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平成28年度技術士二次試験の試験結果より分かること

2017年08月08日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 31

直近の技術士二次試験の試験結果より、どのようなことがわかるのでしょうか?

 

全体合格率

受験者数  31635人  合格者数  3648人  合格率  14.6%

 

合格率は10%台となっており、難関であることには変わりありません。

分野で言えば、建設部門が受験者数の5割以上を占めており、建設部門での合格率が全体にも反映されてきていると言えるでしょう。

 

建設部門合格率

受験者数  17535人  合格者数  1786人  合格率  13.1%

 

建設部門での合格率は全体と比較すると同水準となっております。これは、受験者数が少ない部門では合格する人の割合が多く、合格率が跳ね上がっていますが、難易度が変わっていることではないということを示しております。

建設部門ではそれだけ技術士資格の需要があると言えます。これは建設コンサル会社などの官庁受注の必須条件として、技術士資格者の人数などの規定があるためです。

 

年代別試験結果

では、技術士二次試験は何歳の人が受験を考えている傾向にあるのでしょうか?

 

受験者平均年齢 43.5歳    合格者平均年齢 43.1歳

 

平均年齢として40代前半で受験をしている人が多い傾向にあります。

しかし、合格率で最も高いのは30代の16.4%でした。

ここから言えることは、受験の条件を取得することができた場合、早めに受験した方が合格しやすいということができます。

年齢が上がっていくと、記憶力が落ちてきたり、勉強に対する怠惰な感情などが生まれやすくなってしまいます。それ以外にも、仕事面でも重要なプロジェクトを任されたり、家庭面でもやらなきゃならなければならないことが増えてくるでしょう。

 

統計では20代での受験者もいますので、技術士二次試験の受験資格を取れたら早めに受験をすることが合格への近道とも言えます。

 

高齢の方でも諦めてはいけません。

70代での受験者も存在して、合格者も出ているのも特筆すべきでしょう。

世間では引退している年齢でも、努力を続けられていることには頭が下がる思いです。

 

技術士二次試験は絶対に合格するという気持ちがとても重要な試験であると言えます。

 

 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-4)

2018年07月30日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 31

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-4に関する記述です。

 

Ⅱ-1-4は海岸・海洋に関する問題で、人工リーフについて問う内容です。

 

人工リーフについては、「人工リーフの設計の手引き(改訂版)」(以下、『手引き』とします)の一部改訂が

平成29年6月に行われていますので、その内容を踏まえた記述となっていることが必要です。

 

問われているのは以下の3点です。

①人工リーフの設置の目的を2つ

②離岸堤と比較した場合の特徴を1つ

③波浪の作用に対して人工リーフの構造上の安全性を確保するための「設計」及び「点検」の際の留意点をそれぞれ1つ

 

まず①についてです。

人工リーフの設置の目的は、防災目的と海岸利用や環境改善に大別されます。

防災目的としては、

・うちあげ高、越波量、あるいは飛沫量を減少させる

・沿岸漂砂量を減少させる

・人工リーフの岸側に砂を堆砂させて汀線を前進させる

・人工リーフの岸側の砂が沖向きに流出するのを防止する

ことが挙げられます。

海岸利用や環境改善に関しては、

・静穏な海域をつくり利用を促進する

・人工リーフによる岸向き流れの発生を利用して水質の改善を図る

・人工磯と同様に魚礁効果を発揮させる

ことが挙げられます。

これらのうち、2つが記述できていれば題意を満たした内容となります。

 

次に②についてです。

離岸堤は、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも高い海岸保全施設』です。

人工リーフは、『海岸背後にある人命、資産を高潮及び波浪から防護すること若しくは海岸侵食の防止、軽減及び海浜

の安定化を図ること又はその両方を目的とし、汀線の沖側に設置される天端高が海面よりも低い海岸保全施設』です。

ここでは「離岸堤と比較した場合の特徴」が求められていますから、天端高が海面よりも高いのが離岸堤で、低いのが

人工リーフという記述が必要です。

 

最後に③についてです。

設計時の留意点については、『手引き』の改訂内容を踏まえるのであれば、被覆工の被覆材質量の算定方法を取り上げて、

国総研のマニュアルに従って実施する等の内容が考えられます。

点検に関しては、今回の『手引き』改訂で新たに加わった章です。点検の時期、点検の視点、点検方法、被災後の原因調査

と結果の反映、標識灯被災への対応の工夫、の5節がありますので、この中から1つについて留意点を述べていれば題意を

満たした内容となります。

 

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

技術士の部門紹介:水産部門

2018年12月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 31

技術士 水産部門の概要

美味しい魚や水産加工品を生産する工場では、衛生的な環境を保つ技術や鮮度を保つ高度な加工技術も必要となります。また、冷凍船などの冷凍技術や、水産資源の確保に向けた環境保護や維持管理も重要な課題となります。

そんな水産業に関する技術を持つ部門が、技術士水産部門となります。

専門分野は、漁の技術や養殖を行う技術を関連する漁業及び増養殖、魚からかまぼこやソーセージなどの水産加工品を製造する技術を問う水産加工、漁港施設などの建設管理を行う水産土木、水産環境を整える環境問題の内容を問う水産水域環境となります。

 

技術士 水産部門取得後の活躍

水産加工業を行う工場などで、製品開発や品質管理などを行う工場技術者として働くことができます。また、公務員の仕事としては、水産庁や水産試験場などで漁業の技術を開発普及に取り組む技術者や、港湾局で漁港の修繕や増設などの建設工事の管理などを行う仕事に就くことができるものと考えられます。

また、海洋汚染は社会的に大きな問題となっておりますので、湾岸などの閉じた海での赤潮や青潮といった漁業被害の解決を考えるために環境技術士の需要も増えております。

 

技術士 水産部門の問題点

日本は四方を海に囲まれており、漁業の技術や水産加工の技術も世界的に高水準であることが言えます。しかし、現在の技術士制度では、他部門と同様で土木工事での需要が高く、水産部門でも、受験者は水産土木の分野に偏っております。

こうした技術は、非常に発展性のある分野であり、多くの技術を世界にむけて配信することができる分野ではあると感じるのですが、現在の技術士はそれぞれの分野では必須資格ではないということが大きな弊害となっており、各分野の受験者が非常に少ないという状況は他部門と共通した課題です。

 

技術士に相応しい業務とは

2019年01月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 31

受験申込書では、技術士に相応しい業務を書かないといけません。なぜなら、この受験申込書を使って、口頭試験が行われるためです。

 

受験申込書で、技術士に相応しいことが読み取れなければ、圧迫面接となる可能性が高まります。

単刀直入に、「業務詳細に書かれた業務のどの点が技術士に相応しいのですか?」と聞かれる場合さえあります。

 

また、最近では、業務詳細に取り上げなかった残りの4つの業務について、同じような質問をされる例が増えています。

 

技術士に相応しい業務とは、技術士法の第1条(目的)と第2条(定義)に記されている要件を満たすものでなければいけません。

 

つまり、第1条には、「その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。」と書かれています。

 

「国民経済の発展」と明記されているのですから、「利益が〇%上がった」とか、「本技術にり1日あたり〇分の時間短縮ができた」という記載があると良いでしょう。

 

加えて、第2条には、「技術士とは、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう。」と書かれています。

 

ですから、「専門的応用能力」と明記されているのですから、「○○技術を応用して」とか、「〇〇分野で普及している技術に着目して」のように、凡庸な技術者であれば気づかないであろう『着眼点』を示せると良いでしょう。

 

「どのように思考して」、その技術的対応策を講じることになったか、を示すのです。

 

なにはともあれ、受験申込書はとても重要です。よく準備してください。

業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

2017年02月12日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 30

前回は、受験申込時の小論文として、5つの業務経歴のうち、何番目の業務を取り上げているかについて述べました。

 

今回は、受験申込時の小論文として、受験時点から何年くらい前の業務を取り上げているかについて記載します。

結果は以下の通りです。

 

 10年以上前:1割未満(1例のみでした)

 5~10年以内:約3割

 5年以内:約7割

 

何番目の業務を小論文に取り上げているか、とは異なり、かなり明確な傾向がありました。

10年以上前の業務を取り上げていた方は1例だけでした。分類上10年以上前としていますが、平成初期頃の業務でしたので

20年以上前の題材を取り上げていたことになります。さすがに古過ぎると思いましたので題材見直しをアドバイスしましたが、

最終的にどうされたのかは追跡できていません。

大半に相当する7割程度の方が、ここ5年以内の業務を小論文に取り上げていました。

 

クロス集計をしているわけではありませんが、

『(業務経歴を5つ書いたうちの)3つ目以降で、かつ5年以内の業務』

を小論文の題材として取り上げている方が多かった、というのが今回の結論です。

 

私の手持ち資料の分析結果ですので、受験者全体の傾向と一致するとは限りません。また小論文そのものの出来が最も重要なことですから、

古い業務は一律に良くないと言う事でもありません。

しかし私が試験官であれば、最近の業務があるにも関わらず10年以上前の業務を小論文の題材に取り上げていたら、資質向上を問う意味でも

「最近の業務の中で、技術士にふさわしいものはありませんか?」と質問したくなります。

 

以上、どの業務を小論文の題材にしようか、と迷った時などに参考の一つとして考えていただければ幸いです。

 

*出願対策講座を行っていますので、講師ページからお気軽にお問い合わせください。

この時期にやっておきたい受験対策

2019年02月05日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 30

あと1ヶ月ほどで平成30年度の合格発表ですね。

なかなか業務に集中できず不安な方もいらっしゃることかと思います。

また来年度に向けて着々と準備している方もいらっしゃるかと思います。

 

私がお勧めするこの時期の受験対策は以下のことです。

 

①知識補充・拡充

来年度、初受験なのに早く論文対策をしたい、論文添削をしたいと焦る受験生が見受けられます。

論文を記述する前に必要なことは「知識」です。

知識が無いのに良い論文は書けません。

「その知識は何を見れば良いの?」という質問を受けますが、基本は周囲にゴロゴロ転がっています。

ネット情報、専門雑誌、自分だけでなく職場全体で関わっている業務など周りを見渡せば至る所に知識が転がっています。

今、自分が向き合っているものの中にたくさんの知識が溢れています。

どんなことにも興味も持ち、経験を使い捨てにしないことが大事です。

 

②情報収集

常にアンテナを張っていることが大事です。

今、この文章を読んでいるということはネット情報にアンテナを張っているということです。

ネットだけでなく特に人からの情報は貴重です。

講習会や飲み会の席などにもたくさんの情報が埋もれています。

大事だと感じたことに対して常に最大限にアンテナを張れる習慣を身に着けると仕事面でも役立つでしょう。

 

(今後のスケジュール管理)

3月末くらいからは出願(業務経歴票など)に集中することになります。

それが終わると論文対策になるかと思います。

論文対策と同時に知識補充を行うと時間が非常に掛かります。

今のうちに知識補充をしっかりやっておくと5~6月に論文対策に集中できますので、この時期のコツコツ勉強を意識して頑張りましょう。

現行方式試験タイプ最後の年

2017年01月09日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 29

必須科目(問題Ⅰ)は平成25年度から「択一式」(マークシート方式5択)がスタートしました。

技術士試験問題方式は5年サイクルで変更といわれていますが、択一式も例外ではないようです。

長い期間、受験してきた受験生にとっては、やっと慣れてきた択一式かもしれません。

択一が得意な人は平成29年度で決める強い覚悟で臨みましょう。

 

ところで「建設部門」が主かもしれませんが・・・

択一式問題の正答は「均等配置」を意識して作成されているって知っていましたか。

①正答数は均等

正答は1から5までありますが、それぞれ同じ数の正答数を目標としています。問題数は全部で20問あり5つから正答を選ぶので、1つあたり平均で4回正答を目安にしていることになります。簡単にいうと1の正答は4回、2の正答も4回・・・とそれぞれ均等になるようにしています。(実際はちょうど4回ではなく3~5回となっていますが・・・)

②同じ正答が連続しない

問1の正答が1、問2の正答も1、問3の正答も1・・・と同じ正答が続くことも避けるように意識して作成しています。2連続はあっても「3連続」にはならないようにしています。

 

さて、これを知っていたからといって点数が伸びるの?と疑問を持った人もいるでしょう。

実はその通りなのです。

あくまでもこの知識は補助的なチェックにしかなりません。

試験本番、マークシートを完成させたとき、そのマークした数字をよくみてください。

同じ正答が並んでいませんか?(例 問1の正答が3、問2の正答が3、問3の正答が3・・・と並んでいたらどれかが間違っている可能性が高いでしょう)

同じ正答が数多くありませんか?(例 正答3を選択した問題が6問以上ある・・・どれかが間違っている可能性が高いでしょう)

私がおすすめする択一試験本番対策は

1.まずは100%正解と思われるものを解き、マークシートに記載する。

2.次に80%正解と思われるものを解き、マークシートに記載する・・・という手順で自信のある解答から順番にマークシートに記載する。

3.正答が2つのどちらかまでたどり着いて悩んだ問題(いわゆる2択問題まで絞り込めた問題)は、その前後及び全体をみる。前後が同じ正答なら3連続同じ正答にならないかチェック、全体的に同じ正答に偏っていないかチェックし、正答を導く。

(例1)

問3 正答3だと思う

問4 正答が3か5と思われる

問5 正答が3だと思う

となったら、問4は正答が5の可能性大

(例2)

問4の正答が3か5と思われるが、マークシート全体をみると「3」の正答が1個、「5」の解答が5個になっていたのなら、正答は「3」の可能性大

以上のテクニックは正答に自信のある問題が最低7問以上でないと逆に悪い方向にいってしまう可能性があるので、まずは最低限の点数を取れる知識がないと自滅してしまいます。

あくまでも「補助的なチェック」だと思って活用してください。

 

 

 

 

 

 

受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その2)

2017年03月13日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 29

前回に引き続き、勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点をアドバイスしたいと思います。

 

1つ目の注意点として、「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」という表現を入れ込みましょう、ということを書きました。

 

2つ目の注意点は、「仕事の特徴がわかるような記述」を心掛けましょう、ということです。

 

業務経歴は、受験要件を満たしているかを確認する事務的な資料でもありますが、大切なのは口頭試験の参考資料となるという点です。

筆記試験に合格したら口頭試験を受けるわけですが、試験官は業務経歴の業務内容の記載事項を見て、「この受験生はこういうキャリアを積んできたんだな」と情報を得たいはずです。

 

その時に、例えば

道路構造物の設計

コンクリート構造物の強度分析

という感じで、具体的な仕事の中身がわからない記述があったら、試験官はどのように思うでしょうか。

1つ目の注意点で書いた点はクリアしていますから、事務的には経歴としてカウントされるのは間違いありません。

しかし「技術士にふさわしい」業務なのかどうか、皆目見当がつきませんから、おそらく試験官は口頭試験で仕事の内容を逐一質問するのではないでしょうか。

 

口頭試験は原則20分間です。しっかりと受験申込段階で書いておけば受ける必要がない質問で時間を使うのは、大変に不利なことです。

 

例えば道路構造物の設計をしたのであれば、どのような構造物なのか、どのような道路種類だったのか、周辺状況はどのような所だったのか、技術的に課題となったことはどのようなことだったのか、等がイメージできるような記述をすることが大切です。

 

以上、2回に渡って「業務内容」をテーマに注意点を述べました。

事務的に問題ないのは当然として、口頭試験を意識して「技術士らしさ」が伝わるような書き方を心掛けましょう。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

技術士が必要なのは建設部門だけ?技術士制度改革について

2017年09月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 29

技術士と言えば、まず頭に出てくるのは建設部門です。

他にも多くの部門があるのですが、現実問題として技術士を持っていてもそこまで重宝されるとはお世辞にも言えないという状況があります。

 

文部科学省は平成28年12月22日に「今後の技術士制度の在り方について」という報告書を発表しました。

現在の技術士制度を抜本的に改革することで、国際社会にも通じる新たな技術士制度を作るというものです。

その中で、技術士資格の普及拡大を求めて、各公的機関に技術士資格の活用を働き掛けるというものがあります。

現在、法律上、必要な技術者として建設部門の技術士資格は広く活用されております。しかし、他の部門の技術士資格にはこうした法的な利点がないため、今一つ活用されていないというのが現状です。

こうした状況を変えていき、各部門の技術士の関連機関と連携して技術士資格の活用を強化していくとの提言があります。

また、技術士一次試験においても、新卒で入社する新入社員の能力判断材料として活用すると言ったことも提言に盛り込まれております。

 

現状改革が成功すれば、非常に建設部門以外の技術士資格の活用の幅が広がる可能性があります。

電気分野であれば、設計者としての資格に技術士電気電子部門の資格がなければISOなどで認められないという状況になれば、取得を目指す人も増えていくものと思われます。

 

また、他の国家資格との相互活用についても言及されております。

現在、情報処理技術者と中小企業診断士においては、一部科目免除等の規定がありますが、他の資格では認定資格にはなるものもありますが、科目免除は少ないというのが現状です。

こうした他の資格との連携が進めば、その利点を生かすために技術士試験を受験するという人も出てくるのではということが狙いです。

 

実際に、この改革が成功するかどうかはまだ分かりません。

去年の12月に提言が発表され、6月に中間報告が出たばかりです。

しかし、現在の建設部門以外の技術士資格があまり活用されてない現状を変えていきたいと文部科学省も考えているということは覚えておきましょう。

今後、改革により取得した技術士資格が有効活用できるかもしれません。

 

技術士の部門紹介:衛生工学部門

2018年11月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 29

技術士 衛生工学部門の概要

空調機の設置や台数などの検討する建築設備の設計分野では、快適なビル環境の構築や産業廃棄物の処理に関する分野での専門家となっています。

ビルの空調も適当に置かれているわけでなく、熱源などを考慮し、適正な台数が設置されています。

また、河川や大気にビルなどからの有害物質が放出されないよう考慮し環境を考えた設計としなければなりません。

技術士衛生工学部門ではそんな建築設計における設備構築にかんする専門分野があります。

大気汚染を防止する大気管理、水環境を守る水質管理、産業廃棄物を管理する廃棄物管理、建築設備設計として活躍できる空気調和、建築環境などの分野があります。

 

技術士 衛生工学部門取得後の活躍

ビル建設を行う建築事務所や、大気汚染や水質汚染の状態を管理する環境コンサル会社などが主な活躍できるフィールドとなります。

また、空調メーカーや産業廃棄物処理業者などでも技術士の専門分野としての資格を活かすことが可能と言えるでしょう。

 

技術士 衛生工学部門の問題点

専門分野としての比率が廃棄物管理と空気調和、建築環境に偏っており、水質管理と大気管理については、受験者数が少ない傾向にあります。

また、ビルの建設やメンテナンスでも、建築士の知名度や権限も強く、空気調和の分野で行う空調設計なども建築設備士などの別資格の存在が大きく受験動機をそぐことになっております。

技術士がその道の専門家ということは疑いのないものではありますが、建築業界では他の資格の法的な立場や権限、知名度も上位となっているのが現状です。

廃棄物の最終処分場も多くは地方自治体などで運営されており、廃棄物の管理に技術士資格が必ず必要というわけではないということが受験者数の伸びない根本的な原因となっています。

しかし、技術士を受けることで建築分野やリサイクル分野の専門知識が身に着きますので是非とも受験しましょう。

 

業務経歴票に始まり、業務経歴票に終わる

2018年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 29

技術士試験の最大の難所は、筆記試験と思われています。なぜなら、年度や部門によっては、合格率が10%を割り込むことがあるためです。

 

たとえば、平成30年度の筆記試験で、建設部門の合格率は6.6%でした。

総合技術監理部門の合格率も6.6%でした。

 

しかし、この数字は、法律関係の資格試験の合格率と比較したとき、それほどまでに厳しい数字ではありません。

たとえば、弁護士、司法書士、税理士などと共に8士業の1つである、社会保険労務士試験の平成30年度の合格率は6.3%でほぼ同じです。

 

そうは言うものの、技術士試験は、やはり難しい試験です。
その原因の1つが、春先に提出する業務経歴票です。

 

とくに、初受験の方は、この業務経歴票の重要性を認識できていません。

業務経歴票の5つの業務経歴と、業務詳細といわれる720字の小論文の出来・不出来が合否を大きく左右するにもかかわらず。

 

受験生が、5つの業務経歴を十分に検討すれば、自分に相応しい部門や専門領域を選ぶことができます。

不適切な部門等を選ぶと、不合格になる確率がきわめて高くなります。

 

また、受験生が、業務詳細をしっかり作り込めば、筆記試験に役立つスキルを効率よく身につけられます。

 

筆記試験では、課題や問題点、対応策や着眼点といった点を表現する必要があります。
業務詳細でも、これらの点をコンパクトに書く必要があります。

 

そして、業務経歴票が重要だという理由は、何よりも、口頭試験で、試験官がこの書類を手もとにおき、その内容について質問をしてくるためです。

 

業務経歴票の出来が良い受験生は、合格予定者として、口頭試験で念のための確認がされるだけになります。


ですから、技術士試験は、「業務経歴票に始まり、業務経歴票に終わる」のです。

技術士の部門紹介:応用理学部門

2019年03月20日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 29

技術士 応用理学部門の概要

近年、地震による甚大な被害が起こっていることは言うまでもなく、その被害を最小限に抑えるためにはどのような地盤改良を行ったらいいか、また地震の発生するメカニズムを理解し、免震構造の建物を建設するのも重要ですが、建物が建っている地面がどのような状態かを解析し、必要な策を講じることができるような技術士が技術士応用理学部門です。

専門分野は応用理学部門という名称からイメージしにくいですが、主に地質系の分野となります。

専門分野は物理及び化学、地球物理及び地球化学、地質の3分野になります。

 

技術士 応用理学部門取得後の活躍

地質調査に関する専門知識があると見なされますので、建設コンサルタント会社の地質調査を行う部署などで活躍することができます。

求人の多くは地質調査に関するものです。

地質系ですので、各地方自治体や国交省の土木工事専門職としての活躍もできるでしょう。

また、近年の地球規模での災害の防止のために、地質や物理、化学といった専門知識を活かす場も増えていくものと考えらえます。

 

技術士 応用理学部門の問題点

技術士の応用理学部門は技術士部門の中では比較的受験者数が安定している部門です。そのため、今後統廃合という動きは見られません。

現在、専門分野は3分野ありますが、受験者は地質の選択者に偏っています。

これは、技術士建設部門と同様で、地質調査を行うための必要資格と見られているためと考えらえます。

そのため、技術士応用理学部門の求人も地質調査に関するものが大半を占めています。

地質調査に関する資格の役割を技術士が代わっているような状況であると言えます。

 

こうした状況にある技術士の技術部門が安定した受験者数があると、他の部門もこうした流れにすると受験者数が増えるのかどうかという議論もありますが、現状の大きな流れにはなっていません。

技術士に合格した時にそれまでのCPDを登録できます!

2017年12月03日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 28

二次試験を受験して合格した人へ

すでに口頭試験を受験した人もいるでしょうし、これから受験という人もいるでしょう。3義務2責務がなんたるかはきっと勉強されたことでしょう。そして、CPDを登録できるのは、口頭試験に合格して、技術士として登録した後です。

 

しかし、遡って登録することを知っている人は少ないでしょう。しかも、技術士に合格したのもCPDの登録の対象となります。また、日本技術士会には修習技術者であっても登録できますので、日本技術士会が開催する各種セミナーに参加できます。しかも、一般の技術士よりも安い料金だったります。もしかしたら、日本技術士会の行事に参加して知り合った人が口頭試験の面接官だったなんてこともあるかもしれません。

 

聖書に描かれている「求めよ、さらば与えられん」の解釈はいろいろとあるようです。しかし、技術士に関しては、これに真剣にトライする人、合格に向けて頑張る人には、きっと合格!というご褒美が待っていることでしょう。技術士に合格したら、ぜひCPD(継続研鑽)を進めて、APECにもチャレンジしてほしいと思います。

 

ちなみに、APECに登録するための条件は次のように定められています。

APECエンジニアになるための7つの要件

1) 定められた学歴要件を満たすこと
2) IEAが標準として示す「エンジニアとしての知識・能力(International Engineering Alliance competency profile for engineers)」に照らし、自己の判断で業務を遂行する能力があると認められること
3) エンジニアリング課程修了後7年間以上の実務経験を有していること
4) 少なくとも2年間の重要なエンジニアリング業務の責任ある立場での経験を有していること
5) 継続的な専門能力開発を満足できるレベルで実施していること
6) 業務の履行に当り倫理的に行動すること
7) プロフェッショナル・エンジニアとして行った活動及び決定に対し責任をもつこと

 

この5)の項目はCPDの登録内容で確認されることになります。つまり、年間50時間以上のCPDを少なくとも数年継続している必要があるのです。今からCPD登録できるように、いろいろな研修を受講したらその資料をファイリングしておきましょう。特に、受講日、開始時間と終了時間、主催者、テーマ、開催場所、実施内容、所感などを確認できるようにしておきましょう。

以上

平成30年度技術士第二次試験実施大綱

2018年01月31日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 28

平成29年11月28日に、文部科学省 科学技術・学術審議会 技術士分科会
試験部会から、「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」が公表されています。

日本技術士会のWebサイトから閲覧することができます。
https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5460_1.pdf

この「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」は、「技術士第二次試験とは何ぞや」の
原点となるものです。

ここ「技術士システム」の講師、技術士第二次試験の受験参考書、いろんなWebサイトで、
多くの方々が技術士第二次試験受験のアドバイスを書かれていますが、全てこの
「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」がスタートになっています。

しかし、受験テクニックが重視され、「技術士第二次試験とは何ぞや」についての説明が
あまりされていないところがあることも事実です。

ですから、受験される皆さまには、「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」をご一読頂き、
「技術士第二次試験とは何ぞや」をご自分なりに理解されることをお勧め致します。

この「平成30年度技術士第二次試験実施大綱」の中には、技術士法第二条の内容を
一部簡略化して書かれているところがありますので、併せて、技術士法第二条もお読み下さることを
お勧め致します。

平成30年度の技術士第二次試験の受験申込開始まで、あと約2ヶ月です。
皆さまのご検討をお祈り致します。


技術士法
第一章 総則
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律に
おいてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
2 この法律において「技術士補」とは、技術士となるのに必要な技能を修習するため、第三十二条
第二項の登録を受け、技術士補の名称を用いて、前項に規定する業務について技術士を補助する者をいう。
 

技術士の部門紹介:繊維部門

2018年08月04日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 28

 

技術士 繊維部門の概要

洋服を作る糸やポリエステルなどの製造工程では、多くの技術を必要とします。

近年、冬場に着るヒートテックなどは最早生活になくてはならない衣料となってきています。また、夏場の冷感肌着などもこうした洋服の原材料の製造技術があがったからと言えます。

こうした技術革新により、生活を豊かにする繊維技術を取り扱うのが技術士の繊維部門です。

洋服の原料となるものだけでなく、充電池の容量を増加させるカーボンナノチューブなどの製造技術もこの分野から誕生しております。

 

技術士 繊維部門取得後の活躍

アパレルメーカや繊維の製造メーカなどで原材料の生産や紡績工場などで、原材料の製造技術者として勤務することが可能です。

こうした繊維部門からの応用技術を研究する研究所などに勤務することも可能です。

蚕の繭などからとった絹の製造は、昔の話であり、現在はナノ技術として注目されている最新分野でもあります。

また染色技術の安全性など、乳幼児向けのアパレル用品には安全性が最重要視されることもあり、繊維の高度な染色技術や製造技術が求められる現場が多くあり、技術士資格を活かすことができるでしょう。

 

技術士 繊維部門の問題点

繊維の製造、加工に高度な技術を求められ、応用分野にも大きな広がりを感じる繊維部門ですが、技術士の部門としての知名度が低いことが大きな問題点です。

文部科学省のアンケートなどにも、対外的だけでなく、会社内での技術士認知度も低いという回答が寄せられておりました。

多くの技術士部門にも共通して言えることですが、資格そのものの認知度が低いとどうしてもそれ自体が評価されることも少なくなってしまいます。

こうした状況はなかなか改善されることは少ないですが、多くの繊維技術によって生活が豊かになっていることが紛れもない事実です。

技術士による多くの仕事が世に出ていけば、こうした部門での認知度や注目度も変化していくものと考えられます。

 

 

キーワード集は部門の関連法令や制度をていねいに

2019年02月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 28

平成30年度まであった択一試験が、平成31年度からなくなりました。それでも、キーワード集を作ることは有益です。

なぜなら、筆記試験でも、とくにⅡ-1では専門知識が試されるためです。

 

キーワード集で取り上げる専門用語は100個をいちおうの目安としてみましょうか。

目標数がなければ、モチベーションは上がらないし、そうかと言っていきなり300個としてしまうと、キーワード集をつくる「作業」そのものが目標になってしまうからです。

 

キーワード集をつくる作業は、あくまでも専門知識を問う設問に対応するためであることを忘れてはなりません。

 

さて、取り上げる100個のキーワードが、的外れな用語では成果につながりません。


そこで、つぎの3つ順番で選んではいかがでしょうか。

 

1.過去問で問われた用語
2.関係法令や制度
3.その他(受験部門にかかわる省庁のホームページや白書で頻出の用語など)

 

1.の過去問は技術士会のホームページで掲載されている年度すべてをチェックしておくと安心できます。

 

2.を取り上げた理由は何か?
それは、『技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)』の「専門知識」の要件に、「技術士の業務に必要な、我が国固有の法令等の制度及び社会・自然条件等に関する専門知識を理解し応用すること」と明記されているからです。

 

つまり「法令等の制度」を理解していることが求められているのですから、主要な法令の第一条(目的条文)くらいは、暗唱できるくらいにしておくのが得策です。

 

平成31年度からは、このコンピテンシーで評価します。技術士制度をよく理解した講師や、受験対策会社の指導を受けると、効果的・効率的に対策ができます。

 

技術士資格の意外な活用方法

2017年01月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 27

技術士の電気電子部門は、電気工事士や電気主任技術者と比較されると、今一つ対外的な評価が低く見られがちです。

建設部門の技術士は、コンサル事業を行うために必要な資格とされているのに対して、電気電子部門の技術士は取得しても特別業務に従事できる内容が増えるというものではありません。

実際に、電気関係のコンサル事業は、必要な資格が法律的にあるわけではなく、電気主任技術者資格でも代替できるため、電気電子部門の技術士試験は受験者自体が少ない傾向にあります。

しかし、電気関係の建設工事を監理する際に、電気電子部門の技術士は、意外な形で活用することができます。

建設工事での請負金額が一定額以上の工事の監督をする場合、監理技術者という資格を持った現場監督が現場に常駐する必要があります。

この監理技術者の資格は、現場工事の経験年数で取得ができるのですが、この経験年数になるかどうかという審査基準がとても厳しく、人によっては10年間の現場工事の経験が必要となります。

電気工事の設計などを担当していると、こうした監理技術者資格を取得するのがとても難しく、現場監理の業務にも範囲を広げたいと考えている人にとっては、とても大きな障壁となっています。

しかし、技術士資格を持っている人は、該当部門の工事の監理技術者資格であれば、現場工事の経験に関わらず取得することが可能となります。

これは、電気工事士や電気主任技術者資格では認められていない資格取得要件となります。

 

技術士資格を取得すれば、工事監理も行うこともできるようになるのです。

工事設計と工事監理をセットでできる人間ともなれば、転職時にも有利となり、会社にとっては重宝されること間違いなしです。

電気工事を行っている会社に勤務されている設計担当の方は、是非電気電子部門の技術士取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 

筆記試験 選択科目Ⅱ-1の記述方法

2017年03月07日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 27

試験当日、午後最初の試験として「選択科目Ⅱ」があります。

選択科目Ⅱは「Ⅱ-1」と「Ⅱ-2」の2つに分かれていて、試験時間は2時間です。

Ⅱ-1は答案用紙「1枚」で2設問を選択し解答します(「1枚論文」)。

Ⅱ-2は答案用紙「2枚」で1設問を選択し解答します(「2枚論文」)。

答案用紙はA4サイズで1枚あたり600文字(24×25の文字枠)の記述になっています。

 

Ⅱ-1は「専門的知識」を問う問題であり、一般的な記述方法としては「論文形式」です。

論文形式だと・・・

1つ目は○○○です。

○○○は・・・・です。

2つ目は△△△です。

△△△は・・・です。

のような記述方法になるかと思います。

 

それ以外として「箇条書き」もあるかと思います。

箇条書きだと・・・

①○○○

・●●●

・●●●●

②△△△

・▲▲▲

・▲▲▲▲

のような記述方法になると思います。

 

でも実はこの1枚論文は「600文字以内」ではなく「1枚以内」に収めればよく、文字枠を無視して記述することができるって知っていますか。

例えば、「一覧表」で表すこともできます。

設問が「2つの工法の違いを記述せよ」という場合には特に効果的です。

一覧表だと・・・

特徴 A工法 B工法
○○○ ●●● ●●●●
△△△ ▲▲▲ ▲▲▲▲

のような記述方法になります。

この場合、文字枠は無視できますので、文字の大きさも自由です。

解答内容が的確なら文字数が足りない時、わざと文字を大きく記述して行数(記述範囲)を稼ぐこともできます。

文字枠に合わせて罫線を引く必要もありません。

選択科目Ⅱは時間との勝負になることが多い部分です。

見た目のインパクトで高得点をねらうため、臨機応変に対応するテクニックも必要です。

その他として「グラフ」や「図表」、「フローチャ-ト」などで記述することもできます。

ですが、訓練していないと逆に時間が掛かり過ぎる欠点もありますのでご注意を。

口頭試験で答えづらい質問(あんまり聞かれないが準備しておくと安心です)

2018年11月29日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 27

(経歴関係)

・あなたの組織では技術士制度はどう活用されていますか

・あなたの組織、あなたの所属部署、あなた自身の順で、社会にどう貢献しているか述べてください

・この経歴は技術士にふさわしいと思いますか。思うならどんなところがそう思いますか

 

(法倫理関係)

・技術士法が制定された背景を説明してください

・技術士のアカウンタビリティとはどのようなものだと思いますか

・技術士のコンプライアンスについて説明してください

・技術士より必要な資格があるのではないですか

・JABEE認定制度について説明してください

・技術士法で定める3義務はなぜ必要ですか

・名称表示の場合の義務を犯す場面があるとしたらどういう時ですか

・信用失墜行為の禁止をわざわざ法でうたっている理由は何ですか

・名称表示をしなければならない理由は何ですか

・近年、技術者の倫理が問われる問題が起きていますが、なぜ倫理が必要と思いますか

・倫理に関して普段意識していることはありますか

・あなたの業務で公益確保になった業務を教えてください

 

正しい回答はないかと思われますが、NG回答もあります。

本番に向けて頑張ってください。

口頭試験で気を付けることは

2016年11月13日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 26

今月から口頭試験が始まります。

口頭試験が不合格になった方のパターンを分類すると、次の5つくらいに分けられると思います。

 

(1)コミュニケーションの失敗

 極度の緊張等で、試験官と会話が成立しなかった。準備不足で、質問に対して答えることができなかった。

(2)科目違いと見なされる(経験不足と判断される)

 例えば建設部門の土質及び基礎で受験しているのに、受験願書の経歴のほとんどが道路の内容になっている等、選択科目の経験が十分でないと判断された。

(3)技術士にふさわしい仕事をしていないと見なされる(応用能力不足と判断される)

 受験願書の経歴や小論文がアッサリし過ぎていたので色々と質問をされたが、十分に答えることができず応用能力が足りないと判断された。

(4)倫理観に問題があると見なされる

 試験官と口論になる、法やモラルを軽んじる回答をする等、倫理的に問題があると判断された。

(5)技術士法を理解していないと見なされる

 ほぼ確実に質問される「3義務2責務」を答えることができず、技術士制度を理解していないと判断された。

 

さて、こういう失敗を避けるためには以下のようなことが大切です。

 

(1)については、模擬口頭試験を繰り返して、十分に準備したという自信を持つことが大切です。

(2)と(3)については、受験願書の内容が大きく影響します。提出してしまったものは仕方ありませんから、短い試験時間中に納得してもらえるように準備しましょう。

(4)については、常日頃の心掛けでしょうか…。にわか仕込みでは駄目ですね。

(5)については、1日に数十回も暗唱すれば覚えることができるはずです。語呂合わせも有効です。

 

口頭試験まで、最大限の努力をして挑んでください。

平成28年度 国土交通白書が公表されたようですね

2017年07月01日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 26

平成28年度 国土交通白書がいつのまにか公表されたようですね。

試験問題は既に作成されていますが、この白書内容に沿って問題を作成した可能性もあります。

受験者は軽くでもよいので目を通す必要があるかと思います。

平成28年度 国土交通白書 http://www.mlit.go.jp/hakusyo/mlit/h28/index.html

概要版は http://www.mlit.go.jp/common/001190638.pdf

キーワードは「イノベーション」ですね。

歴史からはじまり、イノベーションの創出と社会実装に向けた現在の取組みと課題、イノベーションから産まれる未来への展望が第Ⅰ部の内容です。

イノベーションを社会に組み込むことで、少子高齢化や自然災害の激甚化が進む中でも、持続的な経済発展を目指そうというような内容ですかね。

スマートフォンやコンビニなどの事例で、今後もイノベーションが少子高齢化や財政悪化などの課題克服に必要。

取り組みとして、建設現場でのICT活用で工期短縮や省人化を目指す「i-Construction」やリニア中央新幹線による移動高速化、ドライバー不足の緩和に向けた自動運転技術によるトラックの隊列走行などを挙げています。

予想される未来の社会環境、国民が願う未来像も記載されている。

人材やアイデア、資金の不足などで、イノベーションの担い手が少ないなどの課題もあるようですね。

業務内容の詳細を記述するときのステップとポイント

2018年04月07日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 26

技術士の二次試験受験への気持ちを奮い立たせている方へ
 

 二次試験の受験申込書に記載する業務経歴と業務内容の詳細は、すでにご存知の方も多い
と思いますが、二次試験の筆記試験を無事合格した後の口頭試験で使われます。
 

 大切なことは、試験官にあなたが技術士にふさわしいと理解してもらい、判断してもらう
ことです。そのためのサポートペーパにすべきです。しかし、お作法に沿っていなかったり、
求める内容になっていなかったりすると、圧迫面接のための攻撃材料となってしまいます。
 

 では、サポートペーパーになってもらうにはどうすれば良いのか。
 

 ここでは、業務内容の詳細について記載します。その前に、人が理解するということは
どういうことかというと、それは右脳と左脳の両方で理解してもらうと理解したと認識
するようです。どちらか一方ではなく、両方で理解してもらうことが大切です。具体的に
いえば、まずあなたが取り組む課題をイメージとして理解してもらうことです。例えば、
橋の課題だとする。それが10mの橋なのか、100mの橋なのか、1000mの橋なのか。
人は、自分の経験に基づいてイメージします。したがって、あなたが10mの橋の話を
しようとしても、試験官は1000mの橋をイメージしていたら、いくら説明しても、
理解してもらうことは難しいでしょう。そして、イメージの次は論理です。何が課題な
のか、どのような解決策があるのか、どのような解決策を採用して、どう解決したのか。
これらはすべて論理の飛躍なしに説明する必要があります。


 イメージを共有できて、論理が明確だと、分かった=合格!となるのです。


ここでは、論理について説明します。
 

 まず、この業務内容の詳細に記載すべきは、どのような課題に対してどのように解決
したかではありません。そうではなく、どのような点を課題と考えたのか。そして、そ
の課題に対して、複数の解決策を考え、そのどれを採用したのか。それはなぜか。
そして、その結果としてどのような成果があり、残リスクは何か。これをコンパクトに
まとめることが必要です。


 しかし、こんな内容を最初から720文字に収めて書こうとするのはダメです。文字数
が不足して、説明不足になるか、論理を飛躍して、理解不能になります。このため、
まずは、720文字にこだわらず、しっかりと前述の内容を整理して、1000文字でも、
2000文字でも良いのでまず書きあげましょう。


 そして、そのエグゼクティブサマリーを作成するつもりで、枝葉を削除して、720文字
にそぎ落としましょう。しかし、文字数を節約するために専門用語を何の説明もなく、
多用するのは避けるべきです。一般の人にも理解できるように適度な説明を付記しながら
まとめていきましょう。


 720文字の業務内容の詳細は、受験申込書に記載されて、試験官の手持ち資料となります。
受験者であるあなたは口頭試験の時には何も持参することはできませんが、サマリーする
前の資料を口頭試験の前に何度も見返しておけば、試験官から何を聞かれても回答できると
自信を持って口頭試験に臨むことができるでしょう。


 逆に言えば、最初に作成する資料はそんな風に、何を聞かれても答えられるような
資料であるべきなのです。一方、受験申込書に記載する業務内容の詳細には字数制限が
あります。サマリーには記載すべき内容と、そのストーリーを絞り込んで、その論理を
磨き上げる。そんなステップがとても有効だし、試験官に理解してもらうにはそれぐらい
の努力はすべきなのです。


 そして、そんな風に手間暇をかけた業務内容の詳細であれば、口頭試験の時に、試験官
にとっても、あなたにとっても、理解を助けるサポートペーパーとなります。


 間違っても、圧迫面接のための材料を提供するようなダメ資料にしてはいけません。
頑張ってください。

                                  以上

 

口頭試験を万全にするために

2018年10月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 26

口頭試験の合格率を少しでも上げるために、以下のことを1つでも多くやるとよいでしょう。

 

○受験申込書の点検

 

口頭試験では、受験申込書の詳細論文について、たくさん質問されます。

ですから、いまいちど、見直しておくとよいでしょう。

 

半年前に書いた文章は、きっと未熟な出来でしょうから、技術士になったつもりで、赤ペンを入れていくのがおすすめです。

 

最近では、詳細論文だけでなく、5つの業務経歴のうち、1つをピックアップして、詳しく尋ねられるケースが増えています。

注意をしてください。

 

○模擬試験や模擬面接の受講

当日の緊張を少しでも和らげるため、複数回、受講することをお勧めします。

 

当日は、テンポ良く試験がすすめば、17個ほどの受け答えができます。

 

総監部門以外では、このうち、5、6個は、模擬試験を受けていたからこそ、自信をもって答えられるとことになるでしょう。

 

総監部門では、的中はほとんどありませんが、いろいろな人に協力してもらい、さまざまな質問に対応できるようにしておくのが、安心です。

 

○日常業務で練習する

 

会社で人と話すときに、口頭試験を意識するようにします。

 

口頭試験では、長々と話してはいけません。

 

短く話して、質問されて、短く答えて、を繰り返します。


「それは、○○だからです。なぜなら、××だからです。」と、2文程度で話しようにします。

 

○そのほか、新聞やニュースで、情報を収集する

 

時事的な話題をふられたときの対策です。


その話題に対して、自分の意見を言い、その理由を述べられるようにしておきましょう。

 

奥さんがいる場合には、試験官役になってもらいましょう。

 

口頭試験対策が、みなさんを、技術者として一回り大きくしてくれるはずです。

技術士の部門紹介:経営工学部門

2019年01月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 26

技術士 経営工学部門の概要

工場での生産ラインを管理する技術者や物流やサービスを提供する場合、経営的な視点で物事を判断する必要性が出てくる場合があります。

在庫管理や、効率的な物流を行うための拠点の配置と言った経営面と実際の生産ラインなどの流れを見ている工学的な視点とが融合した分野が技術士 経営工学部門です。

この部門は経済学とも密接に関わっている他の部門とは系統が異なる特殊な部門です。

専門分野は、工場の生産ラインなどを管理する生産マネジメント、プロジェクトなどサービスを管理するサービスマネジメント、物流についての問題が出題されるロジスティクス、経営的な統計や不良品が発生する確率などといった経営的な数字を扱う数理・情報、株式取引などで有名な金融工学があります。

 

技術士 経営工学部門取得後の活躍

技術士 経営工学部門を取得すると、主に工場の生産管理部門でその道の専門技術者として働くことができます。

しかし、これは生産マネジメントに限った話であります。

 

技術士 経営工学部門の問題点

技術系の資格ですが、経営工学というと中小企業診断士といった経営コンサルタントになるための国家資格が既に存在しており、なかなか技術士の経営工学部門を取得すればなれるというものが現状、存在しないというのが実情です。

工場の生産管理部門であっても、生産マネジメントに関する検定などもあり、経営という重要な部分であることから他の分野の資格も同様の範囲をカバーしています。

そのため、受験者数も生産マネジメントやサービスマネジメント以外の分野は一桁の時もあります。

特に金融工学の専門分野は、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなど、他資格の方が有名であるため、受験者数は特に少なくなっています。

平成30年度では、ついに分野での受験者がいないという状態に陥ってしまいました。

やはり、こうした状況が続いてしまうと、どうしても部門や分野の統廃合という話が上がってきてしまうのは仕方がないのかもしれません。

口頭試験:想定質問集(その1)

2019年01月16日 作成 / 執筆:スチールマニア講師 / 閲覧数(月間): 26

こんにちは。

既に口頭試験を受験した方も居られるでしょうが、これから受験するという方もいるのではないでしょうか。

最終確認という意味で、口頭試験の想定問題(業務、社内に関わる問題)を集めてみました。ぜひご覧ください。

1. 業務経歴を1~2分で説明してください。

2. 業務内容の詳細について、あなたの立場と役割、課題・解決法・成果について3分程度で説明してください。

3. 現在の業務の技術部門と立場、役割は?

4. 業務で失敗したことはありますか?

5. 現在の業務で技術士としてふさわしい点はどこですか?

6. 業務内容の詳細に書かれている業務以外で、技術士としてふさわしい点はありますか?

7. 筆記試験の選択問題Ⅲで補足したい事項はありますか?

8. 選択問題Ⅲのもう一つの問題はどのような問題でしたか?

9. 受験動機はなんですか?

10. 技術士試験の目的は何ですか?

11. 社内では技術士はどのように評価されていますか?

12. 社内でどのように技術士を活かせれますか?

13. 技術士となった後はどのようなことをしたいですか?

14. 後輩への指導はどのように行っていますか?

15. 技術士会へ入会する予定ですか?

いかがでしょうか?まずは、受験申請した際に記入した業務内容の詳細からいくつか質問が来ます。完璧に説明できるだけでなく、何が技術士としてふさわしいのかという点に着目して説明できるようになってください。また、それ以外の業務を聞かれる可能性もありますので用意しておいてください。

さらに受験動機などの一般的な問いや社内外での技術士としての役割も聞かれます。再度、ご自身の社内の方との関わり方、社外の方との関わり方を整理してみて下さい。

その2では、技術士法や倫理に関する想定質問をまとめてみますので、そちらもご覧ください。

技術士二次試験口頭試験のポイント「緊張しない」「余計な説明はいらない」

2017年07月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 25

技術士二次試験の口頭試験は、事前に提出した業務経歴書などから、試験官との質問のやり取りで実施されます。

その中で、最もネックとなるものが、口頭による業務経歴書の説明です。

初めて会った試験官に、自分の経歴を分かりやすく説明し、理解してもらい、質問についてもその場で回答しなければなりません。

初めて会った顧客と打ち合わせの場などもこうした状況に該当しますが、あまり経験がないとつい緊張してしまい、何から説明したらよいかわからなくなってしまいます。

 

緊張しないように気を付ける

普段は知識も豊富で、専門的な内容については話すことも全く問題がない人でも、試験となると緊張します。

緊張してしまうと、次の言葉がなかなか出てこなかったり、話した内容が何を言っているのかはっきりしなかったりします。

これは、事前の準備で何とか緊張を押さえることができます。

例えば、口頭試験の想定内容をボイスレコーダーなどに録音して、自分の言っていることが後で聞いても問題がないかを確認する、職場の人や試験対策講座などで模擬の口頭試験を行ってもらったりすることでも、本番の雰囲気をある程度シミュレーションできます。

緊張は、自分の得体の知れないものに直面した時に起こるものですので、事前に様々な同様な状況を経験しておけば、自然と緊張は少なくなっていきます。

 

説明内容に気を付ける

説明内容が専門的すぎると、試験官もその分野に関しては専門家ではありませんので、理解できないこともあります。

大学を卒業して、入社したばかりの新入社員にもわかる程度の専門用語で話す必要があります。

ただし、専門用語が分からないといけないということで、専門用語の解説を続けていくと、論点がどんどんずれていってしまいます。

各業務に「自分が技術的に工夫をしたところ」を一つ押さえておき、そこからぶれないような説明の仕方がよいでしょう。

 

口頭試験のような面接タイプの試験は、人によっては採用面接以降経験したことがないという人も少なくありません。

どんな人が合格するのかを探るのも重要ですが、採用基準は人が見るものですので、試験官による個人差がどうしても出てきます。

それよりも、今持てる知識を十二分にアピールする方法を探る方が合格への近道と言えます。

口頭試験の「3義務2責務」の質問に上手に答える一案

2017年09月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 25

技術士に求められる倫理には「3つの義務」と「2つの責務」があります。

 

3義務とは、「信用失墜行為の禁止」「守秘義務」「名称表示」の義務です。

2責務とは、「公益確保」と「資質向上」の責務である。

 

これは、よどみなく言える必要があります。

ですから、覚えることになります。

 

問題となるのは、変化球の質問がきたときに、しっかりと反応できるかです。

例えば、3義務2責務の話をしているときに、つぎのような抽象的な問いが来たときにです。

 

試験官「それじゃ、××海岸の防波堤工事を行うときに、技術士として重要に思うことは?」

 

このとき、

① まず、法律の大前提をいう。

② つぎに、今回のケースについて、述べる。

③ ①と②から、自分の考えを述べる。

といった三段論法をとってみればどうでしょうか。

 

これであれば、①で、3義務2責務のうち、どれか1つを論点にしたテーマに変換できるからです。

 

具体的には、つぎのような回答ができます。

 

受験生「はい。

① 技術士の責務として、『公益確保の責務』があります。

② ××海岸の防波堤工事は、住民の生命を守ることを目的としています。一方で、工事により野生動植物の生息地が損なわれる可能性もあります。

③ したがって、公益性がもっとも高まるのはどれかを意識して、複数の工法を検討することが重要と思います。」

 

さて、「公益」とはどういうことでしょうか。「生命の安全」と「環境の保全」と捉えておけば良いでしょう。この2つはトレードオフになることもあるでしょうし、両立し得るときもあります。時代によっても、変わります。

技術士試験には地球環境に関する問題が出題されます。

2018年05月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 25

 技術士にとって、地球環境問題を解決することは永遠の課題です。

そのため、技術士試験にも、環境問題に関する設問が多く出題されます。今回はそんな地球環境に関するキーワードをまとめてみましたので、勉強の一助としていただければと思います。

 

低炭素社会の実現

2007年、政府は「クールアース50」の中で、世界全体の炭素を含む温室効果ガスを2050年までに現状より半減するという長期目標を発表しました。

ここから、交通や住宅などのエネルギー消費を行う装置に省エネや再生エネルギーの活用によるCO2排出抑制措置が活発化することが予想されます。

技術分野ではこの低炭素社会を実現するために、協力する分野が多くあります。

このようなことから、低炭素社会に関する考察は頻出するものと思われます。

 

バーゼル条約

日本も締結している廃棄物の国境を超える場合の国家間の条約です。

これはヨーロッパなどから有害な廃棄物がアフリカなどの発展途上国へ投棄されていたことが大きな問題となったことから国家間で廃棄物処理に関する決まり事を記した条約です。

この中で「締結国(日本)は廃棄物の処理を環境上適正な方法で行うため、主として発展途上国に対して、技術上その他の国際協力を行う」とあります。

これは、日本が廃棄物処理にかんして技術協力をする可能性を記しており、ここで技術士が活躍する可能性があるため、この条約を押さえておく必要があります。

 

海面上昇や気候変動に関する問題

地球温暖化が起因する様々な問題の中でも、気候変動や海面上昇は、温暖化防止による低炭素社会の実現と並行して個別で対応しなければならない重要な派生問題です。

特に海沿いの地域では、海面上昇による街の水没など深刻な問題が発生する可能性があるため、護岸工事や海水をくみ上げるシステムなど、多くの技術課題が発生します。

気候変動に関しては、農業分野での気温上昇や干ばつ被害などへの対応などで問題が出題される可能性があります。

 

技術士試験に環境問題に関する問題が出題されやすいということは、国や政府が技術士に環境に関する問題の解決を期待しているとも言い換えることができます。

口頭試験での頻出質問

2018年11月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 25

口頭試験で、定番の質問があります。例えば、つぎのようなものです。

・受験の動機は何ですか?


・合格したあとの抱負を教えてください。


・この業務でのあなたの創意工夫を教えてください。


・この業務で苦労した点は何ですか?


・この業務は何人でやりましたか?


・この解決法はどうやって思いつきましたか?


・この業務を今やるとしたら、どのような解決法を採りますか?


・学会発表はしていますか?


・特許は取られましたか?


・いままでの失敗とその原因を教えてください。


・技術者倫理はなぜ必要ですか?


・3義務2責務のうち、あなたがもっとも重要だと思うものは何ですか?


・もっとも大切にしている倫理項目は何ですか?


・公益の確保とはどのようなことですか?


・技術士法の罰則について説明してください。


・技術士にとっての説明責任はどのようなものですか?


・技術士とはどのような者を指すか、技術士法に基づいてお答えください。


・APECエンジニアとは何ですか?


・IPEA国際エンジニアとは何ですか?


・技術士と同様の海外の資格は何ですか?


・CPDとは何ですか?


・選択科目Ⅲについて補足説明はありますか?


・他の資格は何か持っていますか?

 

これらについて、試験官が好む回答をあらかじめ準備しておきましょう。


例えば、「受験動機は何ですか?」に対して、「自分の実力を試そうと思いました」はあまり良くない印象を与えてしまいます。
技術士資格を付与する必要性を感じないためです。

 

「技術士としてより責任のある業務を担当し、社会の発展に寄与するエンジニアとなりたいからです」と答えたほうが、好印象になります。

 

口頭試験模試、想定問答の添削指導などを活用して、十分な準備をしておくほうが安全です。

記述式説明問題には箇条書きを有効活用する

2017年05月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 24

技術士二次試験の論説問題などの際に、どのように説明したらいいのかわかならいという人も多いのではと感じます。

そのため、長ったらしい文章をずらずら書いてしまうという人も多いのではないでしょうか?

そんな方は、できる限り箇条書きにまとめてみるという手法を使うと説明がまとまりやすくなります。

 

例題:雷から電気機器の破損を防止する方法について説明せよ

 

雷が発生した場合、電気回路上に大きな電圧(サージ電圧)が加わり、それが原因で機器破損につながる。サージ電圧を回路に入力させない方法として以下の方法が挙げられる

・避雷針により、雷が回路に入力する前に接地極へ逃がす

・電源入力部にアレスタを設置し、サージ電圧のような大きな電圧が印可された際に回路が地絡するような措置を講ずる

・電気機器本体がサージ電圧に耐用できる部品を使用するなど雷に強い構造とする

 

この場合、電気機器が雷によって破損する原因をまず述べています。

その後、その原因を回避する方法について述べています。この方法が複数あるため、箇条書きを利用しています。

 

箇条書きが有効な理由

箇条書きを使うと分かりやすくなる理由としては、文章として書く必要がなくなるということが第一に挙げられます。

細切れの文で、一つ一つが独立した構成となるため、文章の焦点が分かりやすくなります。

 

上記回答を箇条書きでない状態で書くと

 

雷が発生した場合、電気回路上に大きな電圧(サージ電圧)が加わり、それが原因で機器破損につながる。

サージ電圧を回路に入力させない方法としては、避雷針により、雷が回路に入力する前に接地極へ逃がす方法、電源入力部にアレスタを設置し、サージ電圧のような大きな電圧が印可された際に回路が地絡するような措置を講ずる方法がある。また電気機器本体がサージ電圧に耐用できる部品を使用するなど雷に強い構造とする方法も有効な手段となる。

 

一文が長くなり、焦点が見えにくく、箇条書きと比較するとぱっとみて分かりづらい回答文となってしまっていることがお分かりいただけると思います。

 

説明文の回答で、理由が複数ある場合は、できる限り箇条書きを用いて文章を作成するようにしましょう。

汎化と特化を繰り返す

2018年06月17日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 24

抽象度を高めることと、具体性を高めることは相反することのように見えますが、これを繰り返すことで課題の構造が明確になります。


また、汎化と特化の両方がバランスよく盛り込まれていると読者(=記述試験では試験官)は理解しやすくなる(=合格)。


記述問題において抽象度を上げるということは、タイトルやサブタイトルを的確につけるということです。


記述問題において具体性を高めるということは、このサブタイトルのもとで伝えるべきキーワードやその意味、意義、問題、課題などを示すことです。
 

人は、抽象的なことばかりを聞いていると漠然として訳が分からなくなります。逆に具体的なことばかりを聞いていても細かいなあと嫌になります。
このため、人に話をしたり、文章を書くときには、まず抽象的なことを言って、どういう意味だろうと読者や視聴者に考えさせ、その意味を読者の
理解のテンポに合わせて解説して行くのです。具体的な話をしたり、エピソードを加えたり、そして理解してもらったら、次のトピックに移るので
すが、注意すべきは、その時も一度抽象度を上げることで話の全体を理解しやすくなります。


この汎化と特化を繰り返す技術は、技術士の記述問題だけではなく、口頭試験でも使えるし、日常のビジネスでも、プレゼンでも使えます。
抽象度を高めるということは、その課題を俯瞰的に客観的に見ることが必要です。そして、その上で、鷹が獲物を捕獲するようにターゲットを
決めて一気に成果をあげるのです。
 

コンピュータの世界でもこの汎化と特化という技術はモデリング言語で活用されています。アクターを定義しますが、抽象度をあげたものを
スーパークラス、具体化したものをサブクラスと言います。例えば、小学生と中学生と高校生をまとめて学生と呼びますが、この学生という
定義がスーパークラス、小学生や中学生などがサブクラスとなります。スーパーというとオールマイティのようなニュアンスを感じますが、
英語でのスーパは上位、つまり抽象度をあげる意味です。サブというと補欠とか、予備をイメージしますが、英語では下位、つまり抽象度を
下げたものという意味です。そして、スーパークラスに対して、アクティビティを定義します。学生は勉強する。学生は学校に行くと言ったもの
です。でも、小学生と大学生では行動パターンが大きく異なるので、このような抽象化の定義は無理があるかもしれない(笑)。


技術士を目指す人は、この抽象度を上げる努力と、具体化する努力の両方をバランスよく進めて是非合格してほしいと思います。

以上

 

 

技術士の部門紹介:上下水道部門

2018年11月17日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 24

技術士 上下水道部門の概要

日本の水道水は他の国と異なり、そのまま飲むことができるというのが特徴です。日本では当たり前でも、他の国では水道水は加熱しなければ飲めなかったり、ミネラルウォーターを飲み水に使うといったことが当たり前となっている国も多くあります。

下水道についても同様で、河川や湖、海岸の汚染が社会問題となったころから水質浄化に地方自治体が取り組み、世界でもトップレベルの水処理技術を開発するまでに至りました。

そんな世界的に見ても高い技術水準を持つ日本の上下水道事業を支える技術者が受験する部門が、技術士上下水道部門と言えます。

専門分野は、上水道と下水道、水道の維持管理を行う水道環境のみとなります。

水質浄化やろ過技術などは機械、電気、土木、化学などの複合的な技術力が必要となる場合が多いため、細かい区分はされておりません。

 

技術士 上下水道部門取得後の活躍

上下水道は生活におけるライフラインの一つであり、災害時などにも供給し続ける必要があります。需要は途切れるということはありませんので、技術士取得後の活躍の幅も広がります。

主に都道府県や市町村の上下水道部門や、自治体から上下水道工事を請け負う建設会社や設計コンサル会社など多岐に渡ります。

 

技術士 上下水道部門の問題点

比較的需要も高く、受験者数も多い上下水道部門ですが、上下水道工事は公共工事が殆どであり、民間工事が皆無であるということが今後、デメリットとなる可能性もあります。

現在、国会では水道事業の民営化なども協議されており、電話や郵政な同様の道を歩む可能性も十分あります。それだけ収益性が高く、公共性の高い事業であることは理解できるのですが、やはり公共工事に関わりたいと考えている人にとっては将来的には状況が変わっていってしまうということは十分に認識しておく必要があります。

下水道部門に関しても同様で下水道料金で運営ができるということで、地方自治体からの分離独立の動きもみられますので、その状況の動向に注目しておく必要があります。

筆記試験は「。」(句点)と「、」(読点)を適切に使う

2018年12月09日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 24

業務経歴票や筆記試験では、日本語のルールを守って書きます。技術士試験は、記述量が多い試験ですから、この当たり前のことが、とくに重要になります。

 

句点と読点は、文脈を明らかにします。また、文を正しく、かつ容易に理解できるように打つものです。

 

1.「。」句点(くてん)


(1)文の終わりに必ず打つ


(2)箇条書き、タイトル、項目名には打たない


(3)通常は、( )、「 」の中の最後の文末にはつけない


(○)日本語のルール(現代表記法) (×)日本語のルール(現代表記法。)

ただし、3.について、( )書きで注釈を入れる場合は、( )の後に句点を打ちます。

 

(例)技術士とは、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価、又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行うものをいう。
(出典:技術士法第2条)

 

2.「、」読点(とうてん)


(1)主語をはっきりさせるために打つ


(2)文の切れ目、前後の関係をはっきりさせるために打つ


(3)接続詞、副詞のあとに打つ


(4)条件文のあとに打つ

 

(例)なお、生態系の観点からも検討が必要である。
(例)しかし、当該案は費用が2倍に増える。
(例)目的が工事費の提言であることから、施工計画が重要となる。

 

「このような当たり前のことを?」と思わず、意識して、作文してください。
なぜなら、技術士試験では、「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」が試されているからです。


このコンピテンシーの8項目のなかに、「コミュニケーション」があります。


そして、コミュニケーションには、「業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確に効果的な意思疎通を行うこと」と書かれています。

 

つまり、文書で明確に意思疎通が行うために、句点や読点を適切に使うことも必要なのです。

職場に技術士がいない場合の対策

2016年11月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 23

わたしは、環境省の請負業務を行う組織に勤務しています。農林水産省など他の省庁では、技術士が、入札要件になることが多く、組織の受注力を上げるために、会社指示で受験することにしました。

 

職場には技術士はいません。

 

情報が限られていたため、受験対策会社のセミナー付き通信添削講座を活用しました。

 

二次の筆記試験では、環境部門(自然環境保全)で受験しました。前年の一次試験に続き、1度で合格しました。対策会社の、手厚いサポート講座を受け、直前模試も受けました。技術士に求められている要件は何かを、徹底的に理解するようにしました。講師の先生がアドバイスをくださったことを、何回も確認しました。

 

択一問題対策では、過去問とその類題を、繰り返し、解いて、訓練をしました。過去問は、平成13年以降の全問を対象にしました。1問あたりの解く回数は、少ししつこいですが、10回を目安としました。勉強場所は、平日には、通勤に使うバスと電車のなかで、休日には、問題集を持ち歩き、少しでも時間があれば、たとえ2、3問でも確認するように心がました。

 

論文問題対策では、基本方針の理解を重視しました。あらゆることを「現状把握→課題・問題点の抽出→解決策立案→期待される効果」の4つのステップで、考えることにしました。

 

また、近年の出題傾向として、リスクマネジメントに関する出題が増えています。そこで、「解決策立案→業務実施手順と留意事項→想定されるリスク→その低減策」の4ステップでも考えるようにした。これらの考え方を、自分のアタマのなかに定着させるために、書籍やインターネットで情報をこまめに収集しました。

 

このように技術士の試験制度を通して、自分の業務を振り返り、自分のスキルを高めることができました。驚くことは、業務が充実することが多くなったことです。それは、問題解決、課題遂行のやり方が、正しく身についたからだと思います。

 

これから受験される皆さんのご健闘を応援いたします。

技術士二次試験合格のモチベーション技術士は会社でこんなに評価されている

2017年12月19日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

技術士は名称独占というだけで、誰からも評価されないのでは?という漠然とした不安を抱えている人も実は多いのではないかと思います。

 

日本技術士会 原子力放射線部会の調査によると技術士資格の受験費用を負担してくれる会社は7割以上に及び、技術士資格取得後の報奨金を支給する企業も多くあることが分かります。

https://www.engineer.or.jp/c_dpt/nucrad/topics/001/attached/attach_1453_12.pdf

これは、平成18年の調査であり、多少古い調査ではありますが、現在でも技術士資格の取得を奨励している会社が数多くあると言えます。

 

ここで、注目すべきところは、技術士取得時の報奨金は出る会社は多くあるのですが、技術士資格に対する毎月の資格手当は支給されない会社が97%にも上っていることです。

 

ここから技術士は取ってからはお金にならないと考えるのは早計です。

建設コンサルタント会社などでは、技術士がなければ公共の設計業務委託を受注することができない場合などがあり、会社としては資格取得者がいなくなってしまうことは、会社としても死活問題となります。

会社からはどうしても技術士資格を取ってもらいたいという部分があり、報奨金を出しているということになります。

また、管理職などになるための条件として、技術士資格を設定している会社もあり、技術士がなければ課長、係長になれないという会社もあります。

設計業務などを行っている会社であれば、部門にかかわらず、多くの技術士がいた方が多くの分野の設計を受注する機会を得ることができるため、技術者、設計者として生きていくためには技術士資格を取得しておいて損はないと言えます。

 

また、一定の実績を積んだ後は、独立開業という道も開けてきます。

将来、独立を目指しているという人も、技術士資格を活用するということも視野に入れておくこともよいでしょう。また、複数部門の技術士資格を取得すれば、それぞれの分野を組み合わせたような設計業務なども受注することができます。

しかし、独立を考える時にはきちんとした仕事をいただける人脈などがなければ、仕事が来ません。会社員時代の人脈に頼りつつ、新たな仕事を開拓するという技術士の方が多いようです。

会社で実績を積む = 将来の備え

として、仕事にまい進するのもいいのではないでしょうか?

技術士の気になる報酬は?独立後の実態

2017年12月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

技術士として会社員時代に活躍し、頃合いを見て密かに独立を考えている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そのために技術士試験に合格しなければ元も子もありません。しかし、過酷な勉強へのモチベーションを高めるためのアンケート結果をご紹介したいと思います。

 

平成25年の2月に実施された技術士報酬調査の結果よりお伝えします。

https://www.engineer.or.jp/c_cmt/katsuyou/topics/003/attached/attach_3187_1.pdf

 

アンケートの対象者の98%が個人や独立して事務所を起こしている人に対するものとなります。

独立後の自分を想像することができるでしょう。

主な収入源の項目に注目します。そのうちの72%が、設計を受託する受託収入と年金が収入源となるという結果が出ております。

これは、技術士として独立をされる方のほとんどが60歳以上であるということが言えます。また、年金をもらえる程度に仕事を受けている「仕事をやりすぎない」状態であるということが言えます。

独立をしてしまえば、自分のペースで仕事を受けることができます。会社員時代よりもゆったりとした仕事をすることができるということでしょうか?

 

技術士としての仕事の依頼元も37%が中小企業からの技術相談という内容となります。

大手企業などからの案件も20%程度あり、大学などからの依頼を受けているという技術士の方もいらっしゃいます。

職務の内容も、技術相談や教育指導といったコンサルや研修のような役割を担うことが多いです。

一人でできる内容とすれば、大規模な設計案件は減ってしまい、過去の職務経験などから導き出される技術を欲している人へ提供することを生業とする技術士の方が多いと言えるでしょう。

まさに、技術を商売にすることができます。

 

一件の報酬額についても50万円までのものが半数以上となり、一週間当たり50時間の労働が平均となります。フルタイムで働くことで、技術士事務所が経営していけるようになっていると言えるでしょう。

しかし、これはあくまでもアンケートに答えていただいた方のみを対象にしたものです。これ以外にも高額が報酬で仕事をしている技術士の方もいらっしゃいます。

技術士倫理を考える シティコープビルの設計変更(1977年アメリカ)

2018年03月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

建物の設計となりますので、技術士というよりは建築士のほうで取り上げた方がよいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、設計変更に至る経緯が非常に参考となったため取り上げさせていただきました。

 

50階建ての高層ビルの建設が決定されていたニューヨークのシティコープビルですが、用地に当たる教会が立ち退きに応じなかったため、低層階に教会の建物を残した特殊な形の高層ビルとなりました。

そのため、建物の耐震強度を検討する構造計算がとても複雑となりましたが、当時の最先端の建築として、世界から注目されることになります。

そんなシティコープビルですが、ある学生が建築上の設計ミスを発見し、設計者に直談判をします。その内容はとても大きなハリケーンによる強風にあおられた場合に、建物が倒壊する恐れがあるというものでした。

シティコープビルの設計を担当した建築士は、再計算を行ったところ、倒壊の恐れがあるということが分かりました。

 

通常であれば、地震や強風などの天災であり、できてしまっている建物の設計ミスを認め、補強工事を行うということは、建築士としてのプライドや費用などから見送られてしまうことも多く、実際に災害が起きて倒壊するというシナリオが多いでしょう。

 

しかし、シティコープビルの設計者は、関係者に設計ミスがあったことを説明し、費用負担を求め、補強工事を行ったところに違いがあります。

このおかげで、シティコープビルは数年ごとにニューヨークに来る嵐にも耐えうる建造物となったのです。

 

通常と形状が異なり、困難な設計となる建築物を設計できるというだけでも一流の設計者ですが、さらに自分の設計ミスを認めて関係者に説明を行い、補強工事を行うという行為は技術者倫理の理想を行くものです。

 

これを実現するためには、まずは学生の直談判による再検討を行う謙虚さが重要です。完璧な設計など存在しないからです。

さらに、設計ミスを専門家以外の人にもわかりやすく説明できる能力なども挙げられます。ミスがあったのだから費用は出せないと言われてしまうことがほとんどではないかと思います。補強工事を行わなかった場合のリスクなども説明しなければ費用を捻出されることはないでしょう。

 

この事例はよく技術者倫理で取り上げられています。

技術士に聞いた 技術士補に関するアンケート調査結果

2018年05月20日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

技術士一次試験に合格すると、技術士会に登録することによって技術士補になることができます。

では、技術士からみた技術士補とは、どのように映っているのでしょうか?

 

これから技術士を目指して一次試験を受験し、技術士補となる方はこうしたアンケート結果にも目を配っておく必要があります。

 

https://www.engineer.or.jp/sub10/

これは日本技術士会が主に登録している技術士に向けて取ったアンケートの結果です。

技術士会に登録している技術士、技術士補を対象とし、1500通の回答があったものの集計結果です。

 

アンケート結果より、「技術士補登録の経験の有無」については7割の回答者が技術士補登録なしと回答しています。

また、技術士補登録をした年代は20代、30代で8割を占めています。

技術士補は若い人が技術士を取得する際に登録する資格であることが表されています。

また、経験年数も10年未満の人が多く、技術士になるためのステップアップということがアンケート結果からも表されています。

 

次に、技術士一次試験に合格しても、技術士補として登録しなかったという人の回答もありますが、ここにも特筆すべきものがあります。

経験年数が7年以上であったという回答が最も多くなっています。

経験年数が7年以上であれば、技術士一次試験を受験しなくとも二次試験を受験することができます。

若くして技術士となっても、経験不足などの理由から責任者となれないこともあるため、早くにとっておいた方が得ではありますが、その資格を最大限に活用するのは少し後のことになります。

こうした理由から敢えて技術士補にならなくても、と考えている人も少なくないようです。

それと同時に、登録費用が負担に感じると考えている人も多いという結果になりました。

 

技術士補制度の今後についても、見直した方がよいと考えている人が約8割もいる結果となっています。

しかもその多くは技術士補制度の廃止を行い、一次試験合格者を「修得技術士」とするというのが望ましいと回答しております。

これは、技術士補は登録だけに費用が掛かり、あまりメリットに感じている人が少ないということになります。

技術士補に登録しなくても、技術士一次試験の合格者に一定の資格を与える形とすることが望ましいと考えている人が多いという事から、技術士補になるには技術士会に登録しなければならないということに抵抗感がある人も多いという結果が浮き彫りとなりました。

 

技術士制度は制度改正が叫ばれており、多くの段階を経てこれからも変化し続けるのではないでしょうか?

制度改正の動向にこれからも注目していきましょう。

技術士の部門紹介:航空・宇宙部門

2018年07月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

技術士の航空・宇宙部門は、航空機の設計や空港の管制システムなど航空に関する機器やシステムの設計や、宇宙ステーションなどの開発やロケットなどに関する分野の技術士となります。

 

技術士 航空・宇宙部門の概要

航空機の設計や、空港の管制塔や航空機を着陸させるための無線機器などをシステム的に設計する場合に該当する技術部門です。宇宙関連では、人口衛星システムや宇宙ステーションなどの設計が該当します。

 

技術士 航空・宇宙部門取得後の活躍

航空機メーカや空港システムを設計する会社、宇宙開発を行う会社などで設計や技術コンサルなどの業務に当たることができます。

航空・宇宙部門のJAXAなどの公共機関や、大手メーカなどが該当します。航空機については、国産型の航空機なども製造を行っているようなメーカもあり、将来的には需要もあるとも考えられます。宇宙に関しても、民間の衛星による運用や、民間宇宙開発なども近年多くなってきており、今後の成長に期待ができる分野です。

 

技術士 航空・宇宙部門の問題点

航空・宇宙分野においては、大型プロジェクトを担当することが多く、公共事業として技術士の人数など技術コンサル分野においての受注条件となっている場合が多いです。

しかし、宇宙事業などは専門性が高く、工学博士などを取得しなければならないような場合もあります。航空分野においても、空港に関する設計についても無線技術士などの他の資格で管制システムの設計を行う専門性を求められることもあります。

また、空港などの大きな建設工事であれば、土木工事なども大きな割合を占めるため、技術士建設部門の範囲も大きな内容となります。

 

将来性のある分野ではあると感じるのですが、その専門性が限定されてしまっているため、毎年の二次試験の受験者数は100人以下というのが現状です。

近年、こうした高い専門性を有しながら、受験者数が少ない部門の統廃合が積極的に議論されています。

技術士取得後に定期会議などを開催する技術士会の部会も前回紹介した船舶・海洋部門との合同部会となっており、技術士数の少なさが課題となっております。

技術士の部門紹介:化学部門

2018年07月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 23

 

技術士 化学部門の概要

化学工場や石油工場、セラミックなど陶器の製造を行うような工場などで、工場の生産や新製品の開発を行うような職種につくような場合に有効な技術士が技術士化学部門となります。

専門科目も、セラミック、無機化学の分野からプラスチック製品の取り扱い有機化学や高分子化学の分野、石油精製の技術を行うような燃料化学、化学製品の生産装置の構造を記した化学装置及び設備と化学全般にわたる内容が網羅されています。

 

技術士 化学部門取得後の活躍

技術士の化学部門取得後は、化学工場の研究職や製品の開発職などの仕事につくようになります。化学工場や化学メーカでの設計、開発となりますので、大きなプラントを所有している化学メーカなどでの活躍となります。

化学製造の装置設計や、製品の製造に関する分野でのものとなります。

 

技術士 化学部門の問題点

化学部門の技術士受験者も他の部門と比較して少ない傾向にあると言われています。

その主な理由としては、製品の開発や製造設計を行う場合、化学分野では技術士を目指すというより化学部門の工学博士を目指すことが多い傾向にあるためです。

特に有機化学の分野や触媒化学の分野などでは、化合物の組み合わせが無限に近いほど存在し、それぞれに異なった特徴があることが有名です。

その化学物質の製造方法なども確立されていないものや製造にコストのかかるものなどの製造方法をより簡略化するなどのもので、博士論文を書く材料が他の部門に比べて多いという実情もあります。

化学メーカでは製品の設計というよりは研究開発という位置づけが大きくなりますので、化学装置の製造などの分野での技術士取得を行う人が多いという傾向になります。

 

いづれにしても、なかなか化学分野での技術士はそれだけでは評価をされる機会がすくなくなるため、技術士取得と合わせて化学の工学博士の取得も目指すという人が多いという現実があります。

 

しかし、技術士の記述問題や口頭試験などの経験は工学博士取得の際にも大きく役立つものと考えらえます。

2019年02月 2019年04月
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