2019年08月20日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数: 874
先日、来年技術士試験を受ける友人が一次試験のためのセミナーに参加したようで、その内容を聞かせてもらいました。
そこでは、一次試験の勉強は従来の資格試験と同様に参考書や問題集が中心の学習方法であると説明しています。
なぜ同じかと言うと、一次試験の場合は1つの問題に対して必ず暗記すべき唯一無二の答えがあるからです。
言い方を変えると正解は1つだけであるという事です。
例えば、『問題:荷重Pが掛かる際の、この柱と梁に掛かるモーメントを求めよ』です。
正解は、正しい計算さえすれば、全員が同じ回答となります。
また、過去問題の類似問題が出題されるのも一次試験の特徴です。
そのため、一次試験は過去問題を中心にして、解答練習を繰り返すことで合格を目指します。
つまり一次試験の勉強は、問題と模範解答をセットで暗記するイメージです。
これに対して、二次試験は、正解の無い問題が出題されます。
例えば、『問題:あなたの選択科目における技術分野で現状の問題点と課題を挙げ、
課題を解決できる技術革新を述べなさい』と言う問題です。
このような問題の場合、受験生1人1人で正解が違ってきます。
技術士の選択科目は全部で69科目ありますし、それぞれの受験生で専門とする事項も異なります。
また、解答を作成するときの社会情勢も影響します。
現在の反映すべき社会情勢は、SDGsを絡めて解答を書くことが勧められています。 これらの組合せは、無限となります。
そのため、二次試験の合格解答は、解答者の人数分だけあることになり、『これを書けば合格する』と言う模範解答がありません。
昨年記述した合格解答を今年記述したら不合格という事ももちろんあるのです。
上記のように一次試験と二次試験は、勉強方法が異なりますし、
二次試験の勉強の方が遥かに難しく、時間がかかることがわかると思います。
二次試験は、過去問だけを勉強すれば合格できる一次試験とは異なります。
これらの違いをシッカリと理解して、充分時間を取って一発合格を果たしてください。