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技術士2次試験_試験委員の意見

2019年06月10日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 27

私は技術士となったあと技術士会に入会したり、

本業で色々な場において、技術士の方と会う機会があります。

その際に、試験委員をしていた方ともお会いし、

試験の採点に関する話を聞いたことがあります。

 

試験委員の経験上、一番強く仰っていたことが、

「論文」について、採点官も「人間」ですから、

どうしても「人間らしい採点となってしまう」という事です。

 

つまり、読みやすいor読みにくい、字がきれいor字が汚い、では評価は異なるし、

消しゴムでの消し跡で読めない、文章が長くて内容が入ってこない、

という印象の悪い論文では、なかなか加点できないというのです。

 

試験当日、初見の出題文から解答を記述するのですから、

完璧な文章を書くというのは難しいでしょう。

しかしながら、採点官の印象を良くするために、少しでも丁寧に書くことや、

主語述語を明確にして、伝わりやすい文章とするなどの基本は実践すべきです。

 

もう1つ、非常に多くの「白紙解答がある」ということを仰っていました。

白紙解答の場合は加点することができないため、必然的に不合格となってしまいます。

全体の60%以上で合格となります。

例え1つの論文で100点を取れたとしても、

もう1つの論文で0点の場合、平均は50点となり不合格となってしまいます。

しかし、全く解答が分からない場合でも、

何かしら記述がされている場合は、部分点として加点できる可能性があるのです。

 

以下に示すのは、解答できない場合、苦しくとも何かを書く!というレベルの例です。

白紙よりは、少しでも合格の可能性があるので書きますが、

当然、望ましいのは聞かれていることに端的に解答することです。

 

1.問われている事には、全て解答する事(義務)。

2.出題に関する背景や時事ネタを記述する(一般知識)。

3.技術士として今後勉強すべき事項であることを意思表示する(継続研鑚)。

非常に苦しく、問題文で問われている事ではないですが、

もしかしたら加点の可能性がある、という程度で覚えておいてください。

白紙解答よりは良いはずです。

「令和8年度 建設部門 必須科目Ⅰ」

2026年07月11日 作成 / 執筆:アニ-講師

「令和8年度 建設部門 必須科目Ⅰ」

 今回は、私なりに過去問題を分析、整理した結果により、令和8年度の技術士第二次試験・建設部門「必須科目Ⅰ」について、考えたものを一例として、ご紹介します。 但し、無責任ですが、あくまで私的なものです。何の裏付け、根拠に基づいてはいませんので、責任を負いかねますことをご容赦の上、単なる参考としてご覧下さい。 私は、「複数課題を統合的に解決する論文」になるのではないかと考えています。単独テーマではなく、DX、防災、担い手不足、脱炭素などを「組み合わせて論述する力」を評価、総合的に訴追する設問に注視する必要があると考えます。 それに対し記述で留意すべき事項を、以下に示します。

1.留意事項

(1)コンピテンシー改訂初年度

  令和8年度試験から令和5年1年に改定された「改定版コンピテンシ-」が適用されることが示されています。既にご承知と思いますが、改めて以下の項目に対する言及が記述内容評価となります。

・数値データ活用

・最新情報技術の活用

・多様な関係者との合意形成 (ステ-クホルダ-の意見収集)

・包摂的コミュニケーション ・社会持続性 ・倫理・説明責任

(2)第6次社会資本整備重点計画

 令和8年1月16日に第6次社会資本整備重点計画が閣議決定されました。これはかなりの確率で出題される可能性があると想定されます。ポイントは以下のとおりです。  

1)期間:令和7年度から令和12年度まで  

2)見直しのポイント:社会資本整備重点計画と交通政策基本計画一体的な策定と推進  

3)共通ゴール:「人口減少という危機を好機に変え、一人ひとりが豊かさと安心を実  感できる持続可能な活力ある経済・社会を実現」  

4)主要ポイント :出題の背景や社会情勢の記述では、以下のポイントを示すことを考慮下さい。  

➀ 持続的な地域社会の形成(生活サービスの維持)

➁ インフラ老朽化対策(まちづくりとの連携、取り組み状況の見える化)  

➂ 社会資本整備を支える基盤の強化(地方自治体、地域建設業の健全化と人材育成) 

(3)最近改定された法令等   

 次に、建設部門では最近、以下の法令等が改定されています。その内容も必ず、チェックしておいて下さい。

① 都市再生特別措置法(改正):災害対応、用地規制緩和

② 河川法・土砂災害防止法(改正):ハザ-ドマップ活用義務 ③ 国土交通省インフラ老朽化対策:橋梁、道路の重点改修と計画

 ④ 道路交通法(自動運転関連):レベル4自動運転実証

 ⑤製造業DX・スマート工場推進施策:中小企業向け補助制度

 2.想定設問

 私が個人的に思う想定設問を以下に列挙します。あえて、「複数課題を統合的に解決させる設題」を想定しました。但し、特に目新しい訳ではありません。ここ数年出題されている傾向であり、これの統合版と考えていただき有力予想というより、予め準備すべきテーマであると考えて下さい。

 1)防災×減災×DX

「気候変動下における災害激甚化への対応として、DX技術を活用したインフラ整備と維持管理の課題とその解決策について」

 2)担い手不足×生産性向上×品質確保

 「最近の担い手不足の課題と生産性の向上と品質確保の両立する解決策について」

 3)カーボンニュートラル×インフラ整備  

「防災、地域経済の活性化、脱炭素社会の両立するための課題と解決について、トレードオフの観点も含め論ぜよ」

 4)インフラ老朽化×予防保全  

「限定予算や人材資源制約条件下、上記を推進に対する課題と実現する解決策について」

 5)地方創生×コンパクトシティ×インフラ再編  

「地方活性化に向けたコンパクトシティ構築やインフラの維持管理と再編に対する解決策について」

 これは「社会的受容」「住民合意形成」と複合課題としての相性が良く、求められる新コンピテンシー(必須科目Ⅰ評価項目:専門知識、問題解決、評価、技術者倫理、コミュニケ-ション)とも合致すると考えます。

 3.万能ストックカード

「テーマ暗記」だけでは危険です。どんな設問でも対応できるよう以下の「万能ストックカード」が重宝します。これを準備下さい。これがあれば、記述対応に安心感がプラスされます。各テーマに対し相互に接続できるように、各対策が接続できそうな「ストックカード文例」を以下に整理します。  

1)気候変動対策

 気候変動に伴う災害の激甚化・頻発化に対応するため、流域全体で治水対策を行う「流域治水」の考え方に基づき、河川整備だけでなく土地利用規制や避難体制強化を含めた総合的な対策を推進する必要がある。  

2)防災DX

 インフラレジリエンス向上のためには、IoTセンサーやAI解析を活用したリアルタイム監視を導入し、異常兆候を早期把握することで、事後対応型から事前防災型への転換を図ることが重要である。

 3)BIM/CIM・i-Construction

 BIM/CIMにより設計・施工・維持管理段階の3次元データを一元管理することで、施工効率化だけでなく視覚化による情報共有、維持管理の高度化や技術継承に繋げる。

 4)インフラ老朽化対策

 高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進行しているため、限られた予算・人材の中で効率的な維持管理を行う必要がある。そのため、予防保全型メンテナンスへ転換し、ライフサイクルコスト縮減を図ることが重要である。

 5)カーボンニュートラル

 2050年カーボンニュートラル実現に向け、建設副産物の有効利用や低炭素型材料の採用を推進し、ライフサイクル全体でのCO₂排出量削減を図る必要がある。グリーンインフラ等の機能活用により、防災・環境保全・景観形成など多面的効果を発揮する。

 6)地方創生・人口減少

 人口減少が進行する地域では、「コンパクト+ネットワーク」の考え方に基づき、都市機能を集約しつつ、公共交通との連携を図ることで、持続可能な地域社会を形成する。 

7)地域住民との合意形成

インフラ整備を推進する際には、多様なステークホルダーとの合意形成を図り、地域特性を踏まえた丁寧な説明を行うことが重要である。

 8)技術者倫理

 技術者として、安全性・経済性・環境性を総合的に勘案し、社会的影響を十分考慮した上で、説明責任を果たす技術者としての倫理観が必要である。

 9)論述締めのセンテンス

 DX技術を活用しつつ、防災・環境・地域活性化を総合的に推進することが重要である。持続可能な社会資本整備を実現するためには、多面的視点から施策を積極推進することが肝要と考える。 私的なもので何の根拠はありませんが、参考になれば幸いです。次回は本番に備え、「合格するための心の準備!」についてご紹介します。

(以上)

業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

2017年02月01日 作成 / 執筆:タートル講師

受験申込書を提出する時には、「業務内容の詳細」として720字以内で小論文を書くことが求められています。

この小論文は、口頭試験の諮問材料に使われるものですから、しっかりとした題材を選んで記載することが重要です。

 

さて、皆さんは小論文の題材をどのように選んでいるでしょうか。

内容が大切なのは当然ですが、いつの業務を選んでいますか?

あまり古い業務だと口頭試験で不利になる・たとえ古い業務でも技術士らしい工夫があれば大丈夫だ、等々、

色々なことが書籍やインターネットに書かれています。

 

そこで、私がこの数年間で社内・社外含めてアドバイスをさせていただいた受験申込書について

 ・5つの業務経歴のうち、何番目の業務を小論文に取り上げているか

 ・受験時点から何年くらい前の業務を小論文に取り上げているか

の2点を調べてみました。

 

まずは1点目の、何番目の業務を小論文に取り上げているかについては、以下のようになりました。

 1つ目の業務:ゼロ

 2つ目の業務:約1割

 3つ目の業務:約3割

 4つ目の業務:約4割

 5つ目の業務:約2割

 

さすがに1つ目の業務を小論文に取り上げている人はいませんでした。

意外と最新の業務である5つ目が少ないのですが、これについては業務が終わったばかり(あるいは継続中)で、

工事であるとか製品改良の結果がまだ明確になっていないので、成果の部分を書きにくいようなケースもあるため

ではないかと考えています。

2つ目の業務を小論文に取り上げている人は1割程度いましたが、どちらかというと経験年数が短い若年受験者で、

業務経歴が3つしかない中での2つ目というようなケースでした。

 

以上、何番目の業務を小論文に取り上げているか、についてでした。

 

受験時点から何年くらい前の業務を小論文に取り上げているかについては、全体のまとめとともに稿を改めて

書かせていただきます。

「技術士試験はトレンドキーワ-ドで差別化する。」

2026年05月02日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験はトレンドキーワ-ドで差別化する。」  

 さて、ゴールデンウイークとなりました。技術士試験の準備は進んでいますでしょうか。今回は必須問題Ⅰや専門応用問題Ⅲの記述に際し、「トレンドキーワ-ド」入れ込み差別化を図ることを、ご紹介したいと思います。 技術士試験の解答文では、「最近のトレンドを踏まえ、自身の見解・意見」が記述されているか否かで、技術見識や技術研鑽の状況を試験官に伝えることができます。単なる知識の羅列ではなく、トレンド情報収集し、取捨選択のうえ、自分の意見(見解)として主張することが差別化につながります。是非、このゴールデンウイーク期間にじっくり、時間をかけて整理することをお勧めします。

1.トレンドキーワードの情報収集源

1)公的資料が軸

 まずは情報源ですが、公共的にも信頼性のある各分野の白書、政策資料における頻出キーワードが「本命」であり、これを収集します。毎年、以下等は各機関のホームページ等で公開されていますので、是非、参照下さい。

 ・国土交通省白書(インフラ系)

・経済産業省白書(産業・DX)

 ・環境白書(脱炭素)

 特に、本年1月に閣議決定された「第6次社会資本整備重点計画」等は、我が国の政策であり、今年の試験に出題される可能性が高く、特に重要と思いますので必ずチェック下さい。

 2) 業界団体誌、学会誌、技術情報誌

以下の各関連業界、学会誌は毎年、最近の話題について「○○特集」等によりトピックスとして紹介しています。想定設問に関連した「現在の課題や視点」の情報を収集できます。

・土木学会誌

・月間「技術士」(日本技術士会)

 ・「日経エレクトロニクス」(IT関連技術等)

・「日経コンストラクション」(建設業界トピックス等)

 2.情報収集と選択  

上記の情報は膨大な量です。これら全てに目を通すことは困難であり、以下のように効率的に情報収集下さい。  

・白書等は「概要版」を確認する。  

・雑誌等は「近年の災害報告」や「技術特集記事」に着目する。  

・法制度改定や新しい施策の展開状況を確認する。  

・ICT技術等先端技術等のトレンド及び今後を展望する。  

・特に、自分の専門分野で気になる「キーワ-ド」を抽出する。  

 例えば建設部門では特に問題Ⅰ、Ⅲに関し、予算財源、国土防災、インフラ維持管理、担い手確保、建設DX、地球温暖化と環境保全等について、分野別に「トレンドキーワ-ド」を拾いあげて下さい。

 その際、以下のような頻出キーワードや、目に留まったものはこれを抽出、メモします。後に分野別にノート等に整理、隙間時間を活用し、くり返し眺めることで記憶、知識応用力の素材として蓄積します。

 ・カーボンニュートラル (地球環境)

・レジリエンス(防災)  

・フロントローディング(品質)  

・ブル-インフラ(自然環境)  

・BCP(事業継続計画)(リスク管理)

・グリ-ンインフラの減災活用(インフラ機能創出)  

・自治体インフラの群マネ(インフラマネジメント)

 3.キーワ-ドの活用方法  

 収集したキーワ-ドは、以下の点に工夫、配慮し、解答文の記載へとつなげます。

 1)「文章の骨格」

 例:品質確保を前提に、対象構造物へのコスト性能と環境負荷低減を同時に達成するため、低炭素コンクリ-トの採用を検討する。

効果:キーワード同士に関係性があり、「良く考えられた文章感」を出すことができます。

 2)「技術士らしさの創出」  

 文章表現は抽出したキーワ-ドにより、「技術士らしさ」を創出しましょう。 

:オープンデータによる都市DXを活用したマネジメントを行う。  

 :ビックデータ、AI、ICTの積極活用し、効率化、省力化、最適化を図る。   

:グリ-ンインフラ等の活用による防災力強化とネイチャ-ポジティブを実現する。  

効果:専門技術に基づく、見識の高さをアピ-ルできます。

3)キーワードは「目的&手法&効果の3点セット」で示す。

 例:施工品質の確保と向上(目的)のため、ICT自動化施工やロボティクスを導入し(手段)、出来形精度の向上(効果)を図る。

 効果:目的+手段+効果の3点セットで示し、より論理的、説得力を強調します。

4)「切り口キーワ-ド」

 どんな問題でも使える「切り口キーワ-ド」を固定しておくと論述が安定します。 例えば良く使われる切り口をキーワ-ドを「2~3個入れる!」と決めておくと、論点がぶれず、見識高い文章を示すことができます。

 :安全リスク 、要求品質、コストパフォ-マンス 、工期制約、持続可能な開発 、リスク回避、維持管理の戦略化、革新的イノベ-ション、デジタル格差の是正

効果:いくつかの切り口があり、多面性や総合性を意識していることを主張できます。

 5)ワンランク上の技術レベルを表現  

 技術士試験は、理由⇒対策⇒結果を示すことで、ワンランク上の技術レベルを表現することができ、結果として評価が高くなります。

例:老朽化施設の増加により故障リスクが高まるため(理由)、予防保全方針に基づき、その保有機能を早期に回復させ(対策)、ライフサイクルコストの低減を図る。(結果) 効果:記述が論理的かつ説得力があり、技術レベルの高さの訴求に繋がります。

 6)自分の意見として示す。  

 この点が最も重要です。拾い上げたキーワ-ドは自分の見識として、自分の意見や考えであることを強調して下さい。理由を示し、実現可能であることを示唆して下さい。 例:我が国では、高度経済成長期に整備されたインフラの老朽化が進展している。これに対し、先端建設DX技術を活用、蓄積された関連情報から瞬時に画像解析を可能とするAI技術の開発により、インフラ点検の高度化、省力化を推進する。 特に各種蓄積データの一元管理システム構築と、情報統合による最適化・共有化が今後重要な視点と考える。 次回は技術士試験解答文の目を引く見出しについて、ご紹介したいと思います。(以上)

技術士の基本を押さえる③ どんな業務が実務経験になるの?

2017年02月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士2次試験を受験するには、所定の期間の実務経験が必要になります。

実務経験は、「科学技術に関する実務経験」としか記載がなく、どういったものが実務経験にあたるのかがとても曖昧です。

今回は、技術士受験資格の実務経験に関する例について解説します。

 

そもそも実務経験って?

技術士の実務経験ってどのようなものなのでしょうか?

技術士法の中では「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」とあります。

漠然としすぎていてどのようなものかが思い浮かばないかと思いますが、例としては以下のようなものが挙げられます。

 

・新製品の開発、設計、検査

・道路建設の計画、検討、設計

・建物を建設する際の受変電設備建設の計画、設計、運用後の評価

 

科学技術に関する新たな挑戦を行った時に技術士の実務経験になるのではないでしょうか?

通常であれば、困難で導入不能となるような事案でも、工夫を重ねてうまく製品化や工事であれば竣工したというような事例を実務経験の中で入れなければなりません。

設計や計画といっても、誰でもできるようなルーチンで流せる業務(決まりきった設計業務など)は、実務経験としては不適当であると思われます。

 

日々の業務の細かい点に注目

技術士を目指す方の中には、こんなことは、自分の業界にいる人であれば誰でも気が付くと思っていて、小さな工夫を見逃している可能性もあります。

技術に関する創意工夫はとても小さなことが大きな効果を発揮したりすることがあります。

そうしたものを見逃さず、実務経験としてうまくプレゼンができれば、十分実務経験になると言えます。

 

技術士二次試験の最初の難関でもある実務経験は、日ごろの業務をよく観察することで乗り切ることができます。

「技術士試験は能力ではなく、コツで合格する!」

2026年06月27日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験に合格には、コツがある!」

  技術士試験は、「頭脳が明晰」「専門知識や経験が豊富」だけでは私は、合格することはできないと考えています。何故なら、技術士試験そのものが「能力だけではない要素、資質」を重視しているからです。すなわち、その「コツ」を掴むことが重要であると、合格まで苦節10年を要した私は強く、そのことを思います。 技術士試験は例え、博士であっても合格がかなわない人がいることを、良く耳にします。確かに個々の高い能力は重要な要素ではあります。但し、技術士試験の合格はむしろ、訓練により磨かれた能力と「コツ」が支配的であると私は考えています。すなわち、アスリ-ト技術者のみが合格できる試験であると思います。

 1.技術士試験合格に必要な要素

 なぜ技術士試験は「能力だけでは合格できない」のか、その点を掘り下げてみると、以下ように整理できそうです。

 1)「知識量」ではなく「表現力」「使い方」

技術士試験は、単なる専門的技術知識の暗記ではなく、以下のように「実務的な思考力」が問われます。すなわち、「知識量」を活用した「実践的対応能力」が求められます。

 ・課題をどう抽出し、整理するか。

・限定された情報で、どう最適判断をするか。

・そのために必要な課題解決の思考プロセスはどうすべきか。

・社会の安全、公共の福祉、技術者倫理を踏まえ、具体に提案ができるか。

 2)記述試験の合否は「わかり易さ」

 ある程度マス目が埋められた記述であったとしても、以下のような解答文は、試験官に読んでもらえていなく、評価されていないと私は、推測しています。 試験官は短時間で内容を把握したいです。従って「伝わらない」ことは、「評価されない」ことに直結します。このため、「伝わらない。」要素である以下を排除した記述が必要です。 

・記述構成がバラバラで整理されていなく、整然としていない。

・設問題意と一致せず、的確な応答になっていない。  

・文字が乱雑で読めない、判読できない。  

・批判的、第三者的、自己責任による解決姿勢が感じられない。

 3)技術者としての信頼性表現

 「この人に業務を任せても大丈夫か?」という観点から、試験官は記述解答文を読んでいます。これは知識ではなく、まさに技術者としての「コンピテンシ-」に対する資質が求められています。従って以下を的確に表現できなければ、その要求に応えることができません。

・簡単でわかり易く、誰でもが理解できる説明力

 ・一貫した論理性と説得力

・実務経験に基づく対応力、問題解決能力、提案力

・遵守すべき行動規範と社会的価値観、技術者としての倫理観

 2.合格する記述テク

1)技術士試験特有の「型:スタイル」の理解

 技術士試験には明確な「合格答案の型:スタイル」があると私は考えます。そのスタイルと流れを押さえていないと、記述内容が素晴らしくとも高評価は望めません。これはスポーツの例えでいうところの美しいフォームや姿勢のようなものであり、自分なりの洗練され「型・スタイル」を訓練により身に付けることが重要です。試験本番までの残り期間、以下について重点的に取り組んで下さい。

 2)徹底的に自分スタイルの「合格文」を作る。

 解答文記述は基本的に「どうすれば読んで貰えるか」「どのようなスタイルが評価されるか」を理解することが最も重要なポイントです。多くの受験者の解答文は見た瞬間で、試験官に読んで貰えていない可能性が高いです。試験官に読んで貰うための記述すべき合格スタイルを身に付けるため、以下を徹底下さい。

 ・各問題過去の出題傾向分析の再点検

・作成済想定課題テンプレ-トのブラッシュアップ

・合格答案の模倣による自己スタイル化

・自己添削によるスパイラルアップ 

3)実務経験に基づく説明

 自身の経験に裏付けされた記述は、説得力に繋がります。論述では実務経験のアピ-ルの方法として、以下を織り込むことを考慮下さい。 

・自身の経験に基づく、問題解決の思考プロセスの回想とその内容記述

・判断に至った論拠、実施結果、分析と現時点評価、独自性や工夫点の記述

・リスク想定に対する複眼的、実現性が高い対処方策の記述 (回避、抑止、緩和、代替)

4)タイムマネジメントの体得

 技術士試験は、本番におけるは時間との戦いが全てと言っても良いでしょう。「書き切れない」「途中で論点がずれる」などは、実践を想定したタイムマネジメントの訓練により、補えるものと考えます。予め対処方法を意識してリスクを許容しておきましょう。 相当数の字数を記述、解答用紙を埋める必要があるため、予め時間配分は計画しておかなければなりません。「満点をとる記述を目指す」のではなく、「時間内に80点の答案を書く」練習により、記述時間に余裕を持つための自己コントロ-ルが必要です。

 5)合格答案作成トレ-ニング

  技術士試験は「優秀な技術者」を選抜するのではなく、社会が求める「信頼できるプロ」を認定する試験と考えます。

「合格ラインに乗る」ことは個人の資質能力ではなく、鍛え抜かれた「記述トレ-ニング」の結果であり、この点はスポ-ツ・アスリ-トとの類似性が高いかもしれません。  やるべきことは極めてシンプルです。個々の知識・能力を基礎体力として、自己管理により準備した合格答案を、本番で再現する鍛錬による体力強化であると考えます。  

6)モチベ-ションを持ち上げる  

 この時期、受験者は不安や焦り等で複雑な心境であると推察します。また、試験準備の進捗状況によっては、モチベ-ションの停滞の可能性も否定できない時期でもあります。 皆さん。以下の自己暗示により「モチベ-ション」を自分で持ち上げ、難関である技術士試験を突破して下さい。

・「その先に何を得たいか」合格後の姿を具体的に描く。

 ・1日単位の達成しやすい小さな目標を作る。

・ここまで積み上げた知識や経験、努力を無駄にしない。

・合格者が乗り越えた体験記を自分にあてはめて読む。

・苦しい時を思い出し、自分の夢へ繋げる。

 次回は試験までやるべきこと:To・Do・リストとその調整方法についてご紹介したいと思います。(以上)

「技術士合格は、キャリアビジョンが後押し」

2026年08月29日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士合格は、キャリアビジョンが後押し」

  技術士を目指す若手技術者方々へ申し上げたい。是非、合格を達成してほしいです。では、普段からどのような仕事をしていれば、技術士への道を切り開くことできるのでしょうか?そんな疑問がわいてきますね。 今回は私がこれまで指導してきた部下や知人等への指導経験を踏まえ、技術士になるための仕事術、キャリアビジョンについて、ご紹介したいと思います。

 1. 資格試験受験のきっかけ

 大学卒業後、5年目だったでしょうか。一学年上の建築学科の先輩と会話の中で、資格試験の話題となりました。その時、先輩からこう言われました。「日常を漫然と過ごしていてはだめ。勉強しないと!」その先輩は当時、1級建築士を目指しており、言葉に強い力を感じました。 「せっかく会社で仕事として、自分にとって必要な勉強をさせてもらう環境にあるのだからこれに感謝、努力しなければいけない!」みたいなことを言われたような記憶があります。仕事のジャンルは違いましたが、「きらりと輝かく眼差し」を感じ、これまでにない刺激を受けた瞬間であったと思います。 その先輩は現在、多くの社員を雇用する建築設計事務所の経営者として、ご活躍されています。今思うと、私にとって技術士への入り口を切り開いてくれた方、かもしれません。

 2.仕事で基本を身につける

 言うまでも在りませんが、どんな分野の仕事でも、日常業務の行動が基本です。皆さんの仕事のプロセスで、以下が実施されているかセルフチェックをして見て下さい。

 ・報告、連絡、相談(報連相)

・PDCAサイクルの実践とスパイラルアップ

・タイムマネジメントと柔軟な対応と是正

・社内外の文書の作成、記録、管理

3.技術力を向上する

 仕事の進め方 基本行動のほか、技術力の向上には新しい技術を習得、研鑽、その能力を高める継続を常に意識し、以下のプロセスにより、仕事を進めて下さい。

 ・問題発見、課題設定 (:問題意識を抱く)

・原因分析と改善 (:改善活動を継続)

・リスクマネジメント(:リスク対策と最善化対策の決定と管理)

・品質及びコスト管理と期限厳守(:組織能力の最適化コントロ-ル)

4.コミュニケーション力を磨く  

 業務上では様々な分野の人々との接触、説明、交渉、調整等を余儀なくされます。この場面こそが、コミュニケ-ション力の訓練の場です。絶好の実践機会として、以下のスキルアップを心かけて下さい。

 ・上司・先輩への日常報告

 ・顧客との信頼関係の構築

 ・会議や研修会等でのプレゼンテーション能力研鑽

 ・チームワークの構築と組織風土の醸造、リーダーシップの発揮

 5.技術士にふさわしい実務経歴

 技術士にふさわしい実務経験は、以下により計画的に積み上げていきましょう。

 ・日常業務での「1+α」、常に現状よりプラスα志向を目指す。

 ・業務の特徴を認識し、業務記録として残す。

 ・コンピテンシーを意識、業務を遂行する。

 ・論文作成等に役立つ素材を探し、情報収集、関心事は探求、メモする。

  6.技術者倫理と社会的責任  

 一人の技術者として、社会にどう貢献できるかを意識、自分は何を果たせるかを考える。日常業務のなかで、個人や自組織視点ではなく、「我が国視点」をイメ-ジ、広い技術視点を抱くよう意識して下さい。

  7.キャリアビジョンを描く

  1)継続的な専門能力の向上

 現在の技術革新のスピードは速く、一度身につけた知識でも、あっと言い間に陳腐化してしまう恐れがあります。専門分野の最新技術を継続的に学ぶ一方で、関連分野の知識を広げ、複雑かつ新しい課題にも対応できる技術者意識を持って下さい。 このためCPDを計画的に、専門技術分野の学会や講習会への参加、資格取得や交流機会などを通じて、さらなる自己研鑽と人的ネットワ-クを拡大しましょう。

  2)課題解決力の向上

 技術士には、社会課題や経営課題を踏まえた最適な解決策を提案する能力が求められます。日常業務において「なぜ」という視点を持ち、原因分析や改善活動を積み重ね、自分や組織の力を借りて、課題を解決する能力を養いましょう。

 3)コミュニケーション能力とマネジメント能力の強化

 皆さんは将来必ず、組織のプロジェクトリーダーや管理職として、多様な関係者をまとめる立場となります。そのため、説明力、調整力、交渉力に加え、プロジェクトやリスクに関するマネジメントの能力を意識的に強化する必要があります。ここで重要なことは、そのために実践能力を鍛え、備えておくことが重要です。

 4)技術者倫理と規範行動

 技術者の判断は、安全、環境、地域社会などに大きな影響を及ぼします。法令遵守だけでなく倫理観に基づき、SDGsやカーボンニュートラルなどに対する率先した社会的規範行動が求められます。

  5)変化に対する適応力を身に付ける

  AI、DXなどの急進する技術革新に対応するためには、新しい技術を積極的に学び、自らの専門分野と融合させる姿勢が重要です。変化を脅威ではなく成長の機会として捉え、自身を変化させ柔軟に対応するよう行動しましょう。

 8.自己評価を継続する

 5年後、10年後の目標を明確に設定し、その達成に必要な知識、経験、資格を計画的に積み重ねることが重要です。また、定期的に自己評価を行い、目標とのギャップを把握、改善を繰り返すことで、着実な成長へとつなげましょう。

9.まとめ  

 私が指導・協力した若手技術者の人々は皆、技術士受験前と合格後ではその人自身の変化は明確です。合格後の姿は頼もしくもあり、私として誇らしくもあり、正に日常の仕事を通じ研鑽することで、自身で見出した変革の姿であると思います。 将来、社会から信頼される技術者となるためには、「専門性」「課題解決力」「マネジメント力」「倫理観」「変化への適応力」をバランス化が重要と考えます。技術士資格の取得はゴールではなく、技術者として成長するための通過点です。継続的な学習と実務経験を積み重ね、技術と社会をつなぐリーダーとしての資質を磨き続ける姿勢が重要と思います。日頃の意識と、行動がこれを達成可能にすると考えます。 次回は、令和8年度実施された技術士試験問題(建設部門必須課題)を取りあげ、再現論文も意識しながら、どのように記述すれば良かったかのかについて、考えてみたいと思います。(以上)

受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

2017年03月07日 作成 / 執筆:タートル講師

受験申込の書類は大きく2つの内容に分かれています。

1つ目は、1枚目の「技術士第二次試験受験申込書」です。これは氏名、住所、受験部門・科目、勤務先、

技術士補となる資格を有していることの証明等を記入します。

2つ目は、2枚目の「業務経歴票[証明書]」です。これは大学院における研究経歴、勤務先における業務

経歴、業務内容の詳細等を記入します。

 

1枚目については、全く事務的な内容なので、受験申込み案内に従って記入すれば問題ありません。

重要なのは2枚目の内容です。勤務先における業務経歴や業務内容の詳細の出来が、口頭試験に大きな影響

を与えるので、事務的に間違いがないことは当然として、「技術士にふさわしい」内容になっていることが

大切です。

 

今回は勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点を2つアドバイスしたい

と思います。なお、ここでは「技術士補としての経験」以外の受験資格で受験される方を対象としています。

 

まず1つ目は、割と事務的なことです。業務内容として書くべき仕事は、どのようなものが適切でしょうか?

受験申込み案内には、「科学技術に関する業務」が業務の経歴になると書かれていて、かつ注釈として以下の文章

があります。

 

『科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、

設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務』

 

嚙み砕いて言えば、技術系の仕事で、計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)どれかに当てはま

っていることが大切です。

例えば、

○○○の計画

○○○の設計及び指導

のように、文末が「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」で終わっていれば、少なくとも事務的

には経歴としてカウントされると考えて間違いありません。ここまでは、最低限クリアすべきレベルだと考えてください。

 

2つ目の注意点は、口頭試験対策として大変重要なことです。これに関しては稿を改めて書かせていただきます。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

   業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

業務内容の詳細~総合技術監理部門で注意することは~(その2)

2017年03月26日 作成 / 執筆:タートル講師

前回に引き続き、総合技術監理部門(総監)の「業務内容の詳細」を書く際の注意点について述べたいと思います。

 

1つ目の注意点として、20部門の専門技術は忘れて「経済性管理、 人的資源管理、 情報管理、 安全管理、社会環境管理(5つの管理)」の視点で課題や問題点、解決策を書きましょうと述べました。

 

2つ目の注意点は、「5つの管理のトレードオフを意識する」ということです。

 

トレードオフとは、「一方を追求すれば他方を犠牲にせざるを得ないという状態・関係のこと」です。

例えば「土壌汚染対策を実施するためには費用が掛かる」というような場合は、社会環境管理と経済性管理がトレードオフになった、ということができます。

 

これまで総監受験者の「業務内容の詳細」を多数拝見しました。

多くの方は、1つ目の注意点である5つの管理の視点の記述はできています。

しかし2つ目のトレードオフについての記述は不十分な方が多い印象があります。

 

良くあるのは、

・○○管理と××管理がトレードオフになった。

・○○管理としては□□を行った。

・××管理としては△△を行った。

・結果として、業務は上手くいった。

というような展開です。

 

この展開で良くないところは、「○○管理と××管理のバランスをどう考えたのか」という視点が無いところです。2つの管理のバランスを考えると、もしかすると別の☆☆管理にも影響を及ぼす可能性もあるはずです。

 

つまり、

・○○管理と××管理がトレードオフになった。

の次には

・全体最適化のためには、これらのトレードオフをどうすることが良いと考えたのか

ということを記すべきです。点数でイメージ的に表現すれば、○○管理は60点で及第点スレスレにしてでも××管理に関しては90点を目指す、というように、全体最適化を図るためのマネジメントとしてどういう方針を立てたのかをはっきりさせるべきです。

そのうえで、それぞれの管理視点での対応策です。

この部分の記述がないと、「総監的なキーワード」をちりばめただけの感じがする、芯のない文章になりがちです。

 

以上、総監の「業務内容の詳細」を書く際の注意点でした。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

 受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その2)

 業務内容の詳細~総合技術監理部門で注意することは~(その1)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

技術士取得のメリット 他の資格の試験免除等まとめ第2弾

2017年06月06日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

好評だった「技術士取得のメリット 他の資格の試験免除等まとめ」の第二弾です。

前回の記事は以下のアドレスです。

http://www.gizyutushi.com/system/index.php?cont=mtnews_view&id=50

 

まだまだ他にも技術士取得によって免除、一部科目免除となる資格がたくさんあります。

 

・労働安全コンサルタント

技術が関わる職場は一歩間違うと危険な事故につながることのある職場となります。そんな職場や工場などでは労働安全を監督する労働安全コンサルタントを配置することが義務づけられております。

学校卒業などでも所定の実務経験を積んで受験資格を得られるものですが、技術士の資格保有者であれば、実務経験がなくとも受験が可能です。

さらに、技術士の衛生工学部門の方であれば受験科目の「労働衛生工学」が免除となります。

 

・消防設備士

消防設備の工事、点検を行うための資格です。ビルや工場などでは消火設備やスプリンクラー、化学工場などでは特殊な消火装置などが設置されていますが、それにかかわる資格です。

技術士資格取得者であれば、受験資格となり、さらに各部門の取得者によっては科目免除ともなります。

 

・土木工事施工管理技士

官庁などから土木工事を請け負う際に、請負金額が一定以上の工事を受注する際に工事管理をする技術者として必要な資格です。

この資格は受験資格として、学校卒業後に実務経験が必要な資格ですが、技術士の建設、上下水道、森林、水産、総合監理の各部門の取得者であれば、1級土木工事施工管理技士の学科試験が免除となります。

 

 

・管工事施工管理技士

土木工事施工管理技士と同様に配管工事などのプラント設備の工事を請け負う際に必要な資格です。

こちらも同様に技術士の機械(選択科目「流体工学」「熱工学」のみ)、上下水道、衛生工学部門及び機械(選択科目「流体工学」「熱工学」のみ)から総合監理を取得した人は、土木工事施工管理技士同様に学科試験が免除となります。

 

・作業環境測定士

工場などの危険な環境の職場にて、有害物質の測定を行い、職場環境の安全を維持するアドバイスを行う資格です。

労働安全コンサルタントと同様に、学校卒業後に実務経験を経て受験資格を得るものですが、技術士資格取得者であれば受験資格を得ることが出来ます。

 

技術士取得することで、これだけ多くの資格への優遇が取られていることが分かります。

口頭試験の準備、まずは...(第1回)

2017年10月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

受験生の皆さん、いよいよ筆記試験の合格発表ですね。

筆記試験に合格したら、口頭試験の準備をしなければなりませんが、その準備についてお話したいと思います。

「自分でしかできないこと」を最優先にしましょう。

「技術士の義務・責務」とか、「技術士制度」とか受験生の皆さんに共通の事項は、Webで調べれば、想定質問や模範解答などいろいろ出てきます。

これから3回に分けて書く事項は、自分でなければできません。後回しにしても必ずしなければならないので、まずはここから手をつけて下さい。

まず、第1回は、「筆記試験の再現」についてです。

 

★筆記試験の再現

多くの方から、筆記試験の論文の再現をすることが推奨されていたと思います。もし、まだされていない方がおられたら、ぜひとも論文の再現をして下さい。

今更、一語一句違わずに再現などできませんが、最低でも要旨はまとめておいて下さい。

重要なのは、その次です。

その論文が、質問に対して正しい回答になっているかどうか、再確認して下さい。

間違ったことを書いていないか...

説明不足なので追加する事項はないか...

口頭試験で、筆記試験の論文について聞かれることは多くはないそうです。しかし、口頭試験で質問されるということは、試験官から、応用能力や課題解決能力に疑問を持たれているということなので、名誉挽回しなければなりません。

ということなので、ただ単に論文の再現をするだけでは足りず、どのように回答すべきであったかを考えるところまでしておいて下さい。

 

「備えあれば憂いなし」です。

皆さん、頑張って下さい。応援しています。

 

 

口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回)説明した業務の振り返り」も

ご参照下さい。

 

口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回)

2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

第1回、第2回に引き続き、口答試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。

 

第3回・最終回は、「説明した業務の振り返り」についてです。

 

★説明した業務の振り返り

第2回で、「業務内容の詳細」について説明させられることについて紹介しましたが、その次にあるのが、説明した業務に関する質問です。

これには、大きく分けて、「その業務が技術士としてふさわしいかどうかの確認」と「あなたがどのようにその業務に関与したかの確認」になります。

前者は、第2回で説明した「技術士としてふさわしい業務」であることをきっちり理解しておけば回答は難しくないと思います。

後者については、説明した業務の細かい内容を思い出しておかなければ回答できないものがあると思います。

説明した業務が1年くらい前のものでしたら、細かいことも覚えているでしょうが、3年も4年も前の業務でしたら、きっと細かいことは忘れていると思います。

ですから、図面、計算書、報告書など、その時の業務に関する資料をチェックして、当時の記憶を鮮明に取り戻しておく必要があります。

ど忘れして、「えーっと...」と言っていると、「この人は、実際には深く業務に関わっていなかったのではないか」などと勘繰られる恐れがあります。

どんな質問がきても、ぱっぱと答えられるようにしておきましょう。

具体的には、以下のような質問が考えられます。

・このプロジェクトには、何名くらいいましたか?

・このプロジェクトの中で、あなたの役割は?

・このプロジェクトのどこが技術士としてふさわしいと思いますか?

・どんなところに苦労しましたか?

・失敗事例があれば紹介して下さい。

・このプロジェクトに関して、学会発表はしましたか?

・このプロジェクトに関して、特許は出願しましたか?

その他、業務の細かいところまで聞かれることもあります。私の場合、部品の形状の標準化について説明しましたが、「その部品の材質は何ですか?」という本論とは違うところで質問されたことがあります。

可能な限り、業務の細かいところまで思い出せるように資料のチェックをして下さい。

 

 

「備えあれば憂いなし」です。

 

皆さん、頑張って下さい。応援しています。

10月31日に、筆記試験が合格していたら、この3回分の内容をすぐに実施して下さい。

 

口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」もご参照下さい。

 

「業務経歴票」作成についてのアドバイス

2018年02月22日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

第二次試験の受験申込書の際に、「業務経歴票」というものを書く必要があります。
(平成29年度の「業務経歴票」はこちらからDL)

この「業務経歴書」の一番の目的は、受験資格があるかどうかの確認です。
受験資格のある方は、従事期間の誤記さえなければ、何も問題ありません。

この目的以外に、皆さんの技術者としての進歩を見るということもあるのではないかと思います。

「地位・職名」欄と「業務内容」欄の記載には、工夫をすることで皆さんの技術士としての適性を
アピールすることができると思います。

この書き方が絶対という訳ではなく、私はこういう風に考え、こういう風に書いたというご紹介です。

★地位・職名
もちろん、「会社での肩書」を書いても問題ありませんが、それでは、どんな業務をしているのかが分かりません。
「課長」であっても、会社によって業務は違うと思います。
会社によっては、「課長」が設計の実務をしている場合もあると思いますし、また、会社によっては、
設計の実務に直接関与せずに、承認だけということもあると思います。

ですから、この欄には、プロジェクトに対してどういう役割であったかを書く方が、試験官にはイメージしやすいと思います。

例えば、「設計主担当」とか、「設計責任者」みたいな感じです。

一方、会社での役職は、エンジニアとして成長し、応用能力・解決課題能力が認められ、役職が上がっていくという
成長の過程を説明する材料であるということも言えると思います。

そこで、私の場合は、プロジェクトでの役割と、会社の役職を以下のような感じで併記しました。
「設計担当/グループ員」
「設計主担当/技師」
「設計責任者/主任技師」
「プロジェクト責任者/グループ長」
「技術指導者/参事」


★業務内容
「業務内容」を書くのに気を付けたことは、この内容が技術士としてふさわしい業務であるということが判るようにすることです。
この「技術士としてふさわしい業務」というのは、技術士法第二条に書かれている「業務」を行っていることが判るように書きました。

「検査」や「製図」などの「業務」を書くと、試験官に「技術士としてふさわしい業務ではない」と思われるかもしれません。

「設計」して「製図」しているのであれば、「設計」と書いた方が良いと思います。
「検査」してそのデータを基に「分析」や「評価」をしているのであれば、「分析」や「評価」と書くべきだと思います。

また、業務の内容を具体的にイメージしやすいように、「○○装置の設計」ではなく、
「○○装置の設計のうち、特に△△に関わる部分の設計」などと書く方が良いかもしれません。

技術士法
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務
(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。

 

第二次試験受験申込みには公印が必要です

2018年03月24日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

これまでに第二次試験を受験されたことがある方はご存じだと思いますが、業務経歴票には、
勤務先から公印を捺印してもらう必要があります。

「平成29年度技術士第二次試験受験申込み案内」には、以下のように記されています。

業務経験〔上記の2つ以外〕 の場合(前頁参照)
* 勤務先から、代表者権限を持つ証明権者(代表者)による証明【印鑑;公印】を受ける。
 ⇒ 所属部課の代表者による印【会社の角印・代表者印(会社実印)《社名と役職者名の
   入っているもの》の丸印又はそれに代わる署名】


 ⇒ 代表者権限を持つ証明権者(代表者)とは、業務経歴を証明できる役職者
   (社長、所長、局長、所属部課長、証明権限を委任されている役員、総務・人事部長等)を指す。
* 受験に必要な業務経歴の年数内に勤務先が変わっている場合、現在又は以前の勤務先のうち、
いずれか1つの勤務先(原則、現在の勤務先から)から証明を受ける。


社印(角印)、社長印(丸印)でなくても、例えば事業部印(角印)、事業部長印(丸印)でも大丈夫です。
もし、この部署の印で大丈夫かどうか不安な場合は、早めに日本技術士会にお問い合わせされることを
お勧め致します。


技術士が多く在席している会社・部署なら手続きがすぐ分かると思いますが、技術士が少ない
(もしくはいない)会社にお勤めの方は要注意です。

社印・社長印を貰うために、稟議書に大勢の管理職・役員の捺印が必要であったり、
役員に「技術士とは何ぞや」の説明からしなければならなかったり、予想以上に時間が掛かる
場合があります。

業務経歴票を作成する前に、事前に総務担当などに、「技術士第二次試験受験申込書類に
社員・社長印が必要になるが、どういう手続きが必要か」ということを問い合わせしておいた方が
よいと思います。

「公印が間に合わなかったので受験できない」という最悪の事態とならないよう、ご注意下さい。
 

複数回受験されている方へ~受験申込書の使いまわしはしていませんか?~

2018年03月25日 作成 / 執筆:タートル講師

3月も最終週となりました。

いよいよ来週4月2日には、技術士第二次試験の受験申込書の配布が始まります。

 

今回は複数回受験されている方にアドバイスです。

 

平成30年度の受験にあたって、前年度までの受験申込書の内容をしっかり見直ししていますか?

複数回受験されている方の中には、業務経歴に書いている最新業務の年数等を1年分プラスしただけで提出しようとしている方が少なからずいらっしゃいます。

 

この1年間で、新たな「技術士にふさわしい業務」に従事しなかったのでしょうか。

業務内容の詳細で取り上げている業務も、1年間経った時点で新たな視点で評価すべき事項は無いのでしょうか。また、何年も同じ業務を取り上げていたら、年数を経てずいぶん前の業務になっている、あるいは技術的に陳腐な内容になっている可能性は無いのでしょうか。
 


また平成29年度に技術士第二次試験に合格されて、平成30年度に他部門あるいは他科目で受験される方も要注意です。

平成29年度までと、ほとんど同じ内容で受験申込書を提出しようとしていませんか?

 

部門や科目が異なれば、業務経歴や業務内容の詳細で取り上げるべき業務の種類、あるいは書き方は異なります。特に総合技術監理部門では、その他の20部門とは全く異なる切り口で試験に挑むことが重要です。既取得部門の受験とは違う「5つの管理」の切り口で業務経歴や業務内容の詳細を記述していないと、口頭試験では非常に厳しい質問が待っていると考えてください。

 

以上、複数回の受験経験がある方へのメッセージでした。

前年度までと同じ科目で受験する方も、一から受験するつもりで受験申込書を新たに作成しましょう。

新たな部門科目、特に総合技術監理部門を受験される方は、既取得の技術士とは求められている内容が異なることを認識したうえで受験申込書を作成しましょう。

 

 

*出願対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。


 

技術士試験に出る BCP(事業継続計画)

2018年03月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

東日本大震災や熊本地震など、事業の継続を脅かす災害が近年多く発生しています。

そうした災害が発生した場合にも、企業が事業を継続できるような非常時の危機管理の計画がBCP(事業継続計画)です。

 

技術士の専門分野では経営工学部門などでよく出題されます。例えば、生産管理システムでも災害などで生産ラインが破損してしまった場合の対策や流通ルートの変更など、災害が発生した場合にも早期に事業が再開できるような計画のことを言います。

 

経営工学部門だけではなく、電気設備などの設計分野でも、災害発生時の非常用発電機の設計などやバックアップ系統の構築といった内容もBCPの一部になります。

 

東日本大震災発生以降、災害発生した場合の社員の安否確認や、建物が破損した場合でもいかに早く事業再開ができるかを検討した計画の策定が一つのトレンドとなりました。

技術士試験でも、設計の立場からこうした災害発生時の対応に関する問題が多く出されました。特に口頭試験などでは、経営工学部門や総合技術監理部門以外の部門でも出題されたと言われています。

 

東日本大震災以前の日本は、それまでの好景気からリーマンショックなどの恐慌が発生し、経費を削減して生き残るという風潮があふれていました。

そこに東日本大震災が発生し、今までの経費削減の風潮から無駄だとみられていたいつか起こる災害に対しての備えが必要であることを認識させられました。

 

技術士試験では、絶対的な答えのない口頭試験の質問、論説問題などがよく出題されます。

BCPについても、ある条件下での災害であれば対応できるが、大規模災害になってしまうとなかなかそこまでの対策を取ることは難しくなります。

技術士として設計案件のBCPにどこまで対応するのかという問題に当たります。

あまりに災害時の対策を取りすぎると余剰設備を構築することにもなります。かといって何もしない状態であれば、災害時のBCPを満足できない結果となってしまいます。

 

技術士試験はこうしたある意味「設計者としてのセンス」を問う問題がよく出題されます。

筆記試験について知っておくべきこと-その1(必須科目)

2018年04月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

筆記試験は、必須科目(択一式-マークシート方式)と、選択科目(記述式-論文方式)から成っています。

必須科目は、受験する部門全体から出題されます。この必須科目は、いわゆる「足切り」です。
必須科目で60点を取らないと、選択科目は採点すらしてもらえません。

また、筆記試験の合否を決めるのは選択科目の結果だけで、必須科目が100点であっても60点であっても関係ありません。

ですから、筆記試験の勉強は、必須科目を効率よく済ませ、選択科目の勉強に時間をかけたいところです。

「効率よく」と言うのは簡単ですが、実際にはどうしたら効率よく勉強できるのでしょうか。

必須科目は、20問出5題され、その中から15問に回答し、60点である9問正解したらクリアです。
つまり、無条件で5問捨てることができるのです。極端なことを言うと、9問正解したらよいだけなので
11問捨ててもよいということです。

例えば、機械部門の場合、必須科目では、「機械設計」、「材料力学」、「機械力学・制御」、「動力エネルギー」、
「熱工学」、「流体工学」、「加工・FA・産業機械」、「交通・物流・建設機械」、「ロボット」、「情報・精密機械」など
多くの分野から出題されます。

大学の機械工学科を卒業された方(私もそうですが)でも、全ての分野が得意な方は少ないのではないかと
思います。また、今、機械関係の仕事をされている方で、これら全ての分野が仕事に必要な方はほとんど
おられないと思います。

必須科目は、60点を取ることが目的ですから、全ての分野に全力を注ぐのではなく、分野によってめりはりを
つけた勉強をすればよいと思います。

必須科目は過去問と類似の問題がよく出ますので、類似の問題だけは点を取れるようにする科目と、
初見の問題でも点を取れるようにしっかり勉強する科目を仕分けして勉強するのがといと思います。

「流体力学だけは、どうしてもダメ」とか「熱力学は苦手」という方は、最初からその分野を捨ててしまうと
いうのもありまもしれません。その分、他の分野の勉強に時間をかけて下さい。


「機械部門の技術士としてどうあるべきか」ということを考えると、捨てる分野があるのはどうかと思われる
かもしれませんが、「機械部門の技術士としてふさわしい人になるためにまんべんなく勉強したので、
試験に受かりませんでした」では話になりません。

捨てた分野は、合格してから、継続研鑽で勉強し直したらよいだけの話です。

まずは、合格するために勉強して下さい。


平成31年度からは、必須科目も記述式になってしまいますので、この勉強方法が通用するのは、
今年度が最後かもしれません。ぜひ、今年度で合格を勝ち取って下さい。
 

問題と問題点の使い分け

2018年07月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

試験直前期に、問題と問題点の違いがわかっている人は合格の可能性がぐっと高まっています。

 

問題と問題点は違います。

 

問題とは、「現状」と「あるべき姿」のギャップです。

 

問題とは、困っている現時点と、目標値との差です。
模擬試験で55点しか取れなかったけども、合格には60点が必要なので、5点足りないことが問題なのです。

 

一方、問題点とは、問題を引き起こしている「点」です。
小さなポイントです。

 

問題点とは、「原因」であり、「技術的障壁」であり、乗り越えるべき「壁」であり、「真因」であり、「本質的問題」であり、そこさえクリアしたら万事がうまくいく「ボトルネック」です。

 

「5点足りない問題」では、5点を上げることが課題になります。
そして、5点足りない問題の原因は、分野Aが準備不足であるとか、知っておくべき公式Bが覚えられていないとか、そのような小さな小さなポイントとなります。

 

そのポイントが、「問題点」(とそれに準じる用語)といえます。

 

技術士試験のⅢでは、課題解決能力が問われています。

課題解決をするには、課題を適切に設定し、「問題点」をしっかり絞り込み、そして、その問題点をクリアするために、効果的かつ効率的な対策をうちます。

 

技術士試験のⅢでは、このストーリーを示せているかが確かめられています。

「問題」と「問題点」の区別ができているか、いま一度、チェックしてみてください。

部門違いは命取り

2019年01月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

一次試験は、どの部門で受けてもかまいません。合格した部門と、二次試験の受験科目を一致させる必要はないからです。

 

たとえば、一次試験を水産部門で受験・合格して、二次試験を環境部門で狙うことができます。

大学で水産学を修めた人が、環境コンサル会社に勤めた場合に、この手段は有効です。

 

一方、二次試験で、畑違いの部門を選択すると命取りになってしまいます。

なぜなら、口頭試験で、試験官に、「あなたの業務は、この部門ではないですよねぇ」と言われてしまいます。

質疑応答の土俵にも上げてもらえません。

 

つぎのような話があります。

 

彼は、生物多様性に配慮した水路を設計・施工しました。

その結果、貴重なカエル類の保全に寄与しました。それを全面にアピールして、ある年に、環境部門の技術士になりました。

口頭試験では、試験官に、その技術力をたいへん評価されました。

 

彼は、同じ業務を題材に、建設部門を受験しました。

環境に配慮した技術力を、建設環境の領域でも評価してもらえると考えたからです。

口頭試験では、試験官に、「あなたは多くの税金を使ってカエルを助けたのですね」と呆れられて不合格になりました。

 

このように、同じ業務でも、部門によって評価のされ方が異なることがあります。

 

初受験の方は、口頭試験で「部門違い」の大ヤケドしないために、十分に検討してください。

できれば、技術士になられている先輩か、受験対策会社でアドバイスを受けるようにするとよいでしょう。

 

すでに、技術士になっていて、2部門目を狙う場合は、1部門目とは異なる業務で勝負するのが得策です。

同じ業務で受験する場合には、受験する部門に合った業務を、実際にできたかどうかをチェックして、書き方を工夫するとよいでしょう。

技術士の部門紹介:経営工学部門

2019年01月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 経営工学部門の概要

工場での生産ラインを管理する技術者や物流やサービスを提供する場合、経営的な視点で物事を判断する必要性が出てくる場合があります。

在庫管理や、効率的な物流を行うための拠点の配置と言った経営面と実際の生産ラインなどの流れを見ている工学的な視点とが融合した分野が技術士 経営工学部門です。

この部門は経済学とも密接に関わっている他の部門とは系統が異なる特殊な部門です。

専門分野は、工場の生産ラインなどを管理する生産マネジメント、プロジェクトなどサービスを管理するサービスマネジメント、物流についての問題が出題されるロジスティクス、経営的な統計や不良品が発生する確率などといった経営的な数字を扱う数理・情報、株式取引などで有名な金融工学があります。

 

技術士 経営工学部門取得後の活躍

技術士 経営工学部門を取得すると、主に工場の生産管理部門でその道の専門技術者として働くことができます。

しかし、これは生産マネジメントに限った話であります。

 

技術士 経営工学部門の問題点

技術系の資格ですが、経営工学というと中小企業診断士といった経営コンサルタントになるための国家資格が既に存在しており、なかなか技術士の経営工学部門を取得すればなれるというものが現状、存在しないというのが実情です。

工場の生産管理部門であっても、生産マネジメントに関する検定などもあり、経営という重要な部分であることから他の分野の資格も同様の範囲をカバーしています。

そのため、受験者数も生産マネジメントやサービスマネジメント以外の分野は一桁の時もあります。

特に金融工学の専門分野は、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなど、他資格の方が有名であるため、受験者数は特に少なくなっています。

平成30年度では、ついに分野での受験者がいないという状態に陥ってしまいました。

やはり、こうした状況が続いてしまうと、どうしても部門や分野の統廃合という話が上がってきてしまうのは仕方がないのかもしれません。

論文を書く、決まりを守る

2019年05月28日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

採点官も人間ですから、読みやすい文章と読みにくい文章では、どちらに加点しやすいかは明白です。

論文を書く際の決まりについて今一度確認してください。

 

(1)句読点

句読点については、以下の決まりを守ってください。

① 句読点は、(、)(。)もしくは(,)(.)の組み合わせで使う。

② 句点(。)またはピリオド(.)、読点(、)またはコンマ(,)、カギ「」、カッコ( )は1字として1マスを使う。

③ 読点(、)は列挙する際の区切り、中点(・)は一つのグループに属する意味で用いる。

例:「本文、図・表および写真」

④ 句読点は40 字(約1.7 行程度)程度以内にして読みやすくする。

⑤ 句読点は行頭に置かない。

行の頭に句読点がくる場合には、前行の最後のマスの外に付けるか、

最後のマスの文字とともに書き入れる。

 

(2)英数字

英数字についても以下の決まりがあります。

① 英数字については、半角扱いが可能です。

② ICTといった略語については、それぞれ1マスを使う。

③ 桁数の多い数字はマス目にとらわれず書いてよい。

④ 1個の数字は分断しないようにしてください。行末で分断される場合は、行の末尾が1~2 コマ空欄でもよい。

⑤ 単位はSI 単位を使う。

 

(3)カタカナ

カタカナは半角で書かれている人をよく見かけますが、1マス1文字が原則です。

外国語はカタカナで表記してください。

英語の単語を日本語の文章の一部としては使用しません。

また、技術用語は学術用語を使うこと。

機械や材料等の名称は正しい名称(一般名)を使用し、メーカ名や商品名は使わないこと。

例(商品名) (一般名)

(例)ユンボ ➔ 油圧バックホウ

(例)P&H ➔ トラッククレーン

 

(4)箇条書き

箇条書きする場合は、いきなり箇条書きにするのではなくて、

必ず何の箇条書きなのかがわかるように記述してください(わかりやすいタイトルを付ける)。

(例)

1.財源不足に伴う問題点

財源不足に伴う問題点として、以下の3点が挙げられる。

① 高度経済成長期に大量に整備された社会資本が一斉に更新期を迎える。

② 財源不足により、災害対策や渋滞対策などの真に必要な社会資本整備に遅れが出る。

③ 公共工事の単価が下がることにより、品質低下の危険性が考えられる。

選択科目Ⅲの復元解答の作り方

2019年07月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

試験が終わったら、必ず選択科目Ⅲの復元解答を作成します。なぜなら、選択科目Ⅲの答案は口頭試験のときに、試験官の手元にあるからです。

自分が書いた内容が不確かな状態では、それについて問われても、正しい応答ができないはずです。

 

ここで問題になるのは、試験終了直後に、復元解答を作る気力が残っていないことです。

そこで、多くの受験生は、次の日、そしてその次の日と、やるべき日を後に回していくのです。

当然に、記憶が曖昧になり、精度の低い復元答案ができてしまいます。

 

また、筆記試験の出来が悪く、自分では不合格と思っていても、合格している人がかなりいます。

合格発表があった後に、あわてて復元解答を作る人がいます。

もちろん、口頭試験で苦戦します。その復元解答は、まったくもって、不正確な文字情報だからです。

 

そこで、試験終了後、完全な復元解答を作る必要はない、と心理的ハードルを下げるのがおすすめです。

つまり、後日、復元解答を作るため、どんなことを書いたかを箇条書きで書くらいで良いとするのです。

そうすれば、後日、まったくのゼロから復元解答をつくるよりも、うんと効率がよくなります。

 

試験終了直後には、箇条書きで、キーワードだけでもよいでしょう。

帰りの電車の中でも良いですし、アルコールを飲みながらでもよいでしょう。

 

そのかわりに、毎日毎日、少しずつでも、そのキーワードに情報を補足していきます。

 

そのうち、こう書けばよかった、ああ書くべきだったということがでてきます。

それを、赤字でコメントを書いていくのです。

 

この赤ペンでの振り返りが、口頭試験での質疑応答に役立つのです。

専門知識を定着させるコツ

2019年08月08日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士二次試験は、平成31年度(令和元年度)試験から択一式試験がなくなりました。そのため、筆記ばかりの試験になりました。つまり、以前のような知識を直接に問う設問がほとんどなくなりました。

 

しかし、必須科目Ⅰでも、選択科目Ⅱでも、選択科目Ⅲでも、依然として専門知識は基礎として必要です。なぜなら、論文を書くのにも、専門的学識を踏まえることが求められているためです。また、実際に、評価項目となるコンピテンシー(技術士に求められる資質能力)の1つに専門的学識も含まれているためです。

 

そこで専門知識の記憶をいかに効果的、かつ効率的に定着させるかテーマになってきます。

 

技術士試験は、原稿用紙に手書きする制度になっています。ですから、キーワードが正確に書けるように訓練しておくとよいでしょう。パソコンでまとめてばかりいると、簡単な文字も書けなくなってしまいます。

 

手で書くとき、丁寧に書くのがおすすめです。トメ、ハネ、ハライに気をつけて、はっきりとした字になるようにします。そうすることで、そのキーワードを目にする時間がわずかに長くなり、走り書きしたときよりも忘れにくくなります。

 

また、丁寧に書くことは、本番では必須です。丁寧に書けないが故に、合格点に至らないケースが多いのです。これは、悪筆の受験生が想像しているよりも深刻な現実です。

 

さて、一度書いたキーワードやその解説文は、24時間後、1週間後、1か月後というように期間を定めて見直しましょう。はじめのうちは、復習のインターバルをあまり空けずに、定着してくれば、多少の間を空けて見直すようにします。

 

そして、過去問で、そのキーワードを使って答案を書いてみましょう。

 

このように、「インプット→復習と定着→アウトプット」を一括りとして専門知識を定着させると良いでしょう。

技術士2次試験_一次と二次の違い

2019年08月20日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

先日、来年技術士試験を受ける友人が一次試験のためのセミナーに参加したようで、その内容を聞かせてもらいました。

そこでは、一次試験の勉強は従来の資格試験と同様に参考書や問題集が中心の学習方法であると説明しています。 

なぜ同じかと言うと、一次試験の場合は1つの問題に対して必ず暗記すべき唯一無二の答えがあるからです。 

言い方を変えると正解は1つだけであるという事です。

例えば、『問題:荷重Pが掛かる際の、この柱と梁に掛かるモーメントを求めよ』です。

正解は、正しい計算さえすれば、全員が同じ回答となります。

また、過去問題の類似問題が出題されるのも一次試験の特徴です。

そのため、一次試験は過去問題を中心にして、解答練習を繰り返すことで合格を目指します。

つまり一次試験の勉強は、問題と模範解答をセットで暗記するイメージです。

 

これに対して、二次試験は、正解の無い問題が出題されます。 

例えば、『問題:あなたの選択科目における技術分野で現状の問題点と課題を挙げ、

課題を解決できる技術革新を述べなさい』と言う問題です。 

このような問題の場合、受験生1人1人で正解が違ってきます。

技術士の選択科目は全部で69科目ありますし、それぞれの受験生で専門とする事項も異なります。

また、解答を作成するときの社会情勢も影響します。

現在の反映すべき社会情勢は、SDGsを絡めて解答を書くことが勧められています。 これらの組合せは、無限となります。

 そのため、二次試験の合格解答は、解答者の人数分だけあることになり、『これを書けば合格する』と言う模範解答がありません。 

昨年記述した合格解答を今年記述したら不合格という事ももちろんあるのです。 

 

上記のように一次試験と二次試験は、勉強方法が異なりますし、

二次試験の勉強の方が遥かに難しく、時間がかかることがわかると思います。

二次試験は、過去問だけを勉強すれば合格できる一次試験とは異なります。

これらの違いをシッカリと理解して、充分時間を取って一発合格を果たしてください。

「過去問題整理は、技術士試験を制覇する。」

2026年01月31日 作成 / 執筆:アニ-講師

「過去問題整理は、技術士試験を制覇する。」  

 技術士試験の過去問題整理は、自分は何が記述でき、できにくいのかをある程度明確にする線引きとなり、極めて重要な準備作業と思います。とても手が出ない分野や、特に不得意部分は思い切って、捨て去る勇気も場合により必要です。その境界線を見出す作業としても有効な作業と思います。

 今回は過去問題整理の具体的方法と、それが試験合格制覇への近道になることについてご紹介したいと思います。

1. 過去問を一覧表で示す。

 受験予定の技術士試験の過去問題を、以下の項目に沿って、過去10年分程度を次の軸で、年度別に、課題(一般、専門等)一覧表を作成しましょう。Excelやノート等に自分にあった方法で、今後の準備作業も想定し、「並び替え」「色分け」ができるもので追加や削除できる方法により、以下のように年度、分野、設問課題を表に整理しましょう。 ・年度

・分野(例:建設-施工計画なら「施工管理」「施工計画」「○○対策工」「市街地工事」「沿道環境対策」「施工機械」など)

・設問課題(検討すべき事項、施工計画上の留意点、配慮が必要な事項、リスク対策等)

 2. テーマ別に再分類化

 出題傾向がよりわかり易くするために、例えば、建設部門では次のようにテーマ別に並べ替えます。過去に同様な設問がどのぐらいの頻度で出題されているかを一覧表で確認できるようにしましょう。例えば建設部門-施工計画では、以下の分類化はどうでしょう。

 ・対象(:道路、河川、市街地工事、トンネル、ダム、コンクリ-ト、環境、地質地盤等)

・品質管理、工程管理、原価管理、安全管理、沿道対策、施工技術、施工管理 ・関連法規や遵守及び制約事項

・環境保全・SDGs

 ・技術者倫理、社会及び公共福祉

 3.傾向分析の方法

 出題テーマごとに、その出題頻度を分析する。

① ほぼ毎年

 ② 2~3年に1回程度

 ③ 5年に1回程度

 ④ たまに出題等

ランク付けを行い、色分け整理します。ここで、準備が必須な重点問題、次に重要と考えられる課題、最低限キーワ-ドの整理が必要な問題等、ランク付け、準備すべき優先順位を決定、全体的な傾向把握とともに、整理しましょう。 この段階で「どのテーマが今後も出題されそうか」のある程度の予測に役立ちます。整理一覧表は、例えば以下のように色分け、視覚的に得意分野と弱点分野を区分けします。

・赤:毎年出る重要テーマ

・青:理解が不足、努力が必要分野

・緑:得意分野

・黄:全く不得意な分野(思い切って捨る勇気が必要な分野) 

4.準備方策

 1)テンプレ-ト作成:必須科目  

一般課題は社会的情勢を踏まえ、現状の技術的課題や、最重要課題として抽出される理由を根拠立て、整理しておくことが肝要であり、以下のように論述展開しましょう。 

・背景 → 課題 → 対策 → 効果→残る課題や新たなリスク→展望 このためには「自分用の解答テンプレ‐ト」を予め作成、準備しておくことが自身の頭の中の整理に役立つと思います。 よく出題されるテーマはテンプレ-トにより固定化することで、試験本番で迷うことなく記述できると思います。 論述方法では、自分のこれまでの実績や経験に結びつけ、最新の社会的情勢を踏まえることも考慮下さい。

例えば災害、DX、脱酸素、ロボテクス等、「知識」、「説明力」、「自身の経験に基づく経験則」なのかを整理できれば、より説得力あるものになると考えます。  

2)一問一枚カード作成:専門及び選択課題  

 専門課題については、代表的技術の概要と特徴、検討すべき事項、採用上の留意点、施策後のフィ-ドバックの必要性など、より専門的かつ具体的な記述が求められます。 特に専門課題については、分野別にフレ-ム化し、必要なキーワ-ドを盛り込み、体系化整理により、一問一枚のカードを作成するイメ-ジで準備下さい。 何枚ものカードを作成し、頭のなかでそれがクリップで結束された状況にしておくと、本番記述での応用力を発揮する技(テク)と、それを引き出す応用力となります。 選択科目についても必須科目と同様に、課題抽出→解決策→新なリスクと対策について論理的構成に基づき整理しておくことを推奨します。

 5.「書くこと」「修正すること」のくり返し&添削指導

 記述試験の合格には「書くこと」「修正すること」のくり返しが、最もそのスキル能力の習得に重要かつ不可欠と思います。今日書いた解答文を明日、自己添削してみて下さい。完璧と書き終えたつもりでも翌日見た時、修正や削り落としが必要な箇所が必ず見つかります。また、より見識をアピ-ルできる別の表現の仕方の可能性があります。是非、自己添削を試みて、洗練性を追求して下さい。  

 最も重要な点は、第三者視点による添削を受けることです。自分の記述不完全さに必ず気付きます。是非、先輩技術士に添削を受けることが、合格への最短距離と確信しています。次回は、願書に記載する経験業務の棚卸しの重要性についてご紹介したいと思います。(以上)

「技術士試験の波及効果と展望は」

2026年02月28日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験の波及効果と展望は」  

最近の記述及び口頭試験内容の傾向として、課題解決によって得られた業務成果や、その後の波及効果が求められる場合があります。何故なら、技術者としての実力、影響力、再現性を有しているか否かを、試験官が判断する重要ポイントであるからです。 今回はこれの準備しておくべき、基本的な考え方及び記述方法とその例文について、以下にご紹介したいと思います。

 1. 業務成果の表現方法

1)着目点

 業務成果について試験官が着目している点は、以下と思います。

 ・課題に対して何を改善し、どんな目標を達成したか。

・どんな技術的工夫があり、その判断は成果となって現れているか。

 ・数値として定量的、客観性が明確になっているか。

 2)表現キーポイント

 表現のキ-ポイントとしては、以下を盛り込むことが重要と考えます。

・目標、改善数値・指標を入れる(%、期間、件数、コスト等)

・「~に貢献した」「~を実現した」「~に寄与できた」など、結果重視の表現とする。

 ・自身の責任、役割を明確にし、自らが判断、提案した事実を強調する。

3)記述例文

本業務では、老朽化した○○施設に対し、劣化要因を分析、LCC削減効果のある複数想定案を評価、最適な補修工法を選定、○○に工夫し、コスト縮減による施工計画を立案した。その結果、補修後の耐用年数を約20年の長寿命化、維持管理コストを従来比の約2割程度削減する成果を得た。

 2. 波及効果の表現方法

1)着目点  

 波及効果について試験官が着目している点は以下と思います。 

・成果が自身の業務範囲を超え、その後どのように活用されたか。

・組織、他事業、関連業界へのどのように展開されているか。

 ・技術士としての影響力や視野の広さを発揮できたか。

 2)波及効果の内容と方向性

 波及効果を示す際の内容及び方向性を示す記述では、以下を考慮すると良いと考えます。

・アウトプット:組織の技術マニュアルや基準、標準化、経験知の水平展開  

・関連事業:参考事例としての情報知活用  

・人的資源:人材育成、技術伝承、ナレッジマネジメント  

・社会性、公共性:作業効率の改善、コスト縮減、安全性の向上、環境負荷の低減  

・経営:高品質化、信頼度、組織提案力や顧客満足度の向上

3)記述例文

本業務で提案、実施した補修設計手法は、社内技術資料として整理、取り纏め、同種構造物の設計マニュアルとして活用・展開されている。結果として、類似案件における設計期間の短縮、発注者からの業務評価の向上が図られ、組織全体の技術力向上に寄与できた。

 4)「業務成果+波及効果」の一体化記述例

本業務では、○○の課題に対し、現地調査結果を基に劣化進行モデルを構築し、最適な補修時期と補修工法を提案した。その結果、構造物の安全性、耐久性の改善を図り、機能持続による延命化を図り、従来手法に比較し約20%程度のライフサイクルコストを削減できた。  本業務成果を社内の標準的設計例として取りまとめ、他の維持管理業務へ適用、関連部署等へ水平展開を図った。新規の情報は定期的に更新作業を行い、現在も継続活用されている。同種構造物の点検、補修計画の効率化、高度化に対し、波及効果を発揮できたと考えている。

 3. 将来展望に対する記述例

業務成果に対する将来展望の設問に対しては、以下の点を参考に記述下さい。

 1)不適な記述例文

 ①抽象的:今後も社会に貢献していきたい。

 ⇒何を?どうやって?が具体的に示されていない。

②願望のみ:将来的には業界をけん引する役割を担いたい。

 ⇒意気込みだけでは技術士試験では評価されにくい。

③成果との連携:AIやDXを積極的に活用していきたい。

⇒業務成果とのつながりが分かりにくく、連携の方法を示す必要がある。

 2)記述例文

本業務により、○○構造物の設計の合理化と品質向上が図られ、施工性及び維持管理性を向上、試算したLCCを約1割程度、低減できた。 今後はインフラの老朽化進展や技術者不足が緊喫課題であり、より効率的かつ信頼性の高い設計・維持管理手法が求められる。本成果を活用し、設計手法の標準化、高度化を図るとともに、関係技術者へ情報共有し活用を促進、安全性が高く、持続可能な社会基盤整備に貢献していきたい。

4.あなたの意見を求められた場合の記述例  

「技術者としてのあなたの意見を述べよ。」が設問として予想されます。その場合は以下の記述方法はいかがでしょうか。

 ・「本成果を基礎資料として、今後は○○の高度化、標準化を促進し、△△の課題解決に向け、技術者として日常業務を通じて、公益の確保に貢献して行きたいと考えている。 ・社会的要請を踏まえ、本業務成果の情報共有による活用と一層の技術進展を図ることで、□□の実現に向け、社会貢献に寄与したいと考えている。

 次回は、堅苦しさから解放される「技術士試験に大切な自分空間」について、ご紹介したいと思います。(以上)

「技術士試験に合格する願書の書き方」

2026年03月21日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験に合格する願書の書き方」  

 まもなく、本年度技術士第2次試験の受験申込書(:願書)がはじまります。今回は「合格する技術士試験の申込書(願書)の書き方」について、私のこれまでの経験からご紹介したいと思います。

1. 業務内容と名称

  業務経歴書に記載する業務内容と名称は、実際のプロジェクトの名称を記述することではありません。どんな業務や工事であったかを短文で示し、その概要をわかり易く示す必要があります。 例えば「市街地大規模掘削工事における地盤改良対策工」等、そのタイトルでどんな業務であったか、アウトラインを印象化することを意識して下さい。

 2. 興味を抱く業務(タイトル)

 業務名(タイトル)はできる限り、試験官の目に留まり、興味を抱くような名称を意図しましょう。例えば以下のような業務タイトルが有効と思います。

 ・○○の調整・討議を重ね合意形成を得た市街地再開発

・○○分析結果を反映、試行による○○システムの確立

・AI活用をした軟弱性地盤施工の○○システムの導入

3. 業務内容の末尾は、技術士定義項目で示す。

 上記で記述した業務で、何を実施したかを技術士法の定義項目(:計画、研究、設計、分析、試験、評価及びこれらの指導)を末尾に入れ、技術士としてふさわしい業務であったことを示して下さい。  

・○○業務の○○計画策定  

・○○調査のデータ分析、評価

・○○構造物の設計  

・○○施工管理の技術指導

 4. コンピテンシ-を意識  

 業務内容では、技術士の資質能力であるコンピテンシ-を意識した記述が必要です。経験業務において、技術的解決、コミュニケ-ション、倫理観と社会的責任、マネジメント、継続的技術研鑽等を短文で資質能力の保有を示し、すでに技術士としてふさわしい人物であることを強調下さい。

 5.720文字は経験詳述問題  

 受験申込みの業務詳細は、筆記試験合格後の口頭試験を今から、意識・照準しておくことが重要です。何故なら、自身で遂行したことを説明する必要があるからです。従って、自信がないことは書かず、得意なこと、どんな質問に対しても答えられる内容を熟考・準備し、記述下さい。  記述欄には字数制限があります。これを厳守、記述事項の字数バランスをよく考え、時間をかけて準備しましょう。 

6.要求項目はオウム返しで!

 720文字の業務詳細では、以下項目の説明が求められます。 1)立場と役割:、2)課題と問題点:、3)技術的提案:、4)技術的成果:、5)現時点での成果と今後の課題:  これらの要求項目に対し、確実に応答していることを示す意味で、言わば、「オウム返し」で同じ表現タイトルを小見出しとして記載下さい。制限字数等から要求項目のあとに:(コロン)を用い、文章へとつなげるのも有効方法と考えます。

 7.各要求項目も記載留意点 

1) 立場と役割:業務プロジェクトにおいて担当セクションの責任者として業務の主導的役割を果たしことを示して下さい。 (例)管理技術者として、業務全般を総括管理した。

 2) 課題と問題点:課題とは、求められるあるべき方向性や方針であり、問題点とは、目標と現実とのギャップであることを明確に認識して下さい。これがぶれると論述が曖昧になりますので留意下さい。

 3) 技術的提案:この点が受験者の皆さんが、なかなか上手く表現できずに一番苦労するところです。まず、前述の技術士法の定義に立ち返って考えましょう。 経験業務の課題解決に際し、「どのようなプロセスを経たか」を示すことが必要です。課題・問題点に対しての解決に向けて、「あなたは何をしましたか?」について振り返ってみましょう。受験者諸氏は日常、必ずやこのプロセスを踏まえ、業務を進め、課題を解決していたはずと思います。「あの時、どう考えた、どう対処していたか?」今一度、以下を掘り下げて下さい。

 ・問題・課題のどこに、着目したのか、それを考えた理由は何か?

・それはどんな研究、調査、検証により、具体的に明らかにしたのか?

・それに対しどんな解決策の考え方、組み立て、手法のアプロ-チを試みたのか?

・その解決策の決定に際し、何が評価・判断理由となったのか?

 ・それは客観的にみて、妥当と判断されるものであったのか?

4)技術的成果:業務成果は定量的に数値で効果や削減量を示して下さい。この点は、今年から採点基準改定により、記述が不可欠ですので意識して下さい。また、コンピテンシ-項目である技術士倫理(公共の福祉や環境保全)を考慮した記述にして下さい。社会への貢献を示して下さい。

 5)評価と展望:結果として業務成果がどうであったのか、その妥当性を表現する必要があります。一方、今後の改善の余地、可能性について、広い技術者視点(国内外の専門分野や国際社会感)に立脚し、将来のあるべき姿像を視準した展望を示して下さい。

 8.最終チェック

 記載内容はミスや漏れがないよう確実にチェックして下さい。記載内容も含めミスは口頭試験では、取り返しがつかないので、最終チェックを万全にして下さい。申し込み期間に遅れないよう、とにかく早期に準備、先輩技術士等からの添削・指導を仰いで下さい。時間をかけた準備が不可欠です。試験はすでに始まっています。気を締めて準備下さい。次回は技術士試験に合格するテンプレ-トについてご紹介したいと思います。(以上)

「技術士合格の近道は、添削」

2026年05月16日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士合格の近道は、添削」  

 技術士試験の合格は、「添削を受けること」につきると、私は考えています。そして最も合格への近道であると考えます。何故なら、自分の書いた解答文は第三者である試験官が採点するものであり、合否のジャッジは自分ではなく、試験官が握っているからです。 自分が書く文章は、つい独りよがりになりがちです。第三者から評価されなければ何の意味もありません。今回は解答文の添削により、合格に繋げる効果と方法についてご紹介したいと思います。

 1.添削の必要性

 論述型試験では、「記述→添削→改善」のサイクルで、どれだけ数多くも添削を行ったかが、合否を分けると思います。単に添削を受けるだけではなく、自身の弱点を把握し、自分の癖や思考パタ-ンを認識し、ブラッシュアップへとつなげることが重要です。 私はこれまで自分の部下や同僚、他社の知人への添削指導を相当数、行ってきました。結果として、ほとんどの人の合格を支援してきました。 最初は読むに耐えない解答文が添削の都度、どんどん改善され、読みやすいシンプルな文になります。最終的には1文字も訂正箇所がなくなります。この状態になれば、ほぼ合格できる状態であると考えます。添削は、文字を削ることであり、言い換えれば自己を見つめ直し、鍛錬する絶好の機会なのです。

 2.添削の効果

 では添削の効果はどんなことがあるか、以下に整理してみましょう。

① 客観視:自分では気付かない論理の飛躍や、表現の不足・過剰箇所が明確になる。

② 採点基準とのズレ:評価される「観点」により、ズレを解消し採点基準に近付く。

 ③ 再現性:良い解答文のスタイルを学び、記述能力を向上できる。

3.自分の弱点把握

 自分の弱点を正しく把握することは重要です。添削結果はそのまま受け取るのではなく、自己分析が大切であり、添削により以下の弱点を把握、確認下さい。

 ・論理構成(:結論が示されていない、因果関係が分かりにくい。)

 ・専門技術(:専門的な具体例がなく、技術的裏付けが不足している。)

・読みやすさ(:冗長、主語が不明、抽象的である。)

・設問に対し解答が不一致(:解答文が設問に対し、論点が一致していない。)

・一般論(:解答が一般的で、経験に基づく説明が不足、現実性に乏しい。)

 4.ブラッシュアップ

 添削は、結果をいかにブラッシュアップにつなげ、改善することが最も重要です。添削結果を効果へと繋げている人は、必ず以下を実践しています。

① 客観視:自分の解答文を、冷静に客観的評価を受け止める。

 ② 展開:添削後に必ず、書き直す。添削を読んで終わりではなく次へ展開する。

 ③ 再構成:時間を置いて再構成し、改めてフィ-ドバックする。

④ 良い記述例を参照:良い事例答案を参照、ステップアップへ繋げる。

 5.自分の弱点把握とチェック

 誰しも文章の書き方や論述方法については、好みや癖があります。一方でこれは潜在的なミスを誘発する可能性があり、答案の記述後は、必ず以下をチェックして下さい。チェックすることで記述内容の不足や漏れを防ぎ、解答文の質を安定させることができます。

 【チェックポイント例】

・結論は最初に書いたか?

・課題は広い視野で論述されているか?

 ・技術的裏付けや根拠を示しているか?

・自分の経験に基づき現実性が表現されているか?

 6.差別化戦略

 合格答案や他の受験者の答案を比較・参照し、自分の解答文へ応用して取り入れ、戦略的に差別化を図りましょう。自分と参考文例の差を補填・埋めることで、より見識の高い論述となりよう以下を考慮下さい。

・情報量ではなく論述構造と、質を重視する。

・専門技術の表現に工夫し実用の可能性を示す。

 ・題意にマッチする技術キーワ-ドを選択する。

 7.添削指導と意義

 効果がある添削とは、「正解を教える」ものではなく、「再現できる考え方を導く」ことが重要です。技術士試験の添削で個々の能力が伸びるかどうかは、「どこが悪いか」よりも弱点の切り出し方の精度と改善の具体性と考えます。ここを曖昧にするといくら書き直しても、改善につながりません。 但し、ここに至るには、一定レベルで文章を一般的に表現・記述できることが基本であり、その上でどうすれば洗練された記述能力を身に付けることができるか大切なのです。 このため、自身に対する謙虚かつ前向きな姿勢により、客観的指摘を受け入れ、今日より明日の成果向上(:「1+α」)を指導することが、添削指導の意義であると思います。

8.添削後の変化  

 添削を重ねることで、間違いなく誰にでもスラスラ読める文章に変化します。また、無駄な修飾語や接続詞がなくなり、シンプルで速く、読み手に伝わる文章となります。この1文字をなくすと、文章として成立しないレベルとなれば、文の完成度は高いでしょう。  添削を繰り返すと、最初に書いた文章と添削後の文章では、各段のレベル差が明確になります。添削の重要性や指導による効果をより実感できるようになります。 どうぞ皆さん、積極的に添削を受け、指摘を得て下さい。添削は必ず、技術士試験の処方箋であり、合格への近道であると私は確信しています。

9.記述のプロになるには鍛錬

 新聞のコラムや社説欄はプロの記者や論説委員によって書かれています。上記で示した視線で是非、皆さん改めて新聞を読んでみて下さい。起承転結による構成、リズム感があり読みやすく、1文字も削るところがない文章を実感できることでしょう。それはプロとして活躍するための記述の鍛錬により成し得たものであり、洗練された文章力に対する追求の結果であると考えます。技術士試験も同様に、合格を成し得るためには添削による記述力(:技)の追求が必要と考えます。 次回は、洗練された文章の記述方法についてご紹介したいと思います。(以上)

eco検定を活用して基礎を固める

2017年01月23日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

eco検定は、広く環境問題に関する知識を問われる検定です。

正式には「環境社会検定試験」といい、東京商工会議所が開催しています。

 

2006年に開始された試験で、毎年7月と12月に実施されています。

 

技術者は、環境の視点をもつことが必要です。

技術士試験の対策に、eco検定を取り入れると、環境分野の理解が進みます。

 

eco検定の出題内容と、技術士の試験内容が、とくによく一致するのは、つぎの部門等です。

 

・一次試験・基礎科目の5群(環境・エネルギー・技術に関するもの)

・一次試験・環境部門の専門科目

 

・二次試験・環境部門の「環境保全計画」「自然環境保全」「環境影響評価」

・二次試験・建設部門の「建設環境」

 

・総合技術監理部門の「社会環境管理」

 

です。

 

たとえば、次の例のように、問題がよく似ているため、eco検定の対策が技術士試験の対策になり、技術士試験の対策がeco検定の対策になります。

 

<eco検定のHPに紹介されている問題例>

次の文章の[ ]の部分にあてはまる最も適切な語句を、以下の中から1つ選びなさい。

 

2015年10月現在、日本には19件の世界遺産があるが、そのうち、自然遺産として登録されているのは、屋久島、知床、小笠原諸島と[ ]の4つである。

 

選択肢

① 大雪山

② 熊野古道

③ 富士山

④ 白神山地

 

<平成27年度の一次試験(環境部門)の問34の4番目の選択肢>

 

我が国の世界遺産に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 

④我が国の自然遺産は屋久島、白神山地、知床及び小笠原諸島の4か所があり、いずれも国立公園に指定されている。

 

工夫しだいで、効果的・効率的に、勉強できると思います。

技術士2次試験合格率の推移

2019年03月12日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

2018年度の技術士第2次試験の合格率が発表されました。

 

私の方で、独自に全部門について合格率と合格者数を抜き出してグラフ化してみました。

このグラフを一目見てわかることは、部門によって合格率が大きく異なるという点です。

また、合格者数を見てわかる通り、部門によって受験者数が異なるため、合格者数も大きく異なります。

この中でも建設部門の受験者数は全ての部門の中で圧倒的に多いことは、例年通りのことであり、珍しいことではありません。

 

しかし、2018年度は昨年度までと大きく異なった点があります。

それは、建設部門の合格率が大幅に減少したことです。

具体的には2017年度は12.8%だったのに対し、2018年度は6.3%と半分以下となっています。

しかも、全部門の平均合格率が約20%であるため、平均値の1/3程度となります。

この数値は過去最低を記録しています。

 

原因は、必須科目である択一問題の難易度が飛躍的に上がったことだと言われています。

必須科目は6割というボーダーラインが設定されているため、6割得点できていないと自動的に不合格が決定します。

ただ、問題を作成している側としては、問題の難易度と合格率がおよそ想像できます。

すなわち、建設部門のこの合格率は、意図的であると言わざるを得ません。

おそらく、2019年度から必須科目が無くなり、全て論文による試験となります。

必須科目(暗記問題)があることで、本当に技術がある方が合格できず、

比較的若い世代の方が合格しやすい試験だったという意見もあります。

 

合格された方々は、本当におめでとうございます。

しかし、不合格となった方々も落ち込んでいる暇はありません。

既に私の方に、業務詳細記述の依頼や論文添削の依頼がかなり来ております。

素早く行動できる人は、当然合格率が上がります。勉強に費やせる時間が増えるからです。

 

合格率が比較的高い部門を受験される方々も油断はできません。

どのタイミングで今回の建設部門のように合格率を操作されるかわかりません。

取りやすい時にしっかりと合格しておきましょう。

どんな質問でも構いませんので、受験を申し込む予定の方はご連絡いただければと思います。

 

技術部門

合格率

合格者数

機械

0.212

224

船舶・海洋

0.375

3

航空・宇宙

0.186

11

電気電子

0.129

187

化学

0.182

25

繊維

0.261

12

金属

0.465

53

資源工学

0.353

6

建設

0.063

886

上下水道

0.117

182

衛生工学

0.108

70

農業

0.138

131

森林

0.21

66

水産

0.211

31

経営工学

0.205

57

情報工学

0.065

28

応用理学

0.119

70

生物工学

0.41

16

環境

0.127

66

原子力・放射線

0.214

22

総合技術監理

0.064

209

AVE.

0.20

112.14

 

施工計画の口頭試験の準備ポイント

2025年09月27日 作成 / 執筆:アニ-講師

「Ⅰ:施工計画の口頭試験の準備ポイント」

  今回は私の「建設部門-施工計画分野」について、口頭試験体験記と受験される方へ、準備のポイントを以下にご紹介したいと思います。 1. 夢まぼろしの筆記試験の合格連絡 私は技術士試験の初受験は31歳の時でした。しかし、合格できたのは40歳であり、合格までに約10年の歳月がかかりました。当時、私は筆記試験終了後、通信インフラ工事(市街地電線地中化)の施工管理業務に従事しておりました。 連日の夜間工事により昼夜逆転生活が約2ケ月ほど続いており、日中の十分な睡眠時間の確保は容易ではなく、疲労もかなり蓄積していた頃だったと思います。 友人A氏(前年度合格の同級生で私を指導してくれた先輩技術士)から、「至急の電話だよ。」かみさんから起こされました。寝ぼけた状態で受話器をとると、友人A氏は興奮気味の声で「筆記、合格してるぞ!」その瞬間、眠気が一機に吹きとびました。連日の夜間工事で、筆記合格発表のことも忘れており、突然の吉報にあたふたするばかりでした。

2. 想定以上の口頭試験準備   

  友人A氏が、近々模擬口頭を行うので準備しておくように指示があり、とにかく、友人A氏の指示に従い、準備を進めました。 模擬口頭試験は分野が違う応用理学の技術士の方、2名と友人A氏の計3名で行ってもらいました。結果は、散々な出来でした。準備不足もさることながら、自分のことなのに的確に応答することができない。面接官との円滑なコミュニケ-ションが行なえず、自分自身の情けなさを痛感しました。貴重かつ親身なアドバイスをいただいた試験官役の方々には、今でも深く感謝しております。あの悲惨な体験がなければ、現在の今の私はないとも考えております。40歳にして、技術士になることに対する壁の高さと、その厚さを身に染みて感じたことを、今でも鮮明に覚えております。

3. 広い視野の必要性を痛感

 接試験の準備を進めるほどに、やるべきことの多さ、その技術見識の広さと必要性を実感しました。今までの自身の視野の狭さや力量のなさを痛切に味わう毎日でした。日常の業務以外に広い技術見識、世界感、将来に対する技術展望、我が国が直面する課題及び解決策とそれに対する確固たる意見を自分の事として消化することが必要でした。

 4. 経験したことがない緊張感   

 口頭試験は休暇を取り、前日は試験会場の下見に行きました。「ここか?」「中はどうなっているのだろう?」ビルから出てくる人を見て「あの人も受験者かな?」など、思いを廻らせ、不安がつのるばかりでしたので、早めに切り上げ、予約した渋谷のホテルに宿泊しました。その夜は緊張のあまり十分な睡眠はできず、朝早朝に目を覚ますことになりました。 「何かしないと!」と不安ばかり募るので、面接時間は11時頃だったのですが、起床後、直ちにネクタイまで締め、身支度を済ませ、鏡の前の椅子にすわり、鏡に映る自分の顔を見ながら、準備したQ&Aに従い、一人問答を繰り返しました。他の人が見たら、なんて滑稽な様子と思います。しかし、本人は満身創痍です。わが身を振り返る余裕すらなく、ただ、緊張のボルテ-ジと戦うばかりでした。

 5. しずまりかえる控室    

 当時の面接試験は控室で待機、時間になると係の方が呼びに来られるスタイルでしたので、控室でただその時間を待つのみです。受験者は誰一人として声を発する人はいなく、静寂と資料をめくる音と人の吐息のみが聞こえるだけの少し異常な雰囲気が漂う空間であり、その場所にいることが苦痛でした。   「受験番号:○〇、○○さん」「キタ-!」鼓動はMAX、試験官が待つ部屋までのどう歩いたのかも、一切記憶に残っていません。

 6. 終了後の脱力感   

  いよいよ、面接が始まりました。面接官は初老のお二人で、とても紳士的でやさしく質問してくれましたので、心配していたような難問や答えられないような質問はなく、助かりました。但し、以下の質問については、正直、戸惑いを隠せませんでした。   「ゼネコンとコンサルとではどちらが技術レべルは上だと考えますか?」質問の意図はどこにあるのか?、何故この質問なのか?、頭の中で混乱していました。 私は、「双方で良く話し合い、理解し合意を形成することが重要と思います。」と答えました。今思い起こしても、質問に対する的確な答えにはなっていません。「やっちゃったかな?」とあせりましたが、回答否定や次段階の質問がなく、ほっとしました。   口頭試験も最後となり、いよいよ佳境に入ったなあと思った瞬間、「英語は得意ですか?」「エッ?、そんなはず、あるわけがない!」と内心思いながら、「今後、勉強して行きたいと思います。」と答えました。冷や汗が一機に出ました。 「それでは終了します。」のやさしい声でゴングが鳴り、口頭試験は終了しました。 終了後の脱力感は想定以上で、もうぐったり状態、渋谷駅まで「あの応答で良かったのか?、この答えはどうだったのか?」頭の中がぐるぐる、渋谷駅につきました。

 7.遠かったコンビニまでの道のり  

 年が明け2月下旬、いよいよ合格発表の日がきました。当時は地方新聞に合格者の名前が掲載されましたので、早朝、コンビニまで新聞を購入に出かけました。早朝から雪が降っており、コンビニまでの道のりが非常に遠く感じました。手に取った新聞を開げるのが怖くて、怖くて、自分の名前を発見した時は、店内で大声を出しそうなくらいうれしかったことを思い出します。   苦節10年、ついに憧れの技術士試験に合格することができました。ことのほか周囲の反響は大きく、普段、顔をあわせることなどない当時勤務していた会社社長から「合格おめでとう」のメールを頂戴するなど、技術士合格の反響の大きさに驚きました。

  8.施工計画の口頭試験準備ポイント  

 今後、施工計画で口頭試験の受験される方へその準備として、私の経験及び準備を踏まえ、以下のポイントを押さえておくことをお勧めします。 施工計画は、実務能力や現場管理能力、安全管理、コスト意識、工程調整など、建設技術者としての総合力が問われる分野です。以下の設問に対する応答を準備下さい。

 1) 施工計画の基本的考え方

・施工計画を立てる際に最も重視するポイントは何ですか?

・あなたがこれまでに関与した施工計画の具体例を説明してください。

 ・施工手順をどのように検討・決定しましたか?

・工程管理、品質管理、安全管理、コスト管理をどうバランスさせましたか?

2) 技術的判断や課題への対応

 ・設計と施工段階で不整合があった場合、どのように対応しますか?

・突発的なトラブル(地盤不良・天候不良・資材不足など)にどう対応しましたか? ・VE(Value Engineering)やCD(Cost Down)提案の経験はありますか?

・環境への配慮は、施工計画の際に、どう組み込みましたか、その例は?

 3) 安全・品質・環境配慮

 ・安全管理上のリスクアセスメントはどのように行っていますか?

・品質確保、向上のために、現場で行った具体的な対策は?

 ・工事中の騒音・振動・粉塵対策など、周辺環境への配慮はどうしていましたか?

4)関係者との調整・マネジメント能力

 ・発注者や協力会社との調整で苦労したこと、それをどう乗り越えましたか?

・現場管理でチームをまとめる上で、工夫していることはありますか?

・近隣住民や地域住民との調整はどのように進めましたか?

 5) 技術士としての資質

・技術士として施工計画にどのような付加価値を与えられると考えますか?

・若手技術者への教育や伝承で意識している点は?

 ・倫理的な観点で、施工計画上で判断に迷ったことはありますか?

   次回は、その後、新設された「総合技術監理部門」私の受験体験記と準備ポイントについて紹介したいと思います。(以上)

「技術士試験に合格するテンプレ-ト」

2026年03月28日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験に合格するテンプレ-ト」  

これから受験者の皆さんは試験準備に向け、多数の準備解答文を用意する必要があります。この作業は労力を必要としますが最も重要であり、合格への近道であると私は確信しています。  今回はその準備解答文作成のための「定型テンプレ-ト」ついてご紹介したいと思います。部門や専門科目を問わず活用できるので、参考にしていただければ思います。

 1. テンプレート作成の基本方針  

技術士試験は「文章力」よりも論理性、網羅性、一貫性が評価されます。従って、文章はシンプルに整理されていることが重要であり、このためテンプレ-トの作成では以下を基本とすることが大切です。

 ・設問要求項目に100%応答する構造

・どの分野でも使い回せる汎用性

・採点者が理解しやすい論理構成と展開フロ-

 2. テンプレ-トとは

 そもそもテンプレ-トとは、「型で作られたサンプルひな形」とも言えるかもしれません。予めひな形に当てはめて、準備解答文の構成内容やキーワ-ドを整理し、書き出しておくノートやカードを総称しています。 設問内容が想定外であったとしても、キーワ-ド等をテンプレ-ト化しておくことで、整理された情報(:脳内の長期記憶)をいつでも引き出すことが可能となります。試験本番では長期記憶ソースを呼び起こし、つなぎ合わせることで論述できる応用機能を発揮します。 但し、専門課題のような設問では、必ずしもこの方法では対応できない場合もありますので、その点は了承下さい。

 3.全体フレ-ム

例えば「課題:担い手不足等」をとりあげたとして、以下のように全体フレ-ムとして整理しておけば、どんな設問に対しも、解答文記述が可能となることを狙いとしています。

・導入部:(今どうして?:社会的、技術的背景、問題の重要性の指摘)

・技術的課題:(何が、課題?:生産力低下、健全な産業維持が困難)

・課題分析:(何が原因?:少子高齢化、若手人材からの敬遠)

・想定解決方策とその理由:(どうする?:AI先端技術活用、ロボット化)

・対策上の留意点:(想定リスクと対応?:財源、普及、人材教育)

・効果、成果、展望:(メリット、デメリット、普及による便益、技術応用や期待技術)

 4.展開フロ-の構築と作成

テンプレ-トは上記に示した項目:「導入→課題→原因→対策→効果」が一直線に繋がるフロ-とすることが重要です。コンパクトに1テーマ、1枚のカードとなるようなイメ-ジで、具体的に何を、いつ、どうするか絶えず意識し、展開フロ-に落とし込みます。以下それぞれの項目の作成ポイントを整理します。

 5.導入部(課題認識と背景)

 解答文の冒頭:導入箇所では現在の課題や背景等を以下のように技術者の認識として、本題へ導く論述展開を思考下さい。

・「○○分野では、△△の高度化、複雑化に対応するために□□が緊喫課題である。」

・「近年は、急激な○○により、△△の課題が顕在化、社会的ニーズとされている。」

・「このような状況下で、技術者には□□の観点から、その課題解決が切望されている。」

 6.技術的課題は分割

 技術課題は同じ要素が重複しないように、以下のように制約条件と課題要因(コントロ-ルポイント)を分割・整理します。

 1) 制約条件

・「導入にあたっては、コスト対効果の検討が必要である。」

 ・「既存システムの改善と整合性確保が前提条件である。」

・「現場技術者への教育・訓練プログラムが必須課題である。」

 2) 課題要因(以下のように課題要因は1項目づつ、シンプルに分けて短文で表現する)。

 ・「課題1:○○に起因し、○○の影響から、△△となっている。」

・「課題2:□□が不十分であり、▽▽の制約から◇◇が□□されていない。」

・「課題3:◆◆と○○との、相反する課題への対応が必要であった。」

6.課題分析

課題分析では、その要因については、以下のように技術的知識を整理しておきます。

 ・「この要因としては、○○技術では目標ラインが限界であることが挙げられる。」

・「△△の工程はその運用が属人的であり、標準化されていないことが一因である」

・「その理由は、□□に関するデータ蓄積の絶対量と情報活用が不十分である。」

 7.解決方策は多面的視点で

 課題の解決方策は、以下のように多面的な視点で整理しましょう。また、「技術+効果」を定量的数値で示すことを意識下さい。

 ・人材:各分野の専門技術者スタッフによるプロジェクトを構築、人的資源を確保

・活用資源、ツール:△△活用・構築した管理ツールを導入、作業性及び管理効率を改善

・方法:▽▽の理由から、○技術の段階的導入により順応的な対応方針設定

・効果:成果として◇◇の改善により、目標とした○○を約○○削減が可能 ・成果:長期的に◇◇の信頼性向上する成果獲得に期待

 8.技術者倫理と社会的責任に立脚

 課題解決の整理では技術者倫理、社会的責任の視点が必須であり、これに立脚した視点であることを示して下さい。

 ・「○○技術解決においては、技術者倫理の遵守が不可欠」

・「特に、安全性・環境負荷・利用者への社会的影響への配慮が肝要」

・「社会に対する説明責任を果たし、コンセンサス獲得がその使命」

 10.未来志向を示す

○○技術者として社会的要請に応える役割を果たしていくことや技術研鑽の継続等、未来志向と展望を意識下さい。

 11.準備想定問題への適用  

準備する想定問題は、今回構想した作成する定型テンプレ-トに基づき、課題ごとに整理することをお勧めします。分野、ジャンル別に1課題1枚のカードがクリップで留め、整理されている状況をイメ-ジして下さい。 わかり易くかつ使いやすく整理できると思いますし、頭の中の整理と蓄積記憶情報の引き出しとしての利用、暗記に対し極めて有効であると思います。  次回は、試験官に視覚的に魅せる、目に留まる解答文の記述・表現方法についてご紹介したいと思います。(以上)

「試験官に魅せる技術士解答文の書き方」

2026年04月04日 作成 / 執筆:アニ-講師

「試験官に魅せる技術士解答文の書き方」  

 今回は、採点者がパットみて読みたくなる解答文の書き方についてご紹介します。私はこのことを先輩技術士から教わった時は、正に「目からうろこ」が落ちる思いでした。今まで努力してきたことを根底から払拭されたぐらいの衝撃があり、結果として技術士試験取組みのターニングポイントとなりました。  施工計画分野の技術士取得後の総監、建設環境、河川砂防、衛生工学のほか「コンクリ-ト診断士」や「河川維持管理技術者」等の験を受験しましたが、すべてこの方法で合格できました。是非、皆さんにも参考にしていただければと思います。 この技術士試験は試験官に評価してもらうための試験であり、主人公は実は試験官なのです。この点を十分認識し、内容を確実に「読んでもらうコツ」を理解下さい。

 1. 読んでもらう解答文の基本条件

 技術士解答文は単なる知識の羅列ではなく、「あなたが技術者として問題を発見し、解決できる能力を保有している」ことを示すための文章です。読んでもらう解答文には次の要素が必須です。

 (1)見出しによるビジュアル化  

 読んでもらうためには要求項目に対し、見出し、小見出しにより、試験官の視点をここへ誘導するようにして下さい。また、設問項目に対し、解答が確実になされていることを必ず見出し、小見出しで対応させ示すことを意識して下さい。 その準備として設問文は、設問文をあえて区切って線引きして少し時間をかけ確認して下さい。何に対する解答が求められているか、どのようなプロセス展開で記述すれば良いかが明確になります。

 例えば、昨年度の課題Ⅰの設問を例にとると(/部が区切りの箇所)以下のように区切ることができ、⇒以降の何を最低限記述する必要があるかを明確にします。

・高齢化、担い手不足から /⇒社会背景・現状

・担い手3法の改正の状況を踏まえ /⇒改定内容とその理由

・持続可能な建設業実現のため /⇒課題対応方策 の以下の問いに答えよ。

 1) 建設業の役割の持続に対する3つの課題/と技術課題内容 

 2) 最も重要と考える技術課題/と複数の解決策 

 3) 新たな将来的な懸念事項と/その対策 

 4) 技術者倫理、社会の持続性の観点からの上記の必要要件

(2)意図的な視線誘導  

 設問文の大項目は(1)~(4)は見出し文として、これに確実に解答していることを示しましょう。この際、小項目は小見出しで設問の課題や解答を具体的にわかり易く整理しましょう。見出し、小見出しを採点者に斜め読みさせ、何が書かれているか、全体像を把握してもらうようにする「意図的な視点誘導」が重要ポイントです。「この論文は何について書かれているのか」を見出し、小見出しにより、一目で理解できるように、内容理解の前に、短時間で魅せるテクニックが重要です。できれば「ゴシック字体」のように濃いえんぴつ芯の使用やアンダ-ラインを活用することをお勧めします。  

 2.ビジュアル化の記述例と字数配分

 上記を設問とした場合のビジュアル化の記述例を以下に示します。

 (1) 建設業の役割持続の課題とその内容  

 タイトル1行、その内容説明は2~3行程度で記述します。但し、これはあくまで目安です。説明が必要な項目は、長くてもかまいませんが、バランス良く文章の長さを調整下さい。各課題タイトルと内容の間隔は概ね、同じ長さになるよう記述することは、整理された文章のアピ-ルにつながります。

 1)○○○(課題:1) 

  (見出し内容の説明2~3行、以降同様)

 2)○○○(課題:2)

 3)○○○(課題:3)  

(2)最も重要な技術課題と解決策   

 上記のうち、○○の観点と理由(重要と考えた理由を示し)から、○○を技術課題として取り上げ、以下にその解決策を記述する。

 1)○○○(解決策:1)

2)○○○(解決策:2)

 3)○○○(解決策:3)

3)新たな将来的な懸念事項とその解決策

 1)新たな懸念事項  

 2)懸念事項に対する解決策

(4)技術者倫理、社会の持続性からの解決のため必要要件

 技術者倫理及び社会の持続性が重要なことを示し、自身が考える解決に必要な要件を示す。(この点は今年度試験での評価ポイントが変更になっており、コンピテンシ-を示すことを意識して下さい。)

 3.読みやすく、早期に理解させる文章  

 読みやすく、わかり易い文章とは「結論を先に示し、内容を後述、説明する。」手法が有効です。例えば、以下のように結論を先行し、箇条書き(内容)に落とし込むことで、試験官の労力を軽減でき、理解速度を速くすることができます。  

 例えば、この課題解決に対し、以下を検討、関係者調整の上、合意を得た。(結論先行)  

・○○の方法を見直し、新たなシステムを改善(内容)  

・従来素材の代替材料として○○採用を、LCCの低減(内容)  

・○○工程は機械による自動化により、安全性を向上(内容)

 4.採点者に響くポイント

 1)独自性のある工夫

誰でもできる方法ではなく、あなた自身が考え実施した独自の工夫を明確に示すことは加点ポイントに繋がります。

 2) 定量的成果

 結果として得られた成果は、数値で示すと良いでしょう。(例:不良率10%低減、コスト5%削減、○○工程を約1週間程度短縮)これは、今年から採点基準が変更になっていますので、十分理解のうえ、得られた成果や効果は定量的に示して下さい。

 3) 実務経験の深さ

現場施工やプロジェクト業務においては、具体的経験をもとに実際に生じた事象や問題、苦心した点をクロ-ズアップすると説得力に繋がります。

 4) 問題解決のプロセス

 課題に対し、単に「改善した」ではなく、なぜその方法を選んだか、その結論に至った思考プロセスと、自分の独自アイディアによる試行錯誤により、解決できた結果は高く評価されます。 上記を意識され、準備解答文を数多く準備下さい。必ず、合格に近ずくことができると確信します。 次回は解答文の論述に有効な骨子法について紹介したいと思います。(以上)

「技術士試験はロジカルライティングが重要」

2026年04月18日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験はロジカルライティングが重要」

 技術士二次試験は論理的な記述、すなわち「ロジカルライティング」能力が必要とされる試験です。その内容は「知識量」よりも構造化された思考を、いかに短時間に整理し解答文へ落とし込むかがポイントです。今回はその試験対策として具体的実践方法をご紹介したいと思います。

1. 基本原則

 技術士試験で求められるロジカルライティングは、論理構成、説得力、再現性の3項目です。「筋道立てて課題を解決する思考」を文章で示す必要があり、基本原則は以下の例のように、わかり易く主張、説明することが重要です。

・結論を先に述べる。(結論):課題の解決には、○○の導入が最も有効である。

 ・何故を示す。(理由):何故なら、以下がその理由である。

 ・具体的である。(具体例):例えば、~の事例によると

 ・取り纏める。(再結論):従って、○○が必要となる。

 2. 論点整理

 技術士試験は、多様な視点に基づく、多面的な論述が評価ポイントとなります。これをシンプルにわかり易く整理し示すことが重要です。このため、観点を重複させないことや抜けや漏れがなく、例えば技術面、経済面、環境面、社会面、安全面等の観点ごとに区分し論点整理すると、わかり易く整理できます。

 3. 論拠構造

  ロジカルライティングでは、「なぜそう言うことができるか」を明示することが必要です。これには、主張→理由→根拠の階層構造→結論と言った論拠構造で示されていることがわかり易いです。例えば、

 【主張】:以下の理由により、○○〇を採用した。

  理由①:対策工効果が最も有利と判断されたこと。根拠(何故なら)⇒具体例(○○)

  理由②:経済的かつ、工期短縮が可能であること。根拠(何故なら)⇒具体例(○○)

 理由③:維持管理が容易、LCCを低減できること。根拠(何故なら)⇒具体例(○○)

 【結論】:総合的に課題を解決、目標を達成できると判断、これを採用した。

 4.解答文の構成テンプレ

1)課題の明確化(背景 、問題点、本質的課題)  

 何が課題であるかを、抽象的でなく、具体的な数値で示し明確に示す。

 2)課題の分析(多面的視点)  

 分析する側面に、漏れや重複がないことに留意し、以下の観点で整理を行う。 ・技術的課題 ・社会的課題 ・経済的課題 ・安全性課題 ・環境面課題 

3)解決策の提示

 解決策は課題とに対し、一対となっている関係が重要です。

・課題①コスト ⇒ 解決策①(コスト)

・課題②品質管理⇒ 解決策②(品質管理)

・課題③環境保全⇒ 解決策③(環境保全) 

4)リスクと対策

 リスクはどんな状況やプロセスでも、必ず存在する「現実的思考」の視点が重要です。また、それにどう対処するか、その対策を確実に示す必要があります。例えば以下のようにリスクに応える解決策が肝要です。 ・コスト増リスク⇒財源の段階的投資計画により、集中を分散、コスト負担を軽減 ・技術評価リスク⇒試行・実証試験に基づく、PDCAによる改善スパイラルアップ ・品質低下リスク⇒AIと人間によるダブルチェックにより所要品質の確保と向上

5)倫理・持続可能性

 問題Ⅱ、Ⅲではこの設問が想定され、「コンピテンシ-」の観点から、極めて重要なポイントです。技術士としての資質、能力及び技術者の倫理観を示して下さい。 

・公益安全、国民の健康及び福利を最優先

・地球環境保全と次世代に渡る社会の持続性の実現

・法令遵守と高い技術者倫理感

 5.高得点獲得のための戦略

1)最初に課題を明確化

 本文では最初に「何を記述するか」を導入部で示し、解答文の概要を試験官に一瞬で理解させる戦略的なテクニックを使いましょう。

 2) 漏れなく多面性を示唆

 特に課題の解決策では技術、人材 、経済、維持管理、安全性、住民理解、環境保全等漏れがない多面的観点から、具体の解決方法を示唆して下さい。

 3)技術士らしいキーワード

 技術士試験では「専門性+実務感」が評価されるため、最新の技術情報やキーワ-ドを挿入し、技術見識の高さをアピ-ルすることが評価につながります。 

 例:ICT 、AI 、LCA 、予防保全、地域防災力、グリ-ンインフラ、イノベ-ション創出、データプラットフォーム、デジタルリテラシ-、ビッグデータ等  ここで重要なポイントは、設問に対しキーワ-ドが合致しているかです。これがぶれると論理性が崩れますので、必ず、確認した上でキーワ-ドを選択記述下さい。

 4)トレンド・センテンス

 例えば、昨年の「国土交通省白書」や特に本年の「第6次社会資本整備重点計画」等をよく確認し、政府が展開している施策等をチェックしましょう。そのなかで、トレンドであるセンテンスやトピックス・キーワ-ドを拾いあげて下さい。課題解決策等の記載では、これを自身の意見や考え方として主張、織り込むことが、見識の高さや洗練性のアピ-ルにつながります。

5)リスクと対策

 リスクとその対策は、予めどんなリスクが想定されるか、その対応をどうするかを準備しておくことが重要です。これを確実に記述できることが高い評価につながります。日頃からのイメ-ジ・トレ-ニングすることが、これへの準備となります。

6)万能フレーズ

  論述に対しては、例えば以下のような定型文(万能フレ-ズ)を覚えておくと、骨子作成段階や実際の記述をより迅速に行うことができます。

・「~の観点から、以下の課題が存在している。」

・「その理由は以下のとおりである。」

 ・「具体的には~が実例として挙げられる。」」

 ・「したがって~この点を踏まえた対応が重要である。」  

 受験者のみなさん、この点を十分認識し、ロジカルライティングにより解答文作成の準備に取り組んで下さい。

  次回は説得力ある技術士解答文について、ご紹介したいと思います。(以上)

業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

2017年02月12日 作成 / 執筆:タートル講師

前回は、受験申込時の小論文として、5つの業務経歴のうち、何番目の業務を取り上げているかについて述べました。

 

今回は、受験申込時の小論文として、受験時点から何年くらい前の業務を取り上げているかについて記載します。

結果は以下の通りです。

 

 10年以上前:1割未満(1例のみでした)

 5~10年以内:約3割

 5年以内:約7割

 

何番目の業務を小論文に取り上げているか、とは異なり、かなり明確な傾向がありました。

10年以上前の業務を取り上げていた方は1例だけでした。分類上10年以上前としていますが、平成初期頃の業務でしたので

20年以上前の題材を取り上げていたことになります。さすがに古過ぎると思いましたので題材見直しをアドバイスしましたが、

最終的にどうされたのかは追跡できていません。

大半に相当する7割程度の方が、ここ5年以内の業務を小論文に取り上げていました。

 

クロス集計をしているわけではありませんが、

『(業務経歴を5つ書いたうちの)3つ目以降で、かつ5年以内の業務』

を小論文の題材として取り上げている方が多かった、というのが今回の結論です。

 

私の手持ち資料の分析結果ですので、受験者全体の傾向と一致するとは限りません。また小論文そのものの出来が最も重要なことですから、

古い業務は一律に良くないと言う事でもありません。

しかし私が試験官であれば、最近の業務があるにも関わらず10年以上前の業務を小論文の題材に取り上げていたら、資質向上を問う意味でも

「最近の業務の中で、技術士にふさわしいものはありませんか?」と質問したくなります。

 

以上、どの業務を小論文の題材にしようか、と迷った時などに参考の一つとして考えていただければ幸いです。

 

*出願対策講座を行っていますので、講師ページからお気軽にお問い合わせください。

業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

2017年02月24日 作成 / 執筆:タートル講師

受験申込書の「業務内容の詳細」について、今回は『部門や科目のミスマッチ』をテーマに述べたいと思います。

 

業務内容の詳細では、立場・役割・成果に加え、その業務の課題や問題点・解決策等を記述する方が多いと思います。

このうち課題や問題点・解決策の内容が、自分の受験する部門や科目に合致していることが大切です。添削をしていると

時々、この部分が『この部門(科目)の視点になっていない』と感じる場合があります。具体的に例を挙げてみます。

 

建設部門の建設環境科目の受験生が、貴重種の保全の話に終始していて、建設事業のことにほとんど触れていない。

これでは口頭試験で試験官に環境部門と判断される可能性大です。

 

建設部門の鋼構造及びコンクリート科目の受験生が、課題や問題点・解決策の内容として施工計画や施工設備に関する内容

を記述している。たとえ鋼構造物やコンクリート構造物を扱っていても、課題や問題点・解決策(つまり技術士としてふさ

わしいポイントになるところ)が施工関連の内容だと、口頭試験で『それは施工計画ではないでしょうか』と問われる可能性

大です。

 

もし、これらの例のように『部門(科目)違い』と思われてしまうような文章を書いて提出しても、これが原因で受験申込みが

不受理になることはありません。

しかし、無事に筆記試験を合格しても、口頭試験の時に厳しい質問を受ける可能性は非常に高まります。

 

受験申込書を提出してしまったら、文章を訂正することはできませんから、提出前に十分なチェックを受けることが大切です。

 

*業務内容の詳細に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

「技術士試験 目を引く見出しとは」

2026年05月09日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験 目を引く見出しとは」

1.解答文は読んでもらえていない

 私は技術士解答文の最も重要な記述ポイントは、文章を書き過ぎず、紙面に適度な空白があり、整理され余裕を与えられる紙面であることと考えています。

今回は整理された印象の文章、試験官の目を引く見出しの記述テクニックをご紹介したいと思います。 私もかつてそうであったように、技術士試験受験者の大半の解答文は、以下の理由から、試験官にじっくりとは、読んでもらえていないのではないかと考えます。試験官の立場、視点で考えてみると、その心情が良く理解できると思います。  

・文字が乱雑で(濃淡も含め)読めない。文字として認識できない。  

・解答文が、論文等の記述ルールに沿っていない。  

・内容が整理されていなく文章が冗長、結論を瞬時に把握できない。  

・解答文の構成及び内容が、題意と一致していない。  

・余白が全くなく読むことに息苦しさを感じ、読んでみたい心境にならない。

2.見出しによる記述戦略

 試験官は心理的に、見た目で瞬間的にNO!と思われる解答文は、最初から読みたくないのです。乱雑で整理されていない記述意図が不明な文章は、読むこと自体が精神的に苦痛なのです。 従って、記述内容を早期に把握できるように、試験官の視点を見出しへ誘導し、見出し箇所をあえて連続的に斜め読みできるよう意図的にすることが重要です。試験官の負担を軽減する記述戦略であり、これが極めて重要な意味を持つことを理解下さい。

3.第1、第2次選抜に残る 

 多数の解答文の中から、一目見て読んで採点してもらうためには、まず、最終的に読んで貰う前に、第1次、第2次選抜に残こる必要があります。残念ながら、選抜もれの解答文は評価は付きますが、憶測ですが恐らくは、最後まで読んでもらえていないと思います。

4.トレンドキーワ-ドで示す見出し  

 一瞬で読んで、記述文の概要を理解してもらうためには、見出しが目に留まる工夫が必要です。「見出し」「小見出し」は、構成項目を示すものですが、本文記述内容の概説する極めて重要な役割があることを意識して下さい。 このため、「見出しのクロ-ズアップ」がポイントです。単なる派手さではなく、採点者が一瞬で内容と価値を理解させるため、工夫が必要であり参考例等を以下に示します。

5.視点誘導の基本原則 

1)一目で分かる

 例:「老朽化インフラの維持管理における予防保全の導入」 見出しだけで「どんな課題か、どのような解決策か」が伝わり、それ以降の文章を読まなくて済み、試験官の負担を軽減します。特に強調したいことは、太字で濃いえんぴつ芯により、ゴシック字体イメ-ジで見出しをビジュアル的に強調して下さい。私は極論的に技術士試験は記述内容は2の次、最も重要な点は見出しにあると考えています。

 2)専門的技術キーワードの活用

 試験官は受験者の専門技術の素養を見ています。見出しから伝えるイメ-ジは、例えば以下のような専門的技術キ-ワ-ドを見出し文に活用、何を伝えたいかを、素早く試験官にイメ-ジさせることに配慮下さい。

・カーボンニュートラルの実現

・防災への備えはレジリエンス機能

・賢く・安全・持続可能な社会実現

・クラウド情報共有化汎用性の向上

・ナレッジと判断技術の融合

 ・陸・海・空による防災ネットワ-ク連携

 3)差をつけるトレンドキーワード

 見出しへの視点誘導には、課題やその解決技術及び方向性を示すことが効果的です。例えば以下のように、「先端技術を駆使し、積極的な技術開発により、新時代に対応した果敢な取り組みにより、社会へ浸透、定着させる」ことを伝えたい場合、以下のようなトレンドキーワ-ドを見出しに使用することで、説明を加える必要なく、イメ-ジを伝えることができます。

 例1:「危険・苦渋作業解消するロボティクスの導入」

例2:「革新的イノベ-ションの社会実装」

 例3:「雨量等情報のリアルタイム分析による避難誘導システム開発」

6.使い方のコツ 

 小見出しは「結論の要約」に考えると理解しやすいです。抽象的ワードと具体的ワードを組み合わせることで、より説得力が出てきます。一文で何を主張するかを題意に合わせ選択することが重要です。 また、見出し文の体言止めは、その余韻から受けるイメ-ジから、記述内容の幅を広げる効果を発揮することができます。広範、多様な技術知識のアピ-ルにつながります。

 例:「ビックデータ活用とAI技術融合による判断効率、信頼性の向上」

 7.汎用型で目を引く見出し  

見出し、小見出しは解答文の論述構成に不可欠です。一様ではなく、ある程度変化に富んだ多様性を意識する必要があります。一方、どのテ-マにでも使えるように「汎用型」を意識、準備にしておくと解答文の省エネ記述に繋がります。  

例:「△△の発想転換による施策展開」

 「リスク最小化と価値最大化の両立」

 「戦略かつ柔軟な短期及び中長期対策」

8.使える選抜見出し 

 以下に課題分析、解決策提示、技術者倫理、持続可能性、リスク・マネジメント等の観点から、「目を引く」見出しの選抜例を以下に示します。

1)課題分析  

「顕在、潜在するボトルネック」

「〇〇依存体質からの脱却」

「方針と実態の乖離」

 2)解決策提示

「段階的、順応的手法によるリスク低減」

「既存資源有効活用による低コスト化」

「他技術分野の連携による相乗効果の創出」

3)技術者倫理・持続可能社会

「安全性最優先による公益確保」

「透明性確保による社会受容と理解」

「環境負荷低減と経済活動の最適化」

4)リスク・マネジメント

「想定外を減らす仕組みづくり」

「フェイルセーフ設計の徹底」

「多層防御によるリスク分散」

 5)差別化表現

「利便に潜むリスクの抽出」

「複眼的視点に基づく最適方法」

「代替施策によるリスク回避」   

 準備解答文の作成の参考になれば幸いです。次回は作成した解答文の添削効果とそのブラッシュアップの方法について、ご紹介したいと思います。(以上)

「技術士試験の高速記述方法」

2026年05月30日 作成 / 執筆:アニ-講師

「技術士試験の高速記述方法」  

 まもなく6月になります。6月は実践能力向上の月間と位置付け、試験本番に備え記述能力のトレ-ニングに取り組んでいただきたいと思います。今回は試験答案を速く書く、「高速記述方法」をご紹介します。

 1.書くトレ-ニング  

 技術士試験は記述試験です。パソコンではなく全て自分の手で記述しなければなりません。このため単純に「書くトレ-ニング」が必要なのです。加えて制限時間内に記述する必要性があるため、高速記述が求められます。これを鍛えるには以下を実践下さい。理屈ではなく身体で体得する以外にその方法はありません。

1)グリップハンドで握力を鍛える。

 1日で600字×記述用紙9枚=5,400字の記述は、相当握力を消耗します。実際、私は試験本番で一時的に書くことができなくなった経験があります。利き手以外で書けたらどれだけ楽かと本当に思ったぐらい握力を消耗します。是非、無駄なことと思わず、隙間時間でハンドグリップ等で握力強化を継続して下さい。本番での強い味方になるでしょう。

 2)早く書くノウハウ  

 早く書くためにはいくつかのノウハウがあり、それには次のようなものがあります。

 ・筆記用具にこだわる。(えんぴつ、メカニカルペンシルの種類や、芯の太さと濃さ、指や手の保護グリップ、消しゴムの種類)

 ・ペンを軽く握り、筆圧を下げて書く。 ・指ではなく腕で書き、握力消耗を軽減する。

 ・「丁寧きれいな文字」ではなく、無理なく読める、減点されない高速化レベルを維持する。

 ・5分間で何文字書けるか時間を図り、徐々にスピ-ドを加速する訓練を行う。

  ・過去問模範解答や自身の準備解答文の書き写しトレ-ニングを行う。

  ・わかり易く・整理された箇条書きは、字数の削減と記述時間の省エネ対策となる。

 2.構想と構成が全て(設問は3回読む)  

 設問文は丁寧に3回読みましょう。題意は何か、その背景としているもの何か、どのような記述項目がマストであり、技術士らしさを示すには何が必要か等を探りましょう。設問文は要所であえて区切り、頭の中を整理しながら読んで下さい。題意と一致した記述項目を明確にしましょう。この整理と構想による骨子構成の作成が合否を決定します。

 3.題意を見出しに反映  

 上記2で整理した題意を確実に見出しへ反映、例えば以下のようにメモしましょう。 重要なのは題意に沿った確実な構成力です。

 例1.○○に対する多面的観点からの技術課題

(1)財政的観点 

(2)技術的観点

(3)地域社会的観点 

 例2.最も重要と考える課題とその複数解決策

(1)最も重要と考える課題とその理由

(2)複数の解決策

例3.解決策による想定される新たなリスクとその対策  

 (1)想定される新なリスク  

 (2)対策

4.骨子法による記述項目の構想  

 上記3.で題意に沿った見出しが構成されました。次はこの見出しに対し骨子法を活用、その論述軸を構想します。これまで訓練・蓄積してきた多数の技術キーワードを、即時に想起、どのような施策を展開すべきか、どんな効果をアピ-ルすべきかを、思いついた順にメモして行きます。

 5.多面的表現の工夫  

 多面的表現は、①「人、物、資源、環境、社会要求等」の側面で示す場合と、②例えばハード&ソフト対策のそれぞれに対し、緩和対策と適応対策を区分して示す場合が想定されます。どちらが題意に対して効果的であるかを瞬時に判断して、有効な方で記述下さい。箇条書きで示すことで試験官は視覚的に見やすく、理解しやすいです。

6.タイム&メンタルマネジメン

 記述はタイムマネジメントが全てです。最終的な確認、修正時間も予め、考慮しておく必要があります。このため構想及び記述は、制限時間の80%で終えることを想定した訓練が必要です。この際、小見出し等が記述解答文へインパクト効果を発揮できているかを見直して下さい。不足の場合はインパクトある、小見出しに工夫下さい。 本番では想定外、イレギュラ-なリスクも想定しておかなければなりません。(例えば隣席の受験者の貧乏ゆすりや、ちょっとしたしぐさが気になる等)さらに本番はことのほか、自宅とは違い予定どおりにことが進まないことが想定されます。従って、予め精神面でも余裕が必要であり、試験本番におけるタイム&メンタルマネジメントが必須です。

7.合格するための重点トレ-ニング  

 合格するために、以下を重点的にトレ-ニング下さい。

 ① どのテーマが出題されて、3課題は必ず抽出できる。

 ② 問題を見た瞬間に構成をつくる訓練を反復する。

③ 解決策は具体性(工法・数値・管理手法)を示す。

 ④ リスク・倫理・安全まで触れる。

 ⑤ 「技術者視点」と「自分の意見」を明確に示す。

 ⑥最重要ポイントは思考スピードと高速記述しながら次の展開を思考する。

 8.合格を確信する高速化練習  

 私は、初回合格の施工計画分野以降、その後の技術士試験(総合監理、建設環境、河川・砂防、衛生工学)では、いずれも設問を見た瞬間に「書き続けることができる」と確信し、結果として合格できました。その理由は以下にあったと回想します。

 ① 相当数の準備課題を準備したこと。

 ② キ-ワ-ドや準備解答文を、ICレコ-ダ-により3倍速で聞き続けたこと。

③ 業務や技術士受験学習以外でも、速く記述するトレ-ニングを継続したこと。

④ 速攻記述イメ-ジトレ-ニング(骨子法メモ作成)を徹底したこと。

 ⑤ 新しい技術トレンドキーワードを自ら探し集め、解答文に盛り込んだこと。

 どうぞ、受験者の皆さんは自分にあった記述高速化のための方法を見つけて下さい。そして速く記述することを訓練下さい。実際に時間を計測し、1枚解答用紙600字を約20分で書けるよう計画的なトレ-ニングを継続下さい。実際にできないことは本番では決して、達成することはありません。次回は「骨子の速攻作成方法」について、私の経験を踏まえご紹介したいと思います。(以上)

「骨子メモから、合格する技術士試験解答文」

2026年06月13日 作成 / 執筆:アニ-講師

「骨子メモから、合格する技術士試験解答文」

 これまで本コラムでは、解答文に有効と思う記述ポイントについてご紹介してきました。今回はその総括的とも言うべき、骨子メモから、わかり易い合格答案の記述方法について、私の元職場の元新聞記者の方の経験談を踏まえ、ご紹介したいと思います。

 1.元スポ-ツ新聞記者  

 この方は、某スポ-ツ紙の元記者の方でした。縁あって同じ職場となり、若手技術者に対する文章記述方法等の指導を、ご支援をいただきました。  記者としてのスタ-トはプロ野球の新聞記事となる場面を現場から、本社へ伝達する役割だったそうです。今から約50数年前当時は特に、ファーム等の試合はTV中継等がないので、試合現場の先輩記者から渡される伝達メモから、現地の電話から本社キャップへ情報伝達する方法が主流だったそうです。

 2.メモの繋ぎ合せ  

 先輩から言い渡される断片的な試合の場面をメモし、瞬時につなぎ合わせ、即座に文章を構成、それを本社へ伝えることが新人の役割だったそうです。報道という他社よりも速いスピ-ドが求められる勝負の世界ですから、新人が通る道と言え、ハードルが高い状況であったと推測されます。まさに骨子メモから技術士試験解答文に繋げる能力が求められることが容易に想像できます。

 3.わかり易いことの重要性

 1)3秒で印象付ける

  試験官は、解答文をじっくりとは読んではくれません。見た目の数秒間で評価が決まると言っても過言ではないと思います。人の第一印象と同様に、解答文は見た目で判断されます。パットみて読みたくなるような意図的な記述が必要です。 さらに最初の1文で結論を言い切り、試験官へインパクトを与え、「何の話か」を瞬時に伝えることが重要です。3秒で論旨を伝えることを意識する必要があります。特に、導入文は解答文の全体像を印象付ける要素であり、重要な役割を果たします。

 2)「型」に押し込む

 技術士試験はじっくり考えながら書く記述時間はありません。このため、タイムマネジメントの点から、その「型」に押し込んで、時間配分の効率化を図り「結論→課題→原因→対策→効果」に落とし込むことが必要です。 この順に構成するだけで、記述文は論理的になり、試験官から安定した一定の評価が得ることができます。

 3)シンプル文を徹底

 記述文は情報が多ければ多いほど、理解が困難となる可能性があります。「一文一意」を基本とし、「~は〜である。」「〜であるため、〜とである。」など、シンプル文で簡単に読むことができ、読み手の負担軽減に配慮しましょう。とにかく、試験官がスラスラと読めることを第一優先と考えて下さい。

 4.メモから解答文へ  

 想定課題を仮に設定した場合の記述例として、骨子メモからわかり易い解答文へ繋げる方法を以下に紹介します。参考になれば幸いです。

 ●想定課題例:「激甚化・頻発化する自然災害に対し、防災・減災の観点から技術者としての課題と解決策を述べよ。」を設定します。以下のように骨子メモから解答文へと肉付けし、解答文へと繋げていきましょう。

 5.解答文の構成メモ  

1)背景  

◆メモ:自然災害/ハード&ソフト/総合/防災対策

⇒激甚化する自然災害に対しては、従来の設定基準を超過することに備え、ハード・ソフトを組み合わせた総合的な防災・減災対策の強化が重要である。

 2)課題(複数案)

◆メモ:インフラ耐災害/避難伝達/防災意識

⇒その主な技術的課題として、以下が挙げられる。

①既存インフラの耐災害性能が不足している。(既存性能の観点)

②災害情報の伝達が遅れ、避難行動に結びつかない。(情報伝達の観点)

 ③地域住民の防災意識に、個人差がある。(住民意識の観点)

 3)要因

 ◆メモ:想定外/情報共有/防災教育

これらの課題は近年の気象環境の変化に伴う想定外豪雨の頻発や、これによる外力増大に対する既設インフラの剛性及び耐震性の不足、情報共有体制の未整備、防災意識の希薄性がその要因として考えられる。

 4)対策案と有効性

◆メモ:強靭化/弱部/制約/被害最小化/防災情報/避難/社会システム/地域防災力/防災意識/地域コア活動/広域連携

上記課題の解決策として以下の施策を展開する。

 ① 河川堤防の強化等インフラ強靭化と戦略的メンテナンスマネジメント

・災害時の弱部が整備強化されることで、住民生活の安心感が向上する。

・限定財源や人材制約のもと、着実かつ効率的メンテナンスを継続できる。

 ② ICT等情報コミュニティ-ツールの活用と被害最小化社会システムの実装

 ・災害情報のAI等先端技術活用により、平時からの情報共有が可能となる。

・災害予測から避難へ繋げ、社会システムとして国民生活の安全度を向上できる。

 ③ 防災訓練や地域の防災教育の継続による地域防災力の強化

・訓練や教育により防災に関する平時からの危機意識が醸造される。

・地域のコア活動を水平展開することで、広域連携の促進と防災力強化に繋がる。

 6.「キーワ-ドカード」の準備  

 事前に準備するキーワ-ドカード:「ハード&ソフト防災対策」としての例として以下に示します。

数多くのキーワ-ドカードを作成、準備、頭の中の引き出しとして活用下さい。

作成したキーワ-ドは、諸設問への対応と応用が可能です。是非、準備して下さい。 

 ◆ 「ソフト&ハード防災対策」キーワ-ドカード◆

  本課題に対しては、ハード・ソフトを組み合わせた防災・減災対策が重要である。

  主な課題は、構造物の性能不足、情報伝達の遅れ、住民意識の不足である。

 これは、外力増大への対応不足や情報基盤の未整備に起因する。

  したがって、構造対策、ICT活用、教育強化を推進する。

 これにより、被害軽減と迅速な避難が可能、社会の防災力強化となる。

7.技術士らしさの重要視点  

 解答文を、試験官に技術士としてふさわしいと思わせるには、それを感じさせることが重要であり、以下のポイントを重視、記述表現に工夫、技術士らしさをアピ-ル下さい。

・安全、安心の最優先:国民生活の安全、安心や「人命」の最優先を入れる。

・避難行動:予測、情報発信から「避難行動」へつながる社会構築について訴求する。

・事前対策:「備え:事前対策」と「機動:発災時対応」を分けて論述する。

先端技術:先端技術の活用後の効果と残るリスク課題と対策を言及する。

 今回は骨子メモから、わかり易い論述へ繋げることについて紹介しました。次回は試験本番で役立つ、「解答文字マスを埋めるテクニック」について、ご紹介します。(以上)

技術士の基本を押さえる④ どんな人が受験するの?

2017年02月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士は、21の技術部門で構成され、それぞれの専門知識を活かした技術士たちが活躍しています。

技術系の大学を卒業して設計などの業務を行っている人であれば技術士の資格の名前は聞いたことがあると思いますが、具体的にはどのような人が受験をするのでしょうか?

 

・技術コンサルティングを行う人

技術コンサルティングとは、主に公共工事などで、計画を行うような業務を指します。例えば、国や県などがこの部分に橋をかけたい、道路を作りたい、公共施設を建てたいというような場合に、必要な材料や工事の期間、技術的な資料(橋であれば荷重や災害時に壊れないか等)の作成といった設計委託業務を発注します。

そういった設計委託業務を受注する技術コンサルティング会社に勤務するような人は技術士資格の取得は必須といってもいいでしょう。

会社によっては課長昇格の要件になっているようなところもあるようです。

 

・製造メーカで製品設計を行う人

製造メーカなどで設計業務を行う人は、工事などを行う人と比べて社外資格がなくても業務に当たれる場合が多いことから、資格取得を行わず何年も来てしまうといった人も多いようです。

そうした人も自分の技術レベルを対外的に証明できる資格として技術士が挙げられます。

製造メーカの設計は困難な案件を技術提案で解決したという事例が出やすい業種でもあります。

技術士2次試験で求められる実務経験としての経験を積みやすいと言えます。

 

技術士はその腕が認められれば、将来的に独立することも可能な資格です。

将来的なことも見据えて受験に取り組みましょう。

2026年08月
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