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筆記試験について知っておくべきこと-その1(必須科目)

2018年04月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

筆記試験は、必須科目(択一式-マークシート方式)と、選択科目(記述式-論文方式)から成っています。

必須科目は、受験する部門全体から出題されます。この必須科目は、いわゆる「足切り」です。
必須科目で60点を取らないと、選択科目は採点すらしてもらえません。

また、筆記試験の合否を決めるのは選択科目の結果だけで、必須科目が100点であっても60点であっても関係ありません。

ですから、筆記試験の勉強は、必須科目を効率よく済ませ、選択科目の勉強に時間をかけたいところです。

「効率よく」と言うのは簡単ですが、実際にはどうしたら効率よく勉強できるのでしょうか。

必須科目は、20問出5題され、その中から15問に回答し、60点である9問正解したらクリアです。
つまり、無条件で5問捨てることができるのです。極端なことを言うと、9問正解したらよいだけなので
11問捨ててもよいということです。

例えば、機械部門の場合、必須科目では、「機械設計」、「材料力学」、「機械力学・制御」、「動力エネルギー」、
「熱工学」、「流体工学」、「加工・FA・産業機械」、「交通・物流・建設機械」、「ロボット」、「情報・精密機械」など
多くの分野から出題されます。

大学の機械工学科を卒業された方(私もそうですが)でも、全ての分野が得意な方は少ないのではないかと
思います。また、今、機械関係の仕事をされている方で、これら全ての分野が仕事に必要な方はほとんど
おられないと思います。

必須科目は、60点を取ることが目的ですから、全ての分野に全力を注ぐのではなく、分野によってめりはりを
つけた勉強をすればよいと思います。

必須科目は過去問と類似の問題がよく出ますので、類似の問題だけは点を取れるようにする科目と、
初見の問題でも点を取れるようにしっかり勉強する科目を仕分けして勉強するのがといと思います。

「流体力学だけは、どうしてもダメ」とか「熱力学は苦手」という方は、最初からその分野を捨ててしまうと
いうのもありまもしれません。その分、他の分野の勉強に時間をかけて下さい。


「機械部門の技術士としてどうあるべきか」ということを考えると、捨てる分野があるのはどうかと思われる
かもしれませんが、「機械部門の技術士としてふさわしい人になるためにまんべんなく勉強したので、
試験に受かりませんでした」では話になりません。

捨てた分野は、合格してから、継続研鑽で勉強し直したらよいだけの話です。

まずは、合格するために勉強して下さい。


平成31年度からは、必須科目も記述式になってしまいますので、この勉強方法が通用するのは、
今年度が最後かもしれません。ぜひ、今年度で合格を勝ち取って下さい。
 

筆記試験について知っておくべきこと-その2(選択科目)

2018年04月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

筆記試験の、選択科目(記述式-論文方式)では、当然のことながら、その科目の専門家の
方が採点されます。しかし、当該科目にも、多くの種類の業務があります。

例えば、「機械部門-材料力学」では、構造設計、構造解析、破壊メカニズムの研究、機械材料など、
様々な専門家の方が居られます。試験官の方が何の専門家の方か分かりません。

ですから、試験官の方が何の専門家であったとしても理解して頂けるような回答をする。

これが、記述式の試験で得点を取る唯一の方法だと思っています。

もし、貴方がPCによる構造解析の専門家だとして、そういう問題が出たとします。ついつい、
構造解析の専門用語をいっぱい並べて、知識があることを言いたくなってしまいます。
でも、試験官の方が構造解析の専門家でなければ、貴方の回答を理解できない、つまり、
得点をつけられないということになってしまいます。

採点されるのは、専門用語をどれだけ知っているかではなく、応用能力・課題解決能力が
あるかを、「分かりやすく」示せているかどうかです。

材料力学を学んだ人間であれば誰でも知っている用語を使って、応用能力・課題解決能力が
あることを示す必要があります。

というか、これだけだと思います。

記述式の試験に正解はありません。今までの貴方の経験をベースに、与えられた問題に対して、
貴方ならどう応用するか、貴方ならどのように課題を解決するかを書くだけです。

難しく考えたら負けです。

平成31年度から、選択科目の統廃合などがあり、それに該当する科目では、記述式も問題の
傾向が変わる可能性があります。

ぜひとも、今年度に合格を勝ち取られることをお祈り致します。
 

技術士試験の対策に速読術を活用しよう

2018年04月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師

速読と聞いて怪しいものだと決めつけていませんか? たしかに速読はまゆつばな部分もある技術です。しかし、情報を効率的に集めるための方法として覚えておく分に、損はありません。

速読で有名な方法といえば「BTRメソッド」です。ユーキャンの講座にもなっているので、信頼が置けます。詳しい速読のトレーニング方法は『速読らくらくエクササイズ』や『速効マスターらくらく速読ナビ』などで紹介されているので、興味をもったら読んでみてください。トレーニング方法は大きく分けて3種類分けられます。

1つ目は「目を鍛えるトレーニング」です。速読は、眼球を適切に動かすことが求められます。素早く文字を認識できるだけの動きをするためには、練習が必要です。数字や文字を見分けるための眼球トレーニングや、左から右へ、右から左へなど、文章の書式ごとのトレーニングもあります。

2つ目は「脳を磨くトレーニング」です。複雑な情報を素早く処理できるようになるには、情報処理能力を鍛えることが求められます。ランダムな単語の組み合わせを記憶して書き出す「イメージ記憶」や文字から得た情報をもとに頭のなかでイメージする「スピードボード」など、情報処理のトレーニングはとても実践的です。

そして最後に「倍速読書トレーニング」で、読書スピードを計測してきます。

速読と聞くと、超能力のようなものをイメージしてしまうかもしれません。ですが、地道なトレーニングで情報を処理するのピードは上がってきます。技術士試験の勉強を効率的に進めるために、速読の考え方も覚えておきましょう。

人間関係で疲れてない? 技術士試験の勉強に向かう気力を残そう

2018年05月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師

飲み会に参加して、疲れる人と元気が出る人がいます。勉強に得意科目と不得意科目があるのと同じように、人間関係でも向き不向きが存在するのです。

分析心理学という分野を建設するのに貢献した人物にC.G.ユングという人がいます。本屋さんのビジネス書コーナーに行くと、「人を動かす心理学」といった怪しい技術書が置かれているので、「心理学=あやしい」という先入観を持っている方もいるでしょう。しかし、分析心理学は個人が持っている特性を理解し、社会で生きやすくなるためのツールです。

ユングは人間をいくつかの類型に分けた「タイプ論」という論文を執筆しました。その論文で紹介されている分類で、とくに重要なものが「内向型」と「外向型」という心の分け方です。ユング心理学の専門用語では「構え」や「構造」と訳されます。

「内向型」とは、外からの刺激を吸収し、心の内面で反芻するタイプのことをいいます。たとえば、職場で誰かにほめられたことを家に帰ってから思い出し、嬉しくなるようなタイプの人は内向型に近いと言えるでしょう。

対して「外向型」とは、外へ刺激を放出するタイプです。たくさんの人と会い、意見を交わすことが、外向型のエネルギーになります。一人で読書をするよりも、大勢が集まるパーティーに参加する方が元気になるのです。

会社の付き合いで、交流会に参加しなくてはいけないこともあるでしょう。内向型の人は疲れて勉強どころではなくなるので、「今日は交流会があるから休みを余分にとっておこう」とスケジュールを調整してみてください。外向型の人は勉強でこもりきりになるよりも、定期的に人が集まる場所に足を運び、エネルギーを補充しましょう。

技術士試験の勉強時間を確保することは大切です。そして、勉強時間を有意義に過ごすために、日頃から自分の元気が出るパターンや疲れるパターンを意識して、過ごしてみるのはどうでしょうか。
 

問題と課題を使い分ける

2018年06月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

答案添削で、A判定とB判定の基準の一つは、「問題」と「課題」が適切に使われているか、です。

 

これらが混同されている場合には、B判定とします。
また、課題を述べよと書かれているにもかかわらず、問題を書いている場合には、B判定とします。

 

問題とは、あるべき姿と現状とのギャップです。
1時間で、1000個作るべきところを、50個しか作れないのは、問題です。
課題ではありません。

 

課題とは、あるべき姿に到達するためにやるべきことです。
1時間で1000個作るために、生産効率を上げることが、課題です。
あるいは、効率を下げている要因を取り除くことが、課題です。

 

試験問題で問われるのは、ほとんどが課題です。
なぜなら、技術士試験では「課題設定能力」が問われているからです。

 

問題と課題の区別がはっきりわからないうちは、「課題」を「目標」と置き換えてみてください。

 

1000個作るべきところを、50個しかつくれないのが、目標と言うと、しっくりきません。


一方、生産効率を上げることが、目標です、というとしっくりきます。
また、効率を下げている要因を取り除くことが、目標です、というとしっくりきます。

 

もう一つ、問題と課題を区別するには、ネガティブな表現か、ポジティブな表現か、を見分けます。

 

50個しか作れないのは、ネガティブですから、やはり「問題」なのです。


一方、生産効率を上げるのは、ポジティブですから、「課題」であり「目標」なのです。
また、効率を下げている(-)要因を取り除く(-)のは、プラスになりますから、やはり「課題」であり「目標」ということになります。

 

問題と課題を使い分けられると、ひとつ合格に近づきます。

ともにトライする仲間を作ろう!

2018年06月05日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

技術士を目指して日々奮闘している皆さまへ

 

技術士の択一問題や記述式問題への学習は進んでいますか。それぞれのコツについてはすでに記載したので割愛しますが、やはりコツコツと続けるしかない。結構地味な作業を繰り返し繰り返し実行して、脳に定着させる必要があります。

 

7月に入ったら手書きに切り替えて、答案用紙に対峙したら鉛筆が勝手に動くぐらいまで修練することも望まれます。でも、そんな修行にも近い学習を持続するのはやはりけっこう辛いものです。これに対しては2つのアドバイスをします。

 

1)ともにトライする仲間を作ろう。
 勉強しているのは自分だけではない。一緒に頑張っている仲間がいる。ライバルがいると思えばもうひと頑張りできるのではないでしょうか。

 

2)スタバなどで勉強している雰囲気に身をおく。
 自宅で勉強できる人もいるかもしれない。しかし、私は自宅に戻ると見たいテレビもあるし、ビールも飲みたいし、家内との会話も楽しみたい。なので、自宅に戻るのを少し我慢して2時間ほど駅前のスタバで勉強するようにしています。スタバでなくても良いのですが、学生や社会人や主婦が勉強しているのを横目でみると、頑張っているのは自分だけではないと感じられる。やはりもうひと頑張りしようと思えます。

 

 リフレッシュしながら後1ヶ月ほどをラストスパートしましょう。

  以上

30分をワンセットにして技術士試験の勉強効率を劇的にアップしよう

2018年06月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師

技術士試験に向けて勉強しなくてはいけないのに、集中力が続かないと困ったことありませんか? 30分のまとまりで、時間管理を行うと、集中力を維持しやすくなります。

30分間の内訳は、25分間を勉強にあて、5分間を休憩にあてます。この方法がよいところは、「もう少し勉強したい」という気持ちを持ちながら5分間休憩することで、次の30分を勢いよくスタートできることです。休日に時間がたっぷり取れたときのことを想像してみてください。2時間や3時間、ぶっ通しで勉強して、休憩を挟んだら、そのまま何時間も休んでしまったことはありませんか?
無理をして長時間勉強するよりも、細切れで休憩をはさみながら勉強を続ける方が脳への負担は少なく済みます。

この方法はポモドーロ・テクニックとしても知られていますが、25分間に固執する必要はありません。人によって集中力が持続するタイミングは異なります。25分間集中を続けることが難しいこともあるでしょう。25分が長いと感じた場合は、15分の勉強と3分の休憩にしてみるなど、ちょうどいい集中状態が作れるか試してみてください。継続していくことで、集中できる時間は少しずつ延びていきます。

短期間の集中をするためには、時計を見るのではなく、タイマーを利用してください。時間が来たら自動的にアラームで知らせてくれるので、勉強に集中することができます。タイマーの利用は、勉強中だけではなく、休憩時間にもセットしましょう。「あと何分かな」と時計を観るだけでも、集中力は簡単に途切れてしまいます。

細切れの時間管理とタイマー活用で、集中力をフル活用しましょう。勉強に没頭しやすくなるはずです。

記述問題はキーワードが多く浮かぶものを選択する

2018年07月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

受験生の皆様

7月16日の技術士試験まであと2週間ほどですね。最後の追い込みに頑張っている人も多いのではないでしょうか?

 

私も4部門目のチャレンジということで情報工学部門にトライします。しかし、これがなかなか難しい。昨年度の合格率も7%と厳しかったけど、その問題の範囲も広く、難問も多い。正直挫けそうになりつつありますが、頑張ります。

 

受験生にとって得意な分野と不得意な分野があります。また、設問者によって問題の難易度が異なることもあります。しかし、その採点の方法は基本的に設問の内容に回答できているか、適切なキーワードを活用できているか、論旨が明確であるか。だいたいこんなものです。特に課題II-1は知識問題なので、適切な理解とキーワードの活用がポイントです。

 

自分の得意分野の問題の難易度が低ければこれはラッキーです。しかし、得意分野の問題の難易度が高く、不得意な分野の問題の難易度が低いと感じたときに、あなたはどちらを選択しますか?これは非常に悩ましいところですが、冷静にキーワードを書き出してみて、たくさんかける方を選択するべきでしょう。だって、加点されるのはキーワードの数なので、多くのキーワードを思いつく問題こそ、あなたが回答すべき問題です。

 

少しでも多くのキーワードの理解を深め、記憶を定着させ、本番に望めるように頑張ってください。

以上

 

総監択一の労働関係法規は法改正に要注意

2018年07月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

ヒト・モノ・カネ・情報の4大リソースで、ヒトに係るのが人的資源管理です。

人的資源管理は、経済性管理・情報管理・安全管理・社会環境管理とあわせて、5つの管理技術の一つです。

 

『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』、いわゆる青本では、人的資源管理のページ数がもっとも少なく、かつては対策をしやすい科目でした。

 

しかし、実際に、試験を受けた受験生からは、思わぬ取りこぼしに苦労されている、とよく聞きます。

 

人的資源管理で取り扱う、労働関係法規は法改正が頻繁に行われるためです。


これに、青本はまったく対応できていません。
なぜなら、発行から10年以上も経過しているためです。

 

たとえば、労働関係法規で、平成20年に施行された「労働契約法」は、労働基準法とともに重要な法律です。

また、障害者雇用促進法も、男女雇用機会均等法も、育児・介護休業法も、働き方改革を進めるなかで、法改正がなされています。

 

これらに青本は対応していないため、青本だけ参考にしていても、対応できない問題が出てきます。

 

また、過去問を繰り返しても、取りこぼしがでてきます。

 

つまり、労働基準法の「1日8時間、週40時間以上労働させることは違法」「免罰効果を生じさせるには36協定が必要」という古典問題は正答できますが、「通算契約期間が5年を超える場合、有期労働契約から無期労働契約への転換申込権が生じる」という新しい基本問題を取りこぼすことになります。

 

対策としては、次の2つです。


①思い切って諦めてしまう。その代りに、コンスタントに合格基準を大幅に上回るように、他分野を強化する。


②関心を持ち、新聞やネットで、労働関係法規にかかわる記事を読む。

 

出題されるのは基礎的なことなので、②の対策だけでも効果はあります。

 

これからの2週間だけでも、とくに総監の択一の点数は伸びますから、1点1点、粘り強く積み上げてください。

受験される方へのエール

2018年07月07日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

筆記試験まであと1週間となりました。

受験される皆さん、勉強は計画通りに進みましたか。

計画通りに勉強できなかったので、受験やめようかと思っておられる方も
おられるかもしれませんが、諦めずに受験して下さい。


今更焦ってもしかたないので、現在できることをすればよいと思います。

手書きの練習を全然されていない方は、手書きの練習をして下さい。
1週間、手書きの練習をするのとしないのでは雲泥の差です。

手書きの練習は十分されている方は、ノートの見直しをメインに
1週間過ごされたらよいと思います。
この1週間に見直したところがきっと出題されます。
そう思うと、ちょっとの時間でもノートの見直しができますよね。


最後に、アドバイスを一つ...

とにかく、自信を持って回答して下さい。

あなたがどう考えて、どのような解決策を出すかが重要で、
「一般的には・・・」ということはあまり意識しなくてよいと思います。

筆記試験Ⅲの回答について口答試験で聞かれることがあります。
その時、「私はこのように考え、このような解決策を考えました」
というストーリーが言えるような回答にすればよいのです。

その解決策が一般的なものでなくても、貴方が今までの経験から
そうすべきと思う通りに書けばよいのです。

とにかく、自信を持って回答して下さい。

ご健闘をお祈り致します。
 

ラスト1週間の注意点と前日・当日の注意点

2018年07月10日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

7月16日の二次試験まで後1週間を切りましたね。ラスト1週間の注意点や前日、当日の注意点をまとめておきます。

 

1. ラスト1週間の注意点
これまでやってきた技術ノートの作成や過去問題へのトライをレビューしましょう。不足している知識を補充するために新しく参考書を買ったり、読んだりするのも否定はしませんが、それよりはこれまでの総決算をする方が効率的だし、効果的です。また、キーワードや択一問題をレビューしていると、どうもまだ記憶の定着に不安を感じる部分があるかと思いますが、そのようなデータを少し大きめの単語帳にまとめておきましょう。これが直前対策にとても有効です。

 

2. 前日の注意点
前日はビールでも飲んで、少し早めに寝ましょう。前日の夜遅くまで勉強する気持ちもわかりますし、それを否定はしませんが、それよりはゆっくりと休んで心身をリフレッシュして、体調を整えることの方が数段重要です。

 

3. 当日の注意点
まずは忘れ物をしないこと。受験票や使い慣れた筆記用具や電卓は必須です。スマートウオッチはダメです。普通の時計を用意しましょう。お昼時間を有効に使うには、最寄りのコンビニをあらかじめ調べておいておにぎりとかお弁当を買ってから会場に入りましょう。午前の試験でも、午後の試験でも最後の最後に頼りになるのは、例の単語帳です。記憶の定着に不安があるものは最後の最後まで読み返しましょう。たまにそれが大当たり!なんてこともあります。

 

4. 試験後の注意点
実はこれが合否を分ける重要なポイントです。まず、択一は問題用紙に自分が選択した回答をメモしておきましょう。事後の採点に必要です。また、記述問題についてもできるだけ問題用紙にメモを残しておきましょう。そして、試験が終わったらすぐにお家に帰るのではなく、会場もしくは会場周辺でパソコンを使えるスペースを確保して、必死に再現しましょう。パソコンでなくても手書きでもOKです。また、図を使ったら、その図を問題の余白にもメモしておくと便利です。12月の口頭試験では、試験官は記述問題(特に課題III)の回答用紙を見ながら色々と聞いてくるかもしれません。補足や追加のチャンスをもらえるかもしれません。ぜひ再現しておきましょう。

 

5. 最後に
技術士の二次試験の山場はやはりこの筆記試験です。これに合格すれば口頭試験ですが、口頭試験の準備は10月末ぐらいからで十分でしょう。8月と9月と10月は技術士試験のことは一切忘れて、サマーシーズンをエンジョイしてください。そして、10月末に合格を確認したら、口頭試験に向けてまたスイッチを入れましょう。

 

幸運を祈ります!

択一問題の正解が発表されています。

2018年07月23日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

おはようございます。

 

毎日暑いですね。昨日の夜というか今朝の2時頃に目が覚めました。そして気になって日本技術士会のホームページをチェックしたら、しっかりと択一問題の正解が掲載されていました。

 

択一と記述の問題文も掲載されていました。

 

例年、朝の6時頃なのですが、今回は夜のうちにアップしたようです。択一問題の正解率が6割以上でないと次のステップに進めないので、是非自らが選択した回答をチェックしてみましょう。

 

ちなみに自分がチャレンジした情報工学部門では、選択しなかった5問は全て不正解で、かつ選択した問題でも5問不正解でした。なんとかギリギリ合格ラインはクリアしたのですが、厳しい。。。

以上

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-3)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-3に関する記述です。

 

Ⅱ-1-3は砂防に関する問題で、土砂災害に対する警戒避難体制を問う内容です。

 

問題文の中に「要配慮者利用施設」という文言がありますので、平成29年6月に改正された「土砂災害防止法」

の内容を踏まえた記述をすることが重要です。

 

問われているのは以下の2点です。

①対象とする土砂災害の種類と特性、その被害を防止・軽減するための警戒避難体制整備にあたっての留意事項

②要配慮者利用施設の管理者等が避難計画を作成する際に記載すべき事項を2つ以上

 

まず①についてです。

問題文を批判するわけではありませんが、2通りの解釈ができそうです。

土砂災害防止法において「土砂災害」は、急傾斜地の崩壊、土石流、地滑り、河道閉塞による湛水の4つですが、

警戒区域の指定に基づき市町村が警戒避難体制等の整備を行う必要があるのは前者3つの災害(急傾斜地の崩壊、

土石流、地滑り)です。

1つ目の解釈は、これら3つそれぞれに関して特性を説明して、そのうえで土砂災害全般に関する警戒避難体制整備

にあたっての留意事項を述べる、というものです。

2つ目の解釈は、3つの災害いずれか(例えば土石流とします)を取り上げ、土石流災害の特性を説明して、その

うえで土石流に対する警戒避難体制整備にあたっての留意事項を述べる、というものです。

個々の災害形態に特化した警戒避難体制というのは、かなり難易度の高い設問だと思いますので、素直に解釈すれば

1つ目の解釈で記述する方が自然かと思いますが、2つ目の解釈で記述しても間違いとは言えないと考えます。

 

次に②についてです。

これは土砂災害防止法の施行規則(第五条の二)に、計画に定めるべき事項が挙げられていますので、そのまま以下に示します。

一 要配慮者利用施設における急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における防災体制に関する事項

二 急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における要配慮者利用施設を利用している者の避難の誘導に関する事項

三 要配慮者利用施設における急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における避難の確保を図るための施設の整備に関する事項

四 要配慮者利用施設における急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合を想定した防災教育及び訓練の実施に関する事項

五 前各号に掲げるもののほか、急傾斜地の崩壊等が発生するおそれがある場合における要配慮者利用施設を利用している者の円滑かつ

迅速な避難の確保を図るために必要な措置に関する事項

5つ目は、「その他必要な措置」ということですから、防災体制、避難の誘導、施設の整備、防災教育及び訓練の実施、の4つの中から

2つ以上を挙げて具体的な内容を記述していれば題意を満たした記述となります。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-2-1)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-2-1に関する記述です。

 

Ⅱ-2-1は主として河川や砂防に関連する問題でした。

平成29年7月の九州北部豪雨での筑後川右岸流域での被害、という非常に具体的な災害を踏まえての問いです

ので、この災害に関する知識がなければ記述することはかなり難しいと考えます。

 

問われているのは以下の2点です。

①災害の主な特徴と技術的な課題をそれぞれ2つ以上

②課題2つについて、具体的な対策と対策実施上の留意点

 

まず①についてです。

「線状降水帯の形成に伴う長時間かつ高強度の豪雨」という災害発生誘因と、「大量の流木による被害」の2点

については必ず触れるべきです。

線状降水帯による豪雨を特徴として挙げるのであれば、発生予測が困難な線状降水帯をいかにして把握するか、

というようなことが課題として考えられます。

流木被害を特徴として挙げるのであれば、大量の流木発生をいかにして抑制するか、あるいは流木災害の被害を

いかにして軽減するか、というようなことが課題として考えられます。

 

次に②についてです。

課題2つに対して、具体的な対策方法と実施上の留意点を述べます。

例えば線状降水帯の把握であれば、XRAINの活用等が具体的な対策方法として考えられます。また、流木被害の

軽減に関しては、砂防分野であれば流木捕捉機能が高い部分透過型(あるいは透過型)堰堤の採用等が具体的な

対策方法として考えられます。

こういった具体的な対策方法に併せて、実施上の留意点を述べます。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅲ-1)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅢ-1に関する記述です。

 

Ⅲ-1はICTの活用に関する問題でした。

i-Constructionは課題解決論文の「本命テーマ」といっても過言ではありませんので、取り組みやすいテーマ

だったと思います。

ただし、具体的な事例や効果の説明を求められているので、表面的な知識だけでは書ききることが難しかった

はずです。

一般論ではなく、河川、砂防及び海岸・海洋分野での具体例や、自然災害対応と言った部分に踏み込んだ記述

ができたかどうかがポイントとなります。

 

問われているのは以下の3点です。

①ICT活用で実用化された技術を2つ挙げて、それぞれ具体的な活用事例と具体的な効果

②自然災害を踏まえて、被害軽減や管理高度化の観点からICT活用で対応できる課題を2つ

③2つの課題に対して、ICTを活用した新技術開発あるいは既存技術応用の視点で対応策を提案

3つのうち、②と③は関連していますが、①に関しては単独の問いと考えて良さそうです。

 

まず①についてです。

既に実用化されている技術を挙げる必要があります。また、「河川、砂防及び海岸・海洋の分野において」

という問題文ですから、ICT土工等を取り上げるにしても一般論ではなくて、「河川堤防におけるUAVを

利用した起工測量」のように、専門分野における具体的な事例が必要です。

具体的効果については、日数の短縮やコストの縮減等が定量的に示されていると説得力が増します。

 

次に②についてです。

「自然災害を踏まえて」とありますから、津波、河川氾濫、土砂災害のように、具体的な災害を挙げると

具体性が増すはずです。

例えば河川氾濫であれば、長大な堤防沿いの点検をいかにして短時間かつ詳細に実施するか、というような

課題はICTの活用で対応策を考えられるはずです。

 

最後に③についてです。

②で挙げた2つの課題それぞれについて、ICTを活用した対応策を述べます。堤防の点検であれば、UAVで

得たオルソ画像の三次元化であるとか、UAVによるハイビジョンカメラ撮影等が考えられます。

「新技術開発あるいは既存技術応用の視点で」という問題文ですから、新技術開発・既存技術応用のうち

いずれなのか明確にすることも必要です。

といっても対応策が具体的であれば、おのずと新技術開発・既存技術応用いずれなのかはわかるはずなので、

結局はどれだけ具体的な対応策になっているか、に尽きると考えます。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-4)

2018年07月30日 作成 / 執筆:タートル講師

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-4に関する記述です。

 

Ⅱ-1-4は海岸・海洋に関する問題で、人工リーフについて問う内容です。

 

人工リーフについては、「人工リーフの設計の手引き(改訂版)」(以下、『手引き』とします)の一部改訂が

平成29年6月に行われていますので、その内容を踏まえた記述となっていることが必要です。

 

問われているのは以下の3点です。

①人工リーフの設置の目的を2つ

②離岸堤と比較した場合の特徴を1つ

③波浪の作用に対して人工リーフの構造上の安全性を確保するための「設計」及び「点検」の際の留意点をそれぞれ1つ

 

まず①についてです。

人工リーフの設置の目的は、防災目的と海岸利用や環境改善に大別されます。

防災目的としては、

・うちあげ高、越波量、あるいは飛沫量を減少させる

・沿岸漂砂量を減少させる

・人工リーフの岸側に砂を堆砂させて汀線を前進させる

・人工リーフの岸側の砂が沖向きに流出するのを防止する

ことが挙げられます。

海岸利用や環境改善に関しては、

・静穏な海域をつくり利用を促進する

・人工リーフによる岸向き流れの発生を利用して水質の改善を図る

・人工磯と同様に魚礁効果を発揮させる

ことが挙げられます。

これらのうち、2つが記述できていれば題意を満たした内容となります。

 

次に②についてです。

離岸堤は、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも高い海岸保全施設』です。

人工リーフは、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも低い海岸保全施設』です。

ここでは「離岸堤と比較した場合の特徴」が求められていますから、天端高が海面よりも高いのが離岸堤で、低いのが

人工リーフという記述が必要です。

 

最後に③についてです。

設計時の留意点については、『手引き』の改訂内容を踏まえるのであれば、被覆工の被覆材質量の算定方法を取り上げて、

国総研のマニュアルに従って実施する等の内容が考えられます。

点検に関しては、今回の『手引き』改訂で新たに加わった章です。点検の時期、点検の視点、点検方法、被災後の原因調査

と結果の反映、標識灯被災への対応の工夫、の5節がありますので、この中から1つについて留意点を述べていれば題意を

満たした内容となります。

 

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

A0100000を獲得する技術士は誰だろう?

2018年08月14日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

技術士試験に合格して、日本技術士会に登録すると会員番号が割り当てられます。

 

この会員番号は、一次試験に合格した人にはBで始まる番号を、二次試験に合格した
人にはAで始まる番号が割り振られます。最近、登録される技術士の方の会員番号を
見るとA0093xxxが多いようです。平成29年度では約3,500人が二次試験に合格して
います。と言うことは、1年後にはA0096xxxとなって、2年後にはA0099xxxとなる
のだろうか。

 

A0100000と言う切りの良い会員番号を誰かが貰うのだろう。まあ、狙って獲得でき
るものではないし、だからどうと言うこともないけど、今年とか来年の合格者の会員
番号をウオッチするのも楽しいかも。

 

なお、この会員番号は、複数部門に合格しても変更はありません。また、なぜ、こんな
風に会員番号がわかるかといえば、日本技術士会に登録すると、会員検索ができるから
です。

 

ぜひあなたも来年3月には合格して、どんな会員番号が割り当てられるのかドキドキし
てみませんか。まあ、その前に筆記の合格発表と口頭試験対策がありますね。

 

以上です

 

 

平成30年度技術士第二次試験択一式問題の正答の追加について

2018年08月17日 作成 / 執筆:タートル講師

試験終了直後から、様々なところで択一試験の正答について議論がありましたが、『平成30年度技術士第二次試験

択一式問題の正答の追加について』というプレス発表が、技術士会のホームページに掲載されました。

 

https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/005979.html

 

正確な内容については技術士会ホームページを確認していただきたいのですが、建設部門の択一問題2つについて、

正答をそれぞれ1つずつ追加(2つの正答が存在)ということになっています。

Ⅰ-2の正答が③又は⑤、Ⅰ-9の正答が②又は④となりました。

当該問題を選択した受験生全員に得点を与えるものではなく、2つの正答いずれかを選択した受験生だけが得点する

ということです。

 

Ⅰ-2については選択肢⑤の記述内容において年度と数値に相違があったこと、Ⅰ-9については選択肢④において

土砂災害が水防法の対象外であることが正答追加の理由だそうです。

 

平成30年度の建設部門択一は非常に難しかったという声を多く耳にしました。

15問選択中の2問ですから、1問あるいは2問足りずに不合格圏だった方が、合格圏になるケースも多いと思います。

 

今回の措置で択一の得点が60%以上となった方は論文の採点が行われるわけですから、筆記試験に合格すると考えて、

口頭試験に向けての準備をしておきましょう。

試験から1ヶ月以上経ってしまいましたが、記憶を呼び起こして課題解決論文の再現だけは最低でもしておきましょう。

来年度からは試験制度が変更されます。この機会を逃さず、合格を目指しましょう。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

今やるべきことの再確認です

2018年08月23日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

試験が終わって1ヶ月以上経ちました。

ここで今一度、やっておきべきことを再確認しましょう。

 

①択一問題の自己採点

日本技術士会で既に正答が発表されています。

ご自身が6割以上(9問以上)正解しているか自己採点しましょう。

建設部門に関しては正答の追加訂正も公表されています。

「1問正解が足りなかった~」という方が合格点に達した可能性もあります。

再度確認してください。

 

②選択科目Ⅲで記述した論文の復元

選択科目Ⅲで記述した論文内容は口答試験時に質問される可能性があります。

仮にA評価であっても質問される可能性があります。

技術士には「資質向上の責務」があります。

口頭試験時には筆記試験時よりレベルアップした姿をアピールしなくてはいけません。

必ず論文は復元しフォローアップも行ってください。

せっかく口答試験まで進んだのに、悔し涙を流さないためには今が大事です。

また、来年再チャレンジとなった場合にも復元論文は重要となってきます。

今年B評価の論文を来年A評価にするためには今現在の実力を知っておくことが重要です。

 

無事に択一問題を突破し、論文もそこそこ記述できた方は口頭試験について軽く勉強しておくことをお勧めします。

口頭試験対策は筆記試験合格発表後からスタートでは間に合わない可能性が高いです。

時間に余裕があるときにコツコツと前に進むことが合格へと導いてくれるでしょう。

法律問題は目的条文を丁寧に

2018年09月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

一次試験の適性科目や、二次試験の口頭試験の3義務2責務、総合技術監理部門の択一試験は、「法律の試験」の要素が強くなります。

 

法律の条文は星の数ほどあるため、それらを一つずつ覚えるわけにはいきません。

 

そこで、第1条の目的条文や、それに続く用語の定義、法律の理念を記した条文に狙いを定めて、ていねいに読み込みこんでおくようにします。

 

たとえば、製造物責任法の第1条は、つぎのように記されています。

 

『この法律は、製造物の欠陥により人の生命、身体又は財産に係る被害が生じた場合における製造業者等の損害賠償の責任について定めることにより、被害者の保護を図り、もって国民生活の安定向上と国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。』

 

目的条文は、どこが穴埋めで「抜かれる」かわかりませんから、どの用語が狙われても対応できるように準備しましょう。

 

通常、「欠陥」「生命、身体又は財産」「損害賠償の責任」「被害者の保護」「国民生活の安定向上」「国民経済の健全な発展」のうち4つが抜かれます。

もちろん、穴埋めだけでなく、5肢のうち1つが目的条文をもとに作られることもあります。

 

平成29年の問8では、「製造物責任法は、製造物の欠陥により人の命、身体又は財産に関わる被害が生じた場合、その製造業者の責任を負うと定めた法律である。」でマルの選択肢がでています。

 

そのほか、「製造物」「製造物業者」の定義も頻出です。

 

じっさい、別の選択肢で「製造物責任法では、製造物とは製造又は加工されたものを動産という」で〇の選択肢がでています。

 

これは、準備段階で、用語の定義についてていねいに読んでおけば、対応できるサービス問題です。

 

法律を敬遠せずに、やらないより、ずっとマシくらいの気持ちで無理のない範囲で取り組んでみてください。

 

口頭試験を万全にするために

2018年10月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

口頭試験の合格率を少しでも上げるために、以下のことを1つでも多くやるとよいでしょう。

 

○受験申込書の点検

 

口頭試験では、受験申込書の詳細論文について、たくさん質問されます。

ですから、いまいちど、見直しておくとよいでしょう。

 

半年前に書いた文章は、きっと未熟な出来でしょうから、技術士になったつもりで、赤ペンを入れていくのがおすすめです。

 

最近では、詳細論文だけでなく、5つの業務経歴のうち、1つをピックアップして、詳しく尋ねられるケースが増えています。

注意をしてください。

 

○模擬試験や模擬面接の受講

当日の緊張を少しでも和らげるため、複数回、受講することをお勧めします。

 

当日は、テンポ良く試験がすすめば、17個ほどの受け答えができます。

 

総監部門以外では、このうち、5、6個は、模擬試験を受けていたからこそ、自信をもって答えられるとことになるでしょう。

 

総監部門では、的中はほとんどありませんが、いろいろな人に協力してもらい、さまざまな質問に対応できるようにしておくのが、安心です。

 

○日常業務で練習する

 

会社で人と話すときに、口頭試験を意識するようにします。

 

口頭試験では、長々と話してはいけません。

 

短く話して、質問されて、短く答えて、を繰り返します。


「それは、○○だからです。なぜなら、××だからです。」と、2文程度で話しようにします。

 

○そのほか、新聞やニュースで、情報を収集する

 

時事的な話題をふられたときの対策です。


その話題に対して、自分の意見を言い、その理由を述べられるようにしておきましょう。

 

奥さんがいる場合には、試験官役になってもらいましょう。

 

口頭試験対策が、みなさんを、技術者として一回り大きくしてくれるはずです。

口頭試験で詳細論文について聞かれること

2018年11月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

口頭試験ではあなたが技術士に相応しいかどうかが試されます。今年はとくに「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」が探られるはずです。

 

文部科学省の技術士分科会で、コンピテンシーについて多くの議論をしてきたからです。

 

技術士コンピテンシーとは、つぎの8つです。

 

1.専門的学識
2.問題解決
3.マネジメント
4.評価
5.コミュニケーション
6.リーダーシップ
7.技術者倫理
8.継続研さん

 

具体的には、つぎのような質問で探られる可能性があります。

 

1.詳細論文で示された解決法は、どの技術を応用しましたか?


2.この業務で、問題発生要因と制約要因をどのように抽出し、分析しましたか?


3.この業務をするのに時間があまりなかったと思いますが、どのように対応しましたか?


4.あなたの提案を行ったときの波及効果とリスクを、当時、どのように考えていましたか?


5.この提案をアジア圏で実施するときは、どのようなことに留意しなければいけませんか?


6.専門的知識を持っていない者が部下についたとき、この詳細論文の下から5行目をわかりやすく3分で説明してください。


7.本技術に関する関係法令を教えてください。


8.この1年で獲得したCPDポイントはいくらですか?

 

以前のような「『3義務2責務』を言ってください」のような簡単な質問が少なくなってきています。

 

変化球の質問にも、慌てず回答できるように、準備をしてください。


詳細論文720字が、話の中心です。
しかし、ここ2、3年では、「5つの業務経歴のうち2つ目について、5分間で説明してください」という質問も増えてきています。

 

この傾向にも、注意しておきましょう。

口頭試験に向けての合格テクニック

2018年11月11日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

はじめに
今回の筆記試験は厳しかったですね。その難関を突破された皆様にとっては口頭試験は最後の関門です。近年筆記試験の合格率の低下と同時に口頭試験の合格率が上昇しています。しかし、油断は禁物です。やはり1割はカットされる可能性があります。その1割に入らない戦略で行くのか、合格の5割に入るための戦略で行くのか、合格の上位に入る戦略で行くのか。決めるのはあなたです。

 

不合格の1割に入らないための戦略
必須科目は選択式の問題で60%以上の正解率が合格基準です。記述式の問題IIと問題IIIの点数は、A判定は60%以上、B判定は40-60%、そしてC判定は40%未満だ。問題IIか問題IIIかのいずれかがB判定でも、トータルで60%以上の場合の総合判定はAとなります。しかし、選択問題の評価がA/BやB/Aの方は要注意だ。特に、口頭試験では、課題解決能力を問う問題IIIも口頭試験の試験官の面接材料として配布されます。したがって、もし判定にBがあれば、なぜ評価がBだったのかをしっかりと反省する必要があります。技術士の資質として、「フォローする」という能力が問われています。このため、口頭試験でのツッコミは必然的に厳しくなることを覚悟すべきです。これに対応するには、やはり入念な準備をするしかありません。

 

合格の5割に入るための戦略
要は合格者の平均像を目指すということです。現在のパターンは平成25年度から6年目ですので、口頭試験の傾向と対策もオーソドックスな質問を50問程度は用意して、それへの回答を用意することが大事です。模擬面接を最低でも3回程度は実施して、想定問答の見直しをすることです。忙しい日常の中でも、時間を捻出して、致命的なミスをしなければ、合格するでしょう。

 

合格の上位に入るための戦略
記述問題がA/Aの人は、単に合格するだけではなく、今後の後輩の規範になるような受験姿勢と受験勉強をしっかりとしてほしい。想定問題も100個程度は用意し、模擬面接も4-5回を目指そう。もしくは、用意した想定問答をスマホに録音して、隙間時間に何度も何度も繰り返し聴きましょう。何度も自分の問答の様子を聞いていると、ちょっと流れが悪いなあとか、冗長だなあとか、説明がロジカルではないなあとか気づくことがあります。ぜひ、自分自身で一人ツッコミをして、問答内容をブラッシュアップしてほしい。

 

さらなるスキルアップの方法を以下に列挙したいと思います。

 

1) 人の評価は最初の3つの印象でほぼ決まります
技術士にふさわしいと試験官に感じてもらえることが重要です。アメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱するメラビアンの法則によると人は目から入る情報が55%、耳から入る情報が38%、そして話している内容はわずか7%です。また、スリーセット理論によると、人は最初の印象と二回目の印象と、三回目の印象でほぼ決まります。口頭試験で言えば、書類による印象と入室時の見た印象と、受験者が話す声の印象で受験者の印象=評価はほぼ決まります。入室時の身なりや動き、そして、受験番号や名前を述べた時には、試験官の印象がほぼ決まっていることをよく理解すべきです。

 

2)口頭試験は加点主義
口頭試験の試験官は、筆記試験であなたの答案を見て合格と判断してくれた人です。つまり、あなたを合格させようとしている。その期待に沿った努力をすることは当然の責務です。しかし、本番の口頭試験では、回答に困るような質問や、回答しにくい質問、質問の意味がよくわからない質問があるかもしれない。そのような時にはどうすべきでしょうか?適当に答えるのはダメです。時間の無駄だけではなく、試験官の印象まで悪くなります。必ず質問の主旨を再確認して、相手の意図に合うように回答しましょう。また、本当に知らないことは「すいません。その点は不勉強でよくわかりません。」「うまく説明できません。この後しっかり調べて勉強します。」などと潔く降参して次の質問に取り組みましょう。

 

3)試験官との論争は禁物
優秀な受験者ほど、自分の知見や意見に自信を持っていることが多い。試験官が理不尽なことを言うこともないとは言えません。そのような時に論争するのは厳禁です。これは議論の場ではありません。あなたは評価されている立場です。「へりくだる」必要はないし、自分の意見を曲げる必要もありませんが試験官に対する攻撃は最低です。そのような場合にも、「そのような見方があるのですね。勉強になりました。」とか、「この件は議論の余地がないと考えていましたが、そのような解決法もあると気づくことができました。ご指摘ありがとうございます。」など、要は相手の立場を理解し、試験官の意見を尊重する姿勢を崩さないことが肝要です。

 

4)PREP
プレゼンテーションでは、SDS法やPREP法が有効だ。SDS法とはSummary、Details、Summary、つまり、まず結論を述べ、その詳細を説明し、最後にまた結論を述べる方法です。またPREP法では、まず結論を述べ、その理由を述べ、その例を示し、最後に結論をもう一度述べます。人は、抽象的な一般論と具体的な各論を繰り返すと理解の幅が広がり、納得しやすい。これと真逆なのは、背景→条件→考慮事項→理由→(最後に)結論で、公務員が陥りやすいパターンです。口頭試験では時間の制限があリマス。まず結論を述べたら、試験官の顔を見て、「理由を詳しく説明した方がいいですか?」「この内容で詳しく説明してよろしいでしょうか?」とか聞いてから次に進むのがお勧めです。試験官によっては、最初の結論だけで「次の質問に移ります」と言ってくれることがあります。その場合には最初の結論だけで回答になっているので、貴重な時間の節約以上に加点を繰り返せるという効果があります。

 

5)イメージとロジックで人は納得する
人は物事をイメージして、ロジックを理解できたときに納得します。これは人間の脳が左脳と右脳に分かれていることに起因します。口頭試験の特に小論文(詳細業務)の説明のときに意識すべきです。つまり、例えば「橋梁」の改善を説明するなら、どんな橋かを試験官にイメージしてもらうことが必要です。幅員10mの橋なのか、100mの橋か、それとももっと巨大な橋なのか。どんな橋なのかのイメージがずれていたらこれは悲劇です。何を説明しても質疑が食い違ってしまいます。手振りをまじえなが試験官との間で同じイメージを共有できたら、次は冷静に端的にロジックを説明します。課題は3点です。目的はこれです。解決策は3つありますが、私はA案が最適と判断した。その理由は3つあります。このようにマジックナンバー(=3)をうまく活用しながら説明すると、人は納得した気になるものです。

 

まとめ
口頭試験の目的は合格することです。そのためには、不合格の1割に入らないという戦略でも、合格者の5割、つまり平均的な合格者の戦略でもいいと思います。しかし、本当に合格して、技術士として活躍したいと考えるのであれば、合格の上位者を目指して欲しい。技術士試験に合格するのはゴールではなく、スタートです。技術士として活躍するには、物を書いたり、講演で話をしたり、経営者の相談に乗ったりすることがあります。そのようなことに対応できる能力を有するのかどうかを試されているのが試験ですが、同時にそのような能力を伸ばすチャンスでもあります。単に合格するのではなく、上位者での合格を是非目指して欲しい。サッカーに例えて言えば、1点差で勝利するのではなく、2点差で勝利を確実にするのではなく、3点差をつけて、圧倒的な勝利を目指して欲しいと思います。そうすることで、相手に1点を取られても、2点を取られても、勝利=合格できると確信出来ます。最後の一踏ん張りです。栄冠をゲットすることをイメージして頑張りましょう。

 

総監の口頭試験で問われること

2018年11月23日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

総合技術監理部門の口頭試験では、当然に、5つの管理技術を使いこなすスキルが問われます。そして、このこと以上に、総合技術監理部門以外の技術士に求められてきた専門的な技術力が問われていないことを意識することが大切です。

 

総合技術監理部門の口頭試験では、事前に準備した想定問が問われることはほとんどありません。あたかも、四方から飛んでくるボールを必死で打ち返していくうちに、17、8分の質疑応答が終了します。

 

たとえば、つぎのような質問がなされます。

 

・あなたの部署の男女比はいくらですか。そうですか、男性がほとんどなんですね。それでは、男女比が3:7になった場合、総監技術士としてどのように対応しますか。

 

これは、経済性管理や人的資源管理の視点から回答するとよいでしょう。
女性の場合、結婚や出産・育児といったライフステージの大きな転換期で、労働時間が大きく変わることが想定されます。このリスクをいかに低く抑えるかが、腕の見せ所になります。

 

想定問が的中することは少なくとも、類似の質問である可能性は十分にあります。

 

たとえば、上記の質問の応用形として、次のような質問がされたとき、あなたは答えることができるでしょう。

 

・あなたの部署の平均年齢はいくらですか。そうですか、40代が大半ですね。それでは、再雇用の方が7、8割の部署を管理監督する立場になられたら、どのように対応しますか。

 

これも、経済性管理や人的資源管理の視点から回答しやすいでしょう。

あわせて、高齢者の安全と健康に着目すれば、安全管理の面からも回答できます。

 

「5つの管理技術を使いこなすスキルを試されている」ことを念頭に、対策してください。

口頭試験で答えづらい質問(あんまり聞かれないが準備しておくと安心です)

2018年11月29日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

(経歴関係)

・あなたの組織では技術士制度はどう活用されていますか

・あなたの組織、あなたの所属部署、あなた自身の順で、社会にどう貢献しているか述べてください

・この経歴は技術士にふさわしいと思いますか。思うならどんなところがそう思いますか

 

(法倫理関係)

・技術士法が制定された背景を説明してください

・技術士のアカウンタビリティとはどのようなものだと思いますか

・技術士のコンプライアンスについて説明してください

・技術士より必要な資格があるのではないですか

・JABEE認定制度について説明してください

・技術士法で定める3義務はなぜ必要ですか

・名称表示の場合の義務を犯す場面があるとしたらどういう時ですか

・信用失墜行為の禁止をわざわざ法でうたっている理由は何ですか

・名称表示をしなければならない理由は何ですか

・近年、技術者の倫理が問われる問題が起きていますが、なぜ倫理が必要と思いますか

・倫理に関して普段意識していることはありますか

・あなたの業務で公益確保になった業務を教えてください

 

正しい回答はないかと思われますが、NG回答もあります。

本番に向けて頑張ってください。

総合技術監理部門の青本に変わるキーワード集

2018年12月02日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

日本技術士会が発行する青本の販売終了
技術士の21部門のうち総合技術監理部門は特別だ。他の20部門は並列だが、総合技術監理部門はこれら20部門に紐付く形で認定される。そして、この総合技術監理部門にチャレンジする人が学習のテキストにしていたのが青本と呼ばれるテキストだ。この青本とは、日本技術士会が発行する「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)」のことだ。しかし、この第2版は2004年に発行されたため流石に古く時代にそぐわない点が増えてきたため販売終了となっている。

 

日本技術士会が新たにキーワードをHPで公開
日本技術士会のHPを見ると「総合技術監理部門の技術体系(キーワード)について」が追加されている。これは先の青本に変わるものと理解する。総合技術監理部門を目指す人が理解すべき技術体系を示すものだ。青本のように解説するのではなく、キーワードを列挙したものだ。確かに、この方がシンプルで分かりやすい。簡単にその目次を示すと次のような構成だ。


1.総合技術監理
2.経済性管理
 2.1 事業企画/2.2 品質の管理/2.3 工程管理/2.4 現場の管理と改善/2.5 原価管理/2.6 財務会計/2.7 設備管理/2.8 計画・管理の数理的手法
3.人的資源管理 
 3.1 人の行動と組織/3.2 労働関係法と労務管理/3.3 人材活用計画/3.4 人材開発 
4.情報管理 
 4.1 情報と意思決定/4.2 コミュニケーションと意思決定/4.3 知的財産権と情報の保護と活用/4.4 情報通信技術動向/4.5 情報セキュリティ
5.安全管理
 5.1 安全の概念/5.2 リスクマネジメント/5.3 労働安全衛生管理/5.4 事故・災害の未然防止対応活動・技術/5.5 危機管理/5.6 システム安全工学手法
6.社会環境管理 
 6.1 地球的規模の環境問題/6.2 地域環境問題/6.3 環境保全に向けた取り組みの基本原則と手法/6.4 CSRと組織の環境管理活動

 

注意事項
 日本技術士会のホームページを見ると、このキーワードに関する注意事項として次のような内容が記載されている。
・それぞれの管理分野のキーワードは各管理分野の基本となるキーワードを整理したものであり、すべての関連キーワードを網羅しているわけではない。
(総合技術監理部門の概念及び技術体系を示すものであり、試験範囲を示すものではない。)
・各キーワードの示す概念や内容については、利用者自ら参考書・専門書・資料などを通じて調べ把握することを前提としている。
・法律等の名称は、いわゆる通称を用いた。
・本キーワード集の内容は、平成30年11月時点での情報である。

 

キーワードの事例
 このように総合技術監理部門の技術士が習得しておくべき5つの管理技術は今まで通りだ。そして、その内容をブレークダウンしている。
例えば、5.4の事故・災害の未然防止対応活動技術では、次のような内容が記載されている。
 
5.4 事故・災害の未然防止対応活動・技術
安全管理では,労働安全衛生活動に加えて火災・爆発等の事故や地震等の災害に対応することも重要であり、マネジメントの視点と現場における日常的な活動の視点で考えることが重要である。事故や災害に結び付く可能性のある事項の抽出、改善策の策定と実施法を対象とする。
 自主保安/未然防止活動/定期点検活動/小集団活動/ZD運動/改善提案活動/ヒヤリハット/ハインリッヒの法則
 本質的安全設計/本質安全化/安全防護/残存リスク情報/システムの高信頼化/安全計装システム/非常停止装置
 フェールセーフ/フォールトアボイダンス/フォールトトレランス/フェールソフト/フールプルーフ
 インターロック(安全装置・安全機構)/安全確認型システム/危険検出型システム/隔離安全/停止安全/安全立証LOPA安全装置
 安全衛生パトロール/危険予知/危険予知訓練 始業前点検/作業マニュアル/ツールボックスミーティング(TBM)
 ヒューマンファクター/ヒューマンエラー/不安全状態/不安全行動/TPM(全員参加の生産保全)/TQC
 4M分析(Man, Machine, Media, Management)/4E対策(Engineering, Education, Enforcement, Example)
 5S活動(整理,整頓,清掃,清潔,躾)/サイバーセキュリティ/自動制御/AI制御

 

まとめ
総合技術監理部門を目指す人にとっては、指針となるテキストだ。特に、キーワードだけではなく、なぜ総合技術監理部門が必要なのか、そこで求められることは何かなどについても言及しているので、これをベースにしっかりと勉強してほしい。

 

業務経歴票に始まり、業務経歴票に終わる

2018年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士試験の最大の難所は、筆記試験と思われています。なぜなら、年度や部門によっては、合格率が10%を割り込むことがあるためです。

 

たとえば、平成30年度の筆記試験で、建設部門の合格率は6.6%でした。

総合技術監理部門の合格率も6.6%でした。

 

しかし、この数字は、法律関係の資格試験の合格率と比較したとき、それほどまでに厳しい数字ではありません。

たとえば、弁護士、司法書士、税理士などと共に8士業の1つである、社会保険労務士試験の平成30年度の合格率は6.3%でほぼ同じです。

 

そうは言うものの、技術士試験は、やはり難しい試験です。
その原因の1つが、春先に提出する業務経歴票です。

 

とくに、初受験の方は、この業務経歴票の重要性を認識できていません。

業務経歴票の5つの業務経歴と、業務詳細といわれる720字の小論文の出来・不出来が合否を大きく左右するにもかかわらず。

 

受験生が、5つの業務経歴を十分に検討すれば、自分に相応しい部門や専門領域を選ぶことができます。

不適切な部門等を選ぶと、不合格になる確率がきわめて高くなります。

 

また、受験生が、業務詳細をしっかり作り込めば、筆記試験に役立つスキルを効率よく身につけられます。

 

筆記試験では、課題や問題点、対応策や着眼点といった点を表現する必要があります。
業務詳細でも、これらの点をコンパクトに書く必要があります。

 

そして、業務経歴票が重要だという理由は、何よりも、口頭試験で、試験官がこの書類を手もとにおき、その内容について質問をしてくるためです。

 

業務経歴票の出来が良い受験生は、合格予定者として、口頭試験で念のための確認がされるだけになります。


ですから、技術士試験は、「業務経歴票に始まり、業務経歴票に終わる」のです。

口頭試験:想定質問集(その1)

2019年01月16日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

こんにちは。

既に口頭試験を受験した方も居られるでしょうが、これから受験するという方もいるのではないでしょうか。

最終確認という意味で、口頭試験の想定問題(業務、社内に関わる問題)を集めてみました。ぜひご覧ください。

1. 業務経歴を1~2分で説明してください。

2. 業務内容の詳細について、あなたの立場と役割、課題・解決法・成果について3分程度で説明してください。

3. 現在の業務の技術部門と立場、役割は?

4. 業務で失敗したことはありますか?

5. 現在の業務で技術士としてふさわしい点はどこですか?

6. 業務内容の詳細に書かれている業務以外で、技術士としてふさわしい点はありますか?

7. 筆記試験の選択問題Ⅲで補足したい事項はありますか?

8. 選択問題Ⅲのもう一つの問題はどのような問題でしたか?

9. 受験動機はなんですか?

10. 技術士試験の目的は何ですか?

11. 社内では技術士はどのように評価されていますか?

12. 社内でどのように技術士を活かせれますか?

13. 技術士となった後はどのようなことをしたいですか?

14. 後輩への指導はどのように行っていますか?

15. 技術士会へ入会する予定ですか?

いかがでしょうか?まずは、受験申請した際に記入した業務内容の詳細からいくつか質問が来ます。完璧に説明できるだけでなく、何が技術士としてふさわしいのかという点に着目して説明できるようになってください。また、それ以外の業務を聞かれる可能性もありますので用意しておいてください。

さらに受験動機などの一般的な問いや社内外での技術士としての役割も聞かれます。再度、ご自身の社内の方との関わり方、社外の方との関わり方を整理してみて下さい。

その2では、技術士法や倫理に関する想定質問をまとめてみますので、そちらもご覧ください。

口頭試験:想定問題集その2(技術士法、技術士倫理)

2019年01月16日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

こんにちは。

早速、口頭試験想定問題集その2(技術士法、技術士倫理)を載せていきます。

ここに関しては暗記してください。

 

1.技術士法の目的は?

2.技術士法はなぜ必要だと思いますか?

3.技術士とは何ですか?

4.罰則には何がありますか?

5.技術士と同様の外国資格を知っていますか?

6.国際相互承認資格を知っていますか?

7.3義務2責務を言ってください。

8.3義務2責務の中で最も優先するものは何ですか?

9.信用失墜行為の禁止を法で謳っている理由は何ですか?

10.公益とはなんですか?

11.貴方の職務上、公益確保に反する事は何ですか?

12.もし公益に反する行為を強制されたらどうしますか?

13.公益確保に関してどのような対応をしていますか?

14.内部告発においてあなたを守ってくれる法律を知っていますか?

15.資質向上のために日ごろから何をしていますか?

16.2次試験受験には1次受験合格もしくはJABEE終了が必須なのは何故か?

17.技術士法の第4章の内容を述べてください。

18.技術士法第45条の二では何を定めていますか?

19.第45条に違反するとどのような罰則がありますか?

20.第44条に違反する行為にはどのような行為がありますか?

21.秘密保持義務とはだれに対する義務ですか?

22.名称表示の義務に違反する行為とは具体的になに?

23.名称表示の義務の目的は?

24.信用失墜行為の禁止についての最近の事例は?

25.欠格条項の内容を説明してください。

26.技術士の継続研鑚について知っていますか?

27.CPDとは何ですか?

28.CPDへ加点する為に取り組んでいることは何ですか?

 

いかがでしょうか?

単純に3義務2責務の内容を答えるだけではなく、最も優先するものは何か?公益とは何か、罰則とは何か、など技術士法の中身をしっかり勉強しておきましょう。

また倫理に関しては、最近の事例をニュースで読んでおくと良いです。どこの会社がどのような不祥事を起こしたのか?その原因は?防ぐためにはどうしたら良いかをまとめておきましょう。

それでは、口頭試験頑張ってください。

業務経歴票で差がつくポイント

2019年01月20日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

業務経歴票を作り込む利点は、2つあります。

1つ目は、口頭試験がスムーズに進むことです。

なぜなら、口頭試験では、試験官の手もとに業務経歴票があり、それを参照しながら、質問がなされるためです。

当然に、出来のよいの業務経歴票の場合にはやさしい試問となり、出来の悪い業務経歴票の場合には厳しい試問となります。

 

2つ目は、業務経歴票の作成作業そのものが、筆記試験の答練になります。

なぜなら、どちらも、「問題解決能力と課題遂行能力」や「技術士に相応しい能力」を試されているためです。

 

ですから、業務経歴票を十分に作り込むことが、技術士試験に、効果的かつ効率的に合格する秘訣です。

 

さて、できあがった業務経歴票の原稿の出来不出来を、どのようにチェックするかが悩みのタネになります。

もちろん受験対策会社の添削指導をうけるのが最善です。

経験豊富な講師陣が的確に改善ポイントを指摘するためです。

 

それができない場合には、『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』を参考にして、点検するとよいでしょう。

とくに、「問題解決」の項を参考に、つぎの6項目を見ていきます。

 

まず、

〇「業務遂行上直面する複合的な問題」を取り上げているか?

〇その問題を明確にし、調査しているか?

〇その背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し、分析しているか?

を確認します。

 

つぎに、

〇複合的な問題に関して、複数の選択肢を提起しているか?

〇それらを踏まえて、解決策を合理的に提案できているか?

〇そして、改善できたか?

 

もしも、紙面の関係で、すべての記述しきれない場合には、口頭試験で試験官から質問がくるかもしれないと考え、準備しておくとよいでしょう。

コンピテンシーを意識した業務経歴票の作成が、他の受験生と差をつけるポイントです。

 

技術士ってどんな資格?

2019年01月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

技術士を目指す方々を応援する内容になればよいなと思い書いていきます。

○「技術士」は、産業経済、社会生活の科学技術に関するほぼ全ての分野(21の技術部門)をカバーし、先進的な活動から身近な生活にまで関わっています。
○「技術士」は、国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者で、科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格です。
○「技術士」は、「技術士法」により高い技術者倫理を備え、継続的な資質向上に努めることが責務となっています。

~技術士会HPより抜粋~

 

キーワードは、生活上関わりがある分野をカバーしていること。科学技術の応用面で最も権威ある国家資格であること。

倫理感を備え、かつ継続的に資質向上する努力をしなければいけません。

口頭試験でも聞かれる部分ですからしっかりと理解しておきましょう。

 

さて、資格には業務独占資格と名称独占資格というものがあります。

技術士は、名称独占資格に当たります。それぞれの意味を示します。

 

<業務独占資格>

「特定の業務に際して,特定の資格の免許,免状等を有する者だけが業務を行うことができ,

資格がなければその業務を行うことが禁止されている資格のこと」とされています。

医師や税理士,弁護士,一級建築士などが当てはまります。

すなわち、特定の業務はその資格を持っている人しかできないという資格になります。

 

<名称独占資格>

「資格がなくてもその業務に従事する事はできるが,資格取得者のみ特定の資格名称(肩書き)を名乗ることができ,

資格を所有していない者が法律に定める特定の名称を名乗ることができない資格」とされています。

技術士は名称独占資格ですから、技術士という名称を独占できるというだけで,業務内容に関しては誰が行ってもいいのです。

 

しかし、誰が行ってもよい業務であったとしても、技術力が高い、応用力が高い人に業務を請け負って欲しいですよね?

技術士は国から技術力が高いですよと認められた人が保有できる資格です。

当然、社内外の方々と仕事をする際に多くのメリットがあるとともに責任も重くなります。

資格が持つ責任についてもしっかりと考えてみて下さい。

筆記試験の変更と時間配分について

2019年01月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

2019年度から筆記試験の出題が多少異なります。詳細は以下のHPを見て確認してください。https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5698_1.pdf

 

簡単に抜粋しますと、

 

旧試験

新試験

選択科目Ⅱ-1

600字×1枚×2題

600字×1枚×1題

選択科目Ⅱ-2

600字×2枚

600字×2枚

選択科目Ⅲ

600字×3枚

600字×3枚

 

旧試験での選択科目Ⅱは、合計2400字を2時間以内でした。そして休憩を挟み選択科目Ⅲでは、600字×3枚(1800字)を2時間で書き上げる必要がありました。

 2019年からは選択科目Ⅱで600字×3枚と選択科目Ⅱで600字×3枚の合計3600字を3時間30分で書き上げる必要があります。選択科目Ⅱと選択科目Ⅲの間に休憩を挟みません。

これまでの受験生の様子を見ると、選択科目Ⅱでは時間が余るが選択科目Ⅲでは時間が足りないという方が多いように感じました。今年から休憩が無いことで時間を有効に活用できるようになったと前向きに捉えましょう!

 

 では、どのような時間配分で臨めば良いか?単純に文字を書くスピードは、24文字(1行)を1分として、600字の原稿用紙1枚を25分で書ききれるように練習をしましょう。できるようになれば、6枚を2時間30分で書くことができるようになります。残り1時間の使い方が重要となります。

 筆記試験は手書きです。一番怖いのは、一度書いた内容を消しゴムで消して書き直す時間です。書き直すことが無いように事前に書く内容をまとめておく必要があります(この部分は別途ニュースで記載します)。選択科目Ⅱ-1では、基本的に専門知識が問われるため、特に書き方について迷うことはないでしょう。選択科目Ⅱ-2と選択科目Ⅲでそれぞれ30分間、考えをまとめる時間が使えます。配点はおそらくⅡ-2が20点、Ⅲが30点となります。配点と文字数から1時間の準備時間を配分しても良いかもしれません。

 

①書く時間を短くする練習

②時間内に考えをまとめ、構成を考える練習

 

インプットの勉強だけでなく、アウトプットの練習も必要となりますよ。

キーワード:国土のグランドデザイン2050

2019年01月23日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

2014年7月4日に公表された「国土のグランドデザイン2050 〜対流促進型国土の形成〜」 を受け、その後具現化に向けた動きが、国交省総合政策のうち重点的政策の項にまとめられています。
 このうち、まち・ひと・しごとの創生〜「国土のグランドデザイン2050」を具体化し、国土交通省の組織・施策を動員,国土交通省重点政策2014については一読をお薦めします。
 鋼構造の視点からは、「4. 地域を支える産業の担い手の確保・育成等」 を実現するための技術的方策が問われそうです。これは、「国土交通省重点政策2014」の9ページ(資料2-37ページ)にも具体的な対策とともに掲載されているので、しっかりと読んでみて下さい。具体的には民間資本や人的資源を活用した維持管理や、PPPやPFIの利活用が考えられます。また、「省力化やロボット化」といったキーワードで担い手を確保し、人材の育成に関しては、BIM(あるいは土木版のBIMであるCIM)による技術継承の効果の側面をあげることができます。
 それにしても、2050年までに日本人は約9700万人まで減少してしまうのですね。しかも高齢者の比率が今以上に増加します。そのような状況では、これまで以上に効率化、省力化が求められるのは至極当然です。これらの課題と共に対策までまとめておきましょう。
 BIMについては、コスト縮減効果や維持管理局面での効率化,意思決定の迅速化が注目されがちですが、記録を継承するということは、同時に技術も継承できる意味を持つことに留意してください。

 

以下、参考URLです。

 

「国土のグランドデザイン2050 〜対流促進型国土の形成〜」 

http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/kokudoseisaku_tk3_000043.html

 

国交省総合政策のうち重点的政策の項

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/point/index.html

 

「国土交通省重点政策2014」

http://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/point/sosei_point_tk_000018.html

模擬面接の面接官の経験~その1~

2019年01月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

<簡潔に回答する>

質問1:「経歴と業務内容の詳細に書かれた業務について3分程度で説明してください.」
 殆どの方が5分以上掛かっています。

試験官は事前に読んでいます。

業務概要、自分の役割、課題、解決策、結果を簡潔に説明してください。

特に課題に対して自分がどうしたのかを+αで説明すると良いでしょう。
 口頭試験は加点方式です。時間を超過すると質問の数が減り、加点チャンスが減るということです。
 

<技術士にふさわしい高い専門性>

質問2:「○○をしたと書かれていますが、なぜそうしたのですか?」

NG:「上司に指示されたので。」「マニュアルに書いてあったので。」

これらの回答では技術士にふさわしいとは言えません。

技術士は、他の技術者と比較し、高い専門性を有し、課題解決能力に長けていなければなれないのです。

OK:「通常であれば□□を行うのですが、△△を考慮した事前解析の結果、○○をしました。」

周囲の環境や安全面、公益などを考慮したなどと実際に考えたこと、もしくは結果的に良かったことでも事前に検討したと言ってしまって良いと思います。

要は普通の人とは違う、1歩踏み込んで考えたということをアピールしましょう。

当然、「では具体的に手法を説明してください。」という質問にも答えられるように事前に準備しておきましょう。

一番NGなのは、業務詳細に書いた内容を理解していない事、わからないと答えること、無言になってしまうことです。

 

これらを考えると、業務詳細に書く内容は、できるだけ最近の事例が良いでしょう。

何年も昔に対応した内容ですと、具体的な部分を忘れてしまっている場合があるからです。

模擬面接の面接官の経験~その2~

2019年01月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

<一発不合格には気を付けろ>

「業務内容と専門とする事項が違うと思います
 試験官からこの言葉が来たら要注意です!!!なんとか受験する「専門とする事項」は間違っていないということを何度も説明してください。

なぜなら、受験する専門と業務が異なると判断された場合、その時点で一発不合格となるからです。

 専門とする事項は、受験申請時に決定します。業務内容とともに近くにいる技術士の先輩に相談した方が良いでしょう。

 

<口頭試験の注意点>

 

①専門用語は使わない
試験官は同じ科目の技術士ですが、専門用語を使うことにより試験官の理解が難しくなります。

同じような質問を繰り返されるのは限られた時間の口頭試験では不利となります。

②身振り手振りで説明してもOK
施工方法、解析手順、安全面などなど、説明に関する視覚的表現が大変効果的です。

身振り手振りを積極的に使って試験官の理解を促しましょう。

③試験管の顔を良く見る

試験官が理解できているかどうか、表情やしぐさをよく見ながら話しましょう

。顔を伏せて手元資料を見ているときは、間を利用するなど、なんとかして試験官に顔を上げてもらいましょう。

④試験官とケンカをしない
え、しないよ。と思う方も多いと思いますが、意外にけんか腰になってしまう受験者がいます。

専門知識に関して、否定的なことを言われたり、どこが技術士たる判断ですか?などと挑発する質問をする試験官もおりますので、その際は淡々と説明しましょう。

説明しても「やっぱり、そうじゃなくて○○すべきだったんじゃないの?」などといわれることもあります。

どう答えても、この質問では加点されないと考え、「仰るとおりでした。」と回答し、さっさと次の質問に移りましょう!

口頭試験は加点方式なんです。無駄な質問は飛ばしてしまいましょう。

技術士の部門紹介:情報工学部門

2019年01月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 情報工学部門の概要

GoogleやAmazonなどのIT企業が活躍できるのもコンピュータや情報ネットワークが基幹にあることが大前提となります。

コンピュータやネットはスマートフォンなどの普及により、今まで以上に身近なものとなりました。そんな情報化社会を支えているコンピュータ工学やプログラミングやネットワークの技術部門の内容を専門分野とする部門が、技術士情報工学部門です。

専門分野としては、コンピュータの構造や組み込みシステムの内容を問うコンピュータ工学、プログラミングやソフトウエアの安定性検証などの内容を問うソフトウエア工学、情報システムを使ったシステム構築に関する内容を問う情報システム・データ工学、ネットワークのセキュリティやネットワーク構築に関する内容を問う情報ネットワークの4分野があります。

 

技術士 情報工学部門取得後の活躍

技術士 情報工学部門を取得すると、情報系部門の専門家として、システムインテグレーションを行う会社や、情報システムを構築する会社に就職し活躍することができます。

NTTやKDDIといった電話会社も、現在は、自社設備としてサーバーを構築することが多いため、IT分野の業務に力を入れております。こうした会社でも活用できる可能性もあります。

情報工学部門は、今後5Gネットワークの開発など、多くの広がりが期待できる部門ということができます。

 

技術士 情報工学部門の問題点

他の分野と比較しても、受験者数も安定しており、一定の需要があります。

情報処理技術者やシステムアドミニストレータなど、他の知名度のある情報関連の資格もありますが、やはりそうした資格と比較しても難易度が高く、取得することで一定の技術水準をクリアしているとみてもらえることが多いようです。

プログラミングなどを行うのに許可が必要な資格はなく、誰でも仕事に従事することができますが、そういった仕事だからこそ、対外的に技術があることを証明する資格として技術士情報工学部門が活用されています。

 

 

「問題点」を絞り込む重要性

2019年02月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士試験では、業務上の課題を成し遂げるときに、障害となる「問題点」を絞り込むことがたいへん重要です。

 

この「問題点」は、設問中でいろいろな表現がされます。
また、受験対策会社の講師や、参考書でもさまざまな用語が使われます。

 

たとえば、技術的障壁、本質的問題、技術的課題、第2の問題、真の問題、原因、真の原因、真因、単に「壁」、業務上の「難所」、ボトルネックなどです。


用語が定まっていないために、多くの受験生は混乱してしまいます。

 

しかし、ここでのポイントは、この「問題点」が小さな点ということです。
また、その点を解決さえすれば、業務で直面している「問題」が解決してしまうということです。

 

ですから、さまざまな用語が使われていたとしても、この「問題点」を明確にすることが、問題解決の最重要ポイントとなります。

 

そこで、いまいちど『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』を確認することをお勧めします。

このコンピテンシーには、専門的学識、問題解決、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術的倫理、継続研鑽の8項目が含まれます。

 

そのうち、問題解決では、「業務上直面する複合的な問題に対して、これらの内容を明確にし、調査し、これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること」が要件のひとつになっています。

 

したがって、「問題点」とは、より正確に言い換えると、「問題発生要因」と「制約要因」となります。

 

本日のお話しが、腑に落ちるときには、合格にかなり近づいていると言えるでしょう。
現時点でよくわかっていなくても、正しく学習を繰り返していれば、ある日、開眼するはずです。


がんばってください。

「応用能力」が試される設問への対応をどうするか

2019年02月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

平成31年度から試験制度が変わります。Ⅰの必須科目は、600字詰答案用紙3枚です。

Ⅱの選択科目は、Ⅱ-1とⅡ-2をあわせて600字詰答案用紙3枚です。

おそらく、Ⅱ-1が1枚、Ⅱ-2が2枚となるでしょう。

そして、Ⅲの選択科目が3枚です。

 

それぞれ、試されているスキルや、評価基準が異なります。

したがって、経験豊富な講師や、受験対策会社の指導を受けたほうが、効率的です。

 

独学組は、『平成31年度技術士第二次試験に関する出題内容等について』と『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』を熟読し、対策するとよいでしょう。

 

たとえば、Ⅱ-1では、専門知識を問われています。

Ⅱ-2では、応用能力を問われています。

ですから、当然に、記述しなければいけない内容が変わってきます。

 

Ⅱ-2は、いままでの試験から、おそらく600字詰原稿用紙2枚になると先ほど言いました。

そこに、応用能力を示す「業務遂行手順が説明できること」や「業務上の注意点・留意点や工夫を要する点」を説明すると加点につながります。

 

また、「業務上に求められるリスクとその対応を記せ」、「業務を行う際の利害関係との調整で留意する点を述べよ」という設問がくる可能性も高いでしょう。

 

ここでも、専門知識ではなく、それから一歩踏み込んだ応用的な記述をすると加点されやすくなるはずです。

 

にもかかわらず、教科書や白書で覚えた専門知識を披露してしまうと、得点を積み重ねることができず、合格圏に入れません。

 

技術士試験で試されている能力は何か、各設問で問われているスキルは何かを明確にして、効果的・効率的に対策をしてください。

キーワード集は部門の関連法令や制度をていねいに

2019年02月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

平成30年度まであった択一試験が、平成31年度からなくなりました。それでも、キーワード集を作ることは有益です。

なぜなら、筆記試験でも、とくにⅡ-1では専門知識が試されるためです。

 

キーワード集で取り上げる専門用語は100個をいちおうの目安としてみましょうか。

目標数がなければ、モチベーションは上がらないし、そうかと言っていきなり300個としてしまうと、キーワード集をつくる「作業」そのものが目標になってしまうからです。

 

キーワード集をつくる作業は、あくまでも専門知識を問う設問に対応するためであることを忘れてはなりません。

 

さて、取り上げる100個のキーワードが、的外れな用語では成果につながりません。


そこで、つぎの3つ順番で選んではいかがでしょうか。

 

1.過去問で問われた用語
2.関係法令や制度
3.その他(受験部門にかかわる省庁のホームページや白書で頻出の用語など)

 

1.の過去問は技術士会のホームページで掲載されている年度すべてをチェックしておくと安心できます。

 

2.を取り上げた理由は何か?
それは、『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』の「専門知識」の要件に、「技術士の業務に必要な、我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること」と明記されているからです。

 

つまり「法令等の制度」を理解していることが求められているのですから、主要な法令の第一条(目的条文)くらいは、暗唱できるくらいにしておくのが得策です。

 

平成31年度からは、このコンピテンシーで評価します。技術士制度をよく理解した講師や、受験対策会社の指導を受けると、効果的・効率的に対策ができます。

 

技術士試験合格には暗記も大事

2019年02月08日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

どんな試験を受けるにも暗記しなければならないものは必ずあります。

数学でも数式、免許でも標識、TOEICでは英単語などです。

では、どうしたら効率よく暗記ができるのでしょうか?
私の経験から得られる方法をいくつかPICK UPしてみました。

 


1.ただ覚えるのではなく、理解する。

理解すれば記憶しやすくなるはずです。

2.全体から理解し、徐々に細かい部分に到達する。

まずは全体の流れを見渡してから細部に移る方が、理解が楽です。

イメージとしては、芯となる幹を作ってから徐々に枝葉を増やす感じです。

3.記憶が消える前にもう一度覚える。

反復する事が大事なのは、理論的にも証明されています。

忘却曲線というやつです。

4.60分毎にテーマを変える。

集中できる時間は15分間隔であり、最大でも60分程度です。

1つのテーマを60分間勉強し、休憩を15分程度入れてから別のテーマに移る。


5.字に書く、口で読み上げ耳で聞くなど、5感をフル活用して暗記する。

これはキーワードだけでなく、論文の内容でも一緒です。

例年似たような出題がありますから、

回答を暗記するくらいたくさん書くことも大事です。

6.因果関係や課題・解決策、メリットデメリットなどを結びつける。

物事は、原因と結果がセットになっています。

また論文での出題も必ず現状の問題点を挙げ、

解決策を答えよという問われ方をされます。
 

7.十分な睡眠をとりましょう。

睡眠により寝る前の記憶を脳内で整理してくれます。

余分な夜更かしは避けましょう。

いかがでしょうか?

科学的に立証されている暗記法に、私の経験を交えて書いてみました。

暗記すれば受かる試験、というほど簡単な試験ではありませんが、

暗記しないと始まらないのも事実です。

自分なりの暗記法を探してみて下さい。

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