2019年03月19日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 10
平成30年度の合格発表から10日ほど経過しました。今年度の技術士試験に見事に合格した人は素晴らしいと思います。受験者数と合格者数を各部門で昨年度と今年度で対比させてみました。気になる点を箇条書きで整理したいと思います。
1) 全体の傾向
受験者数は昨年度とほぼ同様で約2.6万人だ。しかし、合格者数は昨年度の3,501人から2,355人と33%も減少している。合格率も13.3%から9.1%に減少し、非常に厳しい年度となった。
2) 合格率が増加した部門
全体的に厳しくなった技術士試験だったが、合格率が増加した部門もある。機械、金属、資源工学、衛生工学、水産、応用理学、生物工学だ。この中で最も増加率が大きいのは、水産部門の13.7%から21.1%へと7.4ポイントの増加だ。水産部門は技術士を強く求めているのかもしれない。
3) 合格率が減少した部門
特に受験生の多い建設部門、総合技術監理部門、電気電子部門等で合格率が厳しくなったために、全体の合格率も低下した。特に、建設では12.8%から6.3%と半減している。また、総合技術監理でも9.8%から6.4%とかなり厳しくなっている。
4) 合格率が最も高い部門
今年度の合格率で最も高い部門はどこだろう。金属部門が昨年度の43.5%から46.5%にさらに増加している。続いて生物部門が39.6%から41.0%と増加している。
5) 合格率が最も低い部門
今回は6%台の部門が3部門ある。それは建設の6.3%、総合技術監理の6.4%、そして情報工学の6.5%だ。残念ながら自分も情報工学の情報ネットワークにトライしたが、84人受験して、筆記合格が4名だった。4名は全員合格かと思ったら1名落ちている。84名受験して3名合格なので合格率は3.6%だ。これは辛い。
まとめ
平成31年度から受験科目が再編されるし、受験方法も改訂される。合格率は低下しているが、平成31年度は引き続き厳しくなるか、それとも反転するかは現時点では判断できない。言えることは、しっかりと準備をして、最善を尽くすことだ。そして、合格するためには、自分は合格すると信じること。そして、合格への受験プランを作成し、それを凡事徹底して、愚直に繰り返すことだ。皆さんの健闘を祈ります。
以上
2019年08月06日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 10
人生100年時代で、1つの専門で、最後まで逃げ切れないのが、いまの現役世代です。働き手不足が、それに拍車をかけています。つまり、一人が二役も三役もやらないといけない時代になってきました。ですから、複数の資格にチャレンジするのは良いことです。
しかし、まったく違う資格の勉強を同時にやるのは、共倒れの危険が高まります。限りある時間が、まったく分散されてしまうためです。
ですから、つぎの3つの条件を満たす資格を狙うべきでしょう。
・試験内容や範囲に重複があること
・一部免除制度があること
・交互に試験勉強することで疲れないか、むしろ気分転換になること
そのうえで、一見、異分野と思える資格であれば、より有益でしょう。
例えば、厚生労働省が管轄する「労働安全コンサルタント」の試験では、技術士の機械、船舶・海洋、航空・宇宙、電気電子、化学、金属、資源工学、建設、農業(農芸化学、農業土木)、森林(森林土木)、経営工学(生産マネジメント)部門の二次試験合格者には筆記試験一部免除の特典があります。その他の部門の合格者にも受験資格の認定があります。
また、情報工学部門の二次試験合格者には、経済産業省が管轄する「中小企業診断士」の筆記試験一部免除があります。
さらに、全技術部門の技術士を対象に、特許庁が管轄する「弁理士」の筆記試験では一部免除があります。
とくに、経営コンサルタントである中小企業診断士や、知的財産権を扱う法律家である弁理士は、いわゆる理系よりも文系の領域になります。
つまり、技術士試験を足掛かりにして、業務の幅を広げられることを意味します。
ぜひ、複数の資格にチャレンジすることを検討してください。
2019年08月22日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 10
受験生の皆さん、こんにちは。
筆記試験も終了し、受験生の皆さんはひと休み中でしょうか?
しかし他の受験生よりも一歩先に行くためには、
単純に一歩早め勉強を始めましょう。
では、どうやって勉強を始めるか?
筆記試験については、参考書の購入はオススメしませんでした。
なぜなら、1冊に多くの部門の例題が入っているため、自分が受験したい部門の内容は、1/10程度しか記載されていないからです。
しかし、口頭試験の参考書の場合は、全ての部門で共通です。
参考書に書かれている内容はすべて自分の身になることが書かれています。
その場合、2000円程度の利用価値は大いにあると思っています。
例えば、ですが、
技術士第二次試験「口頭試験」受験必修ガイド(第5版)<2019年度試験改正対応>
こちらは2019年版に改定された内容で書かれています。
また、電子書籍をご利用の方は、
技術士第二次試験 口頭試験合格対策トレーニング: -口頭試験合格のコツ- Kindle版
などはいかがでしょうか?
電子書籍の場合は、非常に安価に購入することが可能です。
また、インターネットで口頭試験のノウハウなどと検索すると、
合格体験記や失敗例なども検索することができます。
このような「読み物」は勉強している気にならずに、
気持ち的にラクに試験のことを頭に入れることができると思います。
正にはじめの一歩としては、ハードルが低いでしょう。
また、こちらのサイトの講師陣に質問することは無料でできます。
聞きたいことがある場合は、お気軽にご連絡を頂ければ対応してくれます。
2019年08月27日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 10
受験生の皆さん、こんにちは。
どのような試験でも一発不合格の禁止事項があります。
技術士の口頭試験でも当然ながらあります。
この禁止事項を把握しておかなければ、
どんなに手ごたえを感じていても不合格となります。
以下に示す3つの事項は、私の経験からも自信を持って言える不合格要因です。
この中で、もっとも多い不合格要因は1です。
口頭試験は申込書に記述した業務経歴と詳細な業務内容から質問を出します。
業務内容を分かりやすく答えることは当然ですが、
その業務の中で、どんなところが技術士たるレベルに達しているのか?を説明できなければなりません。
不要な説明が多い場合、時間だけが過ぎてしまいます。
やさしい試験官の場合は、直球で「なにが技術士にふさわしい部分ですか」と質問がくる場合があります。
その場合は、まだ上手に説明できていなく、加点されていないと思ってください。
2番の「専門とする事項と業務経歴に相違がある」
こちらは、完全に1発不合格です。
「あなたの業務を聞くと○○ではなく、○○が専門ではないですか?」
という質問がきます。
この質問に、しっかりと否定し、記載した専門科目が自分の専門であることを説明できなければ、不合格です。
私の周りにも、この質問がきてうまく返答できずに不合格になった方がたくさんいます。
これらの質問を想定し、再度自分の答えを考えてみましょう。
口頭試験の合格率は8割~9割ですが、全く軽視できません。
2019年09月03日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 10
受験生の皆さん、こんにちは。
9月になりました。
7月に筆記試験を受けた方は合格発表が待ち遠しいと思いますが、発表は10月です。
しかし、こちらの記事で何度も書いていますが、
合格発表を待ってから勉強を始めるのでは無く、
今すぐに始めましょう。
口頭試験では、大きく分けると以下の項目を聞かれます。
1 今までの業務経験と詳細業務内容について
2 技術士を受験した動機、技術士となったら社内でどのような待遇となるのか
3 技術士となった後の目標
4 技術士倫理について
私が受験した際には上記のことを聞かれました。
時間はジャスト20分。
特に困る質問もなくスムーズに終了した印象があります。
試験官は2名おり、1名が進行役(年齢は若め)でもう1名は質問役(年齢は高め)でした。
質問役の方が専門的な質問をし、進行役がたまに一般的な質問をしてきました。
これは、その時によって違いはあると思います。
さて、口頭試験の勉強ですが、
上記の2や3などは今からでも十分考えることができます。
すでに先輩で技術士を取得した方がいる場合は、
社内でどのような待遇となるのか、聞いてみましょう。
また、なぜ技術士を受験したのかを思い返してノートに書き留めてみましょう。
意外に、このような動機などの質問が答えづらいので、
十分準備をしておいた方が良いと思います。
技術士となった後の目標も聞かれます。
例えば、CPDへの積極的な参加であったり、
技術士会への登録と講習会への参加も考えられます。
社内での業務についてでも良いと思います。
考えられる質問をざっと書き出し、
少しずつ回答を埋めていきましょう。
2019年09月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 10
突然ですが、あなたは積極的に行動する人でしょうか?
それともじっくり考えて、行動するまでに時間がかかる人でしょうか?
じっくり考えることが悪いことだとは全く思いません。
しかし、世の中の大半は、積極的に早めの行動をする方が得するようにできています。
例えば、すでに旅行することが決まっている場合は、航空券を当日購入するのではなく、
「早割」という制度を利用して購入した方が安く手に入れることができます。
ブランド物の限定品なども、早く順番に並ぶことでゲットできる可能性が高くなります。
これらは、思い付きで行動しなさいと言っているわけではありません。
事前に入念に検討しておき、「このような事象が起こったら、すぐに行動できるようにしておこう」
と自分の意思を予め決めておく必要がある、ということです。
事前準備があれば、多少想像と違う事象が起こった際でも臨機応変な対応が取れます。
積極的な行動をとるためには、常日頃からよくその事柄について考えておくことが大事でしょう。
このご時世、どのような媒体でも、いつでもどこでも多くの情報を得ることが容易となってきました。
新聞に限らず、インターネット、TV、雑誌など。
では、他人と差をつけるためには何が必要か?
それは、スピードです。
誰よりも早く得ることができた情報には価値があります。
価値ある情報をつかむためには、誰よりもアンテナを広く張る必要があるでしょう。
そして、情報を得た際には、すぐに行動しましょう。
たとえ間違った方向へ行動しそうになっても、
早い段階であれば、気づき後戻りすることも可能でしょう。
誰よりも広く、早く情報をキャッチする。
直ぐに行動できるように、常日頃から考えをめぐらし、事前準備をしっかりしておく。
試験勉強に限らず、すべてのことに通じる大事なことだと思います。
2017年02月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は資格説明の中でも「技術系資格では上位に位置する」と言われており、難関資格であることは言うまでもありません。
では、具体的にその試験内容、難易度はどの程度なのでしょうか?
技術士に挑戦する前にはまず相手を知る必要があります。
技術士一次試験
技術士の本試験でもある技術士二次試験を受ける資格がないという人が受けるのが技術士一次試験です。
これは、専門科目や技術者倫理など3科目の試験があり、マークシートによる選択式です。
このため、合格率も平均して40~50%台で、さほど難しくはありません。
一次試験の後の二次試験が難関となります。
技術士二次試験
技術士二次試験を無事合格すれば、晴れて技術士となることができます。
しかしその試験内容は難関の一言です。
試験内容は、業務経歴書提出(書類選考)、筆記試験、口頭試験の3つを基準以上とする必要があります。
①業務経歴書提出
技術士1次試験等、技術士二次試験受験資格を得てからの業務経験の記載したものです。
これは、科学技術の応用に関する業務(設計業務等)でなければ業務経験になりません。
業務経験が所定の期間満たされていれば通るもので特に難しいものではありません。
②筆記試験
技術士の該当部門の専門知識を見るものです。
基礎的なものの説明や業務経験の中で困難があり工夫して乗り切った点など実務経験をと問われるような内容のものもあります。
全て小論文のような記述式試験となり、的外れな記載をしていると合格できません。
これは訓練がいります。
③口頭試験
業務経歴書や筆記試験を合格した後に受ける試験です。
試験官との面接による試験です。内容は業務経歴書や筆記試験の内容について踏み込んだ質問や、
技術士を業務にどのように活かすのかと言う技術士としての将来についても聞かれるものです。
これも筆記試験同様、的外れなことを説明すると全く加点されていかない厳しいものです。
技術士試験は、難関であることには変わりありません。
しかし、取得後は名称独占業務で、技術士としてしかかかわることができない業務も多くあります。
また、技術士会に加入することで社外の人との交流などもできるため、視野が広がります。
ぜひ、技術士を目指して、日々の業務を頑張ってみてはいかがでしょうか?
2017年03月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士の二次試験対策は順序に進んでいますか?やる気がでない日でも簡単にモチベーションがグングンとあがる方法があるんです。
技術士試験に挑戦しているほとんどの人は会社員と並行して受験勉強を行っているでしょう。技術士試験を受けるキッカケは会社から資格を取るように促されていたり、自主的に資格を取ろうと努力していたりすると思います。学習をはじめた理由は様々あったとしても「何としてでも技術士二次試験に合格しよう!」とやる気に満ちてスタートを切ったことには変わりないはずです。そんなやる気に満ちたスタートをしていたとしても、疲れがたまって学習が順調に進まない日もあるでしょう。
やる気がでない日は誰にでもあることです。大切なことはやる気がでないときにどのように勉強を進めるかという視点です。
そこで、試してみて欲しいのが、簡単にできるやる気アップの方法です。よく「やる気スイッチ」という表現がありますね。「勉強頑張りたいけどやる気スイッチが入らないんだよなぁ」と落ち込んでいる人もいると思います。ですが、意外な方法でモチベーションをアップすることができるんです。
クレペリンという心理学者がいます。彼は人間の脳に「作業興奮」という現象があることを発見しました。作業興奮の仕組みについて知っておくと、やる気があがらない日でも勉強を着実に進めることができます。作業興奮とはモチベーションが維持できていない状態であっても、作業に着手してしまえば後からやる気がでてくるという現象のことをいいます。
たとえば、仕事終わりに勉強をなかなかはじめられなかったとしても、暗記など軽めの作業をつづけているとモチベーションがあがってくるということです。技術士試験の対策は長期間に及ぶものですから、気分が乗らない日も当然あります。そんなときはちょっとした暗記など軽めの勉強からはじめてみてください。
じわじわとやる気がでてきますから、作業興奮を上手に活用しましょう。
2017年03月13日 作成 / 執筆:タートル講師
前回に引き続き、勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点をアドバイスしたいと思います。
1つ目の注意点として、「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」という表現を入れ込みましょう、ということを書きました。
2つ目の注意点は、「仕事の特徴がわかるような記述」を心掛けましょう、ということです。
業務経歴は、受験要件を満たしているかを確認する事務的な資料でもありますが、大切なのは口頭試験の参考資料となるという点です。
筆記試験に合格したら口頭試験を受けるわけですが、試験官は業務経歴の業務内容の記載事項を見て、「この受験生はこういうキャリアを積んできたんだな」と情報を得たいはずです。
その時に、例えば
道路構造物の設計
コンクリート構造物の強度分析
という感じで、具体的な仕事の中身がわからない記述があったら、試験官はどのように思うでしょうか。
1つ目の注意点で書いた点はクリアしていますから、事務的には経歴としてカウントされるのは間違いありません。
しかし「技術士にふさわしい」業務なのかどうか、皆目見当がつきませんから、おそらく試験官は口頭試験で仕事の内容を逐一質問するのではないでしょうか。
口頭試験は原則20分間です。しっかりと受験申込段階で書いておけば受ける必要がない質問で時間を使うのは、大変に不利なことです。
例えば道路構造物の設計をしたのであれば、どのような構造物なのか、どのような道路種類だったのか、周辺状況はどのような所だったのか、技術的に課題となったことはどのようなことだったのか、等がイメージできるような記述をすることが大切です。
以上、2回に渡って「業務内容」をテーマに注意点を述べました。
事務的に問題ないのは当然として、口頭試験を意識して「技術士らしさ」が伝わるような書き方を心掛けましょう。
*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。
*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年07月01日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
平成28年度 国土交通白書がいつのまにか公表されたようですね。
試験問題は既に作成されていますが、この白書内容に沿って問題を作成した可能性もあります。
受験者は軽くでもよいので目を通す必要があるかと思います。
平成28年度 国土交通白書 http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h28/index.html
概要版は http://www.mlit.go.jp/common/001190638.pdf
キーワードは「イノベーション」ですね。
歴史からはじまり、イノベーションの創出と社会実装に向けた現在の取組みと課題、イノベーションから産まれる未来への展望が第Ⅰ部の内容です。
イノベーションを社会に組み込むことで、少子高齢化や自然災害の激甚化が進む中でも、持続的な経済発展を目指そうというような内容ですかね。
スマートフォンやコンビニなどの事例で、今後もイノベーションが少子高齢化や財政悪化などの課題克服に必要。
取り組みとして、建設現場でのICT活用で工期短縮や省人化を目指す「i-Construction」やリニア中央新幹線による移動高速化、ドライバー不足の緩和に向けた自動運転技術によるトラックの隊列走行などを挙げています。
予想される未来の社会環境、国民が願う未来像も記載されている。
人材やアイデア、資金の不足などで、イノベーションの担い手が少ないなどの課題もあるようですね。
2017年08月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
学習の基本は「暗記」と「暗唱」の組み合わせですが、それぞれにかける勉強時間のバランスはとれていますか?暗記とは学習して脳に情報をインプットすること、暗唱とは覚えた情報を何らかの形でアウトプットすることを指します。もう少し技術士試験に照準を合わせて具体的に言うと、前者は教科書や参考書を開くことであり、後者は問題集を解くことです。この両軸によって私たち人間の脳は学習しているという意見に異論はないでしょう。
では、学習に欠かせないインプットとアウトプットのバランスはどの程度に保つと効果的なのでしょうか。どちらも大切であるし、わざわざバランスを考えなくても勉強の成果を上げることはできます。ですが、最適だと思われる時間の割り振りをすることで、短い学習時間をより充実したものに変えることができます。教育の現場でこのバランスについて研究した学者がいました。それが教育心理学の博士として歴史に名前を残したアーサー・ゲイツ(1890-1972)です。彼の名前は広く知られてはいませんし、日本語の書籍ではベネディクト・キャリー著『脳が認める勉強法』で紹介されるエピソードの一部として紹介されている程度ですが、重要な実験を行った研究者です。
ゲイツ博士はある学校のクラスを対象に暗唱の実験を行いました。文学作品に出てくる一説を暗記して、暗唱するというシンプルな実験です。その結果、学習効果を最大限に引き出すバランスが明らかになりました。全体の30%から40%を学習(インプット)の時間として使い、残りの時間を暗唱(アウトプット)の練習に使うことが最も適切だと発表しています。
ただし、ゲイツ博士の発見は学校の生徒を対象にした実験によるものです。高学年の生徒を対象にした実験ほど、インプットの時間は短い方が効果的だという結果になりましたが、成人の脳がまったく同じ学習バランスが最適とは証明されていません。また、個人差も当然あるでしょう。ですので、あくまでもインプットの学習時間が3割から4割を目安にして、自分に最適な学習時間を見つけていくとよいでしょう。
技術士システムでは過去の問題が用意されているので、インプットしたあとはストップウォッチや時計で時間を計りながらきちんと暗記できているかアウトプットの学習も行いましょう。インプットとアウトプットの両軸を鍛えることで、学習効果はアップします。
2017年09月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士に求められる倫理には「3つの義務」と「2つの責務」があります。
3義務とは、「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「名称表示」の義務です。
2責務とは、「公益確保」と「資質向上」の責務である。
これは、よどみなく言える必要があります。
ですから、覚えることになります。
問題となるのは、変化球の質問がきたときに、しっかりと反応できるかです。
例えば、3義務2責務の話をしているときに、つぎのような抽象的な問いが来たときにです。
試験官「それじゃ、××海岸の防波堤工事を行うときに、技術士として重要に思うことは?」
このとき、
① まず、法律の大前提をいう。
② つぎに、今回のケースについて、述べる。
③ ①と②から、自分の考えを述べる。
といった三段論法をとってみればどうでしょうか。
これであれば、①で、3義務2責務のうち、どれか1つを論点にしたテーマに変換できるからです。
具体的には、つぎのような回答ができます。
受験生「はい。
① 技術士の責務として、『公益確保の責務』があります。
② ××海岸の防波堤工事は、住民の生命を守ることを目的としています。一方で、工事により野生動植物の生息地が損なわれる可能性もあります。
③ したがって、公益性がもっとも高まるのはどれかを意識して、複数の工法を検討することが重要と思います。」
さて、「公益」とはどういうことでしょうか。「生命の安全」と「環境の保全」と捉えておけば良いでしょう。この2つはトレードオフになることもあるでしょうし、両立し得るときもあります。時代によっても、変わります。
2017年09月26日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
受験者の大半は業務に追われ、試験のことは忘れているころでしょう。
ですが、あと約1ヶ月で筆記試験の合格発表です。
「間違いなく合格だ」という人は稀であり、ほとんどの受験生は「もしかしたら合格するかも・・・」とハラハラドキドキ状態かと思います。
といってもまだ1ヶ月先の話。
今はまだのんびりし、合格が決まったら本気で口頭試験準備に取り掛かろうと思っているかもしれません。
ですが、その考えは甘すぎです。
可能性が1%でもあると思っている受験生はそろそろエンジンをかけ直してください。
合格発表から口頭試験本番まではあっという間にきます。
仕事をこなしながらの受験対策はそんなにうまくいかないものです。
時間の足りなさに後悔することになります。
せっかくの筆記試験合格を口頭試験不合格で泣かないよう、もう一度自分に言い聞かせてください。
最近、口頭試験でよく聞かれることとして少し紹介します。
「何か学会に入っていますか?」
「論文発表はありますか?」
この質問に対して
「学会に入っていません」
「論文発表をしたことはありません」
と回答しても不合格になる訳ではありません。
これは「技術士としてふさわしい経歴」かどうか確認しているようです。
論文発表がない場合は違う項目で経歴を確認します。
論文発表等がある場合はしっかりアピールして、経歴で○を付けてもらいましょう。
2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
第1回、第2回に引き続き、口答試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。
第3回・最終回は、「説明した業務の振り返り」についてです。
★説明した業務の振り返り
第2回で、「業務内容の詳細」について説明させられることについて紹介しましたが、その次にあるのが、説明した業務に関する質問です。
これには、大きく分けて、「その業務が技術士としてふさわしいかどうかの確認」と「あなたがどのようにその業務に関与したかの確認」になります。
前者は、第2回で説明した「技術士としてふさわしい業務」であることをきっちり理解しておけば回答は難しくないと思います。
後者については、説明した業務の細かい内容を思い出しておかなければ回答できないものがあると思います。
説明した業務が1年くらい前のものでしたら、細かいことも覚えているでしょうが、3年も4年も前の業務でしたら、きっと細かいことは忘れていると思います。
ですから、図面、計算書、報告書など、その時の業務に関する資料をチェックして、当時の記憶を鮮明に取り戻しておく必要があります。
ど忘れして、「えーっと...」と言っていると、「この人は、実際には深く業務に関わっていなかったのではないか」などと勘繰られる恐れがあります。
どんな質問がきても、ぱっぱと答えられるようにしておきましょう。
具体的には、以下のような質問が考えられます。
・このプロジェクトには、何名くらいいましたか?
・このプロジェクトの中で、あなたの役割は?
・このプロジェクトのどこが技術士としてふさわしいと思いますか?
・どんなところに苦労しましたか?
・失敗事例があれば紹介して下さい。
・このプロジェクトに関して、学会発表はしましたか?
・このプロジェクトに関して、特許は出願しましたか?
その他、業務の細かいところまで聞かれることもあります。私の場合、部品の形状の標準化について説明しましたが、「その部品の材質は何ですか?」という本論とは違うところで質問されたことがあります。
可能な限り、業務の細かいところまで思い出せるように資料のチェックをして下さい。
「備えあれば憂いなし」です。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
10月31日に、筆記試験が合格していたら、この3回分の内容をすぐに実施して下さい。
「口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」もご参照下さい。
2017年11月25日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
技術士法施行規則の一部を改正する省令案がまとまり、現在パブリックコメントが実施されています。
これから第二次試験を受験される方は、ご一読されることをお勧めします。
ここまで来ると、ほぼ確実に技術士法施行規則の改正が行われます。
2019年度から変更となり、まだ、来年度(2018年度)は、従来の制度で実施されます。
今年度、第一次試験を受験された方は、今、合格発表待ちの状況かと思いますが、
自己採点で合格点を取っている方で、経験年数があって来年第二次試験の
受験資格がある方は、すぐに第二次試験の準備を始めて下さい。
制度の変更内容をおおまかに言うと、「現在、マークシート方式で行われている必須科目が、
論文方式になる」ということです。
合格者数を確保するという意味で、極端に難しくなる(合格率が下がる)ことはないと
思いますが、文章を書くのが苦手な人にとっては辛い改正になります。
また、過去問がありませんので、どのように勉強すればよいか、手さぐりになってしまうことでしょう。
ですから、来年度に第二次試験の受験資格がある方は、ぜひとも、今から勉強を始めて下さい。
頑張って下さい。
2017年12月23日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
人工知能の世界のキーワードに「過学習」という言葉があります。
最近の人口知能のアルゴリズムでは機械学習が注目を集めている。この機械学習は人間の頭脳の仕組みを参考にコンピュータに適用できるように工夫した学習方法だ。最近では、Alpha Goがプロの棋士を負かしたので有名になった。この機械学習で陥りやすいのが過学習だ。これは例えば囲碁の指し方を学習しても、表面的な指し方を学習してしまって、本質的な理解が深まらないという失敗の構図だ。
例えばゴルフでも、練習場では上手に打つのに、実際のゴルフ場では全然ダメなことがある。模擬問題は100点なのに本当の試験では及第点も取れないことがある。一方、練習ではそこそこだけど本番では最高の成果を残す人もいる。本番に強い人と、本番に弱い人の差は何が原因なのか。
それが過学習で説明できる。例えば、技術士試験の選択問題を何度もなんどもやっていると、本質的な理解ではなく、問題の順番で回答の番号を覚えてしまうことがある。この問題の答えは②とか、この答えは①とか。覚えるつもりはなくても、何度もやると覚えてしまうので、正解となる。マスターしたような気持ちになる。この錯覚が過学習という現象だ。本質を理解していないので、設問の構成や回答の選択肢が変更されるとまったく太刀打ちできない。
では、どうするのか。そのためには、学習の間隔をあけて、わざと忘れることだ。回答の番号といった意味のない情報は短期間のメモリー領域には保存されるが、長期間のメモリー領域には保存されない。したがって、一度学習したら、少し時間をあけて、もう一度トライする。その時に正解できたものは実力だ。その時に正解できなかったものは、やはり本質を理解していなかったということだ。なぜ正解できなかったのかを考えて、反省して、知識を補充して、理解を深める。そうすることで脳内の長期間のメモリーに保存できる。しかも、関連情報も増えているので、記憶の再現がしやすくなるという効果もある。そして、また時間を空ける。そして同じことをする。これを三回繰り返すと人間の脳の深いところに必要な情報が刻み込まれる。
そして、技術士試験の本番のタイミングに記憶と理解度のピークを持っていくのです。
私は、技術士の二次試験を三回受けました。その度にこのマジックナンバーの3を使った学習法を活用して、それぞれストレートで合格しました。ただ、面白いのは、例えば口頭試験で、3つの義務と2つ責務を覚えるが、見事に忘れていることだ。でも、一度理解して覚えているので、再度記憶領域に呼び返すのが非常に楽だ。一流の技術士を目指すのであれば、ダブルホルダーではなく、トリプルホルダーを目指すぐらいでちょうど良いのかもしれない。
頑張ってください。栄冠はあなたのものです。
2018年04月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
日本技術士会のホームページにて、平成31年度より技術士試験の実施内容が変更されることが正式に展開されています。
技術士を目指す人は、新しい制度になる前の最後のチャンスである今年度に是非技術士の資格取得を目指して欲しい。
新制度への変革時期は、意外と合格率が高かったりする面もあるが、一般には問題の予想が難しいです。
大切なことは、自らの専門分野を磨くことと、なぜ技術士の試験内容が変更したかをよく理解することではないでしょうか。
日本技術士会のホームページに掲載されている内容を見ると、その目的を整理すると次の4つです。
1) 時代の変化への対応
2) 高い専門性と倫理観を有する技術者の育成・確保
3) 技術士の資質向上と技術士制度の活用
4) 技術士資格の国際通用性の確保
そして、技術士試験の変更の大きな特徴は次の点です。
1) 必須科目を択一式問題から記述式問題への変更
2) 採点配分の変更(同時に回答枚数や時間配分も変更)
平成30年度まで 平成31年度以降
必須科目(技術部門全体にわたる専門知識) 30点 40点
選択科目(専門知識及び応用能力) 40点 30点
選択科目(課題解決能力) 40点 30点
3) 専門部門とその科目の再編成
詳しくは日本技術士会のホームページ参照願います。
つまり、専門部門については、選択科目だけではなく、同じ部門の他の選択科目に
ついての専門知識もより重視するということになります。科目数の多い部門と少ない
部門があります。皆さんがチャレンジする部門がもし、科目数の多い部門であれば、
より広範囲の専門知識を厳しく問われると理解すべきでしょう。
まずは、今年度の技術士試験に全力を尽くしましょう。
以上
2018年07月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験が終わって約2週間ですね。
日本技術士会から択一式の正答が公表されていますが、自己採点はされましたか?
さて、前にも書きましたが、筆記試験合格者に行われる口答試験で、筆記試験の論文について
聞かれることがあります。
ですから、まだ論文の再現をされていない方は、論文の再現をしておくことを強くお勧めします。
試験から日が経つにつれて何を書いたかどんどん忘れてしまうので、もしまだでしたら、すぐにして下さい。
まずは、論文を再現することが必要ですが、そのあとは急ぎませんが、次のことを実施しておきましょう。
・間違いがないか、不足がないか確かめて下さい
参考書などを調べながらでよいので、ご自身が書かれた論文に間違いがないか、わかりにくいところはないか、
不足していることはないかチェックして下さい。
本当なら、こういう風に書いたらよかったという「模範解答」を作成するのがよいと思います。
・口頭試験での回答案を作成して下さい。
口頭試験で、「訂正や追加することはありませんか」という問いに対して訂正や追加したいことがある時には、
「筆記試験のときには、○○がよいと思いましたが、試験後、落ち着いて考えると、△△の方がよいことに
気付きました」みたいな、説明をできるようにしておくことが必要です。
口頭試験で試験官が質問してくるということは、論文に疑問があるか間違いがあると考えているということです。
試験官は論文を持たれていますので、何を書いたか聞きたいのではないので、再現だけで終わってしまったら
意味がありません。
せっかく筆記試験に通っても、口頭試験に落ちたら、また筆記試験からです。
手を抜かず、すべきことをして、万全の状態で口頭試験を受けられるように、準備をして下さい。
皆さんの、筆記試験合格をお祈り致します。
2018年11月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験で、定番の質問があります。例えば、つぎのようなものです。
・受験の動機は何ですか?
・合格したあとの抱負を教えてください。
・この業務でのあなたの創意工夫を教えてください。
・この業務で苦労した点は何ですか?
・この業務は何人でやりましたか?
・この解決法はどうやって思いつきましたか?
・この業務を今やるとしたら、どのような解決法を採りますか?
・学会発表はしていますか?
・特許は取られましたか?
・いままでの失敗とその原因を教えてください。
・技術者倫理はなぜ必要ですか?
・3義務2責務のうち、あなたがもっとも重要だと思うものは何ですか?
・もっとも大切にしている倫理項目は何ですか?
・公益の確保とはどのようなことですか?
・技術士法の罰則について説明してください。
・技術士にとっての説明責任はどのようなものですか?
・技術士とはどのような者を指すか、技術士法に基づいてお答えください。
・APECエンジニアとは何ですか?
・IPEA国際エンジニアとは何ですか?
・技術士と同様の海外の資格は何ですか?
・CPDとは何ですか?
・選択科目Ⅲについて補足説明はありますか?
・他の資格は何か持っていますか?
これらについて、試験官が好む回答をあらかじめ準備しておきましょう。
例えば、「受験動機は何ですか?」に対して、「自分の実力を試そうと思いました」はあまり良くない印象を与えてしまいます。
技術士資格を付与する必要性を感じないためです。
「技術士としてより責任のある業務を担当し、社会の発展に寄与するエンジニアとなりたいからです」と答えたほうが、好印象になります。
口頭試験模試、想定問答の添削指導などを活用して、十分な準備をしておくほうが安全です。
2019年07月03日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
試験まで、あと12日です。
技術士試験の本番が近付くと緊張し、様々な体調不良を起こしがちですが、
今までやったことを再復習して試験に臨みましょう。
それ以外にやったことが良いことをいくつか挙げてみます。
<新聞に目を通す>
技術士試験は最新の社会ニーズや経済動向を背景としたものとなります。
出題意図を解釈するためには、新聞の自身の業務に関連する社会・経済記事に目を通すことが役立ちます。
このほか公益性を高めると言う技術士の務めを果たす意味でも、
そのベースとなる常識的な判断力を養うため、
社会ニーズ学習として普段から新聞に目を通しておくことは欠かせません。
<睡眠時間を確保する>
普段から会社勤務の方は、勉強をするのが遅い時間なりがちです。
しかし試験1週間前からは、睡眠時間を改善するようにしましょう。
遅くに寝て遅くに起きる方は朝型生活への切り替えが必要になりますし、
睡眠時間が短いという方はたっぷりと睡眠をとるように早めに寝るクセをつけることが大切です。
つい不安に感じてギリギリまで勉強をしてしまいがちですが、本番に備えて生活サイクルを改善することはとても大切なのです。
<風邪予防>
風邪をひいて試験を受けたら、実力が出せません。
バランスの良い食事、手洗い・うがいはやりましょう。
<会場までのルート確認>
試験前に実際に試験会場の場所やルート、交通手段、所要時間を確認しておくことも大切です。
これらをしっかりと把握しておけば余裕を持って行動することができます。
2019年07月05日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
時間の余裕があれば、複数回、試験会場の下見に行くとよいでしょう。理由はいくつかありますが、当日の緊張が和らぐためです。
当日は、非日常です。すべてを、日常にすることはできませんが、一部分でも日常に変えてしまうことができれば、その一部分だけでも、平常心でいられます。
他の受験生は、非日常を味わっているにもかかわらず。
これは、意外と大きなアドバンテージです。
試験会場に、下見に行く慎重な人はあまり多くありません。
それを、2回、3回と行く人は、数%でしょう。そして、技術士試験の二次試験の合格率も数%です。
もしも、ななたが、試験会場の近くに住んでいるのならば、億劫に思わずに、下見に行くとよいでしょう。
さて、電車で行く場合のルートや時間をチェックするのは当然です。
電車が遅延した場合のタクシーの電話番号も2、3社分、メモをしておきます。
万が一の場合も、想定内にしておくのです。
試験会場に入れるのならば、トイレの場所を確認します。
試験会場になりそうな階だけでなく、少し離れた場所や、近くの飲食店も含めてです。
なぜなら、当日、とくに男性用トイレは、長蛇の列になるためです。
混み合いそうであれば、当日の飲み物も控え、利尿作用が強いコーヒーの摂取も考え直さないといけません。
鉛筆を忘れた、消しゴムを忘れた、に対応するために、近くのコンビニもチェックしておきましょう。
試験終了後には、選択科目Ⅲの復元解答を、できるだけ早めに書いたほうがよいでしょう。
近くの喫茶店やファミレスのチェックもお忘れなく。
2019年07月06日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験は短時間でたくさんの文字を書かなければならない珍しい試験です。今年度からは、必須科目Ⅰの択一式試験が変更になり、600字の原稿用紙3枚の記述式に変わりました。そのため、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲと合わせて、9枚、計5,400文字もの記述が求められます。
技術士試験にはさまざまな記述テクニックが伝えられています。
例えば、シャーペンは、太い軸のもので、グリップ部分が柔らかいものが良いというテクニック。これは、私もぜひおすすめします。当日、試験が終わると、軽く腱鞘炎になるくらいの手指、手首の疲労があるためです。
そのほか、細い軸のシャーペンや、シャカシャカと振ると芯が出るタイプのシャーペンも用意しておくと良いです。これらを持ち帰ることで、ほんのわずかにですが、試験中の気分転換になります。
消しゴムは、新しいものを複数、用意する。これもおすすめです。カドを使って、正確に、すばやく消すために、安い投資と思います。
タイトルと小見出しは、太芯で書き、目立たせる。選択科目Ⅲには図を入れる。これらもおすすめです。採点基準の「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」に「コミュニケーション」があります。太字や図を上手に使うと、コミュニケーション項目で加点されるためです。
一方、迷信や、都市伝説になったテクニックもあります。集中力を高めるために、耳栓を持って行けというもの。これを信じて、私は、耳栓を試験会場に持っていきましたが、はっきりと「使用不可」と言われました。
また、選択科目Ⅱ-1や選択科目Ⅱ-2にも図を入れろという指導が。入れても構わないし、適切な図であれば加点も狙えますが、時間の制約が、より大きくなるというリスクが高まります。
図には、色鉛筆を使えと指導する参考書もありますが、これもあまり意味がないでしょう。実際、やってみて有効だったという合格者にあったことがありません。
皆さんは、自分に合ったテクニックをみつけて、受験に挑んでください。
2019年07月16日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、昨日の技術士試験お疲れ様でした。
原稿用紙9枚の記述は、さぞ疲れた事と思います。
酷使した手と精神を十分労わってください。
ただし、復元論文だけは、すぐに「必ず」作成しましょう。
その理由は、筆記試験の合否のどちらになっても復元論文が必要だからです。
なぜ合否に関係なく必要か、について以下に示します。
まず合格の場合です。
筆記試験に合格した場合は口頭試験を受験します。
口頭試験は、試験センターが配布した受験申込案内の9ページに次のように書かれています。
------------------------------------------------------------------
2.口頭試験
技術士としての適格性を判定することに主眼をおき、
筆記試験における答案(総合技術監理部門を除く技術部門については、問題解決能力・課題遂行能力を問うもの)
及び業務経歴を踏まえ実施するものとし、次の内容について試問します。
------------------------------------------------------------------
つまり、「筆記試験の答案及び業務経歴を見ながら質問しますよ」と書かれています。
よって、11月~1月の口頭試験で聞かれそうなことを事前に準備しておく必要があります。
そのために忘れないうちにしっかりと復元論文を作成する必要があるのです。
次に不合格であった場合です。
不合格の場合は、復元論文で来年の準備を開始します。
まず今日の解答が現在のあなたの実力です。
その復元論文を使って、これからどのような勉強をすべきか分析します。
知識が不足していたのだろうか? 文書表現が不足していたのだろうか?
質問に忠実に答えて無かったのだろうか? など分析するのです。
さて合否いずれにしても、復元論文が今後の貴方のスタートです。
復元論文をしっかり作って次のステップへ進みましょう。
復元論文の添削についても行います。
しかし、今の時点で合否を気にするのはナンセンスです。
私自身、とっても気になったので、皆さんが気になるのは当然かと思いますが。
2019年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師
令和元年度の技術士第二次試験問題が、技術士会HPにて公表されました。
ここでは建設部門の「必須科目Ⅰ」について、雑感を述べます。
2問題のうち1問題を選んで、答案用紙3枚以内にまとめる、という形式で出題されました。
Ⅰ-1は、「働き手が減少する中での生産性向上」がテーマでした。Ⅰ-2は、「国土強靭化」がテーマでした。
いずれも建設部門においては王道と言えるテーマであり、比較的取組み易かったのではないでしょうか。
いずれの問題文も、小問4つから構成されていました。
設問(1)は、課題の抽出と分析が求められています。
設問(2)は、設問(1)で挙げた課題から1つを取り上げて、課題の解決策を複数挙げることが求められています。
設問(3)は、設問(2)で提示した解決策に共通して生じ得る新たなリスクとそれへの対応が求められています。
設問(4)は、(1)から(3)を遂行する際に必要な要件を、技術者倫理、社会の持続可能性の観点から述べることが求められています。
設問(1)と(2)を見ると、「課題」は解決すべきものという位置付けになっています。
「平成31年度 技術士第二次試験実施大綱(以下、大綱とします)」では、「問題」が解決すべきもので、「課題」は遂行するものと読み取る
ことができ、今回の問題文とは整合していないように感じました。
私見ですが、問題文中の「課題」という言葉の使い方が曖昧ですので、「大綱」における問題・課題いずれを「課題」として扱っていても、
取り上げるテーマの方向性さえ合っていれば良いのだろうと考えます。
設問(3)では、個別の解決策で生じるリスクや対応ではなく、複数挙げた解決策に共通するリスクや対応が求められています。
どのような解決策を挙げるかで方向性は異なるかと思いますが、導入コストであるとか、安全管理等、総合技術監理部門における「5つの管理」
的な発想を持つことが必要と感じました。
設問(4)では、技術者倫理や社会の持続可能性が問われています。いずれも「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」に位置付けられ
ている内容です。
法令順守、公衆の安全・健康及び福利、社会・文化及び環境に対する影響予見等の視点での記述が求められていると感じました。
*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。
2019年08月17日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
お盆の大型連休もあと2日で終了する方が多いかと思います。
私も9連休でしたが、土日を残してあと2日です。
さて、試験勉強の方は少し進んだでしょうか?
前回、夏を制するものは受験を制すると書きました。
自分で書いたからには、私自身もこの夏、勉強を始めてみました。
何を始めたかというと、英語の勉強です。
建設業の会社に勤めていますので、海外出張に行く機会もありますし、
社内に海外のお客様が訪問されたりします。
その時に、簡単な意思疎通程度の英会話ができないと、
話にならないと思い始めたからです。
そこで、「レアジョブ英会話」というものを始めました。
PCやタブレットをツールにインターネットを介して
全世界にいる登録された講師の方と英語で会話をするというものです。
まずはスピーキングテストを受験し、自分のレベルをチェックします。
その後、何百人といる講師の中から、自分が話したいと思える講師を選択し、授業スタートです。
1回の受講は25分、英語が苦手な私には非常に長い時間に感じます。
しかし、相手はさすがプロです。
私のレベルを即座に感じ取り、私にあった教材を選び、
簡単なワードを選択しながら会話をしてくれているのが感じられます。
始める前は、非常に大きな不安がありました。
苦手な英語で、初めましての人と何を話せば良いのか?
音声だけでどの程度相手の話す内容が理解できるのか?
意思疎通などできるはずがないという気持ちでした。
しかし、ビジネスシーンでの英会話とは全く異なり、
私自身のレベルに合わせたやり方、話し方、教材を選んでもらえる事で
始める前に感じていた不安はほぼ無くなりました。
もちろん、努力をしなくては会話についていけません。会話をするために予習をします。
この予習が自分の力になっているとも思えます。
レアジョブを通して、英語への苦手意識を無くす目的は、この数回のレッスンで達成できつつあります。
半年間のコースなので、予習復習を繰り返す事で徐々に上達できたらといいなと思っています。
技術士試験も全く同じです。
始める前は非常に不安が大きいはずです。
合格率が1桁の資格にどのように向き合っていけばいいのか、、、
ここにいる講師の方がたは、さまざまなレベルの受験生に対して
アドバイスできる方がたです。
まずは無料のメール相談から始めてみてはいかがでしょうか?
きっと今感じている不安な気持ちに変化があるはずです。
まずは一歩進んでみましょう。
2019年09月25日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
7月以降、7月に実施された筆記試験のことを振り返ることをしたでしょうか?
再現論文を書く際に振り返りますが、回答しなかった問題については振り返りましたか?
私が受験した際には、回答に選択しなかった問題に関する質問はありませんでした。
しかし受験生の中には、回答しなかった問題に対して意見を聞かれる質問をされた方もいるようです。
口頭試験は加点方式なので、質問に答えることができなかったとしてもスグに不合格になることはありません。
しかし、すでに題目があり、調べれば回答が得られるものに対してスルーしてしまっては勿体無いと思います。
しかも、回答しなかった問題の模範解答を作成することは、
たとえ筆記試験に合格できていなかったとしても来年度の試験対策になるのです。
勉強して無駄になることはありません。
「効率的な勉強方法は?」とよく聞かれることがあります。
人によって効率的という意味は異なるでしょう。
私が思う効率的とは、あらゆる事象に役立つものから勉強することです。
例えば、必須問題と選択Ⅲの問題は回答方法も出題内容も採点内容も非常に似ていることが技術士会のHPを見れば明らかでした。
その場合は、選択Ⅱの試験勉強よりも、選択Ⅲと必須問題の模範解答から作っていきます。
また、幅広い問題を考えるのではなく、まずは過去問です!
明らかに過去問と類似した出題が多いことは分析をすればわかるでしょう。
口頭試験まであと2,3ヵ月です。
長いようであっという間に来てしまいます。
やるべきことは何があるか?
その中で優先順位はどうか?
これらを考えて実行することも、技術士として大事な要素だと思います。
2017年02月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士を取得しても、何のメリットもないと考えている方も実は多いのではと思います。
建設部門や設計コンサル会社以外の人にとっての技術士資格は、名称独占とはいえ、名誉資格という側面が強いことは否定できません。
メリットが実感できるものとして、他の資格の試験免除も実際に「技術士があってよかった」と思えるものではないでしょうか?
そんな技術士資格取得後に免除となる資格についてです。
・ダム水路主任技術者
電力会社等ダム設備のある会社に勤務する方にとっては、ダムの保全に関する資格として知られています。
この資格は実務経験等による申請のみの取得になるのですが、技術士(建設部門)の取得者の申請許可は明記されています。
・弁理士
難関資格でもある弁理士試験ですが、技術士資格により弁理士科目の一部試験免除が規定としてあります。
・中小企業診断士
技術士の情報工学部門に限り、1次試験の「経営情報システム」が科目免除となります。
・気象予報士
技術士の応用理学部門に登録し、実務経験を3年以上積むことで学科試験が免除となります。
・電気工事施工管理技士
技術士の電気・電子部門、建設部門に登録することで、学科試験が免除となります。
他にも様々な規定により、資格の試験免除または一部免除がされます。
技術士資格はそれだけでも価値のある資格であることは言うまでもありませんが、他の資格への波及効果も十分期待できます。
それは、技術士がそれだけ高度な資格であるということを認められていると言い換えることができます。
2017年05月30日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
技術士第二次試験筆記試験まであと2ヶ月弱となりましたが、
勉強は順調に進んでいますか?
技術士試験を受験される方のほとんどが、普段の仕事では
パソコンで文章を作成されていることと思いますが、
ご存じの通り、筆記試験は全て手書きです。
以下の3つの目的で、手書きの練習をされることをお勧めいたします。
その1.漢字が出て来ない
パソコンでは、仮名で入力すれば漢字の候補が出てきて、その中から
選択するだけですが、手書きでは自分の手を動かして書く必要があります。
いざ、手書きで文章を書いてみると、簡単な漢字でも書けないことが
よくあります。
私もそうでした。
でも、手書きの練習をしていくうちに、だんだん書けるようになって
きます。
その2.考えてから書く必要がある
パソコンで文章を作成する場合、一旦、ざっと書いてから、前後を
入れ替えたりすることもできますが、手書きではそれができません。
筆記試験対策で、文章の構成を考えてから文章を作成する練習を
きっちりされている方は問題ないと思いますが、そのような練習を
されていない方は、ぜひ一度手書きで文章を書いてみて下さい。
「論文を書くのはお手のもの」と思っておられる方もご注意を。
その3.手書きの速度を把握する
600文字の論文を書くのに何分くらいかかるか把握できていますか?
文章の構成を考えるのにじっくり時間をかけたために、時間内に
最後まで書けなかったということが無いように、原稿用紙1枚を
手書きで書くのに必要な時間を把握しておくべきだと思います。
筆記試験まで、知識を蓄積することも重要ですが、ぜひ
手書きの練習もして、筆記試験合格を掴んで下さい。
2017年06月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士1次試験、2次試験を受験される方は、その内容の範囲の広さに圧倒されてしまうのではないかと思います。
技術士の勉強を始めるきっかけについても人さまざまではないかと思います。建設コンサル会社などに勤務されて、業務上どうしても必要であるという人以外には、技術士の勉強を始める動機付けがなかなか難しい資格ではないかと考えます。
そこで、勉強を始めるきっかけをいくつか挙げてみました。
・名刺に「技術士」の名称が入る!
建設コンサル会社以外の人にも当てはまりますが、技術士は名称独占資格です。
肩書きを技術士とすることができる資格です。これは弁護士、医師などの資格と同等です。
各技術分野のエキスパートとして、対外的にも証明されているということになるのです。
勿論、名刺にも希望すれば入れることができます。メーカ勤務の人でも、一般社員の人にも「技術士」と印字された名刺を持っている人が多くいます。
・APECエンジニアなど他の国の技術士資格との相互認証ができる可能性がある
他の国にも日本の技術士資格に当たる資格が存在しますが、現在、文部科学省では技術士資格取得者の他の国での活躍を促進するために、他の国の技術士同等資格との相互認証を検討しています。
現在、APECエンジニアなどの一部国際資格は、技術士取得者が申請で取得できるようになっています。
石油プラント建設など国際的な業務を目指している方にとっては、技術士資格は海外業務にも通じる資格になりうるでしょう。
・独立もできる(かもしれない)
世間には、様々な事業で独立をした人がいますが、技術士資格もその可能性を秘めた資格となります。
建設コンサルや技術コンサルタントとして独立する場合、技術士資格は必須の資格となります。もちろん、会社員時代の実績と人脈がなければ仕事は来ませんが、技術士はその最低水準の資格となります。
将来、技術分野で独立を狙っている人も、技術士資格の勉強から始めてみてはいかがでしょうか?
技術士は、会社の業務でどうしても必要だ等の強い動機付けが難しい資格です。
ですが、その資格の高尚さなどから取得を目指す人も多いです。問題は、その動機付けです。
取得して損なことは全くない資格といってもいいでしょう。
是非、技術士資格取得を目指して、今日からでも勉強を始めましょう。
2017年07月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総監の択一は、足切りのために行うわけではありません。
択一の点数と筆記の点数を合わせて、合格か否かを評価します。
ですから、択一では、最後の最後まで、手を抜かずに加点を狙います。
総監の択一試験では、法律に関する設問が25%近くになります。
まさに4問に1問が法律問題です。
例えば、平成28年度には、人的資源管理のからみで、『雇用機会均等法』に関する設問がされています。
ひとつひとつの条文を覚えることは、費用対効果が悪いため、目的条文に絞り、読み込みます。
つまり、第1条の趣旨を理解して、あとは、本番で応用力で対応するのが得策です。
均等法の第1条には、次のことが書かれています。
(1)法の平等のを保証する日本国憲法の理念にのっとって「雇用分野」における
(2)男女の均等な「機会」及び「待遇」の確保を図ること
(3)女性労働者の就業に関して「妊娠中」及び「出産後」の「健康の確保」を図ること等
(4)(2)と(3)の措置の推進を目的とする。
(2)に着目してみましょう。
「機会」や「待遇」とわざわざ書いているのは、どういうことでしょうか。
これは、労働基準法では、「機会」や「待遇」について定めがなかったためです。
労働基準法では、第4条で、「男女同一賃金の原則」として、「使用者は、労働者が女性であること理由として、賃金について、男性と差別的な取り扱いをしてはならない」とだけ、定めています。
雇用機会均等法は、労働基準法の弱点を補うために作られたことが理解できるでしょう。
プロジェクトに女性スタッフがいる場合に、「雇用機会均等法」の知識が必要であるのと同様に、
(A)派遣さんがいる場合には、『労働者派遣法』の
(B)パートさんがいる場合には、『パート労働法』の
(C)ベテランさんがいる場合には、『高年齢者雇用安定法』の
(D)ハンディキャップをもった人がいる場合には、『障害者雇用促進法』の
(E)若い人がいる場合には、『若者雇用促進法』の
(F)お子さんや介護が必要な親族がいる人を雇っている場合には、『育児介護休業法』の
知識が必要です。
その証拠に、平成27年度の設問13や平成22年度の設問11では「育児・介護休業法」が出題されています。
平成21年度の設問15では「派遣労働者法」が出題されています。
平成28年度で言えば、4問に1問が法律問題ですから、目的条文だけでも押さえておくのと、目的条文さえも押さえられていないのでは、点数の上積みで差がつくはずです。
2017年10月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
受験生の皆さん、いよいよ筆記試験の合格発表ですね。
筆記試験に合格したら、口頭試験の準備をしなければなりませんが、その準備についてお話したいと思います。
「自分でしかできないこと」を最優先にしましょう。
「技術士の義務・責務」とか、「技術士制度」とか受験生の皆さんに共通の事項は、Webで調べれば、想定質問や模範解答などいろいろ出てきます。
これから3回に分けて書く事項は、自分でなければできません。後回しにしても必ずしなければならないので、まずはここから手をつけて下さい。
まず、第1回は、「筆記試験の再現」についてです。
★筆記試験の再現
多くの方から、筆記試験の論文の再現をすることが推奨されていたと思います。もし、まだされていない方がおられたら、ぜひとも論文の再現をして下さい。
今更、一語一句違わずに再現などできませんが、最低でも要旨はまとめておいて下さい。
重要なのは、その次です。
その論文が、質問に対して正しい回答になっているかどうか、再確認して下さい。
間違ったことを書いていないか...
説明不足なので追加する事項はないか...
口頭試験で、筆記試験の論文について聞かれることは多くはないそうです。しかし、口頭試験で質問されるということは、試験官から、応用能力や課題解決能力に疑問を持たれているということなので、名誉挽回しなければなりません。
ということなので、ただ単に論文の再現をするだけでは足りず、どのように回答すべきであったかを考えるところまでしておいて下さい。
「備えあれば憂いなし」です。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
「口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回)説明した業務の振り返り」も
ご参照下さい。
2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
前回に引き続き、口頭試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。
第2回は、「業務内容の詳細の見直し」についてです。
★業務内容の詳細の見直し
このサイトをご覧の方は、皆さんいろんなところから口答試験の情報を入手していて、受験申込の時に提出した「業務内容の詳細」について説明させられることはご存知のことと思います。
しかし、初めて二次試験を受ける方の中には、受験申込時に、口頭試験のことまで考えて書かなかったという方も居られるのではないでしょうか。私が初めて二次試験を受けた時もそうでした。
口頭試験では、「自分は技術士としてふさわしい業務を行ってきた」ということをアピールしなければなりません。
では、「技術士としてふさわしい業務」とはどういうことでしょうか。
「技術士」は国家資格なので、その答えは、法律、つまり、技術士の資格について定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士としてふさわしい業務」とは、第一条、第二条の条文より、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務であり、科学技術の向上と国民経済の発展に資するもの」ということになろうかと思います。
受験申込の際に作成した「業務内容の詳細」に、このような観点が抜けていれば、口頭試験の際に、それを補うような説明をする必要があります。
「業務内容の詳細」に書いたことは変えずに、「技術士としてふさわしい業務」であることをアピールできるような説明ができるようにしておいて下さい。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
「口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回) 説明した業務の振り返り」、もご参照下さい。
<ご参考>
技術士法
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
2018年01月20日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
第1回で業務の棚卸のこと、第2回で選択科目のことについて話をさせて頂きました。
今回は、筆記試験の概要と、勉強の取り組み方について話をさせて頂きたいと思います。
筆記試験は、以下の3つのパートに分かれています。
・必須科目Ⅰ:部門全体の知識(5者択一)
・選択科目Ⅱ:選択科目に関する応用能力(600字論文×2件、1200字論文×1件)
・選択科目Ⅲ:選択科目に関する課題解決能力(1800字論文×1件)
必須科目Ⅰは、20問の内から15問を選択して解答します。15問のうち60%以上
(9問以上)正解して、はじめて選択科目Ⅱ、Ⅲの採点がされます。
必須科目Ⅰは、いわゆる「足切り」のために行われますので、ぎりぎり9問正解でも、
15問全問正解でも一緒です。選択科目ⅡとⅢの結果だけで合否が決まります。
必須科目Ⅰは、部門全体に渡って出題されます。
機械部門の場合、設計工学、材料力学、振動工学、熱力学、流体力学、制御工学など、
広い分野から出題されますので、各分野での出題数は、1~2問、多くて3問という
くらいです。
解答するのが20問中15問なので、無条件で5問捨てることができます。
9問正解でよいので、極端なことを言うと、20問中11問わからなくてもよいということです。
ですから、集中して勉強して確実に得点を取りに行く分野と、必要最小限の勉強をして
簡単な問題(過去問と類似の問題)が出た時に得点を拾う分野に分けて考えるのが
よいでしょう。
勉強を始める時点で、分野を仕分けして、それに合わせた勉強方法を考えてもらいたいと
思います。
勉強に費やすことのできる時間は無限ではありませんので、「選択と集中」で効率よく
勉強しましょう。
筆記試験まで、半年です。がんばりましょう。
2018年01月28日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
平成30年度の技術士二次試験を受験しようと決めた人!
二次試験を受験しようと決心しても何から始めて良いかわからないかもしれない。
そんな人は、次の2つのことをまず始めましょう。
1) 過去問題にトライ
2) 技術ノートにトライ
この2つは車の両輪のようなものです。過去問題を解いていてわからないことがいっぱい出てきます。特に、専門外の問題にはもう全然太刀打ちできないかもしれない。そんな時は、やはり理解度が絶対的に不足しているので、技術ノートの作成が必要です。でも、技術ノートを作成するときにも、やみくもに作成すれば良いというものではない。やはり、作成上の注意点やコツがあるのです。技術ノートの作成上の注意点とコツとは
・キーワードはとりあえず100個を目標とする。
・各キーワードのジャンルを意識する。
・各ジャンル内のキーワードの関係性を意識する。
・各ジャンル内で不足するキーワードがないかアンテナを伸ばす。
過去問題をしっかりと解くことは基本です。しかし、平成29年度の問題がそのまま平成30年度に出題するわけではありません。まあ、必須科目の選択問題なら1つや2つはあるかもしれない。それはそれでラッキーです。しかし、通常は出題のパターンを少し変えたり、別の視点から聞いたりします。したがって、過去の問題で出題されている傾向をよく見極めて、その周辺の問題や関連の問題に対する応用力を身につけることです。
そのためには、前述のように想定されるジャンルの中のキーワードの関係を意識しながらツリー図を作成することが効果的です。市販のマインドマップのソフトを使えば、その関係付けが本当に簡単です。追加や修正も簡単です。ぜひトライしてほしいと思う。マインドマップのソフトに慣れると、もう手書きで書いて、消しゴムで消して、また追加してと言った方法はありえなくなります。当然、所要時間も短縮されるので、時間の有効活用が可能です。
キーワードとキーワードの関係性を意識し、理解し、そしてそれぞれの特徴や課題や課題への対処方法を技術ノートにまとめていく。そんな風に技術ノートを整理して、その内容を理解し、覚えていけば、記述問題にも、選択問題にも対応できる地力がついていると思います。
健闘を祈ります!
2018年04月26日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
択一問題の傾向は、受験される部門や科目によって異なります。しかし、大切なことは、この択一問題で60点以上の回答をしないと記述式問題の採点をしてもらえないということです。決勝に進みたいのに予選で敗退するのは避けるべきです。
では、どうすれば、択一問題で合格ラインを突破することができるのでしょうか?それはズバリ過去の問題を完璧にマスターするということです。それは、単に過去問題を覚えるのではないです。過去問題を解けるように自分の苦手な分野を知り、不足する知識を得て、合格水準に自分を持ち上げるということです。
年度や部門、科目によって多少の変動はありますが、概ね過去の問題から半分から6割の出題があります。そして、合格水準が6割なので、過去問題をしっかりとマスターすれば、合格するはずなのです。でも、択一問題で不合格になる人は多い。それは何故なのか。そして、どうすれば良いのかについて3点ほど列挙します。
1)忘却期間を活用します。
2)過学習を避けます。
3)最後は丸暗記します。
1)忘却期間を活用します。
人間は、忘れるものです。過去問題を解いてみましょう。そして、理解したつもりになります。そして、少し時間をおきます。1週間とか1ヶ月とか。そうすると、必ず人間は忘れる問題があります。それはその問題が求めている知識が不足しているか、理解していないかです。そして、周辺知識を補充して、理解したつもりになります。しばらく時間をおくと、また忘却する問題があります。そして、それを勉強することで、頭脳は忘れてはいけない認識して、記憶に定着するようになるものです。
2)過学習を避けます。
択一問題の問題を何度も解いていると、内容は理解していないが、答えを思い出す場合があります。これを過学習と呼びます。本質的な理解をしていないのに、答えが出てくるのでマスターしたつもりになるのです。練習ではうまくいくが本番ではダメなケースはこの過学習が原因であることが多いのです。本質を理解しないで、上っ面だけを理解して、理解したつもりになっていないか。謙虚な姿勢が大切です。
3)最後は丸暗記します。
何度調べても理解できない問題はあるものです。自分も過去5年分の問題を解いて、前項の過学習によって答えは分かるけど、なぜその答えか分からない。特に、専門分野であれば、突っ込んで調べるが、専門外の問題だと、調べれば調べるほど分からないことが増えてきて収集がつかないし、時間もない。そんな時は、割り切りも必要です。そして、実際そのような難解な問題は意外と再度出題されることがあります。試験の5分前に丸暗記したものが出題したこともあります。まあ、最後まで諦めない気持ちが大切なのかもしれない。
是非、過学習にならないように注意しながら、忘却機能をうまく活用しながら、自分の記憶能力と理解能力を試すつもりで勉強して欲しいです。
以上
2018年05月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
飲み会に参加して、疲れる人と元気が出る人がいます。勉強に得意科目と不得意科目があるのと同じように、人間関係でも向き不向きが存在するのです。
分析心理学という分野を建設するのに貢献した人物にC.G.ユングという人がいます。本屋さんのビジネス書コーナーに行くと、「人を動かす心理学」といった怪しい技術書が置かれているので、「心理学=あやしい」という先入観を持っている方もいるでしょう。しかし、分析心理学は個人が持っている特性を理解し、社会で生きやすくなるためのツールです。
ユングは人間をいくつかの類型に分けた「タイプ論」という論文を執筆しました。その論文で紹介されている分類で、とくに重要なものが「内向型」と「外向型」という心の分け方です。ユング心理学の専門用語では「構え」や「構造」と訳されます。
「内向型」とは、外からの刺激を吸収し、心の内面で反芻するタイプのことをいいます。たとえば、職場で誰かにほめられたことを家に帰ってから思い出し、嬉しくなるようなタイプの人は内向型に近いと言えるでしょう。
対して「外向型」とは、外へ刺激を放出するタイプです。たくさんの人と会い、意見を交わすことが、外向型のエネルギーになります。一人で読書をするよりも、大勢が集まるパーティーに参加する方が元気になるのです。
会社の付き合いで、交流会に参加しなくてはいけないこともあるでしょう。内向型の人は疲れて勉強どころではなくなるので、「今日は交流会があるから休みを余分にとっておこう」とスケジュールを調整してみてください。外向型の人は勉強でこもりきりになるよりも、定期的に人が集まる場所に足を運び、エネルギーを補充しましょう。
技術士試験の勉強時間を確保することは大切です。そして、勉強時間を有意義に過ごすために、日頃から自分の元気が出るパターンや疲れるパターンを意識して、過ごしてみるのはどうでしょうか。
2018年05月29日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
業務が忙しく、なかなか集中して試験勉強に取り組めない方もいらっしゃると思います。
家庭環境が影響している方もいるでしょう。
ですが、また来年となると苦しみが長く続くことになります。
現行の試験制度も来年には変わると思います。
犠牲にできるものをしっかり考え、悔いの残らないように頑張りましょう。
○択一問題
隙間(スキマ)時間を使って効率よく過去問中心に勉強しましょう。
毎日5分程度の時間を数回確保して、コツコツ取り組みましょう。
朝起きたら1問、出勤前に1問、出勤後すぐに1問、昼休みに1問・・・というように短いスキマ時間を無駄にしないようにしてください。
来年から廃止予定の択一に多くの時間を費やさないようバランスよく学習しましょう。
○専門(論文)問題
この時期は知識の補充がメインです。
自分の論文形式(まとめかた)が確立していない方はしっかり固めましょう。
論文形式がうまく決まらない方は周囲のベテラン、ここの講師に相談するなどしましょう。
自己流、自己満足が一番危険です。
残り1ヶ月になったら手書き訓練に励みましょう。
ぶっつけ本番の手書きはほとんど失敗に終わりますのでご注意を。
避難訓練と同様、日頃から訓練しないと本番はうまくいかないものです。
あきらめない受験生が勝利する試験ですよ!
2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師
平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。
建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。
以下はⅡ-1-1に関する記述です。
Ⅱ-1-1は河川に関する問題で、河川砂防技術基準の改定を踏まえた問いとなっています。
「河道計画」に特化した設問なので、河道計画に関わる節の内容を知らなければ、適切な内容の論文を記述する
ことは困難だったのではないかと考えます。
問われているのは以下の2点です。
①河道計画策定にあたり検討すべき事項を4つ以上挙げて、計画策定の基本的流れを概説する。
②検討すべき事項の中から2つを選定して、治水の観点から配慮すべき事項を述べる。
まず①についてです。
検討すべき事項と基本的な流れは、河川砂防技術基準『1.2.2河道計画検討の基本的な流れ』に記載されています。
すなわち、
1)計画高水位の設定
2)改修を必要とする理由に応じた計画区間の設定
3)河道の平面形、縦横断形等について複数の検討ケースの設定
4)河川構造物などの設定
5)治水・利水・環境への効果及び影響について総合的な評価
です。個別の設定内容である1)から4)と、総合的な評価である5)で、『4つ以上』という設問の要求事項を満たす
ことが求められています。つまり1)から4)の4つは必須事項と考えます。
次に②については、①で挙げた「検討すべき事項」の中から2つを選定して、それぞれの検討事項について「治水」の観点
から配慮すべき事項を説明することが求められています。「利水」や「環境」の観点で配慮事項を記述しても、題意に沿っ
た内容とは言えません。
例えば「計画高水位の設定」であれば、『計画高水位を以前よりも高くすることは河川を大幅に再改修するに等しいことに
なり、部分的な場合を除き現実的ではないばかりでなく、洪水をできるだけ低い水位で流すという治水の大原則に反するもの
であるため、既往の計画高水位を踏襲する』というように、河川砂防技術基準の「考え方」を踏まえた治水上の配慮事項を
記述することが必要です。
*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。
2018年08月23日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
試験が終わって1ヶ月以上経ちました。
ここで今一度、やっておきべきことを再確認しましょう。
①択一問題の自己採点
日本技術士会で既に正答が発表されています。
ご自身が6割以上(9問以上)正解しているか自己採点しましょう。
建設部門に関しては正答の追加訂正も公表されています。
「1問正解が足りなかった~」という方が合格点に達した可能性もあります。
再度確認してください。
②選択科目Ⅲで記述した論文の復元
選択科目Ⅲで記述した論文内容は口答試験時に質問される可能性があります。
仮にA評価であっても質問される可能性があります。
技術士には「資質向上の責務」があります。
口頭試験時には筆記試験時よりレベルアップした姿をアピールしなくてはいけません。
必ず論文は復元しフォローアップも行ってください。
せっかく口答試験まで進んだのに、悔し涙を流さないためには今が大事です。
また、来年再チャレンジとなった場合にも復元論文は重要となってきます。
今年B評価の論文を来年A評価にするためには今現在の実力を知っておくことが重要です。
無事に択一問題を突破し、論文もそこそこ記述できた方は口頭試験について軽く勉強しておくことをお勧めします。
口頭試験対策は筆記試験合格発表後からスタートでは間に合わない可能性が高いです。
時間に余裕があるときにコツコツと前に進むことが合格へと導いてくれるでしょう。
2018年11月23日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総合技術監理部門の口頭試験では、当然に、5つの管理技術を使いこなすスキルが問われます。そして、このこと以上に、総合技術監理部門以外の技術士に求められてきた専門的な技術力が問われていないことを意識することが大切です。
総合技術監理部門の口頭試験では、事前に準備した想定問が問われることはほとんどありません。あたかも、四方から飛んでくるボールを必死で打ち返していくうちに、17、8分の質疑応答が終了します。
たとえば、つぎのような質問がなされます。
・あなたの部署の男女比はいくらですか。そうですか、男性がほとんどなんですね。それでは、男女比が3:7になった場合、総監技術士としてどのように対応しますか。
これは、経済性管理や人的資源管理の視点から回答するとよいでしょう。
女性の場合、結婚や出産・育児といったライフステージの大きな転換期で、労働時間が大きく変わることが想定されます。このリスクをいかに低く抑えるかが、腕の見せ所になります。
想定問が的中することは少なくとも、類似の質問である可能性は十分にあります。
たとえば、上記の質問の応用形として、次のような質問がされたとき、あなたは答えることができるでしょう。
・あなたの部署の平均年齢はいくらですか。そうですか、40代が大半ですね。それでは、再雇用の方が7、8割の部署を管理監督する立場になられたら、どのように対応しますか。
これも、経済性管理や人的資源管理の視点から回答しやすいでしょう。
あわせて、高齢者の安全と健康に着目すれば、安全管理の面からも回答できます。
「5つの管理技術を使いこなすスキルを試されている」ことを念頭に、対策してください。