2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、信用を失うような行為を行ってはいけません。
今回の技術士倫理網領は、近年言われているコンプライアンスの遵守に近い内容となります。
条文:技術士は、品位を保持し、欺瞞的な行為、不当な報酬の授受等、信用を失うような行為をしない。
官製談合など、公務員法の法律などにより禁止されているもので、不当な報酬の要求を行えば、不法行為として刑事処罰されます。
しかし、民間業者同士の取引であっても、不当な報酬の要求は、罰則はないにしても、コンプライアンス違反として、社内で懲戒処分となります。
技術士は、設計担当などの立場を利用してこうした業者への有利な計らいをする見返りとしてキックバックなどの報酬を要求することが出来てしまいます。
実際に施工や製造を行う下請け業者は、その担当者の意見で仕事がなくなる可能性もあるのですから、こうした要求にも秘密裡に応えてしまうような関係ができやすい状態です。
会社間の契約は、オープンで公正なものでなければ、社会的な信用を得ることが出来なくなります。
個人的に下請け業者などに対して金品の要求や受け取りを行うなどは技術士倫理網領に違反するだけでなく、所属する企業の社会的な信用失墜につながります。
条文:技術士は、相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力するように努める。
技術士は相手の立場に立った協力関係を築く必要があります。
それは、他の分野の技術士や依頼主や雇用主など様々な利害関係者との間の関係になります。
これは技術士は、国際的な問題にも技術で解決するようになるといった、技術士資格の大きな目的の達成にも必要不可欠なものです。
また、近年こうした信頼関係を築けなかったことによる様々なハラスメントの問題にもつながっていきます。
大きな仕事を行うためには多くの人を動かし、その関係を良好に保つ必要があります。
この網領の条文はそのヒントとも言えます。
2017年04月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
一度ふれただけの情報がいつまでも記憶に残っていたら、技術士試験の役にたつと思いませんか?
技術士の二次試験に向けて勉強しているけれど、記憶力に自信がなくて困っているという方も多いはず。記憶力は生まれつきもっている能力だと思ってしまいがちですが、ちょっとした習慣をもつだけでグングンと記憶力はよくなるんですよ。
人間の脳はアウトプットすることで記憶が定着するようにできています。学校に通っていたころのことを思い出してみてください。クラスのなかに国語が得意な人がいたとします。理解がよくできているので、その生徒は先生から頼まれてクラスメイトに勉強を教えていたりしませんでしたか?そして、勉強を教えている生徒たちは人に教えていたからといって、自分の成績が下がるということはなかったはずです。人に教える時間をつかって自分で勉強をした方が成績は上がりそうですが、人に教えた方が勉強はできるようになるんです。
人間の脳は情報を出力することで記憶に定着させます。出力する機会がない情報は忘れられていきますし、積極的に出力した情報は記憶に残りやすくなります。たとえば、ニュースを聞いたときに家族や友人に話すことがありますよね。たくさんの人に話した情報ほど、記憶に残っているはずです。
勉強の場合も同様で、自分が勉強したことをノートにまとめたり、ブログで発信したりすることで記憶に定着してきます。記憶力に自信がないと落ち込む前に情報を出力する習慣をつけてみましょう。ちょっとした習慣を試してみるだけで、記憶の定着度はグンとアップしますよ。
2017年04月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
技術士第二次試験の受験申込も終わり、ほっとしているところでしょうか。
でも、筆記試験まであと3ヶ月もありません。ほっとしている時間はありません。
受験申込の「業務内容の詳細」を書いているときには、「技術士試験に合格するぞ!」というモチベーションがすごく高かったと思いますが、なかなかそのモチベーションを維持するのは大変だと思います。
私は、どのようにモチベーションを保ったか紹介させて頂きたいと思います。
①有言実行
「有言実行」と言えば恰好いいですが、私の場合は、「技術士試験を受験する」ことを明言して、自分の逃げ場をなくしました。
もともと私は、すごく精神的に弱いので、一人で勉強していると、「まぁ、いいか」とか「何とかなるか」って思ってしまうことがよくあります。
ですから、まずは、ブログやFacebookで、「受験します!」宣言をしました。
それから、友人に、「今から喫茶店で勉強します」みたいな内容をLINEで送ったりもしました。
「勉強する」と言ってしまえば、案外できるものです。
②学習結果の可視化
「これだけ勉強した」というのが見えると、充実感もあり、自信もつきます。ですから、私は、ノートを惜しげもなく使いました。
「択一対策の用語のまとめ用ノート」、「択一対策の過去の計算問題の解答用ノート」、「記述式の論文記述ノート」...
それぞれ、大きめの字を書き、1行空けて書き、区切りのよいところでページを改め、次の項目は見開きの左側のページから始める。
大きく空いたスペースがあったり、白紙のページができたりしますが、結果的に後から見やすいものになりましたし、私にとってはそれ以上に、「多くのページを使って勉強した」と実感できることが良かったと思います。
私はこの方法でモチベーションを保ち、幸運にも、機械部門も電気電子部門も1回で合格することができました。
どなたにでも当てはまるかどうかは分かりませんが、ご参考になれば幸いです。
2017年05月07日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士試験は、技術士に相応しい課題解決能力を有するかどうかを試験官が判断する
試験です。
でも、試験官はどのようにして判断するのでしょうか?
600字問題は知識問題なので、判断しやすいかもしれない。でも、1200字問題や
1800字問題はどのように判断するのだろう?
整理すると次の点がポイントです。
1)試験官が求めた内容を受験者がきちんと回答したか?
2)適切なキーワードが回答の中で使われているかどうか?
3)記述内容が論理的か?論理の飛躍がないか?
4)記述内容が分かりやすいか?
これをもう少し説明すると次の通りです。
1)試験官が求めた内容を受験者がきちんと回答したか?
・問題の構成と回答の構成を合わせるのが基本です。
・例えば、項番を合わせると、わかってますよ!とアピールしやすい。
2)適切なキーワードが回答の中で使われているかどうか?
・試験官が求めている内容に沿ったものかどうかをチェックする最も
簡単な方法は想定するキーワードが使われているかどうかです。
・そして、そのキーワードを正しく理解して、活用していることを
アピールすれば、知識レベルでは合格点をもらえます。
3)記述内容が論理的か?論理の飛躍がないか?
・回答した内容に論理の飛躍があったり、根拠が不明確なものはダメです。
・「xxである事は明確である」なんて表現は最悪。xxはyyである。そして、
yyはzzである。従って、xxはzzであるといった三段論法。
・もしくは、xxはyyであるが、同時にzzでもあるので、注意が必要である。
なぜなら・・・と対比法を使う。
・要は、相手が「ちょっと違う」「そうじゃないでしょう」「おかしい」
と思わせないこと。確かにそうだと思わせること。
4)記述内容が分かりやすいか?
・一見矛盾するが、論理的であるには、わかりやすくなければいけない。
・受験者が書いた意図が正しく試験官に伝わらなければ、論理的でないと
判断されてします。
・これを防ぐには、図表を使って、試験官の左脳にイメージを描かせること
がやはり有効である。
・そして、共通のイメージをもたせた上で、論理的に説明すると、わかった!
となる。つまり、合格です。
試験官の左脳(イメージ)と右脳(論理)の両方にアピールしましょう。
例えて言えば、ジャブとストレートを組み合わせるように試験官をKO(=合格)
しちゃいましょう。
2017年05月24日 作成 / 執筆:タートル講師
技術士第二次試験まで2ヶ月を切りました。
択一あるいは論文作成について、勉強の真っ最中だと思います。
順調に試験の準備が進めば良いのですが、仕事で突然のトラブルが発生したり、プライベートで大きな問題が発生したりで必ずしも予定通りになるとは限りません。
思っていた準備ができていないと、「今回はダメだろうから受験を見送ろうか」などと考えてしまうこともあるとは思いますが、試験を受けなければ合格の可能性はゼロです。
受験申込みをしたのであれば、万難を排して筆記試験を受験すべきです。
さて、今回は建設部門を対象にして、受験準備が十分にできないときでも、「これだけは最低限やっておきましょう」ということを述べたいと思います。
課題解決能力を問う論文(問題III)について、様々な課題に対応できる解決策を準備しておきましょう。
問題IIIでは、ある大きなテーマについて課題をいくつか挙げて、それらの課題に関する解決策を問うような設問が良く見られます。このときに、幾つか解決策の方向性を準備していれば論文の構成を考えることができると思います。
例えば、「ICTの活用」というのは様々な課題の解決策として有用です。
建設部門で良く出題されるテーマとして、担い手不足・老朽化インフラ対策の2つを考えてみます。
担い手不足であれば、熟練技術者の大量退職や若手技術者の不足を解決する方策として、ICT活用が有効です。老朽化インフラ対策でも、大量の老朽化インフラを効率よく点検する方策として、ICTの活用は有効です。
もちろん、個別の具体策はテーマによって違ってきますが、解決策の大きな方向性としては間違っていません。
このように、様々なテーマの解決策として利用できる「コンテンツ(ネタ)」を準備しておくことで、論文の骨子をうまく作ることが可能です。
しっかりと試験準備をすることが大切なのは言うまでもありませんが、どうしても準備ができないときであっても、可能な範囲で準備をして試験に挑みましょう。
*筆記試験対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年06月25日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験まで、あとひと月を切りました。
皆さん、勉強は順調に進んでいますか?
計画通りに進んでいない方で、「今年度は、もう無理だから、受験やめようかな」と思っている方はいませんか。
でも、諦めないで下さい。
受験を止めたら、絶対「技術士」になれませんよ。
計画通りに進んでいなくても、諦めずに頑張って下さい。
以下、私からの「諦めないで」メッセージを記します。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。択一式で、5つの選択肢のうち、「明らかに間違い」を見つけられるだけで、正解する確率は間違いなく上がります。この確率の上昇の積み重ねが択一式60点獲得の秘訣だと思います。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。少しでも情報を頭に入れればよいというつもりでいいと思います。試験の直前に見たノートに書いていたことが試験に出たので合格できたということをよく聞きます。それは、最後の最後まで、諦めずにノートを見ていた人が言えるセリフです。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。まとまった勉強時間を作る必要もありません。10分の時間があれば勉強できます。過去問1問解くには、10分あれば大丈夫でしょう。ノートの1項目見直すにも、10分あれば大丈夫でしょう。「まとまった時間を作らなきゃ」って構えるとしんどいです。10分の勉強を積み重ねていって下さい。無理せず、できることをやっていきましょう。
2017年06月28日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
日本技術士会より技術士制度改革について提言がありました。
1.更新制度の導入
技術士には自己研鑽、資質向上の責務を果たすためCPDの努力義務がありますが、更新制度はありませんでした。
5年に1回程度、更新講習の受講義務化の予定です。
2.技術士補の廃止
技術士補登録の意義がほとんど無いのが現状です。
第二次試験の受験資格として技術士補を利用している人もほとんどいない状況です。
利用価値が無いものは廃止されるのも仕方ないかもしれません。
3.国際的通用性
国際エンジニア連合(IEA)の考えでは、今の日本の技術士制度ではそのまま国際資格認定されず、追加審査が必要なようです。
今後、第二次試験を見直し、対応できるようになりそうです。
4.他の国家資格との相互活用
技術士資格は「業務独占」ではなく、いわゆる「名称独占」資格なため、メリットが少ないと思われています。
他の資格受験時に一部試験免除などのメリットが少しありますが、今後対象を拡大していきたいようです。
上記は筆記試験受験時には特に関係ありませんが、口頭試験時は多少関係してくるでしょう。
また技術士を目指している以上、日本技術士会の動向はしっかり把握しておくことは大事です。
合格してからではなく常に情報にはアンテナを張ることが技術士には求められると思います。
2017年08月08日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
直近の技術士二次試験の試験結果より、どのようなことがわかるのでしょうか?
全体合格率
受験者数 31635人 合格者数 3648人 合格率 14.6%
合格率は10%台となっており、難関であることには変わりありません。
分野で言えば、建設部門が受験者数の5割以上を占めており、建設部門での合格率が全体にも反映されてきていると言えるでしょう。
建設部門合格率
受験者数 17535人 合格者数 1786人 合格率 13.1%
建設部門での合格率は全体と比較すると同水準となっております。これは、受験者数が少ない部門では合格する人の割合が多く、合格率が跳ね上がっていますが、難易度が変わっていることではないということを示しております。
建設部門ではそれだけ技術士資格の需要があると言えます。これは建設コンサル会社などの官庁受注の必須条件として、技術士資格者の人数などの規定があるためです。
年代別試験結果
では、技術士二次試験は何歳の人が受験を考えている傾向にあるのでしょうか?
受験者平均年齢 43.5歳 合格者平均年齢 43.1歳
平均年齢として40代前半で受験をしている人が多い傾向にあります。
しかし、合格率で最も高いのは30代の16.4%でした。
ここから言えることは、受験の条件を取得することができた場合、早めに受験した方が合格しやすいということができます。
年齢が上がっていくと、記憶力が落ちてきたり、勉強に対する怠惰な感情などが生まれやすくなってしまいます。それ以外にも、仕事面でも重要なプロジェクトを任されたり、家庭面でもやらなきゃならなければならないことが増えてくるでしょう。
統計では20代での受験者もいますので、技術士二次試験の受験資格を取れたら早めに受験をすることが合格への近道とも言えます。
高齢の方でも諦めてはいけません。
70代での受験者も存在して、合格者も出ているのも特筆すべきでしょう。
世間では引退している年齢でも、努力を続けられていることには頭が下がる思いです。
技術士二次試験は絶対に合格するという気持ちがとても重要な試験であると言えます。
2017年08月09日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の2次試験は時代とともにどのような変化を遂げてきたのでしょうか?
公開されている統計データより振り返ってみます。
過去を振り返ることで、これからの対策を考えることができます。
昭和33年~43年
技術士二次試験の創成期と言える時代です。この時の受験者数は1300人から2000人程度と今と比べて受験者数も非常に少ないです。合格率も60%を超えている年もあり、受験者の半数以上が技術士となっていた時代です。
しかし、まだ大卒の人も少なく、日常の業務で高度な技術を必要とする業務が少ない時代ですので、この受験者数は納得できるものです。
昭和44年~昭和53年
年々受験者数が増加して、昭和52年には5000人を超えております。
最初の頃と比べると受験者数が増えてきたと言えますが、まだ現在のような受験者数ではありません。
この頃になると、合格率も下がってきて20%台まで落ち込んでいます。受験を行う人が増えると合格率も低下してくることが分かります。
昭和54年~平成元年
昭和61年には受験者数が1万人を突破しました。しかし、それと反比例するように合格率は10%台まで低下します。ここまで来ると技術士資格の知名度も上がってきているものと言えます。また、難関資格であることも同時に世間的に知られるようになってきます。
平成2年~平成12年
受験者数が徐々に増え続け、平成12年には4万人に迫る勢いです。合格率は10%を切って安定するようになります。合格率一桁台の取得が難しい資格となります。
平成13年~
平成13年からは、より幅広い技術分野での技術士の育成を目的とした総合技術管理部門の技術士資格の試験が始まりました。この場合、一度一つの部門で技術士となって人が受験するため、受験までのハードルも高くなります。
しかし、ここにきて、合格率が一桁台だったのですが20%を超える年も出ております。その後は10%台後半を推移し、現在に至っております。
ここから言えることは、一昔前の技術士よりは今の方が易しいと言えるのではないでしょうか?
他の資格でも言えることですが、難しすぎる資格というのは、実践ではあまり出てこないような部分が出題範囲となるため、資格取得の勉強と実務がリンクしないという状況が出てきます。
技術士はその反省を踏まえて、適度な難易度に調整されていると言えるでしょう。
2017年08月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の口頭試験では、どのような質問でも、その場で答えを見つけて、口頭で回答しなければなりません。これは、事前の予行演習などを行うなどの対策は当然ですが、それでもなお、その時に想定できなかったような質問が飛んできてしてしまい、パニックになってしまうという状況に陥ってしまうこともあり得ます。
こうした状況でも冷静さを保って、どのような状況であっても、その時に自分の知識の中から最も近いと思われる最適解を探し出す必要があります。
それを達成できるためには、臨機応変力を高める必要があります。
トンデモ学習法その弐「英語で話す」
主に日本国内にいると、必要性がなければ英語で会話をするということはあまりありません。日本人のほとんどが英語を学んでおり、読み書きや簡単な会話を学校で学んでいます。
しかし、日常会話ができるという人を見かけることはあまりありません。これは日本人同士の中にいると英語で話す必要性がないからです。
何か外国人が集まるような場所に行って、英語で話す機会をもってみましょう。
東南アジアやフィリピンなど英語が分かる国の人と話す場合でも同じです。
これの効果としては、過去に学んだことをいかに瞬時に引っ張り出すかということになります。
脳の構成として、過去に学んだことを思い出すことで、身に着けた知識を話したり、再度思い出しやすくするということです。
会話は台本通りにはいきません。さらに相手は日本語を理解できていませんので、英語でしか意思疎通ができません。
こうした状況に自分を追い込んで、学校で学習した英語を思い出し、コミュニケーションの道具とすることで、その場で相手の表情を見ながら、自分の伝えたい内容を話すということも臨機応変力を磨く手段の一つとなるでしょう。
一見すると、技術士試験とは全く関係のないことでも、臨機応変力を高める訓練となることが言えます。
これを身に着けることで、予想ができないことばかりの人生もうまく乗り切っていくことができるでしょう。
2017年08月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「勉強しなきゃいけないんだけど、関係ないことをして時間を無駄にしている」と感じたことはありませんか?ひょっとしたら、時間の無駄遣いをしていることに気づくことなく「時間がない!」と焦っているかもしれませんね。勉強の妨害をしているものの正体は「習慣」です。
技術士試験に向けて学習を進めようとしているけど、思いついてもすぐ行動できず、自分のことがだらしないと思った経験は誰にでもあるでしょう。例えば、仕事が終わって家に帰ってくるとテレビをつけてしまったり、疲れたから横になって気づいたら寝ていたり、失敗は誰にでもあるものです。一度や二度ある程度であれば問題はありませんが、繰り返し同じことをしてしまう場合は「失敗」という言葉で片付けられません。それは「習慣」になっているからです。
私たちの生活はほとんど、無意識の行動によって支えられています。心理学者スタノビッチとウェストは人間が無意識の行動「システム1」と意識的な行動「システム2」によって選択を行っているという研究結果を発表しました。例えば、最寄り駅から自宅まで向かっている途中、何も考えていなかったのに気づけば家に着いていた経験をしたことは誰もがあるでしょう。システム1は脳にかかる負荷を軽減するために、ルーティン作業を無意識に行っています。新しいことや考えて判断をする場面ではシステム2が使われており、脳に負荷がかかっています。
つまり「家に着いてすぐ勉強を始めず、テレビをつける」という行動を繰り返している場合は、脳が帰宅後の行動をシステム1で処理しています。「家に着いたらノートを開いて勉強を始める」という行動をするためにはシステム2として処理されるため、最初は続けることが辛くなるでしょう。ですが、逆に言えば、帰宅後の勉強が習慣となれば辛いことではなくなります。心理学者ウィリアム・ジェームズは新しい習慣を作るためのステップとして以下の3つを挙げています。
新しい行動を習慣にすることは苦労が伴います。しかし、習慣に着いてからは負担がかからなくなり、楽になりますから、最初の段階での努力を惜しまず行ってみましょう。
2017年10月11日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
記憶は忘却するものです。有名なエビングハウスの実験によると、20分後に42%、1時間後に56%、1日後に74%、1週間後77%そして1ケ月後にはなんと79%が忘れてしまうという結果が出た。7月の技術士試験二次試験(筆記試験)が終わってから3ケ月近く経過している。エビングハウスの実験には含まれていないが、8割は忘れているでしょう!合格発表を受けてから回答を再現しようとしても、2割ぐらいしか覚えていないということでしょう(涙)。
試験直後に再現論文を作成した皆様は、もう一度読み返して、記憶を呼び返しましょう。もし、もし、もし、まだ再現論文を作成していない人は頑張りましょう。今回、伝えたいことは、二次試験(筆記試験)に向けて作成した技術ノートも有効だということです。これを読み返すと、多くのことを忘れてしまっていることにびっくりする方もいるかもしれない。正直、私も読み返して、どんだけ忘れているのかと驚きました。
また、スマホ等に技術ノートの内容を録音した人がいたら素晴らしい!これって効果的なのよね。私も、自慢ではないが、スマホに録音した技術ノートの内容を聞き返すと、綺麗に忘れていることばかりなので、逆に新鮮でした。脳は、不要な知識は忘れようとします。でも、一回忘れたものをもう一度思い出すと、脳はこれは覚えておかないといけないものと判断して、再現しやすいような領域に保存します。何度も何度も聞いていると、すぐに再現できるところに上書きしてくれます。つまり、これが記憶の定着ということなのです。
忘れた今がチャンスです。12月上旬が口頭試験だとすると、10月末に記憶を再現させた上で、11月末にも再度集中的に記憶を再現すると、12月の上旬には自信と余裕を持って口頭試験に臨めるようになります。試験は、残念ながら他人との比較の試験です。みんながまだスタートしていないこの時期に、半歩でも良いので、12月の口頭試験に向けて前進しよう!
そうすることで、一歩も二歩も人の先を行くことができます。10月31日の合格発表で、幸運にも合格だったけど、論文判定がBの人は要注意です。つまり、通常ならB判定は不合格だけど、論文判定は合計点なのでかろうじて合格した人です。口頭試験で狙われるはまずこの受験生です。そして、論文に対して何か補足はありますか?と聞いてくる可能性が高い。最後のこのチャンスをしっかりと活用して挽回してください。間違っても、「特にありません」とか、「忘れた」とか、「無言。。。」はダメです。不合格確定です。部門によって異なりますが、不合格の目安は2割です。この2割に入らないようにすることが重要です。
つまり、筆記試験がAA判定の人は、守りの戦略です。取りこぼしがないように入念に準備しましょう。筆記試験がAB判定やBA判定の人は攻めの戦略です。助け舟を見逃さず、リカバリーして合格の栄冠を手中にしましょう。
以上
2017年11月03日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
10月31日に2次試験(筆記試験)の合格者が発表されましたね。
結果がABの人は、口頭試験の準備を入念に進めましょう。
結果がAAの人も、口頭試験の準備は進める必要がありますが、もう一つ欲張りませんか?
2年連続2部門に受験して、ストレートで合格しようと思ったら、スタートダッシュが
重要です。本格的な勉強は年明けになるにしても、総合技術監理部門の受験の決心を固めましょう。
筆記試験がAAの人は、それまでも入念に準備されて実力を有する方だと思います。作成した
技術ノートを見返したり、口頭試験の想定質問をリストアップしたり、それへの回答案を
作成したり、模擬面談をしたり、それだけでもう一杯いっぱいだと思います。
でも、面接は試験官からの質問に対して、結論+理由+補足の三段論法で回答するように
して、3義務2責務をしっかりと覚えていれば、AAの人はほぼ大丈夫!
ちょっと時間の空いている時に、本屋に行くか、アマゾンをアクセスして、総合技術監理の
対策本を2−3冊購入して11月中に読んでおきましょう。できれば、年内に総合技術監理部門
チャレンジのための作戦を立てましょう。
そのあとは、口頭試験の準備に集中して、それが終わったらちょっと休憩しましょう。
でも、ずっと休憩するのではなく、あらかじめ準備した総合技術監理部門へのチャレンジの
戦略に沿って、準備を始めましょう。日本技術士会では従来青本と呼ばれる総合技術監理部門
を目指す方のための教本を発行していましたが、内容が古くなり、かつ在庫もなくなったと
いうことで販売終了しています。
それでも、やはり青本は基本のバイブルです。青本をやはりしっかりマスターした上で、
最新の情報をネットや参考図書で集めて、その内容を理解しようとすると、やはり年末年始
あたりからスタートするのがオススメです。
口頭試験が終わってから、総合技術監理部門にチャレンジしようとしても、作戦を立てている
うちに年度末になって、結局は受験申込書を作成する段階から勉強を開始することになる。
でも、総合技術監理部門への理解が浅いので、十分にこなれた申込書(特に小論文)を書く
ことができず、トライしても、残念という結果になりかねない。
総合技術監理部門の勉強は後で良いので、その学習の戦略を年内目標に立てましょう!
そんなことをする人はきっと少ないでしょう。でも、だからこそ他の受験者よりも一歩先行
することで、受験というマラソンのスタート時期にはもうトップスピードで駆け抜くことが
できるのです。
ぜひ、口頭試験の記述がAAの人は、欲張って、現在の試験だけでなく、総合技術監理部門を
含めてダブルタイトルホルダーにストレートで勝ち取ってください。
以上
2017年11月19日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
最後の頑張り
技術士の筆記試験(二次試験)で合格した人は、技術士の登録まであと少しです。過去の実績では分野に
よっても異なるが口頭試験に概ね9割程度は合格している。しかし、これは逆に言えば1割は不合格に
なっているということだ。その1割に入らないためにはどうするか!と考えるか、合格の5割に入るには
どうするか!を考えるか、それとも合格の上位に入るか!と考えるかによって、学習の戦略は異なる。
不合格の1割に入らないための戦略
筆記試験の記述問題の評価がA/Aではなく、A/BやB/Aの方は要注意だ。特に、口頭試験では、課題解決
能力を問う問題IIIも口頭試験の試験官の面接材料として配布される。したがって、なぜ評価がBだったのか
をしっかりと反省する必要がある。技術士の資質として、「フォローする」という能力が問われている。
このため、口頭試験でのツッコミは必然的に厳しくなることを覚悟すべきだ。これに対応するには、入念
な準備をするしかない。
合格の5割に入るための戦略
要は合格者の平均像を目指すということだ。技術士のセミナーやこのAXS技術士システムの先生が指摘する
ことを真面目にきちんとマスターすることだ。現在のパターンは25年度から5年目なので、口頭試験の
傾向と対策も多くの先生が指摘する通りだ。オーソドックスな質問を50問程度は用意して、それへの回答を
用意すること。模擬面接を最低でも3回程度は実施して、想定問答の見直しをすること。忙しい日常の中で
も、時間を捻出して、頑張れば、合格の5割には入れるだろう。
合格の上位に入るための戦略
記述問題がA/Aの人は、単に合格するだけではなく、今後の後輩の規範になるような受験姿勢と受験勉強を
しっかりとしてほしい。想定問題も100個程度は用意し、模擬面接も4-5回を目指そう。もしくは、用意した
想定問答をスマホに録音して、隙間時間に何度も何度も繰り返し聴きましょう。何度も自分の問答の様子を
聞いていると、ちょっと流れが悪いなあとか、冗長だなあとか、説明がロジカルではないなあとか気づく
ことがある。ぜひ、自分自身で一人ツッコミをして、問答内容をブラッシュアップしてほしい。また、
次のようなプレゼンスキルを試してほしい。
1) 人の評価は最初の3つの印象でほぼ決まる
技術士にふさわしいと試験官に感じてもらえることが重要。身なりや行動、最初の挨拶。
受験番号や名前を述べるときが最初の勝負。試験官の方を向いて、相手の視線を感じながら
ゆっくりと明瞭に落ち着いて受験番号と名前を伝えましょう。人物評価は、最初の印象と
二回目の印象と、三回目の印象でほぼ決まるという。つまり、口頭試験前の書類による印象と
入室時の見た印象と、次の受験者が話す声の印象であなたの印象=評価はほぼ決まるのです。
2)口頭試験は加点主義
口頭試験の試験官は、筆記試験であなたの答案を見て合格と判断してくれた人です。つまり、あなたを
合格させようとしている。その期待のそう努力をすることは当然の責務です。しかし、本番の口頭試験
では、回答に困るような質問や、回答しにくい質問、質問の意味がよくわからない質問がある。
そのような時にはどうすべきでしょうか?適当に答えるのはダメです。時間の無駄だけではなく、試験官
の印象まで悪くなる。必ず質問の主旨を再確認して、相手の意図に合うように回答しましょう。
また、本当に知らないことは「すいません。その点は不勉強でよくわかりません。」「うまく説明でき
ません。この後しっかり調べて勉強します。」などと潔く降参して次の質問をお願いしましょう。
3)試験官との論争は禁物
優秀な受験者ほど、自分の知見や意見に自信を持っていることが多い。試験官が理不尽なことを言うこと
もないとは言えない。そのような時に論争するのは厳禁です。これは座談会ではないし、議論の場でも
ない。あなたは評価されている立場です。「へりくだる」必要はないし、自分の意見を曲げる必要もない
が試験官に対する攻撃は最低です。そのような場合にも、「そのような見方があるのですね。勉強になり
ました。」とか、「この件は議論の余地がないと考えていましたが、そのような解決法もあると気づく
ことができました。ご指摘ありがとうございます。」など、要は相手の立場を理解し、試験官の意見を
尊重する姿勢を崩さないことが肝要です。
4)PREP
プレゼンテーションのスキルの一つにPREP法がある。このPREP法とはPoint、Reason、Example、
Pointの4文字のイニシャルだ。つまり、まず結論を述べ、その理由を述べ、その例を示し、最後に
結論をもう一度述べる。これと真逆なのは、背景→条件→考慮事項→理由→(最後に)結論。公務員が
陥りやすいパターンだ。口頭試験では時間の制限がある。PREP法でまず結論を述べたら、試験官の顔を
見て、「理由を詳しく説明した方がいいですか?」「この内容で詳しく説明してよろしいでしょうか?」
とか聞いてから次に進むのがお勧めだ。試験官によっては、PREPの最初のPで「次の質問に移ります」
と言ってくれることがある。その場合にはPREPの最初のPだけで回答になっているので、貴重な時間の
節約以上に加点を繰り返せるという効果がある。
5)イメージとロジックで人は納得する
人は物事をイメージして、ロジックを理解できたときに納得する。これは人間の脳が左脳と右脳に
分かれていることに起因する。これは、口頭試験の特に小論文(詳細業務)の説明のときに意識すべき
だ。つまり、例えば「橋梁」の改善を説明するなら、どんな橋かを試験官にイメージしてもらうことが
先決だ。幅員10mの橋なのか、100mの橋か、それとももっと巨大な橋なのか。どんな橋なのかの
イメージがずれていたらこれは悲劇だ。何を説明しても質疑が食い違ってしまう。手振りをまじえなが
試験官との間で同じイメージを共有できたら、次は冷静に端的にロジックを説明する。課題は3点です。
目的はこれです。解決策は3つありますが、私はA案が最適と判断した。その理由は3つあります。この
ようにマジックナンバー(=3)をうまく活用しながら説明すると、人は納得した気になるものです。
6)沈黙を恐れない
口頭試験で最悪なのは試験官の質問に対して回答できずに無言の時間が続くことだ。これは時間の無駄
だけではなく、印象も悪くなるので最低の対応だ。分からなければ、「すいません。勉強不足です。
また、勉強します。」等でなんとか切り抜けよう。口頭試験は加点主義なので、わからないことを
わからないと回答しても何も減点されません。場合によっては潔ぎ良い態度として好感される可能性
さえある。そのような受動的な沈黙は避ける必要があるが、能動的な沈黙(=間)を使えれば、プレゼンの
上級者だ。つまり、試験官の質問に対して、先のPREPの最初のPを説明する。そのあと、わずか1秒の
沈黙、つまり間をおく。そして、その1秒間の試験官の反応を見極めて、PREPの理由に続くのか、
それとも、先に行ったように「続けてよろしいでしょうか?」と試験官とキャッチボールをするのか、
その後のプレゼンを微妙に起動修正させる。大切なことは話すことではなく、理解してもらうことだ。
そのためには、間をおくことがとても有効だ。
口頭試験の目的は合格することだ。そのためには、不合格の1割に入らないという戦略でも、合格者の5割、
つまり平均的な合格者の戦略でもいいと思う。しかし、本当に合格して、技術士として活躍したいと考えるの
であれば、合格の上位者を目指して欲しいと思う。技術士試験に合格するのはゴールではなく、スタートだ。
技術士として活躍するには、物を書いたり、講演で話をしたり、経営者の相談に乗ったりすることがある。
そのようなことに対応できる能力を有するのかどうかを試されているのが試験だが、同時にそのような能力を
伸ばすチャンスでもある。単に合格するのではなく、上位者での合格を是非目指して欲しい。
サッカーに例えて言えば、1点差で勝利するのではなく、2点差で勝利を確実にするのではなく、3点差を
つけて、圧倒的な勝利を目指して欲しいと思います。そうすることで、相手に1点を取られても、2点を
取られても、勝利=合格できると確信します。
最後の一踏ん張りです。頑張ってください。
以上
2017年11月25日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
技術士法施行規則の一部を改正する省令案がまとまり、現在パブリックコメントが実施されています。
これから第二次試験を受験される方は、ご一読されることをお勧めします。
ここまで来ると、ほぼ確実に技術士法施行規則の改正が行われます。
2019年度から変更となり、まだ、来年度(2018年度)は、従来の制度で実施されます。
今年度、第一次試験を受験された方は、今、合格発表待ちの状況かと思いますが、
自己採点で合格点を取っている方で、経験年数があって来年第二次試験の
受験資格がある方は、すぐに第二次試験の準備を始めて下さい。
制度の変更内容をおおまかに言うと、「現在、マークシート方式で行われている必須科目が、
論文方式になる」ということです。
合格者数を確保するという意味で、極端に難しくなる(合格率が下がる)ことはないと
思いますが、文章を書くのが苦手な人にとっては辛い改正になります。
また、過去問がありませんので、どのように勉強すればよいか、手さぐりになってしまうことでしょう。
ですから、来年度に第二次試験の受験資格がある方は、ぜひとも、今から勉強を始めて下さい。
頑張って下さい。
2017年12月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
ふとんに入ってからすぐに眠りにつけていますか?30分以上目がさえてしまって入眠できないという人は、入眠障害かもしれません。前回は睡眠不足の対処法について紹介しました。今回は眠れないときに対策を確認していきましょう。
普段からすぐに眠りにつけない人でも、だいたい何時ごろに眠りに落ちているか感覚はあるはずです。たとえば、12時ごろふとんに入ったけど、2時ごろ眠りについていると感じているとしましょう。その場合、なかなか寝付けないからといって、ふとんに入る時間を11時にしたり、10時にしてもあまり意味がありません。ふとんに入る時間を無理にはやくするのではなく、眠る時間にあわせてふとんに入りましょう。
いつも2時ごろに眠くなるという人であれば、2時まではリラックスタイムです。このとき、パソコンやテレビをつけてはいけません。暖かいお湯を飲むなどしてゆったりとした時間を過ごしましょう。もちろん、スマホをいじるのもよくありません。そして、いつも眠りにつく2時ごろに布団へ入るのです。これを習慣にしていくと、徐々に眠くなる時間が早くなってきます。2時に眠くなっていたのが1時30分ごろ眠くなり、1時になり、12時になるという具合に改善が可能です。
リラックスタイムには、ヨガや瞑想といった心を落ち着かせるような時間の過ごし方がオススメです。ヨガにもいろいろな種類がありますが、「陰ヨガ」というリラックス効果を高める効果があるヨガもありますから、うまく活用しましょう。このときにスマホやパソコンなどでヨガの動画をみてしまうと、どうしても光の刺激を受けてしまいますから、事前に覚えておくか、紙に書くなどしておきましょう。あまり型にこだわりすぎないことも大切です。
眠れないときの対策を上手に活用して、技術士試験に万全の体調で挑みましょう。
2017年12月23日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士試験にチャレンジしようと考えている人へ
是非頑張ってください。しかし、合格するには条件があります。それが冒頭のタイトルの3つです。
1)志を持つ
2)計画を立てる
3)やり抜く力
逆に言えば、この3つを実践したら不合格になるのは難しいだろう(笑)。
最初の「志を持つ」は、自分がなりたい技術士像を想像して、バリバリと活躍する姿をイメージすることだ。講演したり、執筆したり、コンサルしたり。そんなリアルな想像をして、自分は技術士になるんだと確信することだ。これが何よりも大切だ。
次は、チャレンジする「計画を立てる」ことだ。お勧めしたいのは確実に、そして一回で合格するだけでなく、複数の部門に連続して合格するような計画だ。ポーカーで言えばストレートフラッシュのような計画だ。どのような計画を立てるかはあなたの志次第だ。しかし、添付のような計画であれば、1月からのスタートダッシュが重要だ。
最後は、やり抜く力だ。コツはスタートダッシュとマジックナンバーの三回だ。すべての計画には締め切りがある。技術士試験は技術士としての資質と能力を確認する試験だ。本来なら絶対評価であるべきだが、記述問題や口頭試験ではどうしても他の受験生との比較で判断する要素が生じる。このため、他の受験生との差別化を図った「光る回答」や「輝く問答」が望まれる。そのためには、ブラッシュアップの過程がどうしても必要だ。お勧めは三回だ。例えば技術ノートを一度作って終わりでは記述能力を磨くことは難しいだろう。口頭試験の想定問答も一度作って終わりでは、自然な問答は期待できないだろう。二回でも不十分だ。もちろん多ければ多いほど良いが、時間は有限だ。これまでの経験から言えば、三回がベストかつマストだ。
高い志を持ち、適切な計画を立てて、強い意思力でやり抜く。
そんなあなたが技術士にふさわしくないわけがない。是非チャレンジしてください。
2017年12月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士試験は、言わずもがな多くのことを覚えなければならない試験です。
そのためには一度勉強した内容を忘れないようにしなければなりません。
勉強をしていても、実際に記述式の問題が出されると、なかなか思い出すことに時間がかかってしまい、実際の試験では白紙の解答用紙を返却しなければならなくなってしまうこともあるかもしれません。
そんな時に、自分の記憶力はなんて頼りないのだろうと考えてしまうこともあるでしょう。しかし、人間の記憶力にはそこまで大きな差がないということもよく言われています。
では、どうして記憶が定着していないのでしょうか?
そこには技術士を取得することが目的となってしまっていることに起因してはいないでしょうか?
記憶力は興味から生まれる
子供の頃、面白いと思ったことを大人によく話した経験はないでしょうか?面白いと思ったことは良く覚えることができます。
逆につまらないと思ったことは、なかなか覚えることができません。
ではどのようにしたらつまらないことにも興味を持つことができるのでしょうか?
まず調べてみる
技術士の参考書だけで勉強をしている方も多いのではないでしょうか?一見すると効率的に見えるような勉強方法ですが、参考書の内容に興味を持っていますでしょうか?
内容が面白い参考書はなかなかないものです。
参考書で見つけたワードを取りあえず、インターネットで検索をしてみましょう。
するとそれに関連する面白そうな話などが多く出てくることに気づくと思います。
これも技術士に関する勉強の一環になります。
インターネットでは最新の技術なども載っていることもあり、最新の技術が出題される技術士試験では、こういった試験勉強も一つの方法となります。
机にかじりついて参考書を勉強するだけの勉強方法では最新技術には対応ができません。
技術士試験には型にはまったものはない
技術士試験の対策は、論述式のものがメインであり、型にはまったものはないでしょう。
また、経験者の意見を参考にするということも重要です。
技術士論文添削で合格した先輩技術士の意見を聞いてみてはいかがでしょうか?
2017年12月26日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
来年度、初めて第二次試験を受験される方のためにアドバイスしたいと思います。
リベンジの方も、読んで頂くと「目から鱗」ということがあるかもしれません。
長文になると思いますので、何回かに分けて書きたいと思います。
技術士第二次試験は、「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」に書かれているように、
「技術部門全般にわたる専門知識」があるかどうかだけを問われる試験ではありません。
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力」があるかどうかも問われる試験です。
4月の願書提出時に、「業務内容の詳細」という720文字の小論文を提出し、
最終試験である「口頭試験」で、その小論文で書いた業務が、
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力を必要とする業務をしてきたかどうか」が
確認されます。
ですから、皆さんが今までにしてきた業務の中から、「技術士としてふさわしい、専門知識、応用能力、
課題解決能力を発揮できた業務」を選択する必要があります。
「技術士としてふさわしい業務」とは何でしょうか?「技術士」は国家資格ですから、「技術士」について
定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士」のエッセンスは、第一条及び第二条に集約されています。
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と
国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務
(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
つまり、「技術士としてふさわしい業務」とは、「科学技術の向上と国民経済の発展につながる、
科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、
試験、評価又はこれらに関する指導の業務」ということになると思います。
皆さんが今までやってきた業務の中で、「技術士としてふさわしい業務」として小論文を書く
プロジェクトを決めることが、技術士第二次試験のスタートです。
まずは、この正月休みに、今までしてきた業務の棚卸をして下さい。特に、その業務の中で、
皆さんは何を担当し、どんな問題が発生し、どのように解決したかを思い出して下さい。
小論文のネタになるものなので、思い出したことはメモを取っておくことをお勧めします。
その次のステップは、次回、ご紹介します。
2018年02月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
勉強は何も偉人や有名人だけが行っているものではありません。
誰もが日々努力し、その壁に挑戦しています。決して有名な人が残した勉強の名言ではありませんが、真意をついていると感じた名言をいくつか取り上げてみました。
あなたの隣の席にいた同僚が、この名言をネット上に書き込んだのかもしれません。
あと30分の努力が夢への1歩となる
そのとおりとしか言いようがない名言ですね。
勉強も1時間、2時間と続けるより、短時間で区切って休憩や日々続けた方が大きな成果を上げます。それは4時間通しで週一日勉強を続けるより、毎日30分でもいいから続けたほうが忘れにくくなり、とても合理的です。
分からない問題は放っておけ。たかが数点。その問題に執着しすぎるな
試験中にある問題にぶち当たり、他のできたかもしれない問題を行わずに、その問題を解くのに時間を無駄遣いしてしまうのは非常にもったいない行為です。
試験テクニックという言葉で嫌う人もいると思いますが、技術士などの難関試験を勝ち抜くためには必要なスキルとなるでしょう。
どうしても、完璧に答案を書かなければならないという呪縛にとらわれ、完璧な回答をすることを目指すと逆効果となることもあります。
そんな状況を説明している名言です。
10年後にはきっと、
せめて10年でいいから戻って
やり直したいと思っているだろう。
今やり直せよ。未来を。
10年後か、20年後か、50年後から
戻ってきたんだよ今。
いつまでいっても過去にこうしておけばよかったという後悔は、どの選択をしたとしても残っていることでしょう。それは、技術士試験を受験するということを決めたことやあきらめたことについても同じです。
技術士試験を受験するということは10年後、20年後の自分に大きな影響を与えているということでしょう。しかし、合格までにあきらめてしまう人もいるのではないでしょうか?
あきらめた10年後の自分は、今の自分をどう見ているのかを考えてみましょう。
その時に、後悔していると感じたのであれば、今からでも10年後の自分が満足できるように勉強をすることができます。
一番の強みは勉強しなければと気づくことができたことにあります。
このページを見ている人は、それに気づくことができる可能性をもっています。
2018年02月23日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
先の「第二次試験受験を決めたら、まずやること(第1回:業務の棚卸)」に書いたように、
「業務内容の詳細」には、受験する部門・科目に関する、応用能力・課題解決能力があることを
書く必要があります。
技術士第二次試験を受験される皆さんは、今までいろんなプロジェクトに参画して来られたことと思います。
さて、では、その多くのプロジェクトの中から、どのプロジェクトを選ぶべきでしょうか。
「受注金額の大きいプロジェクト」でしょうか?
「公共施設的プロジェクト」でしょうか?
筆記試験に合格した際には、この「業務内容の詳細」に書いたプロジェクトについていろいろ聞かれますので、
応用能力・課題解決能力があることを説明しやすいプロジェクトを選びたいところです。
試験官が聞きたいのは、「プロジェクトの成果品」についてではなく、そのプロジェクトに皆さんがどのように関わったか、
皆さんが技術者個人としてそのプロジェクトでどのように応用能力・課題解決能力を発揮したかが聞きたいのです。
受注金額が小さくても、皆さんの創意工夫が成果として表れているプロジェクトについて書くのが良いと思います。
実際に、いろいろ苦労して、いろいろ考えて、その結果成功した、多分、皆さんの一番思い入れのあるプロジェクトに
ついて書くのが良いと思います。
皆さんの、一番印象深いプロジェクトは何でしょう?
2018年03月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
BCP(事業継続計画)とBCM(事業継続マネジメント)はよく同じような意味で使用されますが、具体的には違いがあります。
BCMは計画とあるように災害が発生した場合に、どのような被害が出てそれに対する対策を明記したような計画書を指すことが多いです。これは、災害時にどのような対策を取り事業継続が可能かを対外的に示した成果物と言えます。
これに対してBCMは、実際に災害が発生した場合にどのような行動をしたらよいのかをもとに社員を訓練したり、非常時に使用する設備などを実際に整備したりすることを言います。これらの会社活動は、BCPに基づいて行われます。
例えば、災害が発生した場合、社員はどのような行動をとるのか、災害後に建物の損壊があった場合、復旧の業務フローに基づいて行動する訓練をするなどがBCMに挙げられます。
多くの会社は、BCPとして対外的に示した段階で完了してしまう場合が多いですが、実際に計画に基づいて各社員が行動できなければ意味がありません。
定期的な訓練の実施など、BCPを陳腐化させないようなマネジメントをBCMと言えます。
BCMの先にはBCMS(事業継続マネジメントシステム)があります。
BCMSは、BCMに基づいて訓練や設備の整備といった行動を振り返り、専門家や第三者に評価してもらい、その結果をBCP、BCMに反映する一連のシステムのことを言います。
さすがに通常業務の傍らでBCMSまで行うことが理想ではありますが、なかなかできることではありません。
技術士試験の論説や口頭試験に臨む場合には、こうした同じような用語の細かい違いをきちんと押さえておく必要があります。
少しずつ違いがありますので、面接官から「それはBCMではなく、BCPではないですか?」などと質問された場合、正しく理解していなければどちらが正しいのかをきちんと回答することはできません。
筆記試験の論説問題でも、BPMについて聞かれているのに、実際にはBCPにとどまっていた場合などは減点対象となってしまいます。
こうした最近のトレンドによる用語は参考書などにも乗っていない場合が多く、自分でニュースなどを調べて行く必要があります。
2018年04月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
受験申込書には5つの業務経歴を書きます。
さらに、5つのうち1つは、720字で詳細な内容を書きます。
詳細と言っても、字数が限られているため、細部までは書けません。
総監の業務詳細では、自身が、5つの管理技術を使いこなせることを表現します。
5つの管理技術とは、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理です。
720字しかありませんから、5つとも万遍なく書けば、薄っぺらい内容になります。
一方で、少し内容を膨らませれば、3つくらいしか書けません。
バランスよく5つ書いた場合には、口頭試験で、その5つが本当に使いこなせたかが問われます。
詳しく3つに絞った場合には、口頭試験で、残る2つを使ったのか、あるいは使えたけれども敢えて使わなかったのかが問われます。
「5つ型」を採用するか、「3つ型」を採用するかを、口頭試験まで見据えて決めるのが得策です。
技術士試験では、洗練された業務詳細であれば、やさしい口頭試験になり、準備不足の業務詳細であれば、きびしい口頭試験になります。総監試験では、総監以外の部門よりも、その傾向が顕著です。
もっとも最悪なケースはつぎの2つで、口頭試験で、挽回することは難しくなります。つまり、
1.総合技術監理部門を、総監以外の技術部門よりも、高度な技術を試されていると考えている場合
2.5つの業務経歴と、業務詳細を、技術的な課題解決の視点で書いてしまっている場合
上記に該当するようであれば、セミナーや参考書で、総監技術士に求められている能力を確認することを強くお勧めします。
2018年04月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総合技術監理部門の択一問題は全部で40問あり、これが経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理に均等に割り振られ、一管理分野あたり8問出題されます。
このうち人的資源管理が、いわゆる青本でのページ数、キーワード数とも最少であり、覚えるべきことが少ないため、従来は、最も点数が取りやすい分野でした。
しかしながら、平成29年度試験の人的資源管理の問題8問をみるかぎり、難化傾向が認められます。
その原因のひとつに、労働関係法規が頻繁に法改正が行われ、それらが問題文に反映されているためと言えます。
このため、単に過去問を繰り返しているだけでは、思わぬ取りこぼしをしてしまうことになります。
例えば、平成27年度試験では、労働基準法や育児・介護休業法に基づく問題において、「会社は、男女にかかわらず子供が1歳に達するまで休業できる育児休業制度を設けなければならない。」として、出題当時には、適切な選択肢が出題されています。
これは、平成29年10月1日に、「原則1歳までである育児休業を6ヵ月延長しても保育園に入れない場合に限り、更に6ヵ月(2歳まで)の再延長ができる」ことになったため、仮に現時点で同じ文章が出題されると、不適切な選択肢となります。
平成29年度試験でも、問10や問14や問15で、時事的な選択肢が含まれているため、全体として難しい分野となっています。
そこで、人的資源管理の8問では、法改正や統計情報に変化がないか、気に留めて対策し、取りこぼしを防いでください。
2018年04月07日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士の二次試験受験への気持ちを奮い立たせている方へ
二次試験の受験申込書に記載する業務経歴と業務内容の詳細は、すでにご存知の方も多い
と思いますが、二次試験の筆記試験を無事合格した後の口頭試験で使われます。
大切なことは、試験官にあなたが技術士にふさわしいと理解してもらい、判断してもらう
ことです。そのためのサポートペーパにすべきです。しかし、お作法に沿っていなかったり、
求める内容になっていなかったりすると、圧迫面接のための攻撃材料となってしまいます。
では、サポートペーパーになってもらうにはどうすれば良いのか。
ここでは、業務内容の詳細について記載します。その前に、人が理解するということは
どういうことかというと、それは右脳と左脳の両方で理解してもらうと理解したと認識
するようです。どちらか一方ではなく、両方で理解してもらうことが大切です。具体的に
いえば、まずあなたが取り組む課題をイメージとして理解してもらうことです。例えば、
橋の課題だとする。それが10mの橋なのか、100mの橋なのか、1000mの橋なのか。
人は、自分の経験に基づいてイメージします。したがって、あなたが10mの橋の話を
しようとしても、試験官は1000mの橋をイメージしていたら、いくら説明しても、
理解してもらうことは難しいでしょう。そして、イメージの次は論理です。何が課題な
のか、どのような解決策があるのか、どのような解決策を採用して、どう解決したのか。
これらはすべて論理の飛躍なしに説明する必要があります。
イメージを共有できて、論理が明確だと、分かった=合格!となるのです。
ここでは、論理について説明します。
まず、この業務内容の詳細に記載すべきは、どのような課題に対してどのように解決
したかではありません。そうではなく、どのような点を課題と考えたのか。そして、そ
の課題に対して、複数の解決策を考え、そのどれを採用したのか。それはなぜか。
そして、その結果としてどのような成果があり、残リスクは何か。これをコンパクトに
まとめることが必要です。
しかし、こんな内容を最初から720文字に収めて書こうとするのはダメです。文字数
が不足して、説明不足になるか、論理を飛躍して、理解不能になります。このため、
まずは、720文字にこだわらず、しっかりと前述の内容を整理して、1000文字でも、
2000文字でも良いのでまず書きあげましょう。
そして、そのエグゼクティブサマリーを作成するつもりで、枝葉を削除して、720文字
にそぎ落としましょう。しかし、文字数を節約するために専門用語を何の説明もなく、
多用するのは避けるべきです。一般の人にも理解できるように適度な説明を付記しながら
まとめていきましょう。
720文字の業務内容の詳細は、受験申込書に記載されて、試験官の手持ち資料となります。
受験者であるあなたは口頭試験の時には何も持参することはできませんが、サマリーする
前の資料を口頭試験の前に何度も見返しておけば、試験官から何を聞かれても回答できると
自信を持って口頭試験に臨むことができるでしょう。
逆に言えば、最初に作成する資料はそんな風に、何を聞かれても答えられるような
資料であるべきなのです。一方、受験申込書に記載する業務内容の詳細には字数制限が
あります。サマリーには記載すべき内容と、そのストーリーを絞り込んで、その論理を
磨き上げる。そんなステップがとても有効だし、試験官に理解してもらうにはそれぐらい
の努力はすべきなのです。
そして、そんな風に手間暇をかけた業務内容の詳細であれば、口頭試験の時に、試験官
にとっても、あなたにとっても、理解を助けるサポートペーパーとなります。
間違っても、圧迫面接のための材料を提供するようなダメ資料にしてはいけません。
頑張ってください。
以上
2018年04月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験の、選択科目(記述式-論文方式)では、当然のことながら、その科目の専門家の
方が採点されます。しかし、当該科目にも、多くの種類の業務があります。
例えば、「機械部門-材料力学」では、構造設計、構造解析、破壊メカニズムの研究、機械材料など、
様々な専門家の方が居られます。試験官の方が何の専門家の方か分かりません。
ですから、試験官の方が何の専門家であったとしても理解して頂けるような回答をする。
これが、記述式の試験で得点を取る唯一の方法だと思っています。
もし、貴方がPCによる構造解析の専門家だとして、そういう問題が出たとします。ついつい、
構造解析の専門用語をいっぱい並べて、知識があることを言いたくなってしまいます。
でも、試験官の方が構造解析の専門家でなければ、貴方の回答を理解できない、つまり、
得点をつけられないということになってしまいます。
採点されるのは、専門用語をどれだけ知っているかではなく、応用能力・課題解決能力が
あるかを、「分かりやすく」示せているかどうかです。
材料力学を学んだ人間であれば誰でも知っている用語を使って、応用能力・課題解決能力が
あることを示す必要があります。
というか、これだけだと思います。
記述式の試験に正解はありません。今までの貴方の経験をベースに、与えられた問題に対して、
貴方ならどう応用するか、貴方ならどのように課題を解決するかを書くだけです。
難しく考えたら負けです。
平成31年度から、選択科目の統廃合などがあり、それに該当する科目では、記述式も問題の
傾向が変わる可能性があります。
ぜひとも、今年度に合格を勝ち取られることをお祈り致します。
2018年05月29日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
業務が忙しく、なかなか集中して試験勉強に取り組めない方もいらっしゃると思います。
家庭環境が影響している方もいるでしょう。
ですが、また来年となると苦しみが長く続くことになります。
現行の試験制度も来年には変わると思います。
犠牲にできるものをしっかり考え、悔いの残らないように頑張りましょう。
○択一問題
隙間(スキマ)時間を使って効率よく過去問中心に勉強しましょう。
毎日5分程度の時間を数回確保して、コツコツ取り組みましょう。
朝起きたら1問、出勤前に1問、出勤後すぐに1問、昼休みに1問・・・というように短いスキマ時間を無駄にしないようにしてください。
来年から廃止予定の択一に多くの時間を費やさないようバランスよく学習しましょう。
○専門(論文)問題
この時期は知識の補充がメインです。
自分の論文形式(まとめかた)が確立していない方はしっかり固めましょう。
論文形式がうまく決まらない方は周囲のベテラン、ここの講師に相談するなどしましょう。
自己流、自己満足が一番危険です。
残り1ヶ月になったら手書き訓練に励みましょう。
ぶっつけ本番の手書きはほとんど失敗に終わりますのでご注意を。
避難訓練と同様、日頃から訓練しないと本番はうまくいかないものです。
あきらめない受験生が勝利する試験ですよ!
2018年06月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士試験に向けて勉強しなくてはいけないのに、集中力が続かないと困ったことありませんか? 30分のまとまりで、時間管理を行うと、集中力を維持しやすくなります。
30分間の内訳は、25分間を勉強にあて、5分間を休憩にあてます。この方法がよいところは、「もう少し勉強したい」という気持ちを持ちながら5分間休憩することで、次の30分を勢いよくスタートできることです。休日に時間がたっぷり取れたときのことを想像してみてください。2時間や3時間、ぶっ通しで勉強して、休憩を挟んだら、そのまま何時間も休んでしまったことはありませんか?
無理をして長時間勉強するよりも、細切れで休憩をはさみながら勉強を続ける方が脳への負担は少なく済みます。
この方法はポモドーロ・テクニックとしても知られていますが、25分間に固執する必要はありません。人によって集中力が持続するタイミングは異なります。25分間集中を続けることが難しいこともあるでしょう。25分が長いと感じた場合は、15分の勉強と3分の休憩にしてみるなど、ちょうどいい集中状態が作れるか試してみてください。継続していくことで、集中できる時間は少しずつ延びていきます。
短期間の集中をするためには、時計を見るのではなく、タイマーを利用してください。時間が来たら自動的にアラームで知らせてくれるので、勉強に集中することができます。タイマーの利用は、勉強中だけではなく、休憩時間にもセットしましょう。「あと何分かな」と時計を観るだけでも、集中力は簡単に途切れてしまいます。
細切れの時間管理とタイマー活用で、集中力をフル活用しましょう。勉強に没頭しやすくなるはずです。
2018年06月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士試験では、口頭試験や記述式試験など、今まで勉強したこと成果を十二分に発揮することができない場合が出てくることがよくあります。
そんな時に、分からない試験に当たっても、挽回できるよう度胸をつけたいと考えている人が意外と多いのではないでしょうか?
度胸があれば、この試験がダメでも次があるという前向きな気持ちにもなりやすくなります。
今回は度胸をつけたい時に聞きたい名言を集めてみました。
そもそも度胸とは?
多くの辞書を引くと、度胸という言葉の説明に、「物事を恐れない心」とあります。
技術士試験を恐れない心を持つことは、事前の試験勉強などをこなし、天命をまつような状態になっていればつけることができるものと考えられます。
あとは何が来ても後悔しないという状態のことを度胸があると言い換えることができます。
度胸さえあれば、不可能はない。
JKローリング
ハリーポッターシリーズの原作者として知られているJKローリングの言葉です。
一時期は生活保護を受けながらも、小説を書き続けたことで知られている苦労の人です。しかし、最終的には世界中で大ヒットをしたシリーズを書き上げることになります。
そんな原作者でも、やはり度胸は重要と考えているようです。
度胸が欲しければ、恐ろしくて手が出ないことに挑んでみることだ。これを欠かさずやり続けて、成功の実績を作るのだ。これが恐怖心を克服するための最も迅速でしかも確実な方法である。
デール・カーネギー
自己啓発や成功哲学に関する書籍を多く執筆しているアメリカの作家、デール・カーネギーの言葉です。
難しい試験にはできなかったらどうしようという恐怖がつきまとうものです。それは不合格になったらどうしようと考えることにつながります。
こうした恐怖心を克服するためにもまずは挑戦してみることが重要だと説いています。
そのためには、練習問題や試験勉強はその前段の対策となります。そのうえで恐怖心を克服することで度胸がついていくのではないでしょうか?
2018年07月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
受験生の皆様
7月16日の技術士試験まであと2週間ほどですね。最後の追い込みに頑張っている人も多いのではないでしょうか?
私も4部門目のチャレンジということで情報工学部門にトライします。しかし、これがなかなか難しい。昨年度の合格率も7%と厳しかったけど、その問題の範囲も広く、難問も多い。正直挫けそうになりつつありますが、頑張ります。
受験生にとって得意な分野と不得意な分野があります。また、設問者によって問題の難易度が異なることもあります。しかし、その採点の方法は基本的に設問の内容に回答できているか、適切なキーワードを活用できているか、論旨が明確であるか。だいたいこんなものです。特に課題II-1は知識問題なので、適切な理解とキーワードの活用がポイントです。
自分の得意分野の問題の難易度が低ければこれはラッキーです。しかし、得意分野の問題の難易度が高く、不得意な分野の問題の難易度が低いと感じたときに、あなたはどちらを選択しますか?これは非常に悩ましいところですが、冷静にキーワードを書き出してみて、たくさんかける方を選択するべきでしょう。だって、加点されるのはキーワードの数なので、多くのキーワードを思いつく問題こそ、あなたが回答すべき問題です。
少しでも多くのキーワードの理解を深め、記憶を定着させ、本番に望めるように頑張ってください。
以上
2018年07月08日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
当日の持ち物についての注意点は、「受験申込み案内」に書かれていますが、
緊張のあまり、「ついうっかり」をしてしまうことがあります.。
また、私は、このようにしたということも併せて書きたいと思いますので、ご参考に。
★電卓
技術士試験を受験するエンジニアの方なら、普段業務では関数電卓を使うことが
多いと思いますが、技術士試験では関数電卓は禁止です。
実際に試験会場で、「関数電卓は使用禁止なので鞄に入れておいて下さい」と
注意されているのを見たことがあります。ご注意下さい。
★時計
デジタルの腕時計は禁止されていませんが、知らない人が見るとウェアラブル端末に
見えるようなものもあります。
禁止されているものでなくても、試験官の方に声をかけられると、それでなくても
緊張しているのに、もっと緊張してしまうと思います。
試験官の方からいらない質問されないように、アナログの腕時計をお持ちなら、
アナログの腕時計を持って行かれた方がよいのではないでしょうか。
★鉛筆・シャーペン
マークシート式と記述式で同じ筆記用具を使用する必要はありません。
私は、マークシートは鉛筆、記述式ではシャーペンを使いました。
シャーペンは、0.5mmが主流ですが、製図用などで0.7mmとか0.9mmというものもあります。
どの筆記用具を使うかまだ決めておられないかたは、こんな選択肢もあります。
★消しゴム
消しやすいものを選ぶのは当然ですが、細かいところを消しやすいように新品を
持って行くことをお勧めします。「カドケシ」という、角がいっぱいある消しゴムも
よいかもしれません。
また、落としてしまうこともあるので、必ず2個以上持って行くことをお勧めします。
★雨具
少し重いかもしれませんが、折り畳み傘などの雨具を持って行くことをお勧めします。
雨が降りそうな天気になったらどうしようと要らない心配をしなくてよいようにするのが
肝要かと思います。
2018年07月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験が終わって約2週間ですね。
日本技術士会から択一式の正答が公表されていますが、自己採点はされましたか?
さて、前にも書きましたが、筆記試験合格者に行われる口答試験で、筆記試験の論文について
聞かれることがあります。
ですから、まだ論文の再現をされていない方は、論文の再現をしておくことを強くお勧めします。
試験から日が経つにつれて何を書いたかどんどん忘れてしまうので、もしまだでしたら、すぐにして下さい。
まずは、論文を再現することが必要ですが、そのあとは急ぎませんが、次のことを実施しておきましょう。
・間違いがないか、不足がないか確かめて下さい
参考書などを調べながらでよいので、ご自身が書かれた論文に間違いがないか、わかりにくいところはないか、
不足していることはないかチェックして下さい。
本当なら、こういう風に書いたらよかったという「模範解答」を作成するのがよいと思います。
・口頭試験での回答案を作成して下さい。
口頭試験で、「訂正や追加することはありませんか」という問いに対して訂正や追加したいことがある時には、
「筆記試験のときには、○○がよいと思いましたが、試験後、落ち着いて考えると、△△の方がよいことに
気付きました」みたいな、説明をできるようにしておくことが必要です。
口頭試験で試験官が質問してくるということは、論文に疑問があるか間違いがあると考えているということです。
試験官は論文を持たれていますので、何を書いたか聞きたいのではないので、再現だけで終わってしまったら
意味がありません。
せっかく筆記試験に通っても、口頭試験に落ちたら、また筆記試験からです。
手を抜かず、すべきことをして、万全の状態で口頭試験を受けられるように、準備をして下さい。
皆さんの、筆記試験合格をお祈り致します。
2018年10月30日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
二次試験にトライされた方へ
おはようございます。日本技術士会のホームページにおいて二次試験(筆記試験)合格者の受験番号
が掲載されました。もし、まだ確認していない人がいたら、次のURLにアクセスしてみてください。
https://www.engineer.or.jp/c_topics/006/attached/attach_6160_1.pdf
合格された方へ
本当におめでとうございます。これまでのあなたの努力の成果ですね。立派です。次は口頭試験です。
9割の方が合格すると言っても、1割の人は不合格となっています。口頭試験で見るのは、本人自身
が受験したという本人確認とその人物像(=人格)ですが、それをきちんと評価してもらうには、
いくつかのポイントがあります。
1) 受験票に記述した720文字の業務概要の説明と質疑応答
2) 特に専門部門の知識や何が課題でそれに対する複数の対応策からなぜ提案の解決策を選択したのか、
どのような工夫をしたのか、どのように解決したのか、残留リスクはないのか、そういうことが
矢継ぎ早に聞かれますので、しっかりと解答できるように模擬練習しましょう。
3) これをクリアしたら技術士法で定める三義務二責務を聞かれます。ここまできたらあと少し。
4) なぜ技術士を目指そうとしたのかとか、学会に入っているのかとか、会社での技術士の扱いとか
難易度は低い問題だが、誠実にあなたの人物像を理解してもらえるようにしよう。
5) 最大のポイントはコミュニケーション能力です。質問に対して黙るのが最低です。口頭試験は
加点方式なので、少しでも多くの質問をもらい、それに対して適切に回答することで加点しま
しょう。答えられない質問が来ても、聴き直すとか、意図を確認するとか、xxを答えればいい
ですか?とかなんとか試験官が満足する状態に持っていきましょう。決して喧嘩してはいけません。
6) 不合格になる方の特徴は、自分の説を曲げない。試験官と論争になる。試験官が聞いていることに
答えない。関係ないことをペラペラ話す。黙る。陰気。ハケがない。などなど。
難関の筆記試験に合格したのです。自信を持って堂々とそして謙虚な姿勢も忘れずにチャレンジしてください。
残念ながら不合格だった方へ
これまでの努力に敬意を評します。また、これまで頑張ってこれたのは、家族や同僚や先輩技術士など多く
の人に支えてこられたことを忘れてはいけません。これまで頑張ったことは無駄にはなりません。きっと
あなたの実力に加算されています。今後どうするかを考える前に、少しリフレッシュしましょう。
再トライするのも良いし、作戦を変えてみるのも良いし、他の資格に変更するのも良いかもしれない。
ゆっくりと色々と考えてみましょう。そして、その結論がもう一度技術士にトライするのであれば、
我々は全力で応援します。
以上
2018年12月02日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
日本技術士会が発行する青本の販売終了
技術士の21部門のうち総合技術監理部門は特別だ。他の20部門は並列だが、総合技術監理部門はこれら20部門に紐付く形で認定される。そして、この総合技術監理部門にチャレンジする人が学習のテキストにしていたのが青本と呼ばれるテキストだ。この青本とは、日本技術士会が発行する「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)」のことだ。しかし、この第2版は2004年に発行されたため流石に古く時代にそぐわない点が増えてきたため販売終了となっている。
日本技術士会が新たにキーワードをHPで公開
日本技術士会のHPを見ると「総合技術監理部門の技術体系(キーワード)について」が追加されている。これは先の青本に変わるものと理解する。総合技術監理部門を目指す人が理解すべき技術体系を示すものだ。青本のように解説するのではなく、キーワードを列挙したものだ。確かに、この方がシンプルで分かりやすい。簡単にその目次を示すと次のような構成だ。
1.総合技術監理
2.経済性管理
2.1 事業企画/2.2 品質の管理/2.3 工程管理/2.4 現場の管理と改善/2.5 原価管理/2.6 財務会計/2.7 設備管理/2.8 計画・管理の数理的手法
3.人的資源管理
3.1 人の行動と組織/3.2 労働関係法と労務管理/3.3 人材活用計画/3.4 人材開発
4.情報管理
4.1 情報と意思決定/4.2 コミュニケーションと意思決定/4.3 知的財産権と情報の保護と活用/4.4 情報通信技術動向/4.5 情報セキュリティ
5.安全管理
5.1 安全の概念/5.2 リスクマネジメント/5.3 労働安全衛生管理/5.4 事故・災害の未然防止対応活動・技術/5.5 危機管理/5.6 システム安全工学手法
6.社会環境管理
6.1 地球的規模の環境問題/6.2 地域環境問題/6.3 環境保全に向けた取り組みの基本原則と手法/6.4 CSRと組織の環境管理活動
注意事項
日本技術士会のホームページを見ると、このキーワードに関する注意事項として次のような内容が記載されている。
・それぞれの管理分野のキーワードは各管理分野の基本となるキーワードを整理したものであり、すべての関連キーワードを網羅しているわけではない。
(総合技術監理部門の概念及び技術体系を示すものであり、試験範囲を示すものではない。)
・各キーワードの示す概念や内容については、利用者自ら参考書・専門書・資料などを通じて調べ把握することを前提としている。
・法律等の名称は、いわゆる通称を用いた。
・本キーワード集の内容は、平成30年11月時点での情報である。
キーワードの事例
このように総合技術監理部門の技術士が習得しておくべき5つの管理技術は今まで通りだ。そして、その内容をブレークダウンしている。
例えば、5.4の事故・災害の未然防止対応活動技術では、次のような内容が記載されている。
5.4 事故・災害の未然防止対応活動・技術
安全管理では,労働安全衛生活動に加えて火災・爆発等の事故や地震等の災害に対応することも重要であり、マネジメントの視点と現場における日常的な活動の視点で考えることが重要である。事故や災害に結び付く可能性のある事項の抽出、改善策の策定と実施法を対象とする。
自主保安/未然防止活動/定期点検活動/小集団活動/ZD運動/改善提案活動/ヒヤリハット/ハインリッヒの法則
本質的安全設計/本質安全化/安全防護/残存リスク情報/システムの高信頼化/安全計装システム/非常停止装置
フェールセーフ/フォールトアボイダンス/フォールトトレランス/フェールソフト/フールプルーフ
インターロック(安全装置・安全機構)/安全確認型システム/危険検出型システム/隔離安全/停止安全/安全立証LOPA安全装置
安全衛生パトロール/危険予知/危険予知訓練 始業前点検/作業マニュアル/ツールボックスミーティング(TBM)
ヒューマンファクター/ヒューマンエラー/不安全状態/不安全行動/TPM(全員参加の生産保全)/TQC
4M分析(Man, Machine, Media, Management)/4E対策(Engineering, Education, Enforcement, Example)
5S活動(整理,整頓,清掃,清潔,躾)/サイバーセキュリティ/自動制御/AI制御
まとめ
総合技術監理部門を目指す人にとっては、指針となるテキストだ。特に、キーワードだけではなく、なぜ総合技術監理部門が必要なのか、そこで求められることは何かなどについても言及しているので、これをベースにしっかりと勉強してほしい。
2018年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験の最大の難所は、筆記試験と思われています。なぜなら、年度や部門によっては、合格率が10%を割り込むことがあるためです。
たとえば、平成30年度の筆記試験で、建設部門の合格率は6.6%でした。
総合技術監理部門の合格率も6.6%でした。
しかし、この数字は、法律関係の資格試験の合格率と比較したとき、それほどまでに厳しい数字ではありません。
たとえば、弁護士、司法書士、税理士などと共に8士業の1つである、社会保険労務士試験の平成30年度の合格率は6.3%でほぼ同じです。
そうは言うものの、技術士試験は、やはり難しい試験です。
その原因の1つが、春先に提出する業務経歴票です。
とくに、初受験の方は、この業務経歴票の重要性を認識できていません。
業務経歴票の5つの業務経歴と、業務詳細といわれる720字の小論文の出来・不出来が合否を大きく左右するにもかかわらず。
受験生が、5つの業務経歴を十分に検討すれば、自分に相応しい部門や専門領域を選ぶことができます。
不適切な部門等を選ぶと、不合格になる確率がきわめて高くなります。
また、受験生が、業務詳細をしっかり作り込めば、筆記試験に役立つスキルを効率よく身につけられます。
筆記試験では、課題や問題点、対応策や着眼点といった点を表現する必要があります。
業務詳細でも、これらの点をコンパクトに書く必要があります。
そして、業務経歴票が重要だという理由は、何よりも、口頭試験で、試験官がこの書類を手もとにおき、その内容について質問をしてくるためです。
業務経歴票の出来が良い受験生は、合格予定者として、口頭試験で念のための確認がされるだけになります。
ですから、技術士試験は、「業務経歴票に始まり、業務経歴票に終わる」のです。
2019年01月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
<簡潔に回答する>
質問1:「経歴と業務内容の詳細に書かれた業務について3分程度で説明してください.」
殆どの方が5分以上掛かっています。
試験官は事前に読んでいます。
業務概要、自分の役割、課題、解決策、結果を簡潔に説明してください。
特に課題に対して自分がどうしたのかを+αで説明すると良いでしょう。
口頭試験は加点方式です。時間を超過すると質問の数が減り、加点チャンスが減るということです。
<技術士にふさわしい高い専門性>
質問2:「○○をしたと書かれていますが、なぜそうしたのですか?」
NG:「上司に指示されたので。」「マニュアルに書いてあったので。」
これらの回答では技術士にふさわしいとは言えません。
技術士は、他の技術者と比較し、高い専門性を有し、課題解決能力に長けていなければなれないのです。
OK:「通常であれば□□を行うのですが、△△を考慮した事前解析の結果、○○をしました。」
周囲の環境や安全面、公益などを考慮したなどと実際に考えたこと、もしくは結果的に良かったことでも事前に検討したと言ってしまって良いと思います。
要は普通の人とは違う、1歩踏み込んで考えたということをアピールしましょう。
当然、「では具体的に手法を説明してください。」という質問にも答えられるように事前に準備しておきましょう。
一番NGなのは、業務詳細に書いた内容を理解していない事、わからないと答えること、無言になってしまうことです。
これらを考えると、業務詳細に書く内容は、できるだけ最近の事例が良いでしょう。
何年も昔に対応した内容ですと、具体的な部分を忘れてしまっている場合があるからです。
2019年02月22日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
口頭試験まで進んだ方は、合格発表までドキドキな時間を過ごされているかと思います。
しかし、口頭試験まで進めなかった受験生の皆さん。
悔しい気持ちもあるでしょうが、
今から勉強を始めなくて来年度の試験に合格できますか?
不合格の原因は勉強不足、知識不足、論文の書き方が良くない、この3つのどれかに当てはまります。
これら原因は適切な勉強で達成できるものだと思いませんか?
テキストを開くだけが勉強ではありません。
①過去問の分析
②成功者の勉強方法
③自分の回答の添削
・・・
これらも必要な勉強です。しかしテキストが必要というわけではありません。
つまり、携帯や簡単なメモ帳とペンさえあればできることです。
「勉強=机」や「まとまった時間」などという固定観念は捨てましょう。
電車でも、トイレでもお風呂でもどこでもできる勉強はあります。
自分のライフスタイルの中で、
「どの時間に何の勉強をするか」
「いつ、どこで、何の勉強をするか」を考えましょう。
まずはこれが勉強の第1歩です。
定着してしまえばルーティンのようにこなすことができるようになるでしょう。
例えば、私の場合ですが、
①毎日の通勤電車内:技術士試験概要の調査、成功者の勉強方法の検索、論文の回答例検索
②昼休み(社内のデスク):キーワード検索、過去問の分析、自分が書いた論文の添削
③自宅のデスク:過去問を解く、通勤時に得た重要事項のメモ
このように勉強内容を分けていました。
メモなどが取れない電車内では、ひたすら成功体験を読んだり、勉強方法を考えたりとINPUTの作業をしました。
比較的長い時間が取れる自宅ではOUTPUT作業をするように心がけました。
また、自分の論文について技術士を取得された方に見て頂いたり、自分で添削したりしました。
このように、生活の中で、いつ時間が取れ、何ができるかを考えてみて下さい。
決して簡単な資格ではありません。
自由な時間が無くなりますが、1年だけと考えて頑張りましょう。
2019年03月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
記述式問題をうまく書くために、事前に精度の高い想定問題と、その解答案を作成して、暗記してしまうのが効果的な方法の一つです。
制限時間の範囲内で、合格レベルの答案を作成するには、あらかじめパターン化された答案を思い出して書く方法が有効だからです。
たとえば、選択問題Ⅱ-1の想定問題作成に関しては、1つのキーワードに対して、以下の3項目の内容を、事前に用意してみてはいかがでしょうか。
①基礎専門知識
②課題と問題点および解決策
③期待される効果とリスク
そして、1つのキーワードに対し、1枚のキーワード解説シート(キーワード集)を作成するのです。このシートは本番の論文試験用紙600字詰原稿用紙でつくっておくと便利で、上記3項目の内容を記述しておきます。
実際の試験で、「〇〇について知るところを述べよ。」と出題された場合、①基礎専門知識からの知識を解答に記述します。
また、「○○の問題点を論ぜよ。」「〇〇の課題を抽出せよ。」「〇〇の課題と解決策を提示せよ。」等と出題された場合は、②問題点及び課題と解決策の部分を記述します。
同様に「○○について期待される効果とリスクについて論ぜよ。」「〇〇について将来動向について論ぜよ。」の場合は、③期待される効果とリスクの部分を記述します。
場合によっては複数の知識を引っ張り出して解答を記述するのです。
つまり、キーワード2つの問題ではキーワード解説シート2題、3つの場合はキーワード解説シート3題から知識を引き出して解答を記述します。
このキーワード解説シートをたくさん準備しておけば、筆記試験の時に困ることが少なくなります。
このキーワード解説シートは、多いにこしたことはないのは当然ですが、150~200個ほど作っておくと安心できます。
2019年03月15日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
さて、そろそろ技術士試験の申し込みを始めるころでしょうか?
そこでとても大事なのが業務詳細記述です。
これは口頭試験で使用されるため、十分注意して書ききる必要があります。
まず、口頭試験の評価ポイントが変わるのをご存知ですか?
こちらの表をご覧ください。
改正前(~H30年度) |
改正後(H31年~) |
||||
試問事項 |
配点 |
時間 |
試問事項 |
配点 |
時間 |
Ⅰ.受験者の技術的体験を中心とする経歴の内容及び応用能力 |
|
20分 |
Ⅰ.技術士としての実務能力 |
|
20分 |
①経歴及び応用能力 |
60点 |
①コミュニケーション・リーダーシップ |
30点 |
||
②評価・マネジメント |
30点 |
||||
Ⅱ.技術士としての適格性及び一般的知識 |
|
Ⅱ.技術士としての適格性 |
|
||
②技術者倫理 |
20点 |
③技術者倫理 |
20点 |
||
③技術士制度の認識その他 |
20点 |
④継続研さん |
20点 |
倫理や継続研さんについては大きく変わらない様ですが、
業務詳細記述が関係する部分に変化があります。
コミュニケーション、リーダーシップ、評価、マネジメントなど具体的な
キーワードが記載されています。
それぞれの意味を、以下に示します。
<コミュニケーション>
・業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,
クライアントやユーザー等多様な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
・海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,
現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
<リーダーシップ>
・業務遂行にあたり,明確なデザインと現場感覚を持ち,
多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
・海外における業務に携わる際は,多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに,
プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
<評価>
・業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,
次段階や別の業務の改善に資すること。
<マネジメント>
・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,
品質,コスト,納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項,
又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サービス等)
に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を
満たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。
要は、「技術力だけ高い人」は技術士にはなれないということです。
高い技術力を持ったうえで、更に、コミュニケーションとリーダーシップを問われます。
顧客や上司、仲間への対応やスムーズに業務遂行できる統率力、計画力、行動力があるのか?
また、得られた結果に関して適切な評価ができ、次の業務へ活かせているか?
これらが、口頭試験で問われるはずですが、あらかじめ、業務詳細に
盛り込ませることができていれば、試験官としては非常に好印象で質疑を行えます。
ぜひ、4つのキーワードを意識して業務詳細を記述してみて下さい。
添削は随時、受け付けております。
2019年04月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
筆記試験は、必須科目Ⅰ(1800字)、選択科目Ⅱ-1(600字)、選択科目Ⅱ-2(1200字、選択科目Ⅲ(1800字)に分かれます。このうち、選択科目Ⅱ-2を適切に書けるかどうかが合否の分かれ道になるでしょう。
なぜなら、Ⅱ-2では、他の科目では問われない「マネジメント」と「リーダーシップ」が確認項目になっているためです。
マネジメントとは、一言でいえば「業務遂行手順」です。
このマネジメントに関して、技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)は、次のように公表されています。
〇業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において、品質、コスト、納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項、又は成果物(製品、システム、施設、プロジェクト、サービス等)に係る要求事項の特性(必要性、機能性、技術的実現性、安全性、経済性等)を満たすことを目的として、人員・設備・金銭・情報等の資源を配分すること。
リーダーシップとは、一言でいえば「関係者調整」です。
このリーダーシップに関して、コンピテンシーは、次のように公表されています。
〇業務遂行にあたり、明確なデザインと現場感覚を持ち、多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
〇海外における業務に携わる際は、多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに、プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。
平成31年度以降の試験では、このコンピテンシーに基づいて、試験官が答案を採点します。
ですから、解答する際には、よく意識して評価してもらえる文章を書くとよいでしょう。