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平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-1)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 22

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-1に関する記述です。

 

Ⅱ-1-1は河川に関する問題で、河川砂防技術基準の改定を踏まえた問いとなっています。

「河道計画」に特化した設問なので、河道計画に関わる節の内容を知らなければ、適切な内容の論文を記述する

ことは困難だったのではないかと考えます。

 

問われているのは以下の2点です。

①河道計画策定にあたり検討すべき事項を4つ以上挙げて、計画策定の基本的流れを概説する。

②検討すべき事項の中から2つを選定して、治水の観点から配慮すべき事項を述べる。

 

まず①についてです。

検討すべき事項と基本的な流れは、河川砂防技術基準『1.2.2河道計画検討の基本的な流れ』に記載されています。

すなわち、

1)計画高水位の設定

2)改修を必要とする理由に応じた計画区間の設定

3)河道の平面形、縦横断形等について複数の検討ケースの設定

4)河川構造物などの設定

5)治水・利水・環境への効果及び影響について総合的な評価

です。個別の設定内容である1)から4)と、総合的な評価である5)で、『4つ以上』という設問の要求事項を満たす

ことが求められています。つまり1)から4)の4つは必須事項と考えます。

 

次に②については、①で挙げた「検討すべき事項」の中から2つを選定して、それぞれの検討事項について「治水」の観点

から配慮すべき事項を説明することが求められています。「利水」や「環境」の観点で配慮事項を記述しても、題意に沿っ

た内容とは言えません。

例えば「計画高水位の設定」であれば、『計画高水位を以前よりも高くすることは河川を大幅に再改修するに等しいことに

なり、部分的な場合を除き現実的ではないばかりでなく、洪水をできるだけ低い水位で流すという治水の大原則に反するもの

であるため、既往の計画高水位を踏襲する』というように、河川砂防技術基準の「考え方」を踏まえた治水上の配慮事項を

記述することが必要です。

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

職場に技術士がいない場合の対策

2016年11月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 21

わたしは、環境省の請負業務を行う組織に勤務しています。農林水産省など他の省庁では、技術士が、入札要件になることが多く、組織の受注力を上げるために、会社指示で受験することにしました。

 

職場には技術士はいません。

 

情報が限られていたため、受験対策会社のセミナー付き通信添削講座を活用しました。

 

二次の筆記試験では、環境部門(自然環境保全)で受験しました。前年の一次試験に続き、1度で合格しました。対策会社の、手厚いサポート講座を受け、直前模試も受けました。技術士に求められている要件は何かを、徹底的に理解するようにしました。講師の先生がアドバイスをくださったことを、何回も確認しました。

 

択一問題対策では、過去問とその類題を、繰り返し、解いて、訓練をしました。過去問は、平成13年以降の全問を対象にしました。1問あたりの解く回数は、少ししつこいですが、10回を目安としました。勉強場所は、平日には、通勤に使うバスと電車のなかで、休日には、問題集を持ち歩き、少しでも時間があれば、たとえ2、3問でも確認するように心がました。

 

論文問題対策では、基本方針の理解を重視しました。あらゆることを「現状把握→課題・問題点の抽出→解決策立案→期待される効果」の4つのステップで、考えることにしました。

 

また、近年の出題傾向として、リスクマネジメントに関する出題が増えています。そこで、「解決策立案→業務実施手順と留意事項→想定されるリスク→その低減策」の4ステップでも考えるようにした。これらの考え方を、自分のアタマのなかに定着させるために、書籍やインターネットで情報をこまめに収集しました。

 

このように技術士の試験制度を通して、自分の業務を振り返り、自分のスキルを高めることができました。驚くことは、業務が充実することが多くなったことです。それは、問題解決、課題遂行のやり方が、正しく身についたからだと思います。

 

これから受験される皆さんのご健闘を応援いたします。

業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

2017年02月24日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 21

受験申込書の「業務内容の詳細」について、今回は『部門や科目のミスマッチ』をテーマに述べたいと思います。

 

業務内容の詳細では、立場・役割・成果に加え、その業務の課題や問題点・解決策等を記述する方が多いと思います。

このうち課題や問題点・解決策の内容が、自分の受験する部門や科目に合致していることが大切です。添削をしていると

時々、この部分が『この部門(科目)の視点になっていない』と感じる場合があります。具体的に例を挙げてみます。

 

建設部門の建設環境科目の受験生が、貴重種の保全の話に終始していて、建設事業のことにほとんど触れていない。

これでは口頭試験で試験官に環境部門と判断される可能性大です。

 

建設部門の鋼構造及びコンクリート科目の受験生が、課題や問題点・解決策の内容として施工計画や施工設備に関する内容

を記述している。たとえ鋼構造物やコンクリート構造物を扱っていても、課題や問題点・解決策(つまり技術士としてふさ

わしいポイントになるところ)が施工関連の内容だと、口頭試験で『それは施工計画ではないでしょうか』と問われる可能性

大です。

 

もし、これらの例のように『部門(科目)違い』と思われてしまうような文章を書いて提出しても、これが原因で受験申込みが

不受理になることはありません。

しかし、無事に筆記試験を合格しても、口頭試験の時に厳しい質問を受ける可能性は非常に高まります。

 

受験申込書を提出してしまったら、文章を訂正することはできませんから、提出前に十分なチェックを受けることが大切です。

 

*業務内容の詳細に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

技術士取得のメリット 他の資格の試験免除等まとめ

2017年02月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 21

技術士を取得しても、何のメリットもないと考えている方も実は多いのではと思います。

建設部門や設計コンサル会社以外の人にとっての技術士資格は、名称独占とはいえ、名誉資格という側面が強いことは否定できません。

メリットが実感できるものとして、他の資格の試験免除も実際に「技術士があってよかった」と思えるものではないでしょうか?

そんな技術士資格取得後に免除となる資格についてです。

 

・ダム水路主任技術者

電力会社等ダム設備のある会社に勤務する方にとっては、ダムの保全に関する資格として知られています。

この資格は実務経験等による申請のみの取得になるのですが、技術士(建設部門)の取得者の申請許可は明記されています。

 

・弁理士

難関資格でもある弁理士試験ですが、技術士資格により弁理士科目の一部試験免除が規定としてあります。

 

・中小企業診断士

技術士の情報工学部門に限り、1次試験の「経営情報システム」が科目免除となります。

 

・気象予報士

技術士の応用理学部門に登録し、実務経験を3年以上積むことで学科試験が免除となります。

 

・電気工事施工管理技士

技術士の電気・電子部門、建設部門に登録することで、学科試験が免除となります。

 

他にも様々な規定により、資格の試験免除または一部免除がされます。

技術士資格はそれだけでも価値のある資格であることは言うまでもありませんが、他の資格への波及効果も十分期待できます。

それは、技術士がそれだけ高度な資格であるということを認められていると言い換えることができます。

 

技術士二次試験 受験申込書が大切です!

2017年03月02日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 21

3月1日に、技術士二次試験の合格発表がありました。

合格された方、本当におめでとうございます。

 

残念ながら口頭試験で不合格となった方もいらっしゃいます。

部門や科目により差はあるかと思いますが、建設部門のように受験者が多いところでは、

口頭試験の合格率は毎年90%前後だと思います。

つまり10名に1人くらいの割合で、口頭試験で不合格になる方がいるということです。

 

残念ながら口頭試験で不合格となった方から連絡をいただきました。

差支えのない範囲で、不合格となった主な原因について記します。

 

一言でいうと、『受験申込書の失敗』です。

 

受験申込書には、部門、科目、専門とする事項、業務経歴、業務内容の詳細等を記載します。

この方は,科目と専門とする事項にミスマッチはありませんでした。しかし、業務内容の詳細

で取り上げた業務は、専門とする事項とマッチしていませんでした。

 

つまり、こういうことです。

例えば○○部門A科目の内容が、a、b、cに分類できると考えてください。この方は専門とする事項

としてaに関することを書いているのに、業務内容の詳細ではcに関する業務を取り上げていました。

ちなみに業務経歴は、4つはaに関する業務を挙げているのに、1つだけcに関する業務を挙げていて、

その業務を業務内容の詳細に取り上げていました。

 

私自身の受験経験、また他の受験生の話から考えると、口頭試験の試験官は専門とする事項によって

決まるようです。

例えば建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目であれば、受験時に河川に関連する内容を専門とする

事項にしていれば、口頭試験の試験官は河川分野が専門の方になるという具合です。

 

ですから、専門とする事項を河川に関連する内容にしているのに、業務内容の詳細で海岸に関する業務を

取り上げていたら、河川分野が専門の試験官が海岸のことについて口頭試験で聞く、という事態が生じます。

 

先に挙げた不合格となった方は、このパターンになってしまい、最初から最後まで口頭試験で話が嚙み合

わなかったということでした。

受験申し込み時点からアドバイスできていれば、と思いましたが、後の祭りです。

 

もし、専門とする事項と業務内容の詳細が一致していない受験申込書を提出しても、これが原因で受験申込み

が不受理になることはありません。

しかし、無事に筆記試験を合格しても、口頭試験が残念な結果になる可能性は非常に高まります。

 

受験申込書を提出してしまったら、文章を訂正することはできませんから、提出前に十分なチェックを受ける

ことが大切です。

 

*受験申込書に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

記述式説明問題には箇条書きを有効活用する

2017年05月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 21

技術士二次試験の論説問題などの際に、どのように説明したらいいのかわかならいという人も多いのではと感じます。

そのため、長ったらしい文章をずらずら書いてしまうという人も多いのではないでしょうか?

そんな方は、できる限り箇条書きにまとめてみるという手法を使うと説明がまとまりやすくなります。

 

例題:雷から電気機器の破損を防止する方法について説明せよ

 

雷が発生した場合、電気回路上に大きな電圧(サージ電圧)が加わり、それが原因で機器破損につながる。サージ電圧を回路に入力させない方法として以下の方法が挙げられる

・避雷針により、雷が回路に入力する前に接地極へ逃がす

・電源入力部にアレスタを設置し、サージ電圧のような大きな電圧が印可された際に回路が地絡するような措置を講ずる

・電気機器本体がサージ電圧に耐用できる部品を使用するなど雷に強い構造とする

 

この場合、電気機器が雷によって破損する原因をまず述べています。

その後、その原因を回避する方法について述べています。この方法が複数あるため、箇条書きを利用しています。

 

箇条書きが有効な理由

箇条書きを使うと分かりやすくなる理由としては、文章として書く必要がなくなるということが第一に挙げられます。

細切れの文で、一つ一つが独立した構成となるため、文章の焦点が分かりやすくなります。

 

上記回答を箇条書きでない状態で書くと

 

雷が発生した場合、電気回路上に大きな電圧(サージ電圧)が加わり、それが原因で機器破損につながる。

サージ電圧を回路に入力させない方法としては、避雷針により、雷が回路に入力する前に接地極へ逃がす方法、電源入力部にアレスタを設置し、サージ電圧のような大きな電圧が印可された際に回路が地絡するような措置を講ずる方法がある。また電気機器本体がサージ電圧に耐用できる部品を使用するなど雷に強い構造とする方法も有効な手段となる。

 

一文が長くなり、焦点が見えにくく、箇条書きと比較するとぱっとみて分かりづらい回答文となってしまっていることがお分かりいただけると思います。

 

説明文の回答で、理由が複数ある場合は、できる限り箇条書きを用いて文章を作成するようにしましょう。

技術士二次試験口頭試験は採用面接と同じ

2017年07月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 21

技術士二次試験の口頭試験。

 

こう書くととても高度な内容のことを行っているように見えてしまいます。

実際には、事前に提出した業務経歴票を基に、あなたが技術士にふさわしいのかを試験する場です。

これは、会社に入社するための採用試験の最終面接と言ってもいでしょう。

言わば、技術士という会社に入社するための役員面接と言い換えることができます。

 

試験官からの質問内容も、業務経歴票で不明な点や、もっとも技術者として成長したと思えるエピソードなどの説明を要求されることもあります。

採用試験時に学生時代に頑張ったことなどを話した経験や、転職を経験されている方であれば、過去の会社での業務実績を説明したと思います。

それと全く同様です。

 

中には、技術士を取得しても現在の業務と関わりのないものも多いことから、「いまのあなたに技術士の資格が必要か?」と問われることもあるようです。

これは、入社の際に志望動機などを説明し、様々な質問をされて入社する動機が揺るぎないものなのかを聞かれた記憶のある方も多いのではないでしょうか?

 

こうした状況から技術士二次試験の口頭試験は、企業の最終面接とほぼ同じであるということが言えます。

技術士の口頭試験と難しい感じに考えずに、企業や官庁にお勤めの方であれば、誰もが一度は経験している採用面接を思い浮かべてみれば、試験の状況をイメージしやすいのではと思います。

 

転職をされている方は、過去の実績を面接官にアピールする経験をされていますので、口頭試験でも、あなたに対する知識が業務経歴票(履歴書)しかない試験官に自分をアピールする場を経験していますので、有利であるのではと考えます。

 

ただ一つ、違う点は、採用試験では入社後に上司となりうる人が面接をしているのに対し、試験官は技術士試験の時だけのお付き合いになります。

そう考えると、試験で行ったことが後々まで響くようなことはありませんので、気持ちを楽に持って試験に臨んでいただきたいと思います。

 

技術士の口頭試験までたどり着いたということは、それだけでも価値があります。

この最後の難関をなんとしてでも突破して、一生の宝となる技術士の称号を手に入れてください。

第二次試験受験申込みには公印が必要です

2018年03月24日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 21

これまでに第二次試験を受験されたことがある方はご存じだと思いますが、業務経歴票には、
勤務先から公印を捺印してもらう必要があります。

「平成29年度技術士第二次試験受験申込み案内」には、以下のように記されています。

業務経験〔上記の2つ以外〕 の場合(前頁参照)
* 勤務先から、代表者権限を持つ証明権者(代表者)による証明【印鑑;公印】を受ける。
 ⇒ 所属部課の代表者による印【会社の角印・代表者印(会社実印)《社名と役職者名の
   入っているもの》の丸印又はそれに代わる署名】


 ⇒ 代表者権限を持つ証明権者(代表者)とは、業務経歴を証明できる役職者
   (社長、所長、局長、所属部課長、証明権限を委任されている役員、総務・人事部長等)を指す。
* 受験に必要な業務経歴の年数内に勤務先が変わっている場合、現在又は以前の勤務先のうち、
いずれか1つの勤務先(原則、現在の勤務先から)から証明を受ける。


社印(角印)、社長印(丸印)でなくても、例えば事業部印(角印)、事業部長印(丸印)でも大丈夫です。
もし、この部署の印で大丈夫かどうか不安な場合は、早めに日本技術士会にお問い合わせされることを
お勧め致します。


技術士が多く在席している会社・部署なら手続きがすぐ分かると思いますが、技術士が少ない
(もしくはいない)会社にお勤めの方は要注意です。

社印・社長印を貰うために、稟議書に大勢の管理職・役員の捺印が必要であったり、
役員に「技術士とは何ぞや」の説明からしなければならなかったり、予想以上に時間が掛かる
場合があります。

業務経歴票を作成する前に、事前に総務担当などに、「技術士第二次試験受験申込書類に
社員・社長印が必要になるが、どういう手続きが必要か」ということを問い合わせしておいた方が
よいと思います。

「公印が間に合わなかったので受験できない」という最悪の事態とならないよう、ご注意下さい。
 

技術士にチャレンジする際は、まず戦略を立てよう!

2017年02月12日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 20

技術士試験は、一次試験と二次試験に分かれていますが、必ずしも同一部門の試験を
受ける必要はないです。別の言い方をすれば、どこかの部門の一次試験を合格すれ
ば、どの部門の二次試験を受けることができます。

通常は、自分の専門分野に近い分野を選択します。しかし、必ずしもそれが正解とは
限りません。

例えば、私は情報通信が専門なので、選択すべき分野は電気電子部門か情報工学部門
です。しかし、一次試験では経営工学分野を選択しました。

なぜなのでしょうか?

それは、過去問を解いてみたのです。可能性の有る分野として、電気電子部門と
情報工学部門と経営工学部門の過去問を解いてみると、どれも合格ラインの60%を
クリアできなかったが、得点は経営工学>電気電子>情報工学だった。

そして弱点分野を勉強して合格レベルに持ち上げるための課題を分析してみると、
経営工学で不正解なのは知識問題でしたが、電気電子では計算問題でした。学生時代
に戻って計算問題をマスターするように頑張っても良いけど、それよりは経営工学の
知識問題を勉強する方が将来につながるような気がした。

また、一次試験の合格率が経営工学>情報工学>電気電子だったこともあり、
受験部門は経営工学にしました。

実際、経営工学を勉強することは、技術屋の自分には結構新鮮であり、非常に興味を
もてるものだったので、一気に勉強して、結果的には高得点で合格しました。

つまり、自分の専門分野=受験部門であることが基本ですが、必ずしもそうではなく
ても良いということです。

無事経営工学部門の一次試験に合格したので、目的の電気電子部門の二次試験にトライ
して合格した後は、総合技術監理部門の二次試験にトライしましたが、その場合にも
経営工学の勉強をしたことが大いに役に立ちました。

この3月1日に総合技術監理部門の合否が発表しますが、もし合格していたら、次には
経営工学部門の二次試験にもチャレンジしようかどうかを思案している今日この頃です。

技術士を目指す受験生の皆さんは、ぜひ自分の専門分野を高めるとともに、広げることを
含めて受験の戦略を立てて欲しいと思います。

筆記試験 選択科目Ⅱ-1の記述方法

2017年03月07日 作成 / 執筆:スマート技術員講師 / 閲覧数(月間): 20

試験当日、午後最初の試験として「選択科目Ⅱ」があります。

選択科目Ⅱは「Ⅱ-1」と「Ⅱ-2」の2つに分かれていて、試験時間は2時間です。

Ⅱ-1は答案用紙「1枚」で2設問を選択し解答します(「1枚論文」)。

Ⅱ-2は答案用紙「2枚」で1設問を選択し解答します(「2枚論文」)。

答案用紙はA4サイズで1枚あたり600文字(24×25の文字枠)の記述になっています。

 

Ⅱ-1は「専門的知識」を問う問題であり、一般的な記述方法としては「論文形式」です。

論文形式だと・・・

1つ目は○○○です。

○○○は・・・・です。

2つ目は△△△です。

△△△は・・・です。

のような記述方法になるかと思います。

 

それ以外として「箇条書き」もあるかと思います。

箇条書きだと・・・

①○○○

・●●●

・●●●●

②△△△

・▲▲▲

・▲▲▲▲

のような記述方法になると思います。

 

でも実はこの1枚論文は「600文字以内」ではなく「1枚以内」に収めればよく、文字枠を無視して記述することができるって知っていますか。

例えば、「一覧表」で表すこともできます。

設問が「2つの工法の違いを記述せよ」という場合には特に効果的です。

一覧表だと・・・

特徴 A工法 B工法
○○○ ●●● ●●●●
△△△ ▲▲▲ ▲▲▲▲

のような記述方法になります。

この場合、文字枠は無視できますので、文字の大きさも自由です。

解答内容が的確なら文字数が足りない時、わざと文字を大きく記述して行数(記述範囲)を稼ぐこともできます。

文字枠に合わせて罫線を引く必要もありません。

選択科目Ⅱは時間との勝負になることが多い部分です。

見た目のインパクトで高得点をねらうため、臨機応変に対応するテクニックも必要です。

その他として「グラフ」や「図表」、「フローチャ-ト」などで記述することもできます。

ですが、訓練していないと逆に時間が掛かり過ぎる欠点もありますのでご注意を。

技術士の気になる報酬は?独立後の実態

2017年12月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 20

技術士として会社員時代に活躍し、頃合いを見て密かに独立を考えている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?

 

そのために技術士試験に合格しなければ元も子もありません。しかし、過酷な勉強へのモチベーションを高めるためのアンケート結果をご紹介したいと思います。

 

平成25年の2月に実施された技術士報酬調査の結果よりお伝えします。

https://www.engineer.or.jp/c_cmt/katsuyou/topics/003/attached/attach_3187_1.pdf

 

アンケートの対象者の98%が個人や独立して事務所を起こしている人に対するものとなります。

独立後の自分を想像することができるでしょう。

主な収入源の項目に注目します。そのうちの72%が、設計を受託する受託収入と年金が収入源となるという結果が出ております。

これは、技術士として独立をされる方のほとんどが60歳以上であるということが言えます。また、年金をもらえる程度に仕事を受けている「仕事をやりすぎない」状態であるということが言えます。

独立をしてしまえば、自分のペースで仕事を受けることができます。会社員時代よりもゆったりとした仕事をすることができるということでしょうか?

 

技術士としての仕事の依頼元も37%が中小企業からの技術相談という内容となります。

大手企業などからの案件も20%程度あり、大学などからの依頼を受けているという技術士の方もいらっしゃいます。

職務の内容も、技術相談や教育指導といったコンサルや研修のような役割を担うことが多いです。

一人でできる内容とすれば、大規模な設計案件は減ってしまい、過去の職務経験などから導き出される技術を欲している人へ提供することを生業とする技術士の方が多いと言えるでしょう。

まさに、技術を商売にすることができます。

 

一件の報酬額についても50万円までのものが半数以上となり、一週間当たり50時間の労働が平均となります。フルタイムで働くことで、技術士事務所が経営していけるようになっていると言えるでしょう。

しかし、これはあくまでもアンケートに答えていただいた方のみを対象にしたものです。これ以外にも高額が報酬で仕事をしている技術士の方もいらっしゃいます。

第二次試験受験を決めたら、まずやること(第2回:選択科目の決定)

2018年01月08日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 20

第1回で業務の棚卸のことをお話しさせていただきましたが、この正月休みに実施できましたか。

「業務内容の詳細」に書くテーマは決まりましたか。

その「業務内容の詳細」に書くことが、口答試験における「選択科目に関する専門知識、
応用能力、課題解決能力」について説明するテーマになります。

つまり、「選択科目」は、筆記試験で得点を取りやすい科目を選択するのではなく、
「業務内容の詳細」で書く内容の科目ということになります。

例えば、機械部門において、大学で材料力学の研究室にいたので材料力学が得点を取りやすいと
思っても、実際の業務で材料力学について応用能力、課題解決能力を
発揮したと言えるものがないと、口答試験で、「科目不一致」ということになり合格は困難になります。

例えば、機械部門で、「機械設計」も「材料力学」もどちらも応用能力、課題解決能力が
あることを示せるような業務がある場合に、初めて、どちらの科目が得点を取りやすそうか
過去問を見て考えるということになると思います。

皆さんが応用能力、課題解決能力が発揮できた科目がどの科目に当たるかは、なかなか
分かりにくいことがありますので、日本技術士会のWebサイトにある
技術士第二次試験の科目」を確認して下さい。


「業務の棚卸」の結果から、「選択科目の決定」という次のステップに進みましょう。

2019年度からの試験制度変更では、「選択科目」の統合のある科目があり、
試験範囲が広くなる場合がありますので、ぜひとも2018年度に合格を勝ち取りましょう。
 

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-2)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 20

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-2に関する記述です。

 

Ⅱ-1-2はダムに関する問題で、既設ダムの洪水調節機能を増強させる方法を問う内容です。

 

「既設ダム」の「洪水調節機能」を「増強」させるという問いですから、単なる洪水調節の方法論ではなく、

「ダム再生」の考え方を踏まえた既存ストックの有効活用という切り口で答えることが必要です。

 

問われているのは以下の2点です。

①既設ダムの洪水調節機能を増強させる具体的な方策を2つ

②2つの方策実施時の留意点

 

まず①についてです。

具体的な方策については、「ダム再生ビジョン」等に事例が示されているので、その中から2つを選定します。

例えば

1)洪水発生前に、利水容量の一部を事前に放流し、洪水調節に活用する

2)堤体を嵩上げして、ダムの貯水容量を増大させる

3)放流管を増設することで死水容量を減らし、洪水調節容量を増大させる

4)堆砂対策や排砂バイパスを整備する

等の中から2つを選定して、概要(その方法で、どのように洪水調節機能を増強できるのか)を説明すれば題意

に沿った内容となります。

 

次に②についてです。

「留意点」ですから、そのことに留意して実施しなければ、何らかのマイナスが生じるというようなことを記述

する必要があります。

例えば1)の事前放流であれば、予想される降雨量を的確に把握したうえで利水に影響を及ぼさない範囲で放流

する等です。4)の排砂バイパスであれば、排砂による下流域への環境面での悪影響を十分に考慮する必要が

あります。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

必須科目は択一式から記述式へ変更 平成30年度の試験から

2016年11月19日 作成 / 執筆:技術士システム【運営者】講師 / 閲覧数(月間): 19

平成30年度の試験から、技術士試験は大幅に変わります。

平成28年10月18日の科学技術・学術審議会技術士分科会 第9回制度検討特別委員会において、技術士試験における変更が報告されました。

早ければ2018年度の試験から変更になります。

委員会が技術士制度の参考とした国際エンジニアリング連合会(IEA)が定める「エンジニア」には、資格取得段階で明白な解決策がないような複合的な問題を技術的に解決できる能力が求められています。日本の技術士にも同様の問題解決能力を求める必要があるとして、その能力をより的確に把握するには択一式より記述式の方が適しているとの委員会の判断で変更となりました。

 


主な変更点

1)必須科目を記述式に切り替える。

2)選択科目では専門知識及び応用能力を問う論文の記述枚数を現行の600詰め用紙4枚以内から3枚以内に削減することで、受験生の負担を軽減する。

ということは、来年の技術士試験に合格できなければ、2018年度からは必須科目が記述式になります。現行の試験方法で合格したければ来年の試験で合格するしかありません。

 


下記に具体的な試験方法の方向性を記載します。

 

■必須科目:

「技術部門」全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力及び課題遂行能力

(記述式、600字詰用紙3枚以内、試験時間2時間、配点40点)

 

■選択科目1:

「選択科目」に関する専門知識及び応用能力

(記述式、600字詰用紙3枚以内、配点30点)

 

■選択科目2:

「選択科目」に関する問題解決能力及び課題遂行能力

(記述式、600字詰用紙3枚以内、配点30点)

 

※選択科目1.2合わせて試験時間3.5時間

(資料:文部科学省)


 

技術士二次試験に臨むときの心構え

2017年07月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 19

技術士2次試験は、記述式試験であるとともに、実務経験に関する内容も出題されます。

技術士二次試験を受験しようと考える方々は、企業内でも実績があり、顧客との対応に関してもプロフェッショナルであることを想像します。

 

設計に関する打ち合わせなどでは相手の出方をみたり、特記仕様書の意図を考えたりすることも多いでしょう。

場合によっては、仕様書の質問があまりできない(嫌な担当者だったりする場合に聞きづらい)などの場合に、特記仕様書の文言の意図などを考えたりすることもあるかもしれません。

こうした仕事を進めていく上での相手との駆け引きなどは、学生時代には経験することができず、仕事を円滑に進めていくうえで必要不可欠なスキルとなります。

 

しかし、技術士二次試験の出題は特記仕様書ではありません。

模範解答があり、出題内容に可能な限り二つの意味がでないように検討されて、当日の試験問題となっています。

ある問題が出題された場合には、教科書通りの回答をするように心がけましょう。

社会人生活が長くなると、こうした教科書の内容が現実とそぐわない部分に目が行くようになってしまいがちです。

問題があった場合、「実際には計測誤差の補正が必要だ」「実際にはこんなやり方しない、時代遅れだ」と感じるような出題もあるでしょう。

 

しかし、問題に正しい回答をしなければ技術士試験には合格しません。

現実的ではないことを何でと思う人もいると思いますが、そうした内容が基礎知識となっていきます。基礎を押さえることで、実際には違うということもわかるというものです。

 

教科書は模範的なものばかりでつまらないという気持ちを抑えて、技術士に合格するという目標に向かって努力していきましょう。

 

こうした教科書的な基礎知識が新技術を検討する場合に大いに役立つということも忘れてはいけない重要なことです。基礎知識があって初めて応用技術を検討することができます。

 

技術士二次試験ではそういった力も計っていると言えるでしょう。

 

技術者倫理

2017年08月17日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 19

口頭試験では、

・技術的体験を中心とする経歴の内容及び応用能力

・技術士としての適格性及び一般的知識(技術者倫理)

・技術士としての適格性及び一般的知識(技術士制度の認識その他)

が問われます。

 

「技術者倫理」は、「技術士」になるために必要な資質ですが、「技術士」でなくとも、「技術者」であれば理解し、実行できなければならないことです。

 

口頭試験を受けるために勉強して覚えるものではなく、「技術者」として業務を行うには知っておかなければならないことです。

 

以下は、日本技術士会が制定した「技術士倫理綱領」です。

「技術士」を「技術者」と読み替えてみて下さい。

「技術士」である以前に、「技術者」としてのあるべき姿が書かれていると思います。

今、受験生の皆さんが、そのように行動できているかどうか確かめて頂きたいと思います。

 

 

 

(公衆の利益の優先)

 1.技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

(持続可能性の確保)

 2.技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。

(有能性の重視)

 3.技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。

(真実性の確保)

 4.技術士は、報告、説明又は発表を、客観的でかつ事実に基づいた情報を用いて行う。

(公正かつ誠実な履行)

 5.技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。

(秘密の保持)

 6.技術士は、業務上知り得た秘密を、正当な理由がなく他に漏らしたり、転用したりしない。

(信用の保持)

 7.技術士は、品位を保持し、欺瞞的な行為、不当な報酬の授受等、信用を失うような行為をしない。

(相互の協力)

 8.技術士は、相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力するように努める。

(法規の遵守等)

 9.技術士は、業務の対象となる地域の法規を遵守し、文化的価値を尊重する。

(継続研鑚)

 10.技術士は、常に専門技術の力量並びに技術と社会が接する領域の知識を高めるとともに、人材育成に努める。

 

 

業務経歴票は技術士の人に見てもらいましょう

2018年03月24日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 19

業務経歴票は、貴方が技術士としてふさわしいことをアピールする文書ですが、
プロジェクトやチームの紹介になってしまっていたりしていると、口頭試験で
「貴方は何をしたのか?」とか、いろいろ厳しい質問をされることになってしまいます。

実際、顧客へのプレゼン資料など作り慣れている私の後輩の業務経歴票の
「業務内容の詳細」を見せてもらいましたが、実に立派な「グループ紹介」資料に
なっていました。
「今まで納入してきた設備」、「グループとしての業務」しかイメージできず、
「本人」の姿が感じられない内容でした。
「技術士資格は、グループに与えられるのではなく、貴方に与えられるのだから、
貴方が課題に対してどんな工夫をし、どんな成果が出たのかを書かないとダメです」と
コメントをつけ、全面見直ししてもらったことがあります。

また、別の後輩は、業務経歴票の「業務内容の詳細」に、「トラブルシューティング」の
ことを書いていましたが、「トラブルを解決した」ところまでしか書かれていませんでした。
「トラブルを解決することは、技術士でなくてもすることで、技術士はそこから一歩踏み込んで、
この経験を踏まえて、どう再発防止をするかという応用能力を示す必要がありますね」と
コメントさせてもらいました。


二人とも、プレゼン資料や報告書を書き慣れていて、それぞれ、きっちりした資料でしたが、
「技術士としてふさわしいということをアピールする」という観点が抜けていました。


こういうことがありますので、業務経歴票は、部門や選択科目が違っても、技術士の人に
見てもらった方がよいと思います。

もし、周りに技術士の人がいなければ、機械部門、電気電子部門でなくても、
レビューさせて頂きますので、このサイトの「私のページ」からご連絡頂ければと存じます。

平成30年度の受験申込み案内はまだ公開されていませんが、平成29年度分は、
このサイトの「私のページ」のアップしていますので、ご参照下さい。

総監はマネジメントの試験

2018年05月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 19

総合技術監理部門は、総合技術監理部門以外の部門と問われている内容が異なります。
まったく別の試験と捉えた方が良いです。

 

総監の試験では、経営のスキルが試されています。
そのことは、『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』(いわゆる青本)で、しっかりと書かれています。

 

つまり、「総合技術監理に要求される能力とその養成」という項で、「経営全般を勘案したマネジメントに資する判断を行うこと」と明記されています。

 

言い換えると、総監では、ヒト・モノ・カネ・情報の4大リソースを、バランスよく配分して、その時々に最適な成果をもたらすスキルが試されています。

 

実際に、3000字論文(600字×5枚)では、「現時点で」や「近未来で」や「30年以上にわたるなど長期的視点で」といったように、その時々での、リソースの配分が問われる設問が最近のトレンドです。

 

この傾向の設問では、次のように考えると良いでしょう。

 

「現時点で」→工期に制約があるため、時間とコストをかけて人材育成している場合ではない。それゆえ、経験豊富なベテランを使う。

 

「近未来で」→あと5年も、10年もすれば、頼りがいのあるベテランも退職してしまう。

そこで、多少の時間やコストをかけてでも、技術継承をして、次の人材を育てていく。

 

「長期的視点で」→この業種は30年後に、いまの市場規模を維持できないことはわかっている。

そこで、主力のA部門の予算は抑えつつ、いまのところ収益が少ないB部門への予算を増やす。

 

上記のように、同じ組織や、プロジェクトであっても、時間のものさしが変われば、打つ手が変わります。

 

もちろん、カネ(景気・不景気)のものさしが変わる設問もあり得ます。
ヒト(男女比や年齢組成)のものさしが変わる設問もあり得ます。

 

総合技術監理部門で受験される方は、経営者として、限られたリソースを、その時々の制約のもとで、うまく配分できるスキルを高めてください。

記述問題はキーワードが多く浮かぶものを選択する

2018年07月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 19

受験生の皆様

7月16日の技術士試験まであと2週間ほどですね。最後の追い込みに頑張っている人も多いのではないでしょうか?

 

私も4部門目のチャレンジということで情報工学部門にトライします。しかし、これがなかなか難しい。昨年度の合格率も7%と厳しかったけど、その問題の範囲も広く、難問も多い。正直挫けそうになりつつありますが、頑張ります。

 

受験生にとって得意な分野と不得意な分野があります。また、設問者によって問題の難易度が異なることもあります。しかし、その採点の方法は基本的に設問の内容に回答できているか、適切なキーワードを活用できているか、論旨が明確であるか。だいたいこんなものです。特に課題II-1は知識問題なので、適切な理解とキーワードの活用がポイントです。

 

自分の得意分野の問題の難易度が低ければこれはラッキーです。しかし、得意分野の問題の難易度が高く、不得意な分野の問題の難易度が低いと感じたときに、あなたはどちらを選択しますか?これは非常に悩ましいところですが、冷静にキーワードを書き出してみて、たくさんかける方を選択するべきでしょう。だって、加点されるのはキーワードの数なので、多くのキーワードを思いつく問題こそ、あなたが回答すべき問題です。

 

少しでも多くのキーワードの理解を深め、記憶を定着させ、本番に望めるように頑張ってください。

以上

 

択一問題の正解が発表されています。

2018年07月23日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 19

おはようございます。

 

毎日暑いですね。昨日の夜というか今朝の2時頃に目が覚めました。そして気になって日本技術士会のホームページをチェックしたら、しっかりと択一問題の正解が掲載されていました。

 

択一と記述の問題文も掲載されていました。

 

例年、朝の6時頃なのですが、今回は夜のうちにアップしたようです。択一問題の正解率が6割以上でないと次のステップに進めないので、是非自らが選択した回答をチェックしてみましょう。

 

ちなみに自分がチャレンジした情報工学部門では、選択しなかった5問は全て不正解で、かつ選択した問題でも5問不正解でした。なんとかギリギリ合格ラインはクリアしたのですが、厳しい。。。

以上

平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-2-1)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 19

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-2-1に関する記述です。

 

Ⅱ-2-1は主として河川や砂防に関連する問題でした。

平成29年7月の九州北部豪雨での筑後川右岸流域での被害、という非常に具体的な災害を踏まえての問いです

ので、この災害に関する知識がなければ記述することはかなり難しいと考えます。

 

問われているのは以下の2点です。

①災害の主な特徴と技術的な課題をそれぞれ2つ以上

②課題2つについて、具体的な対策と対策実施上の留意点

 

まず①についてです。

「線状降水帯の形成に伴う長時間かつ高強度の豪雨」という災害発生誘因と、「大量の流木による被害」の2点

については必ず触れるべきです。

線状降水帯による豪雨を特徴として挙げるのであれば、発生予測が困難な線状降水帯をいかにして把握するか、

というようなことが課題として考えられます。

流木被害を特徴として挙げるのであれば、大量の流木発生をいかにして抑制するか、あるいは流木災害の被害を

いかにして軽減するか、というようなことが課題として考えられます。

 

次に②についてです。

課題2つに対して、具体的な対策方法と実施上の留意点を述べます。

例えば線状降水帯の把握であれば、XRAINの活用等が具体的な対策方法として考えられます。また、流木被害の

軽減に関しては、砂防分野であれば流木捕捉機能が高い部分透過型(あるいは透過型)堰堤の採用等が具体的な

対策方法として考えられます。

こういった具体的な対策方法に併せて、実施上の留意点を述べます。

 

 

*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

 

 

受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

2017年03月07日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 18

受験申込の書類は大きく2つの内容に分かれています。

1つ目は、1枚目の「技術士第二次試験受験申込書」です。これは氏名、住所、受験部門・科目、勤務先、

技術士補となる資格を有していることの証明等を記入します。

2つ目は、2枚目の「業務経歴票[証明書]」です。これは大学院における研究経歴、勤務先における業務

経歴、業務内容の詳細等を記入します。

 

1枚目については、全く事務的な内容なので、受験申込み案内に従って記入すれば問題ありません。

重要なのは2枚目の内容です。勤務先における業務経歴や業務内容の詳細の出来が、口頭試験に大きな影響

を与えるので、事務的に間違いがないことは当然として、「技術士にふさわしい」内容になっていることが

大切です。

 

今回は勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点を2つアドバイスしたい

と思います。なお、ここでは「技術士補としての経験」以外の受験資格で受験される方を対象としています。

 

まず1つ目は、割と事務的なことです。業務内容として書くべき仕事は、どのようなものが適切でしょうか?

受験申込み案内には、「科学技術に関する業務」が業務の経歴になると書かれていて、かつ注釈として以下の文章

があります。

 

『科学技術(人文科学のみに係るものを除く。)に関する専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、

設計、分析、試験、評価(補助的業務を除く。)又はこれらに関する指導の業務』

 

嚙み砕いて言えば、技術系の仕事で、計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)どれかに当てはま

っていることが大切です。

例えば、

○○○の計画

○○○の設計及び指導

のように、文末が「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」で終わっていれば、少なくとも事務的

には経歴としてカウントされると考えて間違いありません。ここまでは、最低限クリアすべきレベルだと考えてください。

 

2つ目の注意点は、口頭試験対策として大変重要なことです。これに関しては稿を改めて書かせていただきます。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

   業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

総監マインドを身につける

2017年03月16日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 18

総合技術監理部門では、経済性管理(品質・コスト・時間)、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理技術を使いこなし、組織やプロジェクトの全体最適化をとれるスキルが求められています。

 

利益を追求しすぎて、従業員をこき使えば、彼ら彼女らの健康を害して生産性が落ちたり、労働問題につながってしまいます。

逆に、福利厚生を手厚くしすぎたりすると、利益が少なくなってしまいます。

 

これらのバランスを上手にとって、その時々の最適解を導き出せるのが総監技術士です。

 

5つの管理技術のうち、人的管理技術は、メンバーの能力を引き出す技術のことです。モチベーションを高め、能力アップを図り、気持ちよく仕事をしてもらえるスキルです。

 

総監のテキストである『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』で、p.67~91が人的資源管理です。

このなかの「労働関係法の体系と就業規則」(p.74~75)を、深く勉強しておくと、意外と「総監マインド」を身につけるのに役に立ちます。

 

たとえば、「労働者災害補償保険法」いわゆる労災法には、「メリット制」という仕組みがあります。

労災をよく起こしてしまう事業所では、労災保険率は引き上げ、逆に、がんばって労災を起こさないように対策をした事業所では、労災保険率を引き下げることで、保険料負担の公平化を図る仕組みです。

 

一見、従業員に教育すると〔人的資源管理〕、コストが上がってしまうが〔経済性管理のコスト〕、労働災害の低下につながり〔安全管理〕、労災法のメリット制の恩恵をうけて、労災保険料率が少なくなるため、良質の原材料を調達できる費用が増える〔経済性管理の品質〕、といったストーリーを作ることができます。

 

総監は、総監部門以外とは、まったく違う考え方をします。
日常から「総監マインド」を身につけるようにすると良いと思います。

技術士二次試験口頭試験のポイント「緊張しない」「余計な説明はいらない」

2017年07月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 18

技術士二次試験の口頭試験は、事前に提出した業務経歴書などから、試験官との質問のやり取りで実施されます。

その中で、最もネックとなるものが、口頭による業務経歴書の説明です。

初めて会った試験官に、自分の経歴を分かりやすく説明し、理解してもらい、質問についてもその場で回答しなければなりません。

初めて会った顧客と打ち合わせの場などもこうした状況に該当しますが、あまり経験がないとつい緊張してしまい、何から説明したらよいかわからなくなってしまいます。

 

緊張しないように気を付ける

普段は知識も豊富で、専門的な内容については話すことも全く問題がない人でも、試験となると緊張します。

緊張してしまうと、次の言葉がなかなか出てこなかったり、話した内容が何を言っているのかはっきりしなかったりします。

これは、事前の準備で何とか緊張を押さえることができます。

例えば、口頭試験の想定内容をボイスレコーダーなどに録音して、自分の言っていることが後で聞いても問題がないかを確認する、職場の人や試験対策講座などで模擬の口頭試験を行ってもらったりすることでも、本番の雰囲気をある程度シミュレーションできます。

緊張は、自分の得体の知れないものに直面した時に起こるものですので、事前に様々な同様な状況を経験しておけば、自然と緊張は少なくなっていきます。

 

説明内容に気を付ける

説明内容が専門的すぎると、試験官もその分野に関しては専門家ではありませんので、理解できないこともあります。

大学を卒業して、入社したばかりの新入社員にもわかる程度の専門用語で話す必要があります。

ただし、専門用語が分からないといけないということで、専門用語の解説を続けていくと、論点がどんどんずれていってしまいます。

各業務に「自分が技術的に工夫をしたところ」を一つ押さえておき、そこからぶれないような説明の仕方がよいでしょう。

 

口頭試験のような面接タイプの試験は、人によっては採用面接以降経験したことがないという人も少なくありません。

どんな人が合格するのかを探るのも重要ですが、採用基準は人が見るものですので、試験官による個人差がどうしても出てきます。

それよりも、今持てる知識を十二分にアピールする方法を探る方が合格への近道と言えます。

1800字論文の基本構成

2017年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 18

3枚モノ(1800字論文)の攻略は、大切です。

課題解決能力をいちばん試せるのが、この3枚モノだからです。

 

口頭試験でも、筆記答案について問われることがあります。


3枚モノの基本構成は、つぎの3パターンです。
口頭試験の前にも、7月に書いた筆記答案を見直し、準備しておくと安心できます。

 

パターン1
1.背景
2.課題と問題点
3.対応策
4.期待される効果

 

パターン2
1.背景・課題
2.問題点
3.対応策
4.期待される効果と想定されるリスク

 

パターン3
1.背景・課題
2.問題点・対応策
3.期待される効果
4.想定されるリスクとその低減策

 

各用語の説明を以下にします。

『背景』とは、現状にある困りごとのことです。
現状にある「問題」をあぶりだします。
問題とは、「現状とあるべき姿の差」と定義されています。
式で表すと、「問題=あるべき姿(目標値)-現状」です。

 

『課題』とは、達成すべき目標のことです。
問題と課題はまったく違います。
問題は、必ずネガティブな表現となります。
課題は、必ずポジティブな表現となります。目標なのですから。

 

『問題点』とは、技術的障壁であり、難所であり、それが解決されれば一気に課題解決・目標達成できるボトルネックのことです。
壁にぶちあたったというときの「壁」のことです。
「問題<点>」は、ちいさな「点」です。
「問題<点>」は、「現状とあるべき姿の差」の「問題」とは、まったく違います。
この問題点を、いかに的確に見抜くかが、技術士業務での知性の見せ所です。

 

『対応策』は、問題点を克服するための技術的解決法のことです。
難所を乗り越える方法です。
壁をぶち破る方法です。
対応策は3つ程度提示して、その中から、最適な対応策を選択します。


ここは、論理的思考力があることを見せるところです。
つまり、思いつきで対応策と選択をしたのではないことを示します。
前提条件や制約条件を示し、何に着目して、最適解を導き出したかを表現します。

 

『期待される効果』は、対応策を講じた際に、想定されるプラスの効果のことです。
『リスク』は、対応策を講じた際に、想定されるマイナスの効果のことです。

 

『リスクの低減策」とは、想定されるマイナスの事象に対する対応策のことです。
リスクは、まだ生じていない課題と言えます。

業務内容の詳細~評価や展望の記載は必要か?~

2018年02月21日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 18

技術士第二次試験のスタートとなる受験申込に向けて、業務の棚卸を進めている方も多いと思います。

受験申込書の中で、口頭試験において特に重要な役割を果たすのが、720字以内で記載する「業務内容の詳細」です。業務内容の詳細を記述する欄には、『当該業務での立場、役割、成果等』と書かれていますが、それ以外に具体的に何を書くのかは指示事項がありません。

 

立場、役割、成果は当然記載するとして、それ以外に何を記載するのが良いのでしょうか?

多くの方は問題点や課題、課題を解決するための提案などを記載されていると思います。それでは『「現時点における評価」や「今後の展望」』(以下、評価・展望とします)を記載する必要はあるでしょうか?

 

評価・展望の記載は、取り上げる業務の内容や部門によって必要性が異なると考えます。

 

技術士法第2条では、『科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務』と、技術士の定義があります。

 

これらのうち、計画、設計等の業務を取り上げる場合には、評価・展望を記載する必要性は低いと考えます。

例えば砂防基本計画の立案であれば、次工程は施設設計です。橋梁設計であれば、次工程は橋梁の施工です。

このように、成果の次工程が概ねわかっている業務であれば、評価・展望を記載する必要性は低いはずです。建設部門や上下水道部門などは、こちらに相当するケースが多いのではないでしょうか。

 

一方、研究、分析、試験等の業務を取り上げる場合には、評価・展望を記載する必要性は高いと考えます。

研究、分析、試験の結果というのは、それらがどのような影響を与えるのか、どのように応用されていくのかという部分が非常に重要なはずです。「興味本位の研究」で、他への応用が示されないようでは技術士にふさわしいとは言えません。

このように、成果をいかに応用できるのかが重要な業務であれば、評価・展望を記載する必要性は高いはずです。機械部門や電気電子部門などは、こちらに相当するケースが多いのではないでしょうか。

 

以上、業務内容の詳細について、評価・展望を記載する必要性を述べました。

なお、ここでは業務内容の詳細に、評価・展望を文章として記載する必要性について論じています。口頭試験で試験官から「現時点でこの業務をどのように評価しますか?」、「今後、この業務の成果はどのように活用されるのか展望を述べてください」というような質問を受けた時には、記載の有無に関わらず答えることができるよう準備が必要なのは言うまでもありません。

 

 

*出願対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。

平成30年度の試験内容は以前と同じという結果になりました。

2018年02月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 18

技術士受験を考えている皆様には既に周知の事実であると思いますが、今年は技術士試験制度が大きく変わる初年度となる予定でした。

しかし、文部科学省の都合で試験制度の大幅変更は延期となった模様です。

本年度は前年度と同様の試験が実施されます。

 

平成30年度技術士第二次試験実施大綱

https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5482_1.pdf

 

今回は延期となりましたが、多くの資格試験において、この試験制度が変わる時の初年度は極めて重要な意味合いを持っております。

今までの傾向が、そのまま続くのかということが試験時の気になる所なるでしょう。

特に選択科目の集約の予定されていた専門分野では、その準備ができないなどの弊害が出るかと思われましたが、今まで通りの対策を行えばよいということになりました。

 

本年度は延期となりましたが、試験制度の改正は継続協議となっております。

また来年、再来年と試験制度の改正がなされる可能性があることを頭に入れながら、今年の試験を頑張りましょう。

 

試験制度が変更となる場合は突然決定されることが多く、受験者にとってはなかなか気持ちの落ち着かないところではあるのでないでしょうか?

記述式や口頭試験など、ある意味出たとこ勝負のような試験が多いため、何から手をつけてよいのかと考えている方の多いと感じます。

その場合は、試験の趣旨を確認しましょう。

 

技術士試験は、科学技術の専門的応用能力を有するかどうかを見る試験です。

最終合格率も10%台ではありますが、決して合格できない試験ではないと考えることができます。合格者も企業に勤めながら勉強を続けている人がほとんどです。

そういった人たちとの違いといえば、努力する気持ちがあるかないかという一言に尽きるでしょう。

 

試験制度が変わってしまった場合、今までの努力が水の泡だと、嘆きたくなる気持ちは良く分かりますが、それでも合格者が出ます。

 

試験は時の運も関わってきます。試験制度の改正などは自分ではどうすることもできないものです。こうしたものに捉われず、自分のペースを保てるように調整をしましょう。

技術士倫理を考える シティコープビルの設計変更(1977年アメリカ)

2018年03月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 18

建物の設計となりますので、技術士というよりは建築士のほうで取り上げた方がよいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、設計変更に至る経緯が非常に参考となったため取り上げさせていただきました。

 

50階建ての高層ビルの建設が決定されていたニューヨークのシティコープビルですが、用地に当たる教会が立ち退きに応じなかったため、低層階に教会の建物を残した特殊な形の高層ビルとなりました。

そのため、建物の耐震強度を検討する構造計算がとても複雑となりましたが、当時の最先端の建築として、世界から注目されることになります。

そんなシティコープビルですが、ある学生が建築上の設計ミスを発見し、設計者に直談判をします。その内容はとても大きなハリケーンによる強風にあおられた場合に、建物が倒壊する恐れがあるというものでした。

シティコープビルの設計を担当した建築士は、再計算を行ったところ、倒壊の恐れがあるということが分かりました。

 

通常であれば、地震や強風などの天災であり、できてしまっている建物の設計ミスを認め、補強工事を行うということは、建築士としてのプライドや費用などから見送られてしまうことも多く、実際に災害が起きて倒壊するというシナリオが多いでしょう。

 

しかし、シティコープビルの設計者は、関係者に設計ミスがあったことを説明し、費用負担を求め、補強工事を行ったところに違いがあります。

このおかげで、シティコープビルは数年ごとにニューヨークに来る嵐にも耐えうる建造物となったのです。

 

通常と形状が異なり、困難な設計となる建築物を設計できるというだけでも一流の設計者ですが、さらに自分の設計ミスを認めて関係者に説明を行い、補強工事を行うという行為は技術者倫理の理想を行くものです。

 

これを実現するためには、まずは学生の直談判による再検討を行う謙虚さが重要です。完璧な設計など存在しないからです。

さらに、設計ミスを専門家以外の人にもわかりやすく説明できる能力なども挙げられます。ミスがあったのだから費用は出せないと言われてしまうことがほとんどではないかと思います。補強工事を行わなかった場合のリスクなども説明しなければ費用を捻出されることはないでしょう。

 

この事例はよく技術者倫理で取り上げられています。

総監の業務詳細は2パターンのいずれかで

2018年04月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 18

受験申込書には5つの業務経歴を書きます。
さらに、5つのうち1つは、720字で詳細な内容を書きます。
詳細と言っても、字数が限られているため、細部までは書けません。

 

総監の業務詳細では、自身が、5つの管理技術を使いこなせることを表現します。
5つの管理技術とは、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理です。

 

720字しかありませんから、5つとも万遍なく書けば、薄っぺらい内容になります。
一方で、少し内容を膨らませれば、3つくらいしか書けません。

 

バランスよく5つ書いた場合には、口頭試験で、その5つが本当に使いこなせたかが問われます。

 

詳しく3つに絞った場合には、口頭試験で、残る2つを使ったのか、あるいは使えたけれども敢えて使わなかったのかが問われます。

 

「5つ型」を採用するか、「3つ型」を採用するかを、口頭試験まで見据えて決めるのが得策です。

 

技術士試験では、洗練された業務詳細であれば、やさしい口頭試験になり、準備不足の業務詳細であれば、きびしい口頭試験になります。総監試験では、総監以外の部門よりも、その傾向が顕著です。

 

もっとも最悪なケースはつぎの2つで、口頭試験で、挽回することは難しくなります。つまり、

 

1.総合技術監理部門を、総監以外の技術部門よりも、高度な技術を試されていると考えている場合

2.5つの業務経歴と、業務詳細を、技術的な課題解決の視点で書いてしまっている場合

 

上記に該当するようであれば、セミナーや参考書で、総監技術士に求められている能力を確認することを強くお勧めします。

技術士総合監理部門出題事項:持続可能な開発について

2018年04月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 18

平成29年の技術士総合監理部門の出題事項でもあった持続可能な開発についての概要です。

15年ごとに国連での採択が行われており、現在の最新議事録は、平成27年(2015年)に採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」となります。

平成28年(2016)から平成42年(2030)までの国際社会における持続可能な発展目標となります。

環境に関する目標や技術に関するイノベーションを行い、経済成長を継続するというものです。

その中で、17のゴールというものが制定されています。

持続可能な開発目標(SDGs)17ゴール ※うち、赤文字は少なくとも環境に関連している12のゴール

 

1. 貧困の撲滅

 

2. 飢餓撲滅、食料安全保障

 

3. 健康・福祉

 

4. 万人への質の高い教育、生涯学習

 

5. ジェンダー平等

 

6. 水・衛生の利用可能性

 

7. エネルギーへのアクセス

 

8. 包摂的で持続可能な経済成長、雇用

 

9. 強靭なインフラ、工業化・イノベーション

 

10. 国内と国家間の不平等の是正

 

11. 持続可能な都市

 

12. 持続可能な消費と生産

 

13. 気候変動への対処

 

14. 海洋と海洋資源の保全・持続可能な利用

 

15. 陸域生態系、森林管理、砂漠化への対処、生物多様性

 

16. 平和で包摂的な社会の促進

 

17. 実施手段の強化と持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップの活性化

 

環境省HPより

http://www.env.go.jp/earth/sdgs/index.html

 

経済格差などの問題や世界平和なども含まれておりますが、水資源の利用やインフラの整備など技術士の分野にも関わる内容が多く含まれております。

実際の問題では、この目標を日本政府の具体的な目標と融合した形での出題となっておりましたので、この国連の発表した目標とは少し異なったものとなっておりました。

 

普段の日常の業務では、こうした持続可能な開発などの言葉は知っていても、国連が15年ごとに目標を採択しているということまでは知らないことが多いのではないでしょうか?

 

実際に出題内容をも見てみると、この持続開発可能な目標に即した自身の経験から回答を記述する出題となっています。

つまり、自分で手掛けた仕事のうち、持続可能な開発目標とマッチしたものがあったのかという事を試験時間内に考えなければならないというものでした。

技術士の総合監理部門を受験される方は、既に技術士を取得していて、こうした傾向は分かっていらっしゃるかと思いますが、初めて見るような内容であれば、試験時間内に回答を仕上げるというところで動揺してしまうということもあり得ます。

 

すべてを網羅するということは不可能ですが、過去にこうした出題があったということは押さえておきましょう。

 

平成29年度 技術士総合監理部門 記述試験内容

https://www.engineer.or.jp/c_topics/005/attached/attach_5177_2.pdf

 

受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その2)

2017年03月13日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数(月間): 17

前回に引き続き、勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点をアドバイスしたいと思います。

 

1つ目の注意点として、「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」という表現を入れ込みましょう、ということを書きました。

 

2つ目の注意点は、「仕事の特徴がわかるような記述」を心掛けましょう、ということです。

 

業務経歴は、受験要件を満たしているかを確認する事務的な資料でもありますが、大切なのは口頭試験の参考資料となるという点です。

筆記試験に合格したら口頭試験を受けるわけですが、試験官は業務経歴の業務内容の記載事項を見て、「この受験生はこういうキャリアを積んできたんだな」と情報を得たいはずです。

 

その時に、例えば

道路構造物の設計

コンクリート構造物の強度分析

という感じで、具体的な仕事の中身がわからない記述があったら、試験官はどのように思うでしょうか。

1つ目の注意点で書いた点はクリアしていますから、事務的には経歴としてカウントされるのは間違いありません。

しかし「技術士にふさわしい」業務なのかどうか、皆目見当がつきませんから、おそらく試験官は口頭試験で仕事の内容を逐一質問するのではないでしょうか。

 

口頭試験は原則20分間です。しっかりと受験申込段階で書いておけば受ける必要がない質問で時間を使うのは、大変に不利なことです。

 

例えば道路構造物の設計をしたのであれば、どのような構造物なのか、どのような道路種類だったのか、周辺状況はどのような所だったのか、技術的に課題となったことはどのようなことだったのか、等がイメージできるような記述をすることが大切です。

 

以上、2回に渡って「業務内容」をテーマに注意点を述べました。

事務的に問題ないのは当然として、口頭試験を意識して「技術士らしさ」が伝わるような書き方を心掛けましょう。

 

*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その1)

 業務内容の詳細~いつの業務を題材にするか~(その2)

 業務内容の詳細~部門や科目のミスマッチに要注意!~

 技術士二次試験 受験申込書が大切です!

 受験申込~業務内容はどのように書くべきか~(その1)

 

*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。

 

 

 

「業務内容の詳細」には何を書いたらいいんでしょうか

2017年04月15日 作成 / 執筆:技術屋NR講師 / 閲覧数(月間): 17

皆さんご存知の通り、第二次試験受験申込の時に、「業務詳細の内容」を書く必要があります。これは、よく「小論文」などと呼ばれています。

 

『私は、学会論文などよく書いているので、論文はお手のもの・・・』と思っておられる方は要注意です。


「業務内容の詳細」は、「学術論文」ではなく、「自分が技術士としてふさわしい人間であることのアピール文章」なのです。

 

「技術士としてふさわしい」とはどういうことなのでしょうか。
『人によって「ふさわしい」のイメージは違うんじゃないか』と思われるかもしれませんが、実は、きっちり決まっているんです。

 

「技術士」は、国家資格ですから、「技術士法」に定められています。

 

(目的)
第一条  この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。

(定義)
第二条  この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。


ですから、技術士とは、
『「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」を行うことにより、「科学技術の向上と国民経済の発展」に貢献できる人だと認められた人』
ということになるのかと思います。

 

「業務内容の詳細」には、「自分が上記にあるような技術士にふさわしい人間である」ことをアピールする文章を書くということなのです。

このスタートを間違えてしまうと、いくら立派な成果を上げた業務であっても、試験官に『この人は技術士としてふさわしいの?』と思われてしまいます。

 

これを間違うと厳しい口答試験が待っています。

 

受験申込書を提出する前に再確認して下さい。

 

技術士が必要なのは建設部門だけ?技術士制度改革について

2017年09月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 17

技術士と言えば、まず頭に出てくるのは建設部門です。

他にも多くの部門があるのですが、現実問題として技術士を持っていてもそこまで重宝されるとはお世辞にも言えないという状況があります。

 

文部科学省は平成28年12月22日に「今後の技術士制度の在り方について」という報告書を発表しました。

現在の技術士制度を抜本的に改革することで、国際社会にも通じる新たな技術士制度を作るというものです。

その中で、技術士資格の普及拡大を求めて、各公的機関に技術士資格の活用を働き掛けるというものがあります。

現在、法律上、必要な技術者として建設部門の技術士資格は広く活用されております。しかし、他の部門の技術士資格にはこうした法的な利点がないため、今一つ活用されていないというのが現状です。

こうした状況を変えていき、各部門の技術士の関連機関と連携して技術士資格の活用を強化していくとの提言があります。

また、技術士一次試験においても、新卒で入社する新入社員の能力判断材料として活用すると言ったことも提言に盛り込まれております。

 

現状改革が成功すれば、非常に建設部門以外の技術士資格の活用の幅が広がる可能性があります。

電気分野であれば、設計者としての資格に技術士電気電子部門の資格がなければISOなどで認められないという状況になれば、取得を目指す人も増えていくものと思われます。

 

また、他の国家資格との相互活用についても言及されております。

現在、情報処理技術者と中小企業診断士においては、一部科目免除等の規定がありますが、他の資格では認定資格にはなるものもありますが、科目免除は少ないというのが現状です。

こうした他の資格との連携が進めば、その利点を生かすために技術士試験を受験するという人も出てくるのではということが狙いです。

 

実際に、この改革が成功するかどうかはまだ分かりません。

去年の12月に提言が発表され、6月に中間報告が出たばかりです。

しかし、現在の建設部門以外の技術士資格があまり活用されてない現状を変えていきたいと文部科学省も考えているということは覚えておきましょう。

今後、改革により取得した技術士資格が有効活用できるかもしれません。

 

口頭試験対策に一次試験適性科目を見直す

2017年10月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 17

口頭試験対策では、必ず「想定問答集」をつくります。

このQ&Aは、100問くらいつくっておくとひとまず安心できます。

 

想定される質問の素材は、市販の参考書や、受験対策会社のテキストから探します。

節約したい場合には、ネット情報を集めます。

 

総合技術監理部門以外では、「3義務2責務」は、必ず押さえておきます。

 

つまり、技術士には、信用失墜行為の禁止が課せられています。

また、守秘義務があります。

さらに、名称表示の義務があります。

 

そして、公益確保の責務があります。

加えて、継続研鑽の責務もあります。

 

責務は努力義務です。

ですから、公益を確保するように努めなければならない、継続的なスキルアップに努めなければならない、という意味になります。

 

スラスラと言える必要があります。

本番で、いくらあがってしまっても、言えるようにしておきます。

 

試験官に、3義務2責務のうちで、何が一番大切だと思いますか?

と尋ねられたら、どのように答えるか、考えておきます。

 

どれを選ぶと模範解答になるかは決まっていません。

なぜ、そう考えるかの説明がセットになって、模範解答になります。

 

たとえば、「信用失墜行為の禁止が最重要です」と言った場合、「なぜなら、技術士一人の失墜行為が技術士全体の信用を落とすことになるためです」などが、セットになります。

 

「守秘義務が最重要です」と言った場合、「なぜなら、守秘義務違反には罰則が設けられているためです」などが、セットになります。

 

「公益確保の責務が最重要です」と言った場合、「なぜなら、一部の技術士の行為が、公衆へ広く影響するためです。」などが、セットになります。

 

想定問答集ができて、ひととおり、イメージトレーニングができたら、技術士会のHPで、一次試験適性科目の過去問を確認します。

 

技術士法に関する設問がありますから、一つ一つの選択肢を試験官から問われていると思って、自分の考えをYES or NOで答えます。

 

この適性科目の見直しは、3義務2責務関係の「変化球」の質問に効果的です。

 

 

「メンタル・コントラスト」で技術士二次試験を乗り切ろう

2017年10月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師 / 閲覧数(月間): 17

「自分にはできる!」と一生懸命、言い聞かせているのに、うまくいかず、落ち込んでしまうことはありませんか?

特に、現代人は「引き寄せの法則」や「アファーメーション」、「瞑想」など、自己啓発の分野で、カジュアルなスピリチュアル体験をうまく生かそうとしています。書店で紹介されているビジネス本のなかには、自己啓発関係の書籍が混ざっていることも少なくありません。代表的な例は『ザ・シークレット』という世界中でヒットし、日本でもかなり売れた自己啓発書です。「引き寄せたい結果を、具体的に脳内で描ければ、自然と結果は引き寄せられる」という趣旨の本ですが、現実逃避の側面があり、役に立たないとする声もあります。その点については、前回の記事「技術士試験の勉強仲間を作って先延ばしグセを克服しよう」で紹介しました。

「引き寄せの法則」が良い結果を招きづらいことからわかるように、「理想の自分」と「現実の自分」を比較することが大切です。引き寄せの法則が現実を変えないために、問題があるとするのであれば、「現実の自分の現状を確認する」というステップを踏むことで、結果はよりよいものに、近づきます。実際、理想的な自分を描くことは、成功のためには役立つと考えられており、スポーツ選手は、自分のプレーが成功するイメージを具体的に描いてから試合に臨むことが多いです。この「理想の自分」と「現実の自分」を比較することを「メンタル・コントラスト」と言い、海外の脳科学研究などでも注目されています。日本語では「脳内コントラスト」という訳語が当てられる場合もありますが、意味は同じです。ちなみに「コントラスト」は「対比」を意味します。

技術士試験の場合でも、試験開始から終了まで、すらすらと問いに答える自分を描くことは、合格を手に入れるための手助けになります。すらすらと問題がわかる自分を脳内で描いたあとは、今の自分に足りない部分、たとえば、「自分の今の知識では、この分野が弱いから勉強しておこう」など現実と照らし合わせることが大切です。メンタル・コントラストをうまく活用していきましょう。
 

技術士倫理を考える 渋谷温泉施設爆発事故(2007年)

2018年03月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 17

施設の設計には、様々な危険性を検討してその対策を行わなければなりません。

特に爆発性のガスが噴出と同時に発生する温泉施設では、対策を怠るととんでもない事故につながってしまうという事例を紹介いたします。

 

2007年に開業した渋谷区の温泉施設において、温泉が湧き出ると同時に出てしまうメタンガスが施設内に溜まってしまい、あるタイミングで引火し爆発し死傷者が出てしまったという事故がありました。

爆発の規模はすさまじく、建物の壁が全て吹き飛ばされ、骨組みだけになってしまうというほどの威力でした。

 

この爆発事故の原因が、メタンガス除去装置が結露によりガスが抜けなくなってしまったというものでした。そのためガスが施設内に溜まってしまい爆発を引き起こしたというものでした。

問題は、その可能性を施設設計時に知っていながら、保守の必要性を伝えなかった施設設計者に最高裁で有罪判決が出たという事です。

 

技術士を目指す方々の中にも、設計業務を行っている人が多いと思いますが、自分の業務が原因で死亡事故が起きてしまうと逮捕される可能性があるということを十分に認識した方がよいということです。

設計業務は常にコストを抑え、利益を出さなければならないという経営側の要求と、安全安心高品質のものを作らなければならないという、相反する要求に対してどちらにもよく映るような答えを出さなければならないという状況がよく出てきます。

つい、利益を出す経営側の顔色をうかがって、安全を度外視してしまうことがありますが、これが大問題になってしまうということが、約10年前という最近でも起こってしまっていると言えます。

いくら技術が進んでも、安全と利益を比較すれば安全を取らなければならないという当たり前のことがなかなかできないと言えます。

 

この事故が発生した後も、ガス除去装置の運用をめぐって、施設設計、施工を行った会社と施設管理会社と施設のオーナー会社との間で責任のなすりつけ合いがあったということもあり、事故の心象を悪くしています。

結局この事故が原因で、施設のオーナー企業は温泉施設運営事業から撤退しています。

総監の人的資源管理は難化傾向

2018年04月07日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 17

総合技術監理部門の択一問題は全部で40問あり、これが経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理の5つの管理に均等に割り振られ、一管理分野あたり8問出題されます。

 

このうち人的資源管理が、いわゆる青本でのページ数、キーワード数とも最少であり、覚えるべきことが少ないため、従来は、最も点数が取りやすい分野でした。

 

しかしながら、平成29年度試験の人的資源管理の問題8問をみるかぎり、難化傾向が認められます。

 

その原因のひとつに、労働関係法規が頻繁に法改正が行われ、それらが問題文に反映されているためと言えます。

このため、単に過去問を繰り返しているだけでは、思わぬ取りこぼしをしてしまうことになります。

 

例えば、平成27年度試験では、労働基準法や育児・介護休業法に基づく問題において、「会社は、男女にかかわらず子供が1歳に達するまで休業できる育児休業制度を設けなければならない。」として、出題当時には、適切な選択肢が出題されています。

 

これは、平成29年10月1日に、「原則1歳までである育児休業を6ヵ月延長しても保育園に入れない場合に限り、更に6ヵ月(2歳まで)の再延長ができる」ことになったため、仮に現時点で同じ文章が出題されると、不適切な選択肢となります。

 

平成29年度試験でも、問10や問14や問15で、時事的な選択肢が含まれているため、全体として難しい分野となっています。

そこで、人的資源管理の8問では、法改正や統計情報に変化がないか、気に留めて対策し、取りこぼしを防いでください。

技術士試験には地球環境に関する問題が出題されます。

2018年05月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 17

 技術士にとって、地球環境問題を解決することは永遠の課題です。

そのため、技術士試験にも、環境問題に関する設問が多く出題されます。今回はそんな地球環境に関するキーワードをまとめてみましたので、勉強の一助としていただければと思います。

 

低炭素社会の実現

2007年、政府は「クールアース50」の中で、世界全体の炭素を含む温室効果ガスを2050年までに現状より半減するという長期目標を発表しました。

ここから、交通や住宅などのエネルギー消費を行う装置に省エネや再生エネルギーの活用によるCO2排出抑制措置が活発化することが予想されます。

技術分野ではこの低炭素社会を実現するために、協力する分野が多くあります。

このようなことから、低炭素社会に関する考察は頻出するものと思われます。

 

バーゼル条約

日本も締結している廃棄物の国境を超える場合の国家間の条約です。

これはヨーロッパなどから有害な廃棄物がアフリカなどの発展途上国へ投棄されていたことが大きな問題となったことから国家間で廃棄物処理に関する決まり事を記した条約です。

この中で「締結国(日本)は廃棄物の処理を環境上適正な方法で行うため、主として発展途上国に対して、技術上その他の国際協力を行う」とあります。

これは、日本が廃棄物処理にかんして技術協力をする可能性を記しており、ここで技術士が活躍する可能性があるため、この条約を押さえておく必要があります。

 

海面上昇や気候変動に関する問題

地球温暖化が起因する様々な問題の中でも、気候変動や海面上昇は、温暖化防止による低炭素社会の実現と並行して個別で対応しなければならない重要な派生問題です。

特に海沿いの地域では、海面上昇による街の水没など深刻な問題が発生する可能性があるため、護岸工事や海水をくみ上げるシステムなど、多くの技術課題が発生します。

気候変動に関しては、農業分野での気温上昇や干ばつ被害などへの対応などで問題が出題される可能性があります。

 

技術士試験に環境問題に関する問題が出題されやすいということは、国や政府が技術士に環境に関する問題の解決を期待しているとも言い換えることができます。

汎化と特化を繰り返す

2018年06月17日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師 / 閲覧数(月間): 17

抽象度を高めることと、具体性を高めることは相反することのように見えますが、これを繰り返すことで課題の構造が明確になります。


また、汎化と特化の両方がバランスよく盛り込まれていると読者(=記述試験では試験官)は理解しやすくなる(=合格)。


記述問題において抽象度を上げるということは、タイトルやサブタイトルを的確につけるということです。


記述問題において具体性を高めるということは、このサブタイトルのもとで伝えるべきキーワードやその意味、意義、問題、課題などを示すことです。
 

人は、抽象的なことばかりを聞いていると漠然として訳が分からなくなります。逆に具体的なことばかりを聞いていても細かいなあと嫌になります。
このため、人に話をしたり、文章を書くときには、まず抽象的なことを言って、どういう意味だろうと読者や視聴者に考えさせ、その意味を読者の
理解のテンポに合わせて解説して行くのです。具体的な話をしたり、エピソードを加えたり、そして理解してもらったら、次のトピックに移るので
すが、注意すべきは、その時も一度抽象度を上げることで話の全体を理解しやすくなります。


この汎化と特化を繰り返す技術は、技術士の記述問題だけではなく、口頭試験でも使えるし、日常のビジネスでも、プレゼンでも使えます。
抽象度を高めるということは、その課題を俯瞰的に客観的に見ることが必要です。そして、その上で、鷹が獲物を捕獲するようにターゲットを
決めて一気に成果をあげるのです。
 

コンピュータの世界でもこの汎化と特化という技術はモデリング言語で活用されています。アクターを定義しますが、抽象度をあげたものを
スーパークラス、具体化したものをサブクラスと言います。例えば、小学生と中学生と高校生をまとめて学生と呼びますが、この学生という
定義がスーパークラス、小学生や中学生などがサブクラスとなります。スーパーというとオールマイティのようなニュアンスを感じますが、
英語でのスーパは上位、つまり抽象度をあげる意味です。サブというと補欠とか、予備をイメージしますが、英語では下位、つまり抽象度を
下げたものという意味です。そして、スーパークラスに対して、アクティビティを定義します。学生は勉強する。学生は学校に行くと言ったもの
です。でも、小学生と大学生では行動パターンが大きく異なるので、このような抽象化の定義は無理があるかもしれない(笑)。


技術士を目指す人は、この抽象度を上げる努力と、具体化する努力の両方をバランスよく進めて是非合格してほしいと思います。

以上

 

 

努力したくなる! 技術士試験に心が折れそうな時に聞きたい名言

2018年06月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師 / 閲覧数(月間): 17

技術士試験は試験範囲が多岐に渡り、記述や口頭試験など資格試験の中でも高度な内容を求められる難関資格です。

毎日の努力が重要な価値を生むことは言うまでもありませんが、努力ばかりで、先が見えない道が遠く伸びていて、途方に暮れてしまう人も多いのではと思います。

そこで今回は、継続的に努力をしてきた人たちの真理を突いた名言をご紹介します。

 

努力が馬鹿馬鹿しくなってしまう時にこの言葉を思い出して頑張ってみてください。

 

失敗したところでやめてしまうから失敗になる。

成功するところまで続ければそれは成功になる。

(松下幸之助)

 

説明しなくても分かるかと思いますが、松下電器を創設した松下幸之助の言葉です。

産業界のみならず松下政経塾の創設など政界も含めて多くの実績を残した偉人といってもよいでしょう。

その実績に至る過程には多くの失敗があったことは想像に難くありません。

失敗したところでやめてしまうから失敗ということになるのです。成功するまで続けるからこそ成功になるということがこの言葉から見ることができます。

技術士試験でも、失敗や難しすぎて解けない問題なども多く目に前に出てきて、途中でやめてしまいたいと考えることもあるでしょう。

技術士が本当に欲しいのであれば、合格するまで努力をし続けるという覚悟が必要であるとこの言葉から言えます。

 

世の人は我をなんとも言わば言え、我が成すべきことは我のみぞ知る。

(坂本竜馬)

 

技術士の勉強を続けていると、様々な雑音が入ってくるということが分かります。

多くの意見は「技術士を取得しても意味をない」「実務で役に立たない」といったものでしょう。

しかし、技術士資格を必要としているのは誰でもない自分なんだということを再認識しましょう。

こうした意見は多くの資格試験でも言われており、技術士に限った話ではありません。技術士の資格を活用し、自分の道を切り開くというのであれば、そういった雑音に耳を傾けるのではなく、自分なりのプランで努力を続けましょう。

 

2018年08月 2018年10月
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