2017年03月07日 作成 / 執筆:タートル講師
受験申込の書類は大きく2つの内容に分かれています。
1つ目は、1枚目の「技術士第二次試験受験申込書」です。これは氏名、住所、受験部門・科目、勤務先、
技術士補となる資格を有していることの証明等を記入します。
2つ目は、2枚目の「業務経歴票[証明書]」です。これは大学院における研究経歴、勤務先における業務
経歴、業務内容の詳細等を記入します。
1枚目については、全く事務的な内容なので、受験申込み案内に従って記入すれば問題ありません。
重要なのは2枚目の内容です。勤務先における業務経歴や業務内容の詳細の出来が、口頭試験に大きな影響
を与えるので、事務的に間違いがないことは当然として、「技術士にふさわしい」内容になっていることが
大切です。
今回は勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点を2つアドバイスしたい
と思います。なお、ここでは「技術士補としての経験」以外の受験資格で受験される方を対象としています。
まず1つ目は、割と事務的なことです。業務内容として書くべき仕事は、どのようなものが適切でしょうか?
受験申込み案内には、「科学技術に関する業務」が業務の経歴になると書かれていて、かつ注釈として以下の文章
があります。
『科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、
設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務』
嚙み砕いて言えば、技術系の仕事で、計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)どれかに当てはま
っていることが大切です。
例えば、
○○○の計画
○○○の設計及び指導
のように、文末が「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」で終わっていれば、少なくとも事務的
には経歴としてカウントされると考えて間違いありません。ここまでは、最低限クリアすべきレベルだと考えてください。
2つ目の注意点は、口頭試験対策として大変重要なことです。これに関しては稿を改めて書かせていただきます。
*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。
*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年03月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士技術士二次試験は4月に申し込みがはじまり、7月に試験があります。
申し込み時期をわすれていけないことは当然ですが、基本的なこととあわせて気をつけたいことが体調管理です。
技術士二次試験の応募開始から試験当日までの春には季節の変わり目で体の不調が多くなりやすいですよね。
インフルエンザや風邪、花粉症などは注意しやすいですが、体が固くなることは見落としがちです。
春は年間を通して体に肩コリや体のだるさがあらわれやすい季節ということを知っていますか?
なぜかというと、冬になると気温にあわせて体はぐぐっと縮まります。その縮まった体が暖かい気温になるにつれて、ゆるんできます。
春が近づいた時期に首や肩の骨が「バキッ」と鳴った経験があるのではないでしょうか。
ストレッチや軽めの運動をすることで体がやわらかくなり、春の気候に体がフィットしてきます。
体が固い状態のままだと自律神経が乱れやすく、気持ちが乗らなかったり憂鬱な気分になってきたりしてしまうんですよ。
季節にあわせた健康法は「おばあちゃんの知恵袋」のような科学的根拠がないものと思われがちですが、世界三大医学のひとつである中医学(東洋医学)でも春の気候は精神的なトラブルを引き起こしやすいと言われています。
柔軟をしたり運動をしたりするのが面倒な場合は散歩をするだけでもかまいません。
太陽の光を浴びると体が春の気候にあってきます。
人間の体は不思議なもので、春の気候になった空気を吸っているだけで季節に適応してくれるので、勉強の合間に外の空気を吸うこともわすれないでおきましょう。
技術士試験は試験日程が年間を通して一度しかないため、プレッシャーもかかりやすいです。
春の気候に油断せず、体調管理にも気を配りましょう。
2017年03月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士2次試験の専門科目は、必修科目と選択科目に分かれています。
電気電子部門では、必修科目は20問中15問選択のマークシート方式の出題、選択科目は発送配変電、電気応用、電子応用、情報通信、電気応用の5分野の選択となり、記述式の出題となります。
それぞれの出題範囲について考えます。
必修科目の出題範囲
必修科目は15問選択のマークシート方式の出題となりますが、電気電子の中でも幅広い分野からの出題となります。
近年の傾向では、太陽光や電波環境など環境に関する問題が多くなっております。
電気工学専攻の方は、情報分野の問題や無線工学といった電気分野の中でも畑違いのような問題にも選択の関係上回答しなければならなくなりますので、過去問題の研究や、他の分野の問題にもさわりだけでも学習しておくようにしましょう。
選択科目の出題範囲
選択科目は、自分の得意とする分野の問題を選択するようにすればよいのですが、内容もより専門的なものとなります。
実務に即した設計を行う際の注意点や、今後政府が技術を活用して導入しようとしているものなどが出題されます。
これらはマークシートと違い、絶対的な回答というのがなく、満点回答をするのが極めて困難な内容となります。
また、問題中に前問題の説明に対して、考えられる対策などを記載するような問題もあり、前問題の回答が的外れなものとなっていると、対策についても全く得点できないといったことも考えられます。
問題文をよく理解し、正確な回答をする地道な訓練が合格への第一歩となります。
技術士の2次試験の専門分野は技術士と名乗るだけの専門知識があるかを問うものです。
幅広い知識が必要となり、難関となりますが、地道な学習、訓練が合格へのカギとなります。
2017年03月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の倫理網領について前回からの続きです。
技術士は、将来にわたる環境負担を極力少なくした開発を行う努力をするよう心掛ける必要があります。
条文:技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。
工業的な開発を行う場合、様々な資源を必要とします。
例として、プラスチックを使用する場合は石油系資源を必要とします。技術士の開発した製品が広く普及すれば、それだけ製品を生産するための資源を必要とします。
しかし、石油などの自然資源は限りある資源です。
それらの開発に関して、使い捨てなど資源を枯渇させるような生産サイクルでは将来にわたる社会の発展は難しくなります。
技術士は、技術開発によってこうした資源の有効利用などを通して、持続可能な社会を目指すよう心掛けることが義務付けられています。
しかし、これはどうすれば環境負荷がかかるのかなど検証に長い年月がかかる場合があります。
二酸化炭素排出量などは目に見えるものではなく、指標も気候変動などの世界規模での検証が必要なものが多く、非常にわかりづらい場合が多いというのが現状です。
こうしたことから、条文も「社会の持続可能性の確保に努める」という表現にとどめております。
現時点で最も環境負荷の少ない生産方法やリサイクルシステムの確立を行い、将来的な負担を減らすよう努力する必要があります。
将来を予想するということは現時点で考えうる可能なものを積極的に取り入れるということになります。
技術士として将来を考え抜いた仕事が、将来の人たちから感謝されることになるかもしれません。
2017年04月09日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は公正な立場で業務に従事し、職務秘密を守らなければなりません。
条文:技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。
技術士が業務にあたる際、業務範囲や納期、費用などを偽りなく依頼者に伝えなければなりません。自分の担当した範囲の業務については責任を持たなければならないというものです。
この業務範囲を明確にしないと、納期や費用などもはっきりとせず、業務としては終わりがどこになるのかが分からなくなってしまいます。
責任についても業務範囲がはっきりとしていれば、その範囲での不良があった場合の瑕疵担保なども想定しやすく、依頼者としては技術士への依頼範囲がはっきりしてきます。
これは、技術士だからしなければならないというわけではなく、どのような仕事に対しても言える内容でしょう。
条文:技術士は、業務上知り得た秘密を、正当な理由がなく他に漏らしたり、転用したりしない。
技術士の守秘義務に関するものです。
設計や開発案件には必ず社外秘の部分が出てきます。これを社外に漏らすことで、企業などの技術士を雇用しているところに損害が出る可能性もあります。
技術士が設計を担当したものは、自分で設計したものだから自分の好きにしてもいいというのは気持ちとしては理解できますが、その設計を依頼したのは依頼者でもある企業や公共機関などです。
設計業務は依頼者がいて、初めて成り立つものです。依頼者の意向なども重要です。
これについても、技術士だから守らなければならないということではなく、仕事をする上で守らなければならない内容です。
2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、信用を失うような行為を行ってはいけません。
今回の技術士倫理網領は、近年言われているコンプライアンスの遵守に近い内容となります。
条文:技術士は、品位を保持し、欺瞞的な行為、不当な報酬の授受等、信用を失うような行為をしない。
官製談合など、公務員法の法律などにより禁止されているもので、不当な報酬の要求を行えば、不法行為として刑事処罰されます。
しかし、民間業者同士の取引であっても、不当な報酬の要求は、罰則はないにしても、コンプライアンス違反として、社内で懲戒処分となります。
技術士は、設計担当などの立場を利用してこうした業者への有利な計らいをする見返りとしてキックバックなどの報酬を要求することが出来てしまいます。
実際に施工や製造を行う下請け業者は、その担当者の意見で仕事がなくなる可能性もあるのですから、こうした要求にも秘密裡に応えてしまうような関係ができやすい状態です。
会社間の契約は、オープンで公正なものでなければ、社会的な信用を得ることが出来なくなります。
個人的に下請け業者などに対して金品の要求や受け取りを行うなどは技術士倫理網領に違反するだけでなく、所属する企業の社会的な信用失墜につながります。
条文:技術士は、相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力するように努める。
技術士は相手の立場に立った協力関係を築く必要があります。
それは、他の分野の技術士や依頼主や雇用主など様々な利害関係者との間の関係になります。
これは技術士は、国際的な問題にも技術で解決するようになるといった、技術士資格の大きな目的の達成にも必要不可欠なものです。
また、近年こうした信頼関係を築けなかったことによる様々なハラスメントの問題にもつながっていきます。
大きな仕事を行うためには多くの人を動かし、その関係を良好に保つ必要があります。
この網領の条文はそのヒントとも言えます。
2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
そんなときは失敗を分析することをはじめてみましょう。問題を解くことに失敗したときは大きな問題を未然に防ぐチャンスでもあります。なぜなら、失敗と脳の使い方には密接な関係があるからです。とくに繰り返し同じ失敗をしてしまう問題について注目してみましょう。
脳には無意識に行動をとる習慣があります。たとえば、二次試験対策のために口頭で質問に答える練習をしていたとしましょう。答え合わせをしたとき、いつも失敗してしまう問題があるはずです。失敗してしまう問題の傾向に「論理的な理由付けが欠けている」ということがあったとします。その場合、あなたの脳は「質問に対して論理的な理由付けをして解答すること」が苦手だということになります。
行動経済学の研究を行っているダニエル・カーネマンという教授がいます。彼の著作『ファスト・アンド・スロー』のなかでシステムAとシステムBという概念が説明されています。この研究では人間がシステムAが「無意識的な行動」とされ、システムBが「意識的な行動」とされています。そして、生活のなかではほとんどシステムA(つまり無意識的な行動)が行われており、システムB(意識的な行動)は脳を使おうとしないと行われないとされています。
「行動経済学」と聞くと「経済の話なんて技術士になる自分には関係ない」と思ってしまうかもしれません。ですが、その考え方はとても損をしています。なぜなら、行動経済学は人が行動をとる心理的な要因を研究している学問だからです。技術士試験の勉強でいそがしいなかで、わざわざ本を読む必要はありません。効率的に学習をすすめるために、ここで紹介した「システムA」と「システムB」の違いを理解だけしておきましょう。少し意識するだけでも、脳を日常的に使えるようになって、学習効率もよくなっていきますよ。
2017年04月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の勉強、はかどっていますか?脳を活発に活動することが効果的な学習のカギです。そして、脳を活発に活動させるためには食事管理が大切です。
「仕事おわりに技術士試験に向けて勉強をしよう」周りの社員や上司からの期待を受けていることもおおく、試験合格のプレッシャーが強くありますよね。そのため、一生懸命に勉強しようという方は多いのですが、「やる気がうまく出なくて困ってしまう」という罪悪感に悩まされている人もいます。やる気が出ない原因は、ひょっとすると食事管理にあるかもしれませんよ。
「やる気が出ている状態」とは脳が活発に動いている状態のことをいいます。意欲的に何かチャレンジをしてみようとか、ちょっとした逆境に負けづらい状態です。脳にちょうどよいエネルギーが送られていると、この状態をつくりあげることができます。
具体的に考えてみましょう。脳が活発に動くためには血糖が十分に蓄えられている必要があります。血糖が多すぎると消化することにエネルギーを使ってしまいますし、少なすぎても栄養不足でよくありません。ちょうどよいエネルギー状態にするために「腹八分目」の状態をキープしておくことが大切です。
「仕事で疲れているのに、ご飯を軽くすませるなんてできないよ」
そう思うのは当然です。食事をたべるガマンができない場合は運動を取り入れてみましょう。散歩するていどの簡単な運動でかまいません。運動をする時間をとることが難しい場合は日常に運動を取り入れてみましょう。たとえば、外を歩くときにファッションショーのようにまっすぐな線を踏むように歩いてみる、体中の筋肉を意識的に動かしながら歩いてみるといったことでもカロリーを消費するための運動としてはちょうどよいです。
食事と運動のバランスを調節して、脳が活発になるように工夫してみましょう。食事で摂取するエネルギーを管理するだけでも十分に学習の効率化ができますよ。
2017年04月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、自分の舞台がどこであろうとその地域の法令を遵守しなければなりません。
条文:技術士は、業務の対象となる地域の法規を遵守し、文化的価値を尊重する。
国際化が進んだ現在では、建設工事などが海外の現場であるなどということもよくある話となりました。
その際に、その国の関係する法規を守った業務を行うことはもちろんのこと、その国の文化も理解し、その価値を尊重し業務にあたらなければならないということを示しています。
中東などの産油国であれば、作業員の中にはイスラム教徒が多くなると思われます。
そうした人たちの理解を得るためにもその文化的価値を尊重し、礼拝など一日の宗教的な決まり事を迫害するといった行為の自重を促しております。
これは、現在のダイバーシティ経営などといった国際化に関連したものにも十分つながる内容であると考えられます。
条文:技術士は、常に専門技術の力量並びに技術と社会が接する領域の知識を高めるとともに、人材育成に努める。
技術士試験に合格して終わりではありません。
技術士としての知識を常に向上させ、様々な方法により、社会をよくしていくように努めなければなりません。
また、技術士として登録するということは監督技術士として後進の技術士指導の資格も同時に得ることとなります。
その際に、技術士となりうる人間に成長の機会を与え、その人間性も高めることで、技術士資格の名誉向上に努めなければならないということを示しています。
技術士として、常に技量を向上させ、後進の育成に力を入れる義務があると言えるでしょう。
技術士倫理網領は以上ですべての条文となります。
技術士一次試験の技術者倫理の内容と照らし合わせて、おさらいをしてみましょう。
2017年04月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の願書申し込みをしたあと、ピリピリして周囲に対して否定的になったりしていませんか?
試験が近づくにつれて緊張が高まり、周囲の人へいらだちを感じてしまうこともあるはずです。そんなときに気にかけてほしいことが「観察力が落ちていないか」ということです。勉強が得意で、学習をどんどん進められる人は観察力が高い傾向があります。人のよいところ、わるいところに人よりも気がつきやすいです。観察力が高いので、自分に足りてないことに気づくことができ、効果的に学習を進めて行くこともできます。
観察力が高いことは学習を効率的に進める手助けになる反面、学習意欲を下げてしまう原因にもなります。
「こんなに勉強しているのに、どうして自分の記憶力はこんなにわるいんだ」
「仕事がいそがしすぎて勉強につかう時間がまったくもてない。こんなんじゃだめだ」
観察力が高い人ほど、よくないときの自分を否定的にしてしまいがちです。否定的な意見は脳によくない習慣であると日本の脳神経外科専門医である築山節先生は語っています。脳が意欲的に活動する状態をつくるためには積極的に周りをほめてみましょう。観察力をいかして人のよいところをほめていくと、自然と学習意欲も高くなっていきます。
「そもそも自分に観察力がない気がするから不安だ」
そう感じる人でも、心配する必要はまったくありません。なぜなら、人のよいところを見つける習慣をもてば、観察力もいっしょに高くなってくるからです。たとえば、会社の同僚で何かと笑う人がいたとしましょう。否定的に見ると「こいつはいつもへらへら笑っている」という怒りの感情に振り回されてしまいます。よいところをみつけようと観察してみると「いつも笑顔でピリピリした社内の空気をなごやかにしてくれる人」とみることもできます。大切なことは「人のよいところを見つけて、ほめてみよう」と意識してみることです。技術士二次試験の願書に申し込みするシーズンはピリピリしてしまいがちですから、意識をうまくコントロールしてみましょう。
2017年04月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
日常的な選択が多すぎてあなたの脳は疲れていませんか?
人の脳はできるだけ考えずに生活を送ろうとしています。以前の記事で「システムA」と「システムB」という考え方について紹介しました。「技術士二次試験の問題で失敗してしまうときは脳の使い方を見直そう」
行動経済学の研究結果によると、人は一日のほとんどを無意識で行動しようとするということがわかっています。選択が少ない方が脳へかかる負担が少ないからです。たとえば、部屋の片づけをしようとするとき「部屋が散らかりすぎてどこから手を片付けてよいかわからない」となったことはありませんか?それは選択が多すぎて脳が考えることを拒否しているサインです。
技術士二次試験の論文にむけて勉強しているときになかなか学習に取り組むことができない人もいるかもしれません。それも解決するべき問題が多すぎて、どこから手をつけてよいかわからないことが原因なはずです。その問題を解決するためには簡単な仕分けルールをつくると最初の一歩を踏み出しやすくなります。手をつけやすくするため。
たとえば、評価される論文を書くために専門分野として自分が深く理解できている部分、学習して知識を補強する必要がある部分に分けてみるところからはじめてみましょう。問題解決力を高めるためには現状で抱えている問題を細分化して、取りかかれる部分からはじめることがポイントです。最初の一歩はできるだけ軽く、踏み出すようにしてみましょう。そうすると問題解決力が徐々に高まってきます。
2017年04月22日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
商談に強いビジネスパーソンは、モンブランのボールペンを持っているかもしれません。
しかし、技術士試験で、高級シャープペンは不利になります。
重たいからです。
択一試験と筆記試験で、シャープペンの種類を変えることをお勧めします。
択一試験には、コクヨ「太芯シャープペンシル 鉛筆シャープ」の芯径0.9mmか、芯径1.3mmが最適です。
芯が折れることなく、すばやくマークシートを塗りつぶすことができるからです。
品番は「PS-P101D-1P」などで、180円+消費税です。
筆記試験には、ユニ「アルファゲル」が最適です。適度な太さと、柔らかいグリップで疲れが少なくて済みます。
ペンを振ると芯が出てくるシャカシャカ機構を搭載しているモデルと、普通にノックして芯を出すモデルを各1本用意しておくと、試験中に気分転換が図れて良いです。
品番「M5617GG1P」というもので、600円+消費税です。
筆記試験では、タイトルや小見出しを太芯シャープペンを使って太字にして強調すれば、メリハリの効いた体裁に仕上げることができます。
消しゴムは、トンボ鉛筆「MONO」の小さなタイプを、新品で2、3個用意しておくとよいでしょう。品番「PE-01A」というもので、60円+消費税です。
本番は、角のところですばやく、正確に消せます。
さて、「色鉛筆」と「耳栓」について、情報提供しておきます。
10年ほど前に出版された受験対策本に、筆記試験では図を入れて、色鉛筆を使ってカラーに仕上げると高得点を狙える旨が書いてありました。
適切な図は、しばしば、採点官の理解を助けますから、挿入しても良いでしょう。
答案は、モノクロコピーされて、採点官に渡される可能性もあるでしょうから、色鉛筆でカラーにする必要性は乏しいでしょう。
ある受験指導会社のブログで、試験中に集中できるように耳栓を持っていくと良いと書かれていました。
私は、実際に、試験会場で耳栓をしようとして、試験監督にダメだ、と注意されたので、使えません。
以上、小手先のテクニックの情報で、失礼しました。
2017年05月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「技術士二次試験、がんばりたいけど三日坊主で勉強がつづかない……」と困っていませんか?実は三日坊主を克服するにはマンネリ化がカギを握っています。
マンネリ化と聞くと、なんとなくネガティブなイメージがありませんか?惰性とか、怠惰な印象をもつはずです。ですが、脳科学の研究者池谷裕二博士は著書『のうだま』のなかで、「三日坊主は脳がそうさせている」と述べています。
マンネリ化は馴化と表現されます。広辞苑で馴化の意味を調べてみると「異なる環境に移された生物が、次第になれて、その環境に順応した性質をもつようになること」と説明されています。異なる環境に移動することはストレスがかかることです。そのため、異なる環境に入ると、元の環境に戻ろうとしてしまいます。元の状態に戻ろうとする作用のことを恒常性といいます。
最初に環境を変える段階では苦労を感じるでしょう。ですが、次第になれてマンネリ化(馴化)した状態になってしまえば、勉強することが日常となります。歯を磨いたり、顔を洗ったりすることと同じように勉強ができるようになります。
そのためには作業興奮を活用しましょう。勉強をしようとやる気がでないときでも、教科書をひらいたり、ノートとペンをもってみたりしてみます。どんなに小さなことでもかまいません。少しでも行動をはじめると、脳は自然とやる気をだしてくれます。それだけ、脳は環境に左右されやすく、だまされやすい特徴があります。やる気がでないと思って休んでいると、やる気は出てくるでしょうか?答えはNoです。いつまでもやる気はでてきません。やる気をだすコツは環境を変えてみることです。
技術士二次試験の勉強にうまく取りかかれないとき、小さなことからでも手をつけてみましょう。脳の作業興奮が働いて、自然とやる気がでてきます。そして、毎日勉強する習慣がついてしまえば、勉強すること自体が苦痛ではなくなります。脳の仕組みを利用して、効果的に勉強を進めていきましょう。
2017年05月24日 作成 / 執筆:タートル講師
技術士第二次試験まで2ヶ月を切りました。
択一あるいは論文作成について、勉強の真っ最中だと思います。
順調に試験の準備が進めば良いのですが、仕事で突然のトラブルが発生したり、プライベートで大きな問題が発生したりで必ずしも予定通りになるとは限りません。
思っていた準備ができていないと、「今回はダメだろうから受験を見送ろうか」などと考えてしまうこともあるとは思いますが、試験を受けなければ合格の可能性はゼロです。
受験申込みをしたのであれば、万難を排して筆記試験を受験すべきです。
さて、今回は建設部門を対象にして、受験準備が十分にできないときでも、「これだけは最低限やっておきましょう」ということを述べたいと思います。
課題解決能力を問う論文(問題III)について、様々な課題に対応できる解決策を準備しておきましょう。
問題IIIでは、ある大きなテーマについて課題をいくつか挙げて、それらの課題に関する解決策を問うような設問が良く見られます。このときに、幾つか解決策の方向性を準備していれば論文の構成を考えることができると思います。
例えば、「ICTの活用」というのは様々な課題の解決策として有用です。
建設部門で良く出題されるテーマとして、担い手不足・老朽化インフラ対策の2つを考えてみます。
担い手不足であれば、熟練技術者の大量退職や若手技術者の不足を解決する方策として、ICT活用が有効です。老朽化インフラ対策でも、大量の老朽化インフラを効率よく点検する方策として、ICTの活用は有効です。
もちろん、個別の具体策はテーマによって違ってきますが、解決策の大きな方向性としては間違っていません。
このように、様々なテーマの解決策として利用できる「コンテンツ(ネタ)」を準備しておくことで、論文の骨子をうまく作ることが可能です。
しっかりと試験準備をすることが大切なのは言うまでもありませんが、どうしても準備ができないときであっても、可能な範囲で準備をして試験に挑みましょう。
*筆記試験対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年05月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
頭を鍛えることばかりに注力していませんか?腸内環境も脳にはよい影響を与えます。
「腸は第2の脳」という言葉を聞いたことがあるでしょう。実際、腸には精神的な影響を与える機能があります。極度のストレス状態がつづくことで、うつ病になる可能性が高くなることは現代社会に生きている人であれば、誰もが感じていることでしょう。実際に被害にあった経験をもつ人もいれば、まわりの社員がうつ病に悩まされている場面に出くわしたことがある人もいるでしょう。うつ病の原因とされている理由のひとつに、セロトニン不足があります。セロトニンはリラックス効果があるとされる分泌物ですが、セロトニン全体の比率を100%として脳からの分泌が5%に対して腸の分泌は95%とされています。腸に気をつかうことはすなわち精神的な安定を手に入れることでもあります。
試験がちかくなるとプレッシャーでお腹が痛くなった経験はありませんか?試験当日に緊張で腹痛に襲われたことがある人もいるはずです。実はこれ、腸内環境に気を配ってあげることで防げる可能性が高いです。腸のなかには善玉菌と悪玉菌、日和見菌という3種類の細菌が生息しています。悪玉菌は健康を害するはたらきをしますが、腸内の悪玉菌が増えてくると日和見菌も一緒に健康へ害を与えはじめます。善玉菌が増えると悪玉菌は抑制され、日和見菌もおとなしくなります。腸内の善玉菌を増やすためにはヨーグルトやサプリメントなどで乳酸菌を取り入れることが効果的です。また、善玉菌の栄養となるプロバイオティクスといわれる製品をとることもよいでしょう。代表的なプロバイオティクスにオリゴ糖があります。近年の研究では梅酢も腸内環境を整えるプロバイオティクスとして注目されています。
腸内環境は脳への影響がおおきく、精神状態にも直接、影響を与えます。まいにちヨーグルトを食べるといった、ちょっとした習慣で腸内環境は整えられます。試験当日を安定した精神状態で迎えるためにも腸内環境に気を配ってみましょう。
2017年05月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の筆記問題、解答チェックをするとき、漠然と答え合わせをしていませんか?仮説を立てて答え合わせをした方が集中力はアップします。
テキストや問題集の読み込みをするとき、漠然と読むよりも仮説を立てて読解を進めていく方が身につくスピードが断然あがります。たとえば、テキストで学習するスケジュールを立てたとき「1日5ページ読み進めよう」「1日20個あたらしいキーワードを覚えよう」という目標を立てていませんか?決められた期間でタスクをこなしていくことは大切ですが、学習効率を考えると「今日のノルマは5ページだから5ページ読むだけでいいや」とページをめくると記憶に定着しづらいです。なぜなら、脳はアウトプットを前提に情報を取り込んだ方が記憶に残りやすい仕組みになっているからです。
ジャーナリストの日垣隆さんの著書『情報の「目利き」になる!──メディア・リテラシーを高めるQ&A』という本のなかで情報をインプットするコツが紹介されています。1つは締め切りを意識して取り組むこと、もう1つが仮説を立てて情報を読むことです。書籍のなかで言及されている文脈とは異なる部分もありますが、試験勉強についても同様のことが言えるでしょう。試験勉強には試験日という締め切りがあります。しかし、仮説を立てて学習することについて、イメージがしづらいしづらいでしょう。ここでは技術士の専門性がどの分野であってもイメージしやすいように英語学習を例に考えてみましょう。
たとえば、英語試験の代表的なものでTOEICがあります。TOEICでは短い時間のなかでたくさんの文章を読まなくてはならない場面があります。2分で200単語くらいを読まなくてはいけません。英単語をひとつずつ読んでいたとしたら、まず間に合いません。そこで、先に問題文を読み、解答になるであろうキーワードを文章のなかから探していきます。「15時からの予定はなにがありますか?」と聞かれている問題であれば時間と予定しているイベントについて情報を拾っていけば十分です。解答になるであろう部分ではない人物名や登場人物の細かい設定は漠然と記憶にとどめておけば十分です。解説されている内容のどこが本質的で、技術士の知識として必要なのか予想をしながら問題に取り組んでいきましょう。
もちろん、予想が外れることもあるでしょう。気にとめていなかった部分が重要とされることもあります。認識が間違っていたとしても、仮説を立てて取り組んでおけば記憶に残りやすくなります。仮説を立てて効果的に記憶していきましょう。
2017年05月31日 作成 / 執筆:タートル講師
「未来投資戦略2017」の素案が公表されました。
未来投資会議は内閣総理大臣が議長となり、『日本経済再生本部の下、第4次産業革命をはじめとする将来の成長に資する分野における大胆な投資を官民連携して進め、「未来への投資」の拡大に向けた成長戦略と構造改革の加速化を図るため、産業競争力会議及び未来投資に向けた官民対話を発展的に統合した成長戦略の司令塔』と位置付けられています。
つまり、今後の産業の方向性を国として示したものですから、技術士試験の課題解決論文における解決策を書くためのヒントが満載です。
以下、公表された素案の中から、技術士試験に密接に関係しそうな項目をピックアップしてみます。
・トラックの隊列⾛⾏の実現(【2020年に⾼速道路(新東名)で後続無⼈での 隊列⾛⾏を実現、2022年に商業化を⽬指す。】)
・⼩型無⼈機(ドローン)による荷物配送の実現(【2020年代に都市部での本格化に向け、 補助者を配置しない⽬視外⾶⾏に係る機体や操縦者等の要件の明確化】)
・⾼精度三次元地図作成(25cm単位)に向けた仕様・仕組の策定 【来年度中】
・⾼度な⾃動⾛⾏(レベル3以上)に向けた、政府全体の制度整備の⽅針策定(「システムによる運転」に係る安全基準、道路交通法等ルール、責任関係等)
・「i-Construction」の対象拡⼤(橋梁・トンネル等へ、中⼩事業者・⾃治体へ)、公共⼯事の3次元データのオープン化(利活⽤ルール策定)
【2025年度までに建設現場の⽣産性 2割向上】
・インフラ点検・災害対応ロボットの開発促進(ロボットの利⽤場⾯に応じた要求性能の設定等)
例えば「公共⼯事の3次元データのオープン化」であれば、担い手不足の中で建設分野の生産性向上のための解決策になり得ます。また実行するための課題として「利活用ルールを定めること」がありますので、『技術的提案を示し、それらを実行する際のリスクや課題を論述』というパターンの設問の答えを考えるのに有用です。
個別の具体策については部門・科目によって様々だと思いますが、課題を解決するための方策の大きな方向性としては役立つのではないでしょうか。
*筆記試験対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年06月08日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
実務で、国が示す指針やガイドラインなどに違和感を覚えることがるでしょう。
「白書に書かれていることなんてキレイごと」とか、
「そんな手順を守っていたら、時間がかかってしょうがない」とか、
「そんな検査までやっていたら、カネがかかってしょうがない」とか。
総監でも、総監部門以外でも、そのような「自分の」常識や正論と、「国」の考え方のギャップに着目するのも一手です。
技術士試験は、国家資格です。
そして、実施するのは文部科学省です。
作問・採点は、建設部門ならば国土交通省に、農業部門ならば農林水産省に、環境部門ならば環境省の関係者や、それらに近い有識者のはずです。
つまり、国の考えに沿わない答案を、あなたが書いたならば、採点官は辛口の評価をつけてしまいます。
逆に国等の悩み事を理解している答案に、採点官は共感します。
そして、数ある取り組むべき課題から、最重要テーマを、あなたが選んだならば、「よくわかってますね」と加点してくれます。
そのうえ、具体的な解決策・対応策を提案した答案に、採点官は感心するのです。
さいごに、採点官は、答案から次のことを読み取ろうとします。
この受験生は、「アタマでっかちの学者、研究者の類ではなく、しっかりと実務もできる人物なのか」と。
その時、あなたの答案に、解決策等を実施したときに生じうるリスクが示され、それに対する考え方が書かれていれば、採点官はあなたを「技術士としてふさわしい」として、A評価をつけることでしょう。
ご準備されている1800字論文を、いま一度、平日は霞が関に勤める採点官になったつもりで、添削してみてはいかがでしょうか。きっと、より良い論文になると思います。
2017年06月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士1次試験、2次試験を受験される方は、その内容の範囲の広さに圧倒されてしまうのではないかと思います。
技術士の勉強を始めるきっかけについても人さまざまではないかと思います。建設コンサル会社などに勤務されて、業務上どうしても必要であるという人以外には、技術士の勉強を始める動機付けがなかなか難しい資格ではないかと考えます。
そこで、勉強を始めるきっかけをいくつか挙げてみました。
・名刺に「技術士」の名称が入る!
建設コンサル会社以外の人にも当てはまりますが、技術士は名称独占資格です。
肩書きを技術士とすることができる資格です。これは弁護士、医師などの資格と同等です。
各技術分野のエキスパートとして、対外的にも証明されているということになるのです。
勿論、名刺にも希望すれば入れることができます。メーカ勤務の人でも、一般社員の人にも「技術士」と印字された名刺を持っている人が多くいます。
・APECエンジニアなど他の国の技術士資格との相互認証ができる可能性がある
他の国にも日本の技術士資格に当たる資格が存在しますが、現在、文部科学省では技術士資格取得者の他の国での活躍を促進するために、他の国の技術士同等資格との相互認証を検討しています。
現在、APECエンジニアなどの一部国際資格は、技術士取得者が申請で取得できるようになっています。
石油プラント建設など国際的な業務を目指している方にとっては、技術士資格は海外業務にも通じる資格になりうるでしょう。
・独立もできる(かもしれない)
世間には、様々な事業で独立をした人がいますが、技術士資格もその可能性を秘めた資格となります。
建設コンサルや技術コンサルタントとして独立する場合、技術士資格は必須の資格となります。もちろん、会社員時代の実績と人脈がなければ仕事は来ませんが、技術士はその最低水準の資格となります。
将来、技術分野で独立を狙っている人も、技術士資格の勉強から始めてみてはいかがでしょうか?
技術士は、会社の業務でどうしても必要だ等の強い動機付けが難しい資格です。
ですが、その資格の高尚さなどから取得を目指す人も多いです。問題は、その動機付けです。
取得して損なことは全くない資格といってもいいでしょう。
是非、技術士資格取得を目指して、今日からでも勉強を始めましょう。
2017年06月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の問題がうまくできなかった過去の挫折、トラウマになっていませんか?
「レジリエンス」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。近年、医学・心理学・社会学など学問の分野を超えて注目されているキーワードです。レジリエンスとは「反抗」「跳ね返り」などの意味があり、一度マイナスになったものが復活した際に過去よりも高い数値で回復することを意味します。たとえば、心理学的な分野で注目されているのが、精神疾患とレジリエンスの関係です。うつ病にかかる患者の数は、近年とても増加しています。なかにはうつ病の経験を乗り越えて技術士試験に取り組んでいる方もいるでしょう。うつ病の患者が、その病を克服したとき、うつ病になる以前よりも逆境や精神的なストレスに対する抵抗力が強くなるケースが確認されています。
ただし、すべてのうつ病患者が病状の回復後に精神的ストレスに強くなるわけではありません。なかには以前よりもストレスに弱いままの状態で苦しむ方もいます。心理学において、レジリエンス的な回復をする患者は過去の問題を直視し、立ち向かうことがカギとされています。たとえば、上司との人間関係が原因でうつ病になった場合に、会社員としての生活から逃避するのではなく、「どのように上司などの人間関係と向き合うべきか」を判断し、直面することが大切とされています。もちろん、パワハラやセクハラなど、一時的に逃げるべき瞬間はあるでしょう。ですが、どこかの段階で自分自身が抱えている課題や克服するための方法を考え、直面する必要があるということです。
このレジリエンスという考え方は技術士二次試験でも同じように考えられるでしょう。過去に一度でも失敗して合格できなかった経験がある人ほど「次もダメじゃないか」「失敗するのがこわいから受けたくない」といった課題を抱えているはずです。ですが、以前に合格できなかった問題、たとえば学習時間が思うように捕れなかったとか暗記が得意ではなかったとか、課題として抱えているものを見つけてみましょう。そして、自身が抱えている問題は学習によって克服できるものですから、諦めずに挑戦してみることがレジリエンスという考え方では大切です。逆境をバネに、挑戦を続けていきましょう。
2017年06月09日 作成 / 執筆:タートル講師
前回、合格に繋がる論文には「問われていることに対して全て答える」ことが重要だと述べました。
もう1点、合格に繋がる論文に仕上げるコツを紹介したいと思います。
■課題と解決策を対応させる
これも当たり前と思われるかもしれませんが、やはり意外と出来ていない方が多いです。
例えば次のような問題が出たとします。
(問題文の前書き部分は省略します)
(1) コンクリート構造物において、維持管理の業務サイクルを実施するために検討すべき項目を、建設分野に携わる技術者として多様な観点から記述せよ。
(2) 上述した項目のうち、あなたが重要であると考える技術的課題を1つ挙げ、実現可能な解決策を2つ提示せよ。
(3) あなたが提示した解決策がもたらす効果を具体的に示すとともに、想定されるリスクやデメリットについて記述せよ。
(平成27年度 建設部門 鋼構造及びコンクリート科目)
このような問題の解答では、次の2つのミスが良くあります。
・指定された個数を満たさない解答を書いてしまう(ミス1とします)
・解決策の内容が課題の解決に繋がっていない(ミス2とします)
まずミス1についてです。この問題文では「技術的課題を1つ」、「解決策を2つ」と個数の指定がされています。それなのに「課題を1つ、解決策も1つ」で論文を書いてしまったり、「課題を1つ、解決策を3つ」書いてしまうようなミスがあります。
解決策が指定数より少ないのは論外ですが、「よく知っているから」とばかりに指定数を超えた解答をすることも出題の要求に反することですので、厳禁です。
次にミス2についてです。例えば課題として「担い手が不足する状況下で、どうやって維持管理の業務サイクルを保持するか」というようなことを書いているのに、解決策がそれに直結しないことを述べているようなケースです。
こういう場合には、「ICTの活用で業務の効率化を図る」というように担い手不足を解消する方法を述べる必要があります。それなのに「維持管理にかかるコストを縮減する」というような解決策を挙げているケースがあります。確かに維持管理をしっかり行うためには無駄なコストを縮減して本質的な部分に予算を集中することは大切ですが、「担い手不足の解消」という話には直結しません。
こういうような、「大掴みの話や一般論としては間違いとは言えないが、設定した課題に対する解決策にはなっていない」というミスはよくあります。
まずは指定された個数を守ること、そして解決策として述べることが「あなたが挙げた課題」を解決することに直結するのかをしっかり確認しましょう。
*論文の書き方に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。
*筆記試験対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年06月28日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
日本技術士会より技術士制度改革について提言がありました。
1.更新制度の導入
技術士には自己研鑽、資質向上の責務を果たすためCPDの努力義務がありますが、更新制度はありませんでした。
5年に1回程度、更新講習の受講義務化の予定です。
2.技術士補の廃止
技術士補登録の意義がほとんど無いのが現状です。
第二次試験の受験資格として技術士補を利用している人もほとんどいない状況です。
利用価値が無いものは廃止されるのも仕方ないかもしれません。
3.国際的通用性
国際エンジニア連合(IEA)の考えでは、今の日本の技術士制度ではそのまま国際資格認定されず、追加審査が必要なようです。
今後、第二次試験を見直し、対応できるようになりそうです。
4.他の国家資格との相互活用
技術士資格は「業務独占」ではなく、いわゆる「名称独占」資格なため、メリットが少ないと思われています。
他の資格受験時に一部試験免除などのメリットが少しありますが、今後対象を拡大していきたいようです。
上記は筆記試験受験時には特に関係ありませんが、口頭試験時は多少関係してくるでしょう。
また技術士を目指している以上、日本技術士会の動向はしっかり把握しておくことは大事です。
合格してからではなく常に情報にはアンテナを張ることが技術士には求められると思います。
2017年06月30日 作成 / 執筆:タートル講師
筆記試験までいよいよ2週間ほどになりました。
皆さん忙しい仕事を抱えての受験ですから、万全の試験対策が出来たという方は少数派だろうと思います。
準備が不十分だからと言って、受験を断念することだけは避けましょう。合格の可能性はゼロになります。
ここは少し開き直って、「どうせ他の受験生もあまり準備できていないだろう」くらいの気持ちを持ちつつ、残された時間を有効に活用して試験に備えるべきです。
さて、あまり準備ができなかった人は、午後の論文対策として何をされますか?
私であれば、課題解決論文(3枚論文)の骨子を作る練習をして試験に挑みます。
その理由は、
1.筆記試験での配点が高い(論文80点中40点の配分)
2.口頭試験で関連した質問を受ける可能性があるので、できるだけ高得点を得たい
3.比較的問題文のパターンが予測できる
からです。
つまり、「配点が高くて出題パターンを予測しやすく、かつ口頭試験で聞かれるかもしれないこと」に準備の時間を割きます。
1と2については説明を要しないと思います。
3について建設部門の過去問を見ると、例えば以下のような出題がされています。
(1)あるテーマについて、現状の問題点や課題をいくつか述べる
(2)その中から特に重要と考える技術的課題を2つ挙げて、解決策を述べる
(3)解決策を実行した時の効果、リスクや課題を述べる
自分が受験する部門・科目の過去問を数年分準備して、こういう出題パターンを確認します。
そして建設部門であれば「老朽化インフラの維持管理」、「担い手不足」、「防災減災対策」の3テーマくらいについて、出題パターンに沿った骨子を考えておく、というような準備をしておきます。
予想そのものがズバリ試験問題として出ることは無いでしょうが、似たようなパターンの問題が出れば、一から考えないで済みます。
どうか残された時間を有効に活用して、受験に挑んでください。
2017年07月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
法律で目的条文は、その法律のエッセンスです。
そのため、試験対策の締めくくりに目的条文を通読しておくことがおすすめです。
人的資源管理と安全管理にかかわる労働安全衛生法第1条(目的)を挙げてみましょう。
穴埋め形式にしてみましたので、まず、類似した用語を入れてみてください。
つぎに、選択肢から適切な用語を選んで解答案をつくってみてください。
そして、解説を読んでみてください。
労働安全衛生法は、( 1 )法と相まって、労働災害の防止のため、( 2 )の確立、( 3 )の明確化及び( 4 )の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を促進することにより職場における労働者の( 5 )を確保するとともに、快適な( 6 )の形成を促進することを目的とする。
選択肢
A.労働基準
B.労働者災害補償保険
C.危害防止基準
D.安全と衛生
E.安全と健康
F.自主的活動
G.責任体制
H.職場環境
I.作業環境
解説
1.(A)労働安全衛生法は、安衛法と略されます。昭和47年に労働基準法第5章(安全及び衛生)を分離独立される形で制定されました。労基法の知識は、5つの管理技術の「人的資源」で必須で、よく出題されます。
2.(C)
3.(G)
4.(F)
「危害防止基準の確立、責任体制の明確化、自主的活動の促進」がセットです。
ここで、責任体制の明確化は、情報の伝達や意思決定にもかかわる内容になります。そのため、5つの管理技術の「情報管理」に絡んできます。また、自主的活動の促進は、ISOの国際基準やPDCAサイクルとも関係してきます。
5.(E)安全と健康
6.(H)職場環境
このあたりは、知らないと空欄を埋められません。ですから、「ひょっとすると出題されるかもね」と気に留めながら、青本を読んでおくことで、本番で対応できる確率を上げておくとよいでしょう。
2017年07月04日 作成 / 執筆:タートル講師
今回は、論文を書く・問題を解くと言った試験そのものに関する準備以外で、受験直前~当日にしておくべき様々なことを書きたいと思います。
ロジスティクス的なことをしっかりしておくことで、試験そのものに集中することができます。
1.受験票を準備しておく
受験票は手元にありますか?
当日持っていくのを忘れることは無いと思いますが、前日の夜中や当日の朝に準備をしようと思っていて、「あれ、見つからない!」となったら一大事です。
この記事を見終わったら、受験票がどこにあるのか必ず確認しておきましょう。
2.試験会場までの経路を確認しておく
技術士試験に限らず、試験開始直前になって大慌てで入室する受験生が必ずいるものです。
息は乱れて大汗をかいて、すぐには集中できないでしょう。周りの受験生に対しても迷惑です。
そうならないように、自宅から受験会場までの交通経路は必ず確認しておきましょう。Googleマップ等を使えば、自宅から受験会場までの交通経路を検索することができます。また乗換え等が複雑な経路の場合には、何番出口を使えばよいのか等も事前に調べておきましょう。大きな駅で出口を間違ったら、見当違いの方向に行ってしまうこともあります。
3.筆記用具を準備しておく
シャープペンシルは最低でも2本準備しておきましょう。1本だけ準備していて壊れたらおしまいです。シャープペンシルの芯も十分に準備していますか?芯がなければ単なる棒です。
鉛筆も何本か持っておいた方が良いでしょう。消しゴムも最低2つは準備しておきましょう。
4.身の回り品を準備しておく
会場によっては、エアコンの効きが悪い、あるいは効き過ぎて寒いということもあり得ます。これは行ってみなければわかりません。汗をぬぐうタオル、体を冷やす冷却剤、寒いときに羽織ることができる長袖シャツなどを準備しておきましょう。
また、文字を書き過ぎて、後半戦は指が痛くなるかもしれません。バンドエイドのような絆創膏を持っているといざと言う時に役立ちます。
5.昼食を準備しておく
昼休みは短いですから昼食を食べに行く余裕はありません。最寄りのコンビニは、食べ物が売り切れる可能性があります。
自宅から昼食を持参するか、自宅近くで昼食を仕入れてから会場に向かいましょう。
2017年07月09日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士試験まであと1週間に迫りましたね。
十分に勉強をして自信をつけた人もそうでない人もラストスパートに突き進みましょう!
技術士試験(二次試験の筆記試験)は知識と能力を判断する試験です。知らない問題に対して
説得力のある回答は無理です。この知識レベルを高める王道が技術ノートです。しかし、すべて
の問題をケアしたつもりでも、その間隙をついた問題が出るものです。この場合にも諦める
必要はありません。難しい問題は他の受験生にとっても難しいのです。合否は相対評価なので、
他の受験生も苦労しているのであれば合格のチャンスはあるのです。
また、複数の問題から回答する問題を選択できるのは技術士試験の有利な点です。すべてに
回答しなくても良いので、自分が得意な分野、キーワードをたくさん思い出せる問題を選択して
これに全力を注げば良いのです。
さて、その場合にも、自分が勉強した内容を最大限に回答に詰め込むことができれば合格となる
のでしょうか?残念ながらそうとも言えない。自分の回答に満足していても、試験官が合格と
判断しなければ合格にはなりません。
では、どのように試験官は合格か不合格かを判断しているのでしょうか?そのためには、
試験官の立場に立って考えてみることです。合格か不合格かを判断するポイントは
次のような点と想定されます。
① 出題の意図に沿っているかどうか。
・聞いてもいないことを詳しく書いてもダメ。
② 正しい知識を有しているかどうか。
・間違った知識ではやはりダメ。
③ 回答が論理的で論旨が明瞭かどうか。
・何を言いたいのか不明。最初と最後で結論がずれているのはダメ。
④ 正しく分かりやすい日本語で書かれているかどうか。
・誤字脱字は減点対象。綺麗でなくても見やすい字を心がける。
・5W1Hを意識して誤解なく理解してもらうようにする。
・長い文章よりは短い文章を適切な接続詞につなぐと論理が分かりやすい。
また、細かいことだが、表現上の注意も心得ておいてほしい。
① 項番の正しい振り方
・大見出しは1./2./3.、中見出しは1.1/1.2/1.3、小見出しは1)/2)/3)など。
・(1)だと2マスだが1)や①なら1マスなのでマスを有効に使える。
② 原稿用紙のますの正しい使い方
・基本は1マス1文字。ただし、英数字は1マスで2文字。図表枠は別。
③ 図表の効果的な描き方と引用
・図表枠は、試験官に対して回答の要点をビジュアルにアピールできるので
非常に効果的。かつ、ここで論理の骨子を明確にすると全体が論理的となる。
・図表枠は、1マス1文字の制限はないが、あまり小さな字は避ける。
・試験官は高齢者の可能性が高く、小さな文字は試験官にとっては苦痛。
④ 箇条書きは有効だが、字数制限を踏まえて柔軟に活用
・600字枠をどのように活用するかをまず考えて、その中で箇条書きを活用する。
・多面的に考えよ、論ぜよの場合には、2では少なく4では多い。やはり3つ。
⑤ プラスアルファの上級テクニック
・横線やアンダーラインをうまく活用するとメリハリ感が出る。
・上級テクニックだが、縦線をうまく使うと全体構成が明瞭でかつ見やすくなる。
・具体的には大項目の見出しと次の大項目の見出しの間の一番左のマスの左から1mmの
ところに縦線を引くと、インデントしたように見えて、全体の構成がわかり、見やすい。
・ただし、線を描く時間が必要なため、心の余裕がないと無理。しかし、その分だけ、
試験官から見ると、お!この回答者はできるな!と思わせる心理的な効果もある。
結論としては、まずは基本の「キ」をしっかりと押さえ、試験官の気持ちを考えて、
試験官に見やすく、判断しやすい回答を心がける。試験官に聞かれたことにはきっちりと
回答し、その上で自分なりの独創性や工夫した点をさりげなくアピールして印象を高める。
こんな気遣いのできる受験生の回答はきっと合格にすると思いませんか?
試験官に語りかけるつもりで試験に臨んでください。
頑張って!!
2017年07月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の口頭試験は、事前に提出した業務経歴書などから、試験官との質問のやり取りで実施されます。
その中で、最もネックとなるものが、口頭による業務経歴書の説明です。
初めて会った試験官に、自分の経歴を分かりやすく説明し、理解してもらい、質問についてもその場で回答しなければなりません。
初めて会った顧客と打ち合わせの場などもこうした状況に該当しますが、あまり経験がないとつい緊張してしまい、何から説明したらよいかわからなくなってしまいます。
緊張しないように気を付ける
普段は知識も豊富で、専門的な内容については話すことも全く問題がない人でも、試験となると緊張します。
緊張してしまうと、次の言葉がなかなか出てこなかったり、話した内容が何を言っているのかはっきりしなかったりします。
これは、事前の準備で何とか緊張を押さえることができます。
例えば、口頭試験の想定内容をボイスレコーダーなどに録音して、自分の言っていることが後で聞いても問題がないかを確認する、職場の人や試験対策講座などで模擬の口頭試験を行ってもらったりすることでも、本番の雰囲気をある程度シミュレーションできます。
緊張は、自分の得体の知れないものに直面した時に起こるものですので、事前に様々な同様な状況を経験しておけば、自然と緊張は少なくなっていきます。
説明内容に気を付ける
説明内容が専門的すぎると、試験官もその分野に関しては専門家ではありませんので、理解できないこともあります。
大学を卒業して、入社したばかりの新入社員にもわかる程度の専門用語で話す必要があります。
ただし、専門用語が分からないといけないということで、専門用語の解説を続けていくと、論点がどんどんずれていってしまいます。
各業務に「自分が技術的に工夫をしたところ」を一つ押さえておき、そこからぶれないような説明の仕方がよいでしょう。
口頭試験のような面接タイプの試験は、人によっては採用面接以降経験したことがないという人も少なくありません。
どんな人が合格するのかを探るのも重要ですが、採用基準は人が見るものですので、試験官による個人差がどうしても出てきます。
それよりも、今持てる知識を十二分にアピールする方法を探る方が合格への近道と言えます。
2017年08月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
早朝、夜、仕事の合間に技術士試験に向けて勉強している人は少なくないでしょう。ですが、どんなに試験に向けて意欲が高くても、仕事の疲れで予定どおりに学習が進まないこともあるはずです。週末に勉強時間が偏ってしまったり、試験直前に慌ただしい思いをしたりした苦い経験は誰にでもあるでしょう。
学習プランがうまく管理できず、苦しんでいる人に知っておいてほしい心理学の研究で発見された現象があります。それが「分散効果」です。「心理学の研究で発見された」と聞くと、さぞ一大事のような響きがありますが、学校の成績が良かったり試験勉強が得意だったりする人には当たり前のことです。同じ9時間を勉強にあてるなら、1日で9時間の勉強をするより、3時間で3回に分ける、1時間で9回に分けるとした方が学習効果が高いということです。
復習するリズムについては「エビングハウスの忘却曲線」が有名ですが、パソコンやアプリでも復習リズムを管理してくれます。学習管理アプリの走りとなったのがピョートル・ウォズニアックという学習について研究している人が公開した「スーパーメモ」でした。最初の学習から2回目の復習までの期間を1日から1週間程度あけることで、学習内容が定着するとしています。
では、時間がどうにも作れず、一夜漬けになってしまった場合はどうでしょうか。「一夜漬けなんてしたって当日の試験には効果がない」と言われたこともあるでしょう。ですが、一夜漬けをしても記憶に定着はします。1日後、1週間後に復習すると前回の学習内容を覚えているので当然です。ですが、一夜漬けして試験に臨む、合格したとしても復習しなければ学習内容はすっかり忘れてしまいます。
技術士試験に合格するために一夜漬けが必要な場合もあるでしょう。ですが、学習内容を忘れてしまっては実務で役立ちません。適度に復習することで、記憶を補強していきましょう。
2017年08月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「勉強時間をたっぷりとって、過去問題を繰り返し練習したから試験はバッチリだ」と思っていませんか?油断大敵とは昔から言われますが、最近の脳科学の研究結果からしても油断で試験の点数が悪くなることがわかっています。
心理学者の間で「流暢性」と呼ばれる現象があります。「情報を適切に素早く引き出す処理能力」のことを流暢性と呼びます。同じ問題を繰り返し解いたり、公式を書いたりマーカーで線を引いたりすると、学習内容が記憶に残りやすくなり、流暢性と呼ばれる現象を実感できるはずです。勉強した内容をすぐに思い出せるのだから、勉強の仕方としては成功してると考えてしまいがちです。
ですが、流暢性を体験することで脳が「この情報はもう勉強する必要がない」と判断してしまう危険があります。つまり、復習の機会を放棄してしまうのです。試験当日、試験用紙に記入したり面接で解答したりする場面で記憶を引き出すためには復習が必要不可欠です。心理学者のネイト・コーネルも流暢性の影響で脳が「学習する必要はないほど完璧だ」と錯覚してしまい、復習を避けてしまうことで起こる試験結果のひどさを指摘しています。
流暢性の錯覚で復習を怠らないためには、定期的に過去問題の練習をするなどして記憶を引き出すテストを行いましょう。別の記事でも紹介したように、脳では「情報を保存する」「情報を検索する」という2つの行動が分けられています。流暢性とは情報を保存しただけで十分だと判断している状態のようなもので、適度に情報を検索しアウトプットできる練習が必要です。AXS技術士学院では過去問題の練習もできますから、復習とアウトプットの機会を増やしていきましょう。
2017年08月29日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
試験直後に復元論文を作ります。感覚的に、1割の人が、経験者や講師のアドバイスを素直に聞いて、復元しています。
3割の人が、1週間ほど経ってから、復元します。
そして、やばいな、けっこう忘れるものだな、と思って、どうにか、こうにか復元します。
試験直後や、その1週間で復元論文をつくるのは、骨が折れる作業だったでしょう。
肉体的な疲労はもちろん、直後の気持ちの高ぶりがあるからです。
また、出来が悪いときに、現実を見たくないためです。
いま1ヵ月が経って、ようやく、心身ともに、1ヵ月前の自分を見つめられる時期にきました。
そこで、復元論文を赤ペンで添削していくと良いでしょう。
あなたは、技術士たる実力と経験をもった指導者です。
添削する答案は、未熟な受講生が作ったものです。
寛大な心を持ちつつ、厳しく、添削します。
論理の飛躍があるところには、補うべき情報を書き込んであげます。
受験生を、くさしたり、指導を投げ出したりしないことです。
技術士は、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価またはこれらに関する指導の業務を行う者」です。
技術士と同等の実務能力を発揮して、『指導』してあげてください。
生半可な指導ではなく、適正な報酬分の赤ペンを入れてあげてください。
「技術士業務報酬の目安」がネット検索で見つかります。
その報酬に相応しい、指導を1ヵ月前の答案を書いた自分にしてあげてください。
そんな指導によって改訂された答案は、口頭試験で心強い武器になるはずです。
2017年08月31日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験のために、準備を入念にされることをお勧めします。
入念に準備された、口頭試験は、雑談のように、和気あいあいと進みます。
受験申込票を、受験対策会社に添削してもらった受験者は、十中八九、合格できるでしょう。
5つの業務経歴と、業務詳細が、採点官が求めるものに仕上がっているためです。
例えば、技術士に相応しい課題設定ができているか、問題点の絞り込みができているか、が明記されていることでしょう。
また、筋道だてて導き出された解決策が示されているでしょう。
そうすると、採点官は、「この受験生は経験豊富で、技術士に相応しい実務経験を持っているな」と思います。
そして、自分の評価に間違いがないか、ほんとうにこの受験生がやった業務なのか、を確かめるやさしい質問をします。
Q.この業務は何人でやったのですか?
Q.この業務は大学院での研究テーマと違いますね。それは苦労したでしょう?
Q.一番苦労したのは、どんなこと?
Q.関係者をまとめるのはたいへんだったでしょう。言うことを聞かない人もいるだろうし(笑)。
Q.学会は入っているの?何か学会に入って、業務でやったことを発表すると良いですよ。
口頭試験の講座で準備した想定問答集にない、なんだかよくわからない「世間話」が多くなってくれば、あなたが文句なしの合格圏にいるからかもしれません。
合格確実圏内に入れば、業務詳細の小論文も、丁寧に復元をしてメンテナンスをした筆記試験論文も、100個ほどつくった想定問答集も、拍子抜けするほど使わずに済むことが多いのです。
しかし、合格確実圏内に入っている人は、これらの口頭試験の準備を入念にしています。
口頭試験が終わって、「これは、受かったな」、そして「口頭試験は、意外とあっけなかったな亅と思えるように、しつこいくらいに準備をされてください。
2017年09月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
PREPとは、
P=Point(結論)
R=Reason(理由)
E=Example(事例、具体例)
P=Point(結論を繰り返す)
の頭文字です。
PREP法とは、最初に結論を伝え、次にその理由を説明、事例で理由を補強し、最後に結論を再度提示する説明の仕方です。
口頭試験での質疑応答は、この基本を守ります。
ただし、PRとEPを分けるのがおすすめです。
そのほうが、試験官と対話のキャッチボールができるためです。
例えば、このようなやりとりになります。
採点官「業務詳細で書かれたこと以外で、業務でご苦労されたことはありましたか?」
受験生「はい。人員を補充したのですが、その者に技術指導をするのに苦労しました<P>。工期が迫っていてためです<R>。」
採点官「時間がなかったのですね。」
受験生「はい。例えば、一から十までを教えることができないので、基本原理の○○と、事故につながりやすい△△を重点的に指導しました<E>。これが、この業務で苦労した点であり、主任技術者として特に意識したことです<P>。」
このように「PREP法」を改良した『PR-RP法』を基本に、質疑応答すると良いでしょう。
さて、肝心かなめの、会話の内容ですが、「計画」「評価」「指導」等のキーワードを入れると良いでしょう。
なぜなら、あなたがなろうとしている『技術士』とは、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者」のことと、法律で決まっているからです。
2017年09月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士に求められる倫理には「3つの義務」と「2つの責務」があります。
3義務とは、「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「名称表示」の義務です。
2責務とは、「公益確保」と「資質向上」の責務である。
これは、よどみなく言える必要があります。
ですから、覚えることになります。
問題となるのは、変化球の質問がきたときに、しっかりと反応できるかです。
例えば、3義務2責務の話をしているときに、つぎのような抽象的な問いが来たときにです。
試験官「それじゃ、××海岸の防波堤工事を行うときに、技術士として重要に思うことは?」
このとき、
① まず、法律の大前提をいう。
② つぎに、今回のケースについて、述べる。
③ ①と②から、自分の考えを述べる。
といった三段論法をとってみればどうでしょうか。
これであれば、①で、3義務2責務のうち、どれか1つを論点にしたテーマに変換できるからです。
具体的には、つぎのような回答ができます。
受験生「はい。
① 技術士の責務として、『公益確保の責務』があります。
② ××海岸の防波堤工事は、住民の生命を守ることを目的としています。一方で、工事により野生動植物の生息地が損なわれる可能性もあります。
③ したがって、公益性がもっとも高まるのはどれかを意識して、複数の工法を検討することが重要と思います。」
さて、「公益」とはどういうことでしょうか。「生命の安全」と「環境の保全」と捉えておけば良いでしょう。この2つはトレードオフになることもあるでしょうし、両立し得るときもあります。時代によっても、変わります。
2017年09月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
注:この内容は平成29年9月現在の内容です。
技術士制度改革の中にある「国際的通用性」の強化が注目されます。
現在、技術士資格を取得していると、国際エンジニア連合(IEA)のカテゴリー2に分類され、カテゴリー1に昇格するために追加書類を出して審査をしてもらう必要があります。
しかし、今回の技術士制度改革で技術士試験の内容を変更し、技術士資格取得と同時にカテゴリー1に無条件で分類してもらおうというものです。
この国際エンジニア連合のカテゴリー1になると、APECエンジニアの資格取得をしやすくなります。
APECエンジニアは日本ではあまり知名度がありませんが、国際的なインフラ設計などの分野では設計担当者としての必要条件で合ったりする場合があります。
技術士資格をこうした国際社会に通用しやすくするために、二次試験の内容を変更してAPECエンジニアの資格を取得しやすくしようというものです。
国際化ということは重要なことであることは良く分かります。実際に世界で設計の分野で活躍したいという人が技術士資格の取得を目指す可能性もあり、受験者数も増えるのではと考えられます。
しかし、これには国際エンジニア連合の認定によるカテゴリー1の取得が求められます。
肝心な協議はこれからで、現在の技術士制度改革の中間報告の中では、カテゴリー1の認定を目指すという目標にとどまっています。
国際エンジニア連合と文部科学省との協議により、この話はなくなってしまう可能性もあります。
現在、APECエンジニアに認定されるためにはこの国際エンジニア連合のカテゴリーの他にも様々な要件があります。
それらをすべて満たすことが求められるため、仮にカテゴリー1に認定された場合でも技術士資格を取得すれば即APECエンジニアの称号を取得できるわけではありません。
しかし、これらのことを考えても、技術士資格はその足がかりとして取得を検討してもよいしかくなのではないでしょうか?
2017年09月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「ルーティン」という言葉を耳にしたことはありますか?集中力のトリガー(引き金)になる、儀式のようなものとして知られています。メジャーリーグのイチロー選手やラグビーの五郎丸選手がとる、不思議な行動を目にしたことがある人も多いでしょう。イチロー選手の場合、バッターボックスに入る前、入ってから、バットを構えるまで、毎回同じ行動をとっています。五郎丸選手もプレースキックの直前に独特なポーズをとることで、メディアの注目を集めました(ちなみに五郎丸選手はルーティンの形を変更しました)。スポーツ選手がルーティンという一見すると不気味な行動をとる理由は、集中状態を作るためです。
ルーティンは決まった行動を繰り返すことをいいます。たとえば、工場のラインで同じ作業を繰り返すことや、毎日必ずこなさなくてはいけない仕事のタスクをルーティンワークと呼びます。スポーツ界でルーティンが注目されているのは、ルーティンをすることで、フローという集中状態に入りやすいと心理学の研究結果でわかっているからです。
フローの呼び方はいくつかあり、ゾーンや忘我状態などと表現されることもあります。フローという概念を提唱したミハイ・チクセントミハイはフローの構成要素を8つ挙げています。
以上の8つはフロー状態の構成要素を簡単に羅列したものです。理想はすべての条件を満たすことですが、最初は1つか2つを意識して、集中状態を作ると、始めやすいです。たとえば、論文試験の練習をする際には、時間を忘れて没頭するなど、小さいステップで始めてみましょう。
ルーティンの作り方は、複雑で簡単なものでも十分に効果を発揮します。たとえば、勉強をはじめる前に深呼吸をする、首を回してリラックスするなど、簡単のものでもルーティンになります。また、AXS技術士学院にログインしてから技術士試験の勉強を開始するというのも、一つのルーティンです。勉強を始める前に決まったアクションを入れてみましょう。続けていくと、いつもより簡単に集中状態が作れるようになります。
2017年10月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験で、8割の人は、すでに合否が決まっている。
業務経歴票の、とくに業務詳細720字で、ほとんど決まっている。
これは、わたしが薄々、感じていることです。
自分の経験に加えて、受講生からの報告、指導者ネットワークでの情報から、総合的にそのように考えています。
A.せっかく合格圏に入っているのに、口頭試験で悔しい想いをしないように、対策をします。
B.試験官の合否判断の迷いをとりのぞくために、入念に対策をします。
C.業務経歴での失点を、少しでも挽回するため、対策をします。
口頭試験では、つぎのようなことをよく聞かれます。
1.なぜ技術士になりたいのですか?
2.あなたの組織に技術士はいますか?
3.この業務で技術士に相応しいと思う点はどこですか?
4.何人でこの業務をしましたか?
5.5つの業務経歴のうち2番目のものはどういう業務ですか?
6.この業務は5年前の業務ですが、この技術はいまでも使えますか?
7.当時、想定されたリスクは何でしたか?
8.対応策にほかに選択肢はありましたか?
9.3義務2責務について答えてください。
10.顧客から不正を指示されたときはどのように対応しますか?
二言、三言くらいで答えることを意識すると良いです。
長々と話すのはNGです。
試験官と、たくさん、質疑のキャッチボールをしてください。
そして、この人は技術士に相応しいと、試験官に判断してもらってください。
A.りっぱな業務経歴票どおりの人だな、とか
B.業務経歴票はパッとしないが、質疑応答はしっかりした人だだったな、とか
C.業務経歴票を書いたときから、わずか半年で、技術士に相応しい人物に仕上げてきた。期待できるぞ、アッパレ!といった風にです。
もう一息。みなさん、がんばってください!
2017年10月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験対策では、必ず「想定問答集」をつくります。
このQ&Aは、100問くらいつくっておくとひとまず安心できます。
想定される質問の素材は、市販の参考書や、受験対策会社のテキストから探します。
節約したい場合には、ネット情報を集めます。
総合技術監理部門以外では、「3義務2責務」は、必ず押さえておきます。
つまり、技術士には、信用失墜行為の禁止が課せられています。
また、守秘義務があります。
さらに、名称表示の義務があります。
そして、公益確保の責務があります。
加えて、継続研鑽の責務もあります。
責務は努力義務です。
ですから、公益を確保するように努めなければならない、継続的なスキルアップに努めなければならない、という意味になります。
スラスラと言える必要があります。
本番で、いくらあがってしまっても、言えるようにしておきます。
試験官に、3義務2責務のうちで、何が一番大切だと思いますか?
と尋ねられたら、どのように答えるか、考えておきます。
どれを選ぶと模範解答になるかは決まっていません。
なぜ、そう考えるかの説明がセットになって、模範解答になります。
たとえば、「信用失墜行為の禁止が最重要です」と言った場合、「なぜなら、技術士一人の失墜行為が技術士全体の信用を落とすことになるためです」などが、セットになります。
「守秘義務が最重要です」と言った場合、「なぜなら、守秘義務違反には罰則が設けられているためです」などが、セットになります。
「公益確保の責務が最重要です」と言った場合、「なぜなら、一部の技術士の行為が、公衆へ広く影響するためです。」などが、セットになります。
想定問答集ができて、ひととおり、イメージトレーニングができたら、技術士会のHPで、一次試験適性科目の過去問を確認します。
技術士法に関する設問がありますから、一つ一つの選択肢を試験官から問われていると思って、自分の考えをYES or NOで答えます。
この適性科目の見直しは、3義務2責務関係の「変化球」の質問に効果的です。
2017年10月09日 作成 / 執筆:タートル講師
10月8日に平成29年度の技術士第一次試験が実施されました。
受験された皆様、お疲れ様でした。
今回の第一次試験を無事にクリアして、第二次試験(技術士)に挑む方へのメッセージです。
まず、受験要件を満たす方は、平成30年度の第二次試験を必ず受験するようにしましょう。
第二次試験の試験制度変更について検討されていましたが、とりあえず平成30年度は従来と同じ形で実施されます。
早ければ平成31年度(元号が変わる予定ですので平成30年度の次の年度と捉えてください)に試験制度が変更になるのであれば、そこから受験しようという考えは厳禁です。
現行の試験制度は平成25年度から実施されています。つまり5年間の実績があるわけですから、どのような傾向で出題されるのかが明確になっています。それだけ試験の準備がやりやすいということです。
仮に平成31年度に試験制度が変更されたら、新制度で最初の試験になるわけですからどのような形で出題されるのか、はっきりしたことは試験を受けるまではわかりません。
試験対策を立てやすい来年度に受験をしましょう。
次に第二次試験受験の準備を早速始めましょう。
まだまだ先、と思っていたら色々と予期しない予定が入って結局準備が不十分なままで受験した、という方は非常に多いです。
まずはこれまでの業務の棚卸をして、受験する部門と科目を決めましょう。せっかく第二次試験の筆記をクリアしても、口頭試験で「部門(科目)違い」と判断されて不合格となる方が毎年います。自分の経歴は受験する(したい)部門や科目に適しているのかを、確認することが受験準備のスタートです。
*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年10月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
前回は、先延ばしグセが引き起こす危険について紹介しました。今回からは、先延ばしする習慣を防ぐための、具体的な方法について紹介していきます。
今回、覚えておいてほしいことは、「小さな成功体験を積むことが大切だ」という考え方です。すぐに取りかかれる小さな課題、もしくは、興味が持てる課題から取り組みます。これは、脳科学の池谷裕二教授も、著書のなかで、サルが複雑な行動を身につけるプロセスを例に、小さな課題から取り組むことの大切さを述べています。例として紹介されている実験では、「遠い場所にあるエサを、長い枝を使って取る」という課題を覚えさせます。まず、サルには、適切な枝の選び方を教えます。「枝の選び方」といっても、短い枝よりも、長い枝の方が、遠くにあるエサをとれるという程度のことです。
小さなステップから初めて、成功体験を積むことで、自信がついてきます。「成功体験を積む」ということに関しては、ネガティブな側面もあり、たとえば、将棋棋士の羽生善治さんは、「過去の成功体験や失敗体験が足かせとなり、あたらしいことにチャレンジできなくなる」という趣旨の内容を著書のなかで語っています。ですので、成功体験に依存過ぎることは危険ですが、先延ばしの習慣がある場合は、まず課題に取り組み、課題をこなし、自信をつけることが大切です。自信をつけるために、取りかかりやすいことから、一つずつ終わらせていきましょう。
「成功体験を積む」と聞くと、ポジティブ自己啓発のような「自分にはできるんだ」と無理に言い聞かせる印象を持つ人もいるでしょう。ですが、現実に目を背けて、「自分にはできる」と思い込むと、プレッシャーになり、良い結果を招かない場合もあります。小さなステップからでかまわないので、課題を少しずつ終わらせる習慣をつけていきましょう。
2017年10月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「技術士試験の勉強に取り組まなくてはいけない。だけど、どうしても先延ばしにしてしまう」と苦しんでいませんか?
先延ばしの習慣がひとりで改善できない場合は、技術士試験の勉強の仲間を作ってみましょう。先延ばしがいかに困ったものであるかは、前回も紹介したとおりです。「成功体験を積むことが大切!!技術士試験合格へ向けて先延ばしを防ぐ」で紹介したとおり、取り組むべき仕事を徳利組まないで置くと、勉強の質は下がり、技術士試験当日に向けて精神的な負担も大きくなります。そこで、先延ばしを克服することが大切になってくるわけですが、今回は「仲間を作ることで先延ばしを防ぐ」という方法を紹介します。「仲間作り」には、2種類の方法がありますから、1つずつ確認していきましょう。
1つ目の方法は、言葉通り、技術士試験合格に向けて、一緒に勉強するチームを作ることです。ただし、ネガティブな気持ちを共有するグループでは、ストレスのはけ口にはなるかもしれませんが、先延ばしグセの改善にはつながりません。「勉強がつらい」などのマイナスな感情を共有するのではなく、「合格を目指してがんばろう」「あの人が順調に勉強できてるなら、自分にもできるはずだ」と感化されるようなグループが理想的です。
もう1つの方法は、目標となる映画や書籍から刺激を受けることです。仲間から良い刺激を受けることと同様に、創作の物語に出てくる人物や歴史上の人物からも影響を受けることができます。なぜかというと、気持ちはとても伝染しやすく、自分と重ね合わせやすい対象ほど、気持ちは伝染しやすいです。たとえば、仕事の環境が似ている技術士試験合格者の体験談を参考にすると、試験勉強に向けてモチベーションがアップしやすく、オススメです。