2018年01月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師 / 閲覧数: 525
「私はあの人と比べて優れている」
もしくは
「私はあの人よりも劣っている」
こういったことを考えたことがある人もいるのではないでしょうか? しかし、実は、こういった社会的な比較は幸福感によくない影響を与えることがわかっています。たとえば、2016年ごろから指摘されていますが、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを利用することで、精神的な健康状態を損ねるという調査結果が発表されています。これは2015年にミズーリ大学コロンビア校が発表した研究結果です。参考:If Facebook use causes envy, depression could follow
FacebookやTwitterといったネットワークは友人とのつながりを途絶えさせず、古くからの友達の近況に耳を傾けられることから、利用方法によっては便利ではあります。ケンタッキー大学の心理学教授リチャード・H・スミス博士は「With Whom Do We Compare?」という記事のなかで、適切な対象と比較することの大切さを教えています。私たちはそれぞれ置かれている社会的な立場、性別、年齢などの差異があります。それらを無視して、社会的な比較を行うのはまるで、大人が描いた絵と子どもが描いた絵を比べて「同じ人間が描いたものとは思えない」と考えるようなものです。
何かと比較することで自身のなかにある競争力を引き出すことができる場合もあります。そのときは、適切な対象と比較することを念頭に置くことを忘れないでおきましょう。むやみな比較は心の健康を害する危険があります。