」ついてご紹介したいと思います。部門や専門科目を問わず活用できるので、参考にしていただければ思います。
1. テンプレート作成の基本方針
技術士試験は「文章力」よりも論理性、網羅性、一貫性が評価されます。従って、文章はシンプルに整理されていることが重要であり、このためテンプレ-トの作成では以下を基本とすることが大切です。
・設問要求項目に100%応答する構造
・どの分野でも使い回せる汎用性
・採点者が理解しやすい論理構成と展開フロ-
2. テンプレ-トとは
そもそもテンプレ-トとは、「型で作られたサンプルひな形」とも言えるかもしれません。予めひな形に当てはめて、準備解答文の構成内容やキーワ-ドを整理し、書き出しておくノートやカードを総称しています。 設問内容が想定外であったとしても、キーワ-ド等をテンプレ-ト化しておくことで、整理された情報(:脳内の長期記憶)をいつでも引き出すことが可能となります。試験本番では長期記憶ソースを呼び起こし、つなぎ合わせることで論述できる応用機能を発揮します。 但し、専門課題のような設問では、必ずしもこの方法では対応できない場合もありますので、その点は了承下さい。
3.全体フレ-ム
例えば「課題:担い手不足等」をとりあげたとして、以下のように全体フレ-ムとして整理しておけば、どんな設問に対しも、解答文記述が可能となることを狙いとしています。
・導入部:(今どうして?:社会的、技術的背景、問題の重要性の指摘)
・技術的課題:(何が、課題?:生産力低下、健全な産業維持が困難)
・課題分析:(何が原因?:少子高齢化、若手人材からの敬遠)
・想定解決方策とその理由:(どうする?:AI先端技術活用、ロボット化)
・対策上の留意点:(想定リスクと対応?:財源、普及、人材教育)
・効果、成果、展望:(メリット、デメリット、普及による便益、技術応用や期待技術)
4.展開フロ-の構築と作成
テンプレ-トは上記に示した項目:「導入→課題→原因→対策→効果」が一直線に繋がるフロ-とすることが重要です。コンパクトに1テーマ、1枚のカードとなるようなイメ-ジで、具体的に何を、いつ、どうするか絶えず意識し、展開フロ-に落とし込みます。以下それぞれの項目の作成ポイントを整理します。
5.導入部(課題認識と背景)
解答文の冒頭:導入箇所では現在の課題や背景等を以下のように技術者の認識として、本題へ導く論述展開を思考下さい。
・「○○分野では、△△の高度化、複雑化に対応するために□□が緊喫課題である。」
・「近年は、急激な○○により、△△の課題が顕在化、社会的ニーズとされている。」
・「このような状況下で、技術者には□□の観点から、その課題解決が切望されている。」
6.技術的課題は分割
技術課題は同じ要素が重複しないように、以下のように制約条件と課題要因(コントロ-ルポイント)を分割・整理します。
1) 制約条件
・「導入にあたっては、コスト対効果の検討が必要である。」
・「既存システムの改善と整合性確保が前提条件である。」
・「現場技術者への教育・訓練プログラムが必須課題である。」
2) 課題要因(以下のように課題要因は1項目づつ、シンプルに分けて短文で表現する)。
・「課題1:○○に起因し、○○の影響から、△△となっている。」
・「課題2:□□が不十分であり、▽▽の制約から◇◇が□□されていない。」
・「課題3:◆◆と○○との、相反する課題への対応が必要であった。」
6.課題分析
課題分析では、その要因については、以下のように技術的知識を整理しておきます。
・「この要因としては、○○技術では目標ラインが限界であることが挙げられる。」
・「△△の工程はその運用が属人的であり、標準化されていないことが一因である」
・「その理由は、□□に関するデータ蓄積の絶対量と情報活用が不十分である。」
7.解決方策は多面的視点で
課題の解決方策は、以下のように多面的な視点で整理しましょう。また、「技術+効果」を定量的数値で示すことを意識下さい。
・人材:各分野の専門技術者スタッフによるプロジェクトを構築、人的資源を確保
・活用資源、ツール:△△活用・構築した管理ツールを導入、作業性及び管理効率を改善
・方法:▽▽の理由から、○技術の段階的導入により順応的な対応方針設定
・効果:成果として◇◇の改善により、目標とした○○を約○○削減が可能 ・成果:長期的に◇◇の信頼性向上する成果獲得に期待
8.技術者倫理と社会的責任に立脚
課題解決の整理では技術者倫理、社会的責任の視点が必須であり、これに立脚した視点であることを示して下さい。
・「○○技術解決においては、技術者倫理の遵守が不可欠」
・「特に、安全性・環境負荷・利用者への社会的影響への配慮が肝要」
・「社会に対する説明責任を果たし、コンセンサス獲得がその使命」
10.未来志向を示す
○○技術者として社会的要請に応える役割を果たしていくことや技術研鑽の継続等、未来志向と展望を意識下さい。
11.準備想定問題への適用
準備する想定問題は、今回構想した作成する定型テンプレ-トに基づき、課題ごとに整理することをお勧めします。分野、ジャンル別に1課題1枚のカードがクリップで留め、整理されている状況をイメ-ジして下さい。 わかり易くかつ使いやすく整理できると思いますし、頭の中の整理と蓄積記憶情報の引き出しとしての利用、暗記に対し極めて有効であると思います。 次回は、試験官に視覚的に魅せる、目に留まる解答文の記述・表現方法についてご紹介したいと思います。(以上)