2022年09月 月間アクセスランキング

問題と問題点の使い分け

2018年07月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 259

試験直前期に、問題と問題点の違いがわかっている人は合格の可能性がぐっと高まっています。

 

問題と問題点は違います。

 

問題とは、「現状」と「あるべき姿」のギャップです。

 

問題とは、困っている現時点と、目標値との差です。
模擬試験で55点しか取れなかったけども、合格には60点が必要なので、5点足りないことが問題なのです。

 

一方、問題点とは、問題を引き起こしている「点」です。
小さなポイントです。

 

問題点とは、「原因」であり、「技術的障壁」であり、乗り越えるべき「壁」であり、「真因」であり、「本質的問題」であり、そこさえクリアしたら万事がうまくいく「ボトルネック」です。

 

「5点足りない問題」では、5点を上げることが課題になります。
そして、5点足りない問題の原因は、分野Aが準備不足であるとか、知っておくべき公式Bが覚えられていないとか、そのような小さな小さなポイントとなります。

 

そのポイントが、「問題点」(とそれに準じる用語)といえます。

 

技術士試験のⅢでは、課題解決能力が問われています。

課題解決をするには、課題を適切に設定し、「問題点」をしっかり絞り込み、そして、その問題点をクリアするために、効果的かつ効率的な対策をうちます。

 

技術士試験のⅢでは、このストーリーを示せているかが確かめられています。

「問題」と「問題点」の区別ができているか、いま一度、チェックしてみてください。

技術士倫理網領②公衆の利益の優先

2017年03月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 116

技術士と普通の技術者との違いは、その技術に関する倫理観があるかないかと言っても過言ではありません。

今回は、技術士倫理網領の第一項「公衆の利益の優先」についてです。

 

技術士倫理網領の第一項に「公衆の利益の優先」とあります。

条文:技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

 

技術士は企業や地方自治体に所属する場合がほとんどです。

技術開発に従事する技術士は、時に企業や依頼者の利益を最優先した開発を行ってしまいがちです。

代表的な例としてはフロンガスなどが挙げられます。

フロンガスは化学反応が起こりにくい安定した理想の物質として冷凍機の冷媒やスプレー缶の内容物を安定させるために幅広く使用されてきました。

しかし、それは大気に放出されるとオゾン層の破壊につながり、地球に降り注ぐ紫外線量が増えるといった地球規模の環境問題を引き起こしてしまうことになってしまいました。

 

企業としてはフロンガスが幅広い用途で使用されたため大きな利益を得ることができましたが、それと引き換えに新しい環境問題を作ることになりました。

 

技術士倫理網領のこの条文では、このような企業の利益ばかりを技術士は追い求めるのではなく、環境や健康面などの部分で安全性が認められるものであるかの検証を行うよう義務付けられています。

安全性は、絶対安全を求めていたのでは、開発、生産コストが増すばかりで現実的ではありません。

安全性の合理的な水準も、技術士が提示するよう網領ではうたわれております。

 

技術士は開発を担当する案件に、企業の利益の追求と、公衆の安全とのつり合いが取れているかどうかを判断する責務があると言えます。

 

 

第二次試験受験申込みには公印が必要です

2018年03月24日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 97

これまでに第二次試験を受験されたことがある方はご存じだと思いますが、業務経歴票には、
勤務先から公印を捺印してもらう必要があります。

「平成29年度技術士第二次試験受験申込み案内」には、以下のように記されています。

業務経験〔上記の2つ以外〕 の場合(前頁参照)
* 勤務先から、代表者権限を持つ証明権者(代表者)による証明【印鑑;公印】を受ける。
 ⇒ 所属部課の代表者による印【会社の角印・代表者印(会社実印)《社名と役職者名の
   入っているもの》の丸印又はそれに代わる署名】


 ⇒ 代表者権限を持つ証明権者(代表者)とは、業務経歴を証明できる役職者
   (社長、所長、局長、所属部課長、証明権限を委任されている役員、総務・人事部長等)を指す。
* 受験に必要な業務経歴の年数内に勤務先が変わっている場合、現在又は以前の勤務先のうち、
いずれか1つの勤務先(原則、現在の勤務先から)から証明を受ける。


社印(角印)、社長印(丸印)でなくても、例えば事業部印(角印)、事業部長印(丸印)でも大丈夫です。
もし、この部署の印で大丈夫かどうか不安な場合は、早めに日本技術士会にお問い合わせされることを
お勧め致します。


技術士が多く在席している会社・部署なら手続きがすぐ分かると思いますが、技術士が少ない
(もしくはいない)会社にお勤めの方は要注意です。

社印・社長印を貰うために、稟議書に大勢の管理職・役員の捺印が必要であったり、
役員に「技術士とは何ぞや」の説明からしなければならなかったり、予想以上に時間が掛かる
場合があります。

業務経歴票を作成する前に、事前に総務担当などに、「技術士第二次試験受験申込書類に
社員・社長印が必要になるが、どういう手続きが必要か」ということを問い合わせしておいた方が
よいと思います。

「公印が間に合わなかったので受験できない」という最悪の事態とならないよう、ご注意下さい。
 

技術士の部門紹介:船舶・海洋部門

2018年07月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 97

技術士の専門部門の中でも、造船や海洋開発に関する技術部門としてあるのが船舶・海洋部門です。

この部門は、技術士の中でも特に受験者が少ない部門です。

 

技術士 船舶・海洋部門の概要

船舶の設計や、油田や海洋資源の開発と言った海洋開発の技術部門を担当しているのが、船舶・海洋部門です。

専門分野も船舶の構造設計や船舶動力やエンジンの構造などを専門とする船舶と船用機器、海洋パイプラインや油田用の浮島などを設計することが出題される海洋空間利用に別れています。海洋大学や商船大学などを卒業した方にとっては馴染みの深い内容になると思います。

 

技術士 船舶・海洋部門取得後の活躍

船舶の設計や海洋開発などを行う会社に設計職として活躍することが可能です。

しかし、内容が専門的なことと、海洋開発などは海外となることが多く、日本の技術士資格と合わせてプロフェッショナルエンジニアなども取得している必要があると考えられます、

 

技術士 船舶・海洋部門の問題点

船舶・海洋部門は他の技術部門と比較しても特に受験者数が少ないことで有名です。

平成29年度の二次試験受験者数は15人でした。これは日本の造船事業が最盛期から大きく衰退していることや、海洋開発などでパイプラインを敷設するというような機会がほとんどないためと思われます。

沿岸の工事などであれば、技術士の建設部門での需要となりますので、技術的に専門分野を活用する機会が少ないというのが原因ではないかと思われます。

船の操縦であれば航海士などの資格が必要となるため、技術士として活躍できる分野が限られてしまっているということが原因と考えられます。

 

船舶・海洋部門は商船大学や海洋大学を卒業しても異分野の業種の会社に就職する人も多いように、専門性を活かして活躍するには、非常に狭き門をくぐる必要があります。

設計職として造船会社などの特殊な会社に就職する必要があります。現在、造船会社は大手企業しか残っていないため、非常に需要が限られています。

また、海洋開発を行う場合でも、日本国内の油田などがない限り需要を作るのが難しいと言えます。

 

 

3義務・2責務で最も優先すべきもの(公益、倫理)

2019年01月23日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 90

さて、2018年度の口頭試験もそろそろ終了します。2019年度以降の技術士試験の概要・変更点も公開され、次回受験予定の方々も準備をし始めるころだと思います。

 

 口頭試験において、必ず聞かれる質問があります。

「3義務2責務とは何ですか?」

この質問には、臆することなく以下の5つを答えてください。

・信用失墜行為の禁止義務(44条)

・秘密保持の義務(45条)

・名称表示の場合の義務(46条)、

・公益確保の責務(45条の二)

・資質向上の責務(47条の二)

 

さらに深く突っ込んだ質問をされることがあります。

「その5つの中で最も優先するものは何ですか?」

この質問で、グッと黙って考え込んでしまう受験生が少なからず居ます。

 

回答は、「公益確保」です。

その理由としては、技術士倫理綱領に公衆の安全、健康、福利を最優先とすると明記されているからです。公益とは、公共の安全、環境の保全、その他の公益などを指します。

 

また、「あなたの職務上、公益確保に反することはどのようなことがありますか?」という質問もされることがあります。自分の仕事の中で公益(公共の安全、環境の保全、その他の公益)に該当するものは何なのか?そしてそれらを確保できない状況とは何があり、確保できない状況をどのように打破していくのか?ここまでを一連として考え、まとめてみて下さい。

2019年度以降も、技術士法、技術者倫理については、必ず質問されます。暗記するぐらいに何度も暗唱しておきましょう。

 

以下、参考です。

技術士倫理綱領

【基本綱領】

(公衆の利益の優先)

 1.技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

技術士の部門紹介:応用理学部門

2019年03月20日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 89

技術士 応用理学部門の概要

近年、地震による甚大な被害が起こっていることは言うまでもなく、その被害を最小限に抑えるためにはどのような地盤改良を行ったらいいか、また地震の発生するメカニズムを理解し、免震構造の建物を建設するのも重要ですが、建物が建っている地面がどのような状態かを解析し、必要な策を講じることができるような技術士が技術士応用理学部門です。

専門分野は応用理学部門という名称からイメージしにくいですが、主に地質系の分野となります。

専門分野は物理及び化学、地球物理及び地球化学、地質の3分野になります。

 

技術士 応用理学部門取得後の活躍

地質調査に関する専門知識があると見なされますので、建設コンサルタント会社の地質調査を行う部署などで活躍することができます。

求人の多くは地質調査に関するものです。

地質系ですので、各地方自治体や国交省の土木工事専門職としての活躍もできるでしょう。

また、近年の地球規模での災害の防止のために、地質や物理、化学といった専門知識を活かす場も増えていくものと考えらえます。

 

技術士 応用理学部門の問題点

技術士の応用理学部門は技術士部門の中では比較的受験者数が安定している部門です。そのため、今後統廃合という動きは見られません。

現在、専門分野は3分野ありますが、受験者は地質の選択者に偏っています。

これは、技術士建設部門と同様で、地質調査を行うための必要資格と見られているためと考えらえます。

そのため、技術士応用理学部門の求人も地質調査に関するものが大半を占めています。

地質調査に関する資格の役割を技術士が代わっているような状況であると言えます。

 

こうした状況にある技術士の技術部門が安定した受験者数があると、他の部門もこうした流れにすると受験者数が増えるのかどうかという議論もありますが、現状の大きな流れにはなっていません。

技術士の基本を押さえる③ どんな業務が実務経験になるの?

2017年02月24日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 86

技術士2次試験を受験するには、所定の期間の実務経験が必要になります。

実務経験は、「科学技術に関する実務経験」としか記載がなく、どういったものが実務経験にあたるのかがとても曖昧です。

今回は、技術士受験資格の実務経験に関する例について解説します。

 

そもそも実務経験って?

技術士の実務経験ってどのようなものなのでしょうか?

技術士法の中では「科学技術に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」とあります。

漠然としすぎていてどのようなものかが思い浮かばないかと思いますが、例としては以下のようなものが挙げられます。

 

・新製品の開発、設計、検査

・道路建設の計画、検討、設計

・建物を建設する際の受変電設備建設の計画、設計、運用後の評価

 

科学技術に関する新たな挑戦を行った時に技術士の実務経験になるのではないでしょうか?

通常であれば、困難で導入不能となるような事案でも、工夫を重ねてうまく製品化や工事であれば竣工したというような事例を実務経験の中で入れなければなりません。

設計や計画といっても、誰でもできるようなルーチンで流せる業務(決まりきった設計業務など)は、実務経験としては不適当であると思われます。

 

日々の業務の細かい点に注目

技術士を目指す方の中には、こんなことは、自分の業界にいる人であれば誰でも気が付くと思っていて、小さな工夫を見逃している可能性もあります。

技術に関する創意工夫はとても小さなことが大きな効果を発揮したりすることがあります。

そうしたものを見逃さず、実務経験としてうまくプレゼンができれば、十分実務経験になると言えます。

 

技術士二次試験の最初の難関でもある実務経験は、日ごろの業務をよく観察することで乗り切ることができます。

部門違いは命取り

2019年01月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 74

一次試験は、どの部門で受けてもかまいません。合格した部門と、二次試験の受験科目を一致させる必要はないからです。

 

たとえば、一次試験を水産部門で受験・合格して、二次試験を環境部門で狙うことができます。

大学で水産学を修めた人が、環境コンサル会社に勤めた場合に、この手段は有効です。

 

一方、二次試験で、畑違いの部門を選択すると命取りになってしまいます。

なぜなら、口頭試験で、試験官に、「あなたの業務は、この部門ではないですよねぇ」と言われてしまいます。

質疑応答の土俵にも上げてもらえません。

 

つぎのような話があります。

 

彼は、生物多様性に配慮した水路を設計・施工しました。

その結果、貴重なカエル類の保全に寄与しました。それを全面にアピールして、ある年に、環境部門の技術士になりました。

口頭試験では、試験官に、その技術力をたいへん評価されました。

 

彼は、同じ業務を題材に、建設部門を受験しました。

環境に配慮した技術力を、建設環境の領域でも評価してもらえると考えたからです。

口頭試験では、試験官に、「あなたは多くの税金を使ってカエルを助けたのですね」と呆れられて不合格になりました。

 

このように、同じ業務でも、部門によって評価のされ方が異なることがあります。

 

初受験の方は、口頭試験で「部門違い」の大ヤケドしないために、十分に検討してください。

できれば、技術士になられている先輩か、受験対策会社でアドバイスを受けるようにするとよいでしょう。

 

すでに、技術士になっていて、2部門目を狙う場合は、1部門目とは異なる業務で勝負するのが得策です。

同じ業務で受験する場合には、受験する部門に合った業務を、実際にできたかどうかをチェックして、書き方を工夫するとよいでしょう。

問題と課題の違いは?

2019年04月25日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 72

論文を添削していると、多くの人に共通する事項があることに気が付きます。

その代表的なことの1つが、「問題と課題の違いを理解していない」ことです。

 

ここでは技術士試験の中で、問題と課題をどのように理解すれば良いか、について

述べたいと思います。

 

「平成31(2019)年度技術士第二次試験受験申込み案内」には、筆記試験の試験

内容が記載されています。P.7を見ると、「問題解決能力」と「課題遂行能力」

という言葉が出てきます。

 

「問題解決能力」は文字通り、問題を解決する能力という意味です。

つまり「問題」というのは、解決しないといけないような、よくないこと(マイナス

なこと)と言えます。

例えば「担い手が不足しているため、必要な対策を実施できない」というようなことは

「問題」となります。

 

「課題遂行能力」についても文字通り、課題を遂行する能力という意味です。

つまり「課題」というのは、問題を解決するために遂行すべきこと、と言えます。

例えば「ICT技術を活用して、担い手不足でも必要な対策を実施できるようにする」

というようなことは「課題」となります。

そして、ICT技術を導入して、担い手不足を解消するための具体策が現実的かつ効果的

であれば、「課題遂行能力あり」と判断されます。

 

以上を整理すると、

・まずは現状分析等に基づき問題を提示する

 →「担い手が不足しているため、必要な対策を実施できない」

・次に問題を解決するために遂行すべきことを述べる(課題の基本方針)

 →「ICT技術を活用して、担い手不足でも必要な対策を実施できるようにする」

・最後に問題を解決するための具体策を提案する(課題の具体的内容)

 →「ICT土工や、UAVを用いた3次元測量等の具体策」

というような流れで論文を書くことにより、問題と課題を区分することができます。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

技術士の部門紹介:水産部門

2018年12月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 67

技術士 水産部門の概要

美味しい魚や水産加工品を生産する工場では、衛生的な環境を保つ技術や鮮度を保つ高度な加工技術も必要となります。また、冷凍船などの冷凍技術や、水産資源の確保に向けた環境保護や維持管理も重要な課題となります。

そんな水産業に関する技術を持つ部門が、技術士水産部門となります。

専門分野は、漁の技術や養殖を行う技術を関連する漁業及び増養殖、魚からかまぼこやソーセージなどの水産加工品を製造する技術を問う水産加工、漁港施設などの建設管理を行う水産土木、水産環境を整える環境問題の内容を問う水産水域環境となります。

 

技術士 水産部門取得後の活躍

水産加工業を行う工場などで、製品開発や品質管理などを行う工場技術者として働くことができます。また、公務員の仕事としては、水産庁や水産試験場などで漁業の技術を開発普及に取り組む技術者や、港湾局で漁港の修繕や増設などの建設工事の管理などを行う仕事に就くことができるものと考えられます。

また、海洋汚染は社会的に大きな問題となっておりますので、湾岸などの閉じた海での赤潮や青潮といった漁業被害の解決を考えるために環境技術士の需要も増えております。

 

技術士 水産部門の問題点

日本は四方を海に囲まれており、漁業の技術や水産加工の技術も世界的に高水準であることが言えます。しかし、現在の技術士制度では、他部門と同様で土木工事での需要が高く、水産部門でも、受験者は水産土木の分野に偏っております。

こうした技術は、非常に発展性のある分野であり、多くの技術を世界にむけて配信することができる分野ではあると感じるのですが、現在の技術士はそれぞれの分野では必須資格ではないということが大きな弊害となっており、各分野の受験者が非常に少ないという状況は他部門と共通した課題です。

 

技術士の部門紹介:森林部門

2018年12月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 66

技術士 森林部門の概要

林業に欠かせない設備の整備や、どのようにしたら住宅建築に使える立派な木材が生産できるのかといった森林で木を育成する技術や、治水のための森林整備など森林事業全体の技術者として活躍できる技術士が技術士森林部門です。

現在はアメリカが消極的となってしまったことで下火になってしまっていますが、二酸化炭素排出権などの枠組みで森林による二酸化炭素の削減による排出権の獲得などもあるため。将来的には注目されてくる部門であります。

専門分野も森林整備全体を統括する林業、森林整備のための土木事業や治山、豪雨災害防止のための森林整備と言った森林土木、林業による木材資源の生産といった分野の林産、森林保護や森林環境の整備などが専門となる森林環境の4分野の専門分野があります。

 

技術士 森林部門取得後の活躍

地方の営林局などで林業を管理する仕事を行う公務員となるなど公共事業に関わることも可能です。また、樹木育成による木材生産を行う会社などの技術者として働くこともできます。また、国や市の山林に関する事業などに関わるといったことも可能です。

豪雨災害が頻繁に起こっている現在、森林を整備して土砂災害を防ぐ需要などもあると考えられます。

 

技術士 森林部門の問題点

比較的受験者数の多い森林部門ですが、受験者の多くは森林土木の分野に偏っています。これは技術士建設部門の影響を受けているものと考えられます。

森林土木に関しては、林道の整備や保安林の整備など土木工事に関する内容が多くなるkとことから、公共事業として市町村から森林整備を受注する場合などに役立つためです。

術士はこうした土木需要が多くを占めており、他の部門でも多かれ少なかれこうした土木工事の公共事業受注に関連した需要となっています。

技術士の部門紹介:資源工学部門

2018年08月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 62

技術士 資源工学部門の概要

炭坑などで石炭を採掘したり、天然ガスや石油資源の採掘を行うためには多くの専門技術を必要とします。また、炭坑では、粉塵被害や落盤など労働者が危険にさらされるケースが多くあり、いかに安全に、効率的に採掘を続けられるかということが課題となってきました。そのための技術革新も行われてきました。

環境問題が大きな問題となってくると、石炭や石油、天然ガスなどは地球温暖化問題と直接的に関わることから、資源採掘の観点から環境問題に取り組む必要性が出てきました。

専門分野としては、固体資源の開発生産、流体資源の開発生産、資源循環及び環境の三分野からなっております。

 

技術士 資源工学部門取得後の活躍

資源工学での最も希望者が多い分野や資源循環及び環境になります。

こちらではリサイクルに関する分野で、循環型社会を作ることを目的に出題されます。

また、今、多くの温泉地で開発が進んでいる地熱発電に関するものも、資源工学の範囲となります。地熱発電による業務で技術士が必要となるなら、資源工学部門と言えるでしょう。

 

技術士 資源工学部門の問題点

石炭の採掘、銅の採掘するための鉱山や炭坑などは、多くの雇用を生み出してきた需要な産業に位置づけられてきました。しかし、炭坑や鉱山の閉鎖により、多くのその城下町として栄えてきた街の多くは衰退してしまっています。

また、石油や天然ガスといった流体資源も日本では、輸入に頼っており、自国で開発を行う機会がまずありません。

地熱発電に関しても、地質調査や資源の有効活用など総合的な内容としてのプロデューサーとしての立場であればよいのですが、地熱発電は、電気分野や機械分野といった資源工学以外の部分も重要となってきます。

資源工学部門の問題点は、他の部門とも同様の受験者数の少なさが挙げられます。

船舶部門などと同様で二次試験の受験者数が100人以下と、受験者数の少なさが深刻です。

さらに、その受験者数の多数が資源循環及び環境の分野を選択しています。

資源工学部門というよりは、リサイクル工学の色合いが強くなってきています。

 

技術士2次試験_片手間では合格できない

2019年09月20日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 60

受験生の多くの方は、会社員の方、もしくは公務員などの職に就いています。

受験生の条件は、ほぼ皆さん同じです。

つまり、忙しいから時間が取れない、勉強する時間が取れない、というのはただの言い訳であるわけです。

このような資格試験では、モチベーションの維持、つまりは自分自身のやる気が非常に重要になるわけです。

少し厳しい言い方になりますが、喝を入れる意味でも書いておこうと思います。

 

技術士試験は合格率が10%を切る科目もある非常に難しい試験です。

100人受ければ合格者は7,8人です。

そのような資格試験に挑戦する人は、生半可な勉強では合格できないと思ってください。

 

私自身は、勉強をしても合格しなければ全て無駄だと思っています。

何か他の役に立つなどと甘い考えは捨ててください。

自分の資格試験合格のために、時間もお金も家族も犠牲になっていることを忘れないでください。

自分に関わる方、すべての人がHappyになるためには、

合格するしかありません。

しかも、「なるべく短期間で!」という条件は必須でしょう。

長引けば、お金も多く必要になりますし、

なにより精神的に辛くなるでしょう。

5年間受験し、合格しないまま諦めてしまった人もいます。

 

技術士を受験する!と決めた人は、

何としても合格する!と強い気持ちをもち、人の2倍、3倍勉強する気でなければ合格できません。

 

壁にぶつかった際には、こちらのサイトの講師陣に相談したり、添削を依頼すれば、効率的に勉強ができますし、

理解できればモチベーションが下がらずに続けられます。

 

特に、筆記試験が合格できる見込みがある方、何としても口頭試験に合格しましょう。

甘く考えてはいけません。

試験官は、受験生がどこまで深く考えているかを明確に判断します。

やっつけの口頭試験勉強では何も考えていないことがバレてしまいます。

 

合格する意思を周りの人に公言するという方法もあります。

逃げずに頑張ってください。

技術士倫理網領⑥⑦公正かつ誠実な履行、秘密の保持

2017年04月09日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 51

技術士は公正な立場で業務に従事し、職務秘密を守らなければなりません。

 

条文:技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。

 

技術士が業務にあたる際、業務範囲や納期、費用などを偽りなく依頼者に伝えなければなりません。自分の担当した範囲の業務については責任を持たなければならないというものです。

この業務範囲を明確にしないと、納期や費用などもはっきりとせず、業務としては終わりがどこになるのかが分からなくなってしまいます。

責任についても業務範囲がはっきりとしていれば、その範囲での不良があった場合の瑕疵担保なども想定しやすく、依頼者としては技術士への依頼範囲がはっきりしてきます。

これは、技術士だからしなければならないというわけではなく、どのような仕事に対しても言える内容でしょう。

 

条文:技術士は、業務上知り得た秘密を、正当な理由がなく他に漏らしたり、転用したりしない。

 

技術士の守秘義務に関するものです。

設計や開発案件には必ず社外秘の部分が出てきます。これを社外に漏らすことで、企業などの技術士を雇用しているところに損害が出る可能性もあります。

技術士が設計を担当したものは、自分で設計したものだから自分の好きにしてもいいというのは気持ちとしては理解できますが、その設計を依頼したのは依頼者でもある企業や公共機関などです。

設計業務は依頼者がいて、初めて成り立つものです。依頼者の意向なども重要です。

これについても、技術士だから守らなければならないということではなく、仕事をする上で守らなければならない内容です。

特許を出願したことありますか

2017年09月24日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 51

口頭試験では、特許について聞かれることがあります。

私は、機械部門の時も電気電子部門の時も聞かれました。

・特許を出願したことはありますか?
・特許は何件くらい出願しましたか?
・特許はどのような内容ですか?
・あなたが筆頭発明者として出願しましたか?

などなど、いろいろな質問の仕方で特許に関して聞かれた実績があるようです。

これは、「特許」を出願することが、「技術士」としてふさわしい業務のうちの一つと
考えられているからだと思います。

この「ふさわしい」には、以下の2つの側面が考えられます。

1.技術的側面

特許を出願されたことがある方はご存じでしょうが、特許の明細書には、
「こういう課題があり、その課題を解決するためにこのような発明をし、
このような効果があることが確認できた」ということを書きます。
これは、技術士第二次試験の内容である「課題解決能力」が求められるもので、
「課題解決能力」があるかどうかの判断の一部として使われるのかと思います。


2.法律的(精神的)側面

口頭試験で「特許法」について聞かれることはないと思いますが、その精神は
理解しておく方がよいと思います。
「特許」は、一般的には「発明を独占して使用できる権利を与えるためのシステム」という
イメージだと思いますが、それは、「特許」の片面だけしか見ていません。
「特許法」的には、「産業の発展のために発明を公開してもらい、その代償として
一定期間独占して使用する権利を与えるためのシステム」という感じだと思います。
特許法第一条にある「産業の発達に寄与することを目的とする」は、技術士法第一条にある
「科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする」に通ずるところがあると思いませんか。


以上の二つの側面が把握できれば、おのずと、どのように回答したらよいかご理解いただけると思います。

<参考>
特許法 第一条
この法律は、発明の保護及び利用を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。

技術士法 第一条
この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
 

Mind Mapツールを使ってキーワードを整理しよう!

2018年01月28日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 51

平成30年度の技術士二次試験を受験しようと決めた人!

 

二次試験を受験しようと決心しても何から始めて良いかわからないかもしれない。
そんな人は、次の2つのことをまず始めましょう。

1) 過去問題にトライ
2) 技術ノートにトライ

 

この2つは車の両輪のようなものです。過去問題を解いていてわからないことがいっぱい出てきます。特に、専門外の問題にはもう全然太刀打ちできないかもしれない。そんな時は、やはり理解度が絶対的に不足しているので、技術ノートの作成が必要です。でも、技術ノートを作成するときにも、やみくもに作成すれば良いというものではない。やはり、作成上の注意点やコツがあるのです。技術ノートの作成上の注意点とコツとは

 


・キーワードはとりあえず100個を目標とする。
・各キーワードのジャンルを意識する。
・各ジャンル内のキーワードの関係性を意識する。
・各ジャンル内で不足するキーワードがないかアンテナを伸ばす。

 

過去問題をしっかりと解くことは基本です。しかし、平成29年度の問題がそのまま平成30年度に出題するわけではありません。まあ、必須科目の選択問題なら1つや2つはあるかもしれない。それはそれでラッキーです。しかし、通常は出題のパターンを少し変えたり、別の視点から聞いたりします。したがって、過去の問題で出題されている傾向をよく見極めて、その周辺の問題や関連の問題に対する応用力を身につけることです。

 

そのためには、前述のように想定されるジャンルの中のキーワードの関係を意識しながらツリー図を作成することが効果的です。市販のマインドマップのソフトを使えば、その関係付けが本当に簡単です。追加や修正も簡単です。ぜひトライしてほしいと思う。マインドマップのソフトに慣れると、もう手書きで書いて、消しゴムで消して、また追加してと言った方法はありえなくなります。当然、所要時間も短縮されるので、時間の有効活用が可能です。

 

キーワードとキーワードの関係性を意識し、理解し、そしてそれぞれの特徴や課題や課題への対処方法を技術ノートにまとめていく。そんな風に技術ノートを整理して、その内容を理解し、覚えていけば、記述問題にも、選択問題にも対応できる地力がついていると思います。

 

健闘を祈ります!

口頭試験で失敗事例を聞かれたとき

2018年08月28日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 51

口頭試験では、次のような質問がされます。

Q.この業務で、技術士に相応しい点はどこですか。
Q.この業務で、創意工夫した点はどこですか。

 

これらの質問がきたときは、何に着目して、解決法を見出したかを答えると良いでしょう。


なぜなら、その着眼点こそが、まさに「技術士ならでは」と言えるからです。
凡庸な技術者では、気づかなかったことを、気づけるのが技術士と言えるからです。

 

採点官は、これらの試問により、技術コンサルタントとして、あなたが独り立ちできるか判断します。

 

さて、失敗談を聞かれたときはどうしたらよいでしょうか。
ドキッとする必要はありません。

 

Q.この業務で、うまくいかなかったことは何ですか。
Q.5つの業務経歴に記さなかった業務があると思うのですが、失敗談は何かありますか。

 

このような質問をされたときは、あくまでも、技術的なことを答えます。

 

たとえば、
「業務実施当時の自分は、この点のスキル不足・知識不足で、Aの解決法を選んだが、いまの自分であれば、Xの事実に着目し、Bの解決法を採用すると思います。

そうすることで、Aよりも、Bのほうが、工期が10%短縮できることが見込まれるからです。」

 

また、つぎのように答えます。
「業務実施当時は、Yの技術が普及していなかったために、Aの解決法を選んだが、いまはYの技術が安価で利用できるため、Bの解決法を採用すると思います。

そうすることで、Aよりも、Bのほうが、生産コストが10%削減できるためです。」

 

失敗談を聞かれても、慌てずに、回答してください。

技術士の部門紹介:経営工学部門

2019年01月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 51

技術士 経営工学部門の概要

工場での生産ラインを管理する技術者や物流やサービスを提供する場合、経営的な視点で物事を判断する必要性が出てくる場合があります。

在庫管理や、効率的な物流を行うための拠点の配置と言った経営面と実際の生産ラインなどの流れを見ている工学的な視点とが融合した分野が技術士 経営工学部門です。

この部門は経済学とも密接に関わっている他の部門とは系統が異なる特殊な部門です。

専門分野は、工場の生産ラインなどを管理する生産マネジメント、プロジェクトなどサービスを管理するサービスマネジメント、物流についての問題が出題されるロジスティクス、経営的な統計や不良品が発生する確率などといった経営的な数字を扱う数理・情報、株式取引などで有名な金融工学があります。

 

技術士 経営工学部門取得後の活躍

技術士 経営工学部門を取得すると、主に工場の生産管理部門でその道の専門技術者として働くことができます。

しかし、これは生産マネジメントに限った話であります。

 

技術士 経営工学部門の問題点

技術系の資格ですが、経営工学というと中小企業診断士といった経営コンサルタントになるための国家資格が既に存在しており、なかなか技術士の経営工学部門を取得すればなれるというものが現状、存在しないというのが実情です。

工場の生産管理部門であっても、生産マネジメントに関する検定などもあり、経営という重要な部分であることから他の分野の資格も同様の範囲をカバーしています。

そのため、受験者数も生産マネジメントやサービスマネジメント以外の分野は一桁の時もあります。

特に金融工学の専門分野は、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなど、他資格の方が有名であるため、受験者数は特に少なくなっています。

平成30年度では、ついに分野での受験者がいないという状態に陥ってしまいました。

やはり、こうした状況が続いてしまうと、どうしても部門や分野の統廃合という話が上がってきてしまうのは仕方がないのかもしれません。

技術士の気になる報酬は?独立後の実態

2017年12月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 50

技術士として会社員時代に活躍し、頃合いを見て密かに独立を考えている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そのために技術士試験に合格しなければ元も子もありません。しかし、過酷な勉強へのモチベーションを高めるためのアンケート結果をご紹介したいと思います。

 

平成25年の2月に実施された技術士報酬調査の結果よりお伝えします。

https://www.engineer.or.jp/c_cmt/katsuyou/topics/003/attached/attach_3187_1.pdf

 

アンケートの対象者の98%が個人や独立して事務所を起こしている人に対するものとなります。

独立後の自分を想像することができるでしょう。

主な収入源の項目に注目します。そのうちの72%が、設計を受託する受託収入と年金が収入源となるという結果が出ております。

これは、技術士として独立をされる方のほとんどが60歳以上であるということが言えます。また、年金をもらえる程度に仕事を受けている「仕事をやりすぎない」状態であるということが言えます。

独立をしてしまえば、自分のペースで仕事を受けることができます。会社員時代よりもゆったりとした仕事をすることができるということでしょうか?

 

技術士としての仕事の依頼元も37%が中小企業からの技術相談という内容となります。

大手企業などからの案件も20%程度あり、大学などからの依頼を受けているという技術士の方もいらっしゃいます。

職務の内容も、技術相談や教育指導といったコンサルや研修のような役割を担うことが多いです。

一人でできる内容とすれば、大規模な設計案件は減ってしまい、過去の職務経験などから導き出される技術を欲している人へ提供することを生業とする技術士の方が多いと言えるでしょう。

まさに、技術を商売にすることができます。

 

一件の報酬額についても50万円までのものが半数以上となり、一週間当たり50時間の労働が平均となります。フルタイムで働くことで、技術士事務所が経営していけるようになっていると言えるでしょう。

しかし、これはあくまでもアンケートに答えていただいた方のみを対象にしたものです。これ以外にも高額が報酬で仕事をしている技術士の方もいらっしゃいます。

技術士倫理を考える シティコープビルの設計変更(1977年アメリカ)

2018年03月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 50

建物の設計となりますので、技術士というよりは建築士のほうで取り上げた方がよいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、設計変更に至る経緯が非常に参考となったため取り上げさせていただきました。

 

50階建ての高層ビルの建設が決定されていたニューヨークのシティコープビルですが、用地に当たる教会が立ち退きに応じなかったため、低層階に教会の建物を残した特殊な形の高層ビルとなりました。

そのため、建物の耐震強度を検討する構造計算がとても複雑となりましたが、当時の最先端の建築として、世界から注目されることになります。

そんなシティコープビルですが、ある学生が建築上の設計ミスを発見し、設計者に直談判をします。その内容はとても大きなハリケーンによる強風にあおられた場合に、建物が倒壊する恐れがあるというものでした。

シティコープビルの設計を担当した建築士は、再計算を行ったところ、倒壊の恐れがあるということが分かりました。

 

通常であれば、地震や強風などの天災であり、できてしまっている建物の設計ミスを認め、補強工事を行うということは、建築士としてのプライドや費用などから見送られてしまうことも多く、実際に災害が起きて倒壊するというシナリオが多いでしょう。

 

しかし、シティコープビルの設計者は、関係者に設計ミスがあったことを説明し、費用負担を求め、補強工事を行ったところに違いがあります。

このおかげで、シティコープビルは数年ごとにニューヨークに来る嵐にも耐えうる建造物となったのです。

 

通常と形状が異なり、困難な設計となる建築物を設計できるというだけでも一流の設計者ですが、さらに自分の設計ミスを認めて関係者に説明を行い、補強工事を行うという行為は技術者倫理の理想を行くものです。

 

これを実現するためには、まずは学生の直談判による再検討を行う謙虚さが重要です。完璧な設計など存在しないからです。

さらに、設計ミスを専門家以外の人にもわかりやすく説明できる能力なども挙げられます。ミスがあったのだから費用は出せないと言われてしまうことがほとんどではないかと思います。補強工事を行わなかった場合のリスクなども説明しなければ費用を捻出されることはないでしょう。

 

この事例はよく技術者倫理で取り上げられています。

技術士へのステップの一つが消える?!技術士補の今後

2017年09月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 48

技術士へのステップとして、長年若手技術者の資格として定着していた「技術士補」が文部科学省の技術士制度改革の中で姿を消そうとしています。
技術士補は、技術士一次試験合格者を対象とし、技術士会に登録することで技術士補を名乗ることができるようになる資格です。
指導技術士の下で四年以上実務経験を積めば、技術士二次試験の受験資格が得られるというものです。
文部科学省はなぜ、廃止を含めた技術士補の制度の見直しを行おうとしているのでしょうか?

 

理由:技術士補登録をしての技術士試験受験者が全体の2%以下しかいない

 

技術士補登録を行い、指導技術士の下で実務経験を積んで技術士2次試験を受験する受験者は近年の統計から全体の2%以下しかいません。
多くの人は受験資格の「実務経験7年以上」で受験する人が全体の95%を占める形となっております。
また、職務上の監督者の指導の下であれば4年以上の実務経験を積んでいれば受験資格が得られるという別の受験資格もあり。技術士補登録をしてから受験資格を得るのに比べて、受験資格を得られやすいという事が言えます。
こうした状況から、技術士の前段資格としての技術士補の存在意義が薄いとして、廃止を含めた検討を行っています。

 

心配なのはいくら全体の2%以下とはいえ、技術士補として受験資格を得ようとして売る人たちに不利益が出ないかということです。
こうしたことを言い始めれば何も改革することができないと言われれば、それまでですが廃止される可能性がありますので、今後の動向に注意が必要です。

せっかく技術士補の登録をして二次試験の受験資格を得ようとしたのにと考えている人は、職務上の監督者の下での実務経験に切り替えられないかを調べておくようにしましょう。

 

制度が変わるときは、以前に取得した資格が無効になるような改革を行われることもあります。
私自身もエネルギー管理士の資格を取得しようと考えていた時期に省エネ法に関する法律の科目の科目合格をしておりました。
しかし、省エネ法の大幅改正があり、有効期限前だったのですが、科目合格の科目が失効してしまったという苦い経験があります。
制度改革が行われる場合は、その改革の動向を注視し、不利益を被らないようにしましょう。

口頭試験のピークですね。最善を尽くして朗報を待とう!

2017年12月09日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 48

技術士二次試験にチャレンジしている人へ
口頭試験はこの土日がピークのようですね。私も今日口頭試験にトライしました。会場となる渋谷のフォーラムエイトでは、約300人が入場できるオリオンホールを控え室にしていて、私が見ている時間帯だけでも100人を超える人が緊張した表情でスタンバイしていた。

 

口頭試験を突破のためのノウハウ
1)全てのスタートは申込書
2)試験官は筆記試験に合格点をつけてくれた人
3)模擬試験を繰り返そう

 

全てのスタートは申込書
技術士試験(二次試験)を受験するためには申込書を提出する必要がある。そして、そこには自分の略歴(5行)と業務詳細(720文字)を記載する必要がある。受験分野や受験科目をどこにしようかと迷いながら書いたりする。その専門分野への深い知識がまだない時点で書いた略歴と業務詳細をもとに審査するのがこの口頭試験だ。なんということだ。自分が書いた内容も今から書き直して良いと言われたら全面的に書き直したい。ポイントがわからない。論理が不明。工夫した点が伝わらない。試験官はそんなダメダメ資料を手元で見ながら厳しい質問をしてくる。もう覚悟するしかない(涙)。

 

試験官は筆記試験に合格点をつけてくれた人
しかし、あきらめるのは早い。その試験官はあなたの筆記試験に対して合格点をつけてくれた人だ。つまり、あなたを合格させようとしてくれている味方なのだ。敵ではない。したがって、試験官の期待に応える必要がある。試験官の立場に立って、試験官が理解できるようにあなたの略歴を説明して、あなたがどのような経験をしたか、どのように成長したかを理解してもらう。そして、業務詳細では、どのような課題に対して、何が問題だったのか、その問題をどのような方法で解決しようとしたのか。その解決方法は最適だったのか。そして、どのような成果を得たのか。口頭試験はあなたの経歴を評価するのではなくて、あなたの能力を評価するのが目的です。したがって、こんな仕事をしたではなく、自分はこんな能力があるので、このような課題をこのように解決した。なので、これからも社会の課題を解決する能力があります!ということをアピールする場なのだ。

 

模擬試験を繰り返そう
口頭試験では、いくら説明しても試験官が全く違う風に誤解することがある。そんな誤解がいっぱい発生するのを解きほどすのがコミュニケーション能力だ。しかし、自分と違う考えをする人がいることを理解することは難しい。一人で考えてもできるわけがない。唯一の方法は第三者に試験官になってもらって、模擬試験をすることだ。いかに自分の思い込みが強いかを毎回思い知ることになるだろう。また、誤解しやすい場所が分かれば、その誤解を解くための説明の仕方も見えてくる。模擬試験は最低でも3回はしたい。できれば4−5回ぐらいするべきだ。相手は、自分の奥さんでも、子供でも良い。素人が試験官になってくれると、もう思いっきり誤解をしてくるので大変参考になる(笑)。

 

合格発表は3月9日(金)
2016年度(平成28年度)の合格発表は2017年3月1日だった。でも、今日の案内資料を見ると、2017年度の合格発表は2018年3月9日だ。わずか1週間ほどの差だけど、ドキドキする時間が去年より長くなるのは辛いなあ。神様でも仏様でもなんでも良いので、なんとか合格しているのをお祈りするしかない。

 

来年に向けての戦略を立てよう!
控え室にはピークで100人ほどの受験者がスタンバイしていたが、そのうちの女性は1割ほどだった。女性の社会進出に期待が寄せられているが、技術士の世界はまだまだ女性が進出する開拓の余地がありそうだ。現在の二次試験の方法は来年度までだ。今回の口頭試験は失敗だと判断してリベンジを図るか!それとも、合格を信じてさらに次の部門にトライしてマルチホルダーを目指すか。いずれにせよ、合格発表を待ってから考えるのではなく、今日から来年度の目標を定めてスタートを切ろう。技術士試験はタイムリミットが決まっているので、スタートダッシュが成功の秘訣だ。

 

令和元年度 技術士 2次試験 口答試験合格率!?

2020年03月08日 作成 / 執筆:kody講師 / 閲覧数(月間): 47

日本技術士会から公表された令和元年度技術士二次試験筆記試験合格者名簿の合格者番号と令和元年度技術士二次試験合格者数から口頭試験の合格率を計算しました。

【総合技術管理部門を除く部門】 

  部門   筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率
◆機械部門
  機械設計       77人       63人  81.8%
  材料強度・信頼性   50人       33人  66.0%
  機構ダイナミクス~  42人       28人  66.7%
  熱・動力エネルギ~  38人       32人  84.2%
  流体機器       18人       15人  83.3%
  加工・生産システ~  26人       19人  73.1%
◆船舶・海洋部門
  船舶・海洋            4人            3人     75.0%
 ◆航空・宇宙部門
  航空宇宙システム       9人          8人     88.9%
 ◆電気電子部門
  電力・エネルギー~    32人          31人     96.9%
  電気応用           18人          17人     94.4%
  電子応用           13人          13人   100.0%
  情報通信           48人          33人     68.8%
  電気設備           59人          56人     94.9%
◆化学部門
  無機化学及びセラ~        8人          7人       87.5%
  有機化学及び燃料         6人        6人   100.0%
  高分子化学            8人        8人     100.0%
  化学プロセス         8人          8人     100.0%
◆繊維部門
  紡糸・加工糸及び紡~     3人          3人     100.0%
  繊維加工及び二次製~     5人          5人     100.0%
◆金属部門
  金属材料・生産シス~    6人           6人     100.0%
    表面技術            8人             8人     100.0%
  金属加工          12人          11人      91.7%
◆資源工学部門
  資源の開発及び生産     4人            3人      75.0%
  資源循環及び環境浄~    3人            2人        66.7%
◆建設部門
  土質及び基礎            40人            78人      95.1%
  鋼構造及びコンク~   180人         159人       88.3%
  都市及び地方計画    161人         150人       93.2%
  河川、砂防及び~    202人         197人       97.5%
  港湾及び空港        41人           36人       87.8%
  電力土木            7人             7人     100.0%
  道路              370人          291人      78.6%
  鉄道                  63人            58人        92.1%
    トンネル              54人            50人      92.6%
  施工計画、施工設備~    167人            161人       96.4%
  建設環境          101人                91人       90.1%
◆上下水道部門
  上水道及び工業用水~      80人            68人       85.0%
  下水道           111人           105人      94.6%
◆衛生工学部門
  水質管理            9人              9人     100.0%
  廃棄物・資源循環      16人               13人      81.3%
  建築物環境衛生管理       23人             23人     100.0%
 ◆農業部門
  畜産             2人             2人      100.0%
  農業・食品          10人                   8人        80.0%
  農業農村工学         60人               59人        98.3%
  農村地域・資源計画      8人               8人      100.0%
  植物保護           10人                 9人       90.0%
 ◆森林部門
  林業・林産          16人             16人       100.0%
  森林土木           40人               38人       95.0%
  森林環境             3人                 3人       100.0%
◆水産部門
  水産資源及び水域環境     7人             7人     100.0%
  水産食品及び流通       3人             3人     100.0%
  水産土木           14人              10人        71.4%
◆経営工学部門
  生産・物流マネジメ~   15人              15人      100.0%
  サービスマネジメント     23人              21人        91.3%
◆情報工学部門
  コンピュータ工学       3人                3人      100.0%
  ソフトウェア工学         7人              6人        85.7%
  情報システム~        21人              18人        85.7%
  情報基盤             7人              3人        42.9%
◆応用理学部門
  物理及び化学         6人                6人      100.0%
  地球物理及び地球化学     10人              10人      100.0%
  地質             73人              66人        90.4%
◆生物工学部門
  生物機能工学         6人              2人        33.3%
  生物プロセス工学       10人                8人        80.0%
◆環境部門
  環境保全計画         17人            17人      100.0%
  環境測定           17人            14人        82.4%
  自然環境保全         28人            26人        92.9%
  環境影響評価         25人              21人        84.0%
◆原子力・放射線部門
  原子炉システム・施~   12人                    11人        91.7%
  核燃料サイクル及び~       5人              5人      100.0%
  放射線防護及び利用          1人              1人      100.0%

【総合技術管理部門】 

  部門   筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率
◆機械
  機械設計            9人          9人    100.0%
  材料強度・信頼性      4人        4人    100.0%
  機構ダイナミクス・~    11人          11人    100.0%
  熱・動力エネルギー     8人        8人    100.0%
  流体機器          2人        2人    100.0%
  加工・生産システム     6人        5人      83.3%
 ◆船舶・海洋
  船舶・海洋               0人          0人       0.0%
 ◆航空・宇宙
  航空宇宙システム      2人          2人    100.0%
 ◆電気電子
  電力・エネルギーシ~    7人              4人      57.1%
  電気応用            9人          8人      88.9%
  電子応用                6人          4人        66.7%
  情報通信            8人                6人        75.0%
  電気設備            10人            8人        80.0%
◆化学
  無機化学及びセラミ~      2人       2人     100.0%
  有機化学及び燃料        0人       0人       0.0%
  高分子化学           0人       0人       0.0%
  化学プロセス        1人           1人     100.0%
◆繊維
  紡糸・加工糸及び紡~    1人           1人     100.0%
  繊維加工及び二次製~    0人           0人         0.0%
◆金属
  金属材料・生産シス~    1人           0人       0.0%
  表面技術            2人             2人       100.0%
  金属加工            1人           1人       100.0%
◆資源工学
  資源の開発及び生産     0人         0人         0.0%
  資源循環及び環境浄~    0人           0人         0.0%
◆建設
  土質及び基礎            19人           19人        100.0%
  鋼構造及びコンク~     58人           51人          87.9%
  都市及び地方計画      29人           28人          96.6%
  河川、砂防及び~      55人         51人          92.7%
  港湾及び空港        11人             11人        100.0%
  電力土木            5人             5人        100.0%
  道路                54人           50人        92.6%
  鉄道                13人             12人        92.3%
    トンネル              13人             11人        84.6%
  施工計画、施工設備~    41人             36人        87.8%
  建設環境          11人             11人        100.0%
◆上下水道
  上水道及び工業用水~    20人           19人        95.0%
  下水道           28人             27人        96.4%
◆衛生工学
  水質管理          1人           1人      100.0%
  廃棄物・資源循環      1人               1人      100.0%
  建築物環境衛生管理     3人             2人        66.7%
◆農業
  畜産            0人           0人          0.0%
  農業・食品           0人             0人          0.0%
  農業農村工学        11人                 9人         81.8%
  農村地域・資源計画     1人           1人       100.0%
    植物保護            0人               0人            0.0%
◆森林
  林業・林産         1人                1人     100.0%
  森林土木            3人                3人     100.0%
  森林環境            0人                0人           0.0%
◆水産
  水産資源及び水域環~    0人              0人           0.0%
  水産食品及び流通      0人              0人           0.0%
  水産土木            0人                0人       0.0%
◆経営工学
  生産・物流マネジメ~      7人                7人        100.0%
  サービスマネジメント      6人                6人        100.0%
 ◆情報工学
  コンピュータ工学     1人               1人        100.0%
  ソフトウェア工学         7人               6人        85.7%
  情報システム~        5人               5人        100.0%
  情報基盤           2人               2人        100.0%
◆応用理学
  物理及び化学       6人               5人        83.3%
  地球物理及び地球化学     4人                 3人        75.0%
  地質               11人                 11人        100.0%
◆生物工学
  生物機能工学       1人               1人        100.0%
  生物プロセス工学       1人                 1人        100.0%
◆環境
  環境保全計画         6人               6人        100.0%
  環境測定             1人               1人        100.0%
  自然環境保全         1人               1人        100.0%
  環境影響評価         2人               2人        100.0%
◆原子力・放射線
  原子炉システム・施~   3人               3人        100.0%
  核燃料サイクル及び~   2人               2人        100.0%
  放射線防護及び利用        0人               0人            0.0%

 

出典:技術士のすすめ https://kody-pe.jimdo.com

口頭試験のNGワード

2017年11月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 47

これを言ったら、一発で不合格というワードがある、と講師仲間のあいだで言われています。

 

実際は、会話の流れで、ほんとうにNGの場合と、とくに問題がない場合があるでしょう。

例えば、「わかりません」は、必ずしもNGワードではありません。
試験開始10分くらいで、採点官が、この人は合格、と判断した人に、雑談程度に、自分の疑問を素直に聞いているだけの場合は、なんらNGワードにはなりません。

 

たとえば、こんなやり取りをして、合格した人がいます。

採点官「中国や韓国の企業に、技術者が引き抜かれることがあります。この場合、技術者として、倫理上、どうなるのでしょうか?」

受験者「正直なところ、わからないです。技術者個人にメリットがありますし、世界的な視点では技術レベルが高まるかもしれませんから。しかし、技術士としては、前職の技術情報の守秘義務違反にならないように注意が必要ですね。」

採点官「そうですね、難しい問題ですよね(笑)」

 

次に示すNGワードも、場合によってはセーフかもしれません。

しかし、できるだけ使わないようにしてください。

 

・技術士としてふさわしい技術的改善点は?
「とくにありません」
※この場合、あなたが技術士である必要はないため、技術士の資格は与えられません。

 

・なぜ、この手法を選んだのですか?
「有識者の指導を受けて決めました」
※この場合、あなたに専門家としての能力が備わっていないと評価され、技術士の資格は与えられません。

 

・これとは違うA手法が選べたのではないですか?
「会議で決まったからです」
※この場合、あなたの提案が相応しくなかったと評価され、技術士の資格は与えられない可能性が高まります。

なぜ、提案が採用されなかったか、を補足する必要があるでしょう。

 

・Aの視点は検討しませんでしたか?
「わたしはAの専門ではないので、検討しませんでした」
※業務全体を見渡して、俯瞰的に検討できることを示してみましょう。

守備範囲が狭すぎると、技術士に不相応と評価されかねません。

 

みなさん、ぜひ、口頭試験をパスして、技術士になってください。

技術士2次試験_発生練習の重要性

2019年09月09日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 46

受験生の皆さん、こんにちは。

 

口頭試験のQ&Aの作成は進んでいるでしょうか?

1問1答のように一覧表を作成すると通勤時などの空き時間にも

簡単に回答を確認できます。

 

また答案がある程度作成できた段階で、

発声して答える練習をしてみましょう。

筆記試験と異なり、口頭試験は面接となります。

自分の声で相手に伝える必要がありますので、

筆記試験とは違った緊張感があります。

質問に対して直ぐに回答しないと、変な間が生まれますし

その沈黙が、更に自分を追い込んでしまい、言いたいことが言えなくなり、

不合格となった方を何人も見ています。

 

家族に模擬口頭試験をやってもらってもいいです。

しかし、なかなか突っ込んだ質問ができないため、

できるならば、技術士を取得している方に試験官となってもらい、

自分が作成した質問事項以外の質問もしてもらって、練習することが最も効果的だと思います。

 

試験時間は20分です。

20分で、合格到達点に達しない場合は、5分程度延長されます。

どちらにせよ、たった25分間以内で合否が決まります。

 

もし不合格だった場合、来年、もう一度筆記試験からのスタートです。

非常に辛い道が待っています。

 

再度、筆記試験に挑戦する気がなく、諦めてしまう受験生も多いです。

 

筆記試験が合格したならば、口頭試験を甘く見ずに、

できる限りの手を尽くして合格をもぎ取ってください。

筆記試験よりも、合格率が高いだけでなく、

勉強に要する時間も格段に少ないです。

だからこそ、しっかり対策を立てて、自分の意見を試験官に

正確に伝えるということが大事となります。

 

我々講師陣も、口頭試験のサポートを行っております。

気軽にご連絡してみてください。

試験まで2週間!残り時間で何を準備しますか?

2017年06月30日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 45

筆記試験までいよいよ2週間ほどになりました。

 

皆さん忙しい仕事を抱えての受験ですから、万全の試験対策が出来たという方は少数派だろうと思います。

準備が不十分だからと言って、受験を断念することだけは避けましょう。合格の可能性はゼロになります。

ここは少し開き直って、「どうせ他の受験生もあまり準備できていないだろう」くらいの気持ちを持ちつつ、残された時間を有効に活用して試験に備えるべきです。

 

さて、あまり準備ができなかった人は、午後の論文対策として何をされますか?

私であれば、課題解決論文(3枚論文)の骨子を作る練習をして試験に挑みます。
 

その理由は、

1.筆記試験での配点が高い(論文80点中40点の配分)

2.口頭試験で関連した質問を受ける可能性があるので、できるだけ高得点を得たい

3.比較的問題文のパターンが予測できる

からです。

つまり、「配点が高くて出題パターンを予測しやすく、かつ口頭試験で聞かれるかもしれないこと」に準備の時間を割きます。

1と2については説明を要しないと思います。

3について建設部門の過去問を見ると、例えば以下のような出題がされています。

 

(1)あるテーマについて、現状の問題点や課題をいくつか述べる
(2)その中から特に重要と考える技術的課題を2つ挙げて、解決策を述べる
(3)解決策を実行した時の効果、リスクや課題を述べる

自分が受験する部門・科目の過去問を数年分準備して、こういう出題パターンを確認します。

そして建設部門であれば「老朽化インフラの維持管理」、「担い手不足」、「防災減災対策」の3テーマくらいについて、出題パターンに沿った骨子を考えておく、というような準備をしておきます。

 

予想そのものがズバリ試験問題として出ることは無いでしょうが、似たようなパターンの問題が出れば、一から考えないで済みます。

どうか残された時間を有効に活用して、受験に挑んでください。

試験官の心に届く回答を心がけよう!

2017年07月09日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 45

技術士試験まであと1週間に迫りましたね。

 

十分に勉強をして自信をつけた人もそうでない人もラストスパートに突き進みましょう!

 

技術士試験(二次試験の筆記試験)は知識と能力を判断する試験です。知らない問題に対して
説得力のある回答は無理です。この知識レベルを高める王道が技術ノートです。しかし、すべて
の問題をケアしたつもりでも、その間隙をついた問題が出るものです。この場合にも諦める
必要はありません。難しい問題は他の受験生にとっても難しいのです。合否は相対評価なので、
他の受験生も苦労しているのであれば合格のチャンスはあるのです。

 

また、複数の問題から回答する問題を選択できるのは技術士試験の有利な点です。すべてに
回答しなくても良いので、自分が得意な分野、キーワードをたくさん思い出せる問題を選択して
これに全力を注げば良いのです。

 

さて、その場合にも、自分が勉強した内容を最大限に回答に詰め込むことができれば合格となる
のでしょうか?残念ながらそうとも言えない。自分の回答に満足していても、試験官が合格と
判断しなければ合格にはなりません。

 

では、どのように試験官は合格か不合格かを判断しているのでしょうか?そのためには、
試験官の立場に立って考えてみることです。合格か不合格かを判断するポイントは
次のような点と想定されます。

 

① 出題の意図に沿っているかどうか。
 ・聞いてもいないことを詳しく書いてもダメ。
② 正しい知識を有しているかどうか。
 ・間違った知識ではやはりダメ。
③ 回答が論理的で論旨が明瞭かどうか。
 ・何を言いたいのか不明。最初と最後で結論がずれているのはダメ。
④ 正しく分かりやすい日本語で書かれているかどうか。
 ・誤字脱字は減点対象。綺麗でなくても見やすい字を心がける。
 ・5W1Hを意識して誤解なく理解してもらうようにする。
 ・長い文章よりは短い文章を適切な接続詞につなぐと論理が分かりやすい。

 

また、細かいことだが、表現上の注意も心得ておいてほしい。

 

① 項番の正しい振り方
 ・大見出しは1./2./3.、中見出しは1.1/1.2/1.3、小見出しは1)/2)/3)など。
 ・(1)だと2マスだが1)や①なら1マスなのでマスを有効に使える。
② 原稿用紙のますの正しい使い方
 ・基本は1マス1文字。ただし、英数字は1マスで2文字。図表枠は別。
③ 図表の効果的な描き方と引用
 ・図表枠は、試験官に対して回答の要点をビジュアルにアピールできるので
  非常に効果的。かつ、ここで論理の骨子を明確にすると全体が論理的となる。
 ・図表枠は、1マス1文字の制限はないが、あまり小さな字は避ける。
 ・試験官は高齢者の可能性が高く、小さな文字は試験官にとっては苦痛。
④ 箇条書きは有効だが、字数制限を踏まえて柔軟に活用
 ・600字枠をどのように活用するかをまず考えて、その中で箇条書きを活用する。
 ・多面的に考えよ、論ぜよの場合には、2では少なく4では多い。やはり3つ。
⑤ プラスアルファの上級テクニック
 ・横線やアンダーラインをうまく活用するとメリハリ感が出る。
 ・上級テクニックだが、縦線をうまく使うと全体構成が明瞭でかつ見やすくなる。
 ・具体的には大項目の見出しと次の大項目の見出しの間の一番左のマスの左から1mmの
  ところに縦線を引くと、インデントしたように見えて、全体の構成がわかり、見やすい。
 ・ただし、線を描く時間が必要なため、心の余裕がないと無理。しかし、その分だけ、
  試験官から見ると、お!この回答者はできるな!と思わせる心理的な効果もある。

 

結論としては、まずは基本の「キ」をしっかりと押さえ、試験官の気持ちを考えて、
試験官に見やすく、判断しやすい回答を心がける。試験官に聞かれたことにはきっちりと
回答し、その上で自分なりの独創性や工夫した点をさりげなくアピールして印象を高める。

 

こんな気遣いのできる受験生の回答はきっと合格にすると思いませんか?

試験官に語りかけるつもりで試験に臨んでください。

頑張って!!

 

 

語ってはいけない口頭試験

2017年11月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 45

口頭試験終了後、受験生の手ごたえと結果は、次の3パターンです。

1.質疑応答はできたと思う。そして合格
2.質疑応答はできたと思う。そして不合格
3.質疑応答ができなかった。そして意外と合格、あるいは予想どおりに不合格

 

こまるのは2.の場合です。
失敗した原因がわからないためです。

 

しかし、この場合は、たぶん、たくさん話していただけで、採点官が求めていた応答をしていなかったのでしょう。

 

「口頭試験では語ってはいけない」と思っておけばよいでしょう。

 

「口頭試験は、採点官と自分との、キャッチボール」と思っておくことです。
たくさん、キャッチボールをするには、受け取った球(質問)をすばやく返すこと(応答)。

 

すばやく返すには、短く答えること、です。
具体的には、2語で返します。

 

「はい、〇〇です。なぜなら、××だったからです。」
「はい、〇〇です。それは、××だからです。」
「はい、○○です。××の制約があったためです。」
「はい、〇〇です。というのは、途中で××の問題が新たに見つかってしまったからです。」

 

1つの問いかけに対して、4~5回のキャッチボール(質疑応答)ができると良いです。

 

この人は、身体の真正面に投げたボールを取れますね。

右上に投げたボールも、左上に投げたボールも、右下や左下に投げたボールも取れますね。

そして、どの返球も、採点官の私に取りやすいように、投げ返してきますね。

 

こんなイメージで、採点官とのキャッチボールをしてみてください。

試験が終了したときの解放感は最高です。もう少しですから、頑張ってください。

平成28年度 口頭試験合格率!?

2017年03月01日 作成 / 執筆:kody講師 / 閲覧数(月間): 44

日本技術士会が公表した平成28年度技術士二次試験筆記試験合格者名簿の合格者番号と平成28年度技術士二次試験合格者数から口頭試験の合格率を計算しました。

 

【総合技術管理部門を除く部門】

部門 筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率

◆機械部門

機械設計 82人 62人 75.6%

材料力学 46人 34人 73.9%

機械力学・制御 25人 13人 52.0%

動力エネルギー 20人 18人 90.0%

熱工学 25人 23人 92.0%

流体工学 23人 17人 73.9%

加工・ファクトリー~ 30人 22人 73.3%

交通・物流機械及び~  32人 24人 75.0%

ロボット   4人      3人 75.0%

情報・精密機器   10人 10人  100.0%

◆船舶・海洋部門
船舶           3人      3人  100.0%

海洋空間利用   2人   2人  100.0%

舶用機器 0人   0人  0.0%


◆航空・宇宙部門

機体システム 11人   8人    72.7%

航行援助施設   4人   3人    75.0%

宇宙環境利用   2人   1人    50.0%

 

◆電気電子部門

発送配変電 22人     22人  100.0%

電気応用       27人     26人    96.3%

電子応用       36人     35人    97.2%

情報通信    58人     46人    79.3%

電気設備       77人     77人     100.0%


◆化学部門

セラミックス及び~     7人       7人 100.0%

有機化学製品        7人    7人 100.0%

燃料及び潤滑油       1人    1人    100.0%

高分子製品   12人     11人    91.7%

化学装置及び設備     6人       6人   100.0%


◆繊維部門

紡糸・加工糸の方法~   3人     3人    100.0%

紡績及び製布 1人     1人    100.0%

繊維加工 7人     7人    100.0%

繊維二次製品の製造~ 4人     4人    100.0%


◆金属部門

鉄鋼生産システム 2人     2人    100.0%

非鉄生産システム 0人     0人        0.0%

金属材料   10人   10人    100.0%

表面技術      10人       10人    100.0%

金属加工      14人    14人    100.0%


◆資源工学部門

固体資源の開発及び~  1人     1人    100.0%

流体資源の開発及び~ 1人     1人    100.0%

資源循環及び環境        2人     2人    100.0%


◆建設部門

土質及び基礎           164人     146人    89.0%

鋼構造及びコンク~  324人     292人    90.1%

都市及び地方計画   157人     145人       92.4%

河川、砂防及び~   197人     190人       96.4%

港湾及び空港    57人      57人     100.0%

電力土木    27人      23人       85.2%

道路      458人    427人      93.2%

鉄道              71人     63人       88.7%

トンネル           88人     81人       92.0%

施工計画、施工設備~  283人        264人       93.3%

建設環境   118人          98人       83.1%


◆上下水道部門

上下水道及び工業用~    81人          63人    77.8%

下水道   139人        127人       91.4%

水道環境      3人         3人  100.0%


◆衛生工学部門

大気管理   3人        3人   100.0%

水質管理   13人         13人   100.0%

廃棄物管理       17人         17人  100.0%

空気調和   25人     22人     88.0%

建築環境   13人     11人     84.6%


◆農業部門

畜産   2人        2人    100.0%

農芸化学      8人          8人    100.0%

農業土木     73人          73人     100.0%

農業及び蚕糸     12人       10人    83.3%

農村地域計画     15人          14人    93.3%

農村環境       8人            8人  100.0%

植物保護     15人              10人      66.7%


◆森林部門

林業     23人          22人    95.7%

森林土木     56人          54人       96.4%

林産     14人          14人   100.0%

森林環境     16人          16人      100.0%


◆水産部門

漁業及び増養殖   1人         1人    100.0%

水産加工   2人        1人         50.0%

水産土木       15人             14人         93.3%

水産水域環境   9人            8人         88.9%


◆経営工学部門

生産マネジメント    34人          29人      85.3%

サービスマネジメント   17人          17人       100.0%

ロジスティクス   4人        4人        100.0%

数理・情報   3人        3人        100.0%

金融工学   3人        3人        100.0%


◆情報工学部門

コンピュータ工学 11人          11人        100.0%

ソフトウェア工学    16人     15人          93.8%

情報システム~   24人     20人          83.3%

情報ネットワーク   19人      18人          94.7%


◆応用理学部門

物理及び化学 10人            8人          80.0%

地球物理及び地球化学    17人          17人        100.0%

地質    68人          49人          72.1%


◆生物工学部門

細胞遺伝子工学   7人        6人          85.7%

生物化学工学    14人            14人        100.0%

生物環境工学   5人        4人        80.0%


◆環境部門

環境保全計画   30人     28人          93.3%

環境測定   26人     23人          88.5%

自然環境保全     25人     23人          92.0%

環境影響評価    18人     18人        100.0%


◆原子力・放射線部門

原子炉の設計~     10人            10人        100.0%

原子炉の運転~      6人        6人        100.0%

核燃料サイクルの技術      3人        3人        100.0%

放射線利用       2人       2人        100.0%

放射線防護       8人       8人        100.0%

 

【総合技術管理部門】

部門 筆記試験合格者数 二次試験合格者数   合格率

◆機械

機械設計      3人   3人    100.0%

材料力学   1人 1人    100.0%

機械力学・制御   1人 1人   100.0%

動力エネルギー   4人 3人      75.0%

熱工学   2人 2人    100.0%

流体工学   3人 3人    100.0%

加工・ファクトリー~   2人 1人   50.0%

交通・物流機械及び~ 2人 2人    100.0%

ロボット   0人     0人       0.0%

情報・精密機器   0人     0人       0.0%


◆船舶・海洋

船舶        0人    0人       0.0%

海洋空間利用   0人           0人       0.0%

舶用機器 0人    0人       0.0%

 

◆航空・宇宙

機体システム   0人     0人       0.0%

航行援助施設   0人     0人       0.0%

宇宙環境利用   0人     0人       0.0%

 

◆電気電子

発送配変電   8人        6人         75.0%

電気応用      2人     2人       100.0%

電子応用         3人     0人           0.0%

情報通信    10人            10人    100.0%

電気設備      9人         8人       88.9%


◆化学

セラミックス及び~       0人 0人      0.0%

有機化学製品       0人 0人         0.0%

燃料及び潤滑油      0人 0人     0.0%

高分子製品    3人       3人       100.0%

化学装置及び設備    0人       0人     0.0%


◆繊維

紡糸・加工糸の方法~   0人     0人     0.0%

紡績及び製布 0人     0人     0.0%

繊維加工 0人     0人     0.0%

繊維二次製品の製造~ 0人     0人     0.0%

 

◆金属

鉄鋼生産システム 0人     0人    0.0%

非鉄生産システム 0人     0人        0.0%

金属材料 1人     1人       100.0%

表面技術     4人        4人       100.0%

金属加工     1人     1人    100.0%


◆資源工学

固体資源の開発及び~  0人     0人        0.0%

流体資源の開発及び~ 0人     0人        0.0%

資源循環及び環境        0人     0人        0.0%


◆建設

土質及び基礎        27人      24人      88.9%

鋼構造及びコンク~      47人      43人      91.5%

都市及び地方計画    25人      24人      96.0%

河川、砂防及び~    53人      49人      92.5%

港湾及び空港      6人          6人    100.0%

電力土木         3人          3人    100.0%

道路      72人         68人      94.4%

鉄道             13人        12人      92.3%

トンネル          14人        14人       100.0%

施工計画、施工設備~    47人          42人         89.4%

建設環境     16人       15人      93.8%


◆上下水道

上下水道及び工業用~    18人          16人      88.9%

下水道     21人          20人      95.2%

水道環境   0人          0人        0.0%


◆衛生工学

大気管理   1人        1人    100.0%

水質管理   3人        3人    100.0%

廃棄物管理      8人          8人    100.0%

空気調和      4人       4人    100.0%

建築環境      4人       3人      75.0%


◆農業

畜産   0人        0人        0.0%

農芸化学      2人              2人    100.0%

農業土木     10人             9人      90.0%

農業及び蚕糸   2人        2人    100.0%

農村地域計画      1人              1人    100.0%

農村環境     2人              2人    100.0%

植物保護     0人           0人            0.0%


◆森林

林業       1人            1人    100.0%

森林土木       2人            2人       100.0%

林産       1人            1人       100.0%

森林環境       0人            0人        0.0%


◆水産

漁業及び増養殖   0人        0人            0.0%

水産加工   1人        1人        100.0%

水産土木      4人            4人    100.0%

水産水域環境   0人        0人            0.0%


◆経営工学

生産マネジメント       7人              6人          85.7%

サービスマネジメント      3人              3人        100.0%

ロジスティクス   0人        0人            0.0%

数理・情報   0人           0人            0.0%

金融工学    0人        0人            0.0%


◆情報工学

コンピュータ工学    1人        1人        100.0%

ソフトウェア工学       3人       3人        100.0%

情報システム~       7人       7人        100.0%

情報ネットワーク      2人       2人        100.0%


◆応用理学

物理及び化学    0人        0人           0.0%

地球物理及び地球化学      2人              2人        100.0%

地質    10人          9人          90.0%


◆生物工学

細胞遺伝子工学   2人        1人          50.0%

生物化学工学        1人          1人        100.0%

生物環境工学   0人        0人            0.0%


◆環境

環境保全計画     2人       2人        100.0%

環境測定     1人       1人        100.0%

自然環境保全       1人       1人        100.0%

環境影響評価      1人       1人        100.0%


◆原子力・放射線

原子炉の設計~       0人        0人          0.0%

原子炉の運転~      1人        1人       100.0%

核燃料サイクルの技術      0人        0人          0.0%

放射線利用       1人        1人        100.0%

放射線防護       1人        0人            0.0%

 

平成27年度口頭試験合格率:https://kody-pe.jimdo.com/技術士受験生へ/技術士試験情報/平成27年度口頭試験合格率/


平成26年度口頭試験合格率:https://kody-pe.jimdo.com/技術士受験生へ/技術士試験情報/平成26年度口頭試験合格率/

 

技術士試験には地球環境に関する問題が出題されます。

2018年05月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 44

 技術士にとって、地球環境問題を解決することは永遠の課題です。

そのため、技術士試験にも、環境問題に関する設問が多く出題されます。今回はそんな地球環境に関するキーワードをまとめてみましたので、勉強の一助としていただければと思います。

 

低炭素社会の実現

2007年、政府は「クールアース50」の中で、世界全体の炭素を含む温室効果ガスを2050年までに現状より半減するという長期目標を発表しました。

ここから、交通や住宅などのエネルギー消費を行う装置に省エネや再生エネルギーの活用によるCO2排出抑制措置が活発化することが予想されます。

技術分野ではこの低炭素社会を実現するために、協力する分野が多くあります。

このようなことから、低炭素社会に関する考察は頻出するものと思われます。

 

バーゼル条約

日本も締結している廃棄物の国境を超える場合の国家間の条約です。

これはヨーロッパなどから有害な廃棄物がアフリカなどの発展途上国へ投棄されていたことが大きな問題となったことから国家間で廃棄物処理に関する決まり事を記した条約です。

この中で「締結国(日本)は廃棄物の処理を環境上適正な方法で行うため、主として発展途上国に対して、技術上その他の国際協力を行う」とあります。

これは、日本が廃棄物処理にかんして技術協力をする可能性を記しており、ここで技術士が活躍する可能性があるため、この条約を押さえておく必要があります。

 

海面上昇や気候変動に関する問題

地球温暖化が起因する様々な問題の中でも、気候変動や海面上昇は、温暖化防止による低炭素社会の実現と並行して個別で対応しなければならない重要な派生問題です。

特に海沿いの地域では、海面上昇による街の水没など深刻な問題が発生する可能性があるため、護岸工事や海水をくみ上げるシステムなど、多くの技術課題が発生します。

気候変動に関しては、農業分野での気温上昇や干ばつ被害などへの対応などで問題が出題される可能性があります。

 

技術士試験に環境問題に関する問題が出題されやすいということは、国や政府が技術士に環境に関する問題の解決を期待しているとも言い換えることができます。

技術士の部門紹介:衛生工学部門

2018年11月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 44

技術士 衛生工学部門の概要

空調機の設置や台数などの検討する建築設備の設計分野では、快適なビル環境の構築や産業廃棄物の処理に関する分野での専門家となっています。

ビルの空調も適当に置かれているわけでなく、熱源などを考慮し、適正な台数が設置されています。

また、河川や大気にビルなどからの有害物質が放出されないよう考慮し環境を考えた設計としなければなりません。

技術士衛生工学部門ではそんな建築設計における設備構築にかんする専門分野があります。

大気汚染を防止する大気管理、水環境を守る水質管理、産業廃棄物を管理する廃棄物管理、建築設備設計として活躍できる空気調和、建築環境などの分野があります。

 

技術士 衛生工学部門取得後の活躍

ビル建設を行う建築事務所や、大気汚染や水質汚染の状態を管理する環境コンサル会社などが主な活躍できるフィールドとなります。

また、空調メーカーや産業廃棄物処理業者などでも技術士の専門分野としての資格を活かすことが可能と言えるでしょう。

 

技術士 衛生工学部門の問題点

専門分野としての比率が廃棄物管理と空気調和、建築環境に偏っており、水質管理と大気管理については、受験者数が少ない傾向にあります。

また、ビルの建設やメンテナンスでも、建築士の知名度や権限も強く、空気調和の分野で行う空調設計なども建築設備士などの別資格の存在が大きく受験動機をそぐことになっております。

技術士がその道の専門家ということは疑いのないものではありますが、建築業界では他の資格の法的な立場や権限、知名度も上位となっているのが現状です。

廃棄物の最終処分場も多くは地方自治体などで運営されており、廃棄物の管理に技術士資格が必ず必要というわけではないということが受験者数の伸びない根本的な原因となっています。

しかし、技術士を受けることで建築分野やリサイクル分野の専門知識が身に着きますので是非とも受験しましょう。

 

複数部門の技術士を目指そう

2017年11月30日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 42

技術士倫理綱領には、次のように書かれています。

「有能性の重視
 3.技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。」

自分の技術部門を超えた業務は行ってはならないということです。

例えば、「発電機の発電効率を向上させる」という課題に対して、
機械部門の技術士では、機械的な観点からしか解決案を出せないし、
また、電気電子部門の技術士では、電気的な観点からしか解決案を
出せないということになります。

しかし、機械部門と電気電子部門の両方持った技術士であれば、どちらの観点からでも
アプローチできますし、どちらがより効果的かの評価もできます。

また、機械的な方法と電気的な方法を合わせた提案ができます。


マネジメントの部門である総合技術監理部門を取得することも重要だとは
思いますが、複数の一般部門を持つ技術士の方が顧客からのニーズに応える
ことができるということもあると思います。

再来年度からの第二次試験制度の変更は総合技術監理部門以外の一般部門
だけですので、総合技術監理部門か2部門目、3部門目の一般部門のどちらを
受験しようか迷われている方は、一般部門を受験されることを強くお勧めします。

多くの方が、一般部門を取得し、その一般部門を専門科目とする総合技術監理部門を
取得することがゴールであると思われているようですが、ぜひとも、一般部門の2部門目、
3部門目にチャレンジしてみて下さい。

継続研鑽は技術士の責務です。

私も3部門目に挑戦したいと思います。

一緒に頑張りましょう。

記述式問題の対応―暗記も大事

2019年03月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 42

記述式問題をうまく書くために、事前に精度の高い想定問題と、その解答案を作成して、暗記してしまうのが効果的な方法の一つです。

 

制限時間の範囲内で、合格レベルの答案を作成するには、あらかじめパターン化された答案を思い出して書く方法が有効だからです。

 

たとえば、選択問題Ⅱ-1の想定問題作成に関しては、1つのキーワードに対して、以下の3項目の内容を、事前に用意してみてはいかがでしょうか。

 

①基礎専門知識
②課題と問題点および解決策
③期待される効果とリスク

 

そして、1つのキーワードに対し、1枚のキーワード解説シート(キーワード集)を作成するのです。このシートは本番の論文試験用紙600字詰原稿用紙でつくっておくと便利で、上記3項目の内容を記述しておきます。

 

実際の試験で、「〇〇について知るところを述べよ。」と出題された場合、①基礎専門知識からの知識を解答に記述します。

 

また、「○○の問題点を論ぜよ。」「〇〇の課題を抽出せよ。」「〇〇の課題と解決策を提示せよ。」等と出題された場合は、②問題点及び課題と解決策の部分を記述します。

 

同様に「○○について期待される効果とリスクについて論ぜよ。」「〇〇について将来動向について論ぜよ。」の場合は、③期待される効果とリスクの部分を記述します。

 

場合によっては複数の知識を引っ張り出して解答を記述するのです。

 

つまり、キーワード2つの問題ではキーワード解説シート2題、3つの場合はキーワード解説シート3題から知識を引き出して解答を記述します。

 

このキーワード解説シートをたくさん準備しておけば、筆記試験の時に困ることが少なくなります。

このキーワード解説シートは、多いにこしたことはないのは当然ですが、150~200個ほど作っておくと安心できます。

受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その2)

2017年03月13日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 41

前回に引き続き、勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点をアドバイスしたいと思います。

 

1つ目の注意点として、「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」という表現を入れ込みましょう、ということを書きました。

 

2つ目の注意点は、「仕事の特徴がわかるような記述」を心掛けましょう、ということです。

 

業務経歴は、受験要件を満たしているかを確認する事務的な資料でもありますが、大切なのは口頭試験の参考資料となるという点です。

筆記試験に合格したら口頭試験を受けるわけですが、試験官は業務経歴の業務内容の記載事項を見て、「この受験生はこういうキャリアを積んできたんだな」と情報を得たいはずです。

 

その時に、例えば

道路構造物の設計

コンクリート構造物の強度分析

という感じで、具体的な仕事の中身がわからない記述があったら、試験官はどのように思うでしょうか。

1つ目の注意点で書いた点はクリアしていますから、事務的には経歴としてカウントされるのは間違いありません。

しかし「技術士にふさわしい」業務なのかどうか、皆目見当がつきませんから、おそらく試験官は口頭試験で仕事の内容を逐一質問するのではないでしょうか。

 

口頭試験は原則20分間です。しっかりと受験申込段階で書いておけば受ける必要がない質問で時間を使うのは、大変に不利なことです。

 

例えば道路構造物の設計をしたのであれば、どのような構造物なのか、どのような道路種類だったのか、周辺状況はどのような所だったのか、技術的に課題となったことはどのようなことだったのか、等がイメージできるような記述をすることが大切です。

 

以上、2回に渡って「業務内容」をテーマに注意点を述べました。

事務的に問題ないのは当然として、口頭試験を意識して「技術士らしさ」が伝わるような書き方を心掛けましょう。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

1800字論文の基本構成

2017年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 41

3枚モノ(1800字論文)の攻略は、大切です。

課題解決能力をいちばん試せるのが、この3枚モノだからです。

 

口頭試験でも、筆記答案について問われることがあります。


3枚モノの基本構成は、つぎの3パターンです。
口頭試験の前にも、7月に書いた筆記答案を見直し、準備しておくと安心できます。

 

パターン1
1.背景
2.課題と問題点
3.対応策
4.期待される効果

 

パターン2
1.背景・課題
2.問題点
3.対応策
4.期待される効果と想定されるリスク

 

パターン3
1.背景・課題
2.問題点・対応策
3.期待される効果
4.想定されるリスクとその低減策

 

各用語の説明を以下にします。

『背景』とは、現状にある困りごとのことです。
現状にある「問題」をあぶりだします。
問題とは、「現状とあるべき姿の差」と定義されています。
式で表すと、「問題=あるべき姿(目標値)-現状」です。

 

『課題』とは、達成すべき目標のことです。
問題と課題はまったく違います。
問題は、必ずネガティブな表現となります。
課題は、必ずポジティブな表現となります。目標なのですから。

 

『問題点』とは、技術的障壁であり、難所であり、それが解決されれば一気に課題解決・目標達成できるボトルネックのことです。
壁にぶちあたったというときの「壁」のことです。
「問題<点>」は、ちいさな「点」です。
「問題<点>」は、「現状とあるべき姿の差」の「問題」とは、まったく違います。
この問題点を、いかに的確に見抜くかが、技術士業務での知性の見せ所です。

 

『対応策』は、問題点を克服するための技術的解決法のことです。
難所を乗り越える方法です。
壁をぶち破る方法です。
対応策は3つ程度提示して、その中から、最適な対応策を選択します。


ここは、論理的思考力があることを見せるところです。
つまり、思いつきで対応策と選択をしたのではないことを示します。
前提条件や制約条件を示し、何に着目して、最適解を導き出したかを表現します。

 

『期待される効果』は、対応策を講じた際に、想定されるプラスの効果のことです。
『リスク』は、対応策を講じた際に、想定されるマイナスの効果のことです。

 

『リスクの低減策」とは、想定されるマイナスの事象に対する対応策のことです。
リスクは、まだ生じていない課題と言えます。

技術士倫理を考える 渋谷温泉施設爆発事故(2007年)

2018年03月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 41

施設の設計には、様々な危険性を検討してその対策を行わなければなりません。

特に爆発性のガスが噴出と同時に発生する温泉施設では、対策を怠るととんでもない事故につながってしまうという事例を紹介いたします。

 

2007年に開業した渋谷区の温泉施設において、温泉が湧き出ると同時に出てしまうメタンガスが施設内に溜まってしまい、あるタイミングで引火し爆発し死傷者が出てしまったという事故がありました。

爆発の規模はすさまじく、建物の壁が全て吹き飛ばされ、骨組みだけになってしまうというほどの威力でした。

 

この爆発事故の原因が、メタンガス除去装置が結露によりガスが抜けなくなってしまったというものでした。そのためガスが施設内に溜まってしまい爆発を引き起こしたというものでした。

問題は、その可能性を施設設計時に知っていながら、保守の必要性を伝えなかった施設設計者に最高裁で有罪判決が出たという事です。

 

技術士を目指す方々の中にも、設計業務を行っている人が多いと思いますが、自分の業務が原因で死亡事故が起きてしまうと逮捕される可能性があるということを十分に認識した方がよいということです。

設計業務は常にコストを抑え、利益を出さなければならないという経営側の要求と、安全安心高品質のものを作らなければならないという、相反する要求に対してどちらにもよく映るような答えを出さなければならないという状況がよく出てきます。

つい、利益を出す経営側の顔色をうかがって、安全を度外視してしまうことがありますが、これが大問題になってしまうということが、約10年前という最近でも起こってしまっていると言えます。

いくら技術が進んでも、安全と利益を比較すれば安全を取らなければならないという当たり前のことがなかなかできないと言えます。

 

この事故が発生した後も、ガス除去装置の運用をめぐって、施設設計、施工を行った会社と施設管理会社と施設のオーナー会社との間で責任のなすりつけ合いがあったということもあり、事故の心象を悪くしています。

結局この事故が原因で、施設のオーナー企業は温泉施設運営事業から撤退しています。

技術士試験に向けて休日の充実した過ごし方を考えてみよう

2018年03月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師 / 閲覧数(月間): 41

突然の自由時間ができたとき、あなたは充実した休みを過ごせていますか? ここでは、祝日や休日などの休み時間をどう使うか、お薦めの方法を紹介していきます。
アメリカの情報サイト「FAST COMPANY」で、6つの余暇の過ごし方が紹介されており、技術士試験に向けて勉強をしているときの考え方にも有益です。エッセンスを確認していきましょう。
 

  1. 毎日のルーティンを見直す
  2. 通常通りの営業日として過ごす
  3. 仕事に一切手をつけず思い切り休む
  4. カレンダーのやり残していたタスクを処理する
  5. たくさんの人とコミュニケーションをとる
  6. 手をつけられていないタスクがあったらその理由について考える


とくに重要なのは、最初の3つです。仕事と勉強で忙しい毎日を過ごしていると、日々の振り返りはどうしても手をつけられなくなってきます。勉強方が効率的であるかどうか、勉強の計画はきちんと行えているかどうかなど、日々を振り返る時間に充てましょう。

2つ目のいつもと同じ一日として過ごすという考え方も大切です。しかし、仕事が休みであるならば、仕事の時間をそのまま勉強にあてることもできます。休みの日には気が緩んでしまい、勉強するペースも遅くなってしまいがちですが、いつもと同じ1日として扱うことで集中力が増します。

最後に、仕事に当てをつけず思い切り休むということです。仕事と勉強を頑張りすぎてしまい、中には燃え尽きてしまう人もいるでしょう。義務感が強くなりすぎて、勉強に移動して持ち込めないというタイミングがやってくるかもしれません。落ち込んでしまったり、気分が乗らなくなってしまっては最終的な目的である、技術士試験合格には手が届きません。思い切って休みを入れることで、気分転換ができます。リフレッシュしてから再スタートしましょう。

技術士の部門紹介:生物工学部門

2019年03月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 41

技術士 生物工学部門の概要

日本酒や焼酎や漬物など、微生物による発酵を利用した食品は多く生産されています。

酒類や漬物などは和食として海外でも高品質な食材として輸出されるケースも増えています。

また、下水処理などでも浄化槽に微生物を投入して汚れを分解させるような技術も確立しており、実際に多くの下水処理場で微生物による浄化槽が導入されています。

食品の発酵を分析し、食品生産の効率化を行ったり、長持ちさせるための措置を講じたりする食品生産の技術者や微生物を用いた環境浄化を行う技術者のための部門が技術士環境部門です。

専門分野は遺伝子に関する内容を問う細胞遺伝子工学、生物を使った応用分野を問う生物化学工学、生物を使った環境関連の内容を問う生物環境工学の三分野です。

 

技術士 生物工学部門取得後の活躍

発酵を利用した食品メーカなどの生物関連のスペシャリストとして働くことができます。

生物を利用した環境浄化に関する企業などにも需要があります。

また、求人数は少ないですが、生物関連の研究所などでも技術者として働くこともできる道があります。

 

技術士 生物工学部門の問題点

技術士生物工学部門の問題点は、受験者数の少なさにあります。

受験者数は50人以下の年もあり、技術士の専門分野の中でも少ない部類に入ります。

また、生物関連の資格を取得するというよりは、博士号を取得する人の割合が多く、研究分野としてまだまだ未知の部分が多いものとなります。

試験の内容も医師や看護師などの分野とも重複するような部分もあり、医療系の資格として取得するにはその先の働き口がないという非常に中途半端な印象を受けます。

食品メーカなどでも、特に技術士がなければ仕事に従事できないということではないということも、受験者数が増えない要因となっています。

技術部門の受験者数は、今後の統廃合の動きにも大きく関わってきますので、注意してみておく必要があります。受けたい技術部門がなくなるということもあるかもしれません。

口頭試験で気を付けることは

2016年11月13日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 40

今月から口頭試験が始まります。

口頭試験が不合格になった方のパターンを分類すると、次の5つくらいに分けられると思います。

 

(1)コミュニケーションの失敗

 極度の緊張等で、試験官と会話が成立しなかった。準備不足で、質問に対して答えることができなかった。

(2)科目違いと見なされる(経験不足と判断される)

 例えば建設部門の土質及び基礎で受験しているのに、受験願書の経歴のほとんどが道路の内容になっている等、選択科目の経験が十分でないと判断された。

(3)技術士にふさわしい仕事をしていないと見なされる(応用能力不足と判断される)

 受験願書の経歴や小論文がアッサリし過ぎていたので色々と質問をされたが、十分に答えることができず応用能力が足りないと判断された。

(4)倫理観に問題があると見なされる

 試験官と口論になる、法やモラルを軽んじる回答をする等、倫理的に問題があると判断された。

(5)技術士法を理解していないと見なされる

 ほぼ確実に質問される「3義務2責務」を答えることができず、技術士制度を理解していないと判断された。

 

さて、こういう失敗を避けるためには以下のようなことが大切です。

 

(1)については、模擬口頭試験を繰り返して、十分に準備したという自信を持つことが大切です。

(2)と(3)については、受験願書の内容が大きく影響します。提出してしまったものは仕方ありませんから、短い試験時間中に納得してもらえるように準備しましょう。

(4)については、常日頃の心掛けでしょうか…。にわか仕込みでは駄目ですね。

(5)については、1日に数十回も暗唱すれば覚えることができるはずです。語呂合わせも有効です。

 

口頭試験まで、最大限の努力をして挑んでください。

口頭試験の「3義務2責務」の質問に上手に答える一案

2017年09月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 40

技術士に求められる倫理には「3つの義務」と「2つの責務」があります。

 

3義務とは、「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「名称表示」の義務です。

2責務とは、「公益確保」と「資質向上」の責務である。

 

これは、よどみなく言える必要があります。

ですから、覚えることになります。

 

問題となるのは、変化球の質問がきたときに、しっかりと反応できるかです。

例えば、3義務2責務の話をしているときに、つぎのような抽象的な問いが来たときにです。

 

試験官「それじゃ、××海岸の防波堤工事を行うときに、技術士として重要に思うことは?」

 

このとき、

① まず、法律の大前提をいう。

② つぎに、今回のケースについて、述べる。

③ ①と②から、自分の考えを述べる。

といった三段論法をとってみればどうでしょうか。

 

これであれば、①で、3義務2責務のうち、どれか1つを論点にしたテーマに変換できるからです。

 

具体的には、つぎのような回答ができます。

 

受験生「はい。

① 技術士の責務として、『公益確保の責務』があります。

② ××海岸の防波堤工事は、住民の生命を守ることを目的としています。一方で、工事により野生動植物の生息地が損なわれる可能性もあります。

③ したがって、公益性がもっとも高まるのはどれかを意識して、複数の工法を検討することが重要と思います。」

 

さて、「公益」とはどういうことでしょうか。「生命の安全」と「環境の保全」と捉えておけば良いでしょう。この2つはトレードオフになることもあるでしょうし、両立し得るときもあります。時代によっても、変わります。

2022年08月 2022年10月
2025年 発注者支援業務 求人 新建設コンサルタント株式会社 採用情報
広告 nc-c.jp
【急募】国土交通省の発注者支援業務を行う技術者を募集しております。
正社員(2025年20名)、550万円~、基本的に土日祝祭日は休日となります。