2017年12月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「睡眠は日常に不可欠なものである」と聞いて、反対する人はいないでしょう。ですが、睡眠が人間の体の仕組みにおいて、どのような役割をになっているか、人類は明らかにできていません。
以前、睡眠の具体的な実践方法について紹介しました。
【技術士試験のための睡眠入門】試験当日はよく眠ろう
【技術士試験のための睡眠入門】眠れないときの対策
今回は、やや抽象度をあげた睡眠についてのお話を紹介するので、睡眠をどう捉えていくか考えるキッカケにしてみてください。
作家のJerome Groopmanは"THE NEW YORKER"において、睡眠についての寄稿を行っています。そこでは、睡眠がまだ研究途中の分野である一方で、ノーベル賞が睡眠研究の学者に与えられており、睡眠に注目が集まっていることを紹介しています。
睡眠不足が健康を害することは、古い時代の記録として残っています。代表的な例がチャールズ・ディケンズの作品です。睡眠不足が原因で、顔を赤らめて仕事中に眠ってしまう男が彼の作品には登場します。さらに、その男は体が大きく、肥満体質であるということまで描かれています。Jerome氏は、ディケンズの作品に登場するその男が「無呼吸症候群である」ということに言及しており、その裏付けとしてMeir Kryger氏の"The Mystery of Sleep"を紹介しています。そして、こう付け加えます。「産業革命以前の私たちの生活は、日の光で昼夜を分け、生活のリズムが刻まれていた」、と。
日本においても、数年前と比較するだけでも、夜の時間が長くなったと感じる人が多いでしょう。テレビやインターネット・SNS、そしてスマートフォンがその利用を加速させています。睡眠を損なうことは、健康を損なうことであることは、ディケンズの作品から描かれていることからもわかるように、昔から人間に刻まれているルールのようなものです。試験直前にならば、多少の生活リズムが崩れることがあるかもしれません。ですが、発達した現代だからこそ、ときには静かな夜の音に耳を傾けて、リラックスした時間を過ごすことも欠かせないでしょう。
2018年01月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
試験で合格するために必要な記憶力。しかし、せっかく覚えたことでも数日すると忘れてしまうという経験をしたことはありませんか?
一度だけ覚えたことでも、一定の期間思い出さないでおくと忘れてしまいます。それ自体は脳の構造上、仕方ないことです。ですが、試験対策のためにはそれなりに忘れない対策が求められます。
記憶力がものをいう勉強として代表的なものが語学習得です。言語は単語を覚える勉強といっても過言ではありません。単語をしらなければ、文章を読むことも聞くこともできません。もちろん、書いたり話したりするためにも単語力は必要です。
語学学習の指南書として古くから親しまれている千野栄一著『外国語上達法』があります。1986年初版発行なので、新書としてはかなり古い本ではありますが、語学習得について本質的なことが書かれており、2018年になった今でも役立つ内容が多く掲載されています。
なかでも語学学習に限らず、資格試験の勉強などにも役立つ内容が「繰り返しは忘却の特効薬」という表現です。学習は繰り返し、規則正しく行う。できれば毎日続けて行うことが理想的であると千野氏は著書のなかで主張しています。そして、J・トマン博士の「外国語の習得に際しては、ささやかなあまり大きくない目標を立て、それを遂行していく方がよいであろう」というアドバイスを紹介しています。この助言は、「続けるのは大切だとわかるけど、繰り返し勉強する習慣が作れない」と悩んでいる人にはとても役立つ具体的な内容です。
習慣化の大切さがわかりながらも、継続ができない人は多くの場合で、難しく大きすぎる目標をたてがちです。まじめな人ほど、見栄えがよく立派な目標を作りがちです。ですが、達成することを優先的に考えた目標は見栄えがよくなく、「こんな簡単な目標でいいの?」と思われてしまうようなものになることが多いです。ですが、目標は達成することを優先するべきですから、「立派だけど達成できない目標」よりも「人には見せたくないけど確実に達成できる目標」を設定することが大切です。語学習得と技術士試験においては、学習方法の具体的な手順は異なりますが、学習を繰り返すことで記憶に定着するという根本的な脳の構造に違いはありません。脳の仕組みをうまく利用して、効率的に学習を進めましょう。
2018年01月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
インフルエンザ対策、きちんとできていますか? ワクチンやマスクなど、インフルエンザ対策はさまざまありますが、医師がおすすめする最も効果的だとされる対策があるんです。
それは、なんと、手洗い。これは医師専用のコミュニティサイトMedPeerで発表されたアンケートに基づいた結果です。医師1000人を対象にインフルエンザに効果的であると考えられる対策を回答してもらいました。
その結果、1位に選ばれた対策が手洗いでした。次に、人混みを避けること。そして3位は睡眠と休暇を取ることです。インフルエンザ対策と聞くと最初に思い浮かぶのはワクチン接種という人も多いでしょう。ですが、4位が予防注射を打つことです。
インフルエンザは粘膜を通して感染します。ですから、インフルエンザウイルスが付着した手や指で、目をこすったり、鼻や口を触ったりすることで、感染してしまいます。
ところで、「マスクをつければ予防になるのでは?」と考える人もいるかもしれません。こちらはインフルエンザにかかっている疑いがあるときにするべき行動の第1位です。つまり、マスクは感染してしまうことを予防するのではなく、周りの人に菌をばらまかないための対策ということです。自分自身がインフルエンザにかからないようにする対策をするためにマスクをつけるのは、効果的とは言えません。
ちなみに、インフルエンザ感染後の行動としてマスクにつづくとるべき行動は2位よく休むこと、3位隔離することです。周りの人にうつさないための工夫と、早く良くなるための休息が大切ということですね。
インフルエンザの予防には、空気を乾燥させないことも大切です。加湿をしたり、水分をよく取ったりすることも予防になるので、手洗いうがいとあわせて、気がついたときに行動しておきましょう。
2018年03月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

業務経歴票の業務詳細は、720字以内で記します。
たかが720字、されど720字です。
簡潔に書くには字数が多く、詳しく書くには字数が少ないと感じるでしょう。
この720字は、まず120字+600字に分けてみてはいかがでしょう。
120字は、業務の概要、自分の立場や権限、その業務に係った人員などを書くと良いでしょう。
つまり、その後の600字を採点官に読んでもらうにあたっての前提条件に使います。
さて、120字で、どれくらいのことを表現できるかです。
Microsoftのワードでは、標準設定で1行40字になっています。
つまり、3行で採点官と受験生(あなた)との共通認識をつくりあげます。
つぎに600字の考え方です。
技術士試験は、業務詳細もメインとなる箇所は600字、筆記試験も600字1枚、600字2枚、600字3枚、総監試験が600字5枚と、600字ばかりで構成されています。
この600字を4つに区分し、まずは、概ね150字ずつで構成していきます。
この4区分は、(1)業務の背景や課題、(2)問題点、(3)対応策、(4)結果と今後の展開、のようにメリハリをつけます。
(2)の「問題点」のいかに見出すか、(3)の「対応策」を講じるにあたっての着眼点や創意工夫が、技術士としての腕の見せ所です。
そして、表現が難しいところです。
とくに、本稿で「問題点」としている用語は、技術的問題、技術的障壁、原因、真因、ボトルネック、技術的な難所、技術上の壁、第2の問題(ほんとうの問題)とも言われることがあり、多くの受験生が、理解に苦しむところです。
ですから、じっくりと時間をかけて理解したいところです。
ぜひ、良質のテキストや、先輩技術士からのアドバイス、対策会社を上手に利用して、120字+150字×4区分をまとめてみてください。
2018年03月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「必死になって勉強したのに、翌日になったら記憶がすべて消えていた」なんて悔しい思いをするのはイヤですよね? 記憶が脳に定着するには、適切な休息時間が必要ということが、研究によって明らかになりつつあります。
カナダ・モントリオールにあるマギル大学のシルベイン・ウィリアムズ博士たちによる研究によって、眠っているあいだの脳の活動と記憶に関する秘密が部分的に明らかになりました。眠っている特定の時間に邪魔をされると、記憶が定着しづらくなるということです。
睡眠には、ノンレム睡眠とレム睡眠というものがあります。簡単な区別の仕方として、ノンレム睡眠は深い眠り、レム睡眠は浅い眠りと覚えておきましょう。睡眠のあいだに何かしらの活動があり、脳に記憶が残るというのが定説ですが、複雑な仕組みを明らかにはしきれていません。そこで、ウィリアムズ博士の研究では、マウスをつかった研究でレム睡眠のあいだだけ邪魔をするというテストを行いました。結果は、レム睡眠を妨害されたラットの記憶はまったく定着しないというものでした。つまり、レム睡眠が記憶の定着に大きな関係をもっているということが証明された実験ということです。
人の場合に置き換えてみましょう。1日の睡眠で、レム睡眠とノンレム睡眠は交互に行われます。複数回の交代があるため、極端に短い睡眠時間では、適切な回数のノンレム・レム睡眠が行われないということです。適切な睡眠時間というのは、個人差があるという意見が多く、3時間で十分な人もいれば、10時間必要な人もいるとされます。
眠らずに勉強に取り組もうという熱い気持ちは大切ですが、きちんと睡眠をとることが記憶定着には必要であることも覚えておきましょう。効果的な睡眠が、学習効率を上げていきます。
2018年03月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
歯が痛くて技術士の勉強に集中できない……! 歯痛に学習を妨げられている人にこそ知って欲しい、痛さを乗り越えるための臨時対策を紹介します。
歯に痛みが現れる原因は主に3種類に分けられるとされています。1つは、歯それ自体が原因となっている場合。いわゆる虫歯により、歯が溶けている状態です。知覚過敏や歯が割れることで痛みにつながることもあります。
2つ目の原因は歯ぐきの問題です。歯周病や親知らずなど、歯ぐきに炎症が起こることで痛みの症状が出てきます。3つ目はあごの筋肉や、神経痛などを含む、歯と歯ぐき以外が原因となっている痛みです。
歯科医に足を運んで確認してもらうのが最適な対策ですが、仕事の都合もあるでしょう。予定がすぐに調整できないこともあるはずです。そこで、米メディア「Men's Health」で紹介された痛み止め対策6つを紹介します。
意外と知られていないのが、塩水で口をゆすぐ方法ですが、30秒ほどでかまわないので1日に何度か行うことで、口の中を清潔に保てるようになります。ハーブを持っている場合はペパーミントやクローブなど、鎮痛作用がある植物の力を借りるのもよいでしょう。
上記6つは、すべて同時に行わなくてもかまいません。実行できるものをいくつかピックアップして試してみましょう。歯が痛いのが気になって勉強に集中できないときにオススメです。
2018年03月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
飛行機に乗ると、ぜんぜん眠れなくてつらい。現地についてから勉強しようと思ってたので、技術士試験の時間をとれないほど疲れてしまう。飛行機のなかでもゆっくり眠る方法を紹介します。
ジャーナリストのナタリー・コンプトン氏が語る「飛行機でぐっすり眠る方法」を参考にてみましょう。
ジャーナリストのナタリー・コンプトン氏が語る「飛行機でぐっすり眠る方法」についてみていきましょう。コンプトン氏は睡眠科学や教授、催眠術師などさまざまな専門家に意見を聞いて、飛行機の移動中でもぐっすり眠るための方法を7つに絞りました。以下の7つが、具体的な対策です。
7つのなかで理解が難しいところがあると思うので、補足を少し入れていきます。5つ目のストレスを感じないようにするにはどうすればいいのか確認します。
緊張状態にあると、眠りに落ちづらくなります。これはニコール・ポーター博士によって言われています。深呼吸をするなどして精神をできるだけ落ち着かせます。リラックス状態に気持ちを切り替えましょう。瞑想になれているなら、それも良い選択です。
6個目の眠るように脳を鍛えるというのも、抽象的でわかりづらいでしょう。これは心理学と臨床睡眠医療いのナンシー・アーウィン氏が提案していることです。人は、もともと疲れている時や睡眠を必要としてる時ぶ眠れるようにできます。
では、なぜ眠れないのでしょうか。アーウィン氏が提案する方法は、心の力を使って命じることです。つまり、眠りたいけれどうまく眠れないときは、脳から眠るように命令をすることが大切です。心で体をコントロールするというのは、とてもできそうにないと感じるかもしれません。ですが、催眠術や自然と眠りに入る音楽を聴くなどすることで、ヒプノセラピーでは入眠する手助けをしています。
うまく眠りにつけないとき、ここで紹介した対策を参考にしてみましょう。移動時間を貴重な睡眠に当てる工夫の手助けにしてみてください。
2018年08月27日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

口頭試験は、おもに業務経歴票を使って、質疑応答がなされます。
入室と退室をあわせて20分間です。
つまり、17分くらいで、技術士に相応しい人物であるかが試されます。
たとえば、次のような問いかけがなされます。
Q.業務経歴票に記された2番目の業務について、簡潔に説明してください。
Q.業務経歴票の2番目の業務で、たいへんだったことは何ですか。
Q.その業務で、あなたは課題をどのように解決させましたか。
これらは、どのような問いかけであっても、次のことを意識しながら、回答するとよいでしょう。
・課題は何であったか。
・課題を解決させるときの難所(※)は何だったか。
※問題点、技術的課題、技術的障壁、問題の本質、ボトルネック、真の原因、真因などとも呼ばれます。
・制限されている要因は何だったために、苦戦したのか。
・どのようにして、課題や問題点を分析したか。
・何に着目して、解決策を見出したか。
もちろん、業務詳細の720字についても、同じようなことが問われます。
Q.詳細論文に記された業務で、あなたは、どのような点が技術士に相応しいことをしましたか。
Q.その業務の評価は、当時どのようなものでしたか。
Q.その業務は7年前の業務ですが、いまのあなたならば、どのような解決法をとられますか。
どのような質問がきても、技術士法第2条を思い出し、すでに、何年も前から技術士として活躍しているつもりで、ハキハキと解答してください。
なお、技術士法第2条では、つぎのように記されています。
「技術士」とは、(略)科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項について、計画、研究、設計、分析、試験、評価またはそれらの関する指導の業務を行う者をいう。
いまのうちから、口頭試験の準備をすることをお勧めします。
2019年01月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

<簡潔に回答する>
質問1:「経歴と業務内容の詳細に書かれた業務について3分程度で説明してください.」
殆どの方が5分以上掛かっています。
試験官は事前に読んでいます。
業務概要、自分の役割、課題、解決策、結果を簡潔に説明してください。
特に課題に対して自分がどうしたのかを+αで説明すると良いでしょう。
口頭試験は加点方式です。時間を超過すると質問の数が減り、加点チャンスが減るということです。
<技術士にふさわしい高い専門性>
質問2:「○○をしたと書かれていますが、なぜそうしたのですか?」
NG:「上司に指示されたので。」「マニュアルに書いてあったので。」
これらの回答では技術士にふさわしいとは言えません。
技術士は、他の技術者と比較し、高い専門性を有し、課題解決能力に長けていなければなれないのです。
OK:「通常であれば□□を行うのですが、△△を考慮した事前解析の結果、○○をしました。」
周囲の環境や安全面、公益などを考慮したなどと実際に考えたこと、もしくは結果的に良かったことでも事前に検討したと言ってしまって良いと思います。
要は普通の人とは違う、1歩踏み込んで考えたということをアピールしましょう。
当然、「では具体的に手法を説明してください。」という質問にも答えられるように事前に準備しておきましょう。
一番NGなのは、業務詳細に書いた内容を理解していない事、わからないと答えること、無言になってしまうことです。
これらを考えると、業務詳細に書く内容は、できるだけ最近の事例が良いでしょう。
何年も昔に対応した内容ですと、具体的な部分を忘れてしまっている場合があるからです。
2019年03月28日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

技術士2次試験の受験申込期間は
2019年4月8日(月)~2019年4月24日(水)となります。
今年受験しようと考えている方は、既に業務内容の詳細を書き始めている、
もしくは、書き上げている時期かと思います。
ご存知のとおり、業務内容の詳細は、筆記試験の合否には全く関与しません。
筆記試験を通過した後の口頭試験に深く関わっており、
業務内容が試験官に上手く伝わらない、
業務内容が技術士たるレベルに到達していない、などと
判断されてしまったら、不合格となるしかありません。
それを防ぐために、既に書き上げた方々も提出前に再度チェックをして下さい。
以下、チェックポイントです。
受験者の皆さんが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、
実際に行った業務のうち受験する技術部門の技術士にふさわしいと思われる業務について、
1例挙げて以下の事項について記述します。
この中で大事なことは、
①ちゃんと自分で行動した業務か?
➔上司に指示されるまま行動していないか?
②業務内容が受験する「専門とする事項」と合致しているか?
➔合致しなければ一発不合格です。
③技術士たる高等な専門的知識が必要であったか?
➔必ず、どこが技術士に値するか、と質問されます。
④一般的に見ても「技術的成果」と見られるか?
➔あまりにも専門的すぎると短時間で理解してもらえません。
⑤将来の見通しが説明できるか?
➔どのような形で社会貢献できるのかが説明できますか?
自分が書いた内容は、自分ではわかっていても他者が読むとわかりにくいこともあります。
周りの人に読んでもらう、合格経験者に読んでもらうなど対策を取ってください。
2019年04月03日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

技術士試験の合否基準は、書いた論文の得点が60%以上であれば合格、
60%未満であれば不合格と明確です。
しかし、どのような論文の場合に得点がもらえないか、について
良くわかっていない受験生が多くいると感じています。
技術士試験の合格基準は、技術者としてのコンピテンシーにあります。
それは一言で言うと、技術を用いて効果的な結果を出す、ということです。
そして、得点にならない論文とは以下のことです。
1. 出題者が求める重要事項が理解できない
これは問題趣旨を読み取れないことが主要因です。
問題の背景にある社会的なニーズや技術経営的課題に着目することによって、
かなり明確に出題意図を読み取れます。
2. 技術を応用した答えになっていない。
問題から解決に至るプロセスにおいて、専門の部門、科目の技術はどこで、
どのように応用するのか、その点を明らかとする必要があります。
解決策は得られても、ただ普通の解決策を書くだけでは不足です。
技術的根拠が書かれていなければ、答案上は思いつきと捉えられてしまいます。
技術士として十分な資質も持っていると捉えてもらえないのです。
3. 提案内容が実務的、効果的と感じられない
これは、コンピテンシーを意識した書き方となっていないことが主要因です。
すなわち何でも、ただ「~を~する」と提案するのではなく、
技術者コンピテンシーとは、「技術を用いて効果的な結果を出す」ことですから、
このような書き方となるように沢山過去問を解き、練習してほしいと思います。
2019年04月30日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

受験生の皆さま、こんばんわ。
平成最後の投稿となります。
ただいま、ゴールデンウォーク真っ最中ですが、試験勉強は進んでいるでしょうか?
10連休という方が多いと思いますが、すでに4日間が過ぎています。
当初、ご自身で設けた課題・目標を達成できているでしょうか?
ゴールデンウィークの時間を勉強に費やせない方は、ほとんど合格することはできません。
厳しいようですが、いま一度生活スタイルを見直してください。
さて、今回は2次試験の論文を作成するための心臓部分に言及していきます。
あなたは物事を考えるときに、当然日本語で考えます。
その日本語も自分がいつも使う言葉で物事を考えているはずです。
知らない言葉では、考えることはできないのです。
すなわち、多くの語彙を持ち合わせている方は、多彩な思考を巡らせることができるのです。
簡単に言えば、10,000語を知っている人は、10,000語の言葉を組合わせて考えることが出来ますが、1,000語しか知ら無い人は、1,000語で組み合わさる狭い範囲でしか考えることが出来ません。
これは、資格試験でも同じです。
私が思うに、必要なキーワードの目標は300個としています。
300個のキーワードを学習していれば、幅広い出題に対しても解答を記述できます。
しかし100個以下では、ほとんど解答が記述できません。
例えば、英単語を勉強せずに英文を書こうとするようなものです。
300個というと非常に多いと思うかもしれませんが、試験日まで約90日弱です。
1日に3から4個学習してもらえば達成できない数ではありません。
休みのうちに多くのキーワードを学習して他の受験生よりも合格率をあげて下さい。
2017年03月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士と普通の技術者との違いは、技術士倫理をわきまえているかどうかと言っても過言ではないでしょう。
技術士1次試験の科目には技術士倫理に関する試験内容も含まれています。
今回から、技術士倫理網領について考えていきたいと思います。
技術士倫理網領とは
昭和36年に制定され、幾度かの改訂を経て、今に至っている技術士の基本行動理念ともいえる規定です。
内容は技術士としてでなくても技術に関する仕事に従事している人であれば遵守すべき内容が書かれております。
一時期、中国などでも技術に関するモラルが欠如したことによる環境汚染や大量生産による副作用ともいえる大量廃棄など、工業に関するモラルや環境面での影響を考慮しない行動が日本人には理解できないことがありました。
しかし、この技術士倫理網領が制定された昭和36年当時は、その当時の中国と日本も変わらない状況であったと考えられます。
四日市市の大気汚染や水俣病など、今でも過去の工業の失敗例として挙げられる事件が起きていたのも、それから少し後のことです。
現在では当たり前のことが書かれている技術士倫理網領は、当時はとても先進的なものだったと考えられます。
技術士倫理網領 前文
技術士は、科学技術が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して持続可能な社会の実現に貢献する。
技術士は、その使命を全うするため、技術士としての品位の向上に努め、技術の研鑚に励み、国際的な視野に立ってこの倫理綱領を遵守し、公正・誠実に行動する。
非常に高尚な内容とともに技術士に求められるものは、技術のみではないということも明確に示しています。
そのポイントは、「国際的な視野」と「持続可能な社会の実現」です。
国際的な視野は、環境問題などグローバルな課題に取り組む場合、自国や自社での利益が上がればよいという観点で技術開発を行うべきではないという意味です。
環境汚染が深刻となると、その地域に住めなくなったり、ひいては地球に住めなくなってしまう可能性もあり得ます。
そんな時に持続可能な社会の実現ということで、発展と環境破壊がセットであるという課題を技術力で乗り越える必要があると言えます。発展もしながら、環境に配慮し持続が可能な世界、社会を実現することこそが、技術士に課せられた大きな課題です。