2017年08月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
ここまで、技術士2次試験の口頭試験での臨機応変な対応を迫られた場合に、冷静な判断をするにどのような鍛え方があるのかを書いてきました。
それらの内容から、口頭試験にはどのようなものが必要なのかを改めて振り返ってみます。
事前に模範解答などを確認する
口頭試験対策として、模範解答を確認することは常識です。こういう質問に対して、どのように回答をするのかを細かく想定してから試験に臨むことは、他の資格試験にとっても同じです。
ただし、本番の試験では、どのような質問が飛んでくるのかがわかりません。これが分かっていれば、試験ではないということは言うまでもありません。
今の自分を客観的に見る
ここからがトンデモ学習法で解説した部分です。どのような試験でもそうですが、どれだけ勉強をして試験に臨んでも、自分のやっていなかった部分が多く出たり、想定以外の質問があった場合でも、自分は今までやってきたこと以上の実力を発揮することはできないということを認識する必要があります。
こうした部分から、気持ちの余裕をもって、実力を十分に発揮し、それでも不合格であった場合、それは現在の自分にとってまだ合格の域に達していないという覚悟を持つことが必要です。
試験に協力してくれた人のことは考えない
技術士は一人で取る資格ではありません。指導する技術士や二次試験の模擬面接に関わった人など、他の試験と比較して、一人でこつこつと行うというより、周りの協力をもって試験に臨みます。
人によっては不合格であれば、こうした人たちに顔向けができないと考える人もいるのではないかと思います。
しかし、こうしたことを考え出すと、試験本番でのプレッシャーがかかり、実力を十分には発揮することができません。
試験を受ける → 不合格であっても、その時の実力が足りなかった
と単純化して考えましょう。他の人のことを考えると、いろいろなことを考えてしまいます。
合格した後に感謝の言葉を伝えましょう。
技術士試験は難関である故に様々なプレッシャーを感じる人も多いでしょう。
それを乗り越えてこその技術士です。
2017年08月31日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験のために、準備を入念にされることをお勧めします。
入念に準備された、口頭試験は、雑談のように、和気あいあいと進みます。
受験申込票を、受験対策会社に添削してもらった受験者は、十中八九、合格できるでしょう。
5つの業務経歴と、業務詳細が、採点官が求めるものに仕上がっているためです。
例えば、技術士に相応しい課題設定ができているか、問題点の絞り込みができているか、が明記されていることでしょう。
また、筋道だてて導き出された解決策が示されているでしょう。
そうすると、採点官は、「この受験生は経験豊富で、技術士に相応しい実務経験を持っているな」と思います。
そして、自分の評価に間違いがないか、ほんとうにこの受験生がやった業務なのか、を確かめるやさしい質問をします。
Q.この業務は何人でやったのですか?
Q.この業務は大学院での研究テーマと違いますね。それは苦労したでしょう?
Q.一番苦労したのは、どんなこと?
Q.関係者をまとめるのはたいへんだったでしょう。言うことを聞かない人もいるだろうし(笑)。
Q.学会は入っているの?何か学会に入って、業務でやったことを発表すると良いですよ。
口頭試験の講座で準備した想定問答集にない、なんだかよくわからない「世間話」が多くなってくれば、あなたが文句なしの合格圏にいるからかもしれません。
合格確実圏内に入れば、業務詳細の小論文も、丁寧に復元をしてメンテナンスをした筆記試験論文も、100個ほどつくった想定問答集も、拍子抜けするほど使わずに済むことが多いのです。
しかし、合格確実圏内に入っている人は、これらの口頭試験の準備を入念にしています。
口頭試験が終わって、「これは、受かったな」、そして「口頭試験は、意外とあっけなかったな亅と思えるように、しつこいくらいに準備をされてください。
2017年09月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士制度改革によって、技術士資格の資質向上を目的としています。
そのため、国際的に競争力のある資格とすることを目指していくとも技術士制度改革の提言で述べられています。
技術士資格の資質向上ということは、より優秀な人材に技術士となってもらう必要があります。
そのためには、技術士となれる人の最低基準点を引き上げるも必然的に議論に上がってきます。
それは二次試験の難易度上昇も検討される内容となります。
一つの例としては、技術士二次試験の必須科目が現在は択一式の設問であったものが、記述式の設問となります。
選択科目は今まで同様に記述式の設問となるということになります。
これは、必須科目で点数を取るために、選択問題を勉強してきた人にとっては、勉強のし直しを行わなければならない非常に痛い変更です。
国際競争力の強化など、技術士の抱える課題を解決するために難易度を上げるために支援の設問方法を変えると、合格できない人が急増するのではという懸念もあります。
特に現在、仕事での必要性が唯一あると言っても過言ではない建設部門の受験者にとっては、この変更は絶対に押さえておかなければならない変更ポイントではないかと考えられます。
現在、技術士制度改革は、議論をされている最中です。国際競争力もいいですが、国内向けの仕事しかしていないから、何としてでも技術士が欲しいと思っている人にとっては、この難易度のアップは大ヒンシュクといってもいいかもしれません。
過去にも技術士は、こうした制度改革を何回も繰り返してきたという経緯があり、ベテランの受験者にとっては日常茶飯事なのかもしれません。
受験制度が変わる可能性があるとアナウンスがある場合は、いつ変更になるのかを、技術士会や文部科学省などのホームページを活用して情報を取得するようにしましょう。
こうした心掛けは、実際に技術士を取得した後も情報収集し、今後の行動を考えるということなどでも役立つのではないでしょうか?
2017年09月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
体を動かさないで、仕事と勉強だけしていれば十分だと考えていませんか?
運動をしないと大きな病気や、認知症などの脳のトラブルにつながる場合があります。
"Journal of Applied Physiology"(邦題で『応用生理学ジャーナル』)にミズーリ大学のフランク・W・ブース博士たちが発表した、ある研究結果があります。その研究結果では、運動しないことで、たくさんの病気にかかるということが発表されています。たとえば、心不全や高血圧、脳卒中や前立腺ガン、膵臓ガン、関節リウマチなど、20以上の病気が紹介されており、そのすべてに直結する原因として、運動不足が原因とされています。
ほとんどの人が「運動が健康のために大切だ」ということは知っているでしょう。しかし、運動不足による病気のリスクを、病名をあげて指摘しているケースはあまり多くありません。実際、運動をしないのが当たり前となっている人の方が多いはずですし、お腹が少し出てきたから「メタボ体型になってきたな」と見た目を気にする程度でしょう。ですが、運動不足は小太りになるだけではなく、死に直結する大きな病気と関係していることを知っておくべきです。
また、運動不足によって引き起こされる病気は、内臓疾患や心疾患だけではありません。脳の機能も衰えます。冒頭で紹介した研究結果で、ブース博士は運動不足が認知機能の低下につながると言及しています。つまり、認知症やアルツハイマーの原因は運動不足によるものだと考えられます。もちろん、運動不足意外にも、食事や睡眠などの生活習慣全体を見ることが大切です。ですが、運動をするだけで、病気や脳のトラブルを防ぐことができるわけですから、積極的に体を動かした方がよいでしょう。
実際のところ、ブース博士の研究では、運動することでアルツハイマーの症状が改善するとわかっています。技術士試験の勉強をしている場合でも、同じことが言えます。運動することで、脳が健康的になり、記憶力が向上する。この研究結果を利用しない手はありません。少しずつでもよいので、運動を取り入れてみましょう。
2017年10月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
前回は、先延ばしグセが引き起こす危険について紹介しました。今回からは、先延ばしする習慣を防ぐための、具体的な方法について紹介していきます。
今回、覚えておいてほしいことは、「小さな成功体験を積むことが大切だ」という考え方です。すぐに取りかかれる小さな課題、もしくは、興味が持てる課題から取り組みます。これは、脳科学の池谷裕二教授も、著書のなかで、サルが複雑な行動を身につけるプロセスを例に、小さな課題から取り組むことの大切さを述べています。例として紹介されている実験では、「遠い場所にあるエサを、長い枝を使って取る」という課題を覚えさせます。まず、サルには、適切な枝の選び方を教えます。「枝の選び方」といっても、短い枝よりも、長い枝の方が、遠くにあるエサをとれるという程度のことです。
小さなステップから初めて、成功体験を積むことで、自信がついてきます。「成功体験を積む」ということに関しては、ネガティブな側面もあり、たとえば、将棋棋士の羽生善治さんは、「過去の成功体験や失敗体験が足かせとなり、あたらしいことにチャレンジできなくなる」という趣旨の内容を著書のなかで語っています。ですので、成功体験に依存過ぎることは危険ですが、先延ばしの習慣がある場合は、まず課題に取り組み、課題をこなし、自信をつけることが大切です。自信をつけるために、取りかかりやすいことから、一つずつ終わらせていきましょう。
「成功体験を積む」と聞くと、ポジティブ自己啓発のような「自分にはできるんだ」と無理に言い聞かせる印象を持つ人もいるでしょう。ですが、現実に目を背けて、「自分にはできる」と思い込むと、プレッシャーになり、良い結果を招かない場合もあります。小さなステップからでかまわないので、課題を少しずつ終わらせる習慣をつけていきましょう。
2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
前回に引き続き、口頭試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。
第2回は、「業務内容の詳細の見直し」についてです。
★業務内容の詳細の見直し
このサイトをご覧の方は、皆さんいろんなところから口答試験の情報を入手していて、受験申込の時に提出した「業務内容の詳細」について説明させられることはご存知のことと思います。
しかし、初めて二次試験を受ける方の中には、受験申込時に、口頭試験のことまで考えて書かなかったという方も居られるのではないでしょうか。私が初めて二次試験を受けた時もそうでした。
口頭試験では、「自分は技術士としてふさわしい業務を行ってきた」ということをアピールしなければなりません。
では、「技術士としてふさわしい業務」とはどういうことでしょうか。
「技術士」は国家資格なので、その答えは、法律、つまり、技術士の資格について定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士としてふさわしい業務」とは、第一条、第二条の条文より、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務であり、科学技術の向上と国民経済の発展に資するもの」ということになろうかと思います。
受験申込の際に作成した「業務内容の詳細」に、このような観点が抜けていれば、口頭試験の際に、それを補うような説明をする必要があります。
「業務内容の詳細」に書いたことは変えずに、「技術士としてふさわしい業務」であることをアピールできるような説明ができるようにしておいて下さい。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
「口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回) 説明した業務の振り返り」、もご参照下さい。
<ご参考>
技術士法
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
2017年11月17日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
口頭試験の準備は順調に進んでいますでしょうか。
いよいよ、来週金曜日11月24日から始まります。
「想定質問の作成」、「想定質問に対する回答原稿の作成」をされていることと思いますが、回答原稿は、
大きな声に出して読んでみて下さい。
黙読したり、小声でぶつぶつ言っている時にはそれほどおかしいと思わなかったことが、背筋を伸ばして
正しい姿勢で大きな声で読んでみると、何かしっくりいかないことがあります。
それを直すために、何回も何回も原稿を見直す必要があると思います。
模擬面接とまではいかなくても、誰かに聞いてもらうのがよいと思いますが、聞いてくれる人がいなくても、
前に試験官がいるつもりで、正しい姿勢で大きな声でしゃべる練習だけでも、十分効果があると思います。
私は、模擬面接も受けませんでしたが、毎日、昼休みとか定時後に空いた会議室で、一人でしゃべる練習をし、
毎日、原稿の見直しをして、口頭試験前には、自分で納得できる原稿に仕上げることができました。
皆さんも、ぜひ、前に試験官がいるつもりで、背筋を伸ばして、大きな声でしゃべる練習をして下さい。
努力は必ず報われます。
頑張って下さい。
追伸
筆記試験合格発表の直前に、「自分しかできないこと」を優先してするように、第1回、第2回、第3回に分けて
お勧めしましたが、もし、まだ、できていなければ今からでも遅くないので、やっておいて下さいね。
2017年11月19日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
最後の頑張り
技術士の筆記試験(二次試験)で合格した人は、技術士の登録まであと少しです。過去の実績では分野に
よっても異なるが口頭試験に概ね9割程度は合格している。しかし、これは逆に言えば1割は不合格に
なっているということだ。その1割に入らないためにはどうするか!と考えるか、合格の5割に入るには
どうするか!を考えるか、それとも合格の上位に入るか!と考えるかによって、学習の戦略は異なる。
不合格の1割に入らないための戦略
筆記試験の記述問題の評価がA/Aではなく、A/BやB/Aの方は要注意だ。特に、口頭試験では、課題解決
能力を問う問題IIIも口頭試験の試験官の面接材料として配布される。したがって、なぜ評価がBだったのか
をしっかりと反省する必要がある。技術士の資質として、「フォローする」という能力が問われている。
このため、口頭試験でのツッコミは必然的に厳しくなることを覚悟すべきだ。これに対応するには、入念
な準備をするしかない。
合格の5割に入るための戦略
要は合格者の平均像を目指すということだ。技術士のセミナーやこのAXS技術士システムの先生が指摘する
ことを真面目にきちんとマスターすることだ。現在のパターンは25年度から5年目なので、口頭試験の
傾向と対策も多くの先生が指摘する通りだ。オーソドックスな質問を50問程度は用意して、それへの回答を
用意すること。模擬面接を最低でも3回程度は実施して、想定問答の見直しをすること。忙しい日常の中で
も、時間を捻出して、頑張れば、合格の5割には入れるだろう。
合格の上位に入るための戦略
記述問題がA/Aの人は、単に合格するだけではなく、今後の後輩の規範になるような受験姿勢と受験勉強を
しっかりとしてほしい。想定問題も100個程度は用意し、模擬面接も4-5回を目指そう。もしくは、用意した
想定問答をスマホに録音して、隙間時間に何度も何度も繰り返し聴きましょう。何度も自分の問答の様子を
聞いていると、ちょっと流れが悪いなあとか、冗長だなあとか、説明がロジカルではないなあとか気づく
ことがある。ぜひ、自分自身で一人ツッコミをして、問答内容をブラッシュアップしてほしい。また、
次のようなプレゼンスキルを試してほしい。
1) 人の評価は最初の3つの印象でほぼ決まる
技術士にふさわしいと試験官に感じてもらえることが重要。身なりや行動、最初の挨拶。
受験番号や名前を述べるときが最初の勝負。試験官の方を向いて、相手の視線を感じながら
ゆっくりと明瞭に落ち着いて受験番号と名前を伝えましょう。人物評価は、最初の印象と
二回目の印象と、三回目の印象でほぼ決まるという。つまり、口頭試験前の書類による印象と
入室時の見た印象と、次の受験者が話す声の印象であなたの印象=評価はほぼ決まるのです。
2)口頭試験は加点主義
口頭試験の試験官は、筆記試験であなたの答案を見て合格と判断してくれた人です。つまり、あなたを
合格させようとしている。その期待のそう努力をすることは当然の責務です。しかし、本番の口頭試験
では、回答に困るような質問や、回答しにくい質問、質問の意味がよくわからない質問がある。
そのような時にはどうすべきでしょうか?適当に答えるのはダメです。時間の無駄だけではなく、試験官
の印象まで悪くなる。必ず質問の主旨を再確認して、相手の意図に合うように回答しましょう。
また、本当に知らないことは「すいません。その点は不勉強でよくわかりません。」「うまく説明でき
ません。この後しっかり調べて勉強します。」などと潔く降参して次の質問をお願いしましょう。
3)試験官との論争は禁物
優秀な受験者ほど、自分の知見や意見に自信を持っていることが多い。試験官が理不尽なことを言うこと
もないとは言えない。そのような時に論争するのは厳禁です。これは座談会ではないし、議論の場でも
ない。あなたは評価されている立場です。「へりくだる」必要はないし、自分の意見を曲げる必要もない
が試験官に対する攻撃は最低です。そのような場合にも、「そのような見方があるのですね。勉強になり
ました。」とか、「この件は議論の余地がないと考えていましたが、そのような解決法もあると気づく
ことができました。ご指摘ありがとうございます。」など、要は相手の立場を理解し、試験官の意見を
尊重する姿勢を崩さないことが肝要です。
4)PREP
プレゼンテーションのスキルの一つにPREP法がある。このPREP法とはPoint、Reason、Example、
Pointの4文字のイニシャルだ。つまり、まず結論を述べ、その理由を述べ、その例を示し、最後に
結論をもう一度述べる。これと真逆なのは、背景→条件→考慮事項→理由→(最後に)結論。公務員が
陥りやすいパターンだ。口頭試験では時間の制限がある。PREP法でまず結論を述べたら、試験官の顔を
見て、「理由を詳しく説明した方がいいですか?」「この内容で詳しく説明してよろしいでしょうか?」
とか聞いてから次に進むのがお勧めだ。試験官によっては、PREPの最初のPで「次の質問に移ります」
と言ってくれることがある。その場合にはPREPの最初のPだけで回答になっているので、貴重な時間の
節約以上に加点を繰り返せるという効果がある。
5)イメージとロジックで人は納得する
人は物事をイメージして、ロジックを理解できたときに納得する。これは人間の脳が左脳と右脳に
分かれていることに起因する。これは、口頭試験の特に小論文(詳細業務)の説明のときに意識すべき
だ。つまり、例えば「橋梁」の改善を説明するなら、どんな橋かを試験官にイメージしてもらうことが
先決だ。幅員10mの橋なのか、100mの橋か、それとももっと巨大な橋なのか。どんな橋なのかの
イメージがずれていたらこれは悲劇だ。何を説明しても質疑が食い違ってしまう。手振りをまじえなが
試験官との間で同じイメージを共有できたら、次は冷静に端的にロジックを説明する。課題は3点です。
目的はこれです。解決策は3つありますが、私はA案が最適と判断した。その理由は3つあります。この
ようにマジックナンバー(=3)をうまく活用しながら説明すると、人は納得した気になるものです。
6)沈黙を恐れない
口頭試験で最悪なのは試験官の質問に対して回答できずに無言の時間が続くことだ。これは時間の無駄
だけではなく、印象も悪くなるので最低の対応だ。分からなければ、「すいません。勉強不足です。
また、勉強します。」等でなんとか切り抜けよう。口頭試験は加点主義なので、わからないことを
わからないと回答しても何も減点されません。場合によっては潔ぎ良い態度として好感される可能性
さえある。そのような受動的な沈黙は避ける必要があるが、能動的な沈黙(=間)を使えれば、プレゼンの
上級者だ。つまり、試験官の質問に対して、先のPREPの最初のPを説明する。そのあと、わずか1秒の
沈黙、つまり間をおく。そして、その1秒間の試験官の反応を見極めて、PREPの理由に続くのか、
それとも、先に行ったように「続けてよろしいでしょうか?」と試験官とキャッチボールをするのか、
その後のプレゼンを微妙に起動修正させる。大切なことは話すことではなく、理解してもらうことだ。
そのためには、間をおくことがとても有効だ。
口頭試験の目的は合格することだ。そのためには、不合格の1割に入らないという戦略でも、合格者の5割、
つまり平均的な合格者の戦略でもいいと思う。しかし、本当に合格して、技術士として活躍したいと考えるの
であれば、合格の上位者を目指して欲しいと思う。技術士試験に合格するのはゴールではなく、スタートだ。
技術士として活躍するには、物を書いたり、講演で話をしたり、経営者の相談に乗ったりすることがある。
そのようなことに対応できる能力を有するのかどうかを試されているのが試験だが、同時にそのような能力を
伸ばすチャンスでもある。単に合格するのではなく、上位者での合格を是非目指して欲しい。
サッカーに例えて言えば、1点差で勝利するのではなく、2点差で勝利を確実にするのではなく、3点差を
つけて、圧倒的な勝利を目指して欲しいと思います。そうすることで、相手に1点を取られても、2点を
取られても、勝利=合格できると確信します。
最後の一踏ん張りです。頑張ってください。
以上
2017年12月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
十分に眠る時間がなくて睡眠不足になっていませんか?いつもの仕事だけでも忙しいのに、技術士試験にむけて勉強までしていたら、とても睡眠時間は足りませんよね。
睡眠不足で悩んでいる人の解決策は簡単です。それは、睡眠時間を増やすこと。「忙しくてこれ以上、睡眠時間をつくれないから困っているんです」という人もいるでしょう。その場合は、日常生活の不要なものを削ることからはじめてみましょう。
私たちの生活は、細かく観察すると細かい不要な時間がたくさんはさまっています。余暇の時間は心とからだにゆとりを持たせるためには大切ですが、ムダに時間をつかっているという人がほとんどです。過剰なSNSの利用、気づけば起動しているスマホゲーム、「付き合いだから」と理由をつけて飲み会でぐだぐだする。
勉強しすぎた脳をリフレッシュするために休憩をはさむのはかまいませんが、技術士試験の合格にむけてがんばっているのですから、時間は有効に活用したいものです。「この時間は本当に必要なのか?」と自分に問いかけながら、不要な時間はカットしていきましょう。
必要ない時間を減らそうとするけれど、どうしてもうまくいかないということもあるはずです。とくにSNSやスマホゲームなど、日常にあるのが当たり前になってしまっているものを取り除くことは難しいです。そこで、やめることToDoリストを活用してみましょう。技術士試験に集中するために削るべき項目を紙に書き出していきます。たとえば、「Twitterは1日5回までしか起動しない」といった具体的な数字も入れてToDoリストを作ってみましょう。
ムダな時間を少しずつ削って、貴重な睡眠時間を増やしていきましょう。そうすれば、睡眠不足の症状を改善することができます。
2017年12月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
試験などでは記憶力が大事ですが、それだけではなかなか太刀打ちができないのが技術士試験です。
大学などの期末試験などのことを思い出していただければ良く分かると思うのですが、公式や法則などを一語一句暗唱した記憶というのは試験が終わると全くと言っていいほど思い出せなくなってしまう経験はなかったでしょうか?
試験は乗り切るためのものと考えればそれも一つの方法ではありますが、試験をパスしたら全ての記憶を失ってしまうのはもったいない気がしないでしょうか?
試験の内容がこの先のどんなことに役立つかは想像もつきません。
部屋の中に物を置いた時に、どこに置いたのかを忘れてしまった経験はないでしょうか?
この場合、部屋のどこかに無意識のうちに置いてしまっているのですが、それがどこに置いたのか、を思い出せないためにどこに置いたのかを分からなくなってしまっているという状態です。
これと同じことがよく勉強でも起こります。例えばど忘れという状態です。
試験が始まって、さっきまでは覚えていたのに忘れてしまい、後で教科書を見直すと公式などは見たことがあり、何故思い出せなかったのだろうと後悔する状態です。
部屋に物を置いた場合、必ず置く場所を決めておくといったことをよくします。勉強でもこうした記憶の鍵のようなものをつけておくと、思い出しやすいでしょう。
例えば、覚えづらい公式などがあったとします。
その場合、図形などと関連付けて覚えることも必要となります。
図形やイメージは文字や数字などと比べて思い出しやすいものになります。図形を記憶の鍵として、公式を覚えるというやり方も一つの方法です。
物語を読むときに次の展開が気になるという気持ちになることが多いと思いますが、こうした気持ちも思い出す鍵として使うことができます。
一つのことを覚えたら、それに似たものから次にこうなるというように記憶を関連付けていくことで、試験問題などの一部分が出された場合に、記憶の鍵を開けるように思い出すことができるようになります。
暗記のようなものであれば、覚えることを極力少なくするといったことを考えますが、順番に思い出していく記憶の鍵を作っておけば、応用問題などの記憶と関連付けされたものを順番に引き出していく作業をすれば、忘れるという事は少なくなるかもしれません。
2017年12月26日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
来年度、初めて第二次試験を受験される方のためにアドバイスしたいと思います。
リベンジの方も、読んで頂くと「目から鱗」ということがあるかもしれません。
長文になると思いますので、何回かに分けて書きたいと思います。
技術士第二次試験は、「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」に書かれているように、
「技術部門全般にわたる専門知識」があるかどうかだけを問われる試験ではありません。
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力」があるかどうかも問われる試験です。
4月の願書提出時に、「業務内容の詳細」という720文字の小論文を提出し、
最終試験である「口頭試験」で、その小論文で書いた業務が、
「選択科目に関する専門知識、応用能力、課題解決能力を必要とする業務をしてきたかどうか」が
確認されます。
ですから、皆さんが今までにしてきた業務の中から、「技術士としてふさわしい、専門知識、応用能力、
課題解決能力を発揮できた業務」を選択する必要があります。
「技術士としてふさわしい業務」とは何でしょうか?「技術士」は国家資格ですから、「技術士」について
定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士」のエッセンスは、第一条及び第二条に集約されています。
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と
国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務
(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
つまり、「技術士としてふさわしい業務」とは、「科学技術の向上と国民経済の発展につながる、
科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、
試験、評価又はこれらに関する指導の業務」ということになると思います。
皆さんが今までやってきた業務の中で、「技術士としてふさわしい業務」として小論文を書く
プロジェクトを決めることが、技術士第二次試験のスタートです。
まずは、この正月休みに、今までしてきた業務の棚卸をして下さい。特に、その業務の中で、
皆さんは何を担当し、どんな問題が発生し、どのように解決したかを思い出して下さい。
小論文のネタになるものなので、思い出したことはメモを取っておくことをお勧めします。
その次のステップは、次回、ご紹介します。
2018年01月20日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
第1回で業務の棚卸のこと、第2回で選択科目のことについて話をさせて頂きました。
今回は、筆記試験の概要と、勉強の取り組み方について話をさせて頂きたいと思います。
筆記試験は、以下の3つのパートに分かれています。
・必須科目Ⅰ:部門全体の知識(5者択一)
・選択科目Ⅱ:選択科目に関する応用能力(600字論文×2件、1200字論文×1件)
・選択科目Ⅲ:選択科目に関する課題解決能力(1800字論文×1件)
必須科目Ⅰは、20問の内から15問を選択して解答します。15問のうち60%以上
(9問以上)正解して、はじめて選択科目Ⅱ、Ⅲの採点がされます。
必須科目Ⅰは、いわゆる「足切り」のために行われますので、ぎりぎり9問正解でも、
15問全問正解でも一緒です。選択科目ⅡとⅢの結果だけで合否が決まります。
必須科目Ⅰは、部門全体に渡って出題されます。
機械部門の場合、設計工学、材料力学、振動工学、熱力学、流体力学、制御工学など、
広い分野から出題されますので、各分野での出題数は、1~2問、多くて3問という
くらいです。
解答するのが20問中15問なので、無条件で5問捨てることができます。
9問正解でよいので、極端なことを言うと、20問中11問わからなくてもよいということです。
ですから、集中して勉強して確実に得点を取りに行く分野と、必要最小限の勉強をして
簡単な問題(過去問と類似の問題)が出た時に得点を拾う分野に分けて考えるのが
よいでしょう。
勉強を始める時点で、分野を仕分けして、それに合わせた勉強方法を考えてもらいたいと
思います。
勉強に費やすことのできる時間は無限ではありませんので、「選択と集中」で効率よく
勉強しましょう。
筆記試験まで、半年です。がんばりましょう。
2018年01月20日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士を日々勉強している皆さん。
勉強を続けることはなかなか難しいですよね。そんな時に是非とも思い出してほしい名言と逸話をいくつか紹介します。
・学問に王道なし
中学高校で習う誰もが知っている図形の問題(幾何学)に挑戦した古代ギリシャの数学者ユークリットがエジプト王に言った言葉です。
エジプト王がもっと簡単に幾何学をマスターする方法はないかと尋ねた際にユークリットが「学問に王道なし」と答えたという逸話から生まれた言葉です。
王道と言えば最近では「定番」というような意味合いで使われることもありますが、この言葉の意味は王様専用の近道という意味になります。
努力をし続けることで成し遂げられることはたくさんありますよね。ユークリットは偉大な古代の数学者ですが、そんな人であっても努力をしつづけていたと考えると、続けることがいかに大切かということが良く分かります。
・人生にマイナスはない
巨人でエースとして活躍し続けた桑田真澄の言葉です。
度重なるケガにも負けず、常に投げ続けた彼だからこそ発せられる言葉と言えるでしょう。
この言葉につながる言葉も非常に深いです。
「プラスという記号は最初に横棒(マイナス)を書いてから書きます。横棒だけではマイナスです。そこに縦棒を書くことで初めてプラスになる。マイナスはいわば、プラスへの準備期間。マイナスがあるからこそプラスがある。人生にマイナスはない」
いかがでしょうか。
とても深い言葉ですよね。ケガに泣かされ、そのシーズンは活躍できなくてもそれはプラスになるための準備期間です。
技術士試験も多くの方が不合格を経験されると思いますが、それはプラスになるための準備期間です。その期間があったからこそ、合格を勝ち取ることができるといっても過言ではありません。
・楽しんでやる苦労は、苦痛を癒すものだ。
シェークスピアの名言です。
何事も楽しんでやるということはとても重要ですよね。仕事というだけで嫌だなと感じてしまう人もいると思いますが、仕事も楽しくできれば、苦労も苦痛にならないということでしょう。
技術士試験の勉強も、やりたくないなと感じれば、苦痛になってしまいますが、楽しんでできる工夫をすればとても良い結果につながるのではないでしょうか?
2018年02月11日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士を目指す皆様へ
技術士試験の願書を出すのが4月。筆記試験と口頭試験を終えて、合格発表を受けるのが翌年の3月です。このような長期の期間で頑張るにはモチベーションをいかに維持するかが重要です。
私のオススメは、やはり同じ志を持つ仲間を作ることだと思います。同じ志を持つ人と情報共有することで受験に対する知識も高まりますし、厳しいハードルをクリアできればともに喜びあうことができます。でも、一番の効果は、やはり同じような志を持つ人が頑張っていることを感じることが自分への励みになるし、自分が頑張ることが相手への励みになる。
技術士試験は、別にトーナメント競技ではない。自分が合格するかどうかと、仲間が合格するかどうかは直接的な因果関係はありません。しかし、精神的な絆を持つことによって、自分だけではなく、仲間とともに一緒に合格を祝うことができれば最高だと思いませんか。
技術士の業務は、20の一般部門と総合技術監理部門に分かれます。それぞれに専門分野があるので、お互いの能力を尊敬し、尊重する文化があります。基本的に技術士通しは仲が良いです。
受験を決意する段階においても、勤務先の会社内で仲間がいればぜひ一緒に頑張ってほしい。もし、勤務先に受験者がいなくても、同志を見つけて、ぜひ一生の仲間かつライバルを見つけてほしいと思います。
以上
2018年03月19日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
メタ認知という言葉を知っていますか?
メタ認知とは、自分が知っていることを知ることです。言い換えると多くの人は自分が何を知らないかを知らないのです。
技術士を目指す第一歩は過去問題
過去問題に取り組む目的は自分の実力を知ることです。でも、過去問題が難しくても落ち込む必要はないのです。所詮試験は試験です。今は解けなくても、受験日の当日に解ければ良いのです。そうすれば合格です。そして、まずやるべきは、自分の能力の棚卸しです。自らの弱点をつぶさに理解することです。
勉強スケジュールを立てるのはその後
技術士にチャレンジするときには、その受験勉強のスケジュールを立てようとするかもしれない。特に、業務で工期や納期に悩まされている人はまず線表を書きたくなるかもしれない。それは決して悪いことではない。しかし、その前にまずどの技術部門をターゲットにするのか、どの科目を選択するのかをよく考えましょう。そして、自分の現在の能力レベルを確認して、最も合格しやすい部門や科目を選択しよう。
一次試験と二次試験は独立
例えば、会社から受検する部門が指定されているかもしれない。そして、一次試験を受検するときには、目標とする受検部門を選択するのが基本だが、必須ではない。例えば、自分の場合には電気電子部門での合格を求められたが、この部門の一次試験の問題を見て、これは厳しいと感じた。一方で、他の受検部門を見ると、情報部門はむずい。経営工学を見ると、知らない問題が多いが、知識問題が多いので、勉強すればなんとかなりそうだと判断した。そして、経営工学で一次試験に臨み合格して、電気電子部門は二次試験で頑張った。経営工学は一次試験だけで終わるのも中途半端なので、今回二次試験にもチャレンジして無事合格した。よかった♪
知らないことを知る
技術士試験は難関だ。でも、どの部門でも一定の傾向があり、試験パターンがある。したがって、自分の現在の実力を謙虚に理解し、知らないこと、分からないこと、できないことを知り、それを受験日までにいかにして合格レベルまで持ち上げるかを考える。そして、それを線表に落とし込む。そんなステップがオススメだし、大事だと思う。
是非頑張ってください。
2018年03月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
突然の自由時間ができたとき、あなたは充実した休みを過ごせていますか? ここでは、祝日や休日などの休み時間をどう使うか、お薦めの方法を紹介していきます。
アメリカの情報サイト「FAST COMPANY」で、6つの余暇の過ごし方が紹介されており、技術士試験に向けて勉強をしているときの考え方にも有益です。エッセンスを確認していきましょう。
とくに重要なのは、最初の3つです。仕事と勉強で忙しい毎日を過ごしていると、日々の振り返りはどうしても手をつけられなくなってきます。勉強方が効率的であるかどうか、勉強の計画はきちんと行えているかどうかなど、日々を振り返る時間に充てましょう。
2つ目のいつもと同じ一日として過ごすという考え方も大切です。しかし、仕事が休みであるならば、仕事の時間をそのまま勉強にあてることもできます。休みの日には気が緩んでしまい、勉強するペースも遅くなってしまいがちですが、いつもと同じ1日として扱うことで集中力が増します。
最後に、仕事に当てをつけず思い切り休むということです。仕事と勉強を頑張りすぎてしまい、中には燃え尽きてしまう人もいるでしょう。義務感が強くなりすぎて、勉強に移動して持ち込めないというタイミングがやってくるかもしれません。落ち込んでしまったり、気分が乗らなくなってしまっては最終的な目的である、技術士試験合格には手が届きません。思い切って休みを入れることで、気分転換ができます。リフレッシュしてから再スタートしましょう。
2018年04月28日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
選択科目II(記述問題)は時間との勝負
技術士試験が難しいと言われるのは、やはり記述式問題のせいだと思います。平成31年度からは択一問題もなくなり、二次試験の筆記試験は全て記述問題となります。その中でも、この選択科目IIは、600字の解答用紙4枚を2時間で書ききる必要があります。つまり、600字の解答用紙1枚を30分で書く必要があります。これって結構大変です。
技術ノートの活用
では、どうすれば30分で600字を書き切ることができるのか。そのためには、まず自分の専門分野で重要なキーワードを100個ほど抽出して、それぞれのキーワードの概要(特徴)と課題とその解決策などを技術ノートとして作成しましょう。自分はA4のパワーポイントに枠組みをつくってそこにネットで調べた内容をどんどん書いて行きました。だいたい、900文字相当の情報量があります。最初はこの技術ノートを見ながら、そのキーワードの概要や課題、解決策を600字の解答用紙に書くのです。最初は30分は目安でいいです。文字として、書いて行こうとすると、書きやすいものと書きにくいものがあります。書きにくいということは整理されていないということなので、どうすれば分かりやすいのか、大切な論点が抜けていないか、課題と解決がバラバラになっていないか。そんなことを気にしながら技術ノートを改定します。そして、その改定版を見ながら、また600字の解答用紙に30分で書くのです。今度は最初の時より数段書きやすくなっているでしょう。そんなことを100個のキーワードに対して繰り返していると、技術ノートのまとめ方のコツや、解答用紙への書き方のコツが見えてくるものです。3回目には、技術ノートを1分ほどよく読んだら、技術ノートは裏返しにして、本番のつもりで600字の解答用紙に手書きで書いて行きます。そして、30分経過したらストップ。そして、技術ノートを表にして、自分で自己採点します。記述のロジックは明確か、キーワードは抜けていないか。そんなことを繰り返していると30分で書ききる能力が身につきます。
2枚ものも1枚もの×2と捉える
選択科目IIでは、通常知識を問う1枚ものが2つと、応用能力を問う2枚ものが1つに解答する必要があります。でも、600字で書くテンポやコツを身につけたあなたにとっては、2枚ものの問題も課題や解決などをブレークダウンすれば良いのです。前半書くべきことと、後半書くべきことをまず整理して、前半書くべきものをさらにブレイクダウンします。設問が求めている内容に基づいて解答すべき内容の構成を考えて、それぞれに欠かせないキーワードを思い出します。そして、解答用紙には、割り当てたスペースに基づきながら、タイトルとサブタイトルを書いて行きます。そして、試験官に理解してもらえるように分かりやすい図表を書きます。
本文を書くのは最後
解答用紙にタイトルとサブタイトルと図表を書いたら、そのスケルトン(骨子)を元に、試験官に対して説明するつもりで、声を出さずに説明するのです。いわば、書く前のシミュレーションです。600字の内容を(無音)で読むのに必要な時間はわずか数分です。そして、一度無音で説明して、違和感を感じた部分があれば、その点を修正します。修正するとと言っても、まだタイトルとサブタイトルしか書いていないので、修正は簡単です。そして、これで大丈夫と思ったら、無音で説明した内容をもう一度文字として書いていくのです。実際に書く時間は、1文字1秒としても、10分ほどです。実際は、すでに、タイトルとサブタイトルと図表が書けているので、7-8分で十分でしょう。
ウォータフォール型からアジャイル型
解答用紙の最初から順番に書いて行くのが、ソフト開発のウォータフォール型だとしたら、私が提案しているのはアジャイル型です。つまり、設問の主旨に基づいて全体の構成を考える。そしてタイトルやサブタイトルとキーワードを考えて、タイトルとサブタイトルを解答用紙に書いていく。そして、理解を助けるための図表を書く。次に、無音で説明してみる。最後に、その内容を文字として書いて終わり。
アジャイル型のメリット
最大のメリットは論理を明確にしやすいこと。骨子を決めて、そこから肉付けするので、試験官も理解しやすい。また、受験者にとっても、大枠を書いて、図表を書いているうちに、忘れていたキーワードなども思い出しやすい。一度無音で説明するので、文字となる内容は他の受験生の解答よりも一段こなれたものになりやすい。つまり、合格しやすいということです。
是非頑張ってください。
2018年04月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験は、必須科目(択一式-マークシート方式)と、選択科目(記述式-論文方式)から成っています。
必須科目は、受験する部門全体から出題されます。この必須科目は、いわゆる「足切り」です。
必須科目で60点を取らないと、選択科目は採点すらしてもらえません。
また、筆記試験の合否を決めるのは選択科目の結果だけで、必須科目が100点であっても60点であっても関係ありません。
ですから、筆記試験の勉強は、必須科目を効率よく済ませ、選択科目の勉強に時間をかけたいところです。
「効率よく」と言うのは簡単ですが、実際にはどうしたら効率よく勉強できるのでしょうか。
必須科目は、20問出5題され、その中から15問に回答し、60点である9問正解したらクリアです。
つまり、無条件で5問捨てることができるのです。極端なことを言うと、9問正解したらよいだけなので
11問捨ててもよいということです。
例えば、機械部門の場合、必須科目では、「機械設計」、「材料力学」、「機械力学・制御」、「動力エネルギー」、
「熱工学」、「流体工学」、「加工・FA・産業機械」、「交通・物流・建設機械」、「ロボット」、「情報・精密機械」など
多くの分野から出題されます。
大学の機械工学科を卒業された方(私もそうですが)でも、全ての分野が得意な方は少ないのではないかと
思います。また、今、機械関係の仕事をされている方で、これら全ての分野が仕事に必要な方はほとんど
おられないと思います。
必須科目は、60点を取ることが目的ですから、全ての分野に全力を注ぐのではなく、分野によってめりはりを
つけた勉強をすればよいと思います。
必須科目は過去問と類似の問題がよく出ますので、類似の問題だけは点を取れるようにする科目と、
初見の問題でも点を取れるようにしっかり勉強する科目を仕分けして勉強するのがといと思います。
「流体力学だけは、どうしてもダメ」とか「熱力学は苦手」という方は、最初からその分野を捨ててしまうと
いうのもありまもしれません。その分、他の分野の勉強に時間をかけて下さい。
「機械部門の技術士としてどうあるべきか」ということを考えると、捨てる分野があるのはどうかと思われる
かもしれませんが、「機械部門の技術士としてふさわしい人になるためにまんべんなく勉強したので、
試験に受かりませんでした」では話になりません。
捨てた分野は、合格してから、継続研鑽で勉強し直したらよいだけの話です。
まずは、合格するために勉強して下さい。
平成31年度からは、必須科目も記述式になってしまいますので、この勉強方法が通用するのは、
今年度が最後かもしれません。ぜひ、今年度で合格を勝ち取って下さい。
2018年05月13日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
記述問題への対応能力を磨くには、技術ノートの作成と、技術ノートに基づいて600字の解答用紙に記述する練習(ドリル)が有効であることは先に述べました。しかし、これを実施するのは結構大変ですので、少し勘所(コツ)を5つほどお伝えしたいと思います。
1) 目指せ100枚の技術ノート!
・自分がチャレンジする部門や科目の過去問題にトライするといろいろなキーワードを認識すると思います。
・そして、それを説明するためにはまた別のキーワードがあったりします。
・私はもっぱらWikiを愛用し、そのWikiで引用されている資料を紐解いて理解を深めています。
・その中で実感するのは、「どんだけ知らないことが多いのか」ということです。
・孔子の「知らないことを知る」やソクラテスの「無知の知」にも通じます。
・自分の専門分野であっても知らないことが本当に沢山あることを知ることが合格への第一歩ではないかと思います。
・そのような謙虚な気持ちは技術士になっても重要だと思います。
2)点と点を結び面の知識にする!
・知らない分野のキーワードを勉強して理解したつもりでもそれは単なる「点」の知識です。
・しかし、そのキーワードに関連するキーワードを紐解いて、その点と点が多数結びつけば面の知識となります。
・そして、面の知識が充実すれば、技術士試験で何か問題が出されても、蜘蛛の巣に獲物が掛かったようなものです。
・自らが習得した面的な知識を活用して、その問題に解答することができるようになります。
・技術士試験では、自分の得意分野に問題を引き込むことも可能なのです。
3) 文字数の調整能力を磨く!
・記述問題は、文字数との戦いでもあります。長すぎてもダメだし、短すぎてもダメです。
・従って、多くのキーワードを連想できるときはできるだけ端的に記述することが有効です。
・逆に、多くのキーワードを連想できないときは丁寧な表現で文字数を埋める技術も必要です。
・例えば、短くて書くときは「AはBだ」としても、丁寧に書くなら「AはBであると言える」と使い分けます。
・書くべき内容と書くべきスペースを考慮して、端的に書くか、丁寧に書くかといった戦術を使います。
・しかし、高得点を狙うならできるだけ多くのキーワードを使い、端的に書くべきです。
4) 略語を宣言する!
・専門分野によってはカタカナの長い固有名詞や用語を使うときがありますが、これを何度も書くのは避けましょう。
・できるだけ早いタイミングで略語を宣言して、それ以降はその略語を使います。
・記述問題は、限られたスペースにどれだけ的確なキーワードを記述するかで採点される側面があることを理解しましょう。
5) 手書きの練習をしよう!
・600字の解答用紙に文字を埋めるのは結構大変です。
・PCのワードを用いてPCで編集しながら作成する方法もありますが、できれば手書きのドリルがお勧めです。
・それは書くことで思考が活性化し、論旨が整理されるためと、本番では当然手書きだからです。
・しかし、手書きに慣れていないうちは指が痛くなったりするので、ボールペンや滑らかな描きやすいペンで始めるのも良いと思います。
・最近では、消せるボールペンもあります。
・そして、黒字のペンで記載したら、赤字のペンで自己採点したり、キーワードにマルをつけて評価しましょう。
・ただし、7月になったら、やはり実際の試験で使う鉛筆やシャーペンと消しゴムと定規を用意して、これらに慣れましょう。
以上です
2018年06月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
答案添削で、A判定とB判定の基準の一つは、「問題」と「課題」が適切に使われているか、です。
これらが混同されている場合には、B判定とします。
また、課題を述べよと書かれているにもかかわらず、問題を書いている場合には、B判定とします。
問題とは、あるべき姿と現状とのギャップです。
1時間で、1000個作るべきところを、50個しか作れないのは、問題です。
課題ではありません。
課題とは、あるべき姿に到達するためにやるべきことです。
1時間で1000個作るために、生産効率を上げることが、課題です。
あるいは、効率を下げている要因を取り除くことが、課題です。
試験問題で問われるのは、ほとんどが課題です。
なぜなら、技術士試験では「課題設定能力」が問われているからです。
問題と課題の区別がはっきりわからないうちは、「課題」を「目標」と置き換えてみてください。
1000個作るべきところを、50個しかつくれないのが、目標と言うと、しっくりきません。
一方、生産効率を上げることが、目標です、というとしっくりきます。
また、効率を下げている要因を取り除くことが、目標です、というとしっくりきます。
もう一つ、問題と課題を区別するには、ネガティブな表現か、ポジティブな表現か、を見分けます。
50個しか作れないのは、ネガティブですから、やはり「問題」なのです。
一方、生産効率を上げるのは、ポジティブですから、「課題」であり「目標」なのです。
また、効率を下げている(-)要因を取り除く(-)のは、プラスになりますから、やはり「課題」であり「目標」ということになります。
問題と課題を使い分けられると、ひとつ合格に近づきます。
2018年06月06日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
自分は料理をしないけど、魚をさばく時にはまず三枚におろします。
いくら素材が素晴らしくても、料理法には手順があります。三枚おろしとは、魚のウロコを取り、頭を落とし、内臓を抜いて血などを洗った状態にします。ここまでが準備期間です。準備が整ったら包丁を使って、頭を左にして背を上に立てた状態で左になる上身(うわみ)と、右側の下身(したみ)、そして中骨の3つに分割します。
この作業が基本です。この上身や下身をさらに調理して、お刺身にしたりします。
技術士の記述問題も同じではないでしょうか?問題を読んでその答えをすぐに書き出すのは危険です。魚を三枚に降ろさないで、刺身を作ろうとするようなものです。そうではなくて、質問の意図と解答すべき構造をまず考えます。そして、それが例えば、何かの特徴点を示し、課題を示し、課題の対応法を示せとあるのであれば、それぞれに当てはめるべきキーワードを洗い出します。
適切なキーワードを思い出せたなら、解答用紙にそれぞれどの程度のスペースを割り当てるべきかを考えて、配分し、タイトルとサブタイトルを記載します。また、何か特徴的な図を描けそうならぜひ書きましょう。キーワードを並べるだけの図もありです。ここまでが料理でいう三枚におろすのレベルです。
ここまでできたら、試験官に対して説明するつもりで黙読してみましょう。試験中なので声を出せませんが、無音で説明するつもりでシミュレーションするのです。そして、この時に違和感を感じる部分があれば、修正しましょう。サブタイトルの修正もこの段階なら簡単です。
そして、一息ついたら、今頭の中で黙読した内容を一気に書きあげましょう。この段階では軌道修正はダメです。首尾一貫していることが非常に重要だし、読みやすく、理解しやすくなります。
この場合にも、例えば、最初に特徴を書いて、次に課題、最後に課題への対応を書くのであれば最も訴求すべきなのは課題への対応です。そして、その前の課題の記述内容と課題への対応の記述内容はリンクしている必要があります。なので、ここの部分に全神経を注力して書き上げるのです。最初の特徴はイントロなので、最初に割り当てた配分の半分ぐらい書いたら、メインの課題と課題への対応に進みましょう。
課題と課題への対応を書き切ったら、出題の内容と解答の内容が適合しているのかどうかを客観的に俯瞰して見ます。そして、ちょっと違うなあとか、ちょっとずれているなあとか、書き足りないなあと感じる部分はありませんか?もし、あれば、それを最初の特徴の記述に割り当てたけど、まだ残っているスペースに端的に書くのです。そうすると、全体としてバランスの整ったA解答になるのです。
ぜひトライして見てください。
2018年06月17日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
抽象度を高めることと、具体性を高めることは相反することのように見えますが、これを繰り返すことで課題の構造が明確になります。
また、汎化と特化の両方がバランスよく盛り込まれていると読者(=記述試験では試験官)は理解しやすくなる(=合格)。
記述問題において抽象度を上げるということは、タイトルやサブタイトルを的確につけるということです。
記述問題において具体性を高めるということは、このサブタイトルのもとで伝えるべきキーワードやその意味、意義、問題、課題などを示すことです。
人は、抽象的なことばかりを聞いていると漠然として訳が分からなくなります。逆に具体的なことばかりを聞いていても細かいなあと嫌になります。
このため、人に話をしたり、文章を書くときには、まず抽象的なことを言って、どういう意味だろうと読者や視聴者に考えさせ、その意味を読者の
理解のテンポに合わせて解説して行くのです。具体的な話をしたり、エピソードを加えたり、そして理解してもらったら、次のトピックに移るので
すが、注意すべきは、その時も一度抽象度を上げることで話の全体を理解しやすくなります。
この汎化と特化を繰り返す技術は、技術士の記述問題だけではなく、口頭試験でも使えるし、日常のビジネスでも、プレゼンでも使えます。
抽象度を高めるということは、その課題を俯瞰的に客観的に見ることが必要です。そして、その上で、鷹が獲物を捕獲するようにターゲットを
決めて一気に成果をあげるのです。
コンピュータの世界でもこの汎化と特化という技術はモデリング言語で活用されています。アクターを定義しますが、抽象度をあげたものを
スーパークラス、具体化したものをサブクラスと言います。例えば、小学生と中学生と高校生をまとめて学生と呼びますが、この学生という
定義がスーパークラス、小学生や中学生などがサブクラスとなります。スーパーというとオールマイティのようなニュアンスを感じますが、
英語でのスーパは上位、つまり抽象度をあげる意味です。サブというと補欠とか、予備をイメージしますが、英語では下位、つまり抽象度を
下げたものという意味です。そして、スーパークラスに対して、アクティビティを定義します。学生は勉強する。学生は学校に行くと言ったもの
です。でも、小学生と大学生では行動パターンが大きく異なるので、このような抽象化の定義は無理があるかもしれない(笑)。
技術士を目指す人は、この抽象度を上げる努力と、具体化する努力の両方をバランスよく進めて是非合格してほしいと思います。
以上
2018年07月07日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
筆記試験まであと1週間となりました。
受験される皆さん、勉強は計画通りに進みましたか。
計画通りに勉強できなかったので、受験やめようかと思っておられる方も
おられるかもしれませんが、諦めずに受験して下さい。
今更焦ってもしかたないので、現在できることをすればよいと思います。
手書きの練習を全然されていない方は、手書きの練習をして下さい。
1週間、手書きの練習をするのとしないのでは雲泥の差です。
手書きの練習は十分されている方は、ノートの見直しをメインに
1週間過ごされたらよいと思います。
この1週間に見直したところがきっと出題されます。
そう思うと、ちょっとの時間でもノートの見直しができますよね。
最後に、アドバイスを一つ...
とにかく、自信を持って回答して下さい。
あなたがどう考えて、どのような解決策を出すかが重要で、
「一般的には・・・」ということはあまり意識しなくてよいと思います。
筆記試験Ⅲの回答について口答試験で聞かれることがあります。
その時、「私はこのように考え、このような解決策を考えました」
というストーリーが言えるような回答にすればよいのです。
その解決策が一般的なものでなくても、貴方が今までの経験から
そうすべきと思う通りに書けばよいのです。
とにかく、自信を持って回答して下さい。
ご健闘をお祈り致します。
2018年07月10日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
7月16日の二次試験まで後1週間を切りましたね。ラスト1週間の注意点や前日、当日の注意点をまとめておきます。
1. ラスト1週間の注意点
これまでやってきた技術ノートの作成や過去問題へのトライをレビューしましょう。不足している知識を補充するために新しく参考書を買ったり、読んだりするのも否定はしませんが、それよりはこれまでの総決算をする方が効率的だし、効果的です。また、キーワードや択一問題をレビューしていると、どうもまだ記憶の定着に不安を感じる部分があるかと思いますが、そのようなデータを少し大きめの単語帳にまとめておきましょう。これが直前対策にとても有効です。
2. 前日の注意点
前日はビールでも飲んで、少し早めに寝ましょう。前日の夜遅くまで勉強する気持ちもわかりますし、それを否定はしませんが、それよりはゆっくりと休んで心身をリフレッシュして、体調を整えることの方が数段重要です。
3. 当日の注意点
まずは忘れ物をしないこと。受験票や使い慣れた筆記用具や電卓は必須です。スマートウオッチはダメです。普通の時計を用意しましょう。お昼時間を有効に使うには、最寄りのコンビニをあらかじめ調べておいておにぎりとかお弁当を買ってから会場に入りましょう。午前の試験でも、午後の試験でも最後の最後に頼りになるのは、例の単語帳です。記憶の定着に不安があるものは最後の最後まで読み返しましょう。たまにそれが大当たり!なんてこともあります。
4. 試験後の注意点
実はこれが合否を分ける重要なポイントです。まず、択一は問題用紙に自分が選択した回答をメモしておきましょう。事後の採点に必要です。また、記述問題についてもできるだけ問題用紙にメモを残しておきましょう。そして、試験が終わったらすぐにお家に帰るのではなく、会場もしくは会場周辺でパソコンを使えるスペースを確保して、必死に再現しましょう。パソコンでなくても手書きでもOKです。また、図を使ったら、その図を問題の余白にもメモしておくと便利です。12月の口頭試験では、試験官は記述問題(特に課題III)の回答用紙を見ながら色々と聞いてくるかもしれません。補足や追加のチャンスをもらえるかもしれません。ぜひ再現しておきましょう。
5. 最後に
技術士の二次試験の山場はやはりこの筆記試験です。これに合格すれば口頭試験ですが、口頭試験の準備は10月末ぐらいからで十分でしょう。8月と9月と10月は技術士試験のことは一切忘れて、サマーシーズンをエンジョイしてください。そして、10月末に合格を確認したら、口頭試験に向けてまたスイッチを入れましょう。
幸運を祈ります!
2018年07月22日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
先週の技術士二次試験(筆記)にチャレンジした方へ
先週の月曜日はお疲れ様でした。外は暑くて、でも教室内は冷房が効いていて、温度調整が大変でしたね。私はあまりに会場が寒いので、係りの人に「温度調整はできますか?」と質問したら、調整してくれて助かりました。
試験も終わってホッとしている方、リラックスしている方も多いかと思います。
しかし、二次試験は筆記試験で終わりではありません。そう!12月に口頭試験があります。そして、これにチャレンジできる人は筆記試験に合格した人です。筆記試験に合格したかどうかは10月30日に日本技術士会のホームページで発表されます。
しかし、この筆記試験に合格したかどうかは、択一問題が第一ハードルです。だって、この択一問題で60%を正解していなければ、記述問題は採点さえしてくれない=不合格なのです。なので、明日の早朝(多分6時から7時)には択一問題の正解が同じく日本技術士会のHPに掲載されるので、まずはこれをチェックしましょう。
そして、もし、残念ながら合格ラインに達していなければ、謙虚に反省して、来年の受験に気持ちを切り替えましょう。一方、合格ラインに達していたら、やるべきことは記述問題の再現です。すでに再現論文を書き終えていれば問題ないですが、もしまだならすぐに着手しましょう。時間を置けば置くほど記憶は消滅します。私なんかビールを飲んで一晩寝たらほぼ消滅(笑)。
いずれにせよ、筆記試験の発表がある10月末までは、技術士試験のことは一旦忘れて、心身のリフレッシュを図りましょう。健康な精神は健康な肉体に宿ります。炎天下での
運動は慎重にするべきですが、涼しいところで散歩したり、ゴルフの練習にでも行ってストレス解消を図ったり、今までサボっていた家族サービスに頑張りましょう。
10月末になると合格発表が気になります。私の場合は、口頭試験に向けて、Q&AのQ出しだけを10月中旬ぐらいから始めて、合格を確認したら、一気にAを考えるように
しました。
この辺りは、また10月になったらコメントしたいと思います。
まずは明日のチェックを忘れずに。
以上
2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師
平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。
建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。
以下はⅢ-2に関する記述です。
Ⅲ-2はソフト対策に関する問題でした。
ハザードマップの作成等に関するソフト対策については、過年度までにも出題されていましたが、今回の問題文は
「災害に強い地域」、つまり「まちづくり」に関連するソフト対策が問われています。
都市及び地方計画科目の問題文と言っても過言ではない内容ですので、戸惑った方も多かったのではないでしょうか。
地域全体の「大きな仕組みづくり」の観点で記述ができたかどうかがポイントとなります。
問われているのは以下の3点です。
①災害に強い地域にするためのまちづくりに関して、具体的なソフト対策の例を2つ説明
②災害に強い地域にするためのソフト対策推進上の課題を2つ説明
③2つの課題に対して、それぞれ改善方策を提案
3つのうち、②と③は関連していますが、①に関しては単独の問いと考えて良さそうです。
まず①についてです。
現在取り組まれている、まちづくりレベルでのソフト対策の事例を挙げる必要があります。また、「河川、
砂防及び海岸・海洋の分野において」という問題文ですから、専門分野における具体的な事例が必要です。
例えば、津波災害を避けるための高台移転等が挙げられます。
次に②についてです。
「災害に強い地域にするためのソフト対策推進」が問われています。問題文の前書きに「住まい方を含め
たまちづくりにおける工夫」、「地域コミュニティー強化」という記述があるので、このあたりの視点で
の課題提示をするのが望ましいです。
例えば「土砂災害の危険性が高い限界集落のあり方(移転をいかに進めるか)」のようなテーマが考えら
れます。
最後に③についてです。
②で挙げた2つの課題それぞれについて、改善方策を述べます。「解決策」ではなく「改善方策」となって
いますので、②では短期間では解決が困難な大きな課題を挙げることが要求されていると感じます。
「住まい方」や「地域コミュニティー」が課題ということであれば、テクニカルな改善方策というよりも、
仕組みづくり、合意形成、法整備といった、まさに都市及び地方計画的な視点の方策が必要であると考えます。
*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。
2018年08月14日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士試験に合格して、日本技術士会に登録すると会員番号が割り当てられます。
この会員番号は、一次試験に合格した人にはBで始まる番号を、二次試験に合格した
人にはAで始まる番号が割り振られます。最近、登録される技術士の方の会員番号を
見るとA0093xxxが多いようです。平成29年度では約3,500人が二次試験に合格して
います。と言うことは、1年後にはA0096xxxとなって、2年後にはA0099xxxとなる
のだろうか。
A0100000と言う切りの良い会員番号を誰かが貰うのだろう。まあ、狙って獲得でき
るものではないし、だからどうと言うこともないけど、今年とか来年の合格者の会員
番号をウオッチするのも楽しいかも。
なお、この会員番号は、複数部門に合格しても変更はありません。また、なぜ、こんな
風に会員番号がわかるかといえば、日本技術士会に登録すると、会員検索ができるから
です。
ぜひあなたも来年3月には合格して、どんな会員番号が割り当てられるのかドキドキし
てみませんか。まあ、その前に筆記の合格発表と口頭試験対策がありますね。
以上です
2019年01月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
受験申込書では、技術士に相応しい業務を書かないといけません。なぜなら、この受験申込書を使って、口頭試験が行われるためです。
受験申込書で、技術士に相応しいことが読み取れなければ、圧迫面接となる可能性が高まります。
単刀直入に、「業務詳細に書かれた業務のどの点が技術士に相応しいのですか?」と聞かれる場合さえあります。
また、最近では、業務詳細に取り上げなかった残りの4つの業務について、同じような質問をされる例が増えています。
技術士に相応しい業務とは、技術士法の第1条(目的)と第2条(定義)に記されている要件を満たすものでなければいけません。
つまり、第1条には、「その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」と書かれています。
「国民経済の発展」と明記されているのですから、「利益が〇%上がった」とか、「本技術にり1日あたり〇分の時間短縮ができた」という記載があると良いでしょう。
加えて、第2条には、「技術士とは、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう。」と書かれています。
ですから、「専門的応用能力」と明記されているのですから、「○○技術を応用して」とか、「〇〇分野で普及している技術に着目して」のように、凡庸な技術者であれば気づかないであろう『着眼点』を示せると良いでしょう。
「どのように思考して」、その技術的対応策を講じることになったか、を示すのです。
なにはともあれ、受験申込書はとても重要です。よく準備してください。
2019年01月20日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
業務経歴票を作り込む利点は、2つあります。
1つ目は、口頭試験がスムーズに進むことです。
なぜなら、口頭試験では、試験官の手もとに業務経歴票があり、それを参照しながら、質問がなされるためです。
当然に、出来のよいの業務経歴票の場合にはやさしい試問となり、出来の悪い業務経歴票の場合には厳しい試問となります。
2つ目は、業務経歴票の作成作業そのものが、筆記試験の答練になります。
なぜなら、どちらも、「問題解決能力と課題遂行能力」や「技術士に相応しい能力」を試されているためです。
ですから、業務経歴票を十分に作り込むことが、技術士試験に、効果的かつ効率的に合格する秘訣です。
さて、できあがった業務経歴票の原稿の出来不出来を、どのようにチェックするかが悩みのタネになります。
もちろん受験対策会社の添削指導をうけるのが最善です。
経験豊富な講師陣が的確に改善ポイントを指摘するためです。
それができない場合には、『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』を参考にして、点検するとよいでしょう。
とくに、「問題解決」の項を参考に、つぎの6項目を見ていきます。
まず、
〇「業務遂行上直面する複合的な問題」を取り上げているか?
〇その問題を明確にし、調査しているか?
〇その背景に潜在する問題発生要因や制約要因を抽出し、分析しているか?
を確認します。
つぎに、
〇複合的な問題に関して、複数の選択肢を提起しているか?
〇それらを踏まえて、解決策を合理的に提案できているか?
〇そして、改善できたか?
もしも、紙面の関係で、すべての記述しきれない場合には、口頭試験で試験官から質問がくるかもしれないと考え、準備しておくとよいでしょう。
コンピテンシーを意識した業務経歴票の作成が、他の受験生と差をつけるポイントです。
2019年01月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
技術士を目指す方々を応援する内容になればよいなと思い書いていきます。
○「技術士」は、産業経済、社会生活の科学技術に関するほぼ全ての分野(21の技術部門)をカバーし、先進的な活動から身近な生活にまで関わっています。
○「技術士」は、国によって科学技術に関する高度な知識と応用能力が認められた技術者で、科学技術の応用面に携わる技術者にとって最も権威のある国家資格です。
○「技術士」は、「技術士法」により高い技術者倫理を備え、継続的な資質向上に努めることが責務となっています。
~技術士会HPより抜粋~
キーワードは、生活上関わりがある分野をカバーしていること。科学技術の応用面で最も権威ある国家資格であること。
倫理感を備え、かつ継続的に資質向上する努力をしなければいけません。
口頭試験でも聞かれる部分ですからしっかりと理解しておきましょう。
さて、資格には業務独占資格と名称独占資格というものがあります。
技術士は、名称独占資格に当たります。それぞれの意味を示します。
<業務独占資格>
「特定の業務に際して,特定の資格の免許,免状等を有する者だけが業務を行うことができ,
資格がなければその業務を行うことが禁止されている資格のこと」とされています。
医師や税理士,弁護士,一級建築士などが当てはまります。
すなわち、特定の業務はその資格を持っている人しかできないという資格になります。
<名称独占資格>
「資格がなくてもその業務に従事する事はできるが,資格取得者のみ特定の資格名称(肩書き)を名乗ることができ,
資格を所有していない者が法律に定める特定の名称を名乗ることができない資格」とされています。
技術士は名称独占資格ですから、技術士という名称を独占できるというだけで,業務内容に関しては誰が行ってもいいのです。
しかし、誰が行ってもよい業務であったとしても、技術力が高い、応用力が高い人に業務を請け負って欲しいですよね?
技術士は国から技術力が高いですよと認められた人が保有できる資格です。
当然、社内外の方々と仕事をする際に多くのメリットがあるとともに責任も重くなります。
資格が持つ責任についてもしっかりと考えてみて下さい。
2019年01月21日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
2019年度から筆記試験の出題が多少異なります。詳細は以下のHPを見て確認してください。https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5698_1.pdf
簡単に抜粋しますと、
|
旧試験 |
新試験 |
選択科目Ⅱ-1 |
600字×1枚×2題 |
600字×1枚×1題 |
選択科目Ⅱ-2 |
600字×2枚 |
600字×2枚 |
選択科目Ⅲ |
600字×3枚 |
600字×3枚 |
旧試験での選択科目Ⅱは、合計2400字を2時間以内でした。そして休憩を挟み選択科目Ⅲでは、600字×3枚(1800字)を2時間で書き上げる必要がありました。
2019年からは選択科目Ⅱで600字×3枚と選択科目Ⅱで600字×3枚の合計3600字を3時間30分で書き上げる必要があります。選択科目Ⅱと選択科目Ⅲの間に休憩を挟みません。
これまでの受験生の様子を見ると、選択科目Ⅱでは時間が余るが選択科目Ⅲでは時間が足りないという方が多いように感じました。今年から休憩が無いことで時間を有効に活用できるようになったと前向きに捉えましょう!
では、どのような時間配分で臨めば良いか?単純に文字を書くスピードは、24文字(1行)を1分として、600字の原稿用紙1枚を25分で書ききれるように練習をしましょう。できるようになれば、6枚を2時間30分で書くことができるようになります。残り1時間の使い方が重要となります。
筆記試験は手書きです。一番怖いのは、一度書いた内容を消しゴムで消して書き直す時間です。書き直すことが無いように事前に書く内容をまとめておく必要があります(この部分は別途ニュースで記載します)。選択科目Ⅱ-1では、基本的に専門知識が問われるため、特に書き方について迷うことはないでしょう。選択科目Ⅱ-2と選択科目Ⅲでそれぞれ30分間、考えをまとめる時間が使えます。配点はおそらくⅡ-2が20点、Ⅲが30点となります。配点と文字数から1時間の準備時間を配分しても良いかもしれません。
①書く時間を短くする練習
②時間内に考えをまとめ、構成を考える練習
インプットの勉強だけでなく、アウトプットの練習も必要となりますよ。
2019年03月27日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
合格に大切なこと
大きく2つあると思います。
1つは、準備段階で合格レベルを知るということです。
もう1つは、技術士に必要とされる高い専門性と幅広い知識を付けるということです。
1つ目の準備段階で合格レベルに到達できていない人というのは、
勉強法や合格基準のいずれか、または両方が分からなく、合格に十分な勉強の管理が出来ていない人のことです。
その原因を分析してみましょう。
勉強法が分からない→どんな知識が必要か、どのように応用しなければならないかを明確化していない。
合格基準が分からない→評価尺度は明らかにされていない。
ということが挙げられます。
では、その対策ですが、
勉強法や合格基準が分からないのでは、やみくもに勉強せざるを得ませんが、まずは自分の専門分野の守備範囲を知ることです。
専門試験では受験者それぞれの得意分野の知識を備える必要があるため、各自の体験に応じた知識体系を築く必要があります。
また、試験の評価尺度は試験官の暗黙知であると考えられがちですが、
技術士試験が技術コンサルタントとしての試験であることを考えてみてください。
クライアントならコンサルタントに何を要求するかと考えて洞察すれば、評価尺度は次第に見えてくると思います。
2つ目の技術士に必要とされる高い専門性と幅広い知識を付けることについてです。
高い専門性が不足している→そもそも技術士にふさわしい業務をしていないのに受験している場合。
幅広い知識が不足している→日常業務に忙しくて勉強する時間がない等が挙げられます。
その対策ですが、
技術士にふさわしい業務、或いは「技術士にふさわしい」ことが何なのかを認識することです。
その勉強方法は、専門家が書いた文献から、そのような知見を学びとるしかありません。
専門誌の記事はその筋の専門家によるものであり、そこから容易に専門的知見を学ぶことが可能です。
また、技術士の本質を理解することは、勉強の取捨選択を可能とするため短い時間で合格を可能としてくれます。
技術士試験がどのような試験であるのか?
試験では何が問われるのか?
評価指標、評価尺度は何か?
これらを考えて、合格への道筋を立ててみて下さい。
2019年03月28日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
技術士2次試験の受験申込期間は
2019年4月8日(月)~2019年4月24日(水)となります。
今年受験しようと考えている方は、既に業務内容の詳細を書き始めている、
もしくは、書き上げている時期かと思います。
ご存知のとおり、業務内容の詳細は、筆記試験の合否には全く関与しません。
筆記試験を通過した後の口頭試験に深く関わっており、
業務内容が試験官に上手く伝わらない、
業務内容が技術士たるレベルに到達していない、などと
判断されてしまったら、不合格となるしかありません。
それを防ぐために、既に書き上げた方々も提出前に再度チェックをして下さい。
以下、チェックポイントです。
受験者の皆さんが受験申込書に記入した「専門とする事項」に関して、
実際に行った業務のうち受験する技術部門の技術士にふさわしいと思われる業務について、
1例挙げて以下の事項について記述します。
この中で大事なことは、
①ちゃんと自分で行動した業務か?
➔上司に指示されるまま行動していないか?
②業務内容が受験する「専門とする事項」と合致しているか?
➔合致しなければ一発不合格です。
③技術士たる高等な専門的知識が必要であったか?
➔必ず、どこが技術士に値するか、と質問されます。
④一般的に見ても「技術的成果」と見られるか?
➔あまりにも専門的すぎると短時間で理解してもらえません。
⑤将来の見通しが説明できるか?
➔どのような形で社会貢献できるのかが説明できますか?
自分が書いた内容は、自分ではわかっていても他者が読むとわかりにくいこともあります。
周りの人に読んでもらう、合格経験者に読んでもらうなど対策を取ってください。
2019年04月30日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さま、こんばんわ。
平成最後の投稿となります。
ただいま、ゴールデンウォーク真っ最中ですが、試験勉強は進んでいるでしょうか?
10連休という方が多いと思いますが、すでに4日間が過ぎています。
当初、ご自身で設けた課題・目標を達成できているでしょうか?
ゴールデンウィークの時間を勉強に費やせない方は、ほとんど合格することはできません。
厳しいようですが、いま一度生活スタイルを見直してください。
さて、今回は2次試験の論文を作成するための心臓部分に言及していきます。
あなたは物事を考えるときに、当然日本語で考えます。
その日本語も自分がいつも使う言葉で物事を考えているはずです。
知らない言葉では、考えることはできないのです。
すなわち、多くの語彙を持ち合わせている方は、多彩な思考を巡らせることができるのです。
簡単に言えば、10,000語を知っている人は、10,000語の言葉を組合わせて考えることが出来ますが、1,000語しか知ら無い人は、1,000語で組み合わさる狭い範囲でしか考えることが出来ません。
これは、資格試験でも同じです。
私が思うに、必要なキーワードの目標は300個としています。
300個のキーワードを学習していれば、幅広い出題に対しても解答を記述できます。
しかし100個以下では、ほとんど解答が記述できません。
例えば、英単語を勉強せずに英文を書こうとするようなものです。
300個というと非常に多いと思うかもしれませんが、試験日まで約90日弱です。
1日に3から4個学習してもらえば達成できない数ではありません。
休みのうちに多くのキーワードを学習して他の受験生よりも合格率をあげて下さい。
2019年05月31日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
5月は、数多くの論文添削の依頼がありました。
従来通りの選択問題ⅡやⅢ、そして今年から始まる一般問題の論文(1800字)の依頼もありました。
受験生が作成した論文に対し、論文の内容だけでなく、構成を含めた添削を行っております。
その中で、多くの方に共通して言えることがあります。
それは、「論文構成の完成度が低い」ということです。
受験生の皆さんがどのように勉強しているか、までは把握していませんが、
おそらく過去問で出題された主題に対して、参考書の模範解答を読んだり、国交省の資料を読んだり、日経コンストラクションの記事を参考にしたりと様々でしょう。
つまり、論文に必要なキーワードや中身の勉強は徐々に進んできているようですが、
論文の構成を改善するにまで至ってない方が多いように感じます。
たとえば、以下のような改善点が多く見られます。
○各問題につけるタイトルの後に、再度タイトルの説明が書かれる。また、出題文に重複する内容が書かれる。
➔限られた文字数の中で、中身の濃い論文を書くためには、必要のない部分はバッサリと書かない。
○出題文に効果と留意点を示せとある場合、基本的にはその順序を守って回答する
➔大量の論文を採点する採点者にとって、読みにくい論文は加点しにくい。
○口語的な表現や、抽象的な表現が多い。
➔技術者としての資質を精査する試験ですから、稚拙な分や曖昧な表現は、理解が乏しいと判断されかねない。
○最初に書いた背景と、後に示す問題点がかみ合っていない。
➔過去問の模範解答だけを頭に入れている方は、示す技術的な解決策が乏しく、
出題文から述べる背景と問題点がかみ合わずに加点されない。
論文を書きあげる上で、膨大な知識量が必要なのは当然です。
しかし、いかに採点者へわかりやすく伝えるか?という点も
技術者として大事なスキルとなります。
自分が書いた論文は、自分では理解しやすく感じてしまいます。
かならず、他者に読んでもらいましょう。
そして読みにくい点、分かりづらい点などはどんどん指摘してもらいましょう。
2019年06月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
模擬試験をしている受験対策会社があります。模試は受けたほうが良いか?それは、費用があるのならば、受けると良いでしょう。
なぜなら、その時点での弱点があぶり出せるからです。
例えば、①専門的学識が足りずに、書きたいことが思うように書けなかったとか、②制限時間内に与えられた文字数を埋められず、数行を残してしまったとか、③各科目に適した書き方ができなかったとかです。
そのように、弱点が見つかれば、それを補強するように勉強するとよいのです。
模試は弱点を見つける絶好の機会なのです。
ですから、模試の点数にまったく一喜一憂するのは意味がありません。
さて、①専門的学識が足りない場合には、どうすればよいか。
現状よりも、もう一段深い記述ができる準備をしましょう。
そのためには、「具体例」と「数字」と「(技術進展などの)背景」を押さえると良いでしょう。
例えば、「地球温暖化には、緩和策と適応策がある」と書くよりも、「地球温暖化には、省エネ家電の普及促進等による緩和策と、高温耐性がある農作物育種等による適応策がある」と書いたほうが加点されるでしょう。
②制限時間内に書き切れなかった場合には、論文構成のための時間や、筆記時間の切り詰めを細部にわたって検討することです。
シャーペンや消しゴムといった文房具まで厳選することで、時間を生み出していきましょう。
③各科目に適した書き方ができなかった場合には、科目別に評価項目を確認しましょう。
必須科目Ⅰでは、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーション、技術者倫理が試されています。
選択科目Ⅱ-1では、専門的学識とコミュニケーションが、Ⅱ-2では、専門的学識、マネジメント、コミュニケーション、リーダーシップが試されています。
選択科目Ⅲでは、専門的学識、問題解決、評価、コミュニケーションが試されています。
ぜひ、効果的にPDCAサイクルを回して、合格圏内に入ってください。
2019年06月08日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
勉強場所をいくつか確保しておくと、勉強がはかどります。自宅の書斎、図書館、喫茶店やファミレス、通勤電車など。
以下に、それぞれのメリットとデメリットを書きましょう。
自宅(の書斎)は、メインになる勉強場所です。本棚にある書籍を参照したり、パソコンで調べ物をしたりして、腰を落ち着けて勉強できる場所です。
一方で、小さなお子さんがいる場合には、しばしばその相手をする必要があり、勉強が途切れ途切れになってしまうといった難点があります。
近所の図書館は、昔から人気のある勉強場所です。一般的な家庭よりも充実した書籍類が自由に使えます。そして、高校や大学受験の対策をしている学生や、他の資格試験の受験生とともに、比較的、静かな環境で、自習することができます。
一方で、他の利用者に、ライバル心が生まれてしまい、勉強後には疲労感が溜まってしまう場合があります。
会社近くの喫茶店は、平日の勤務前や退勤後に使えるので便利です。たとえ、15分や20分でも地道に勉強を積み重ねれば、成果が確実に現れます。
喫茶店の良いところは、同じようなサラリーマンが資格勉強をしていることです。彼ら彼女らには、図書館の利用者にありがちな悲壮感があまりないところも良いところです。
また、休日の午前中の喫茶店やファミレスには、シニア層がリラックスして時を過ごしています。こちらも、日常業務の疲れを癒やしながら、気分穏やかに勉強するのに適しています。喫茶店やファミレスでの勉強は、まわりが騒がしいことがあるのと、長居しにくいことがデメリットです。
通勤電車は、時間をもっとも有効利用できる勉強場所です。移動の無駄な時間を勉強にあてられるのがメリットです。習慣にできると良いでしょう。
ただし、疲れているときもあるでしょうから、行きと帰りのどちらか一方でもできればOKくらいの気持ちでやるのが、続けるコツでしょう。
試験日まで残り1ヶ月、勉強場所を工夫して、納得いくまで対策しましょう。
2019年06月25日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
受験生の中には、技術士試験を何度も受験されている方、
今年が初めての受験の方がいらっしゃいます。
今回は、私の経験をもとに、試験場を想像して頂き、
本番当日に無駄な緊張が無いように、また想定外な事態にパニックにならないように対策を取って頂きたいと思います。
まず、試験場についてです。
おそらく、受験する地域の大学の校舎内で受験することになります。
私が受験した大学では冷房設備がありました。
しかしながら、緊張と大量の文字を手書きするという労力からか、かなり汗をかきました。
机の上には、筆記具(シャープペンや鉛筆、消しゴム、定規)とハンカチ、時計、ペットボトルを置くことは可能でした。
ハンカチは必須アイテムだと思います。
手に汗をかくと、解答用紙が湿ってきます。
消しゴムによる強い圧力がかかると、簡単に破れてしまいます。
解答用紙が破れてしまったら、大パニックですよね。
筆箱は机の下に置かされました。筆箱内にカンペが仕込まれるのを防ぐためでしょう。
時計についても、ピピッと電子音が鳴る場合は、OFFにさせられます。
選択Ⅱと選択Ⅲは、今年度から休憩なしで一気に回答することになりました。
かなりの長丁場となりますので、飲料水は必ず用意しておきましょう。
また、トイレに行くのも有効だと思います。
試験場はどうしても熱気に包まれます。
廊下に出ると、生暖かい風が逆に頭を冷やしてくれる場合もあります。
試験場で、どんな行動がとれそうか。
そのために必要な道具は何か。
試験中に楽な服装は何か。
これらを今の内に考えて、用意しておくとよいでしょう。
ぜひ、頑張ってください。
2019年07月05日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
時間の余裕があれば、複数回、試験会場の下見に行くとよいでしょう。理由はいくつかありますが、当日の緊張が和らぐためです。
当日は、非日常です。すべてを、日常にすることはできませんが、一部分でも日常に変えてしまうことができれば、その一部分だけでも、平常心でいられます。
他の受験生は、非日常を味わっているにもかかわらず。
これは、意外と大きなアドバンテージです。
試験会場に、下見に行く慎重な人はあまり多くありません。
それを、2回、3回と行く人は、数%でしょう。そして、技術士試験の二次試験の合格率も数%です。
もしも、ななたが、試験会場の近くに住んでいるのならば、億劫に思わずに、下見に行くとよいでしょう。
さて、電車で行く場合のルートや時間をチェックするのは当然です。
電車が遅延した場合のタクシーの電話番号も2、3社分、メモをしておきます。
万が一の場合も、想定内にしておくのです。
試験会場に入れるのならば、トイレの場所を確認します。
試験会場になりそうな階だけでなく、少し離れた場所や、近くの飲食店も含めてです。
なぜなら、当日、とくに男性用トイレは、長蛇の列になるためです。
混み合いそうであれば、当日の飲み物も控え、利尿作用が強いコーヒーの摂取も考え直さないといけません。
鉛筆を忘れた、消しゴムを忘れた、に対応するために、近くのコンビニもチェックしておきましょう。
試験終了後には、選択科目Ⅲの復元解答を、できるだけ早めに書いたほうがよいでしょう。
近くの喫茶店やファミレスのチェックもお忘れなく。
2019年08月10日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験は1年に1度だけチャンスがあります。逆に言えば、この1度のチャンスで失敗すれば、1年間、技術士になるのが遅れます。
仮に、技術士になって手当が1万円増えるとします。そして、技術士試験に失敗することによって、1日あたり1時間の勉強が必要だとします。そして、1時間のあなたの時給を、少なく見積もって最低賃金(東京であれば約1000円)とします。
技術士になった人は、年間12万円のプラスになります。
技術士になれなかった人は、年間、36.5万円(1000円×365日)のマイナスになります。
受験料や、試験会場までの交通費を含めると、最低でも40万円以上の差が生まれます。
ですから、何としても、今回の1度で合格したいものです。
その際、受験指導を受けることは必須です。
我流は絶対に禁物です。
間違った方法では、いくら努力を重ねても、得点にはつながらないためです。
そして、講師との相性が重要なポイントです。
講師と一緒に、考えながら、あなたの弱点を補強できれば、合格可能性が高まります。
大手の受験対策会社の良いところは、経験豊富な講師が所属することです。
実績のある講師が、別の講師をアドバイスしたり、社員が試験問題を分析して模試問題を作ったりして、良いサービスを受けられる頻度が高いことが特徴です。
難点は費用が高額なことと、講師が選べないことです。
相性の良い講師とめぐり逢うために、複数の会社の公開セミナーを受講して比較しましょう。
また、AXS技術士学院でも、所属する講師にコンタクトをとって、パートナーとなる講師を見つけるのも良い手段です。なお、口頭試験対策では、複数の講師に模擬面接をしてもらうことによって、場数を増やすことができます。