2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数: 905
平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。
建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。
以下はⅡ-2-1に関する記述です。
Ⅱ-2-1は主として河川や砂防に関連する問題でした。
平成29年7月の九州北部豪雨での筑後川右岸流域での被害、という非常に具体的な災害を踏まえての問いです
ので、この災害に関する知識がなければ記述することはかなり難しいと考えます。
問われているのは以下の2点です。
①災害の主な特徴と技術的な課題をそれぞれ2つ以上
②課題2つについて、具体的な対策と対策実施上の留意点
まず①についてです。
「線状降水帯の形成に伴う長時間かつ高強度の豪雨」という災害発生誘因と、「大量の流木による被害」の2点
については必ず触れるべきです。
線状降水帯による豪雨を特徴として挙げるのであれば、発生予測が困難な線状降水帯をいかにして把握するか、
というようなことが課題として考えられます。
流木被害を特徴として挙げるのであれば、大量の流木発生をいかにして抑制するか、あるいは流木災害の被害を
いかにして軽減するか、というようなことが課題として考えられます。
次に②についてです。
課題2つに対して、具体的な対策方法と実施上の留意点を述べます。
例えば線状降水帯の把握であれば、XRAINの活用等が具体的な対策方法として考えられます。また、流木被害の
軽減に関しては、砂防分野であれば流木捕捉機能が高い部分透過型(あるいは透過型)堰堤の採用等が具体的な
対策方法として考えられます。
こういった具体的な対策方法に併せて、実施上の留意点を述べます。
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