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勉強と研究

2019年03月30日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 14

勉強と研究の違い
勉強とは自分は知らないけど世の中では既知な知見を得ること。教科書で学ぶことは学習だ。一方、研究とは、世の中でも未知な知見を得ることだ。教科書を新しく作ることは研究と言えるだろう。

技術士になるには学習が必要
技術士の過去問題は公開されている。こんな問題が出るよと前もって見せてくれている。なので、こんな問題が出たら、こんな風に解答しようと準備しておけば良い。これがいわゆる技術ノートだ。自分の場合には、重要そうなテーマを100個ほど集めて、それに対して、そのキーワードの概要=特徴と、課題と、その課題への対策をA4でまとめる。そして、その技術ノートを見ながら、600字の原稿用紙に特徴とか課題を書くドリルをする。原稿用紙にうまくかけた時にはそれを技術ノートにフィードバックして改善する。逆に原稿用紙にうまく書けないときは、そもそも技術ノートが行けていないので、補強する。これを3回ぐらいやると、かなり使える技術ノートになるし、まとめるべきキーワードがどんどん増えてくる。

技術士になったら研究にシフト
技術士試験に合格した後も、技術ノートを磨くべきという人もいる。しかし、より重要なことは、それまでに学習した内容をベースにしてもっと深堀すべきだと思う。自分なりに解決できるような社会的な課題を探したり、技術動向を調べたりすることと、それをアウトプットすることだ。学会でもいいし、ブログでもいい。大事なことは色々な新しいことに興味を持ち続けることだろう。自分も分からないことがあるとまずWikiで調べるが、どんどん深く調べていくと、最後はWikiに書かれていないことにたどり着くことがある。Wikiに書かれていることを調べるのは学習だけど、Wikiに新しい内容を書き込むことは研究活動の一つと言えるのではないだろうか。

まとめ
技術士は実社会の課題を解決することがミッションだ。そのためには、勉強は必要だが、それだけでは不十分だ。やはり研究することが必要だ。そして、研究成果を上げるには、テーマ選定が重要だ。どんなテーマを設定するかは、やはり自分が好きなこと、興味のあること、求められていることが候補だろう。個人的には、好きなことを好きなだけ研究し続けるのはワクワクするし、楽しい。そして、それが他人にも認められて、後追いで自分の仕事になることはなんども経験した。あなたも技術士になってワクワクしながら社会的課題を解決しませんか。

以上

技術士2次試験_C判定の要因

2019年06月07日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 14

受験生の皆さん、こんにちは。

試験勉強は順調に進んでいるでしょうか?

 

勉強をバッチリ進めて、自信を持って受けた試験。

受けた手ごたえも上々で、口頭試験の準備をしていた受験生。

しかし、届いた合格通知書には、C判定の文字。

 

このような受験生は、過去に数人見たことがあります。

 

C判定が出される場合とは、論文内容に十分な知識が見られない、というだけではないのです。

 

以下の2つは、一発不合格。いわば、論文を読んでもらえません。

①受験番号を書き忘れる

②問題番号を書き忘れる

 

こんなことする受験生なんていないだろう、と思いますよね?

実際、これら一発不合格の方は、全体の3~5%います。

 

なぜこのようなことが起こるのか?

それは、全ての解答用紙に受験番号と回答する問題番号を記入する必要があるから、です。

例えば、選択Ⅲの問題は、解答用紙が3枚あり、左上にホチキス止めされた状態で配られます。

そのため、「一番上の用紙にだけ」受験番号と問題番号を記入し、

満足して回答を始めてしまう受験生がいるのです。

「全て」の解答用紙に「まず最初に」記入すべきです。

 

どんなにたくさん勉強し、どんなに素晴らしい論文を書いたとしても

採点者に読まれなければ意味がありません。

 

マーク用紙で回答するセンター試験なども、

問題と解答が1つズレているだけで不合格となります。

それと同じことです。

私は、受験時、何度も何度も受験番号と問題番号を確認したことを覚えています。

とても基本的な事ではありますが、合否を大きく左右する事項でもあります。

 

誤字、脱字を気にするよりも、確認すべきことを頭に入れておいてください。

技術士2次試験_手書き試験の対策

2019年06月13日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 14

受験生の皆さん、こんにちは。

技術士2次試験は、手書き試験です。

しかも1日で合計5400字といった膨大な量を書き切る必要があります。

 

そこで、受験生の皆さんは手書きの練習をしているでしょうか?

 

最近では、パソコンやスマホを用いて文字を打つ方が

手書きで書くよりも早いという人は多いでしょう。

 

しかし、手書きの練習は非常に大事です。

パソコンばかり使っていると以下の点で不利となります。

 

1.漢字が思い出せない

2.自分の文字を書く速度がわからない

3.文字を書く速度を訓練で早くすることができない

4.自分に合う筆記用具がわからない

5.読みやすい文字の書き方、サイズがわからない

 

1の漢字が思い出せないというのは、スマホになれた皆さんならば同意できるでしょう。

ひらがなばかりの論文では心象が悪くなります。

 

2の「文字を書く速度を把握する」ことは実はとても大事なことです。

筆記試験では、時間制限があり、かつ決められた文字数の論文を書くことが求められています。

例えば、自分が100字書くのに5分要するとわかっていれば、

1800字書くには90分必要となります。

必須科目は1800字で2時間ですから、

構成や記述する内容、それぞれの配分などを考える時間が30分取れるということがわかるのです。

しかも、文字を書くスピードは、ある程度の練習で早くすることができます。

最初は90分かけていたが、60分で書けるようになるという人は多くいます。

 

早く書くことができれば、それだけ内容を充実させることができます。

また、多くの文字を書くことで、

自分に合った筆記用具というのを見つけることができるでしょう。

 

まずは1800字の論文を一気に書く練習をしましょう。

そして、1日で5400字を書くということは、

どんなに大変か、という体験もする必要があるでしょう。

 

本番を想定することは、合格する為にもとても大切ですよ。

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅲ-1)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 13

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅢ-1に関する記述です。

 

Ⅲ-1はICTの活用に関する問題でした。

i-Constructionは課題解決論文の「本命テーマ」といっても過言ではありませんので、取り組みやすいテーマ

だったと思います。

ただし、具体的な事例や効果の説明を求められているので、表面的な知識だけでは書ききることが難しかった

はずです。

一般論ではなく、河川、砂防及び海岸・海洋分野での具体例や、自然災害対応と言った部分に踏み込んだ記述

ができたかどうかがポイントとなります。

 

問われているのは以下の3点です。

①ICT活用で実用化された技術を2つ挙げて、それぞれ具体的な活用事例と具体的な効果

②自然災害を踏まえて、被害軽減や管理高度化の観点からICT活用で対応できる課題を2つ

③2つの課題に対して、ICTを活用した新技術開発あるいは既存技術応用の視点で対応策を提案

3つのうち、②と③は関連していますが、①に関しては単独の問いと考えて良さそうです。

 

まず①についてです。

既に実用化されている技術を挙げる必要があります。また、「河川、砂防及び海岸・海洋の分野において」

という問題文ですから、ICT土工等を取り上げるにしても一般論ではなくて、「河川堤防におけるUAVを

利用した起工測量」のように、専門分野における具体的な事例が必要です。

具体的効果については、日数の短縮やコストの縮減等が定量的に示されていると説得力が増します。

 

次に②についてです。

「自然災害を踏まえて」とありますから、津波、河川氾濫、土砂災害のように、具体的な災害を挙げると

具体性が増すはずです。

例えば河川氾濫であれば、長大な堤防沿いの点検をいかにして短時間かつ詳細に実施するか、というような

課題はICTの活用で対応策を考えられるはずです。

 

最後に③についてです。

②で挙げた2つの課題それぞれについて、ICTを活用した対応策を述べます。堤防の点検であれば、UAVで

得たオルソ画像の三次元化であるとか、UAVによるハイビジョンカメラ撮影等が考えられます。

「新技術開発あるいは既存技術応用の視点で」という問題文ですから、新技術開発・既存技術応用のうち

いずれなのか明確にすることも必要です。

といっても対応策が具体的であれば、おのずと新技術開発・既存技術応用いずれなのかはわかるはずなので、

結局はどれだけ具体的な対応策になっているか、に尽きると考えます。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

技術士の部門紹介:船舶・海洋部門

2018年07月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 13

技術士の専門部門の中でも、造船や海洋開発に関する技術部門としてあるのが船舶・海洋部門です。

この部門は、技術士の中でも特に受験者が少ない部門です。

 

技術士 船舶・海洋部門の概要

船舶の設計や、油田や海洋資源の開発と言った海洋開発の技術部門を担当しているのが、船舶・海洋部門です。

専門分野も船舶の構造設計や船舶動力やエンジンの構造などを専門とする船舶と船用機器、海洋パイプラインや油田用の浮島などを設計することが出題される海洋空間利用に別れています。海洋大学や商船大学などを卒業した方にとっては馴染みの深い内容になると思います。

 

技術士 船舶・海洋部門取得後の活躍

船舶の設計や海洋開発などを行う会社に設計職として活躍することが可能です。

しかし、内容が専門的なことと、海洋開発などは海外となることが多く、日本の技術士資格と合わせてプロフェッショナルエンジニアなども取得している必要があると考えられます、

 

技術士 船舶・海洋部門の問題点

船舶・海洋部門は他の技術部門と比較しても特に受験者数が少ないことで有名です。

平成29年度の二次試験受験者数は15人でした。これは日本の造船事業が最盛期から大きく衰退していることや、海洋開発などでパイプラインを敷設するというような機会がほとんどないためと思われます。

沿岸の工事などであれば、技術士の建設部門での需要となりますので、技術的に専門分野を活用する機会が少ないというのが原因ではないかと思われます。

船の操縦であれば航海士などの資格が必要となるため、技術士として活躍できる分野が限られてしまっているということが原因と考えられます。

 

船舶・海洋部門は商船大学や海洋大学を卒業しても異分野の業種の会社に就職する人も多いように、専門性を活かして活躍するには、非常に狭き門をくぐる必要があります。

設計職として造船会社などの特殊な会社に就職する必要があります。現在、造船会社は大手企業しか残っていないため、非常に需要が限られています。

また、海洋開発を行う場合でも、日本国内の油田などがない限り需要を作るのが難しいと言えます。

 

 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-4)

2018年07月30日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 13

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-4に関する記述です。

 

Ⅱ-1-4は海岸・海洋に関する問題で、人工リーフについて問う内容です。

 

人工リーフについては、「人工リーフの設計の手引き(改訂版)」(以下、『手引き』とします)の一部改訂が

平成29年6月に行われていますので、その内容を踏まえた記述となっていることが必要です。

 

問われているのは以下の3点です。

①人工リーフの設置の目的を2つ

②離岸堤と比較した場合の特徴を1つ

③波浪の作用に対して人工リーフの構造上の安全性を確保するための「設計」及び「点検」の際の留意点をそれぞれ1つ

 

まず①についてです。

人工リーフの設置の目的は、防災目的と海岸利用や環境改善に大別されます。

防災目的としては、

・うちあげ高、越波量、あるいは飛沫量を減少させる

・沿岸漂砂量を減少させる

・人工リーフの岸側に砂を堆砂させて汀線を前進させる

・人工リーフの岸側の砂が沖向きに流出するのを防止する

ことが挙げられます。

海岸利用や環境改善に関しては、

・静穏な海域をつくり利用を促進する

・人工リーフによる岸向き流れの発生を利用して水質の改善を図る

・人工磯と同様に魚礁効果を発揮させる

ことが挙げられます。

これらのうち、2つが記述できていれば題意を満たした内容となります。

 

次に②についてです。

離岸堤は、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも高い海岸保全施設』です。

人工リーフは、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも低い海岸保全施設』です。

ここでは「離岸堤と比較した場合の特徴」が求められていますから、天端高が海面よりも高いのが離岸堤で、低いのが

人工リーフという記述が必要です。

 

最後に③についてです。

設計時の留意点については、『手引き』の改訂内容を踏まえるのであれば、被覆工の被覆材質量の算定方法を取り上げて、

国総研のマニュアルに従って実施する等の内容が考えられます。

点検に関しては、今回の『手引き』改訂で新たに加わった章です。点検の時期、点検の視点、点検方法、被災後の原因調査

と結果の反映、標識灯被災への対応の工夫、の5節がありますので、この中から1つについて留意点を述べていれば題意を

満たした内容となります。

 

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

技術士システムの新しい講師を紹介します!Gong講師

2021年02月02日 作成 / 執筆:技術士システム【運営者】講師 / 閲覧数(月間): 13

技術士システムの新しい講師を紹介します!Gong講師 
Gong講師↓ご連絡はこちらから
https://www.gizyutushi.com/system/index.php?cont=udetail&id=789&tb=3

自己紹介
技術士補の資格取得期間を含めて足掛け15年間、技術士試験に携わってきました。二次試験の戦績は通算3勝8敗(上下水部門3敗、総監部門5敗、機械部門0敗)で、自身の一番の自慢は3勝の結果では無く、「8敗から学んだ経験」であり、これが最後に受験した機械部門の一発合格をもたらす結果となりました。
勝負事で大切なことは成功の秘訣よりも失敗の経験を通じて「絶対にやってはいけないこと」を認識すること。これは成功のプロセスにはその時の運勢やその人自身だけが持ち合わせている要素も含まれ、参考にできないケースが存在するのに対し、失敗の経験は単にその真似さえしなければ良いだけで、誰もが参考にできるからです。
自身の数多くの「失敗の経験」を添削指導や出願対策を通じて受験生の方々にシェアし、合格のお力になれればと思っております。どうかよろしくお願い致します。

SNSアカウント
(SNSアカウントは設定されていません)

現在の所有資格
機械部門
上下水道部門
総合技術監理部門

受講生への応援メッセージ
唯一、合格の秘訣をここで語れるならば、それは「逃げない」、「負けない」、「諦めない」の精神を常に持ち続けることです。「現実から逃げる」、「自分自身に負ける」、「諦めてしまう」ことさえしなければ、命ある限りその道は永遠に続いて行きます。これは試験のみならず、人生の中で経験する全てのチャレンジに通じるものです。どうか、この3つの精神を胸に抱いて一緒に戦って行きましょう。

出願対策と指導
可:
口頭試験を受験する際に最も重要な業務経歴証明書中の「業務内容の詳細」の記載方法を中心に指導します。

筆記試験対策と指導
可:
模擬試験や練習問題のご解答に対し、朱書きでの返信もしくは、ご希望あればON-LINEで指導します。

口頭試験対策と指導
可:
ZoomやLINEを用いたON-LINE方式で模擬試験を行い、ご自身の弱点を改善していきます。

受付支払い方法
料金表
有料(料金は相場の金額を基に要相談。ご要求されている指導の内容に委ねられます。支払い方法も要相談)

その他
指導可能な部門は上下水道部門、機械部門、総合監理部門ですが、その他の部門を受験される方でもご相談に応じます。先ずはここで公開させて頂いているLINEのアカウントにお問合せの内容をご送信願います。

登録
2021/01/30

1800字論文の基本構成

2017年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 12

3枚モノ(1800字論文)の攻略は、大切です。

課題解決能力をいちばん試せるのが、この3枚モノだからです。

 

口頭試験でも、筆記答案について問われることがあります。


3枚モノの基本構成は、つぎの3パターンです。
口頭試験の前にも、7月に書いた筆記答案を見直し、準備しておくと安心できます。

 

パターン1
1.背景
2.課題と問題点
3.対応策
4.期待される効果

 

パターン2
1.背景・課題
2.問題点
3.対応策
4.期待される効果と想定されるリスク

 

パターン3
1.背景・課題
2.問題点・対応策
3.期待される効果
4.想定されるリスクとその低減策

 

各用語の説明を以下にします。

『背景』とは、現状にある困りごとのことです。
現状にある「問題」をあぶりだします。
問題とは、「現状とあるべき姿の差」と定義されています。
式で表すと、「問題=あるべき姿(目標値)-現状」です。

 

『課題』とは、達成すべき目標のことです。
問題と課題はまったく違います。
問題は、必ずネガティブな表現となります。
課題は、必ずポジティブな表現となります。目標なのですから。

 

『問題点』とは、技術的障壁であり、難所であり、それが解決されれば一気に課題解決・目標達成できるボトルネックのことです。
壁にぶちあたったというときの「壁」のことです。
「問題<点>」は、ちいさな「点」です。
「問題<点>」は、「現状とあるべき姿の差」の「問題」とは、まったく違います。
この問題点を、いかに的確に見抜くかが、技術士業務での知性の見せ所です。

 

『対応策』は、問題点を克服するための技術的解決法のことです。
難所を乗り越える方法です。
壁をぶち破る方法です。
対応策は3つ程度提示して、その中から、最適な対応策を選択します。


ここは、論理的思考力があることを見せるところです。
つまり、思いつきで対応策と選択をしたのではないことを示します。
前提条件や制約条件を示し、何に着目して、最適解を導き出したかを表現します。

 

『期待される効果』は、対応策を講じた際に、想定されるプラスの効果のことです。
『リスク』は、対応策を講じた際に、想定されるマイナスの効果のことです。

 

『リスクの低減策」とは、想定されるマイナスの事象に対する対応策のことです。
リスクは、まだ生じていない課題と言えます。

平成30年度の試験内容は以前と同じという結果になりました。

2018年02月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 11

技術士受験を考えている皆様には既に周知の事実であると思いますが、今年は技術士試験制度が大きく変わる初年度となる予定でした。

しかし、文部科学省の都合で試験制度の大幅変更は延期となった模様です。

本年度は前年度と同様の試験が実施されます。

 

平成30年度技術士第二次試験実施大綱

https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5482_1.pdf

 

今回は延期となりましたが、多くの資格試験において、この試験制度が変わる時の初年度は極めて重要な意味合いを持っております。

今までの傾向が、そのまま続くのかということが試験時の気になる所なるでしょう。

特に選択科目の集約の予定されていた専門分野では、その準備ができないなどの弊害が出るかと思われましたが、今まで通りの対策を行えばよいということになりました。

 

本年度は延期となりましたが、試験制度の改正は継続協議となっております。

また来年、再来年と試験制度の改正がなされる可能性があることを頭に入れながら、今年の試験を頑張りましょう。

 

試験制度が変更となる場合は突然決定されることが多く、受験者にとってはなかなか気持ちの落ち着かないところではあるのでないでしょうか?

記述式や口頭試験など、ある意味出たとこ勝負のような試験が多いため、何から手をつけてよいのかと考えている方の多いと感じます。

その場合は、試験の趣旨を確認しましょう。

 

技術士試験は、科学技術の専門的応用能力を有するかどうかを見る試験です。

最終合格率も10%台ではありますが、決して合格できない試験ではないと考えることができます。合格者も企業に勤めながら勉強を続けている人がほとんどです。

そういった人たちとの違いといえば、努力する気持ちがあるかないかという一言に尽きるでしょう。

 

試験制度が変わってしまった場合、今までの努力が水の泡だと、嘆きたくなる気持ちは良く分かりますが、それでも合格者が出ます。

 

試験は時の運も関わってきます。試験制度の改正などは自分ではどうすることもできないものです。こうしたものに捉われず、自分のペースを保てるように調整をしましょう。

複数回受験されている方へ~受験申込書の使いまわしはしていませんか?~

2018年03月25日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 11

3月も最終週となりました。

いよいよ来週4月2日には、技術士第二次試験の受験申込書の配布が始まります。

 

今回は複数回受験されている方にアドバイスです。

 

平成30年度の受験にあたって、前年度までの受験申込書の内容をしっかり見直ししていますか?

複数回受験されている方の中には、業務経歴に書いている最新業務の年数等を1年分プラスしただけで提出しようとしている方が少なからずいらっしゃいます。

 

この1年間で、新たな「技術士にふさわしい業務」に従事しなかったのでしょうか。

業務内容の詳細で取り上げている業務も、1年間経った時点で新たな視点で評価すべき事項は無いのでしょうか。また、何年も同じ業務を取り上げていたら、年数を経てずいぶん前の業務になっている、あるいは技術的に陳腐な内容になっている可能性は無いのでしょうか。
 


また平成29年度に技術士第二次試験に合格されて、平成30年度に他部門あるいは他科目で受験される方も要注意です。

平成29年度までと、ほとんど同じ内容で受験申込書を提出しようとしていませんか?

 

部門や科目が異なれば、業務経歴や業務内容の詳細で取り上げるべき業務の種類、あるいは書き方は異なります。特に総合技術監理部門では、その他の20部門とは全く異なる切り口で試験に挑むことが重要です。既取得部門の受験とは違う「5つの管理」の切り口で業務経歴や業務内容の詳細を記述していないと、口頭試験では非常に厳しい質問が待っていると考えてください。

 

以上、複数回の受験経験がある方へのメッセージでした。

前年度までと同じ科目で受験する方も、一から受験するつもりで受験申込書を新たに作成しましょう。

新たな部門科目、特に総合技術監理部門を受験される方は、既取得の技術士とは求められている内容が異なることを認識したうえで受験申込書を作成しましょう。

 

 

*出願対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。


 

技術士の部門紹介:原子力・放射線部門

2019年03月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 11

技術士 原子力・放射線部門の概要

20世紀に技術が確立した原子力の技術は、それまでの火力や水力などと比べると少ない質量で大きなエネルギーを取り出すことができる夢のエネルギーでした。

しかしその副産物として、放射線を発生させる放射能を生み出してしまい、原子力発電に使用した核燃料は核爆発の危険のある扱いづらいものとなってしまいました。

電気のある便利な生活を支え、核燃料の安全な取り扱いを目的とした技術部門が技術士原子力・放射線部門です。

専門分野は安全な原子炉を設計・建設に関する知識を問う原子炉システムの設計及び建設、原子力発電所の運営や保守に関する知識を問う原子炉システムの運転及び保守、プルサーマル計画などの核燃料サイクルについての知識を問う核燃料サイクルの技術、レントゲン検査などの知識を問う放射線利用、放射線の防護技術を問う放射線防護があります。

 

技術士 原子力・放射線部門取得後の活躍

原子力・放射線部門の技術士ですが、主に原子力発電所の建設や運転保守に関する部署で働くことができます。

電力会社の原子力部門や電機メーカの発電所設計、建設に関する部署が考えられます。

また、製品メーカのレントゲン検査など、原子力発電以外の放射線利用や、被曝を防ぐための措置や除染技術などの原発事故の処理などでも活躍ができると考えられます。

海外の原子力発電所の建設などを政府が推進していることもあり、そうした関係では国際資格にも通じる技術士を取得することもプラスとなります。

 

技術士 原子力・放射線部門の問題点

最も影響の大きい原子力発電ですが、東日本大震災での原発事故が発生して以降、原子力発電に対してあまりいいイメージを持たれないという部分が大きな問題です。

核燃料サイクルの技術を問う分野もありますが、現在、高速増殖炉などの核燃料サイクルを利用した原子力発電所の運営が暗礁に乗り上げていることもあり、先が読めない状況が続いています。

また、原子力発電に関係する部門以外の放射線利用などの部門も、放射線技師は医療分野での専門資格もあり、技術士を受験する人が少ない傾向にあります。

しかし、目に見えない放射性物質を扱う専門技術者は今後も需要があると思われますので、どのような形で活躍できるかがまだまだ未知数の部分が大きいです。

平成28年度の口頭試験が終了~来年度対策を始めましょう!

2017年01月22日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 10

平成28年度の口頭試験も終了した模様です。

口頭試験に臨んだ方はお疲れさまでした。3月の合格を祈念しております。

 

口頭試験を受験した方の受験記録を確認すると、最近は業務詳細(720字)の「説明」を求める機会が減ってきているようです。

以前だと「業務詳細の内容を3分程度で説明してください」から口頭試験が本格的にスタートすることが多かったのですが、最近は

・試験官は業務詳細をしっかり読み込んで臨んでいる

・受験者はしっかりとした業務詳細を作成している

・時間的にロスしてしまい受験者に不利になる

以上の理由が原因かわかりませんが、質問だけで業務詳細が終わっているようです。

代わりに、その他の経歴を細かく確認し評価しているようです。

この傾向は平成29年度にも続くと思われます。

よって平成29年度対策としては

・業務詳細をしっかり練りあげて完璧なものにする。

・業務詳細以外の経歴もしっかり熟考する。

が必要と考えられます。

受験生にとって4月の時点ではなかなか本腰の人は少ないですが、この出願対策を怠ると口頭試験で泣くことになります。

「昨年、自分で作成したから大丈夫」

「筆記試験が合格してから考える」

では手遅れになります。

来年の3月に栄光を手に入れたいのなら、今すぐに行動することをお勧めします。

技術士技術部門 選択科目(専門分野)の統廃合

2017年09月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 10

技術士制度改革の一環として、昨年12月に発表された「今後の技術士制度の在り方について」の中で、技術部門、選択科目の統廃合が注目されています。

 

技術部門の一分野として選択科目、技術士部門の一つとして現行の部門では受験者数が極端に少ないなどの理由から、似ている部門の分野として統廃合が検討されています。

各部門の選択科目、専門分野の主な動向です。

この内容は改正案であり、正式決定ではありません。

 

機械部門

十分野から六分野に統合され、船舶部門から新たに一分野加わります。

 

船舶・海洋部門

一分野となります。

船用機器は機械部門へ移行されます。

 

航空宇宙部門

一分野に統合されます。

 

電気電子部門

発送配変電が電力・エネルギーシステムに名称変更となります。

 

化学部門

有機化学製品、燃料潤滑油が有機化学及び燃料に統合されます。

 

繊維部門

四分野が二分野に統合されます。

 

金属部門

鉄鋼生産システムと金属材料が統合され、金属材料・生産システムに統合されます。

 

資源工学部門

二分野に統合されます。

 

建設部門

変更なし

 

上下水道部門

三分野から二分野に統合されます。

 

農業部門

七分野から五分野に統合されます。

 

森林部門

林業と林産が統合されます。

 

水産部門

漁業養殖と水域環境が統合されます。

 

経営工学部門

五分野が二分野に統合されます。

 

情報部門

分野の名称変更のみで統合はありません。

 

応用理学部門

変更なし

 

生物部門

生物化学と生物環境が統合されます。

 

環境部門

変更なし

 

原子力部門

五分野が三分野に統合されます。

 

 

以上が各技術部門の選択科目、分野の統合状況となります。

 

建設、応用理学、環境部門は分野の変更を検討されておりません。

一方で、機械や経営工学など大きく分野が絞られた部門では、専門外の分野の勉強をしなければならない可能性もあります。

同じ技術部門であるため、多少内容は応用ができるとは考えられますが、大きな統合があった部門では、受験対策を見直さなければならないでしょう。

 

総合技術監理部門など総合的な技術が必要な時代ですので、あまり専門的過ぎる専門家は敬遠される傾向にあるとも言えるでしょう。今回の統廃合の検討はそんな時代を反映したものと言えます。

筆記で一発で失格になる行為

2018年06月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 10

選択した問題番号を書かなかった場合、容赦なく失格になります。
救済、温情はありません。
一発で失格になります。

 

失格になった受験生を、実際、2名知っています。

 

平成30年度の試験では、総合技術監理部門以外の部門では、
Ⅱ-1は4問中、2問を選択します。
Ⅱ-2は2問中、1問を選択します。
Ⅲは2問中、1問を選択します。

 

ですから、問題文を見て、できそうな問題を選択して、そこで、必ず一息つく、こと。
「必ず」です。
そして、その番号を、すべての答案用紙に書いてしまいます。

 

さらに、できることなら、
Ⅱ-1の1つ目
→Ⅱ-1の2つ目
→Ⅱ-2
→Ⅲ
と順番を変えることなく、解答していきます。

 

番号違いを防ぐためです。

 

試験当日は、非日常の出来事の連続です。
そんなときには、思わぬミスをしてしまうものです。

 

問題番号を書き忘れるなんて、と思われるかもしれませんが、ふだん注意深い人が、忘れてしまう現実があるのです。

 

さて、つぎに挙げるものは、一発失格にはなりません。

 

・答案中の誤字(致命的ではない)
・専門用語の誤字(致命的になるときがある)
・汚い字、下手な字、雑な字、略字

 

これらのミスは、若干であれば、許されます。
なぜなら、技術士試験は、限られた時間で手書きをするためです。

 

しかし、それが度重なると、「この人は、こんなにケアレスミスをして、技術士に相応しい人物とは言えない。」と判断されます。

 

答案の内容以外で、不合格にならないようにしてください。

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-2-2)

2018年07月30日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 10

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-2―2に関する記述です。

 

Ⅱ-2-2は総合土砂管理計画について問う内容です。

 

総合土砂管理計画については、河川砂防技術基準(調査偏)の第16章に「総合的な土砂管理のための調査」が

ありますので、この内容に準拠していることが必要です。

また問題文に『総合土砂管理計画の策定が各地で進められてきていることを踏まえ』とありますので、具体的な

流域(相模川、安倍川、日野川など)の事例を挙げつつ記述することが高得点に繋がると考えます。

 

問われているのは以下の3点です。

①総合土砂管理の検討が必要な流砂系の特徴と課題

②総合土砂管理計画策定において通常検討すべき事項

③①で述べた課題に対する具体の土砂管理対策を3つ挙げて、それぞれの概要と実施時の留意点

 

まず①についてです。

課題の数は指定されていませんが、③で課題に対する具体の対策を3つ挙げる必要があるので、課題も3つ

挙げておくことが望ましいです。

また総合土砂管理が問われているのですから、山地部、平野部、河口・海岸部それぞれ1つずつで合計3つに

ついて、特徴と課題を述べるとバランスが良いです。

山地部であればダム堆砂の影響、平野部であれば河床低下、海岸部であれば海岸侵食等がテーマの内容として

それぞれ考えられます。

 

次に②についてです。

総合土砂管理計画策定において通常検討すべき事項は、河川砂防技術基準(調査偏)の第16章第2節に「調査の

基本的組み立て方」がありますので、この内容に準拠していれば題意を外すことは無いと考えます。

 

最後に③についてです。

①で挙げた課題3つについて、それぞれ具体的な対策を挙げて、概要と実施時の留意点を述べます。

例えばダム堆砂を課題として挙げたのであれば、具体の対策としては「土砂バイパスによる土砂の下流還元」等

があります。「土砂バイパスによる土砂の下流還元」実施時の留意点としては、下流環境への配慮や還元土砂の質

に関すること等が考えられます。

 

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

筆記試験は「。」(句点)と「、」(読点)を適切に使う

2018年12月09日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 10

業務経歴票や筆記試験では、日本語のルールを守って書きます。技術士試験は、記述量が多い試験ですから、この当たり前のことが、とくに重要になります。

 

句点と読点は、文脈を明らかにします。また、文を正しく、かつ容易に理解できるように打つものです。

 

1.「。」句点(くてん)


(1)文の終わりに必ず打つ


(2)箇条書き、タイトル、項目名には打たない


(3)通常は、( )、「 」の中の最後の文末にはつけない


(○)日本語のルール(現代表記法) (×)日本語のルール(現代表記法。)

ただし、3.について、( )書きで注釈を入れる場合は、( )の後に句点を打ちます。

 

(例)技術士とは、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価、又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行うものをいう。
(出典:技術士法第2条)

 

2.「、」読点(とうてん)


(1)主語をはっきりさせるために打つ


(2)文の切れ目、前後の関係をはっきりさせるために打つ


(3)接続詞、副詞のあとに打つ


(4)条件文のあとに打つ

 

(例)なお、生態系の観点からも検討が必要である。
(例)しかし、当該案は費用が2倍に増える。
(例)目的が工事費の提言であることから、施工計画が重要となる。

 

「このような当たり前のことを?」と思わず、意識して、作文してください。
なぜなら、技術士試験では、「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」が試されているからです。


このコンピテンシーの8項目のなかに、「コミュニケーション」があります。


そして、コミュニケーションには、「業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確に効果的な意思疎通を行うこと」と書かれています。

 

つまり、文書で明確に意思疎通が行うために、句点や読点を適切に使うことも必要なのです。

技術士の部門紹介:情報工学部門

2019年01月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 10

技術士 情報工学部門の概要

GoogleやAmazonなどのIT企業が活躍できるのもコンピュータや情報ネットワークが基幹にあることが大前提となります。

コンピュータやネットはスマートフォンなどの普及により、今まで以上に身近なものとなりました。そんな情報化社会を支えているコンピュータ工学やプログラミングやネットワークの技術部門の内容を専門分野とする部門が、技術士情報工学部門です。

専門分野としては、コンピュータの構造や組み込みシステムの内容を問うコンピュータ工学、プログラミングやソフトウエアの安定性検証などの内容を問うソフトウエア工学、情報システムを使ったシステム構築に関する内容を問う情報システム・データ工学、ネットワークのセキュリティやネットワーク構築に関する内容を問う情報ネットワークの4分野があります。

 

技術士 情報工学部門取得後の活躍

技術士 情報工学部門を取得すると、情報系部門の専門家として、システムインテグレーションを行う会社や、情報システムを構築する会社に就職し活躍することができます。

NTTやKDDIといった電話会社も、現在は、自社設備としてサーバーを構築することが多いため、IT分野の業務に力を入れております。こうした会社でも活用できる可能性もあります。

情報工学部門は、今後5Gネットワークの開発など、多くの広がりが期待できる部門ということができます。

 

技術士 情報工学部門の問題点

他の分野と比較しても、受験者数も安定しており、一定の需要があります。

情報処理技術者やシステムアドミニストレータなど、他の知名度のある情報関連の資格もありますが、やはりそうした資格と比較しても難易度が高く、取得することで一定の技術水準をクリアしているとみてもらえることが多いようです。

プログラミングなどを行うのに許可が必要な資格はなく、誰でも仕事に従事することができますが、そういった仕事だからこそ、対外的に技術があることを証明する資格として技術士情報工学部門が活用されています。

 

 

技術士2次試験_口頭試験&筆記試験対策

2019年09月25日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 10

7月以降、7月に実施された筆記試験のことを振り返ることをしたでしょうか?

再現論文を書く際に振り返りますが、回答しなかった問題については振り返りましたか?

 

私が受験した際には、回答に選択しなかった問題に関する質問はありませんでした。

 

しかし受験生の中には、回答しなかった問題に対して意見を聞かれる質問をされた方もいるようです。

口頭試験は加点方式なので、質問に答えることができなかったとしてもスグに不合格になることはありません。

しかし、すでに題目があり、調べれば回答が得られるものに対してスルーしてしまっては勿体無いと思います。

しかも、回答しなかった問題の模範解答を作成することは、

たとえ筆記試験に合格できていなかったとしても来年度の試験対策になるのです。

勉強して無駄になることはありません。

 

「効率的な勉強方法は?」とよく聞かれることがあります。

人によって効率的という意味は異なるでしょう。

私が思う効率的とは、あらゆる事象に役立つものから勉強することです。

例えば、必須問題と選択Ⅲの問題は回答方法も出題内容も採点内容も非常に似ていることが技術士会のHPを見れば明らかでした。

その場合は、選択Ⅱの試験勉強よりも、選択Ⅲと必須問題の模範解答から作っていきます。

また、幅広い問題を考えるのではなく、まずは過去問です!

明らかに過去問と類似した出題が多いことは分析をすればわかるでしょう。

 

口頭試験まであと2,3ヵ月です。

長いようであっという間に来てしまいます。

やるべきことは何があるか?

その中で優先順位はどうか?

これらを考えて実行することも、技術士として大事な要素だと思います。

令和元年度 技術士 2次試験 口答試験合格率!?

2020年03月08日 作成 / 執筆:kody講師

日本技術士会から公表された令和元年度技術士二次試験筆記試験合格者名簿の合格者番号と令和元年度技術士二次試験合格者数から口頭試験の合格率を計算しました。

【総合技術管理部門を除く部門】 

  部門   筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率
◆機械部門
  機械設計       77人       63人  81.8%
  材料強度・信頼性   50人       33人  66.0%
  機構ダイナミクス~  42人       28人  66.7%
  熱・動力エネルギ~  38人       32人  84.2%
  流体機器       18人       15人  83.3%
  加工・生産システ~  26人       19人  73.1%
◆船舶・海洋部門
  船舶・海洋            4人            3人     75.0%
 ◆航空・宇宙部門
  航空宇宙システム       9人          8人     88.9%
 ◆電気電子部門
  電力・エネルギー~    32人          31人     96.9%
  電気応用           18人          17人     94.4%
  電子応用           13人          13人   100.0%
  情報通信           48人          33人     68.8%
  電気設備           59人          56人     94.9%
◆化学部門
  無機化学及びセラ~        8人          7人       87.5%
  有機化学及び燃料         6人        6人   100.0%
  高分子化学            8人        8人     100.0%
  化学プロセス         8人          8人     100.0%
◆繊維部門
  紡糸・加工糸及び紡~     3人          3人     100.0%
  繊維加工及び二次製~     5人          5人     100.0%
◆金属部門
  金属材料・生産シス~    6人           6人     100.0%
    表面技術            8人             8人     100.0%
  金属加工          12人          11人      91.7%
◆資源工学部門
  資源の開発及び生産     4人            3人      75.0%
  資源循環及び環境浄~    3人            2人        66.7%
◆建設部門
  土質及び基礎            40人            78人      95.1%
  鋼構造及びコンク~   180人         159人       88.3%
  都市及び地方計画    161人         150人       93.2%
  河川、砂防及び~    202人         197人       97.5%
  港湾及び空港        41人           36人       87.8%
  電力土木            7人             7人     100.0%
  道路              370人          291人      78.6%
  鉄道                  63人            58人        92.1%
    トンネル              54人            50人      92.6%
  施工計画、施工設備~    167人            161人       96.4%
  建設環境          101人                91人       90.1%
◆上下水道部門
  上水道及び工業用水~      80人            68人       85.0%
  下水道           111人           105人      94.6%
◆衛生工学部門
  水質管理            9人              9人     100.0%
  廃棄物・資源循環      16人               13人      81.3%
  建築物環境衛生管理       23人             23人     100.0%
 ◆農業部門
  畜産             2人             2人      100.0%
  農業・食品          10人                   8人        80.0%
  農業農村工学         60人               59人        98.3%
  農村地域・資源計画      8人               8人      100.0%
  植物保護           10人                 9人       90.0%
 ◆森林部門
  林業・林産          16人             16人       100.0%
  森林土木           40人               38人       95.0%
  森林環境             3人                 3人       100.0%
◆水産部門
  水産資源及び水域環境     7人             7人     100.0%
  水産食品及び流通       3人             3人     100.0%
  水産土木           14人              10人        71.4%
◆経営工学部門
  生産・物流マネジメ~   15人              15人      100.0%
  サービスマネジメント     23人              21人        91.3%
◆情報工学部門
  コンピュータ工学       3人                3人      100.0%
  ソフトウェア工学         7人              6人        85.7%
  情報システム~        21人              18人        85.7%
  情報基盤             7人              3人        42.9%
◆応用理学部門
  物理及び化学         6人                6人      100.0%
  地球物理及び地球化学     10人              10人      100.0%
  地質             73人              66人        90.4%
◆生物工学部門
  生物機能工学         6人              2人        33.3%
  生物プロセス工学       10人                8人        80.0%
◆環境部門
  環境保全計画         17人            17人      100.0%
  環境測定           17人            14人        82.4%
  自然環境保全         28人            26人        92.9%
  環境影響評価         25人              21人        84.0%
◆原子力・放射線部門
  原子炉システム・施~   12人                    11人        91.7%
  核燃料サイクル及び~       5人              5人      100.0%
  放射線防護及び利用          1人              1人      100.0%

【総合技術管理部門】 

  部門   筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率
◆機械
  機械設計            9人          9人    100.0%
  材料強度・信頼性      4人        4人    100.0%
  機構ダイナミクス・~    11人          11人    100.0%
  熱・動力エネルギー     8人        8人    100.0%
  流体機器          2人        2人    100.0%
  加工・生産システム     6人        5人      83.3%
 ◆船舶・海洋
  船舶・海洋               0人          0人       0.0%
 ◆航空・宇宙
  航空宇宙システム      2人          2人    100.0%
 ◆電気電子
  電力・エネルギーシ~    7人              4人      57.1%
  電気応用            9人          8人      88.9%
  電子応用                6人          4人        66.7%
  情報通信            8人                6人        75.0%
  電気設備            10人            8人        80.0%
◆化学
  無機化学及びセラミ~      2人       2人     100.0%
  有機化学及び燃料        0人       0人       0.0%
  高分子化学           0人       0人       0.0%
  化学プロセス        1人           1人     100.0%
◆繊維
  紡糸・加工糸及び紡~    1人           1人     100.0%
  繊維加工及び二次製~    0人           0人         0.0%
◆金属
  金属材料・生産シス~    1人           0人       0.0%
  表面技術            2人             2人       100.0%
  金属加工            1人           1人       100.0%
◆資源工学
  資源の開発及び生産     0人         0人         0.0%
  資源循環及び環境浄~    0人           0人         0.0%
◆建設
  土質及び基礎            19人           19人        100.0%
  鋼構造及びコンク~     58人           51人          87.9%
  都市及び地方計画      29人           28人          96.6%
  河川、砂防及び~      55人         51人          92.7%
  港湾及び空港        11人             11人        100.0%
  電力土木            5人             5人        100.0%
  道路                54人           50人        92.6%
  鉄道                13人             12人        92.3%
    トンネル              13人             11人        84.6%
  施工計画、施工設備~    41人             36人        87.8%
  建設環境          11人             11人        100.0%
◆上下水道
  上水道及び工業用水~    20人           19人        95.0%
  下水道           28人             27人        96.4%
◆衛生工学
  水質管理          1人           1人      100.0%
  廃棄物・資源循環      1人               1人      100.0%
  建築物環境衛生管理     3人             2人        66.7%
◆農業
  畜産            0人           0人          0.0%
  農業・食品           0人             0人          0.0%
  農業農村工学        11人                 9人         81.8%
  農村地域・資源計画     1人           1人       100.0%
    植物保護            0人               0人            0.0%
◆森林
  林業・林産         1人                1人     100.0%
  森林土木            3人                3人     100.0%
  森林環境            0人                0人           0.0%
◆水産
  水産資源及び水域環~    0人              0人           0.0%
  水産食品及び流通      0人              0人           0.0%
  水産土木            0人                0人       0.0%
◆経営工学
  生産・物流マネジメ~      7人                7人        100.0%
  サービスマネジメント      6人                6人        100.0%
 ◆情報工学
  コンピュータ工学     1人               1人        100.0%
  ソフトウェア工学         7人               6人        85.7%
  情報システム~        5人               5人        100.0%
  情報基盤           2人               2人        100.0%
◆応用理学
  物理及び化学       6人               5人        83.3%
  地球物理及び地球化学     4人                 3人        75.0%
  地質               11人                 11人        100.0%
◆生物工学
  生物機能工学       1人               1人        100.0%
  生物プロセス工学       1人                 1人        100.0%
◆環境
  環境保全計画         6人               6人        100.0%
  環境測定             1人               1人        100.0%
  自然環境保全         1人               1人        100.0%
  環境影響評価         2人               2人        100.0%
◆原子力・放射線
  原子炉システム・施~   3人               3人        100.0%
  核燃料サイクル及び~   2人               2人        100.0%
  放射線防護及び利用        0人               0人            0.0%

 

出典:技術士のすすめ https://kody-pe.jimdo.com

口頭試験の「3義務2責務」の質問に上手に答える一案

2017年09月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士に求められる倫理には「3つの義務」と「2つの責務」があります。

 

3義務とは、「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「名称表示」の義務です。

2責務とは、「公益確保」と「資質向上」の責務である。

 

これは、よどみなく言える必要があります。

ですから、覚えることになります。

 

問題となるのは、変化球の質問がきたときに、しっかりと反応できるかです。

例えば、3義務2責務の話をしているときに、つぎのような抽象的な問いが来たときにです。

 

試験官「それじゃ、××海岸の防波堤工事を行うときに、技術士として重要に思うことは?」

 

このとき、

① まず、法律の大前提をいう。

② つぎに、今回のケースについて、述べる。

③ ①と②から、自分の考えを述べる。

といった三段論法をとってみればどうでしょうか。

 

これであれば、①で、3義務2責務のうち、どれか1つを論点にしたテーマに変換できるからです。

 

具体的には、つぎのような回答ができます。

 

受験生「はい。

① 技術士の責務として、『公益確保の責務』があります。

② ××海岸の防波堤工事は、住民の生命を守ることを目的としています。一方で、工事により野生動植物の生息地が損なわれる可能性もあります。

③ したがって、公益性がもっとも高まるのはどれかを意識して、複数の工法を検討することが重要と思います。」

 

さて、「公益」とはどういうことでしょうか。「生命の安全」と「環境の保全」と捉えておけば良いでしょう。この2つはトレードオフになることもあるでしょうし、両立し得るときもあります。時代によっても、変わります。

修士・博士(理学)は苦労する

2018年02月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

一般に、学理を開発した学者には「博士」という称号が与えられます。
一方、技術を産業界に応用する能力を有すると認められた技術者には「技術士」の資格が与えられます。

 

ここで、修士や博士は、技術士試験に有利か、について考えてみます。

 

ふつうに考えれば、修士は、有利でしょう。
業務経歴において、2年の実務経験と同等とカウントできるためです。

 

しかし、博士であっても、5年とカウントされず、2年のままとなります。
この点から、技術士の受験資格という点のみで言えば、博士のメリットはありません。

 

さて、専門領域について、有利か不利かですが、きっと、自然現象を理論的に解明し、それを証明する「理学」は苦労します。

 

なぜなら、技術士法の第1条に、「(略)国民経済の発展に資することを目的とする。」と書かれているためです。
また、第2条に、「技術士とは、(略)高等の専門的応用能力を必要とする事項についての(略)」と書かれているためです。

 

これらは、典型的な理学部が、得意とする領域ではありません。

 

これらは、工学、農学、水産学といった、モノづくりなどのためのより実践的な知識や技術を扱う学部が、得意とする領域です。

 

ですから、工学系の修士や博士の研究者が、難なく技術士にもなってしまうことが多い反面、理学系の研究者が技術士試験に苦戦するということがよくあります。

 

研究者出身の方は、ご自身の専門領域と技術士試験の相性をチェックすることが、早期合格の近道でしょう。

そして、必要に応じて、技術士に求められる論文作法を、教えてもらうことが、効率的だと私は考えます。

口頭試験、こんなことが聞かれる

2018年10月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

口頭試験の合格率は90%です。この数字が、クセものなのです。

合格率15%の筆記試験をパスできた人が、「口頭試験で落ちたら、たまったものではない」と、対策をして挑んだ結果が90%なのです。

 

「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、合格者は、「口頭試験は苦労しなかった」と言ってしまうことが、しばしばです。

 

真に受けないことです。

 

ということで、早めから、口頭試験の対策をしておくのが、吉です。

 

口頭試験では、こんなことが聞かれます。

 

○3義務2責務は何ですか?
○そのなかで、あなたがもっとも重要と思うものは?
○その理由は?

 

うしろ2つには、決まりきった答えはありません。


技術士として、どのように考えているかを、筋道をたてて、回答すればよいでしょう。

 

最近では、3義務2責務の単なる用語説明を求める質問が減ってきています。

 

例えば、つぎのように理解力を試す質問が増えてきています。

 

○名称の表示とは具体的にどのようなものですか?
○信用失墜行為とは具体的に?
○××社の不祥事は、3義務2責務のどれに該当するか?
○資質の向上はなぜ必要か?

 

そのほか、つぎの質問も頻出です。

 

○CPDとは?
○継続研鑽として何をしていますか?
○CPDポイントはいくらか?

 

○APECエンジニアとは?
○IPEA国際エンジニアとは?
○技術士と同等の海外資格には何がありますか?

 

通常、わからない場合、「わかりません。帰ってから確認します。」というように、受験対策会社は指導します。

 

でも、もうそろそろ、その常套句も通用しなくなるでしょう。

 

技術士会のHPを確認したり、対策講座を受けたりして、知識の整理をすることをお勧めします。

技術士2次試験_積極的な人は得をする

2019年09月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

突然ですが、あなたは積極的に行動する人でしょうか?

それともじっくり考えて、行動するまでに時間がかかる人でしょうか?

 

じっくり考えることが悪いことだとは全く思いません。

しかし、世の中の大半は、積極的に早めの行動をする方が得するようにできています。

例えば、すでに旅行することが決まっている場合は、航空券を当日購入するのではなく、

「早割」という制度を利用して購入した方が安く手に入れることができます。

ブランド物の限定品なども、早く順番に並ぶことでゲットできる可能性が高くなります。

これらは、思い付きで行動しなさいと言っているわけではありません。

事前に入念に検討しておき、「このような事象が起こったら、すぐに行動できるようにしておこう」

と自分の意思を予め決めておく必要がある、ということです。

事前準備があれば、多少想像と違う事象が起こった際でも臨機応変な対応が取れます。

積極的な行動をとるためには、常日頃からよくその事柄について考えておくことが大事でしょう。

 

このご時世、どのような媒体でも、いつでもどこでも多くの情報を得ることが容易となってきました。

新聞に限らず、インターネット、TV、雑誌など。

では、他人と差をつけるためには何が必要か?

それは、スピードです。

誰よりも早く得ることができた情報には価値があります。

価値ある情報をつかむためには、誰よりもアンテナを広く張る必要があるでしょう。

そして、情報を得た際には、すぐに行動しましょう。

 

たとえ間違った方向へ行動しそうになっても、

早い段階であれば、気づき後戻りすることも可能でしょう。

 

誰よりも広く、早く情報をキャッチする。

直ぐに行動できるように、常日頃から考えをめぐらし、事前準備をしっかりしておく。

試験勉強に限らず、すべてのことに通じる大事なことだと思います。

職場に技術士がいない場合の対策

2016年11月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

わたしは、環境省の請負業務を行う組織に勤務しています。農林水産省など他の省庁では、技術士が、入札要件になることが多く、組織の受注力を上げるために、会社指示で受験することにしました。

 

職場には技術士はいません。

 

情報が限られていたため、受験対策会社のセミナー付き通信添削講座を活用しました。

 

二次の筆記試験では、環境部門(自然環境保全)で受験しました。前年の一次試験に続き、1度で合格しました。対策会社の、手厚いサポート講座を受け、直前模試も受けました。技術士に求められている要件は何かを、徹底的に理解するようにしました。講師の先生がアドバイスをくださったことを、何回も確認しました。

 

択一問題対策では、過去問とその類題を、繰り返し、解いて、訓練をしました。過去問は、平成13年以降の全問を対象にしました。1問あたりの解く回数は、少ししつこいですが、10回を目安としました。勉強場所は、平日には、通勤に使うバスと電車のなかで、休日には、問題集を持ち歩き、少しでも時間があれば、たとえ2、3問でも確認するように心がました。

 

論文問題対策では、基本方針の理解を重視しました。あらゆることを「現状把握→課題・問題点の抽出→解決策立案→期待される効果」の4つのステップで、考えることにしました。

 

また、近年の出題傾向として、リスクマネジメントに関する出題が増えています。そこで、「解決策立案→業務実施手順と留意事項→想定されるリスク→その低減策」の4ステップでも考えるようにした。これらの考え方を、自分のアタマのなかに定着させるために、書籍やインターネットで情報をこまめに収集しました。

 

このように技術士の試験制度を通して、自分の業務を振り返り、自分のスキルを高めることができました。驚くことは、業務が充実することが多くなったことです。それは、問題解決、課題遂行のやり方が、正しく身についたからだと思います。

 

これから受験される皆さんのご健闘を応援いたします。

技術士2次試験合格率の推移

2019年03月12日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

2018年度の技術士第2次試験の合格率が発表されました。

 

私の方で、独自に全部門について合格率と合格者数を抜き出してグラフ化してみました。

このグラフを一目見てわかることは、部門によって合格率が大きく異なるという点です。

また、合格者数を見てわかる通り、部門によって受験者数が異なるため、合格者数も大きく異なります。

この中でも建設部門の受験者数は全ての部門の中で圧倒的に多いことは、例年通りのことであり、珍しいことではありません。

 

しかし、2018年度は昨年度までと大きく異なった点があります。

それは、建設部門の合格率が大幅に減少したことです。

具体的には2017年度は12.8%だったのに対し、2018年度は6.3%と半分以下となっています。

しかも、全部門の平均合格率が約20%であるため、平均値の1/3程度となります。

この数値は過去最低を記録しています。

 

原因は、必須科目である択一問題の難易度が飛躍的に上がったことだと言われています。

必須科目は6割というボーダーラインが設定されているため、6割得点できていないと自動的に不合格が決定します。

ただ、問題を作成している側としては、問題の難易度と合格率がおよそ想像できます。

すなわち、建設部門のこの合格率は、意図的であると言わざるを得ません。

おそらく、2019年度から必須科目が無くなり、全て論文による試験となります。

必須科目(暗記問題)があることで、本当に技術がある方が合格できず、

比較的若い世代の方が合格しやすい試験だったという意見もあります。

 

合格された方々は、本当におめでとうございます。

しかし、不合格となった方々も落ち込んでいる暇はありません。

既に私の方に、業務詳細記述の依頼や論文添削の依頼がかなり来ております。

素早く行動できる人は、当然合格率が上がります。勉強に費やせる時間が増えるからです。

 

合格率が比較的高い部門を受験される方々も油断はできません。

どのタイミングで今回の建設部門のように合格率を操作されるかわかりません。

取りやすい時にしっかりと合格しておきましょう。

どんな質問でも構いませんので、受験を申し込む予定の方はご連絡いただければと思います。

 

技術部門

合格率

合格者数

機械

0.212

224

船舶・海洋

0.375

3

航空・宇宙

0.186

11

電気電子

0.129

187

化学

0.182

25

繊維

0.261

12

金属

0.465

53

資源工学

0.353

6

建設

0.063

886

上下水道

0.117

182

衛生工学

0.108

70

農業

0.138

131

森林

0.21

66

水産

0.211

31

経営工学

0.205

57

情報工学

0.065

28

応用理学

0.119

70

生物工学

0.41

16

環境

0.127

66

原子力・放射線

0.214

22

総合技術監理

0.064

209

AVE.

0.20

112.14

 

暗記と暗唱の理想的な比率は?技術士システムを有効活用しよう

2017年08月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師

学習の基本は「暗記」と「暗唱」の組み合わせですが、それぞれにかける勉強時間のバランスはとれていますか?暗記とは学習して脳に情報をインプットすること、暗唱とは覚えた情報を何らかの形でアウトプットすることを指します。もう少し技術士試験に照準を合わせて具体的に言うと、前者は教科書や参考書を開くことであり、後者は問題集を解くことです。この両軸によって私たち人間の脳は学習しているという意見に異論はないでしょう。

では、学習に欠かせないインプットとアウトプットのバランスはどの程度に保つと効果的なのでしょうか。どちらも大切であるし、わざわざバランスを考えなくても勉強の成果を上げることはできます。ですが、最適だと思われる時間の割り振りをすることで、短い学習時間をより充実したものに変えることができます。教育の現場でこのバランスについて研究した学者がいました。それが教育心理学の博士として歴史に名前を残したアーサー・ゲイツ(1890-1972)です。彼の名前は広く知られてはいませんし、日本語の書籍ではベネディクト・キャリー著『脳が認める勉強法』で紹介されるエピソードの一部として紹介されている程度ですが、重要な実験を行った研究者です。

ゲイツ博士はある学校のクラスを対象に暗唱の実験を行いました。文学作品に出てくる一説を暗記して、暗唱するというシンプルな実験です。その結果、学習効果を最大限に引き出すバランスが明らかになりました。全体の30%から40%を学習(インプット)の時間として使い、残りの時間を暗唱(アウトプット)の練習に使うことが最も適切だと発表しています。

ただし、ゲイツ博士の発見は学校の生徒を対象にした実験によるものです。高学年の生徒を対象にした実験ほど、インプットの時間は短い方が効果的だという結果になりましたが、成人の脳がまったく同じ学習バランスが最適とは証明されていません。また、個人差も当然あるでしょう。ですので、あくまでもインプットの学習時間が3割から4割を目安にして、自分に最適な学習時間を見つけていくとよいでしょう。

技術士システムでは過去の問題が用意されているので、インプットしたあとはストップウォッチや時計で時間を計りながらきちんと暗記できているかアウトプットの学習も行いましょう。インプットとアウトプットの両軸を鍛えることで、学習効果はアップします。

青本の頒布終了下での総監対策

2018年01月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

総合技術監理部門の試験は、技術士会が発行する『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』を使って準備します。

この書籍は、表紙が薄い青色であることから、技術士受験業界では「青本」と呼ばれています。

 

従来、この青本は、技術士会から購入することができました。

しかし、平成28年に在庫がなくなったことと、内容が古くなったことから、増刷することなく、頒布されなくなりました。

 

ここで悩みのタネとなるのは、総合技術監理部門の受験生が、どのようにして、試験対策をするかです。

おおまかにわけて、次のいずれかで対応することになるでしょう。

 

1)知人等から青本(複写を含む。)を入手して対策する。
2)技術士受験対策会社のテキスト又は市販の参考書を利用して対策する。
3)青本や書籍に頼らずに対策する。

 

ここで、3)は避けた方が無難です。
なぜなら、総合技術監理部門で試されている能力は、青本の第1章を正しく読み込まないと、理解できないためです。

 

おすすめは、2)です。
なぜなら、対策会社は青本の内容に基づき、細部の情報をアップデートしているためです。

 

たとえば、人的資源管理の労働関係法について、青本では労働契約法を掲載されていません。
それは、青本が平成16年1月に発行されているのに対して、労働契約法が平成20年3月に施行されているためです。

 

働き方改革や長時間労働是正が重要テーマになっていますから、労働契約法は、押さえておくべき法律と言えます。

実際に、労働契約法に密接にかかわるセクハラ・パワハラ関連の出題は択一試験で頻出問題です。

 

もちろん、何らかの手段で、青本が入手できる1)の人が、2)の方法を併用した時には、さらに効果が高まると言えます。

 

 

技術士試験に出る BCP(事業継続計画)

2018年03月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

東日本大震災や熊本地震など、事業の継続を脅かす災害が近年多く発生しています。

そうした災害が発生した場合にも、企業が事業を継続できるような非常時の危機管理の計画がBCP(事業継続計画)です。

 

技術士の専門分野では経営工学部門などでよく出題されます。例えば、生産管理システムでも災害などで生産ラインが破損してしまった場合の対策や流通ルートの変更など、災害が発生した場合にも早期に事業が再開できるような計画のことを言います。

 

経営工学部門だけではなく、電気設備などの設計分野でも、災害発生時の非常用発電機の設計などやバックアップ系統の構築といった内容もBCPの一部になります。

 

東日本大震災発生以降、災害発生した場合の社員の安否確認や、建物が破損した場合でもいかに早く事業再開ができるかを検討した計画の策定が一つのトレンドとなりました。

技術士試験でも、設計の立場からこうした災害発生時の対応に関する問題が多く出されました。特に口頭試験などでは、経営工学部門や総合技術監理部門以外の部門でも出題されたと言われています。

 

東日本大震災以前の日本は、それまでの好景気からリーマンショックなどの恐慌が発生し、経費を削減して生き残るという風潮があふれていました。

そこに東日本大震災が発生し、今までの経費削減の風潮から無駄だとみられていたいつか起こる災害に対しての備えが必要であることを認識させられました。

 

技術士試験では、絶対的な答えのない口頭試験の質問、論説問題などがよく出題されます。

BCPについても、ある条件下での災害であれば対応できるが、大規模災害になってしまうとなかなかそこまでの対策を取ることは難しくなります。

技術士として設計案件のBCPにどこまで対応するのかという問題に当たります。

あまりに災害時の対策を取りすぎると余剰設備を構築することにもなります。かといって何もしない状態であれば、災害時のBCPを満足できない結果となってしまいます。

 

技術士試験はこうしたある意味「設計者としてのセンス」を問う問題がよく出題されます。

技術士試験には地球環境に関する問題が出題されます。

2018年05月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

 技術士にとって、地球環境問題を解決することは永遠の課題です。

そのため、技術士試験にも、環境問題に関する設問が多く出題されます。今回はそんな地球環境に関するキーワードをまとめてみましたので、勉強の一助としていただければと思います。

 

低炭素社会の実現

2007年、政府は「クールアース50」の中で、世界全体の炭素を含む温室効果ガスを2050年までに現状より半減するという長期目標を発表しました。

ここから、交通や住宅などのエネルギー消費を行う装置に省エネや再生エネルギーの活用によるCO2排出抑制措置が活発化することが予想されます。

技術分野ではこの低炭素社会を実現するために、協力する分野が多くあります。

このようなことから、低炭素社会に関する考察は頻出するものと思われます。

 

バーゼル条約

日本も締結している廃棄物の国境を超える場合の国家間の条約です。

これはヨーロッパなどから有害な廃棄物がアフリカなどの発展途上国へ投棄されていたことが大きな問題となったことから国家間で廃棄物処理に関する決まり事を記した条約です。

この中で「締結国(日本)は廃棄物の処理を環境上適正な方法で行うため、主として発展途上国に対して、技術上その他の国際協力を行う」とあります。

これは、日本が廃棄物処理にかんして技術協力をする可能性を記しており、ここで技術士が活躍する可能性があるため、この条約を押さえておく必要があります。

 

海面上昇や気候変動に関する問題

地球温暖化が起因する様々な問題の中でも、気候変動や海面上昇は、温暖化防止による低炭素社会の実現と並行して個別で対応しなければならない重要な派生問題です。

特に海沿いの地域では、海面上昇による街の水没など深刻な問題が発生する可能性があるため、護岸工事や海水をくみ上げるシステムなど、多くの技術課題が発生します。

気候変動に関しては、農業分野での気温上昇や干ばつ被害などへの対応などで問題が出題される可能性があります。

 

技術士試験に環境問題に関する問題が出題されやすいということは、国や政府が技術士に環境に関する問題の解決を期待しているとも言い換えることができます。

当日の持ち物の注意点

2018年07月08日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

当日の持ち物についての注意点は、「受験申込み案内」に書かれていますが、
緊張のあまり、「ついうっかり」をしてしまうことがあります.。

また、私は、このようにしたということも併せて書きたいと思いますので、ご参考に。

★電卓
技術士試験を受験するエンジニアの方なら、普段業務では関数電卓を使うことが
多いと思いますが、技術士試験では関数電卓は禁止です。
実際に試験会場で、「関数電卓は使用禁止なので鞄に入れておいて下さい」と
注意されているのを見たことがあります。ご注意下さい。

★時計
デジタルの腕時計は禁止されていませんが、知らない人が見るとウェアラブル端末に
見えるようなものもあります。
禁止されているものでなくても、試験官の方に声をかけられると、それでなくても
緊張しているのに、もっと緊張してしまうと思います。
試験官の方からいらない質問されないように、アナログの腕時計をお持ちなら、
アナログの腕時計を持って行かれた方がよいのではないでしょうか。

★鉛筆・シャーペン
マークシート式と記述式で同じ筆記用具を使用する必要はありません。
私は、マークシートは鉛筆、記述式ではシャーペンを使いました。
シャーペンは、0.5mmが主流ですが、製図用などで0.7mmとか0.9mmというものもあります。
どの筆記用具を使うかまだ決めておられないかたは、こんな選択肢もあります。

★消しゴム
消しやすいものを選ぶのは当然ですが、細かいところを消しやすいように新品を
持って行くことをお勧めします。「カドケシ」という、角がいっぱいある消しゴムも
よいかもしれません。
また、落としてしまうこともあるので、必ず2個以上持って行くことをお勧めします。

★雨具
少し重いかもしれませんが、折り畳み傘などの雨具を持って行くことをお勧めします。
雨が降りそうな天気になったらどうしようと要らない心配をしなくてよいようにするのが
肝要かと思います。
 

技術士の部門紹介:繊維部門

2018年08月04日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

 

技術士 繊維部門の概要

洋服を作る糸やポリエステルなどの製造工程では、多くの技術を必要とします。

近年、冬場に着るヒートテックなどは最早生活になくてはならない衣料となってきています。また、夏場の冷感肌着などもこうした洋服の原材料の製造技術があがったからと言えます。

こうした技術革新により、生活を豊かにする繊維技術を取り扱うのが技術士の繊維部門です。

洋服の原料となるものだけでなく、充電池の容量を増加させるカーボンナノチューブなどの製造技術もこの分野から誕生しております。

 

技術士 繊維部門取得後の活躍

アパレルメーカや繊維の製造メーカなどで原材料の生産や紡績工場などで、原材料の製造技術者として勤務することが可能です。

こうした繊維部門からの応用技術を研究する研究所などに勤務することも可能です。

蚕の繭などからとった絹の製造は、昔の話であり、現在はナノ技術として注目されている最新分野でもあります。

また染色技術の安全性など、乳幼児向けのアパレル用品には安全性が最重要視されることもあり、繊維の高度な染色技術や製造技術が求められる現場が多くあり、技術士資格を活かすことができるでしょう。

 

技術士 繊維部門の問題点

繊維の製造、加工に高度な技術を求められ、応用分野にも大きな広がりを感じる繊維部門ですが、技術士の部門としての知名度が低いことが大きな問題点です。

文部科学省のアンケートなどにも、対外的だけでなく、会社内での技術士認知度も低いという回答が寄せられておりました。

多くの技術士部門にも共通して言えることですが、資格そのものの認知度が低いとどうしてもそれ自体が評価されることも少なくなってしまいます。

こうした状況はなかなか改善されることは少ないですが、多くの繊維技術によって生活が豊かになっていることが紛れもない事実です。

技術士による多くの仕事が世に出ていけば、こうした部門での認知度や注目度も変化していくものと考えられます。

 

 

技術士の部門紹介:資源工学部門

2018年08月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 資源工学部門の概要

炭坑などで石炭を採掘したり、天然ガスや石油資源の採掘を行うためには多くの専門技術を必要とします。また、炭坑では、粉塵被害や落盤など労働者が危険にさらされるケースが多くあり、いかに安全に、効率的に採掘を続けられるかということが課題となってきました。そのための技術革新も行われてきました。

環境問題が大きな問題となってくると、石炭や石油、天然ガスなどは地球温暖化問題と直接的に関わることから、資源採掘の観点から環境問題に取り組む必要性が出てきました。

専門分野としては、固体資源の開発生産、流体資源の開発生産、資源循環及び環境の三分野からなっております。

 

技術士 資源工学部門取得後の活躍

資源工学での最も希望者が多い分野や資源循環及び環境になります。

こちらではリサイクルに関する分野で、循環型社会を作ることを目的に出題されます。

また、今、多くの温泉地で開発が進んでいる地熱発電に関するものも、資源工学の範囲となります。地熱発電による業務で技術士が必要となるなら、資源工学部門と言えるでしょう。

 

技術士 資源工学部門の問題点

石炭の採掘、銅の採掘するための鉱山や炭坑などは、多くの雇用を生み出してきた需要な産業に位置づけられてきました。しかし、炭坑や鉱山の閉鎖により、多くのその城下町として栄えてきた街の多くは衰退してしまっています。

また、石油や天然ガスといった流体資源も日本では、輸入に頼っており、自国で開発を行う機会がまずありません。

地熱発電に関しても、地質調査や資源の有効活用など総合的な内容としてのプロデューサーとしての立場であればよいのですが、地熱発電は、電気分野や機械分野といった資源工学以外の部分も重要となってきます。

資源工学部門の問題点は、他の部門とも同様の受験者数の少なさが挙げられます。

船舶部門などと同様で二次試験の受験者数が100人以下と、受験者数の少なさが深刻です。

さらに、その受験者数の多数が資源循環及び環境の分野を選択しています。

資源工学部門というよりは、リサイクル工学の色合いが強くなってきています。

 

上手な添削指導の受け方

2019年05月08日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士試験はインプット3割、アウトプット7割くらいで対策するのがよいでしょう。インプットとは、専門知識を覚えたり、模範解答を分析したりすることです。一方、アウトプットは、実際に、原稿用紙に答案を書いてみることです。

 

答案は添削指導を受けると効果が倍増します。

なぜなら、自分で書いた答案で、自分自身が弱点を見つけ出すのは難しいからです。

例えば、主語と述部のねじれや、誤字脱字はなかなか見つけられないものです。

 

また、論理の飛躍も見つけにくいものです。

というのは、自分自身のアタマの中では、論理的につながっているけども、文章として飛ばしてしまっているということが、よくあるからです。

他人に読んでもらうことで、それを指摘してもらうことができます。

 

そして、添削指導を受けるコツがあります。

 

まず、良い指導者を見つけるということ。

もちろん、技術士がよいでしょう。そのなかでも、試験制度に詳しい人が良いでしょう。

とくに、平成31年度は試験制度が大きく変わりました。ですから、採点基準となっている「コンピテンシー」について、熟知している人を見つけてください。

 

つぎに、指摘された事項だけでなく、文章全般の改訂を繰り返すこと。

原稿によっては、コレもダメ、アレもダメ、コレは修正した方が良い・・・などと、場合によっては数十か所も、要修正箇所があります。

しかし、指導者は、その中からせいぜい十数箇所を指摘できるにすぎません。

ですから、指摘されなかった箇所であっても、カイゼンの余地がないか、よく検討することです。

 

そして、一番大事なことは、淡々と改訂すること。

一生懸命に書いた文章に、赤ペンを入れられると、なんだか自分が否定されたような気持ちになります。

ときに、指導者に対して、敵意が生まれたりします。しかし、指摘に、真摯に向き合い、改訂を続けることで、より良い原稿に生まれ変わります。

 

試験2か月前になり、いまから、実力が伸びます。頑張ってください。

令和元年度 建設部門(必須科目Ⅰ)に関する雑感

2019年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師

令和元年度の技術士第二次試験問題が、技術士会HPにて公表されました。

 

ここでは建設部門の「必須科目Ⅰ」について、雑感を述べます。

 

2問題のうち1問題を選んで、答案用紙3枚以内にまとめる、という形式で出題されました。

Ⅰ-1は、「働き手が減少する中での生産性向上」がテーマでした。Ⅰ-2は、「国土強靭化」がテーマでした。

いずれも建設部門においては王道と言えるテーマであり、比較的取組み易かったのではないでしょうか。

 

いずれの問題文も、小問4つから構成されていました。

設問(1)は、課題の抽出と分析が求められています。

設問(2)は、設問(1)で挙げた課題から1つを取り上げて、課題の解決策を複数挙げることが求められています。

設問(3)は、設問(2)で提示した解決策に共通して生じ得る新たなリスクとそれへの対応が求められています。

設問(4)は、(1)から(3)を遂行する際に必要な要件を、技術者倫理、社会の持続可能性の観点から述べることが求められています。

 

 

設問(1)と(2)を見ると、「課題」は解決すべきものという位置付けになっています。

「平成31年度 技術士第二次試験実施大綱(以下、大綱とします)」では、「問題」が解決すべきもので、「課題」は遂行するものと読み取る

ことができ、今回の問題文とは整合していないように感じました。

私見ですが、問題文中の「課題」という言葉の使い方が曖昧ですので、「大綱」における問題・課題いずれを「課題」として扱っていても、

取り上げるテーマの方向性さえ合っていれば良いのだろうと考えます。

 

設問(3)では、個別の解決策で生じるリスクや対応ではなく、複数挙げた解決策に共通するリスクや対応が求められています。

どのような解決策を挙げるかで方向性は異なるかと思いますが、導入コストであるとか、安全管理等、総合技術監理部門における「5つの管理」

的な発想を持つことが必要と感じました。

 

設問(4)では、技術者倫理や社会の持続可能性が問われています。いずれも「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」に位置付けられ

ている内容です。

法令順守、公衆の安全・健康及び福利、社会・文化及び環境に対する影響予見等の視点での記述が求められていると感じました。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

技術士2次試験_発生練習の重要性

2019年09月09日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

受験生の皆さん、こんにちは。

 

口頭試験のQ&Aの作成は進んでいるでしょうか?

1問1答のように一覧表を作成すると通勤時などの空き時間にも

簡単に回答を確認できます。

 

また答案がある程度作成できた段階で、

発声して答える練習をしてみましょう。

筆記試験と異なり、口頭試験は面接となります。

自分の声で相手に伝える必要がありますので、

筆記試験とは違った緊張感があります。

質問に対して直ぐに回答しないと、変な間が生まれますし

その沈黙が、更に自分を追い込んでしまい、言いたいことが言えなくなり、

不合格となった方を何人も見ています。

 

家族に模擬口頭試験をやってもらってもいいです。

しかし、なかなか突っ込んだ質問ができないため、

できるならば、技術士を取得している方に試験官となってもらい、

自分が作成した質問事項以外の質問もしてもらって、練習することが最も効果的だと思います。

 

試験時間は20分です。

20分で、合格到達点に達しない場合は、5分程度延長されます。

どちらにせよ、たった25分間以内で合否が決まります。

 

もし不合格だった場合、来年、もう一度筆記試験からのスタートです。

非常に辛い道が待っています。

 

再度、筆記試験に挑戦する気がなく、諦めてしまう受験生も多いです。

 

筆記試験が合格したならば、口頭試験を甘く見ずに、

できる限りの手を尽くして合格をもぎ取ってください。

筆記試験よりも、合格率が高いだけでなく、

勉強に要する時間も格段に少ないです。

だからこそ、しっかり対策を立てて、自分の意見を試験官に

正確に伝えるということが大事となります。

 

我々講師陣も、口頭試験のサポートを行っております。

気軽にご連絡してみてください。

技術士倫理網領③持続可能性の確保

2017年03月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士の倫理網領について前回からの続きです。
技術士は、将来にわたる環境負担を極力少なくした開発を行う努力をするよう心掛ける必要があります。

条文:技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。

工業的な開発を行う場合、様々な資源を必要とします。
例として、プラスチックを使用する場合は石油系資源を必要とします。技術士の開発した製品が広く普及すれば、それだけ製品を生産するための資源を必要とします。
しかし、石油などの自然資源は限りある資源です。
それらの開発に関して、使い捨てなど資源を枯渇させるような生産サイクルでは将来にわたる社会の発展は難しくなります。
技術士は、技術開発によってこうした資源の有効利用などを通して、持続可能な社会を目指すよう心掛けることが義務付けられています。

しかし、これはどうすれば環境負荷がかかるのかなど検証に長い年月がかかる場合があります。
二酸化炭素排出量などは目に見えるものではなく、指標も気候変動などの世界規模での検証が必要なものが多く、非常にわかりづらい場合が多いというのが現状です。
こうしたことから、条文も「社会の持続可能性の確保に努める」という表現にとどめております。
現時点で最も環境負荷の少ない生産方法やリサイクルシステムの確立を行い、将来的な負担を減らすよう努力する必要があります。

将来を予想するということは現時点で考えうる可能なものを積極的に取り入れるということになります。
技術士として将来を考え抜いた仕事が、将来の人たちから感謝されることになるかもしれません。

技術士へのステップの一つが消える?!技術士補の今後

2017年09月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士へのステップとして、長年若手技術者の資格として定着していた「技術士補」が文部科学省の技術士制度改革の中で姿を消そうとしています。
技術士補は、技術士一次試験合格者を対象とし、技術士会に登録することで技術士補を名乗ることができるようになる資格です。
指導技術士の下で四年以上実務経験を積めば、技術士二次試験の受験資格が得られるというものです。
文部科学省はなぜ、廃止を含めた技術士補の制度の見直しを行おうとしているのでしょうか?

 

理由:技術士補登録をしての技術士試験受験者が全体の2%以下しかいない

 

技術士補登録を行い、指導技術士の下で実務経験を積んで技術士2次試験を受験する受験者は近年の統計から全体の2%以下しかいません。
多くの人は受験資格の「実務経験7年以上」で受験する人が全体の95%を占める形となっております。
また、職務上の監督者の指導の下であれば4年以上の実務経験を積んでいれば受験資格が得られるという別の受験資格もあり。技術士補登録をしてから受験資格を得るのに比べて、受験資格を得られやすいという事が言えます。
こうした状況から、技術士の前段資格としての技術士補の存在意義が薄いとして、廃止を含めた検討を行っています。

 

心配なのはいくら全体の2%以下とはいえ、技術士補として受験資格を得ようとして売る人たちに不利益が出ないかということです。
こうしたことを言い始めれば何も改革することができないと言われれば、それまでですが廃止される可能性がありますので、今後の動向に注意が必要です。

せっかく技術士補の登録をして二次試験の受験資格を得ようとしたのにと考えている人は、職務上の監督者の下での実務経験に切り替えられないかを調べておくようにしましょう。

 

制度が変わるときは、以前に取得した資格が無効になるような改革を行われることもあります。
私自身もエネルギー管理士の資格を取得しようと考えていた時期に省エネ法に関する法律の科目の科目合格をしておりました。
しかし、省エネ法の大幅改正があり、有効期限前だったのですが、科目合格の科目が失効してしまったという苦い経験があります。
制度改革が行われる場合は、その改革の動向を注視し、不利益を被らないようにしましょう。

メタ認知。自分が知らない点や分からない点をまず明らかにしよう。

2018年03月19日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

メタ認知という言葉を知っていますか?
メタ認知とは、自分が知っていることを知ることです。言い換えると多くの人は自分が何を知らないかを知らないのです。

 

技術士を目指す第一歩は過去問題
過去問題に取り組む目的は自分の実力を知ることです。でも、過去問題が難しくても落ち込む必要はないのです。所詮試験は試験です。今は解けなくても、受験日の当日に解ければ良いのです。そうすれば合格です。そして、まずやるべきは、自分の能力の棚卸しです。自らの弱点をつぶさに理解することです。

 

勉強スケジュールを立てるのはその後
技術士にチャレンジするときには、その受験勉強のスケジュールを立てようとするかもしれない。特に、業務で工期や納期に悩まされている人はまず線表を書きたくなるかもしれない。それは決して悪いことではない。しかし、その前にまずどの技術部門をターゲットにするのか、どの科目を選択するのかをよく考えましょう。そして、自分の現在の能力レベルを確認して、最も合格しやすい部門や科目を選択しよう。

 

一次試験と二次試験は独立
例えば、会社から受検する部門が指定されているかもしれない。そして、一次試験を受検するときには、目標とする受検部門を選択するのが基本だが、必須ではない。例えば、自分の場合には電気電子部門での合格を求められたが、この部門の一次試験の問題を見て、これは厳しいと感じた。一方で、他の受検部門を見ると、情報部門はむずい。経営工学を見ると、知らない問題が多いが、知識問題が多いので、勉強すればなんとかなりそうだと判断した。そして、経営工学で一次試験に臨み合格して、電気電子部門は二次試験で頑張った。経営工学は一次試験だけで終わるのも中途半端なので、今回二次試験にもチャレンジして無事合格した。よかった♪

 

知らないことを知る
技術士試験は難関だ。でも、どの部門でも一定の傾向があり、試験パターンがある。したがって、自分の現在の実力を謙虚に理解し、知らないこと、分からないこと、できないことを知り、それを受験日までにいかにして合格レベルまで持ち上げるかを考える。そして、それを線表に落とし込む。そんなステップがオススメだし、大事だと思う。

 

是非頑張ってください。

 

建設部門 道路科目 押さえておきたいキーワード

2018年06月29日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

残り3週間程度です。

あきらめず最後の追い込みに入りましょう。

道路科目を受験する方は以下のキーワードに関する知識は蓄えておきましょう。(予想問題というほどのレベルではありません)

・道路デザイン指針(案)改定

・景観に配慮した道路附属物等ガイドライン策定

・重要物流道路

・スマートIC、ICアクセス道路

・踏切道改良促進法

・大都市圏環状道路等の整備加速

・自動運転技術(道の駅)、ETC2.0

・高齢者の移動手段(高齢運転者交通事故防止対策、高速道路逆走)

・i-Construction(ICT舗装工)

・地震、大雪災害

・交通需要マネジメント(TDM)

・費用便益分析

・法面設計・保護

・自転車関連

・維持管理(大規模修繕・更新)

・道路の役割、空間機能

・無電柱化

たくさん記載しましたが、まだまだ必要な知識はあります。

最低この程度の知識について論じられることが必要だと思います。

ラストスパート頑張りましょう!

試験当日の準備と注意点など

2018年07月10日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

①まずは試験に必要なもの(人によっては必要なものも含む)

○受験票

忘れても当日、試験本部で身分証明書を提示すれば受験が可能だが時間を要する。忘れずに持参することがベスト。

○筆記用具

鉛筆、またはシャープペンシル 2本以上(書きやすく使い慣れたものがベストなのはご存知だと思いますが)

○消しゴム 2個以上

人によっては字消し板を用いてキレイに部分消しにこだわる人もいる。細長い消しゴムを使う人もいる

○定規

必要なら持参、使う人は多いと思うが

○時計

会場によっては時計がない。ごく普通の腕時計がベスト。機能がたくさんあるデジタル時計などは試験官に疑われるかも

○飲み物

水筒などは不可。一般的なペットボトルなら可。緊張で喉が渇くのであったほうがよいかと

○タオル

汗をかくと答案用紙に記入しにくい。首に巻くか膝の上に置く。机上には置けない

○昼食

昼休みに外食したり買いに行く人などそれぞれ。朝のうちにおにぎりやサンドイッチなどを購入し保冷バックで保存しておくと精神的に安心、集中できる

○上着など

会場、座る場所によっては冷房が強すぎて試験に集中できない可能性あり。寒さ対策も必要かも

○不可と思われるもの

電卓、耳栓、色鉛筆は基本的に禁止と聞いています

 

②試験当日の注意点

○失格だけは絶対に避けよう

回答用紙に「氏名」「受験番号」「選択科目など」の記入を忘れると採点もしてくれません

択一問題は記入ズレ、回答数オーバーしていないか何度も確認しましょう

○択一問題の正答が試験1週間後くらいに発表されます。自分が選択した答えをメモし答え合わせができる状況にしておきましょう

○選択Ⅲは復元できるよう問題用紙にメモを残してしっかり持ち帰りましょう

○最後まであきらめず、ねばってねばってあがきましょう。その最後の努力が実るかもしれません

 

③試験後

○択一の採点をしましょう。合格点に届いたなら口頭試験の準備を始めましょう

○選択Ⅲ論文の復元をしましょう。時間が経つとどんどん忘れてしまいます。早めに取り掛かりましょう。思うように記述できなかったとしても何が起こるかわかりません。自分勝手な思い込みで復元を怠らないでください

 

今までの自分のやってきた事を信じ、最後まであきらめない受験生が合格に近づくと私は信じています!

 

2025年04月
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