2019年05月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の問題文は、一問の出題でもA4の問題用紙一枚にびっしりと問題文が書かれていることもよくあります。
問題を解く人によっては、この内容を隅々まで理解しようとしてしまい、なかなか手が付けられずに時間切れとなってしまうような人も多いのではないでしょうか?
内容も最新技術に関する内容のものもあれば、国連憲章など意外な部分からの引用もあり、あの手この手で受験者を惑わすようにできています。
しかし、過去問題を勉強する段階で、落ち着いて読めばその問題の真意について気が付く人も多いのではと思います。
落ち着いて問題を解くという当たり前のことができるようになるためには、訓練が必要です。
長い文章の問題の真意を見抜くコツ1 「質問文から読む」
英語試験で有名なTOEICでは、問題の前に英文を読んで、その内容から問いに答えるというリーディング試験があります。
しかし、その英文もすべて読んでいては時間切れになってしまいます。
そのため、質問文から読んで、該当する内容を英文から探すという受験テクニックがあります。
これを技術士試験にそのまま当てはめることは不可能ですが、長い文章の大半は出題の内容とは関係の薄いものである可能性もあります。
その判断を行うために、質問文から読むというやり方も有効です。
長い文章の問題の真意を見抜くコツ2 「聞きなれない言葉に惑わされない」
長い文章の出題文では、最新技術に関わるような多くの言葉が使われます。
多くの場合、長い出題文はヒントとなっていることが多いです。
出題文の中からヒントを拾い上げ、質問文の答えにつなげることは、TOEIC試験の手法と同じです。
そのためには、聞きなれない言葉を見て慌てずに、その前後を読めば聞かれていることは基礎的な内容であるということもよくあります。
長い文章を最初から読んでいて時間をかけるより、拾い読みをして出題の要となる質問の意図をよくくみ取るようにしましょう。
場合によっては、その問題文の中に答えが隠されているかもしれません。
2019年05月26日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
二次試験は、受験者の専門能力、コンピテンシーを問う問題です。
試験管は、書かれた論文を読み、答案者の能力が技術士たるレベルに到達しているかを判断します。
判断材料は様々あります。出題の方向性と回答の方向性が異なる場合、C評価となり、
いわゆる一発不合格を突き付けられます。
これは出題者の意図を読み取ることで回避することができます。
このように合格するための論文を書き上げるためには多くのコツがあります。
1.一般論の説明で逃れない。
技術士試験の目的は、技術者の力を測ることですが、そのためには責任ある判断が求められます。
一方、試験では、決定的な判断や具体的提案は誤っていた場合には減点される危険性があります。
こうした判断を避け、現状分析や問題点といった説明で答案を埋めるという安易な作戦で答案を埋める方がいます。あるいは、専門技術の提案ではなく、一般的なマネジメントで切り抜けようとする方もいます。
しかし、これでは試験官が専門技術をチェックできないため、加点はされません。
論文試験は技術者の能力を測るため、加点式の側面もあります。
積極的に技術を応用して、問題を解決する提案を書きだす必要があり、そのためには、具体的な数値や手法を頭に入れておく必要があります。
2.簡潔で明快な骨子を作成する。
技術士二次試験の問題は、1~3の複数の問いかけからなる場合が多いようです。
このため、段階的な問いの意図をとらえて、論理的に解答しやすい出題となっています。
例えば「課題、解決策、留意点」を求める3問構成では、まず、背景から課題を抽出して、それに対応した解決策を立案し、その解決策を行う上での留意点を提案します。
ここで大事なことは、問いの1~3がそれぞれ論理的に、「目的、方策」という関係でつながっていることです。
このためには、プロセスがわかりやすく、最終的成果が見えているというように一貫させることが大切です。
実はこの、正しい技術的プロセスによって最終的に成果が導きだされるというのが技術者コンピテンシーの本質であり、試験官はこれをチエックするため論文を採点しているといっても過言ではありません。
このため、試験官がプロセスを理解しやすいように、簡潔で明解な骨子を作成して、必要に応じて肉付けします。そして最終的に技術的成果に至るという意図を明確に表現することが大切です。
書き始めてから修正してはいけません。
大きな時間ロスになるだけでなく、逆に骨子がわかりにくくなる可能性があります。
骨子のまとめ方、内容についても添削や指導を行っています。
骨子の組み立て方に疑問がある方はご連絡下さい。
2019年05月27日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
本番に強い人、本番に弱い人といわれることがあります。
確かに、試験当日に思った以上の力が出せることや、
今まで出来ていたことが、急にできなくなる人はいます。
しかし、そのようなバラツキを限りなく少なくすることができます。
その方法は、たくさんの反復練習です。
例えば、プロ野球選手は毎試合、約3打席しかバッターボックスに立つことができません。
その3打席の為に、毎日何百回という素振りを行います。
100mの選手は、0.1秒しかないスタートの瞬間の為に、毎日何度も練習を行います。
ピアニスト、バイオリニスト等の音楽家。
書道家などの芸術家。
最高のパフォーマンスを、たった1度のチャンスで出し切るために、
見えないところで信じられない程の反復練習をしています。
受験生の皆さんは、たった数%の方しか合格できない狭き門を
なんとかくぐりたいと思っていますよね?
そのチャンスを勝ち取る人というのは、等しく他人以上の努力をする方々です。
偶然上手くいくのを期待する人は、残念な結果に終わります。
毎年、多くの受験生を見ていれば、試験を受ける前から合否が想像できます。
本番に強い人というのは、練習通りの力を出す人です。
本番と同じ状態で一発で合格論文が書けるでしょうか?
本番試験では、600字詰め原稿用紙4枚を2時間で記述します。
すなわち、1枚を30分間で記述します。
あなたが、『1枚30分間の記述は、ギリギリかも』と思っていれば、貴方の合否結果も良くてギリギリです。
本番のアクシデントなどを考えると厳しい結果になると思った方が良いと思います。
本番では、練習以上の力が出ません。
本番に備える場合、今年の一発合格を目指す貴方は、1枚20分間で記述する練習をしてください。
本番試験で再提出や添削指導などありません。
今一度、ご自身の勉強方法、勉強への真剣さを見直してみて下さい。
2019年05月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士に限らず、効率の良い勉強方法の中には「アウトプットを意識する」というキーワードが必ずと言っていいほど出てきます。
技術士試験を受験する人は皆例外なく忙しい
技術士試験は多くが社会人として忙しく働いている人が受験します。
内容も決して容易なものではなく、論述式や口頭試験など試験としては高度な内容も含まれます。
しかし、高度な内容だからと言って、勉強できる時間が学生時代のようにほぼ無限にあるというわけではありません。
多くの人がこうした状況に陥った時に、試験を受験するのを諦めるという選択をします。
しかし、業務の都合上、どうしても技術士が必要だという人はそういった選択肢をとることができません。
そこでアウトプットが登場
こうした場合に、冒頭でお伝えした「アウトプットを意識する」ということが出てきます。
アウトプットとは、脳に貯めた知識を外部に出す行動です。
よくその内容をよく理解している人は、人に教えることができるといいます。
これは習得した知識をアウトプットしていることに他なりません。
人に教えるということは、自分で学んだ専門知識を予備知識のない他人に理解してもらうように伝えるということです。
このプロセスの中で重要なのは、専門知識を分かりやすい言葉で表現できるかという部分です。
これを行うためには、その専門知識について参考書の内容を一語一句伝えるのではなく、その内容を深く考え、理解する必要があります。
マークシート方式の試験などであれば、参考書の内容をそのまま頭に叩き込む手法も有効ですが、論述式試験や口頭試験となれば、それでは太刀打ちができません。
やはり、知識を人に説明するアウトプットがどうしても出てきます。
アウトプットを意識的に磨くには?
よく英語に関しても、英語を読んだり聞いたりするだけでなく、英会話を行うと英語も読んだり聞いたりすることも上達するといわれています。
多くの外国語は、その国に行くと何となく話せるようになり、読めるようにもなるのはアウトプットを意識した学習の効果であると言えます。
これと同じように、ある程度専門知識を習得したら、何か一つのテーマを決めてノートに論述式試験のように書いてみるとよいでしょう。
長い文章である必要はありません。少しずつアウトプットすることで知識の定着を図ることが狙いです。
忙しい社会人が受験する技術士試験ですので、効率的な勉強を心掛けたいものです。
2019年06月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
模擬試験をしている受験対策会社があります。模試は受けたほうが良いか?それは、費用があるのならば、受けると良いでしょう。
なぜなら、その時点での弱点があぶり出せるからです。
例えば、①専門的学識が足りずに、書きたいことが思うように書けなかったとか、②制限時間内に与えられた文字数を埋められず、数行を残してしまったとか、③各科目に適した書き方ができなかったとかです。
そのように、弱点が見つかれば、それを補強するように勉強するとよいのです。
模試は弱点を見つける絶好の機会なのです。
ですから、模試の点数にまったく一喜一憂するのは意味がありません。
さて、①専門的学識が足りない場合には、どうすればよいか。
現状よりも、もう一段深い記述ができる準備をしましょう。
そのためには、「具体例」と「数字」と「(技術進展などの)背景」を押さえると良いでしょう。
例えば、「地球温暖化には、緩和策と適応策がある」と書くよりも、「地球温暖化には、省エネ家電の普及促進等による緩和策と、高温耐性がある農作物育種等による適応策がある」と書いたほうが加点されるでしょう。
②制限時間内に書き切れなかった場合には、論文構成のための時間や、筆記時間の切り詰めを細部にわたって検討することです。
シャーペンや消しゴムといった文房具まで厳選することで、時間を生み出していきましょう。
③各科目に適した書き方ができなかった場合には、科目別に評価項目を確認しましょう。
必須科目Ⅰでは、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーション、技術者倫理が試されています。
選択科目Ⅱ-1では、専門的学識とコミュニケーションが、Ⅱ-2では、専門的学識、マネジメント、コミュニケーション、リーダーシップが試されています。
選択科目Ⅲでは、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーションが試されています。
ぜひ、効果的にPDCAサイクルを回して、合格圏内に入ってください。
2019年06月12日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
この技術士ニュースの中でも何度も取り上げられておりますが、
今年度から、必須科目が択一問題から筆記へと変更されました。
試験制度が変更された年というのは、
どのような問題が出されるか前例がない為、
対策が取りにくいという一面があります。
しかし、過去、平成19年~平成24年の間は、
必須科目は択一問題ではなく、1800字の筆記試験でありました。
そもそも、技術士2次試験というのは、20個の部門に分かれています。
例えば、機械部門や建設部門、農業部門、などです。
その中で、皆さんが受験するのは、ある部門のある科目を受験します。
科目というのは、建設部門で言えば、土質及び基礎や、鋼構造およびコンクリート、
建設環境、などの11の科目に分かれています。
受験する「必須科目」というのは、
それぞれの部門で、各科目に分かれて受験していますが、
部門全体の受験生が全て共通の試験問題を受験することになります。
すなわち、「必須科目で問われるは非常に範囲が広い」ということを示します。
そこで、過去の必須科目でどのような試験問題が出ていたのか?
を知るだけでも非常に大きなアドバンテージとなります。
過去の出題で出されているキーワードというものは、大きく変わっていないはずです。
キーワードをまとめて、意味を調べること。
また、出題のされ方についても着目してみて下さい。
それら過去の情報から、どのような事を求められているのか?を分析するのです。
各科目で共通する問題を出題する必要があるということは、
その年の時事ネタとなる場合もあります。
受験される部門の、国の政策や潮流を確認することも大事です。
どの部門で受験するにしても、やることは同じです。
2019年06月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
さて、試験まであと3週間となりました。
試験日は7月15日(月)です。
試験は午前9時~午後5時までの間で行われます。
最後の1週間は体調を整え、頭も体もリフレッシュさせるために
ゆっくり、確認作業を行うとすると、無理した勉強をできるのは
残り2週間ということになります。
その2週間の過ごし方も、少し試験日当日を気にしたスケジュールにしてみましょう。
普段、受験生の皆さんの中で、平日は各自仕事場で勤務を行い、
それから勉強を行っているという方がほとんどではないでしょうか?
人の行動力や発揮される力には、「慣れ」による振れ幅が大きいです。
夜型の人、朝型の人などと言われることがあると思います。
いつも夜に頭を回転させることが多い方は、夜に集中しやすく、
逆に朝に集中しやすい人がいます。
しかし、試験は人に合わせて受験することができません。
全員決まった時間に、決まった内容の試験を受けます。
試験に自分の生活スタイルを合わせる必要があるのです。
睡眠時間も平日と休日で1時間以上差がある人は、
休日後の初日は、頭が働きにくいという研究結果もあります。
繰り返しますが、あと3週間です。
試験まで土日はあと6回きます。
試験日当日は、何時に起きる必要がありますか?
あと6回の休日は、試験当日の起床時間に合わせて、
そのまま想定問題を、時間を計って解いてみるという実践型の勉強の方法も有効だと思います。
以前、手書きの練習の重要性を書きましたが、
手書きの練習は進んでいるでしょうか?
記述速度を上げることも合格のためのスキルです。
しかも、向上可能なスキルです。
このタイミングで向上させない手は無いでしょう。
受験生それぞれが、試験当日を如何に明確に想像できるか?
これも技術士には重要な能力だと私は思います。
ぜひ、頑張ってください。
2019年06月25日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
受験生の中には、技術士試験を何度も受験されている方、
今年が初めての受験の方がいらっしゃいます。
今回は、私の経験をもとに、試験場を想像して頂き、
本番当日に無駄な緊張が無いように、また想定外な事態にパニックにならないように対策を取って頂きたいと思います。
まず、試験場についてです。
おそらく、受験する地域の大学の校舎内で受験することになります。
私が受験した大学では冷房設備がありました。
しかしながら、緊張と大量の文字を手書きするという労力からか、かなり汗をかきました。
机の上には、筆記具(シャープペンや鉛筆、消しゴム、定規)とハンカチ、時計、ペットボトルを置くことは可能でした。
ハンカチは必須アイテムだと思います。
手に汗をかくと、解答用紙が湿ってきます。
消しゴムによる強い圧力がかかると、簡単に破れてしまいます。
解答用紙が破れてしまったら、大パニックですよね。
筆箱は机の下に置かされました。筆箱内にカンペが仕込まれるのを防ぐためでしょう。
時計についても、ピピッと電子音が鳴る場合は、OFFにさせられます。
選択Ⅱと選択Ⅲは、今年度から休憩なしで一気に回答することになりました。
かなりの長丁場となりますので、飲料水は必ず用意しておきましょう。
また、トイレに行くのも有効だと思います。
試験場はどうしても熱気に包まれます。
廊下に出ると、生暖かい風が逆に頭を冷やしてくれる場合もあります。
試験場で、どんな行動がとれそうか。
そのために必要な道具は何か。
試験中に楽な服装は何か。
これらを今の内に考えて、用意しておくとよいでしょう。
ぜひ、頑張ってください。
2019年07月03日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
試験まで、あと12日です。
技術士試験の本番が近付くと緊張し、様々な体調不良を起こしがちですが、
今までやったことを再復習して試験に臨みましょう。
それ以外にやったことが良いことをいくつか挙げてみます。
<新聞に目を通す>
技術士試験は最新の社会ニーズや経済動向を背景としたものとなります。
出題意図を解釈するためには、新聞の自身の業務に関連する社会・経済記事に目を通すことが役立ちます。
このほか公益性を高めると言う技術士の務めを果たす意味でも、
そのベースとなる常識的な判断力を養うため、
社会ニーズ学習として普段から新聞に目を通しておくことは欠かせません。
<睡眠時間を確保する>
普段から会社勤務の方は、勉強をするのが遅い時間なりがちです。
しかし試験1週間前からは、睡眠時間を改善するようにしましょう。
遅くに寝て遅くに起きる方は朝型生活への切り替えが必要になりますし、
睡眠時間が短いという方はたっぷりと睡眠をとるように早めに寝るクセをつけることが大切です。
つい不安に感じてギリギリまで勉強をしてしまいがちですが、本番に備えて生活サイクルを改善することはとても大切なのです。
<風邪予防>
風邪をひいて試験を受けたら、実力が出せません。
バランスの良い食事、手洗い・うがいはやりましょう。
<会場までのルート確認>
試験前に実際に試験会場の場所やルート、交通手段、所要時間を確認しておくことも大切です。
これらをしっかりと把握しておけば余裕を持って行動することができます。
2019年07月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
試験が終わったら、必ず選択科目Ⅲの復元解答を作成します。なぜなら、選択科目Ⅲの答案は口頭試験のときに、試験官の手元にあるからです。
自分が書いた内容が不確かな状態では、それについて問われても、正しい応答ができないはずです。
ここで問題になるのは、試験終了直後に、復元解答を作る気力が残っていないことです。
そこで、多くの受験生は、次の日、そしてその次の日と、やるべき日を後に回していくのです。
当然に、記憶が曖昧になり、精度の低い復元答案ができてしまいます。
また、筆記試験の出来が悪く、自分では不合格と思っていても、合格している人がかなりいます。
合格発表があった後に、あわてて復元解答を作る人がいます。
もちろん、口頭試験で苦戦します。その復元解答は、まったくもって、不正確な文字情報だからです。
そこで、試験終了後、完全な復元解答を作る必要はない、と心理的ハードルを下げるのがおすすめです。
つまり、後日、復元解答を作るため、どんなことを書いたかを箇条書きで書くらいで良いとするのです。
そうすれば、後日、まったくのゼロから復元解答をつくるよりも、うんと効率がよくなります。
試験終了直後には、箇条書きで、キーワードだけでもよいでしょう。
帰りの電車の中でも良いですし、アルコールを飲みながらでもよいでしょう。
そのかわりに、毎日毎日、少しずつでも、そのキーワードに情報を補足していきます。
そのうち、こう書けばよかった、ああ書くべきだったということがでてきます。
それを、赤字でコメントを書いていくのです。
この赤ペンでの振り返りが、口頭試験での質疑応答に役立つのです。
2019年08月05日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
二次試験の筆記試験をパスすれば、口頭試験対策に本腰を入れましょう。口頭試験では、技術士に相応しい人物か否かが確認されます。つまり、技術士としての適性が問われます。
適性を確認するのには、一次試験の適性科目を見直すことが効果的です。なぜなら、適性科目と、口頭試験で問われる技術士倫理の内容が、類似するためです。
例えば、「3義務2責務」といわれる技術士法第4章については、適性試験で毎年、問われます。そして、口頭試験でも頻出の質問事項になっています。
つまり、
・第44条の信用失墜行為の禁止、
・第45条の技術士等の秘密保持義務、
・第45条の2の技術士等の公益確保の責務、
・第46条の技術士の名称表示の場合の義務、
・第47条の2の技術士の資質向上の責務、
の合わせて5つです。
いまから5年ほど前までは、これら5つが言えれば及第点でした。しかし、いまでは、各条文の中身まで詳しく問われるケースが多くなっています。
例えば、「公益確保の責務」で、「公益とは何ですか?」という質問をされることがあります。このとき、受験生は、主に「公共の安全」と「環境の保全」と答える必要があります。
なぜなら、第45条の2に「技術士又は技術士補は、その業務を行うに当たっては、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない。」と記されれているからです。
そして、これら2つのキーワードは、一次試験の適性科目の穴埋め問題で、頻繁に問われている論点です。ですから、口頭試験対策では、いま一度、適性科目を見直すことが効果的なのです。
2019年08月06日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆様、お疲れ様です。
私の方への筆記試験本番の論文添削の依頼も一段落したところです。
試験制度が変わり、初めての年なので、
なかなか採点基準や合格基準が明確化していないため、
他人の採点に一喜一憂する必要はありません。
受験生全員が自分の回答に不満がありますし、改善点があります。
完璧な答案だ、という人など一人もいません。
基本的には、何も書けなく答案用紙の8割を埋めることができなかった、
という人以外は、合格を信じて口頭試験の勉強に移ってください。
技術士に合格する為には、口頭試験は必須です。
いつか必ず勉強する必要が出てきます。
ならば、合格を信じて、今勉強するのがベストでしょう。
技術士2次試験は、難易度が高いと言われていますが、
合格率は部門により異なりますが、約10%です。
10%という数字は、そこまで小さな数字ではありません。
例えば、マラソン大会で5万人が参加するものがあったとします。
入賞する人は毎日何十kmと走っているアスリートであり、
一般人が入賞することは非常に困難です。
そして入賞は大きな話題となり、名誉が与えられます。
しかし、5000番内に入ることは一般の方でも可能性があります。
また5000番の方が話題になることは全くありません。
技術士試験は、1番、2番を決める試験ではないのです。
上位10%の範囲に入れば、全員が等しく技術士になる権利が与えられるということです。
自分の論文に自信がないと仰っている受験生もいますが、
他の方と比較しても、そこまで自信を失う出来ではありません。
不安はあるでしょうが、ぜひ前に進んでみましょう。
口頭試験は、暗記する項目もあります。
早く始めて悪いことなどありません。
頑張ってください。
2019年08月08日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士二次試験は、平成31年度(令和元年度)試験から択一式試験がなくなりました。そのため、筆記ばかりの試験になりました。つまり、以前のような知識を直接に問う設問がほとんどなくなりました。
しかし、必須科目Ⅰでも、選択科目Ⅱでも、選択科目Ⅲでも、依然として専門知識は基礎として必要です。なぜなら、論文を書くのにも、専門的学識を踏まえることが求められているためです。また、実際に、評価項目となるコンピテンシー(技術士に求められる資質能力)の1つに専門的学識も含まれているためです。
そこで専門知識の記憶をいかに効果的、かつ効率的に定着させるかテーマになってきます。
技術士試験は、原稿用紙に手書きする制度になっています。ですから、キーワードが正確に書けるように訓練しておくとよいでしょう。パソコンでまとめてばかりいると、簡単な文字も書けなくなってしまいます。
手で書くとき、丁寧に書くのがおすすめです。トメ、ハネ、ハライに気をつけて、はっきりとした字になるようにします。そうすることで、そのキーワードを目にする時間がわずかに長くなり、走り書きしたときよりも忘れにくくなります。
また、丁寧に書くことは、本番では必須です。丁寧に書けないが故に、合格点に至らないケースが多いのです。これは、悪筆の受験生が想像しているよりも深刻な現実です。
さて、一度書いたキーワードやその解説文は、24時間後、1週間後、1か月後というように期間を定めて見直しましょう。はじめのうちは、復習のインターバルをあまり空けずに、定着してくれば、多少の間を空けて見直すようにします。
そして、過去問で、そのキーワードを使って答案を書いてみましょう。
このように、「インプット→復習と定着→アウトプット」を一括りとして専門知識を定着させると良いでしょう。
2019年09月19日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆様、こんにちは。
今回は、タイトルにある通り、継続することによる効果は非常に大きいということを
身をもって体験した内容をお知らせしようと思います。
私が8月17日の技術士ニュースで、「レアジョブ英会話」なるものを始めたとご報告いたしました。
インターネットを通じて、講師(外国の方)と1対1で会話をするというシステムです。
月に最低8回、最大12回受講することが可能で、1回につき25分間です。
英語が苦手である私は、始めたものの受講開始時間が近づくと、
そわそわ落ち着きがなくなり、緊張し始めるのです。
なぜか?
やはりコミュニケーションが英語のみに限定されるため、
伝えたいこともうまく伝わらないと言うもどかしさを感じるからです。
25分という短い時間も本当に長く感じていました。
しかし、開始してから1か月が経過した今では、受講も10回を超えました。
慣れからか、講師の話している内容が2回聞けば分かるようになってきました。
しかも私が伝えたい内容も、上手な英語ではありませんが、
しっかり講師に伝わるようになりました。
技術士試験の勉強も同じです。
最初は全く知識がない状態からのスタートですから、
どの問題を解こうとしても全く解けません。
論文もどのように書いていいかわからないでしょう。
しかし、わからないなりにも、模範解答を読んだり書いたり、
キーワードを調べるなど、少しずつでも初めていけば必ず自分の身についてきます。
また、間違った部分は直してもらえる人がいると効率的です。
英語も間違った構文を使用した場合にはしっかりと訂正してくれます。
間違ったまま覚えてしまうと、試験では減点となります。
勉強はつらく、イヤなものです。
少しずつでも始めて、自分の身になっていることを実感できるとモチベーションも変わってきます。
頑張って下さい。
2017年01月08日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
設問で「多様な視点から述べよ。」と有る場合の「多様な」とは具体的にどうすれば良いでしょうか。視点を変えることですが、どんな視点が考えられるでしょうか。
立場を変える、相手を変える、課題を変える、時制を変える、広さを変える、社会情勢を鑑みる 等があります。
立場を変える、相手を変えるは説明不要と思います。
課題を変えるとは、建設部門ではインフラに関する設問がありますが、主に、維持、品質等に関する設問です。これを環境、高齢化社会、健康増進と社会保障、防災などの課題として考えてみることです。
時制を変えるとは、過去、現在、未来の時制で考えることです。未来については根拠を示し予測することです。
広さを変えるとは、箇所、部分、全体、地域、日本、アジア、世界など対象範囲を広げることです。
社会情勢を鑑みるとは、テロ、サイバー攻撃、環境、地球温暖化、ドローンなど社会情勢と設問を関連づけて考えることです。
これは訓練してください。沢山の視点で考える訓練は日常の様々な事項でもできるので、日常から視点を沢山変えて考える工夫をしてください。
2017年01月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の電気電子部門は、電気工事士や電気主任技術者と比較されると、今一つ対外的な評価が低く見られがちです。
建設部門の技術士は、コンサル事業を行うために必要な資格とされているのに対して、電気電子部門の技術士は取得しても特別業務に従事できる内容が増えるというものではありません。
実際に、電気関係のコンサル事業は、必要な資格が法律的にあるわけではなく、電気主任技術者資格でも代替できるため、電気電子部門の技術士試験は受験者自体が少ない傾向にあります。
しかし、電気関係の建設工事を監理する際に、電気電子部門の技術士は、意外な形で活用することができます。
建設工事での請負金額が一定額以上の工事の監督をする場合、監理技術者という資格を持った現場監督が現場に常駐する必要があります。
この監理技術者の資格は、現場工事の経験年数で取得ができるのですが、この経験年数になるかどうかという審査基準がとても厳しく、人によっては10年間の現場工事の経験が必要となります。
電気工事の設計などを担当していると、こうした監理技術者資格を取得するのがとても難しく、現場監理の業務にも範囲を広げたいと考えている人にとっては、とても大きな障壁となっています。
しかし、技術士資格を持っている人は、該当部門の工事の監理技術者資格であれば、現場工事の経験に関わらず取得することが可能となります。
これは、電気工事士や電気主任技術者資格では認められていない資格取得要件となります。
技術士資格を取得すれば、工事監理も行うこともできるようになるのです。
工事設計と工事監理をセットでできる人間ともなれば、転職時にも有利となり、会社にとっては重宝されること間違いなしです。
電気工事を行っている会社に勤務されている設計担当の方は、是非電気電子部門の技術士取得を目指してみてはいかがでしょうか。
2017年03月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士2次試験の専門科目は、必修科目と選択科目に分かれています。
電気電子部門では、必修科目は20問中15問選択のマークシート方式の出題、選択科目は発送配変電、電気応用、電子応用、情報通信、電気応用の5分野の選択となり、記述式の出題となります。
それぞれの出題範囲について考えます。
必修科目の出題範囲
必修科目は15問選択のマークシート方式の出題となりますが、電気電子の中でも幅広い分野からの出題となります。
近年の傾向では、太陽光や電波環境など環境に関する問題が多くなっております。
電気工学専攻の方は、情報分野の問題や無線工学といった電気分野の中でも畑違いのような問題にも選択の関係上回答しなければならなくなりますので、過去問題の研究や、他の分野の問題にもさわりだけでも学習しておくようにしましょう。
選択科目の出題範囲
選択科目は、自分の得意とする分野の問題を選択するようにすればよいのですが、内容もより専門的なものとなります。
実務に即した設計を行う際の注意点や、今後政府が技術を活用して導入しようとしているものなどが出題されます。
これらはマークシートと違い、絶対的な回答というのがなく、満点回答をするのが極めて困難な内容となります。
また、問題中に前問題の説明に対して、考えられる対策などを記載するような問題もあり、前問題の回答が的外れなものとなっていると、対策についても全く得点できないといったことも考えられます。
問題文をよく理解し、正確な回答をする地道な訓練が合格への第一歩となります。
技術士の2次試験の専門分野は技術士と名乗るだけの専門知識があるかを問うものです。
幅広い知識が必要となり、難関となりますが、地道な学習、訓練が合格へのカギとなります。
2017年03月22日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
技術士第二次試験受験申込書として業務経歴票を4月末までに提出しなくては受験ができません。
この業務経歴票には「業務内容の詳細」欄に720文字以内で業務の詳細を記入する必要があります。
このサイトをご覧になっているということは、この「業務内容の詳細」の重要性は既にご存知かと思います。
一言で言えば、業務内容の詳細(業務経歴票)は「口頭試験時の資料」として使用されます。
添削を繰り返し、完璧に近い状態まで仕上げておかないと口頭試験時に泣くことになります。
口答試験本番、口頭試験官はこの業務内容の詳細を見ながら色々と質問してきます。
実際はこちらが一番アピールしたい部分を答えることができず時間切れで終わってしまうこともあります。
時には予想できない変化球の質問に頭が真っ白になり、無言の時間を過ごすこともあります。
口頭試験官の質問内容をコントロールできたらな~と誰もが思ってしまいます。
そこで今回紹介するテクニックの出番です。
業務詳細の内容で自分が一番アピールしたい部分を「わざと曖昧(ぼんやりした表現)」で記述します。
すると口頭試験官はその部分を理解したいために必ず質問してきます。
口頭試験官の質問内容を誘導することができるのです。
これでこちらが一番アピールしたい部分を事前に準備しておいた満点以上の回答で答えることができ、大きく評価を上げることができます。
予想できない変化球の質問にドキドキする機会も減ることになり、自分優位に進める時間が増えることになります。
これだけ聞くと「すごい裏技だ」と思うかもしれませんが、実はかなり危険なテクニックです。
口頭試験官によっては
「なんだ、こいつはまともな文章が書けんのか」
「大事なことが書かれていなくて理解できん」
と口頭試験が始まる前から評価を落しかねません。
口頭試験官も人間です。
時と場合によっては諸刃の剣になるテクニックです。
初受験の人はかなりの勇気が必要かもしれません。
2つ目の受験時まで試さないほうが無難かもしれませんね。
このテクニックを使用する場合は最寄りの技術士等とよく相談することをお勧めいたします。
2017年04月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の二次試験は、記述式の筆記試験があります。
マークシート方式の試験と違い、自分で回答する文章を、試験時間中に考えなければなりません。
その場合、文章の組み立て方をわきまえていなければ、意味の分からない文章となってしまって、勿体ない減点となってしまう可能性があります。
記述式の筆記試験で、分かりやすい文章構成を心掛け、高得点を目指しましょう。
文章の組み立て方の種類
筆記試験の文章の組み立て方は、主に報告書などを書くときのような文章構成を必要とします。その種類は頭括型、尾括型、双括型の三種類に分けられます。
例題を挙げてその違いを考えて見ましょう。
例題:朝型の生活が仕事に与える影響を説明せよ
頭括型での説明
→説明の結論を冒頭で説明し、その理由を列記していく説明方法です。
この文章構成は最も筆記試験向きと言えます。
回答:
朝型の生活は仕事に業務時間短縮のような労働負荷の軽減効果を与えます。
その理由としては、朝の静かな時間に仕事に集中することで、昼過ぎから夕方にかけての仕事を前倒しして行うことができ、夕方の残業時間を減らすことができます。それによって、定時帰宅をすることができるようになります。
尾括型での説明
→理由の説明を先に持ってきて、最後に結論を書く文章構成です。
これは、筆記試験にはあまり向かない文章構成ですが、最終的に言いたいことを強調することができます。コラムなどの読み物はこの構成となっていることが多いです。
回答:
朝型の生活を送ることで、朝の静かな時間に仕事に集中することができます。
そのため、昼過ぎから夕方の仕事を前倒しして行うことで、残業時間に業務を行う必要がなくなります。
その結果、定時帰宅しやすくなるため、朝型の生活は業務時間短縮といった労働負荷の軽減効果があると言えます。
双括型での説明
→結論を冒頭で説明し、その理由を述べます。さらに最後に結論を持ってくることで、結論を強調する効果を持たせます。
学術論文など、中間の説明が長い場合などに有効的な文章構成です。
回答:
朝型の生活は労働負荷の軽減効果が期待できます。
その理由として、朝の静かな時間帯に仕事に集中することで、昼過ぎから夕方にかけての仕事を前倒しすることができます。その結果、定時帰宅を行いやすくなります。
以上の理由より、朝型の生活は労働負荷の軽減効果が期待できます。
より、結論を強調できる形となりますが、中間の説明が短いと、少々くどい印象を受けます。
文章構成を把握するだけでも、説明が分かりやすくなることがあります。
こうした分かりやすい説明を心掛けるだけでも、筆記試験で得点を上乗せすることができます。
2017年04月17日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
以前、択一試験は今年度(平成29年度)で終わり、来年度からは論文による記述式に変更すると伝えていましたが・・・
まだ「できない」との情報が流れていますね~
技術士会は来年度から変更したいそうですが、肝心の文部科学省が決断できないようで・・・
実際は、文部科学省にそんな余裕がないのでしょう。
別の問題で大騒ぎなので・・・
「○下り斡旋問題」が沈静化するまでは・・・
が本音なのでしょう。
それに伴い、択一試験もそうですが、受験申込書(業務経歴票など)も変わらないことが予想されます。
来年度からは、業務内容の詳細(720文字)の文字数が変わると言われていたので、来年度は再構成しなくてはいけないとも言われていました。
ですが、変わらないのであれば、今年度完成形にしたものは来年度も再利用できることになります
(不合格という悪い想定をした場合ですけどね(笑))
今年が初受験でとりあえず慣れるための参考受験であっても、受験申込書(業務経歴票など)は添削し、しっかりとしたものを作成しておいたほうが来年につながることになりそうです。
来年は無くなるから択一は適当に・・・と考えている人は、考え直さなくてはいけません。
来年につながると思えば、今年からしっかり勉強できるのでは?と思い、不確定ではありますが、情報を伝えることにしました。
2017年04月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
技術士第二次試験の受験申込も終わり、ほっとしているところでしょうか。
でも、筆記試験まであと3ヶ月もありません。ほっとしている時間はありません。
受験申込の「業務内容の詳細」を書いているときには、「技術士試験に合格するぞ!」というモチベーションがすごく高かったと思いますが、なかなかそのモチベーションを維持するのは大変だと思います。
私は、どのようにモチベーションを保ったか紹介させて頂きたいと思います。
①有言実行
「有言実行」と言えば恰好いいですが、私の場合は、「技術士試験を受験する」ことを明言して、自分の逃げ場をなくしました。
もともと私は、すごく精神的に弱いので、一人で勉強していると、「まぁ、いいか」とか「何とかなるか」って思ってしまうことがよくあります。
ですから、まずは、ブログやFacebookで、「受験します!」宣言をしました。
それから、友人に、「今から喫茶店で勉強します」みたいな内容をLINEで送ったりもしました。
「勉強する」と言ってしまえば、案外できるものです。
②学習結果の可視化
「これだけ勉強した」というのが見えると、充実感もあり、自信もつきます。ですから、私は、ノートを惜しげもなく使いました。
「択一対策の用語のまとめ用ノート」、「択一対策の過去の計算問題の解答用ノート」、「記述式の論文記述ノート」...
それぞれ、大きめの字を書き、1行空けて書き、区切りのよいところでページを改め、次の項目は見開きの左側のページから始める。
大きく空いたスペースがあったり、白紙のページができたりしますが、結果的に後から見やすいものになりましたし、私にとってはそれ以上に、「多くのページを使って勉強した」と実感できることが良かったと思います。
私はこの方法でモチベーションを保ち、幸運にも、機械部門も電気電子部門も1回で合格することができました。
どなたにでも当てはまるかどうかは分かりませんが、ご参考になれば幸いです。
2017年05月03日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
4月28日までに受験申し込みをした方へ
申し込みも完了し、受験モードがスタートしましたか?まだ、何をどうやればいいかよく分からないと言う方も多いかもしれませんね。
選択問題と記述問題でそれぞれ対応方法が異なります。
選択問題:これはまず過去問題にトライして、正解か不正解かを確認しましょう。そして不正解の問題だけまた解いてみましょう。選択問題は2−3度やると正解になる問題と、全くはの立たない問題があります。勉強の対象は当然ながら後者です。まずはこれを「マスターしたつもり」になるまでネット等で勉強したら、記述問題に集中しましょう。数週間したら、また選択問題にトライしましょう。前回ほどではないけど、不正解の問題があります。人間の記憶は忘却するようになっています。でも、忘却したものを再度記憶するという作業を2−3回行うと記憶が定着します。脳が、忘れたらいけないのだと気づくのです。でも、どうしても正解できないものがあるでしょう。それは試験当日の朝に答えを丸暗記して対処しましょう。私もそれで2問ほど正解できました(笑)。
記述問題:これはやはり自分の専門分野で重要なキーワードを100個ほど抽出して、その各キーワードに関して概要と、課題と、課題への対策を技術ノートとしてまとめましょう。これが勉強の王道です。そして、この技術ノートが一通りできたら、それを見ながらでも良いので、600字の原稿用紙に概要と課題と対策などを記述しましょう。A4の技術ノートには900字相当の情報量があるので、600字ならなんとか書けるでしょう。でも、書きにくい部分や、不足している部分、過剰な部分がきになるはずです。そのように気づいた点を加筆修正します。これを2−3度行うと、かなり洗練した技術ノートになるし、記憶にも定着します。
記述問題への対応:問題を見てすぐに書き出すのはダメです。まず、出題者の意図をくみ取り、例えば、機能と課題と対応策であればそれに関するキーワードを記載した表を作成しましょう。そして、その表に書いた内容を説明できるようにフレームワークを決め、そのフレームワークに沿って記述していきます。その場合にも、図表は有効です。字数制限の対象外でもあります。
参考)記述問題への対応フローはマイブログ(http://hiroshi-kizaki.hatenablog.com/#edit)に掲載しました。よければ参考にしてください。
2017年05月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験では、多くの文章を書く必要があります。
その中で重要なのは「簡潔に分かりやすく書く技術」です。
普段から技術文書や論文などを書いている方は、そういった技術は日常的に鍛えられていますが、あまり文章を書かないという人にとっては、二次試験の説明問題は難関となります。
そんな方に向けて、文章の基本「句読点」について解説します。
文学を読むための国語の授業でやった作文とは少し異なりますので、根っからの理系という人も安心して下さい。
・一文一意(One sentence One mean)を心掛ける
一文が長い文章は、読んでいてもどれが重要なのかが分かりにくく、誤解を生みやすくなります。
一番簡単な文章は「○○は○○だ。」の構成となります。これを連続していけば、最も簡単な構成の説明文章が出来上がります。
例:今日は晴れだ。今日は遠足日和だ。
あまりにも単純すぎて、言葉を覚えたての子供が話すような内容ですが、きちんと説明になっています。
一文に詰め込む情報は極力一つとすることで、単純明快になります。
・説明を補足する内容を句点(、)で区切る
句点(、)の使い方はその人の個性が出ることが多く、非常に使い方は難しいです。
多くの文を句点で区切ると、ぶつ切りのような文章となってしまいます。
例1:今日は、天気が、よいので、遠足に、行くのに、適した、遠足日和だ。
これは極端ですが、句点を入れることができる箇所すべてに入れた文章です。
これでは読みづらいというのは一目瞭然です。
例2:今日は天気が良いので遠足に行くのに適した遠足日和だ。
句点がないパターンです。これもとても読みづらいです。
例3:今日は天気が良いので、遠足に行くのに適した遠足日和だ。
真ん中で区切った文章です。いくらか読みやすくなりました。しかし、遠足日和を説明するのに何となく無理やりこじつけたような説明となっています。
例4:今日は天気が良いので、遠足に行くのに適している。そのような天気のことを遠足日和と呼ぶ。
天気がよいことを説明するのに大げさな気がしますが、これを自分の専門分野の内容を素人にも分かりやすく説明することに置き換えてみましょう。
言葉が足りない、句読点の場所が悪いというだけで極端に分かりづらい文章になることがお分かりいただけたかと思います。
2017年06月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士1次試験、2次試験を受験される方は、その内容の範囲の広さに圧倒されてしまうのではないかと思います。
技術士の勉強を始めるきっかけについても人さまざまではないかと思います。建設コンサル会社などに勤務されて、業務上どうしても必要であるという人以外には、技術士の勉強を始める動機付けがなかなか難しい資格ではないかと考えます。
そこで、勉強を始めるきっかけをいくつか挙げてみました。
・名刺に「技術士」の名称が入る!
建設コンサル会社以外の人にも当てはまりますが、技術士は名称独占資格です。
肩書きを技術士とすることができる資格です。これは弁護士、医師などの資格と同等です。
各技術分野のエキスパートとして、対外的にも証明されているということになるのです。
勿論、名刺にも希望すれば入れることができます。メーカ勤務の人でも、一般社員の人にも「技術士」と印字された名刺を持っている人が多くいます。
・APECエンジニアなど他の国の技術士資格との相互認証ができる可能性がある
他の国にも日本の技術士資格に当たる資格が存在しますが、現在、文部科学省では技術士資格取得者の他の国での活躍を促進するために、他の国の技術士同等資格との相互認証を検討しています。
現在、APECエンジニアなどの一部国際資格は、技術士取得者が申請で取得できるようになっています。
石油プラント建設など国際的な業務を目指している方にとっては、技術士資格は海外業務にも通じる資格になりうるでしょう。
・独立もできる(かもしれない)
世間には、様々な事業で独立をした人がいますが、技術士資格もその可能性を秘めた資格となります。
建設コンサルや技術コンサルタントとして独立する場合、技術士資格は必須の資格となります。もちろん、会社員時代の実績と人脈がなければ仕事は来ませんが、技術士はその最低水準の資格となります。
将来、技術分野で独立を狙っている人も、技術士資格の勉強から始めてみてはいかがでしょうか?
技術士は、会社の業務でどうしても必要だ等の強い動機付けが難しい資格です。
ですが、その資格の高尚さなどから取得を目指す人も多いです。問題は、その動機付けです。
取得して損なことは全くない資格といってもいいでしょう。
是非、技術士資格取得を目指して、今日からでも勉強を始めましょう。
2017年06月03日 作成 / 執筆:タートル講師
合格に繋がる論文とそうでない論文はどこが違うのでしょうか?
これまで多くの方の論文添削をしてきた中で、「ここが重要」と感じている点を述べたいと思います。
■問われていることに対して全て答える
問われていること全てに答えるなど当たり前すぎると思われるかもしれませんが、意外と出来ていない方が多いです。
例えば次のような問題が出たとします。
土砂災害対策を検討する上で考慮すべき災害の特徴を、近年の土砂災害の実態を踏まえて
2つ述べるとともに、それぞれの特徴に対応するためのハード・ソフト両面の対策につい
て留意点を述べよ。(平成25年度 建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目)
ここでは、
・土砂災害対策を検討する上で考慮すべき災害の特徴その1(特徴1とします)
・土砂災害対策を検討する上で考慮すべき災害の特徴その2(特徴2とします)
・特徴1に対応するためのハード・ソフト両面の対策についての留意点(留意点1とします)
・特徴2に対応するためのハード・ソフト両面の対策についての留意点(留意点2とします)
を答えることが求められています。
こういう場合にありがちなのが、
・特徴1や特徴2を述べる際に、近年の土砂災害の実態を踏まえていない(ミス1とします)
・留意点1や留意点2が、ハード・ソフト両面についての記述になっていない(ミス2とします)
というようなミスです。
ミス1は、特徴1、2ともに「近年の土砂災害の実態を踏まえて」という前提条件をすっかり忘れているパターン、あるいは特徴1では近年の土砂災害の実態を踏まえているのに特徴2では出来ていない等のパターンがあります。
ミス2は、留意点1、2ともに「ハード・ソフト両面」という前提条件を忘れてハードかソフト一方しか書かれていないパターン、あるいは留意点1ではハード・ソフト両面の記述ができているのに留意点2では一方しか書かれていない等のパターンがあります。
こういうミスは、問題文を見て「これなら書ける!」とばかりに、いきなり論文を書き始めた場合に犯しやすいものです。
ごく簡単なキーワードだけでも良いので、何について記述するのか骨子を書いて、問われていることに全て答えているかどうかをチェックしたうえで論文を書けば、この手の失敗は激減するはずです。
*筆記試験対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年06月25日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験まで、あとひと月を切りました。
皆さん、勉強は順調に進んでいますか?
計画通りに進んでいない方で、「今年度は、もう無理だから、受験やめようかな」と思っている方はいませんか。
でも、諦めないで下さい。
受験を止めたら、絶対「技術士」になれませんよ。
計画通りに進んでいなくても、諦めずに頑張って下さい。
以下、私からの「諦めないで」メッセージを記します。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。択一式で、5つの選択肢のうち、「明らかに間違い」を見つけられるだけで、正解する確率は間違いなく上がります。この確率の上昇の積み重ねが択一式60点獲得の秘訣だと思います。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。少しでも情報を頭に入れればよいというつもりでいいと思います。試験の直前に見たノートに書いていたことが試験に出たので合格できたということをよく聞きます。それは、最後の最後まで、諦めずにノートを見ていた人が言えるセリフです。
・完璧に理解、記憶できなくても気にする必要はありません。まとまった勉強時間を作る必要もありません。10分の時間があれば勉強できます。過去問1問解くには、10分あれば大丈夫でしょう。ノートの1項目見直すにも、10分あれば大丈夫でしょう。「まとまった時間を作らなきゃ」って構えるとしんどいです。10分の勉強を積み重ねていって下さい。無理せず、できることをやっていきましょう。
2017年06月30日 作成 / 執筆:タートル講師
筆記試験までいよいよ2週間ほどになりました。
皆さん忙しい仕事を抱えての受験ですから、万全の試験対策が出来たという方は少数派だろうと思います。
準備が不十分だからと言って、受験を断念することだけは避けましょう。合格の可能性はゼロになります。
ここは少し開き直って、「どうせ他の受験生もあまり準備できていないだろう」くらいの気持ちを持ちつつ、残された時間を有効に活用して試験に備えるべきです。
さて、あまり準備ができなかった人は、午後の論文対策として何をされますか?
私であれば、課題解決論文(3枚論文)の骨子を作る練習をして試験に挑みます。
その理由は、
1.筆記試験での配点が高い(論文80点中40点の配分)
2.口頭試験で関連した質問を受ける可能性があるので、できるだけ高得点を得たい
3.比較的問題文のパターンが予測できる
からです。
つまり、「配点が高くて出題パターンを予測しやすく、かつ口頭試験で聞かれるかもしれないこと」に準備の時間を割きます。
1と2については説明を要しないと思います。
3について建設部門の過去問を見ると、例えば以下のような出題がされています。
(1)あるテーマについて、現状の問題点や課題をいくつか述べる
(2)その中から特に重要と考える技術的課題を2つ挙げて、解決策を述べる
(3)解決策を実行した時の効果、リスクや課題を述べる
自分が受験する部門・科目の過去問を数年分準備して、こういう出題パターンを確認します。
そして建設部門であれば「老朽化インフラの維持管理」、「担い手不足」、「防災減災対策」の3テーマくらいについて、出題パターンに沿った骨子を考えておく、というような準備をしておきます。
予想そのものがズバリ試験問題として出ることは無いでしょうが、似たようなパターンの問題が出れば、一から考えないで済みます。
どうか残された時間を有効に活用して、受験に挑んでください。
2017年07月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士2次試験は、記述式試験であるとともに、実務経験に関する内容も出題されます。
技術士二次試験を受験しようと考える方々は、企業内でも実績があり、顧客との対応に関してもプロフェッショナルであることを想像します。
設計に関する打ち合わせなどでは相手の出方をみたり、特記仕様書の意図を考えたりすることも多いでしょう。
場合によっては、仕様書の質問があまりできない(嫌な担当者だったりする場合に聞きづらい)などの場合に、特記仕様書の文言の意図などを考えたりすることもあるかもしれません。
こうした仕事を進めていく上での相手との駆け引きなどは、学生時代には経験することができず、仕事を円滑に進めていくうえで必要不可欠なスキルとなります。
しかし、技術士二次試験の出題は特記仕様書ではありません。
模範解答があり、出題内容に可能な限り二つの意味がでないように検討されて、当日の試験問題となっています。
ある問題が出題された場合には、教科書通りの回答をするように心がけましょう。
社会人生活が長くなると、こうした教科書の内容が現実とそぐわない部分に目が行くようになってしまいがちです。
問題があった場合、「実際には計測誤差の補正が必要だ」「実際にはこんなやり方しない、時代遅れだ」と感じるような出題もあるでしょう。
しかし、問題に正しい回答をしなければ技術士試験には合格しません。
現実的ではないことを何でと思う人もいると思いますが、そうした内容が基礎知識となっていきます。基礎を押さえることで、実際には違うということもわかるというものです。
教科書は模範的なものばかりでつまらないという気持ちを抑えて、技術士に合格するという目標に向かって努力していきましょう。
こうした教科書的な基礎知識が新技術を検討する場合に大いに役立つということも忘れてはいけない重要なことです。基礎知識があって初めて応用技術を検討することができます。
技術士二次試験ではそういった力も計っていると言えるでしょう。
2017年07月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の口頭試験は、試験官からの質疑がメインで進んでいきます。
その中で、自分が答えられなかった質問等があったとします。
「わかりません」
と答えたその瞬間から冷汗がでてしまい、今まで問題なく受け答えが出来ていたものなのに、一気に簡単な質問にも答えられずに調子を崩してしまうことがよくあります。
プロ野球などでも、ピッチャーがほぼ完璧に相手バッターを抑え込んでいたにも関わらず、たった一本のヒットがきっかけで、投球が甘くなってしまい、相手チームにボコボコに打ち込まれてしまい、交代する場面などがよくあります。
技術士二次試験でもこれと同様の状況がよく見られます。
そんな時に野球選手はどのように考えているのでしょうか?
ピッチャーのメンタル管理法などと呼ばれるもので、多くの手法が取られています。
よく言われていることは、「気持ちを強く持つ」ということです。
しかし、野球選手でもできる人とできない人がいるのですから、なかなか普通の人が真似をすることが難しいものです。
気持ちを強く持つということをもう少し掘り下げて考えてみましょう。
たった一本のヒットが即負けにつながるというものではありません。その後のバッターを押さえれば、追加得点も取られないですし、挽回だっていくらでもできます。
問題は、ヒットを打たれたことで、ピッチャーが弱気になってしまうということです。
「次もヒットを打たれたらどうしよう」
「負け投手になってしまう」
「さっきまで、完璧だっただけに仲間からは責められる」
など、ネガティブな思考が一気にあふれてしまいます。
技術士二次試験の口頭試験でも同じ状況です。
「次の質問も答えられなかったらどうしよう」
「不合格になってしまう」
「技術士資格を取得できないと、指導技術士に顔向けできない」
など、追い込まれている状況は全く一緒だと言えるでしょう。
こうなってしまった場合、ピッチャーは気持ちを強く持つということを考えます。
「次も押さえれば追加点は出ない」→「次の質問に答えられれば問題ない」
一つ質問が答えられないだけで即不合格ということはあり得ません。
問題はその後の質問にも緊張のあまり答えられなくなってしまうということです。
これはピッチャーのメンタルからも同じことが言えます。
人事を尽くして天命を待つ、という言葉もあるように、自分の実力を信じて試験に臨みましょう。
2017年08月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の口頭試験では、どのような質問でも、その場で答えを見つけて、口頭で回答しなければなりません。これは、事前の予行演習などを行うなどの対策は当然ですが、それでもなお、その時に想定できなかったような質問が飛んできてしてしまい、パニックになってしまうという状況に陥ってしまうこともあり得ます。
こうした状況でも冷静さを保って、どのような状況であっても、その時に自分の知識の中から最も近いと思われる最適解を探し出す必要があります。
それを達成できるためには、臨機応変力を高める必要があります。
トンデモ学習法その弐「英語で話す」
主に日本国内にいると、必要性がなければ英語で会話をするということはあまりありません。日本人のほとんどが英語を学んでおり、読み書きや簡単な会話を学校で学んでいます。
しかし、日常会話ができるという人を見かけることはあまりありません。これは日本人同士の中にいると英語で話す必要性がないからです。
何か外国人が集まるような場所に行って、英語で話す機会をもってみましょう。
東南アジアやフィリピンなど英語が分かる国の人と話す場合でも同じです。
これの効果としては、過去に学んだことをいかに瞬時に引っ張り出すかということになります。
脳の構成として、過去に学んだことを思い出すことで、身に着けた知識を話したり、再度思い出しやすくするということです。
会話は台本通りにはいきません。さらに相手は日本語を理解できていませんので、英語でしか意思疎通ができません。
こうした状況に自分を追い込んで、学校で学習した英語を思い出し、コミュニケーションの道具とすることで、その場で相手の表情を見ながら、自分の伝えたい内容を話すということも臨機応変力を磨く手段の一つとなるでしょう。
一見すると、技術士試験とは全く関係のないことでも、臨機応変力を高める訓練となることが言えます。
これを身に着けることで、予想ができないことばかりの人生もうまく乗り切っていくことができるでしょう。
2017年08月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「勉強しなきゃいけないんだけど、関係ないことをして時間を無駄にしている」と感じたことはありませんか?ひょっとしたら、時間の無駄遣いをしていることに気づくことなく「時間がない!」と焦っているかもしれませんね。勉強の妨害をしているものの正体は「習慣」です。
技術士試験に向けて学習を進めようとしているけど、思いついてもすぐ行動できず、自分のことがだらしないと思った経験は誰にでもあるでしょう。例えば、仕事が終わって家に帰ってくるとテレビをつけてしまったり、疲れたから横になって気づいたら寝ていたり、失敗は誰にでもあるものです。一度や二度ある程度であれば問題はありませんが、繰り返し同じことをしてしまう場合は「失敗」という言葉で片付けられません。それは「習慣」になっているからです。
私たちの生活はほとんど、無意識の行動によって支えられています。心理学者スタノビッチとウェストは人間が無意識の行動「システム1」と意識的な行動「システム2」によって選択を行っているという研究結果を発表しました。例えば、最寄り駅から自宅まで向かっている途中、何も考えていなかったのに気づけば家に着いていた経験をしたことは誰もがあるでしょう。システム1は脳にかかる負荷を軽減するために、ルーティン作業を無意識に行っています。新しいことや考えて判断をする場面ではシステム2が使われており、脳に負荷がかかっています。
つまり「家に着いてすぐ勉強を始めず、テレビをつける」という行動を繰り返している場合は、脳が帰宅後の行動をシステム1で処理しています。「家に着いたらノートを開いて勉強を始める」という行動をするためにはシステム2として処理されるため、最初は続けることが辛くなるでしょう。ですが、逆に言えば、帰宅後の勉強が習慣となれば辛いことではなくなります。心理学者ウィリアム・ジェームズは新しい習慣を作るためのステップとして以下の3つを挙げています。
新しい行動を習慣にすることは苦労が伴います。しかし、習慣に着いてからは負担がかからなくなり、楽になりますから、最初の段階での努力を惜しまず行ってみましょう。
2017年10月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「学習計画をバッチリ立てたから、あとは勉強するだけだ」と意気込んだのに、スケジュールが崩れて、目標を達成できなかったことはありませんか?
目標に向けて何かにチャレンジしているとき、ゴールまでの道のりを具体的に描くことはとても大切です。一流のアスリートなども、頭の中で成功イメージを描いてから、試合に臨むことが多いです。この成功イメージと現実の自分を比べて、課題を見つけることを「メンタル・コントラスト」と言い、前回の記事「『メンタル・コントラスト』で技術士二次試験を乗り切ろう」で詳しく説明しました。
「悲観主義」という言葉を聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか。試験勉強や、スポーツの試合など、うまくいかないことを考えるのは不適切だと言われることが多いです。そのため、「楽観的な考え方が大切だ」というアドバイスばかりが出回ります。しかし、技術士試験の学習を経験している人であれば、誰でもわかるはずですが、毎日の学習内容が、計画通り完ぺきに行われるということはありません。体調が悪い日や仕事が長引いた日など、計画通りに進まない日があるのは当然のことです。ですので、学習計画を立てる段階から、「うまくいかない場合」を想定しておきましょう。
「楽観主義は強く持ちすぎても、弱く持ちすぎてもよくない」と海外のビジネス雑誌で言われることが多いことからわかるように、悲観主義も適度に持つことが大切です。AXS技術士学院では、周りの受験生や講師が、どれくらい勉強しているか、どんな困難にぶつかっているか、わかりやすい環境が整っています。「技術士試験の勉強をうまく進められないこともある」と、自分の欠点を認めつつ、毎日の勉強をがんばっていきましょう。
2017年11月17日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
口頭試験の準備は順調に進んでいますでしょうか。
いよいよ、来週金曜日11月24日から始まります。
「想定質問の作成」、「想定質問に対する回答原稿の作成」をされていることと思いますが、回答原稿は、
大きな声に出して読んでみて下さい。
黙読したり、小声でぶつぶつ言っている時にはそれほどおかしいと思わなかったことが、背筋を伸ばして
正しい姿勢で大きな声で読んでみると、何かしっくりいかないことがあります。
それを直すために、何回も何回も原稿を見直す必要があると思います。
模擬面接とまではいかなくても、誰かに聞いてもらうのがよいと思いますが、聞いてくれる人がいなくても、
前に試験官がいるつもりで、正しい姿勢で大きな声でしゃべる練習だけでも、十分効果があると思います。
私は、模擬面接も受けませんでしたが、毎日、昼休みとか定時後に空いた会議室で、一人でしゃべる練習をし、
毎日、原稿の見直しをして、口頭試験前には、自分で納得できる原稿に仕上げることができました。
皆さんも、ぜひ、前に試験官がいるつもりで、背筋を伸ばして、大きな声でしゃべる練習をして下さい。
努力は必ず報われます。
頑張って下さい。
追伸
筆記試験合格発表の直前に、「自分しかできないこと」を優先してするように、第1回、第2回、第3回に分けて
お勧めしましたが、もし、まだ、できていなければ今からでも遅くないので、やっておいて下さいね。
2017年12月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
企業活動の国際化と共に、技術士も日本国内のみならず広く海外で活躍する機会が増えてきています。APEC エンジニア登録制度は、APEC エンジニア相互承認プロジェクトに基づき、有能な技術者が国境を越えて自由に活動できるようにするための制度です。
申請書を作るのは、やや骨の折れる作業です。
みなさんは、技術士試験の受験申込票では、5つの業務経歴に掲げた業務のうち1つについて詳細論文を書かれました。
APECエンジニアの申請書では、5つともに、詳細論文相当の説明書きをつける必要があります。そして、これらが和文と英文である必要があります。
さらに、APECエンジニアになるためにはつぎの5つの要件を満たしている必要があります。
1.認定又は承認されたエンジニアリング課程を修了していること、又はそれと同等のものと認められていること。
2.己の判断で業務を遂行する能力があると当該エコノミーの機関に認められていること。
3.エンジニアリング課程修了後、7年間以上の実務経験を有していること。
4.少なくとも2年間の重要なエンジニアリング業務の責任ある立場での経験を有していること。
5.継続的な専門能力開発を満足すべきレベルで維持していること。
審査の過程でも、事務局から何回か問い合わせがあり、書面の修正依頼や、補足説明の要求があります。
APECエンジニアそのものが少ないため、ノウハウやコツがわからず、試行錯誤しなければならない点で、申請作業は少し苦労するでしょう。
2017年12月09日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士二次試験にチャレンジしている人へ
口頭試験はこの土日がピークのようですね。私も今日口頭試験にトライしました。会場となる渋谷のフォーラムエイトでは、約300人が入場できるオリオンホールを控え室にしていて、私が見ている時間帯だけでも100人を超える人が緊張した表情でスタンバイしていた。
口頭試験を突破のためのノウハウ
1)全てのスタートは申込書
2)試験官は筆記試験に合格点をつけてくれた人
3)模擬試験を繰り返そう
全てのスタートは申込書
技術士試験(二次試験)を受験するためには申込書を提出する必要がある。そして、そこには自分の略歴(5行)と業務詳細(720文字)を記載する必要がある。受験分野や受験科目をどこにしようかと迷いながら書いたりする。その専門分野への深い知識がまだない時点で書いた略歴と業務詳細をもとに審査するのがこの口頭試験だ。なんということだ。自分が書いた内容も今から書き直して良いと言われたら全面的に書き直したい。ポイントがわからない。論理が不明。工夫した点が伝わらない。試験官はそんなダメダメ資料を手元で見ながら厳しい質問をしてくる。もう覚悟するしかない(涙)。
試験官は筆記試験に合格点をつけてくれた人
しかし、あきらめるのは早い。その試験官はあなたの筆記試験に対して合格点をつけてくれた人だ。つまり、あなたを合格させようとしてくれている味方なのだ。敵ではない。したがって、試験官の期待に応える必要がある。試験官の立場に立って、試験官が理解できるようにあなたの略歴を説明して、あなたがどのような経験をしたか、どのように成長したかを理解してもらう。そして、業務詳細では、どのような課題に対して、何が問題だったのか、その問題をどのような方法で解決しようとしたのか。その解決方法は最適だったのか。そして、どのような成果を得たのか。口頭試験はあなたの経歴を評価するのではなくて、あなたの能力を評価するのが目的です。したがって、こんな仕事をしたではなく、自分はこんな能力があるので、このような課題をこのように解決した。なので、これからも社会の課題を解決する能力があります!ということをアピールする場なのだ。
模擬試験を繰り返そう
口頭試験では、いくら説明しても試験官が全く違う風に誤解することがある。そんな誤解がいっぱい発生するのを解きほどすのがコミュニケーション能力だ。しかし、自分と違う考えをする人がいることを理解することは難しい。一人で考えてもできるわけがない。唯一の方法は第三者に試験官になってもらって、模擬試験をすることだ。いかに自分の思い込みが強いかを毎回思い知ることになるだろう。また、誤解しやすい場所が分かれば、その誤解を解くための説明の仕方も見えてくる。模擬試験は最低でも3回はしたい。できれば4−5回ぐらいするべきだ。相手は、自分の奥さんでも、子供でも良い。素人が試験官になってくれると、もう思いっきり誤解をしてくるので大変参考になる(笑)。
合格発表は3月9日(金)
2016年度(平成28年度)の合格発表は2017年3月1日だった。でも、今日の案内資料を見ると、2017年度の合格発表は2018年3月9日だ。わずか1週間ほどの差だけど、ドキドキする時間が去年より長くなるのは辛いなあ。神様でも仏様でもなんでも良いので、なんとか合格しているのをお祈りするしかない。
来年に向けての戦略を立てよう!
控え室にはピークで100人ほどの受験者がスタンバイしていたが、そのうちの女性は1割ほどだった。女性の社会進出に期待が寄せられているが、技術士の世界はまだまだ女性が進出する開拓の余地がありそうだ。現在の二次試験の方法は来年度までだ。今回の口頭試験は失敗だと判断してリベンジを図るか!それとも、合格を信じてさらに次の部門にトライしてマルチホルダーを目指すか。いずれにせよ、合格発表を待ってから考えるのではなく、今日から来年度の目標を定めてスタートを切ろう。技術士試験はタイムリミットが決まっているので、スタートダッシュが成功の秘訣だ。
2017年12月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
仕事が終わって、勉強も終わってぐっすり眠る……つもりだったのに、なぜだか夜中に目が覚めてしまうこと、ありませんか?その原因はあなたの寝具にあるかもしれませんよ。
一度眠りについたあと、夜中に目が覚めてしまうことを「中途覚醒」といいます。寝ている途中に目が覚めるといっても、トイレに起きて、すぐにまた眠りにつける場合は心配ありません。しかし、なかなか眠りに戻れなかったり、起きたときに首や肩がやたらと痛いときは問題です。
そんなときは就寝周りのモノを見直してみましょう。たとえば、ふとんです。今つかっているふとんはいつごろ購入したものか、覚えているでしょうか?ふとんの寿命はつかっている環境によって大きく異なります。人によって汗の量や体重など、ケースバイケースだからです。それでも、だいたい10年くらいの使用期間が目安とされていますから、10年以上おなじふとんを使い続けているという場合は買い換えを検討した方が良いでしょう。
ふとんだけではなく、まくらの買い換え時期にも注意が必要です。まくらの寿命はふとんよりも短く、2年程度とされることが多いです。これらの寝具は交換せずに使い続けていると、睡眠時間は十分に確保しているのになぜか疲れがとれないという状態につながります。ふとんやまくらがつぶれてしまっている場合は、購入を考えてみましょう。
寝具だけではなく、眠りにつく前の気持ちの状態も大切です。前回の記事で、陰ヨガについて紹介しましたが、就寝途中に目が覚めてしまう人にもオススメのリラックス方法です。また、食事をとるのは就寝の3時間前までにして胃腸に負担をかけないことも大切です。快適な睡眠を手に入れるためにも、心のケアと同時に、体への思いやりをもって、夜中に目覚めない工夫をしていきましょう。
2017年12月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士試験当日の朝は早く起きるのと、ゆっくり起きるのと、どちらがいいと思いますか?
「早起きは三文の得」ということわざがあります。早く起きることで、いつもの生活では見つけられない発見や出会いに遭遇することができることから、このことわざはできたのでしょう。ですが、技術士試験当日の朝、いつもより早起きするというのは得策とは言えません。
資格アドバイザーの鈴木秀明さんは、500個以上の資格を取得しているいわば試験勉強の達人です。資格試験といってもちょっと勉強すれば、誰でも受かるものもありますから、数が多ければいいわけではありません。しかし、鈴木秀明さんは行政書士と企業診断士という難関試験にも合格している、本物の資格アドバイザーです。
数々の資格試験を合格してきた鈴木さんが言うには、試験当日はあまり早起きしすぎるのはよくありません。なぜなら、試験の時間は長いため、早起きしすぎてしまうと試験の途中で集中が切れてしまうからです。たとえば、資格試験が3時間あったとしましょう。午前中に2時間、お昼休みをはさんで午後に1時間とします。この場合、もっとも頭の回転が冴えてる瞬間は午前のスタートした瞬間にくればいいわけではないのです。最初は6割か7割しか目覚めていなくても、試験の途中で100%の覚醒状態になって、試験の最後まで走りきることが大切ということですね。
最初から最後まで100%の力を発揮できれば文句はありませんが、人間の集中できる時間は限られています。朝の起きる時間だけではなく、朝食をあまり食べ過ぎないことも大切だと言います。適度な空腹状態が集中力を生むからです。もちろん個人差があるので、コーヒーを飲むだけで十分な人もいれば、軽く食事をする方がちょうど良い人もいます。自分の体質にあわせて朝ごはんを選びましょう。大切なことは、試験時間全体を通してベターな状態を維持することです。
2017年12月26日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
来年度、初めて第二次試験を受験される方のためにアドバイスしたいと思います。
リベンジの方も、読んで頂くと「目から鱗」ということがあるかもしれません。
長文になると思いますので、何回かに分けて書きたいと思います。
技術士第二次試験は、「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」に書かれているように、
「技術部門全般にわたる専門知識」があるかどうかだけを問われる試験ではありません。
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力」があるかどうかも問われる試験です。
4月の願書提出時に、「業務内容の詳細」という720文字の小論文を提出し、
最終試験である「口頭試験」で、その小論文で書いた業務が、
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力を必要とする業務をしてきたかどうか」が
確認されます。
ですから、皆さんが今までにしてきた業務の中から、「技術士としてふさわしい、専門知識、応用能力、
課題解決能力を発揮できた業務」を選択する必要があります。
「技術士としてふさわしい業務」とは何でしょうか?「技術士」は国家資格ですから、「技術士」について
定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士」のエッセンスは、第一条及び第二条に集約されています。
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と
国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務
(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
つまり、「技術士としてふさわしい業務」とは、「科学技術の向上と国民経済の発展につながる、
科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、
試験、評価又はこれらに関する指導の業務」ということになると思います。
皆さんが今までやってきた業務の中で、「技術士としてふさわしい業務」として小論文を書く
プロジェクトを決めることが、技術士第二次試験のスタートです。
まずは、この正月休みに、今までしてきた業務の棚卸をして下さい。特に、その業務の中で、
皆さんは何を担当し、どんな問題が発生し、どのように解決したかを思い出して下さい。
小論文のネタになるものなので、思い出したことはメモを取っておくことをお勧めします。
その次のステップは、次回、ご紹介します。
2018年01月02日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
先の投稿で合格するには、次の3つの条件があると書きました。
1)志を持つ
2)計画を立てる
3)やり抜く力
やる気にはなった!計画も立てた。でも、日常の中でその計画にそった勉強を続けることがなかなか難しい。
仕事が長引いて夜遅く帰って、疲れたので食事してビールでも飲んで楽しそうなテレビを見ているともう
眠くなってお休みなさい。。。。なんてことが続くとそれが習慣化してしまう。かといって、その習慣を
変えることが簡単かといえば正直難しい。ではどうするか?
ズバリ言えば、試験勉強をルーチン化するのです。そのためには、勉強モードに
なる時間と場所の組み合わせを生活の中に組み込もう。例えば、
a) 朝はこれまでより1時間早く会社に到着して、会社の近くの喫茶店等で1時間勉強する。
b) 仕事が終わったら最寄駅の喫茶店等で1-2時間勉強してから家に帰る。
c) 土日は、図書館等で4時間勉強する。
こんな習慣ができれば、毎日3時間、週末は4時間なので週に23時間も勉強に集中できる。
しかも、この方法の良いところは、一旦習慣化すると、その勉強時間が長引く傾向にあると
いうことだ。朝早く起きるのは辛いけど、これも習慣化してしまえば苦にならない。最寄り
駅で勉強してから家に帰ったら、いつもの通りビール飲んで好きなテレビを見てリラックス
する。ただし、明日の朝に向けて少し早めにベッドに向かう。
さらに言えば、選択問題を解いたり、不正解だった問題の周辺情報を調べたり、技術ノートを
作ったり、記述問題にトライするには、やはり30分単位の時間が必要だけど、通勤時間や
移動中、ちょっとした待ち時間で生じる5分、10分の隙間時間があれば過去に説いた問題の
レビューや技術ノートの読み返しなどはできるだろう。
まとまった時間は、習慣化で確保し、さらに隙間時間を有効に活用すれば、志を持って立てた
計画をやり抜くことはそれほど難しいことではない。
ぜひ、勉強する時間と場所を習慣化してください。そうすることで、勉強を楽しみ、かつ合格の
栄冠を楽しむことも出来ます。
レッツトライ♫
2018年01月06日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士試験で求められていることはなんだろう。
大きく言えば、基礎的な知識を有していることと、問題解決能力を有していることと、
倫理観をもっていることを諮問する試験だ。
1. 基礎的知識
試験の内容の改正が検討されているが、平成30年度で言えば、選択問題をクリア
しないと記述問題を採点さえしてくれない。対策は、やはり過去問題にヒントがある。
過去問題を解いてみて、自らの知識として何が不足しているかを棚卸しする良い機会
と捉えて、知識を体系化し、自らの引き出しを綺麗に整理整頓しよう。最近ではネット
でいろんな情報を確認できるので、十分に理解していないキーワードを100個程度抽出
して、それに対する技術ノートを作成することで、次の記述問題への対策にもつながる。
2. 問題解決能力
技術士に挑戦する皆様のほとんどは技術者として日常の業務に日々格闘されていると
思う。しかし、この場合にも大切なことは自分の頭で考えるということだろう。
当然、意思決定者の承諾は必要だが、現在の問題点をいかにして改善するかを日々
考えて実践しているかどうかが大切だ。誰かの指示に従って、言われたことだけを
こなすような仕事をしていては技術士として必要な能力を高めることは難しいだろう。
同僚や上司を巻き込みながら、現状の課題をいかにして改善するかを日々考えて、
提案して、実践して、そして改善していく。そんな仕事をしているあなたこそ、
技術士試験に挑戦して欲しい人だ。ただし、そんな人でも、やはり合格する記述問題を
作成するにはテクニックが必要だ。しかし、重要なことはそのようなテクニックでは
なく、技術士として求められる視点や発想や工夫を日常しているかどうかだ。
3. 倫理観の醸成
日常の業務でも上司や関係部門からの要請に基づいて不本意な仕事をしないといけない
ことがあるかもしれない。でも、そんな時に、仕方がないと考えるのではなく、これは
原理原則に照らして本当に正しい行動かどうかをよく考える必要がある。倫理的でない
行動を続けることは短期的には組織を守ることになるような考えられることもあるかも
しれないが、中長期的にはやはり組織の存続を脅かす重大なリスク要因となる。そんな
危機感を持って、自分の頭で考えて、自らが正しいと信じる行動をすることができるか
どうかを常に考える必要がある。しかし、仮に不正に直面した場合にも、それを正すた
めには手順がある。やみくもに反対したり、指摘しても治らないケースもあるだろう。
上司や同僚との連携を図りながら、是非を考えて、そして、いざという時には勇気を持って
対応することが大切だろう。
つまり、技術士試験を受験して、技術士として社会をリードするに足る技術者かどうかが
問われているのだ。そういう意味では小手先の技術よりも、自らの人格を高めることが
本当はもっとも大切なのかもしれない。ぜひ1月から過去問にトライして、スタート
ダッシュして欲しいと思う。
以上