2018年07月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
ヒト・モノ・カネ・情報の4大リソースで、ヒトに係るのが人的資源管理です。
人的資源管理は、経済性管理・情報管理・安全管理・社会環境管理とあわせて、5つの管理技術の一つです。
『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』、いわゆる青本では、人的資源管理のページ数がもっとも少なく、かつては対策をしやすい科目でした。
しかし、実際に、試験を受けた受験生からは、思わぬ取りこぼしに苦労されている、とよく聞きます。
人的資源管理で取り扱う、労働関係法規は法改正が頻繁に行われるためです。
これに、青本はまったく対応できていません。
なぜなら、発行から10年以上も経過しているためです。
たとえば、労働関係法規で、平成20年に施行された「労働契約法」は、労働基準法とともに重要な法律です。
また、障害者雇用促進法も、男女雇用機会均等法も、育児・介護休業法も、働き方改革を進めるなかで、法改正がなされています。
これらに青本は対応していないため、青本だけ参考にしていても、対応できない問題が出てきます。
また、過去問を繰り返しても、取りこぼしがでてきます。
つまり、労働基準法の「1日8時間、週40時間以上労働させることは違法」「免罰効果を生じさせるには36協定が必要」という古典問題は正答できますが、「通算契約期間が5年を超える場合、有期労働契約から無期労働契約への転換申込権が生じる」という新しい基本問題を取りこぼすことになります。
対策としては、次の2つです。
①思い切って諦めてしまう。その代りに、コンスタントに合格基準を大幅に上回るように、他分野を強化する。
②関心を持ち、新聞やネットで、労働関係法規にかかわる記事を読む。
出題されるのは基礎的なことなので、②の対策だけでも効果はあります。
これからの2週間だけでも、とくに総監の択一の点数は伸びますから、1点1点、粘り強く積み上げてください。
2018年07月07日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験まであと1週間となりました。
受験される皆さん、勉強は計画通りに進みましたか。
計画通りに勉強できなかったので、受験やめようかと思っておられる方も
おられるかもしれませんが、諦めずに受験して下さい。
今更焦ってもしかたないので、現在できることをすればよいと思います。
手書きの練習を全然されていない方は、手書きの練習をして下さい。
1週間、手書きの練習をするのとしないのでは雲泥の差です。
手書きの練習は十分されている方は、ノートの見直しをメインに
1週間過ごされたらよいと思います。
この1週間に見直したところがきっと出題されます。
そう思うと、ちょっとの時間でもノートの見直しができますよね。
最後に、アドバイスを一つ...
とにかく、自信を持って回答して下さい。
あなたがどう考えて、どのような解決策を出すかが重要で、
「一般的には・・・」ということはあまり意識しなくてよいと思います。
筆記試験Ⅲの回答について口答試験で聞かれることがあります。
その時、「私はこのように考え、このような解決策を考えました」
というストーリーが言えるような回答にすればよいのです。
その解決策が一般的なものでなくても、貴方が今までの経験から
そうすべきと思う通りに書けばよいのです。
とにかく、自信を持って回答して下さい。
ご健闘をお祈り致します。
2018年07月10日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
7月16日の二次試験まで後1週間を切りましたね。ラスト1週間の注意点や前日、当日の注意点をまとめておきます。
1. ラスト1週間の注意点
これまでやってきた技術ノートの作成や過去問題へのトライをレビューしましょう。不足している知識を補充するために新しく参考書を買ったり、読んだりするのも否定はしませんが、それよりはこれまでの総決算をする方が効率的だし、効果的です。また、キーワードや択一問題をレビューしていると、どうもまだ記憶の定着に不安を感じる部分があるかと思いますが、そのようなデータを少し大きめの単語帳にまとめておきましょう。これが直前対策にとても有効です。
2. 前日の注意点
前日はビールでも飲んで、少し早めに寝ましょう。前日の夜遅くまで勉強する気持ちもわかりますし、それを否定はしませんが、それよりはゆっくりと休んで心身をリフレッシュして、体調を整えることの方が数段重要です。
3. 当日の注意点
まずは忘れ物をしないこと。受験票や使い慣れた筆記用具や電卓は必須です。スマートウオッチはダメです。普通の時計を用意しましょう。お昼時間を有効に使うには、最寄りのコンビニをあらかじめ調べておいておにぎりとかお弁当を買ってから会場に入りましょう。午前の試験でも、午後の試験でも最後の最後に頼りになるのは、例の単語帳です。記憶の定着に不安があるものは最後の最後まで読み返しましょう。たまにそれが大当たり!なんてこともあります。
4. 試験後の注意点
実はこれが合否を分ける重要なポイントです。まず、択一は問題用紙に自分が選択した回答をメモしておきましょう。事後の採点に必要です。また、記述問題についてもできるだけ問題用紙にメモを残しておきましょう。そして、試験が終わったらすぐにお家に帰るのではなく、会場もしくは会場周辺でパソコンを使えるスペースを確保して、必死に再現しましょう。パソコンでなくても手書きでもOKです。また、図を使ったら、その図を問題の余白にもメモしておくと便利です。12月の口頭試験では、試験官は記述問題(特に課題III)の回答用紙を見ながら色々と聞いてくるかもしれません。補足や追加のチャンスをもらえるかもしれません。ぜひ再現しておきましょう。
5. 最後に
技術士の二次試験の山場はやはりこの筆記試験です。これに合格すれば口頭試験ですが、口頭試験の準備は10月末ぐらいからで十分でしょう。8月と9月と10月は技術士試験のことは一切忘れて、サマーシーズンをエンジョイしてください。そして、10月末に合格を確認したら、口頭試験に向けてまたスイッチを入れましょう。
幸運を祈ります!
2018年08月27日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験は、おもに業務経歴票を使って、質疑応答がなされます。
入室と退室をあわせて20分間です。
つまり、17分くらいで、技術士に相応しい人物であるかが試されます。
たとえば、次のような問いかけがなされます。
Q.業務経歴票に記された2番目の業務について、簡潔に説明してください。
Q.業務経歴票の2番目の業務で、たいへんだったことは何ですか。
Q.その業務で、あなたは課題をどのように解決させましたか。
これらは、どのような問いかけであっても、次のことを意識しながら、回答するとよいでしょう。
・課題は何であったか。
・課題を解決させるときの難所(※)は何だったか。
※問題点、技術的課題、技術的障壁、問題の本質、ボトルネック、真の原因、真因などとも呼ばれます。
・制限されている要因は何だったために、苦戦したのか。
・どのようにして、課題や問題点を分析したか。
・何に着目して、解決策を見出したか。
もちろん、業務詳細の720字についても、同じようなことが問われます。
Q.詳細論文に記された業務で、あなたは、どのような点が技術士に相応しいことをしましたか。
Q.その業務の評価は、当時どのようなものでしたか。
Q.その業務は7年前の業務ですが、いまのあなたならば、どのような解決法をとられますか。
どのような質問がきても、技術士法第2条を思い出し、すでに、何年も前から技術士として活躍しているつもりで、ハキハキと解答してください。
なお、技術士法第2条では、つぎのように記されています。
「技術士」とは、(略)科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項について、計画、研究、設計、分析、試験、評価またはそれらの関する指導の業務を行う者をいう。
いまのうちから、口頭試験の準備をすることをお勧めします。
2018年10月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験の合格率を少しでも上げるために、以下のことを1つでも多くやるとよいでしょう。
○受験申込書の点検
口頭試験では、受験申込書の詳細論文について、たくさん質問されます。
ですから、いまいちど、見直しておくとよいでしょう。
半年前に書いた文章は、きっと未熟な出来でしょうから、技術士になったつもりで、赤ペンを入れていくのがおすすめです。
最近では、詳細論文だけでなく、5つの業務経歴のうち、1つをピックアップして、詳しく尋ねられるケースが増えています。
注意をしてください。
○模擬試験や模擬面接の受講
当日の緊張を少しでも和らげるため、複数回、受講することをお勧めします。
当日は、テンポ良く試験がすすめば、17個ほどの受け答えができます。
総監部門以外では、このうち、5、6個は、模擬試験を受けていたからこそ、自信をもって答えられるとことになるでしょう。
総監部門では、的中はほとんどありませんが、いろいろな人に協力してもらい、さまざまな質問に対応できるようにしておくのが、安心です。
○日常業務で練習する
会社で人と話すときに、口頭試験を意識するようにします。
口頭試験では、長々と話してはいけません。
短く話して、質問されて、短く答えて、を繰り返します。
「それは、○○だからです。なぜなら、××だからです。」と、2文程度で話しようにします。
○そのほか、新聞やニュースで、情報を収集する
時事的な話題をふられたときの対策です。
その話題に対して、自分の意見を言い、その理由を述べられるようにしておきましょう。
奥さんがいる場合には、試験官役になってもらいましょう。
口頭試験対策が、みなさんを、技術者として一回り大きくしてくれるはずです。
2018年11月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 建設部門の概要
技術士の部門の中でも、最も受験者数も多く、技術士会の会員数も多いのが技術士建設部門です。言い換えれば、現状多くの技術部門がありますが、技術士資格は建設部門のためにあると言っても過言ではないというのが現在の技術士制度が置かれている状況です。
技術士建設部門は、土木関係の受験者が多く、「土木業界の建築士」とも言われているため、必要に迫られて取得する人が多いためです。
専門分野も地質やコンクリート構造物の設計を行う場合から、河川整備、都市計画、鉄道や電力土木、港湾空港、道路、トンネルなど、土木関連の設計に関する専門分野や多くあります。
特に、道路や港湾空港など公共土木工事など大規模事業に関するものが多いのが特徴です。
技術士 建設部門取得後の活躍
技術士建設部門取得後の活躍は、他の部門とは比べ物にならない程というのが現状です。
これは、土木系公共工事の設計コンサル等を受注する際の、入札者条件に、技術士資格を持っている人員の数があるためです。
土木工事の設計を受注するような設計コンサルや鉄道会社、電力会社といった公共インフラを整備するような会社や、都市計画を行うゼネコンなど、資格を活かして活躍できる会社がいくらでもあります。
技術士建設部門を取得すると、転職に有利ということができます。
技術士 建設部門の問題点
現在、技術士制度改革の中で、技術士資格の国際化を謳っていますが、技術士建設部門の資格が国内での需要を満たすような形となってしまっていることです。
海外での設計コンサルなどを行う場合は、PEなどの資格と連携できるのは利点ですが、現状国内の需要のみで運営しているような会社では、技術士制度改革により、技術士資格の難易度が上がることで、取得できない人が増えてしまい、会社経営に行き詰ってしまうといった可能性もあります。
技術士建設部門は、土木業界では国内での必要資格といった側面が強く、こうした状況が資格制度の国際化にブレーキをかけていということもできます。
しかし土木分野も海外受注が増えていけば、現状は変わっていくものと考えられます。
2019年01月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
技術士を目指す方々を応援する内容になればよいなと思い書いていきます。
○「技術士」は、産業経済、社会生活の科学技術に関するほぼ全ての分野(21の技術部門)をカバーし、先進的な活動から身近な生活にまで関わっています。
○「技術士」は、国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者で、科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格です。
○「技術士」は、「技術士法」により高い技術者倫理を備え、継続的な資質向上に努めることが責務となっています。
~技術士会HPより抜粋~
キーワードは、生活上関わりがある分野をカバーしていること。科学技術の応用面で最も権威ある国家資格であること。
倫理感を備え、かつ継続的に資質向上する努力をしなければいけません。
口頭試験でも聞かれる部分ですからしっかりと理解しておきましょう。
さて、資格には業務独占資格と名称独占資格というものがあります。
技術士は、名称独占資格に当たります。それぞれの意味を示します。
<業務独占資格>
「特定の業務に際して,特定の資格の免許,免状等を有する者だけが業務を行うことができ,
資格がなければその業務を行うことが禁止されている資格のこと」とされています。
医師や税理士,弁護士,一級建築士などが当てはまります。
すなわち、特定の業務はその資格を持っている人しかできないという資格になります。
<名称独占資格>
「資格がなくてもその業務に従事する事はできるが,資格取得者のみ特定の資格名称(肩書き)を名乗ることができ,
資格を所有していない者が法律に定める特定の名称を名乗ることができない資格」とされています。
技術士は名称独占資格ですから、技術士という名称を独占できるというだけで,業務内容に関しては誰が行ってもいいのです。
しかし、誰が行ってもよい業務であったとしても、技術力が高い、応用力が高い人に業務を請け負って欲しいですよね?
技術士は国から技術力が高いですよと認められた人が保有できる資格です。
当然、社内外の方々と仕事をする際に多くのメリットがあるとともに責任も重くなります。
資格が持つ責任についてもしっかりと考えてみて下さい。
2019年01月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
初めて受験する方、これまで受験したことはあるが、不合格となってしまった方、おられると思います。
技術士試験の勉強方法って、特別なことをしなければいけないのでしょうか?
そんなことを考えている受験生もいると思います。
まず大事なことは、当然ですが、過去問を知ることです。
当たり前なのですが、意外とこのことが抜けている人が多数です。
過去問をキッチリ調べ、出題傾向を探りましょう。
毎年繰返し出題されている分野がありませんか?
問題内容や言葉は違っていても、求めている解答は同じではないですか?
このような問題は「必ず」勉強すべき内容なんです。
逆にこれを得意分野にできれば合格率は上がります。
回答方法は論文を書くことによって回答します。
つまり、わかりやすく、起承転結に留意し、現状・課題・問題点・解決策の順に書かなければなりません。
難しく感じる必要はありません。なぜなら過去問を見ると、問題の中で(1)、(2)、(3)と3つの問題を提起してくれ、
それぞれ(1)現状の課題を述べよ、(2)解決策を述べよ、(3)解決策の利点と問題点を述べよ、と順に問うているからです。
問題の順に従って回答すれば、論文の出来上がりです。
他の受験生と差別化を図るために1歩踏み込み、具体例が入っていると更に高得点となりますよ。
書ける問題(得意分野)を増やすことが大切です。
すべての分野を勉強する必要はない。それは時間的、物理的に不可能です。
過去問は出題確率が高いので、効率が良いのです。
私のニュースでは、過去問と解答例、そして出題に関係しそうな国の政策などもご紹介していこうと思います。
2019年02月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験では、業務上の課題を成し遂げるときに、障害となる「問題点」を絞り込むことがたいへん重要です。
この「問題点」は、設問中でいろいろな表現がされます。
また、受験対策会社の講師や、参考書でもさまざまな用語が使われます。
たとえば、技術的障壁、本質的問題、技術的課題、第2の問題、真の問題、原因、真の原因、真因、単に「壁」、業務上の「難所」、ボトルネックなどです。
用語が定まっていないために、多くの受験生は混乱してしまいます。
しかし、ここでのポイントは、この「問題点」が小さな点ということです。
また、その点を解決さえすれば、業務で直面している「問題」が解決してしまうということです。
ですから、さまざまな用語が使われていたとしても、この「問題点」を明確にすることが、問題解決の最重要ポイントとなります。
そこで、いまいちど『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』を確認することをお勧めします。
このコンピテンシーには、専門的学識、問題解決、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術的倫理、継続研鑽の8項目が含まれます。
そのうち、問題解決では、「業務上直面する複合的な問題に対して、これらの内容を明確にし、調査し、これらの背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し分析すること」が要件のひとつになっています。
したがって、「問題点」とは、より正確に言い換えると、「問題発生要因」と「制約要因」となります。
本日のお話しが、腑に落ちるときには、合格にかなり近づいていると言えるでしょう。
現時点でよくわかっていなくても、正しく学習を繰り返していれば、ある日、開眼するはずです。
がんばってください。
2019年02月05日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験のヤマ場は、二次試験の筆記試験です。なぜなら、その合格率が10%前後で、多くの受験生が苦しむためです。
一方で、試験官にとっても、筆記試験の採点は、たいへんな作業です。
何十人もの答案に目を通し、正確に受験生のスキルを採点することが求められるためです。
となれば、試験官に読んでいただくのに、あまり負担をかけない文章にする配慮が必要です。
時間をかけず、あまり読み込まなくても、内容が理解できる文章がベターです。
たとえば、つぎのようなテクニックを使うのも一案です。
つまり、パラグラフの先頭に、「一般に、・・・、〇〇法が採用されている。」という文案Aと、「〇〇法の採用が一般的である。」という文案Bがあったとします。
その場合、文案Aのほうが、試験官に配慮していると言えます。
なぜなら、試験官は、はじめの数文字を読んだだけで、「この一文目で一般論を述べて、次の二文目以降で持論を展開するのだな」と無意識に認識して読んでいけるからです。
一方で、B案では、最後のほうまで読み進めないと、一般論であることがわかりません。
ですから、一文目を読み進めるまで、一般論なのか、受験生の持論なのか不安になりながら、読むことを強いてしまいます。
できるだけ読んでもらわずに、内容を理解してもらうための工夫として、ほかに、「大きいものから小さいもの」「古いものから新しいもの」「抽象的なものから、具体的なもの」などのように、順序にこだわってみましょう。
たとえば、「1970年代にX法が開発され、2000年代にY法が開発された。2015年に、両法を組み合わせたZ法が開発された。」のように並べます。
そうすると、「2015年」を読んだあたりから、試験官は、つぎに3つ目の方法が書かれているだろうと無意識に認識して読んでくれます。
そして、そのとおりに文章が展開されていて、うれしい気持ちになるものです。
試験官に読んでいただく、という姿勢で答案を作成することをお勧めします。
2019年02月07日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受講生の皆様、こんにちは。
技術士の資格を取るように勧めると、大半の人は、
「いやー、無理ですよ。」と言って受験しようとも思いません。
総じて、「技術士=合格は難しい」
という概念があるからです。
では、その難しいという概念はどこから来るのでしょうか?
受講生にヒアリングをすると、
「合格率が10%程度だからです。」
と答えます。
確かに技術士資格の合格率は約10%という数値は事実です。
しかし、細かく見るとそうでもないのです。
2018年度までの試験で解説します。
これまでは、必須科目(択一試験)と専門科目(論文)がありました。
それぞれ6割が取れていれば合格です。逆に択一試験で6割取れていないと、
せっかく書いた論文は試験官に読まれることなく不合格が決定します。
では、どの程度の方の論文が読まれているのか?
それは、受験者の約50%です。
半分の人は択一試験で落ちるのです。
択一問題って難しいですか?いいえ、難しくありません。
なぜなら、半分以上が過去問から出題されているからです。
本屋に行けば、過去問題集が売っています。
どれでもいいので、1冊買ってしっかりと暗記すれば解けない問題ではありません。
受験生の半分が択一で落ちるということは、
択一で6割取れていれば、2次試験の合格率は2倍の20%になります。
さらに、論文までせっかく進んだ方でも、一発不合格の方が約1割います(事実)。
例えば、
です。
複数の回答書に回答を書くのですが、一番上の用紙にだけ名前や受験番号を書き
2枚目以降の答案用紙に書き忘れる方が多いのです。
10%も一発不合格者がいるのです。驚きですよね。
受験生の方々は、試験開始の合図とともに、全ての解答用紙に最初に記入してください。
ここまで読めば合格率が10%ではないことがわかるかと思います。
択一はしっかりと暗記し、全ての解答用紙に名前などを記入した段階で、合格率は30%となります。
3人に1人が合格できると考えると、難しい試験ではないと思えませんか?
論文対策とともに自分のモチベーションを上げる工夫をしてみてください。
2019年02月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
技術士2次試験の最大の難所、それは専門科目の小論文ではないでしょうか。
私は技術士を取得してから、何人もの受験生の小論文の添削をしてきました。
時には、私の専門である建設部門から離れた科目を受験する方の小論文も添削を依頼されることもあります。
受験生の方々の小論文を読むと、皆さん同様の良くない点があります。
同様の良くない点ということは、受験生の多くが陥る欠点があるのです。
逆に言うと、この欠点をクリアできている方は、合格率が高くなります。
その欠点とは、ずばり「論文構成」です。
例を1つ挙げると、出題文で問われている事に対して、はっきりと解答できていない点にあります。
出題文には何を問うているのかがはっきり書かれています。例えば、
「○○部門の技術者として重要な技術的課題は?またその解決策は?」
このように出題された場合は、まず○○部門に関連した技術的課題をはっきりと明記します。
そしてその課題に対する対策は何かをはっきり下線表記して明記する。
採点者は非常に多くの受験生の小論文を読みます。
だらだらと書かれた小論文を読んでいると、何を回答したいのかわからなく、読む気が無くなります。
はっきり伝えたいこと(問われていることに対する回答)は強調して書きましょう。
「2つの対策技術による効果とリスクやデメリットは?」と問われた場合、対策技術ごとに効果とリスクを述べましょう。
例えば、
Aの技術による効果:・・・
Aの技術のリスク:・・・
です。
このような論文構成は、独学で勉強してもなかなか進みません。
自分の回答が良いのか悪いのか、合格基準に達しているのか達していないのか?
これらは有識者へ依頼をするのが最短であり最善の道だと考えています。
皆さんが書いた小論文を送って頂ければ添削、採点致します。
そして、何が足りないのかをアドバイスさせて頂きます。
我々講師陣は、受験生皆さんの合格の一助になればと最大の協力を致します。
是非、気軽にご連絡を頂ければと思います。
2019年02月22日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
口頭試験まで進んだ方は、合格発表までドキドキな時間を過ごされているかと思います。
しかし、口頭試験まで進めなかった受験生の皆さん。
悔しい気持ちもあるでしょうが、
今から勉強を始めなくて来年度の試験に合格できますか?
不合格の原因は勉強不足、知識不足、論文の書き方が良くない、この3つのどれかに当てはまります。
これら原因は適切な勉強で達成できるものだと思いませんか?
テキストを開くだけが勉強ではありません。
①過去問の分析
②成功者の勉強方法
③自分の回答の添削
・・・
これらも必要な勉強です。しかしテキストが必要というわけではありません。
つまり、携帯や簡単なメモ帳とペンさえあればできることです。
「勉強=机」や「まとまった時間」などという固定観念は捨てましょう。
電車でも、トイレでもお風呂でもどこでもできる勉強はあります。
自分のライフスタイルの中で、
「どの時間に何の勉強をするか」
「いつ、どこで、何の勉強をするか」を考えましょう。
まずはこれが勉強の第1歩です。
定着してしまえばルーティンのようにこなすことができるようになるでしょう。
例えば、私の場合ですが、
①毎日の通勤電車内:技術士試験概要の調査、成功者の勉強方法の検索、論文の回答例検索
②昼休み(社内のデスク):キーワード検索、過去問の分析、自分が書いた論文の添削
③自宅のデスク:過去問を解く、通勤時に得た重要事項のメモ
このように勉強内容を分けていました。
メモなどが取れない電車内では、ひたすら成功体験を読んだり、勉強方法を考えたりとINPUTの作業をしました。
比較的長い時間が取れる自宅ではOUTPUT作業をするように心がけました。
また、自分の論文について技術士を取得された方に見て頂いたり、自分で添削したりしました。
このように、生活の中で、いつ時間が取れ、何ができるかを考えてみて下さい。
決して簡単な資格ではありません。
自由な時間が無くなりますが、1年だけと考えて頑張りましょう。
2019年03月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
記述式問題をうまく書くために、事前に精度の高い想定問題と、その解答案を作成して、暗記してしまうのが効果的な方法の一つです。
制限時間の範囲内で、合格レベルの答案を作成するには、あらかじめパターン化された答案を思い出して書く方法が有効だからです。
たとえば、選択問題Ⅱ-1の想定問題作成に関しては、1つのキーワードに対して、以下の3項目の内容を、事前に用意してみてはいかがでしょうか。
①基礎専門知識
②課題と問題点および解決策
③期待される効果とリスク
そして、1つのキーワードに対し、1枚のキーワード解説シート(キーワード集)を作成するのです。このシートは本番の論文試験用紙600字詰原稿用紙でつくっておくと便利で、上記3項目の内容を記述しておきます。
実際の試験で、「〇〇について知るところを述べよ。」と出題された場合、①基礎専門知識からの知識を解答に記述します。
また、「○○の問題点を論ぜよ。」「〇〇の課題を抽出せよ。」「〇〇の課題と解決策を提示せよ。」等と出題された場合は、②問題点及び課題と解決策の部分を記述します。
同様に「○○について期待される効果とリスクについて論ぜよ。」「〇〇について将来動向について論ぜよ。」の場合は、③期待される効果とリスクの部分を記述します。
場合によっては複数の知識を引っ張り出して解答を記述するのです。
つまり、キーワード2つの問題ではキーワード解説シート2題、3つの場合はキーワード解説シート3題から知識を引き出して解答を記述します。
このキーワード解説シートをたくさん準備しておけば、筆記試験の時に困ることが少なくなります。
このキーワード解説シートは、多いにこしたことはないのは当然ですが、150~200個ほど作っておくと安心できます。
2019年03月27日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
合格に大切なこと
大きく2つあると思います。
1つは、準備段階で合格レベルを知るということです。
もう1つは、技術士に必要とされる高い専門性と幅広い知識を付けるということです。
1つ目の準備段階で合格レベルに到達できていない人というのは、
勉強法や合格基準のいずれか、または両方が分からなく、合格に十分な勉強の管理が出来ていない人のことです。
その原因を分析してみましょう。
勉強法が分からない→どんな知識が必要か、どのように応用しなければならないかを明確化していない。
合格基準が分からない→評価尺度は明らかにされていない。
ということが挙げられます。
では、その対策ですが、
勉強法や合格基準が分からないのでは、やみくもに勉強せざるを得ませんが、まずは自分の専門分野の守備範囲を知ることです。
専門試験では受験者それぞれの得意分野の知識を備える必要があるため、各自の体験に応じた知識体系を築く必要があります。
また、試験の評価尺度は試験官の暗黙知であると考えられがちですが、
技術士試験が技術コンサルタントとしての試験であることを考えてみてください。
クライアントならコンサルタントに何を要求するかと考えて洞察すれば、評価尺度は次第に見えてくると思います。
2つ目の技術士に必要とされる高い専門性と幅広い知識を付けることについてです。
高い専門性が不足している→そもそも技術士にふさわしい業務をしていないのに受験している場合。
幅広い知識が不足している→日常業務に忙しくて勉強する時間がない等が挙げられます。
その対策ですが、
技術士にふさわしい業務、或いは「技術士にふさわしい」ことが何なのかを認識することです。
その勉強方法は、専門家が書いた文献から、そのような知見を学びとるしかありません。
専門誌の記事はその筋の専門家によるものであり、そこから容易に専門的知見を学ぶことが可能です。
また、技術士の本質を理解することは、勉強の取捨選択を可能とするため短い時間で合格を可能としてくれます。
技術士試験がどのような試験であるのか?
試験では何が問われるのか?
評価指標、評価尺度は何か?
これらを考えて、合格への道筋を立ててみて下さい。
2019年03月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 環境部門の概要
産業の発展に伴い、地球環境の悪化が大きな問題となりました。
温室効果ガスや酸性雨、大気汚染、森林破壊など工業の発達と同時に多くの自然環境が破壊されてきたことを解決しなければならないという命題が課せられたと言っても過言ではないでしょう。
便利な生活の代償とも言える環境破壊や環境問題を解決することができるのは、その処方箋を出すことができる工業の技術者だけが行えることということができるでしょう。
そんな工業で環境の破壊を止めることができる、保護の方法を検討することができるということで環境問題に関わる技術者の試験といってもいいものが技術士環境部門です。
専門分野は環境保護保全、環境測定、自然環境保全、環境影響評価という四分野となりますが、それぞれの分野に違いは見られないと言えるでしょう。
技術士 環境部門取得後の活躍
環境問題を扱ったコンサル会社などへの就職や転職が挙げられます。
環境問題の検証、評価を行うシンクタンクなどもあり、環境に対する関心は高く、国や地方自治体でも環境負荷の低減を目標に掲げているところもあり、活躍する舞台は大きいと言えるでしょう。
また、大規模事業を運営する際には環境アセスメントを考慮しなければならないという環境省の指針もでているため、ゼネコンなどの建設会社も専門機関に調査を委託するということもあり、今後環境に対する仕事は増加していくものと思われます。
技術士 環境部門の問題点
技術士 環境部門は平成6年に新設された比較的新しい技術部門となります。
環境分野の専門技術者を育成するためのものであり、外部からの需要により新設された背景を持っているため、受験者数も多いのが現状です。
しかし、環境分野だけではまだまだ需要が少ないという事もあり、他の部門と合わせての受験を行っている人も多いようです。
環境に対する配慮は技術者として、これからも考えていかなければいけない内容となりますので、技術士 環境部門について受験を検討してみてはいかがでしょうか?
2019年04月06日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
人気セミナー講師になったつもりで、業務を語ってみる訓練をするのが有効です。また、教え方がうまいと評判の上司になったつもりで、業務の手順を部下に話してみるイメージトレーニングは役に立ちます。もちろん、すでに技術士になったつもりで振舞います。
これは、技術士法第2条の「技術士」の定義から、言えることです。
つまり、技術士とは、『科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう。』とされています。
この「指導」するスキルを磨く訓練になるのです。
「わかりやすく説明する」。
これはコミュニケーションに必須のスキルです。そして、技術士試験で試されている能力のひとつです。
『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』のコミュニケーションには、つぎのように記されています。
①業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
②海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
とくに、①にあるように、技術士は、「口頭でわかりやすく説明」できなければなりません。
ですから、業務にかかわることについて、講師になったつもりで、端的に語る訓練というのは、とても効果的なのです。
2019年04月17日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
技術士二次試験の合格基準は文部科学省技術士分科会で決定されます。
その方針の柱として、知識ではなくコンピテンシーと言う尺度が提唱されています。
この「コンピテンシー」とは、
職務における効果的、ないしは優れた行動に結果的に結びつく個人特性という意味です。
つまり、仕事の品質や性能を高めるような行動をとれる人の特性です。
実際に、仕事の現場に出向くわけには行きませんので、試験では事務の場面を模擬して、試験官が答案等から推し量ります。
コンピテンシーをよりわかりやすい形で表現できれば、得点は上がるはずです。
私の言葉で、より噛み砕いてコンピテンシーについて書いてみると以下となります。
これらを遂行する為には、当然土台には幅広い基礎知識が必要となります。
皆さんはこれまでの業務で、問題や課題を咀嚼し、自分の持っている知識や技術を基礎にして解決した経験はないでしょうか。
その業務こそ技術士たる姿かと思います。
その資質が試験官に伝わるような論文の書き方を心がけてください。
2019年04月15日 作成 / 執筆:タートル講師
4月8日から、技術士第二次試験の受験申込受付が始まっています。最終締切は4月24日なので、
受験申込書の内容を推敲中の方も多いと思います。
ここでは受験申込書を提出する前にチェックしておくべき事項を紹介したいと思います。
1.受験する部門・科目がメインの内容となっているか
5つの業務経歴は、受験する部門・科目の内容がメインになっているでしょうか?また、「業務
内容の詳細」は、課題や解決策を受験する部門・科目の切り口で記述できているでしょうか?
業務経歴については、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、
研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導」であるとともに、受験する部門・科目の内容
がメインになっていることが重要です。例えば建設部門の道路科目を受験するのに、道路に関する業務
は1つだけで、残りの4つはトンネルに関する業務というような内容だと、口頭試験の時に厳しい質問が
来ると考えましょう。
「業務内容の詳細」については、題材もさることながら、課題や解決策が受験する部門・科目の切り
口になっていることが重要です。例えば道路が対象であっても、課題や解決策が軟弱地盤対策に関する
ことであれば、土質及び基礎科目と見なされる可能性が高くなります。
「部門・科目のミスマッチ」があると、口頭試験でリカバリーすることは非常に難しくなります。
提出前に適切な内容となっていることを確認しておきましょう。
2.年号は西暦で書いているか
5月の改元に伴うことかと思いますが、今年度から年号は元号ではなく西暦で記載することになって
います。細かい変更ですが、決められたルールに従った記載が必要です。
3.業務経歴の合計年数は記載した業務のみの合計となっているか
「合計年数の欄は①在学期間(上限2 年)及び②従事期間の合計年数を記入する」ことになっています。
従来は業務経歴を一部省略した場合でも、省略した期間も合計年数に加えることができましたが、今年度
からは省略した業務経歴の年月数を合計に加算しないことになっています。
4.業務内容の詳細の文字数は720字以内になっているか
受験申込書の「業務内容の詳細」欄の仕様が変更されています。従来は「720字のスペース内に入力」
だったので、せいぜい700字前後しか記載できませんでした。新たな様式では「900字のスペースに720字
以内で入力」なので、実質的には記載できる文字数が増えたと言えます。
提出前にWordの文字数カウント機能を使う等、720字以内で記述しているか確認しておきましょう。
*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。
2019年04月24日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆様、お疲れ様です。
今年のゴールデンウィークは、4月27日(土)~5月6日(月)で
10連休という方も多いのではないでしょうか?
もちろん、ご家族へのサービスも大事ですが、
今年絶対に合格する、という意気込みがあるかたは勉強を怠りません。
この10日間でどれ程の時間を勉強へ費やせるかで結果は異なります。
ちょうど、学生時代の夏休みで夏期講習を頑張った人と、
ずっと遊び続けた人で差が大きく開くのととても近いです。
実際、私自身も合格した年のゴールデンウィークは、
毎日欠かさず4時間は最低勉強していました。
勉強する場合も、ただ単にテキストを眺めるだけでは意味がありません。
例えば、毎日見ているはずの自宅のTVのリモコンのボタンの配置を
今、思い出して絵として書きだすことができるでしょうか?
私にはできません。
それは、脳が必要な情報として認識していないため、
記憶にとどめようとしないからです。
勉強でも、重要なキーワードにカラーマーカーを引いて終わり、
という方が結構おります。
カラーマーカーで着色したことによって、勉強したと思い込んでいるだけで、
実際には頭には入っていないことが多いです。
重要なものは、手を動かして書き出してみる。
そして、第3者へ説明してみて下さい。
説明できれば自分自身の言葉で理解できたという証拠です。
同じテキストを使い、同じ勉強時間を確保したとしても、
合格者と不合格者は明確に分かれます。
勉強方法、勉強効率が異なることで理解度が大きく異なるからです。
せっかく、自由な時間を勉強に費やすのです。
もっとも効果的な勉強方法を実践してください。
2019年05月05日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
筆記試験では、合計9枚の論文を書かなければなりません。1枚600字ですから、5400字を1日で書くことになります。
書店で売られている一般的な新書の文字数が、10万字程度です。なんと、その20分の1ほどの分量を、わずか5時間30分で書かくことが求められているのです。
この筆記試験の対策はたいへんなものです。
しかし、その一方で、ツイッターの140字を書くことを負担に思う人は多くないでしょう。
もっと極端なことを言えば、ワードで1行の文章を書くのを負担に思う人はいません。なぜなら、ワードの1行は、標準設定で、わずかに40字だからです。
ですから、選択科目Ⅱ-1のように1枚モノ600字の論文では、200字のかたまりが3つあると考えるのです。
そして、その200字を、たった40字の文章で、たった5つだけで構成すればよい、と考えてみるのです。
もしくは、600字の論文では140字~150字のかたまりを4つで構成すると考えるのです。
つまり、1つの段落でツイッター1つの記事を作成するような感覚です。その記事1つは4つくらいの文章でつくります。
「主張」を書いて、「その根拠や理由」を書いて、「2、3の例示」を示します。
そうすれば、150字や200字の1つの記事が書けてしまいます。
そのような積み重ねで、5400字を作り上げられます。
業務でも困難で大きなプロジェクトは、小さな課題や目標に小分けして、対応していくとうまくいきます。
技術士試験の勉強も、難なくこなせる小さな目標に分けて、コツコツと対応していくのがポイントです。
40字や150字、200字なら、ちょっとした空き時間でも書けます。
公私ともに忙しい受験生がとくに意識されるとよい勉強法です。
2019年05月10日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験の対策は、日常業務のなかでやることが重要です。実務を専門的応用能力を駆使してやり遂げられるのが技術士だからです。
その証拠に試験の評価基準は、業務上のスキルを意識した書きぶりになっています。
例えば、必須科目Ⅰで問われる「応用能力」は、つぎのように定義されています。
「これまで習得した知識や経験に基づき、与えられた条件に合わせて、問題や課題を正しく認識し、必要な分析を行い、業務遂行手順や業務上留意すべき点、工夫を要する点等について説明する能力」
これは、いつもの仕事でやっていること、やろうとしていること、にほかなりません。
なかなか難しい業務があって、「予算が足りないから」「必要な機器がないから」と言い訳している人は、技術士試験でも苦労します。
一方、カネがないなら知恵によって成し遂げようとする人や、既製品がないから自作の機器をつくろうとする人は、先行き明るいでしょう。
仕事を一生懸命やることさえも試験勉強になっているからです。
業務遂行手順や業務上留意すべき点について、マニュアルをつくったり、メモ書きを作ったりして、部下や同僚、上司に説明している人も、それが試験勉強になっています。
また、選択科目Ⅲの出題内容には、つぎのように書かれています。
「選択科目に関わる観点から課題の抽出を行い、多様な視点からの分析によって問題解決のための手法を提示して、その遂行方策に提示できるかを問う」
つまり、日常業務で、Aの場合には〇〇、Bの場合には△△、Bの場合にCという制約条件が加わったら××というように、さまざまな視点から分析していれば、それが試験対策になっています。
どうか、仕事が忙しいから対策できないと言わずに、技術士としての振舞いで仕事をしてください。それも試験対策になっているのですから。
2019年05月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の問題文は、一問の出題でもA4の問題用紙一枚にびっしりと問題文が書かれていることもよくあります。
問題を解く人によっては、この内容を隅々まで理解しようとしてしまい、なかなか手が付けられずに時間切れとなってしまうような人も多いのではないでしょうか?
内容も最新技術に関する内容のものもあれば、国連憲章など意外な部分からの引用もあり、あの手この手で受験者を惑わすようにできています。
しかし、過去問題を勉強する段階で、落ち着いて読めばその問題の真意について気が付く人も多いのではと思います。
落ち着いて問題を解くという当たり前のことができるようになるためには、訓練が必要です。
長い文章の問題の真意を見抜くコツ1 「質問文から読む」
英語試験で有名なTOEICでは、問題の前に英文を読んで、その内容から問いに答えるというリーディング試験があります。
しかし、その英文もすべて読んでいては時間切れになってしまいます。
そのため、質問文から読んで、該当する内容を英文から探すという受験テクニックがあります。
これを技術士試験にそのまま当てはめることは不可能ですが、長い文章の大半は出題の内容とは関係の薄いものである可能性もあります。
その判断を行うために、質問文から読むというやり方も有効です。
長い文章の問題の真意を見抜くコツ2 「聞きなれない言葉に惑わされない」
長い文章の出題文では、最新技術に関わるような多くの言葉が使われます。
多くの場合、長い出題文はヒントとなっていることが多いです。
出題文の中からヒントを拾い上げ、質問文の答えにつなげることは、TOEIC試験の手法と同じです。
そのためには、聞きなれない言葉を見て慌てずに、その前後を読めば聞かれていることは基礎的な内容であるということもよくあります。
長い文章を最初から読んでいて時間をかけるより、拾い読みをして出題の要となる質問の意図をよくくみ取るようにしましょう。
場合によっては、その問題文の中に答えが隠されているかもしれません。
2016年12月15日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
2枚論文、3枚論文の記述では、見出しの付け方が重要です。具体的には、大項目、中項目、小項目です。設問にも、(1)、(2)等と番号が付いています。この設問の番号と論文の見出し番号は必ず一致するわけではありません。
解答論文はそれ自体が論文です。単独の論文です。それなので、単に設問に解答するだけだは論文として不足です。論文はなぜこの論文を書くに到ったか、何をどのように考え、何をしたか、その結果分かった知見はなにか、今後の課題は何か 等を記述します。それなので、なぜこの設問が出題されたかを考え、出題者の意図をくみ取り記述します。
具体的には、1.はじめに との項目を設け前述の事項を記述します。しかし、これは設問では求めていません。それなので、設問の番号と記述の番号はこの時点で異なってきます。以下、同様に設問では求めてない事項でも、論文を構成するのに必要な事項は適宜記述します。すると、設問の番号とは大きく異なってきます。でも、それで良いのです。
論文を記述する前に、見出しを整理して単独の論文として成立する見出しにする必要があります。見出しを考えることを練習してください。みなさんは専門知識は十分備わっている方です。見出しの付け方などで減点されては、悲劇です。
2016年12月16日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
12月15日に日本技術士会において一次試験の合格者が発表されました。
http://www.engineer.or.jp/c_topics/004/attached/attach_4787_1.pdf
合格された方!本当におめでとうございます。今までの真摯な努力が実りましたね。
ただ、ここで安心してはいけません。来年度の二次試験に向けての準備は早々にスタートしましょう。
ポイントは次の3点です!
1)申込書と小論文の準備
2)選択式問題への準備
3)記述式問題への準備
まず、申し込み時の準備です。申し込み時には720文字の小論文が必要です。
これは、二次試験の筆記試験に合格すると口頭試験に進みますが、この時に
試験官が見るものです。したがって、来年4月の申し込み時には来年の口頭試験
を視野に入れた準備が必要なのです。
次に選択問題への準備。すでにご存知の方も多いと思いますが、試験制度が平成
28年度から変更になります。したがって、選択問題で得点を稼ぐのであれば、
来年が最後のチャンスです。まずはどの部門にチャレンジするのかをよく検討
しましょう。一次試験の合格部門と二次試験の部門は異なってもOKです。
最後に筆記試験への準備。まずは、受験部門の過去問題をざっと見てください。
え〜!とても書けない!と絶句される方もいるかもしれません。しかし、準備を
万全にすれば大丈夫です。そのための最初のステップとして、技術ノートを作成
しましょう。まずは100を目標にしましょう。自分が専門とする部門のキーワード
を体系化して、書き出してみましょう。そして、そのキーワードに対して特徴や
課題、改善方法をA4の用紙に書いていくのです。通常900文字相当の情報がある
ので、これをベースに600字原稿に書くという訓練を来春以降行います。まずは、
キーワードを整理しましょう。
今から準備して、年末年始の時間に余裕のある時にロケットスタートをすることで
来年合格する可能性が格段に上がります。
頑張ってください!!
2016年12月17日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
2016年度の一次試験にトライして残念ながら合格ではなかった方へ
技術士試験は、技術部門最難関とも言われてる難関資格試験です。
その資格取得を目指すのであれば、やはり正しい戦略が必要です。
そして、その第一歩が一次試験の合格です。
一次試験と二次試験の部門は同じでなくてもいいのです。皆様の能力や
経験を踏まえて、相性の良い部門を選択することが大切です。
具体的にどうするかといえば、やはり過去問題を解いてみることです。
例えば、平成28年度の一次試験は、基礎科目と適正科目と専門科目が
あり、それぞれで50%以上を正解する必要があります。
基礎科目は5つの分野があり、それぞれの分野の6問から3問を選択し
ます。選択した15問のうち50%を正解すれば良い。
適性科目は15問あり、そのうちの50%以上、つまり8問を正解すれば
良いのです。
最後の専門科目は35問から25問を選択し、そのうちの50%以上、
つまり13問を正解すればいいのです。
つまり、乱暴にいえば55問のうち29問正解すれば良い。つまり、
約53%を正解すれば良いのです。
基礎科目と適正科目は、部門に限らずに共通なので、これは突破する
しかないですが、専門科目は選べます。自分の専門分野を選択するのが
通常ですが、他にも相性の良い専門分野がないのかどうかもチェック
してみませんか?
例えば、私は電気電子部門の情報通信が専門ですが、経営管理にも
関心があったので、電気電子の過去問題と経営管理の過去問題にトライ
してみました。そうすると、どちらも合格水準にはなかったが経営管理
の方が点数がよかった。さらに、合格水準まで引き上げる努力にも大きな
差異がありました。つまり、経営管理は知識や理論の理解度をあげれば
十分合格水準に達するけど、電気電子は複雑な電気回路の計算問題を解く
スキルを思い出して磨く必要があるけど、磨いても確実に解けるかどうか
は問題次第というリスクがありました。
このため、ローリスクハイリターンの経営管理を選択して、合格しました。
また、現在、総合技術監理部門にトライしていますが、一次試験で勉強した
経営管理の知識が非常に役に立っています。
ここで言いたいことは、一次試験の合格に向けては、柔軟な発想と戦略も
有効だということです。合格の可能性の高い部門を選択したら、あとは、
過去問を解きましょう。
ここで重要なことは、単に解くのではなくて、解ける問題と解けない問題を
仕分けすることです。解けない問題には、ケアレスミスによるものと、根本的
に理解していないためのものがあります。どこがわからないかがわかれば、
それを勉強します。そして、また解ける問題と解けない問題を仕分けします。
これを続けると試験当日には、過去問題で解けない問題は10以下になって
いるでしょう。どうしても理解できないこの10個はもう丸暗記しましょう(笑)。
大切なことは何が分かっていないかを確認し、それを勉強して、理解すること。
この愚直な作業を繰り返すことで、あなたの知識レベルも理解レベルも確実に
合格ラインのはるか上に行くでしょう。
結果的には70%以上を合格しているかもしれません!
特に、基礎科目で専門外の分野の勉強は辛いかもしれませんが、不慣れな分野
については過去問題をマスターすることで守りを固めましょう。得意分野は
理解度を深め、広めることで高得点を目指しましょう。
継続して研鑽する習慣を身につければ、10分でもいいので勉強する時間と場所を
確保すれば、毎日5分でも勉強を続ければ自分自身が成長していることを実感できます。
頑張ってください!
2017年01月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の電気電子部門は、電気工事士や電気主任技術者と比較されると、今一つ対外的な評価が低く見られがちです。
建設部門の技術士は、コンサル事業を行うために必要な資格とされているのに対して、電気電子部門の技術士は取得しても特別業務に従事できる内容が増えるというものではありません。
実際に、電気関係のコンサル事業は、必要な資格が法律的にあるわけではなく、電気主任技術者資格でも代替できるため、電気電子部門の技術士試験は受験者自体が少ない傾向にあります。
しかし、電気関係の建設工事を監理する際に、電気電子部門の技術士は、意外な形で活用することができます。
建設工事での請負金額が一定額以上の工事の監督をする場合、監理技術者という資格を持った現場監督が現場に常駐する必要があります。
この監理技術者の資格は、現場工事の経験年数で取得ができるのですが、この経験年数になるかどうかという審査基準がとても厳しく、人によっては10年間の現場工事の経験が必要となります。
電気工事の設計などを担当していると、こうした監理技術者資格を取得するのがとても難しく、現場監理の業務にも範囲を広げたいと考えている人にとっては、とても大きな障壁となっています。
しかし、技術士資格を持っている人は、該当部門の工事の監理技術者資格であれば、現場工事の経験に関わらず取得することが可能となります。
これは、電気工事士や電気主任技術者資格では認められていない資格取得要件となります。
技術士資格を取得すれば、工事監理も行うこともできるようになるのです。
工事設計と工事監理をセットでできる人間ともなれば、転職時にも有利となり、会社にとっては重宝されること間違いなしです。
電気工事を行っている会社に勤務されている設計担当の方は、是非電気電子部門の技術士取得を目指してみてはいかがでしょうか。
2017年01月14日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
論文の見出し、文章の量は回答論文として重要です。見出しは1行で、文章の量が項目によって偏らないことが大切です。
そのためには、キーワードを適切に用いて記述することです。そのキーワードは、白書、各省のホームページ、専門分野は基本書、学会等のホームぺージから整理しておきます。なぜなら、技術士は国が認めた資格ですから、国の方針等を理解したうえで、自分の考えを述べる必要があるからです。
どんなキーワードを用いているかで記述者が何をどの程度理解しているかが伺えます。そこを、採点者は見ています。それなので、キーワードの整理は非常に重要です。キーワードを用いてスキの無い文章、突っ込まれない文章を記述する練習が大切です。
キーワードは膨大で何をどのように整理すれば良いのか、雲をつかむようで難しいかもしれません。でも、心配ありません。市販のキーワード本、基本書、白書等を精読することで十分です。7月の試験までには十分できます。キーワードを用いて自分の考えを述べる練習もできます。まだ、1月です。3月末ぐらいまではキーワードの整理に時間をかけても大丈夫です。地味でつまらない作業ですが、これをやるか、やらないかで、記述された論文の出来栄えが大きく異なります。がんばりましょう。
2017年01月22日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
科学技術は、いっそう複雑に、高度になっていっています。
もはや、一部の専門家だけで、プロジェクトを完了させることはできません。
専門家を束ね、専門家以外のメンバーの協力も仰ぎ、困難を乗り越えるリーダーが必要です。
そのようなリーダーとしての資質があることを証明するのが、技術士(総合技術監理部門)の資格です。
総監技術士は、ほかの20部門の技術士があまり詳しくないスキルをもっていなければいけません。
経済性管理、人的管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理技術です。
たとえば、「人的管理」の領域では、労働関係法を知っている必要があります。
労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害保障保険法、雇用保険法、労働組合法、職業安定法、雇用対策法、職業能力開発促進法、障害者雇用促進法、高齢者雇用安定法、地域雇用開発促進法、中小企業労働力確保法、労働者派遣法、育児介護法、男女雇用機会安定法、最低賃金法、賃金の支払いの確保に関する法律、勤労青少年福祉法、労働関係調整法、労働契約法、個別労働関係紛争の解決の促進に関する法律、などです。
そして、それを使いこなす必要があります。
労働安全衛生法をしっかりと理解していなければ、労働災害の発生頻度が高まり、「安全管理」がうまくいきません。
労災が発生すると、補償費のような直接損費が生じたり、労働埋合せ損失のような間接損費が生じて、「経済性管理」の足を引っ張ります。
このように、総監技術士に求められる考え方やスキルは、ほかの20部門とはまったく異なります。
技術士(総合技術監理部門)は、部下の管理監督の機会が増えてきた人向けの資格といえそうです。
2017年02月06日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士試験の勉強をしていて、集中力が保てず、学習が進まないと困った経験はありませんか?
技術士試験を取り組む人の多くは仕事をしながら、家に帰ってからの貴重な時間を使って学習しています。
ですので、限られた時間を有効に活用するためにも、効率的な学習法を覚えておくことをオススメします。
仕事前や仕事終わりの1〜2時間を最大限の集中力で勉強するためにポモドーロテクニックを試してみましょう。
ポモドーロテクニックはフランチェスコ・シリロという研究者が提唱する、タイマーを使った学習法です。人間の集中力はあまり長時間つづかないと言われますが、短時間だけ集中して課題に取り組むことで長時間集中ができないという脳の弱点をカバーしています。
ポモドーロテクニックの要点は以下の5ポイントです。
1.取り組むべき課題を選びます。
2.タイマーを25分にセットします。
3.タイマーが鳴るまで課題に集中します。
4.数分間の軽い休憩をとります。
5.1から4を4セット終えたら30分程度の休憩をとります。
大切なことは25分間のタイマーをセットしている間は電話やSNSの通知に目を向けないということです。勉強をしていても、ついテレビが気になってしまったり、スマホを触りたくなってしまった経験がある人も多いはずです。25分間だけ集中したあとの休憩時間であればスマホに触ってもよいので、勉強している間はすべての通知を無視して学習に取り組みましょう。
休憩を含むと1セット30分程度ですが、4セット(120分程度)つづけたら20分から30分程度の休憩をとって脳を休ませてあげると次の学習も集中しやすいとされています。平日の仕事が終わった後の2時間を使って勉強するときでも、休日で半日ほど勉強ができるときでも導入できるのがいいですよね。
集中力が持続できず学習環境を改善したいと思っているときはポモドーロテクニックを活用してみてくださいね。
2017年02月09日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
もうすぐ合格発表ですね。
仕事に集中できない人もいると思います。
一般部門で合格したら次は・・・と考えている人もいるでしょう。
2部門目を、または総監部門を受験することになるでしょう。
総監部門を受験するにあたって重要となるのが「技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)」(通称 青本)だと思います。
この本は日本技術士会から購入することになりますが、すでに在庫切れになっているのをご存知でしょうか。(日本技術士会HPに記載しています)
合格したら入手しようと考えている人はどうしたらいいんでしょうかね~
ちなみに第3版を出版する予定はなく、各省庁HPから最新情報を入手してほしいというのが日本技術士会の本音みたいです。
社内等の既総監技術士から譲ってもらうか、市販の参考書を利用するしか方法はないようです。
市販の参考書の方が最新の情報が記載されているようなのでお勧めだとは思うのですが・・・
最近の技術士分科会(文部科学省)の記事を読んでも、総監に対する今後の対応・方向性は悩み中に感じますからね。
総監の考えが変わり、試験制度が変更する前に合格するほうが得策かもしれません。
2017年02月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「会社の部下が技術士試験を受けるんだけど、どんな形で応援してあげるべきか考えている」という方も多いはずです。
建築業界を中心に技術士試験を取得しているかどうかで、仕事の幅は大きく変わります。日頃から成長を見守り、ともに働く部下だからこそ、大きなプロジェクトに携わって成長してほしいと願うのは自然なことでしょう。
資格試験の受験生を応援しようとすると、寄せ書きや勉強のサポートをイメージしがちですが、ちょっとした休憩するための配慮をしてあげることも大切です。とくに、昼の休憩時間に軽度な睡眠をとることは記憶力を向上させるとされています。
睡眠について研究しているロシアの"Neurobiology of Sleep and Wake Lab"に所属するDorokhov氏は仮眠と記憶についてのある実験を行いました。1つのグループは20分程度の学習後の昼休みに仮眠をとり、もう1つのグループは仮眠をとりませんでした。4時間後、その2つのグループに学習した内容のテストを行うと、昼休みに仮眠をとったグループの方が学習内容が記憶に定着していたというデータが取れました。
技術士試験を受験する社員の多くは出勤前と退勤後の短い時間をつかって勉強を行っています。昼休みに軽く睡眠を取れるだけで記憶の定着をはかれるので、仮眠をとらせてあげる気配りは大切です。
「昼休みに仮眠を取るといっても、社内には昼寝をするようなスペースがないからなぁ」と思うかもしれません。
たしかに横になってゆっくりと仮眠が取れればベストですが、机に伏せて眠るだけでも十分に効果があると西南大学の研究チームが発表したデータからわかっています。5分から20分程度、眠れなくても身体を休めるだけで精神的な疲労の回復にもつながるとされているので、試験勉強で慌ただしい時期こそ、昼休みに休息がとれるよう技術士試験の受験者を応援してあげましょう。
2017年02月19日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
一般問題で検討すべき課題を挙げろ。との設問があります。これは、課題を挙げること、なぜ課題としてあげるのか、その理由を説明する必要があります。箇条書きで課題を羅列してもかまいません。その場合は、箇条書きの前に理由を記述します。項目を作って記述する場合は項目の中で理由を説明します。
問題とはなにかといえば、「現状とあるべき姿とのギャップ」です。つまり、課題(問題)は現状とあるべき姿の両方が分かっていなければ、何が問題なのか分かりません。課題(問題)を挙げるためには現状とあるべき姿を整理して考えてから記述します。
考えることは整理することです。この整理が不十分だと論旨がよく分からない論文になってしまいます。まだ、本番まで時間があります。考える・整理することに時間をかけてから論文を記述する練習をしましょう。
2017年02月21日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
技術士第二次試験を受験するうえで、まずは技術部門・選択科目を決めなくてはいけません。
「建設部門」までは決まっているが、自分の専門がよくわからないという受験生が多々見受けられます。
私の場合、「道路」が専門ということで「道路科目」で受験しましたが、同じ「道路」が専門でも「施工計画、施工設備及び積算」で受験する人、「土質及び基礎」で受験する人など様々です。
この違いは何を対象とするかによって変わるものです。
「道路」が対象物であってもゼネコン関係者で「施工計画」を主にやっている人もいれば、コンサル関係者で「軟弱地盤の設計」を中心にやっている人もいます。
よって「つくるもの」を対象に考えれば「道路」や「港湾及び空港」などが選択され、
「使用する技能」を対象に考えれば「施工計画」「土質及び基礎」「鋼構造及びコンクリート」などが選択されます。
こう考えると、誰でも2つの科目(又は別部門)を受験することが可能なんだとわかりますね~
「環境」が専門の人は「建設部門、建設環境」「農業部門、農村環境」「環境部門、環境保全計画」など視点の違いはあると思いますが、色々な受験が可能になりそうです。
では、どちらで受験するか悩んでいる人はどうすればよいのでしょうか。
一番大事なのは取得する「目的」でしょう。
「ただ何でもいいので技術士が欲しい」という人もいれば、「仕事を受注するために特定の部門が欲しい」という人もいます。
目的に応じて、受験選択範囲も変わってくるのでしょう。
また、過去問で判断するのも大事です。
どちらのほうが合格できそうか過去問を実際に解いてみて判断するのもOKかと思います。
まずは「とにかく1つ目を合格したい」という思いが一番強いのが本音でしょうから。
悩んで答えが出ないときは、このサイトの講師に相談するのがよいですね。
2017年03月07日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の解答チェックは済みましたか?少しでも早く自己採点をして合否の確認を行いたいですよね。
二次試験を通過すれば、無事に技術士の資格を取得したことになります。それなので、自己採点をして合否を確認するのはよいことなのですが、忘れてはならないことがあります。
それは、試験の合否が公開されるまで、あなたのことを支えてきてくれた人への感謝です。周りにいる家族などに感謝することはもちろんですが、職場の人や取引先の人へのあいさつも欠かすことができません。
なぜかと言えうと、技術士試験を受験する人の多くは「昇級したい」「給料をもっと高くしたい」という成長意欲をもっているはずです。
会社での立場を評価されるためには資格試験に合格しただけでは十分じゃありませんよね。人間として信頼され、親近感をもたれることが大切だとご存じなはずです。
精神医学には「ストックホルム症候群」という専門用語があります。ストックホルムで起きた銀行強盗の立てこもり事件にちなんで命名された症状です。
銀行強盗に人質として捕まってしまった人たちは犯人と長い時間を一緒に共有することになります。
人質は「トイレに行ってもよい」「会話をしてもよい」犯人が許可することで、行動することができます。
その許可に対して人質は感謝し、犯人に親近感をもつようになるんです。
「精神医学の世界では奇妙な現象を確認しているんだなぁ」と思うかも知れませんが、技術士試験の合格に関しても同じことが言えます。
小さな感謝を繰り返すことで、取引先のお客さんや上司はあなたに親近感をもつようになります。
「技術士試験に合格した!」とうれしい気持ちになるのは当然です。その高揚感をもちつつ、周りの支えになってくれた人々への感謝を伝えていきましょう。
そうすれば、周りから親近感をもたれるようになり「あの人は技術士の資格を取得しているし、人望も厚いから大きな仕事を任せてみよう」と信頼されてきますよ。
2017年03月16日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総合技術監理部門では、経済性管理(品質・コスト・時間)、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理技術を使いこなし、組織やプロジェクトの全体最適化をとれるスキルが求められています。
利益を追求しすぎて、従業員をこき使えば、彼ら彼女らの健康を害して生産性が落ちたり、労働問題につながってしまいます。
逆に、福利厚生を手厚くしすぎたりすると、利益が少なくなってしまいます。
これらのバランスを上手にとって、その時々の最適解を導き出せるのが総監技術士です。
5つの管理技術のうち、人的管理技術は、メンバーの能力を引き出す技術のことです。モチベーションを高め、能力アップを図り、気持ちよく仕事をしてもらえるスキルです。
総監のテキストである『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』で、p.67~91が人的資源管理です。
このなかの「労働関係法の体系と就業規則」(p.74~75)を、深く勉強しておくと、意外と「総監マインド」を身につけるのに役に立ちます。
たとえば、「労働者災害補償保険法」いわゆる労災法には、「メリット制」という仕組みがあります。
労災をよく起こしてしまう事業所では、労災保険率は引き上げ、逆に、がんばって労災を起こさないように対策をした事業所では、労災保険率を引き下げることで、保険料負担の公平化を図る仕組みです。
一見、従業員に教育すると〔人的資源管理〕、コストが上がってしまうが〔経済性管理のコスト〕、労働災害の低下につながり〔安全管理〕、労災法のメリット制の恩恵をうけて、労災保険料率が少なくなるため、良質の原材料を調達できる費用が増える〔経済性管理の品質〕、といったストーリーを作ることができます。
総監は、総監部門以外とは、まったく違う考え方をします。
日常から「総監マインド」を身につけるようにすると良いと思います。
2017年03月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士と普通の技術者との違いは、技術士倫理をわきまえているかどうかと言っても過言ではないでしょう。
技術士1次試験の科目には技術士倫理に関する試験内容も含まれています。
今回から、技術士倫理網領について考えていきたいと思います。
技術士倫理網領とは
昭和36年に制定され、幾度かの改訂を経て、今に至っている技術士の基本行動理念ともいえる規定です。
内容は技術士としてでなくても技術に関する仕事に従事している人であれば遵守すべき内容が書かれております。
一時期、中国などでも技術に関するモラルが欠如したことによる環境汚染や大量生産による副作用ともいえる大量廃棄など、工業に関するモラルや環境面での影響を考慮しない行動が日本人には理解できないことがありました。
しかし、この技術士倫理網領が制定された昭和36年当時は、その当時の中国と日本も変わらない状況であったと考えられます。
四日市市の大気汚染や水俣病など、今でも過去の工業の失敗例として挙げられる事件が起きていたのも、それから少し後のことです。
現在では当たり前のことが書かれている技術士倫理網領は、当時はとても先進的なものだったと考えられます。
技術士倫理網領 前文
技術士は、科学技術が社会や環境に重大な影響を与えることを十分に認識し、業務の履行を通して持続可能な社会の実現に貢献する。
技術士は、その使命を全うするため、技術士としての品位の向上に努め、技術の研鑚に励み、国際的な視野に立ってこの倫理綱領を遵守し、公正・誠実に行動する。
非常に高尚な内容とともに技術士に求められるものは、技術のみではないということも明確に示しています。
そのポイントは、「国際的な視野」と「持続可能な社会の実現」です。
国際的な視野は、環境問題などグローバルな課題に取り組む場合、自国や自社での利益が上がればよいという観点で技術開発を行うべきではないという意味です。
環境汚染が深刻となると、その地域に住めなくなったり、ひいては地球に住めなくなってしまう可能性もあり得ます。
そんな時に持続可能な社会の実現ということで、発展と環境破壊がセットであるという課題を技術力で乗り越える必要があると言えます。発展もしながら、環境に配慮し持続が可能な世界、社会を実現することこそが、技術士に課せられた大きな課題です。
2017年03月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
製造した製品や工事に欠陥や瑕疵などがあった場合には、設計者の立場で技術士が説明や報告を行うことがあります。
その場合は客観的な事実に基づいた情報を用いた説明でなければなりません。
条文:技術士は、報告、説明又は発表を、客観的でかつ事実に基づいた情報を用いて行う。
トラブルや問題が行らない工事や製品開発を行うことが大前提ですが、想定できないことが発生して社会的な問題となってしまうこともあります。
例としては、東日本大震災などの大規模災害などが挙げられます。
大規模災害時の津波などは、設計による想定をはるかに超えた凄まじい物でした。その前にはどれだけ強固な建物でも破壊されてしまいます。こうした事実を技術士は数値や客観的に誰が見ても納得できるような指標をもって説明しなければなりません。
また、製品のリコール隠しなども大きな問題となりました。
自動車の走行試験データの改ざんなども、技術面から異議があれば依頼主や雇用者に説明責任を果たさなければなりません。
そうしなかった結果、社会的に大きな問題となってしまい、会社が傾くのではと思う程の大問題となってしまいました。
こうしたマイナス面だけではなく、逆にこうした技術を取り入れるとどのような効果が期待できるのかという付加価値を説明するのも技術士の役割と言えます。
近年ではコスト削減だけではなく、より高度な機能をつけることで製品を高く市場へ出そうという動きもあります。そうした場合に技術設計担当として、その機能をわかりやすく、客観的な事実に基づいた説明をする必要があります。
技術士の面接試験はその訓練でもあると言えるでしょう。
2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、信用を失うような行為を行ってはいけません。
今回の技術士倫理網領は、近年言われているコンプライアンスの遵守に近い内容となります。
条文:技術士は、品位を保持し、欺瞞的な行為、不当な報酬の授受等、信用を失うような行為をしない。
官製談合など、公務員法の法律などにより禁止されているもので、不当な報酬の要求を行えば、不法行為として刑事処罰されます。
しかし、民間業者同士の取引であっても、不当な報酬の要求は、罰則はないにしても、コンプライアンス違反として、社内で懲戒処分となります。
技術士は、設計担当などの立場を利用してこうした業者への有利な計らいをする見返りとしてキックバックなどの報酬を要求することが出来てしまいます。
実際に施工や製造を行う下請け業者は、その担当者の意見で仕事がなくなる可能性もあるのですから、こうした要求にも秘密裡に応えてしまうような関係ができやすい状態です。
会社間の契約は、オープンで公正なものでなければ、社会的な信用を得ることが出来なくなります。
個人的に下請け業者などに対して金品の要求や受け取りを行うなどは技術士倫理網領に違反するだけでなく、所属する企業の社会的な信用失墜につながります。
条文:技術士は、相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力するように努める。
技術士は相手の立場に立った協力関係を築く必要があります。
それは、他の分野の技術士や依頼主や雇用主など様々な利害関係者との間の関係になります。
これは技術士は、国際的な問題にも技術で解決するようになるといった、技術士資格の大きな目的の達成にも必要不可欠なものです。
また、近年こうした信頼関係を築けなかったことによる様々なハラスメントの問題にもつながっていきます。
大きな仕事を行うためには多くの人を動かし、その関係を良好に保つ必要があります。
この網領の条文はそのヒントとも言えます。
2017年04月21日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
たぶんYESだと思います。少なくとも汚くて、乱雑な字は、採点官に良い印象を与えません。
優しくて、物分かりの良い採点官であれば幸運です。
しかし、「この受験生は、読みにくい字を書いて、『コミュニケーション能力』に難があるな」と判定する採点官もいるでしょう。
なぜなら、技術士には次の7つの資質能力が必要であると文部科学省が公表しているからです。その7つのうちの1つが、コミュニケーションだからです。
1.専門的学識
2.問題解決
3.マネジメント
4.評価
5.コミュニケーション
6.リーダーシップ
7.技術者倫理
コミュニケーションは、さらに次の2つの要件が示されています。
(1)業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
(2)海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
つまり、(1)に示すように、「文書等の方法を通じて」、クライアント等の役どころとなる「採点官」との間で、『明確かつ効果的な意思疎通』ができなければ減点です。
それでは、字のきたなさを、どのように克服するか?
・文字の「とめ」と「はらい」だけでもしっかりと書いてみる。
・漢字は大きく、ひらがなは2割くらい小さく書く。
・タイトル、小見出しは「太字」やアンダーラインで強調してメリハリをつける。
・いつもの20%くらいは「丁寧」に書いてみる。
こんな小さな努力が当落を分けるかもしれないと思って、日常業務のなかでも取り組んでみてはいかがでしょうか。