2017年02月14日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
建設部門、農業部門、環境部門といった官庁がクライアントになる部門は二次試験(筆記)の問題をある程度予想できます。
建設部門は国土交通省の、農業部門は農林水産省の、環境省の環境部門の調達情報を、各省庁のホームページでチェックします。
発注される業務の多くは、国の優先順位が高い業務です。
発注の担当者と、作問の担当者は、同じような業務に携わり、同じような立場で、同じような案件を重要と考えている可能性が高いでしょう。
そのように考えると、二次試験(筆記)で出題される問題は、調達情報のなかの仕様書に類似していると言えます。
この仕様書には、業務の背景が書かれています。
そして、現時点で何が悩み事かが書かれています。
そして、何をすべきかといった課題が書かれています。
その課題を成し遂げるための「問題点」が書かれている場合もあります。
この「問題点」は書かれておらず、それを絞り込むところから業務になっている場合があります。
課題・問題点が示され、対応策を示すことが業務の場合もあります。
もちろん、見出した対応策を実行することが求められている場合もあります。
近年では、想定される結果に加えて、生じうるリスクとその低減策まで提案させる仕様もあります。
いずれにせよ、
「現状分析」
「課題設定」
「問題点の絞り込み」
「対応策立案と選択」
「実行」
「期待される効果と想定されるリスク」
といった観点から仕様書の眺めてみるとよいでしょう。
きっと、仕様書と技術士試験問題の傾向の類似に気づくと思います。
2017年02月21日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
技術士第二次試験を受験するうえで、まずは技術部門・選択科目を決めなくてはいけません。
「建設部門」までは決まっているが、自分の専門がよくわからないという受験生が多々見受けられます。
私の場合、「道路」が専門ということで「道路科目」で受験しましたが、同じ「道路」が専門でも「施工計画、施工設備及び積算」で受験する人、「土質及び基礎」で受験する人など様々です。
この違いは何を対象とするかによって変わるものです。
「道路」が対象物であってもゼネコン関係者で「施工計画」を主にやっている人もいれば、コンサル関係者で「軟弱地盤の設計」を中心にやっている人もいます。
よって「つくるもの」を対象に考えれば「道路」や「港湾及び空港」などが選択され、
「使用する技能」を対象に考えれば「施工計画」「土質及び基礎」「鋼構造及びコンクリート」などが選択されます。
こう考えると、誰でも2つの科目(又は別部門)を受験することが可能なんだとわかりますね~
「環境」が専門の人は「建設部門、建設環境」「農業部門、農村環境」「環境部門、環境保全計画」など視点の違いはあると思いますが、色々な受験が可能になりそうです。
では、どちらで受験するか悩んでいる人はどうすればよいのでしょうか。
一番大事なのは取得する「目的」でしょう。
「ただ何でもいいので技術士が欲しい」という人もいれば、「仕事を受注するために特定の部門が欲しい」という人もいます。
目的に応じて、受験選択範囲も変わってくるのでしょう。
また、過去問で判断するのも大事です。
どちらのほうが合格できそうか過去問を実際に解いてみて判断するのもOKかと思います。
まずは「とにかく1つ目を合格したい」という思いが一番強いのが本音でしょうから。
悩んで答えが出ないときは、このサイトの講師に相談するのがよいですね。
2017年03月13日 作成 / 執筆:タートル講師
前回に引き続き、勤務先における業務経歴のうち、「業務内容」の部分にテーマを絞って、注意点をアドバイスしたいと思います。
1つ目の注意点として、「計画、研究、設計、分析、試験、評価(又はこれらの指導)」という表現を入れ込みましょう、ということを書きました。
2つ目の注意点は、「仕事の特徴がわかるような記述」を心掛けましょう、ということです。
業務経歴は、受験要件を満たしているかを確認する事務的な資料でもありますが、大切なのは口頭試験の参考資料となるという点です。
筆記試験に合格したら口頭試験を受けるわけですが、試験官は業務経歴の業務内容の記載事項を見て、「この受験生はこういうキャリアを積んできたんだな」と情報を得たいはずです。
その時に、例えば
道路構造物の設計
コンクリート構造物の強度分析
という感じで、具体的な仕事の中身がわからない記述があったら、試験官はどのように思うでしょうか。
1つ目の注意点で書いた点はクリアしていますから、事務的には経歴としてカウントされるのは間違いありません。
しかし「技術士にふさわしい」業務なのかどうか、皆目見当がつきませんから、おそらく試験官は口頭試験で仕事の内容を逐一質問するのではないでしょうか。
口頭試験は原則20分間です。しっかりと受験申込段階で書いておけば受ける必要がない質問で時間を使うのは、大変に不利なことです。
例えば道路構造物の設計をしたのであれば、どのような構造物なのか、どのような道路種類だったのか、周辺状況はどのような所だったのか、技術的に課題となったことはどのようなことだったのか、等がイメージできるような記述をすることが大切です。
以上、2回に渡って「業務内容」をテーマに注意点を述べました。
事務的に問題ないのは当然として、口頭試験を意識して「技術士らしさ」が伝わるような書き方を心掛けましょう。
*受験申込に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。
*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年03月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士2次試験の専門科目は、必修科目と選択科目に分かれています。
電気電子部門では、必修科目は20問中15問選択のマークシート方式の出題、選択科目は発送配変電、電気応用、電子応用、情報通信、電気応用の5分野の選択となり、記述式の出題となります。
それぞれの出題範囲について考えます。
必修科目の出題範囲
必修科目は15問選択のマークシート方式の出題となりますが、電気電子の中でも幅広い分野からの出題となります。
近年の傾向では、太陽光や電波環境など環境に関する問題が多くなっております。
電気工学専攻の方は、情報分野の問題や無線工学といった電気分野の中でも畑違いのような問題にも選択の関係上回答しなければならなくなりますので、過去問題の研究や、他の分野の問題にもさわりだけでも学習しておくようにしましょう。
選択科目の出題範囲
選択科目は、自分の得意とする分野の問題を選択するようにすればよいのですが、内容もより専門的なものとなります。
実務に即した設計を行う際の注意点や、今後政府が技術を活用して導入しようとしているものなどが出題されます。
これらはマークシートと違い、絶対的な回答というのがなく、満点回答をするのが極めて困難な内容となります。
また、問題中に前問題の説明に対して、考えられる対策などを記載するような問題もあり、前問題の回答が的外れなものとなっていると、対策についても全く得点できないといったことも考えられます。
問題文をよく理解し、正確な回答をする地道な訓練が合格への第一歩となります。
技術士の2次試験の専門分野は技術士と名乗るだけの専門知識があるかを問うものです。
幅広い知識が必要となり、難関となりますが、地道な学習、訓練が合格へのカギとなります。
2017年05月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総監以外の場合は、択一試験は足切りのために使われます。
総監の場合は、筆記試験との点数と合算で、合否が判定されます。
いずれにせよ、択一試験で効率よく加点しておくことが重要です。
技術士試験では、多くの問題で、過去問を再利用して作問されます。
したがって、過去問を資料として対策をします。
このことから、「過去問を5回繰り返せば合格するか」とか、
「過去問だけで合格できる」といった情報が流れます。
半分は正しくて、半分は間違いだと、私は考えます。
なぜなら、この3年ほど、たしかに過去問を使った作問が多いのですが、難度を上げる技法が使われているためです。
たとえば、「もっとも不適切なものを選べ。」が、「もっとも適切なものを選べ。」に変えると正答率は下がります。
不適切なものを選ぶ場合、5つの選択肢のなかから、間違いを1つ見つければ、残りの選択肢を読まなくても構いません。
しかし、適切なものを選ぶ場合には、5つの選択肢のなかから、間違いを4つ見つけることになります。このとき、たいてい、3つまでは間違いを見つけられますが、残りの2つで迷いが生じてしまいます。
そして、確信がなく、どちらか確からしい選択肢を選び、不安な気持ちを抱えながら、次の問題に移ることを、繰り返してしまいます。
そのほか、同じ理由で、「もっとも不適切なものを選べ。」を、「不適切なものの個数を選べ。」「不適切なものの組み合わせを選べ。」に変えられても、正答率が下がります。
わたしたち、受験生が取るべき対策は明らかです。
過去問を使って、「選択肢のひとつずつ」を正確に正誤判断できる能力を身につけるように訓練することです。
そうすれば、「もっとも適切なものを選べ。」や「不適切なものの個数を選べ。」等による難化にも上手に反応できるようになります。
がんばってください。
2017年06月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の論文、対策がうまくいかなくてストレスがたまっていませんか?イライラや閉塞感を解消するには、思い切って泣いてみると心も体もリフレッシュできることが、脳科学の研究でわかっています。
大人になってから、思いっきり泣く機会が減っていませんか?子どもの頃は感情を素直に表に出していた人でも、大人になると社会的な制約があり涙を流すことは少ないでしょう。ですが、涙を流すことは脳をリフレッシュするためにとても大切と言うことが、近年の研究結果で解明されつつあります。東邦大学医学部の有田秀穂教授は「週末号泣」を進めるほどです。毎週末、感動的なドキュメンタリー作品やドラマ・映画を見て思いっきり泣くことが健康に良いと推奨しています。
泣くことが注目されている理由は、自律神経の状態をリラックスできるからです。「副交感神経」「交感神経」によって構成される自律神経ですが、日中は交感神経を働かせており常に緊張状態にあります。日中に仕事がはかどり、テキパキと動けるのは交感神経が活発に動いているからです。夕方を過ぎて夜になると、徐々に副交感神経が強まり、ゆったりとリラックスした気持ちになっていきます。人間はもともと太陽の光に影響されて、自然と自律神経をコントロールすることができます。
ですが、仕事後に技術士試験にむけて勉強をしている人は多いでしょう。論文のような高度なテクニックを必要とする学習の場合、頭を懸命に働かせる必要があり、緊張状態が継続することになります。そこで、週末の昼間に思い切り感動して涙を流すことで、副交感神経が活発に動き出し、心がリラックスします。気持ちがゆったりとして、ストレスを緩和することができれば、免疫力がアップし、風邪や病気などに負けない体になります。効果的な学習や健康のためにも、休日に少し時間をとって思いっきり泣いてみましょう。心がリフレッシュして、技術士二次試験に向けてのやる気もアップにもつながります。
2017年08月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
早朝、夜、仕事の合間に技術士試験に向けて勉強している人は少なくないでしょう。ですが、どんなに試験に向けて意欲が高くても、仕事の疲れで予定どおりに学習が進まないこともあるはずです。週末に勉強時間が偏ってしまったり、試験直前に慌ただしい思いをしたりした苦い経験は誰にでもあるでしょう。
学習プランがうまく管理できず、苦しんでいる人に知っておいてほしい心理学の研究で発見された現象があります。それが「分散効果」です。「心理学の研究で発見された」と聞くと、さぞ一大事のような響きがありますが、学校の成績が良かったり試験勉強が得意だったりする人には当たり前のことです。同じ9時間を勉強にあてるなら、1日で9時間の勉強をするより、3時間で3回に分ける、1時間で9回に分けるとした方が学習効果が高いということです。
復習するリズムについては「エビングハウスの忘却曲線」が有名ですが、パソコンやアプリでも復習リズムを管理してくれます。学習管理アプリの走りとなったのがピョートル・ウォズニアックという学習について研究している人が公開した「スーパーメモ」でした。最初の学習から2回目の復習までの期間を1日から1週間程度あけることで、学習内容が定着するとしています。
では、時間がどうにも作れず、一夜漬けになってしまった場合はどうでしょうか。「一夜漬けなんてしたって当日の試験には効果がない」と言われたこともあるでしょう。ですが、一夜漬けをしても記憶に定着はします。1日後、1週間後に復習すると前回の学習内容を覚えているので当然です。ですが、一夜漬けして試験に臨む、合格したとしても復習しなければ学習内容はすっかり忘れてしまいます。
技術士試験に合格するために一夜漬けが必要な場合もあるでしょう。ですが、学習内容を忘れてしまっては実務で役立ちません。適度に復習することで、記憶を補強していきましょう。
2016年11月17日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
技術士試験の論文は考え方記述することが最も重要です。専門知識をどんなに記述しても、自分の考え方を示さなければ合格論文にはなりません。反対に考え方を示せば専門知識が不足でも合格論文になります。つまり、技術士論文試験で必要なことは、知識よりも考え方を示す記述の仕方です。勿論専門知識・キーワードを適切に用いた文章の方が、技術的な論文であることは言うまでもありません。しかし、知識・キーワードを覚えるには、それなりに時間がかかります。本試験の7月までに覚えれば良いことです。
一方、考え方を示す記述の仕方は、日常業務で練習することができます。また、日常業務で作成するレポート・報告書の類は格好の練習材料です。
練習方法は至って簡単です。5W1Hを記述する。事実を先に記述し考えを次に記述する。大変・非常に等の感情表現はしない。主語・目的語を丁寧に記述する。
調子にのって記述していると、「私は」で書き始めたのに、いつの間にか「私を」に、主語と目的語がすり替わっていることがあります。その様な文章は、言いたい雰囲気は分かるけど、何を言ってるか分かりません。もう一度読み返して、善意に解釈しないと分かりません。採点者は、一度読ん分からない文章をもう一度読み返すことはしません。つまり、一度読めば分かる文章でなければなりません。相手に解釈させない文章を記述する必要があります。
計画を立てて来年7月までの充電期間に専門知識・キーワードは確実に覚えることにして、文章の練習は日々の日常業務で練習してください。ポイントは初めて読む人が「読めば分かるか」です。面倒でも5W1Hを丁寧に記述するように心がければ必ずできます。
2017年02月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「会社の部下が技術士試験を受けるんだけど、どんな形で応援してあげるべきか考えている」という方も多いはずです。
建築業界を中心に技術士試験を取得しているかどうかで、仕事の幅は大きく変わります。日頃から成長を見守り、ともに働く部下だからこそ、大きなプロジェクトに携わって成長してほしいと願うのは自然なことでしょう。
資格試験の受験生を応援しようとすると、寄せ書きや勉強のサポートをイメージしがちですが、ちょっとした休憩するための配慮をしてあげることも大切です。とくに、昼の休憩時間に軽度な睡眠をとることは記憶力を向上させるとされています。
睡眠について研究しているロシアの"Neurobiology of Sleep and Wake Lab"に所属するDorokhov氏は仮眠と記憶についてのある実験を行いました。1つのグループは20分程度の学習後の昼休みに仮眠をとり、もう1つのグループは仮眠をとりませんでした。4時間後、その2つのグループに学習した内容のテストを行うと、昼休みに仮眠をとったグループの方が学習内容が記憶に定着していたというデータが取れました。
技術士試験を受験する社員の多くは出勤前と退勤後の短い時間をつかって勉強を行っています。昼休みに軽く睡眠を取れるだけで記憶の定着をはかれるので、仮眠をとらせてあげる気配りは大切です。
「昼休みに仮眠を取るといっても、社内には昼寝をするようなスペースがないからなぁ」と思うかもしれません。
たしかに横になってゆっくりと仮眠が取れればベストですが、机に伏せて眠るだけでも十分に効果があると西南大学の研究チームが発表したデータからわかっています。5分から20分程度、眠れなくても身体を休めるだけで精神的な疲労の回復にもつながるとされているので、試験勉強で慌ただしい時期こそ、昼休みに休息がとれるよう技術士試験の受験者を応援してあげましょう。
2017年03月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験のキーワードをノートにまとめたりしている方も多いのではないでしょうか。ですが、そのキーワードが頭にしっかりと記憶されていますか?
脳科学的観点から記憶学習に取り組むと、技術士二次試験のキーワードは覚えやすくなります。
単語だけで記憶するのは大変ですし、単語を説明する文章が前後にあるからといって、記憶に残るというわけではありません。大切なことは学習の仕方です。
「脳科学」と聞くとなんとなくあやしいと思ってしまったり、無条件にすごいものだと思い込んだりしてしまいがちです。
脳科学は常に新しいことが見つかりつづけている学問なので、疑いすぎず盲信しすぎず、自分の学習スタイルに合っているか気軽に取り入れることをオススメします。
今回知っておいてほしい脳の仕組みは「長期記憶」と「短期記憶」です。
長期記憶とは物語として頭に残っている記憶のことを指します。たとえば、最寄り駅から自宅までの道のりは何も考えていなくても歩けますよね。「何も考えずに駅から歩いていたら、家に着いていた」という経験をしたことある方も多いはず。
短期記憶は基本的にすぐに忘れられてしまいます。銀行の受付番号とかちょっとした番号は15分くらいなら覚えているはずですが、それ以降は忘れてしまいますよね。
ですので、記憶として定着させるためには長期記憶として脳に認識してもらう必要があります。
短期記憶から長期記憶へ認識をかえるためには接触回数が重要です。
たとえば、技術士二次試験のキーワード集を自分で作ったとしましょう。キーワード集を作っただけだと記憶に定着しづらいのは、接触回数がとても少ないからです。
最初に情報に触れた瞬間から、1時間、1日、3日と時間の経過にあわせて記憶は忘れ去られてしまいます。
それはつまり、一定のタイミングで情報に再度接触すれば記憶に残りやすくなるということでもあります。
記憶に定着しやすい接触頻度については「技術士の筆記試験に合格するための暗記術!脳の仕組みを活用しよう」で紹介したので参考にしてみてください。
技術士二次試験のキーワードに繰り返し触れて、きちんと情報を脳に記録していきましょう。
2017年04月09日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は公正な立場で業務に従事し、職務秘密を守らなければなりません。
条文:技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。
技術士が業務にあたる際、業務範囲や納期、費用などを偽りなく依頼者に伝えなければなりません。自分の担当した範囲の業務については責任を持たなければならないというものです。
この業務範囲を明確にしないと、納期や費用などもはっきりとせず、業務としては終わりがどこになるのかが分からなくなってしまいます。
責任についても業務範囲がはっきりとしていれば、その範囲での不良があった場合の瑕疵担保なども想定しやすく、依頼者としては技術士への依頼範囲がはっきりしてきます。
これは、技術士だからしなければならないというわけではなく、どのような仕事に対しても言える内容でしょう。
条文:技術士は、業務上知り得た秘密を、正当な理由がなく他に漏らしたり、転用したりしない。
技術士の守秘義務に関するものです。
設計や開発案件には必ず社外秘の部分が出てきます。これを社外に漏らすことで、企業などの技術士を雇用しているところに損害が出る可能性もあります。
技術士が設計を担当したものは、自分で設計したものだから自分の好きにしてもいいというのは気持ちとしては理解できますが、その設計を依頼したのは依頼者でもある企業や公共機関などです。
設計業務は依頼者がいて、初めて成り立つものです。依頼者の意向なども重要です。
これについても、技術士だから守らなければならないということではなく、仕事をする上で守らなければならない内容です。
2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
そんなときは失敗を分析することをはじめてみましょう。問題を解くことに失敗したときは大きな問題を未然に防ぐチャンスでもあります。なぜなら、失敗と脳の使い方には密接な関係があるからです。とくに繰り返し同じ失敗をしてしまう問題について注目してみましょう。
脳には無意識に行動をとる習慣があります。たとえば、二次試験対策のために口頭で質問に答える練習をしていたとしましょう。答え合わせをしたとき、いつも失敗してしまう問題があるはずです。失敗してしまう問題の傾向に「論理的な理由付けが欠けている」ということがあったとします。その場合、あなたの脳は「質問に対して論理的な理由付けをして解答すること」が苦手だということになります。
行動経済学の研究を行っているダニエル・カーネマンという教授がいます。彼の著作『ファスト・アンド・スロー』のなかでシステムAとシステムBという概念が説明されています。この研究では人間がシステムAが「無意識的な行動」とされ、システムBが「意識的な行動」とされています。そして、生活のなかではほとんどシステムA(つまり無意識的な行動)が行われており、システムB(意識的な行動)は脳を使おうとしないと行われないとされています。
「行動経済学」と聞くと「経済の話なんて技術士になる自分には関係ない」と思ってしまうかもしれません。ですが、その考え方はとても損をしています。なぜなら、行動経済学は人が行動をとる心理的な要因を研究している学問だからです。技術士試験の勉強でいそがしいなかで、わざわざ本を読む必要はありません。効率的に学習をすすめるために、ここで紹介した「システムA」と「システムB」の違いを理解だけしておきましょう。少し意識するだけでも、脳を日常的に使えるようになって、学習効率もよくなっていきますよ。
2017年04月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の勉強、はかどっていますか?脳を活発に活動することが効果的な学習のカギです。そして、脳を活発に活動させるためには食事管理が大切です。
「仕事おわりに技術士試験に向けて勉強をしよう」周りの社員や上司からの期待を受けていることもおおく、試験合格のプレッシャーが強くありますよね。そのため、一生懸命に勉強しようという方は多いのですが、「やる気がうまく出なくて困ってしまう」という罪悪感に悩まされている人もいます。やる気が出ない原因は、ひょっとすると食事管理にあるかもしれませんよ。
「やる気が出ている状態」とは脳が活発に動いている状態のことをいいます。意欲的に何かチャレンジをしてみようとか、ちょっとした逆境に負けづらい状態です。脳にちょうどよいエネルギーが送られていると、この状態をつくりあげることができます。
具体的に考えてみましょう。脳が活発に動くためには血糖が十分に蓄えられている必要があります。血糖が多すぎると消化することにエネルギーを使ってしまいますし、少なすぎても栄養不足でよくありません。ちょうどよいエネルギー状態にするために「腹八分目」の状態をキープしておくことが大切です。
「仕事で疲れているのに、ご飯を軽くすませるなんてできないよ」
そう思うのは当然です。食事をたべるガマンができない場合は運動を取り入れてみましょう。散歩するていどの簡単な運動でかまいません。運動をする時間をとることが難しい場合は日常に運動を取り入れてみましょう。たとえば、外を歩くときにファッションショーのようにまっすぐな線を踏むように歩いてみる、体中の筋肉を意識的に動かしながら歩いてみるといったことでもカロリーを消費するための運動としてはちょうどよいです。
食事と運動のバランスを調節して、脳が活発になるように工夫してみましょう。食事で摂取するエネルギーを管理するだけでも十分に学習の効率化ができますよ。
2017年04月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の二次試験は、記述式の筆記試験があります。
マークシート方式の試験と違い、自分で回答する文章を、試験時間中に考えなければなりません。
その場合、文章の組み立て方をわきまえていなければ、意味の分からない文章となってしまって、勿体ない減点となってしまう可能性があります。
記述式の筆記試験で、分かりやすい文章構成を心掛け、高得点を目指しましょう。
文章の組み立て方の種類
筆記試験の文章の組み立て方は、主に報告書などを書くときのような文章構成を必要とします。その種類は頭括型、尾括型、双括型の三種類に分けられます。
例題を挙げてその違いを考えて見ましょう。
例題:朝型の生活が仕事に与える影響を説明せよ
頭括型での説明
→説明の結論を冒頭で説明し、その理由を列記していく説明方法です。
この文章構成は最も筆記試験向きと言えます。
回答:
朝型の生活は仕事に業務時間短縮のような労働負荷の軽減効果を与えます。
その理由としては、朝の静かな時間に仕事に集中することで、昼過ぎから夕方にかけての仕事を前倒しして行うことができ、夕方の残業時間を減らすことができます。それによって、定時帰宅をすることができるようになります。
尾括型での説明
→理由の説明を先に持ってきて、最後に結論を書く文章構成です。
これは、筆記試験にはあまり向かない文章構成ですが、最終的に言いたいことを強調することができます。コラムなどの読み物はこの構成となっていることが多いです。
回答:
朝型の生活を送ることで、朝の静かな時間に仕事に集中することができます。
そのため、昼過ぎから夕方の仕事を前倒しして行うことで、残業時間に業務を行う必要がなくなります。
その結果、定時帰宅しやすくなるため、朝型の生活は業務時間短縮といった労働負荷の軽減効果があると言えます。
双括型での説明
→結論を冒頭で説明し、その理由を述べます。さらに最後に結論を持ってくることで、結論を強調する効果を持たせます。
学術論文など、中間の説明が長い場合などに有効的な文章構成です。
回答:
朝型の生活は労働負荷の軽減効果が期待できます。
その理由として、朝の静かな時間帯に仕事に集中することで、昼過ぎから夕方にかけての仕事を前倒しすることができます。その結果、定時帰宅を行いやすくなります。
以上の理由より、朝型の生活は労働負荷の軽減効果が期待できます。
より、結論を強調できる形となりますが、中間の説明が短いと、少々くどい印象を受けます。
文章構成を把握するだけでも、説明が分かりやすくなることがあります。
こうした分かりやすい説明を心掛けるだけでも、筆記試験で得点を上乗せすることができます。
2017年04月27日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
受験申込書も提出し、そろそろ本格的に勉強しようと考えているころでしょう。
残り2ヶ月半程度しかありません。
本気で取り組まないと、また来年となってしまいます。
気合を入れて頑張りましょう。
「択一問題はどうやって勉強すればいいですか?」
と聞かれることがありますが、基本は過去問だと思います。
気をつけてほしいことは、その勉強する時間確保です。
「休日、朝から晩までみっちり択一の過去問解きました」
という受験生がおりますが、その時間の使い方は非常にもったいないです。
社会人で仕事しながら時間を確保するには、工夫が必要です。
●時間があるときは論文対策
●択一対策はスキマ(隙間)時間を使って、コツコツ毎日やる
個人差はもちろんありますが、このように時間を有効活用することをお勧めします。
択一問題を1問解くのに5分程度あれば、だいたいの問題はこなせます。
では、その5分程度の時間を確保するのは難しいことですか?
そんなことはないと思います。
自分の1日の行動でこの5分程度のスキマ時間を確保できるタイミングは何度もあるはずです。
・朝起きて5分
・通勤時に5分
・会社について5分
・昼休み5分
・会社から帰宅前5分
・寝る前5分
考えれば、いくらでもスキマ時間の確保は可能です。
どんなに仕事が忙しくても可能な時間はあるはずです。
このスキマ時間にぱっと見れる参考資料(過去問)を準備することも必要です。
・紙で小さくまとめ、持ち運び可能な参考資料
・携帯、スマホで見れる環境設備
・録音したものを運転中に耳で聞く方法
合格者は色々工夫しながら勉強しています。
自分に合った勉強方法でぜひ合格を勝ち取ってください。
2017年06月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
「勉強をがんばっているのに、技術士試験のレベルが高すぎて困ってしまう!」そう思って頭をかきむしったりしていませんか?実は、その行動、体がリラックスを欲しているサインかもしれません。
技術士二次試験の勉強、とてもストレスがたまるのではないでしょうか。合格しなければいけないという会社からのプレッシャーや家族からの期待。ストレスでイライラ状態がつづいているはずです。ストレスを和らげることも試験対策のうちの一つです。特に、長期的な勉強がつづく場合、うまくストレスのケアをしてあげなければ、心身ともに体調を崩しかねません。そこで注目したいのがセロトニンの分泌を促す「グルーミング」という動作です。猫や犬が毛づくろいをしている姿を見たことがあるはずです。あの動作は、かゆいから行っているだけではなく、ストレスを和らげるために行っていると考えられています。
ラットをつかった実験で、ラットに急激なストレスを与えて反応を確かめるものがありました。ラットはストレスに反応して、鼻をこする動作を始めます。なぜ、鼻をこするのかというと、刺激によってセロトニン神経が活性化され、ストレスに対抗しようとしているからです。ラットが意識的に行っているのではなく、脳が自然と動作をとらせているのでしょう。人間においても、ストレスや緊張状態にあるとき、腕組みをしたり、両手を組んだり、手をこすったりすることがあるでしょう。これらの行動はすべてセロトニン神経を活性化するためだと考えられています。
グルーミングのような自分や他者になでてもらう作業は、ストレスを緩和させる作用があります。試験勉強で極度のストレス状態が継続しているとき、家族や友人などに背中をさすってもらいましょう。脳はストレスを感じると、脳下垂体から脳幹を通り、皮膚に刺激を与える(グルーミングをする)ように指令を出します。勉強のストレスで落ち着かないとき、グルーミングを試してみましょう。少しずつ、気持ちに落ち着きが出て、ストレスがじんわりと解消することがわかるはずです。
2017年03月27日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士の二次試験にチャレンジするかどうかを考えている人へ
すでに十分な準備ができている人も、まだ何の準備もできていない人もいらっしゃるかもしれない。
技術士の二次試験に合格するにはまず何が大事でしょうか? コンセプト的な話と実務的な話をしたい。
1. コンセプト的な話
技術士試験に限らないけど、試験に合格するには、やはり覚悟と決意が必要です。具体的には次の3つ。
1)合格を強く強くイメージする。
2)合格までのステップを俯瞰的に理解する。
3)正しい学習を適切に遂行する。
1)合格を強く強くイメージする。
・試験に合格するには、合格するぞ!という強い決意と覚悟が必要です。
・そのためには、合格した時に自分を強くイメージすることです。
・なぜ技術士を目指すのか?どうして技術士になりたいのか、技術士になったら
どうしたいのか?そのようなことを何度も何度も自分自身と反芻しよう。
・また、合格したら自分にご褒美を与えるという約束を自分とするのも有効です。
私は、新しいスマホに機種変更するとか、AppleWatchを購入するとか、新しい
MacBookを購入するとかを決めました。
2)合格までのステップを俯瞰的に理解する。
・申し込み提出、筆記試験の受験、口頭試験の受験の三段階があります。
・そして、申込書に記載する経歴書と小論文は口頭試験の時に問われます。
・したがって、申込書を作成するときには、口頭試験をイメージすることが求められます。
・技術士試験は4月に申し込みを提出して、3月に合格発表があります。
・したがって、申し込みから合格までの道のりを俯瞰的に理解することがとても大切です。
3)正しい学習を適切に遂行する。
・敵を知り己を知れば百戦危うからずとは有名な孫氏の言葉ですが、技術士試験にもそのまま当てはまります。
・特に、筆記試験の選択問題は、過去問題を丁寧に勉強すれば合格レベルをクリアできます。
・筆記試験の記述問題もやはり傾向があります。勉強法もあります。
・正しい勉強法を自分なりにイメージして、それを着実に実施することが合格への王道です。
2. 実務的な話
技術士は資質を問う試験です。したがって、資質を高めることが本質的な問題です。
しかし、試験なのでやはりコツがあります。
そのようなコツを抑えることができれば合格の可能性は高まります。
1)申込書作成のコツ
2)筆記試験のコツ
3)口頭試験のコツ
1)申込書作成のコツ
・注意すべきは経歴と小論文です。
・経歴の目的は、技術士に相応しい人物であることを試験官に理解してもらうこと。
・そして小論文の目的は、技術士に相応しい問題解決能力を有することを試験官に
理解してもらうこと。
・いずれも、読み手である試験官に理解してもらうことが目的です。
・しかし、試験官が理解するかどうかを申込書が判断することは難しい。
・したがって、申込書を書いたら必ず第三者に見てもらうことが必要なのです。
特に、小論文は業務報告書になりがちです。
・そうではなく、課題を示し、解決策(複数)を示し、最適と考える理由と根拠を
示し、最後の解決の効果を示す。そのようなプロセスを示し、試験官が理解でき
るように配慮することがとても重要です。
2)筆記試験のコツ
・総合技術監理部門以外では、選択式問題と記述式問題のそれぞれで合格点を取得する
必要があります。総合技術監理部門は合計点なので選択式問題で点数を稼ぐことが
とても重要です。
・選択問題の勉強法としては、やはり日本技術士会に掲載されている年度分の受験部門の
問題をすべてトライして、全問正解できるようにすることです。
・私の場合は、すべての問題をコピーして、A5のルーズリーフに貼り付けて、その裏に
正解を手書きしました。そして、正解のものと不正解のものを仕分ける作業をします。
・何度やっても正解できないものはそもそも内容を理解していないものなので、周辺知識
を含めて、勉強したことをそのA5のルーズリーフの裏に追記して、また不正解の問題にトライする。
・通常は4−5回も不正解すると大体正解に到着するが、どうしても、何度やっても正解に
たどり着かない問題が10件程度あります。もうこれはあきらめて丸暗記しました。
・過去問題が再度出題される可能性がありますが、私の場合、丸暗記したものも1−2個あり
ました。
・次に、記述式問題です。これはもう技術ノートを作ることを強く勧めます。
・私の場合には、900文字程度の情報量を含む技術ノート(A4)をパワポで100枚作成しました。
・そして、その技術ノートを見ながら、600字詰めの原稿用紙に技術的特徴と課題、対策などを
まとめるようにしました。
・600字の原稿をまとめる中で気付いた技術ノートの過不足感に基づいて技術ノートを更新します。
・大体3回ぐらい技術ノートを更新すると、まあまあ使えるレベルに達します。
・原稿用紙1枚問題で記載のコツをつかんだら、2枚もの、3枚ものはその倍数対応なので楽です。
3)口頭試験のコツ
・これはもう想定問題の用意と模擬練習につきます。
・口頭試験で問われる内容は、総合技術監理部門を除けば、ほぼ定例化しているので、しっかりと
想定問答を用意し、その内容をスマホ等で録音して、何度も何度も再生します。
・自分が答えた内容を再生すると、自分の回答のいけていない点に気付きます。そのように感じた
点を中心に何度か想定問答を改定し、また録音して再生して、自己反省する。
・そのようなことを3回ぐらいローテーションするとほぼ合格レベルに達します。
・そして、大切なことは必ず第三者に模擬面談をお願いすることです。自分だけでは気づきにも
限界があります。上司でも、同僚でも、奥さんでも、誰でも結構です。
・是非第三者に客観的に評価してもらって、それを反省材料としてください。
来年の3月に桜が咲くように、今から頑張りましょう。
2016年12月19日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総合技術監理部門では、5つの管理技術を使いこなせることが求められます。
つまり、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理です。
このうち、経済性管理では、さらに品質管理、コスト管理、納期管理の3つに分かれます。
使いこなせるとは、5つの管理のトレードオフを見きわめ、バランスよく経営資源を分配できるということです。
経営資源とは、ヒト、モノ、カネ、情報の4つのリソースです。
「品質」は、「コスト」もしくは「納期」との相性がとても悪く、技術革新が起こらないと、両立しません。
品質を高めようとすれば、コストがかかります。品質を高めようとすれば、納期が延びてしまいます。
コストを削減して、品質検査の回数を少なくすれば、不良率が高まります。
納期を前倒しすれば、過重労働によるポカミスが増え、製品の仕上がりが粗くなります。
コスト削減や納期前倒しの影響は、経済性管理のQCD(品質、コスト、納期)のトレードオフだけにとどまりません。
無理な納期前倒しをすれば、過重労働による労働者の健康状態の低下を引き起こし、モチベーションの低下や労働トラブルを生じさせるリスクが高まります。そのような状態では、上司部下や同僚同士のコミュニケーションがうまくいかなくなります。適切な分掌や情報伝達ができなければ、環境配慮どころの話ではなくなり、収益性は落ちて、企業ブランドを低下させます。
つまり、無計画な経済性管理の納期前倒し(↓)が、安全管理(↓)に影響を与え、人的資源管理(↓)面や、情報管理(↓)面にも波及し、社会環境管理(↓)や経済性管理のコスト(↓)を引き起こし、もっとも大切にしたかった品質(↓)を下げてしまう事態を引き起こします。
このような「風吹けば、桶屋が儲かる」式の連鎖を想像し、全体バランスを考えながら、リスクをいかに抑え込むかを日々の生活の中でも思いめぐらすことが、総監マインドを身につけるコツと言えそうです。
2017年01月26日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
論文は出題者との会話と考えてください。ただの会話ではありません。技術的・論理的に根拠がある会話です。それなので、キーワードの選択が重要です。適切なキーワードを用いれば、そのキーワードの意味・背景等を理解して用いてることを表現できます。また、会話の相手は仕事の依頼者と想定してください。まったく知識・技術力を持ち合わせてない依頼者です。その相手に説明するには、論理的で飛躍がなく、分かりやすい表現が必要です。
論文作成を沢山練習することも必要ですが、文章の質というか濃さというか隙が無い文章というか、一度読むだけで理解できる言い回しが大切です。本番の試験まで時間があります。慌てず、あせらず隙のない文章の練習をしてください。お勧めは、学会誌にある論文・各種白書等を読むことです。隙の無い文章は、突っ込まれません。論文・白書等は突っ込み所が少ないので大変参考になります。
2017年03月04日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
論文で一番重要なことは、キーワードを適切に用いることです。一般的な技術用語、政府・行政が用いる用語などです。論文の論理展開が適切でも、適切なキーワードを用いなければ合格しません。反対にキーワードが適切であれば多少の記述の下手さは、ある程度カバーされます。的を絞りキーワードを理解しましょう。
専門分野のキーワードはその分野の基本書を精読すること。一般分野はその分野を所轄する省(建設部門なら国土交通省)の白書は必ず精読しましょう。キーワードの宝庫です。まずは、教材を揃えて、どれくらいの量かを確認して、計画的に精読しましょう。まだ3月です。時間はあります。試験直前には集中的に復習する必要があります。それなので、試験直前に集中的・短時間で効率よく復習できるように準備しておくことも含めて、計画的に精読しましょう。
2017年03月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の倫理網領について前回からの続きです。
技術士は、将来にわたる環境負担を極力少なくした開発を行う努力をするよう心掛ける必要があります。
条文:技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。
工業的な開発を行う場合、様々な資源を必要とします。
例として、プラスチックを使用する場合は石油系資源を必要とします。技術士の開発した製品が広く普及すれば、それだけ製品を生産するための資源を必要とします。
しかし、石油などの自然資源は限りある資源です。
それらの開発に関して、使い捨てなど資源を枯渇させるような生産サイクルでは将来にわたる社会の発展は難しくなります。
技術士は、技術開発によってこうした資源の有効利用などを通して、持続可能な社会を目指すよう心掛けることが義務付けられています。
しかし、これはどうすれば環境負荷がかかるのかなど検証に長い年月がかかる場合があります。
二酸化炭素排出量などは目に見えるものではなく、指標も気候変動などの世界規模での検証が必要なものが多く、非常にわかりづらい場合が多いというのが現状です。
こうしたことから、条文も「社会の持続可能性の確保に努める」という表現にとどめております。
現時点で最も環境負荷の少ない生産方法やリサイクルシステムの確立を行い、将来的な負担を減らすよう努力する必要があります。
将来を予想するということは現時点で考えうる可能なものを積極的に取り入れるということになります。
技術士として将来を考え抜いた仕事が、将来の人たちから感謝されることになるかもしれません。
2016年12月04日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
技術士試験では考え方を示すことが必要です。そのため、設問で求められて無い事項でも考え方を示すために積極的に記述する必要があります。
例えば、○○の原因を2つ挙げ原因を特定するための調査項目を示せ との設問では、○○のメカニズムを記述せよとは求めていません。しかし、原因とその特定のための調査項目を説明するためには、○○のメカニズムを説明しなければ論理的なつながりが損なわれます。つまり、設問が求めている原因と調査項目を記述しても、その関連性が分かりません。関連性(論理的つながり)を説明するためには、メカニズムを説明しておく必要があります。
設問が求めている事項は漏れなく記述する必要があります。それに加え、論理的つながりを円滑に説明するために必要な事項を記述することが重要です。論理的つながりに欠けると、論理が飛躍してしまいます。飛躍は減点対象です。専門知識は十分備えているのに、飛躍してしまっての減点ではもったいないです。
そのためには、設問が求めている事項を整理して、大・中・小項目を作った上で、論理的飛躍が生じないためには、さらにどの様な事項を追加すべきか考えて、その項目を追加することです。
実際の試験では問題用紙の余白にメモ書きすることになりますが、普段から項目の整理・追加を実践してください。設問は出題者とのコミニュケーションです。出題者の意図を意識しつつ項目を作成してください。
さらに言えば、技術士には技術的専門事項を一般の人に分かりやすく説明する能力が求められます。一度読めば分かるような記述でなければなりません。読み返さなければ理解できない記述では不合格です。論理展開に飛躍がなく、読めば分かる記述が必要です。くどいですが、何をしたかではなく、どの様に考えたか を示すことが最も重要です。
2017年02月19日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
一般問題で検討すべき課題を挙げろ。との設問があります。これは、課題を挙げること、なぜ課題としてあげるのか、その理由を説明する必要があります。箇条書きで課題を羅列してもかまいません。その場合は、箇条書きの前に理由を記述します。項目を作って記述する場合は項目の中で理由を説明します。
問題とはなにかといえば、「現状とあるべき姿とのギャップ」です。つまり、課題(問題)は現状とあるべき姿の両方が分かっていなければ、何が問題なのか分かりません。課題(問題)を挙げるためには現状とあるべき姿を整理して考えてから記述します。
考えることは整理することです。この整理が不十分だと論旨がよく分からない論文になってしまいます。まだ、本番まで時間があります。考える・整理することに時間をかけてから論文を記述する練習をしましょう。
2017年02月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、21の技術部門で構成され、それぞれの専門知識を活かした技術士たちが活躍しています。
技術系の大学を卒業して設計などの業務を行っている人であれば技術士の資格の名前は聞いたことがあると思いますが、具体的にはどのような人が受験をするのでしょうか?
・技術コンサルティングを行う人
技術コンサルティングとは、主に公共工事などで、計画を行うような業務を指します。例えば、国や県などがこの部分に橋をかけたい、道路を作りたい、公共施設を建てたいというような場合に、必要な材料や工事の期間、技術的な資料(橋であれば荷重や災害時に壊れないか等)の作成といった設計委託業務を発注します。
そういった設計委託業務を受注する技術コンサルティング会社に勤務するような人は技術士資格の取得は必須といってもいいでしょう。
会社によっては課長昇格の要件になっているようなところもあるようです。
・製造メーカで製品設計を行う人
製造メーカなどで設計業務を行う人は、工事などを行う人と比べて社外資格がなくても業務に当たれる場合が多いことから、資格取得を行わず何年も来てしまうといった人も多いようです。
そうした人も自分の技術レベルを対外的に証明できる資格として技術士が挙げられます。
製造メーカの設計は困難な案件を技術提案で解決したという事例が出やすい業種でもあります。
技術士2次試験で求められる実務経験としての経験を積みやすいと言えます。
技術士はその腕が認められれば、将来的に独立することも可能な資格です。
将来的なことも見据えて受験に取り組みましょう。
2017年02月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験は実務経験の期間も合わせると非常に長い戦いとなります。
普段の日常業務や家庭での生活と並行して勉強を行わなければいけません。
技術士合格のためにはどのようなことが必要なのでしょうか?
・効率の良い勉強方法を探す
司法試験などの難関試験と違い、技術士試験は社会人生活を送りながらの受験が求められます。勉強ができる時間も限られている場合がほとんどであると考えられます。
専門的な知識を問う筆記試験では、専門分野の勉強や、質問に対してわかりやすく記述するスキルが求められます。
効率のよい勉強方法を検討しましょう。
・頼れる先輩技術士を探す
技術士の業務経験の中には、指導技術士のもとで働く場合など、先輩技術士とのつながりを重視する項目があります。技術の設計などは一人で行う仕事は皆無に等しいです。頼れる先輩技術士に技術士試験のコツを教えてもらうという方法もあります。
・ここのサイトを活用する
自分の勤務する職場に技術士の方がいれば上記の内容は実行することができますが、職場内に技術士の方がいないという人を多いと思います。
このサイトでは、後進の技術士指導に熱心な先輩技術士が登録をしております。
論文や口頭試験の対策を受け付けている技術士の方もいます。
【論文添削】技術士システムを活用して、技術士二次試験合格を目指してみてはいかがでしょうか?
技術士二次試験に合格し、技術士に登録したからと言って終わりではなく、技術士としての始まりです。
技術士資格の活用や、技術士の人脈を活かして業務に当たるスタートラインに立てるのが、技術士二次試験の合格です。
2017年03月01日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士試験の2次試験に申し込みをする時期、とっても緊張しませんか?
申し込みの時期は4月ごろを目安に毎年行われています。申し込み方法で失敗するということはまずないと思いますが、申し込みに当たって気をつけておきたいことをここでは紹介します。
2次試験が近づいてくるとついつい無視してしまいがちなのが体調管理です。体調管理と聞くと健康状態を気にした食事や運動を思い浮かべるかもしれません。たしかにそれも大切なのですが、それ以上に気持ちのコンディションを整えておく工夫が大切です。技術士試験は受験チャンスが少ない資格試験です。そのため、落ちてしまうと次に受けられるのは1年後です。当然ですが、とても緊張状態がつづけきます。とくに申し込みをしてから試験の実地までは期間が空くので、その間のストレス状態はかなり大きいものだと自覚しておく必要があります。
そこで取り入れたいのがヨガや瞑想です。マインドフルネスという言葉が最近は流行っています。「あるがままの自分を受け入れることで心の状態をリラックスする」という方法です。瞑想やヨガというと宗教的・儀式的な雰囲気を感じるかもしれません。ですが、瞑想はスティーブジョブスも実践をしたとされています。近年では宗教的な要素というよりも、ヨガのような体調管理の手法として注目されてきています。
マインドフルネスに効果的な方法として陰ヨガというものがあります。ゆっくりとした状態で呼吸をリラックスしてつづけていくだけなので、激しい運動をする必要もなく、仕事終わりで勉強をはじめる5分ていどでも十分に行うことができます。お手軽に気持ちをリラックスすることができるのでオススメです。
陰ヨガの実践方法はYouTubeなどの動画投稿サイトでも多く公開されています。無料で試せて、わざわざヨガ教室に通う必要もないのでオススメです。
まずは3日間ほど試してみましょう。心がリラックスしている自分に気づけるはずです。
緊張しがちな試験前だからこそ、精神面での健康管理にも取り組んでみましょう。
2017年03月02日 作成 / 執筆:タートル講師
3月1日に、技術士二次試験の合格発表がありました。
合格された方、本当におめでとうございます。
残念ながら口頭試験で不合格となった方もいらっしゃいます。
部門や科目により差はあるかと思いますが、建設部門のように受験者が多いところでは、
口頭試験の合格率は毎年90%前後だと思います。
つまり10名に1人くらいの割合で、口頭試験で不合格になる方がいるということです。
残念ながら口頭試験で不合格となった方から連絡をいただきました。
差支えのない範囲で、不合格となった主な原因について記します。
一言でいうと、『受験申込書の失敗』です。
受験申込書には、部門、科目、専門とする事項、業務経歴、業務内容の詳細等を記載します。
この方は,科目と専門とする事項にミスマッチはありませんでした。しかし、業務内容の詳細
で取り上げた業務は、専門とする事項とマッチしていませんでした。
つまり、こういうことです。
例えば○○部門A科目の内容が、a、b、cに分類できると考えてください。この方は専門とする事項
としてaに関することを書いているのに、業務内容の詳細ではcに関する業務を取り上げていました。
ちなみに業務経歴は、4つはaに関する業務を挙げているのに、1つだけcに関する業務を挙げていて、
その業務を業務内容の詳細に取り上げていました。
私自身の受験経験、また他の受験生の話から考えると、口頭試験の試験官は専門とする事項によって
決まるようです。
例えば建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目であれば、受験時に河川に関連する内容を専門とする
事項にしていれば、口頭試験の試験官は河川分野が専門の方になるという具合です。
ですから、専門とする事項を河川に関連する内容にしているのに、業務内容の詳細で海岸に関する業務を
取り上げていたら、河川分野が専門の試験官が海岸のことについて口頭試験で聞く、という事態が生じます。
先に挙げた不合格となった方は、このパターンになってしまい、最初から最後まで口頭試験で話が嚙み合
わなかったということでした。
受験申し込み時点からアドバイスできていれば、と思いましたが、後の祭りです。
もし、専門とする事項と業務内容の詳細が一致していない受験申込書を提出しても、これが原因で受験申込み
が不受理になることはありません。
しかし、無事に筆記試験を合格しても、口頭試験が残念な結果になる可能性は非常に高まります。
受験申込書を提出してしまったら、文章を訂正することはできませんから、提出前に十分なチェックを受ける
ことが大切です。
*受験申込書に関して、別の視点からも投稿があります。併せて御覧ください。
*出願対策講座を行っています。講師ページからお気軽にお問い合わせください。
2017年03月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士の二次試験対策は順序に進んでいますか?やる気がでない日でも簡単にモチベーションがグングンとあがる方法があるんです。
技術士試験に挑戦しているほとんどの人は会社員と並行して受験勉強を行っているでしょう。技術士試験を受けるキッカケは会社から資格を取るように促されていたり、自主的に資格を取ろうと努力していたりすると思います。学習をはじめた理由は様々あったとしても「何としてでも技術士二次試験に合格しよう!」とやる気に満ちてスタートを切ったことには変わりないはずです。そんなやる気に満ちたスタートをしていたとしても、疲れがたまって学習が順調に進まない日もあるでしょう。
やる気がでない日は誰にでもあることです。大切なことはやる気がでないときにどのように勉強を進めるかという視点です。
そこで、試してみて欲しいのが、簡単にできるやる気アップの方法です。よく「やる気スイッチ」という表現がありますね。「勉強頑張りたいけどやる気スイッチが入らないんだよなぁ」と落ち込んでいる人もいると思います。ですが、意外な方法でモチベーションをアップすることができるんです。
クレペリンという心理学者がいます。彼は人間の脳に「作業興奮」という現象があることを発見しました。作業興奮の仕組みについて知っておくと、やる気があがらない日でも勉強を着実に進めることができます。作業興奮とはモチベーションが維持できていない状態であっても、作業に着手してしまえば後からやる気がでてくるという現象のことをいいます。
たとえば、仕事終わりに勉強をなかなかはじめられなかったとしても、暗記など軽めの作業をつづけているとモチベーションがあがってくるということです。技術士試験の対策は長期間に及ぶものですから、気分が乗らない日も当然あります。そんなときはちょっとした暗記など軽めの勉強からはじめてみてください。
じわじわとやる気がでてきますから、作業興奮を上手に活用しましょう。
2017年03月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士倫理網領について解説を行っていますが、3項には前回からガラッと趣旨が変わります。技術士にとって必要なものは誠実さであるということを述べております。
条文:技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。
有能性の重視という項目を技術士倫理網領でうたっております。
これは、技術士としての専門分野を明記し、自分の専門外の分野への開発にはかかわらないということを明記された条文となります。
技術士と名乗って技術開発を行う場合は、必ず専門分野を明記し、専門分野以外の専門的な業務にあたることを禁止しております。
技術士は専門的な資格です。これは、技術部門の専門知識がない人は技術士として説明をしたことを専門家が言った内容と受け取ります。
その場合、嘘や詐欺的な内容の説明があっても、素人ではその是非を判断することが難しく、気づかれずに内容が受け入れられてしまうことがあります。
エネルギー分野への投資案件への投資勧誘などで、専門知識を持った人がもっともらしく説明するとその内容が正しいことのように思えてしまいます。
しかし、その内容は詐欺的なものであったとしても、実際に刑事告発されなければ専門知識のない人に気づくことが難しいというような例がそれを示しています。
技術士はその専門性の高さから、簡単に素人を騙すことができてしまいます。
また、受注が欲しいからと言って自分の専門外の分野の案件にも手を出すような行為は技術士倫理網領に反する内容と言えます。
2017年04月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士は、自分の舞台がどこであろうとその地域の法令を遵守しなければなりません。
条文:技術士は、業務の対象となる地域の法規を遵守し、文化的価値を尊重する。
国際化が進んだ現在では、建設工事などが海外の現場であるなどということもよくある話となりました。
その際に、その国の関係する法規を守った業務を行うことはもちろんのこと、その国の文化も理解し、その価値を尊重し業務にあたらなければならないということを示しています。
中東などの産油国であれば、作業員の中にはイスラム教徒が多くなると思われます。
そうした人たちの理解を得るためにもその文化的価値を尊重し、礼拝など一日の宗教的な決まり事を迫害するといった行為の自重を促しております。
これは、現在のダイバーシティ経営などといった国際化に関連したものにも十分つながる内容であると考えられます。
条文:技術士は、常に専門技術の力量並びに技術と社会が接する領域の知識を高めるとともに、人材育成に努める。
技術士試験に合格して終わりではありません。
技術士としての知識を常に向上させ、様々な方法により、社会をよくしていくように努めなければなりません。
また、技術士として登録するということは監督技術士として後進の技術士指導の資格も同時に得ることとなります。
その際に、技術士となりうる人間に成長の機会を与え、その人間性も高めることで、技術士資格の名誉向上に努めなければならないということを示しています。
技術士として、常に技量を向上させ、後進の育成に力を入れる義務があると言えるでしょう。
技術士倫理網領は以上ですべての条文となります。
技術士一次試験の技術者倫理の内容と照らし合わせて、おさらいをしてみましょう。
2017年04月15日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
皆さんご存知の通り、第二次試験受験申込の時に、「業務詳細の内容」を書く必要があります。これは、よく「小論文」などと呼ばれています。
『私は、学会論文などよく書いているので、論文はお手のもの・・・』と思っておられる方は要注意です。
「業務内容の詳細」は、「学術論文」ではなく、「自分が技術士としてふさわしい人間であることのアピール文章」なのです。
「技術士としてふさわしい」とはどういうことなのでしょうか。
『人によって「ふさわしい」のイメージは違うんじゃないか』と思われるかもしれませんが、実は、きっちり決まっているんです。
「技術士」は、国家資格ですから、「技術士法」に定められています。
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
ですから、技術士とは、
『「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務」を行うことにより、「科学技術の向上と国民経済の発展」に貢献できる人だと認められた人』
ということになるのかと思います。
「業務内容の詳細」には、「自分が上記にあるような技術士にふさわしい人間である」ことをアピールする文章を書くということなのです。
このスタートを間違えてしまうと、いくら立派な成果を上げた業務であっても、試験官に『この人は技術士としてふさわしいの?』と思われてしまいます。
これを間違うと厳しい口答試験が待っています。
受験申込書を提出する前に再確認して下さい。
2017年04月17日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
以前、択一試験は今年度(平成29年度)で終わり、来年度からは論文による記述式に変更すると伝えていましたが・・・
まだ「できない」との情報が流れていますね~
技術士会は来年度から変更したいそうですが、肝心の文部科学省が決断できないようで・・・
実際は、文部科学省にそんな余裕がないのでしょう。
別の問題で大騒ぎなので・・・
「○下り斡旋問題」が沈静化するまでは・・・
が本音なのでしょう。
それに伴い、択一試験もそうですが、受験申込書(業務経歴票など)も変わらないことが予想されます。
来年度からは、業務内容の詳細(720文字)の文字数が変わると言われていたので、来年度は再構成しなくてはいけないとも言われていました。
ですが、変わらないのであれば、今年度完成形にしたものは来年度も再利用できることになります
(不合格という悪い想定をした場合ですけどね(笑))
今年が初受験でとりあえず慣れるための参考受験であっても、受験申込書(業務経歴票など)は添削し、しっかりとしたものを作成しておいたほうが来年につながることになりそうです。
来年は無くなるから択一は適当に・・・と考えている人は、考え直さなくてはいけません。
来年につながると思えば、今年からしっかり勉強できるのでは?と思い、不確定ではありますが、情報を伝えることにしました。
2017年04月21日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
たぶんYESだと思います。少なくとも汚くて、乱雑な字は、採点官に良い印象を与えません。
優しくて、物分かりの良い採点官であれば幸運です。
しかし、「この受験生は、読みにくい字を書いて、『コミュニケーション能力』に難があるな」と判定する採点官もいるでしょう。
なぜなら、技術士には次の7つの資質能力が必要であると文部科学省が公表しているからです。その7つのうちの1つが、コミュニケーションだからです。
1.専門的学識
2.問題解決
3.マネジメント
4.評価
5.コミュニケーション
6.リーダーシップ
7.技術者倫理
コミュニケーションは、さらに次の2つの要件が示されています。
(1)業務履行上、口頭や文書等の方法を通じて、雇用者、上司や同僚、クライアントやユーザー等多様な関係者との間で、明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
(2)海外における業務に携わる際は、一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え、現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。
つまり、(1)に示すように、「文書等の方法を通じて」、クライアント等の役どころとなる「採点官」との間で、『明確かつ効果的な意思疎通』ができなければ減点です。
それでは、字のきたなさを、どのように克服するか?
・文字の「とめ」と「はらい」だけでもしっかりと書いてみる。
・漢字は大きく、ひらがなは2割くらい小さく書く。
・タイトル、小見出しは「太字」やアンダーラインで強調してメリハリをつける。
・いつもの20%くらいは「丁寧」に書いてみる。
こんな小さな努力が当落を分けるかもしれないと思って、日常業務のなかでも取り組んでみてはいかがでしょうか。
2017年06月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
平成28年度までは、試験開始から60分経過したら、答案用紙を提出して退室することができましたが、平成29年度は、途中退室ができません。
「Ⅰ 必須科目(択一式)」を途中で退室して、「Ⅱ 選択科目(記述式)」に備えようと考えていた方は、平成29年度はそれができませんので、ご注意下さい。
また、手洗いのための一時退室は従来通り認められますが、携帯電話などの持ち出し禁止が明言されていますので、こちらも合わせてご注意下さい。
以下に、「技術士第二次試験 受験申込案内」の記載事項を記しますので、ご自身で確認しておいて下さい。
平成28年度 技術士第二次試験 受験申込み案内
「3.受験上の注意事項」(P.17)
(17)各試験科目の試験開始後60分間及び試験終了前の10分間は、退室を認めません。無断で退室した場合は、「失格」となります。
(18)各試験科目の試験開始後60分を経過してからの退室や手洗いのための一時退室を認めますが、希望するときは、必ず手を挙げ監督員の指示に従って下さい。無断で退室した場合は、「失格」となります。
平成29年度 技術士第二次試験 受験申込み案内
「3.受験上の注意事項」(P.17)
(17)試験時間終了前に答案用紙を提出して受験を終了することはできません。
(18)各試験科目の試験開始60分を経過してから、手洗いのための一時退室、又は棄権による退室は認めますが、希望するときは、必ず手を挙げ監督員の指示に従って下さい。無断で退室した場合は、「失格」となります。なお、一時退室の際、携帯電話(スマートフォン、PHS含む。)、パソコン、ウェアラブル端末(スマートウォッチ等)、タブレット端末等の通信機器・電子機器を持ち出すことは禁止します。
2017年07月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士二次試験の口頭試験は、事前に提出した業務経歴書などから、試験官との質問のやり取りで実施されます。
その中で、最もネックとなるものが、口頭による業務経歴書の説明です。
初めて会った試験官に、自分の経歴を分かりやすく説明し、理解してもらい、質問についてもその場で回答しなければなりません。
初めて会った顧客と打ち合わせの場などもこうした状況に該当しますが、あまり経験がないとつい緊張してしまい、何から説明したらよいかわからなくなってしまいます。
緊張しないように気を付ける
普段は知識も豊富で、専門的な内容については話すことも全く問題がない人でも、試験となると緊張します。
緊張してしまうと、次の言葉がなかなか出てこなかったり、話した内容が何を言っているのかはっきりしなかったりします。
これは、事前の準備で何とか緊張を押さえることができます。
例えば、口頭試験の想定内容をボイスレコーダーなどに録音して、自分の言っていることが後で聞いても問題がないかを確認する、職場の人や試験対策講座などで模擬の口頭試験を行ってもらったりすることでも、本番の雰囲気をある程度シミュレーションできます。
緊張は、自分の得体の知れないものに直面した時に起こるものですので、事前に様々な同様な状況を経験しておけば、自然と緊張は少なくなっていきます。
説明内容に気を付ける
説明内容が専門的すぎると、試験官もその分野に関しては専門家ではありませんので、理解できないこともあります。
大学を卒業して、入社したばかりの新入社員にもわかる程度の専門用語で話す必要があります。
ただし、専門用語が分からないといけないということで、専門用語の解説を続けていくと、論点がどんどんずれていってしまいます。
各業務に「自分が技術的に工夫をしたところ」を一つ押さえておき、そこからぶれないような説明の仕方がよいでしょう。
口頭試験のような面接タイプの試験は、人によっては採用面接以降経験したことがないという人も少なくありません。
どんな人が合格するのかを探るのも重要ですが、採用基準は人が見るものですので、試験官による個人差がどうしても出てきます。
それよりも、今持てる知識を十二分にアピールする方法を探る方が合格への近道と言えます。
2017年09月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
体を動かさないで、仕事と勉強だけしていれば十分だと考えていませんか?
運動をしないと大きな病気や、認知症などの脳のトラブルにつながる場合があります。
"Journal of Applied Physiology"(邦題で『応用生理学ジャーナル』)にミズーリ大学のフランク・W・ブース博士たちが発表した、ある研究結果があります。その研究結果では、運動しないことで、たくさんの病気にかかるということが発表されています。たとえば、心不全や高血圧、脳卒中や前立腺ガン、膵臓ガン、関節リウマチなど、20以上の病気が紹介されており、そのすべてに直結する原因として、運動不足が原因とされています。
ほとんどの人が「運動が健康のために大切だ」ということは知っているでしょう。しかし、運動不足による病気のリスクを、病名をあげて指摘しているケースはあまり多くありません。実際、運動をしないのが当たり前となっている人の方が多いはずですし、お腹が少し出てきたから「メタボ体型になってきたな」と見た目を気にする程度でしょう。ですが、運動不足は小太りになるだけではなく、死に直結する大きな病気と関係していることを知っておくべきです。
また、運動不足によって引き起こされる病気は、内臓疾患や心疾患だけではありません。脳の機能も衰えます。冒頭で紹介した研究結果で、ブース博士は運動不足が認知機能の低下につながると言及しています。つまり、認知症やアルツハイマーの原因は運動不足によるものだと考えられます。もちろん、運動不足意外にも、食事や睡眠などの生活習慣全体を見ることが大切です。ですが、運動をするだけで、病気や脳のトラブルを防ぐことができるわけですから、積極的に体を動かした方がよいでしょう。
実際のところ、ブース博士の研究では、運動することでアルツハイマーの症状が改善するとわかっています。技術士試験の勉強をしている場合でも、同じことが言えます。運動することで、脳が健康的になり、記憶力が向上する。この研究結果を利用しない手はありません。少しずつでもよいので、運動を取り入れてみましょう。
2017年03月05日 作成 / 執筆:技術士試験免許皆伝講師
論文試験は手書きです。まずは、文字を手書きする練習です。少しやれば調子が戻るはずです。文章の書き方は、お手本に学ぶことです。お手本は、専門分野の基本書、白書です。これらの文章は、論理的な文章です。論理的な文章に接しているうちに、論理的な文章が書けるようになります。それに、キーワードも覚えられます。これらが出来てから、論文を書く練習をしても十分効果があります。6月上旬から論文を書く練習を5回程度やれば、合格できるはずです。もちろん、練習は多い方が良いですが。
まだ、3月です。勉強対策に不安がある方は是非、基本書・白書を精読する時期として集中しましょう。
2017年03月07日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士二次試験の解答チェックは済みましたか?少しでも早く自己採点をして合否の確認を行いたいですよね。
二次試験を通過すれば、無事に技術士の資格を取得したことになります。それなので、自己採点をして合否を確認するのはよいことなのですが、忘れてはならないことがあります。
それは、試験の合否が公開されるまで、あなたのことを支えてきてくれた人への感謝です。周りにいる家族などに感謝することはもちろんですが、職場の人や取引先の人へのあいさつも欠かすことができません。
なぜかと言えうと、技術士試験を受験する人の多くは「昇級したい」「給料をもっと高くしたい」という成長意欲をもっているはずです。
会社での立場を評価されるためには資格試験に合格しただけでは十分じゃありませんよね。人間として信頼され、親近感をもたれることが大切だとご存じなはずです。
精神医学には「ストックホルム症候群」という専門用語があります。ストックホルムで起きた銀行強盗の立てこもり事件にちなんで命名された症状です。
銀行強盗に人質として捕まってしまった人たちは犯人と長い時間を一緒に共有することになります。
人質は「トイレに行ってもよい」「会話をしてもよい」犯人が許可することで、行動することができます。
その許可に対して人質は感謝し、犯人に親近感をもつようになるんです。
「精神医学の世界では奇妙な現象を確認しているんだなぁ」と思うかも知れませんが、技術士試験の合格に関しても同じことが言えます。
小さな感謝を繰り返すことで、取引先のお客さんや上司はあなたに親近感をもつようになります。
「技術士試験に合格した!」とうれしい気持ちになるのは当然です。その高揚感をもちつつ、周りの支えになってくれた人々への感謝を伝えていきましょう。
そうすれば、周りから親近感をもたれるようになり「あの人は技術士の資格を取得しているし、人望も厚いから大きな仕事を任せてみよう」と信頼されてきますよ。
2017年03月11日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士技術士二次試験は4月に申し込みがはじまり、7月に試験があります。
申し込み時期をわすれていけないことは当然ですが、基本的なこととあわせて気をつけたいことが体調管理です。
技術士二次試験の応募開始から試験当日までの春には季節の変わり目で体の不調が多くなりやすいですよね。
インフルエンザや風邪、花粉症などは注意しやすいですが、体が固くなることは見落としがちです。
春は年間を通して体に肩コリや体のだるさがあらわれやすい季節ということを知っていますか?
なぜかというと、冬になると気温にあわせて体はぐぐっと縮まります。その縮まった体が暖かい気温になるにつれて、ゆるんできます。
春が近づいた時期に首や肩の骨が「バキッ」と鳴った経験があるのではないでしょうか。
ストレッチや軽めの運動をすることで体がやわらかくなり、春の気候に体がフィットしてきます。
体が固い状態のままだと自律神経が乱れやすく、気持ちが乗らなかったり憂鬱な気分になってきたりしてしまうんですよ。
季節にあわせた健康法は「おばあちゃんの知恵袋」のような科学的根拠がないものと思われがちですが、世界三大医学のひとつである中医学(東洋医学)でも春の気候は精神的なトラブルを引き起こしやすいと言われています。
柔軟をしたり運動をしたりするのが面倒な場合は散歩をするだけでもかまいません。
太陽の光を浴びると体が春の気候にあってきます。
人間の体は不思議なもので、春の気候になった空気を吸っているだけで季節に適応してくれるので、勉強の合間に外の空気を吸うこともわすれないでおきましょう。
技術士試験は試験日程が年間を通して一度しかないため、プレッシャーもかかりやすいです。
春の気候に油断せず、体調管理にも気を配りましょう。
2017年04月14日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
日常的な選択が多すぎてあなたの脳は疲れていませんか?
人の脳はできるだけ考えずに生活を送ろうとしています。以前の記事で「システムA」と「システムB」という考え方について紹介しました。「技術士二次試験の問題で失敗してしまうときは脳の使い方を見直そう」
行動経済学の研究結果によると、人は一日のほとんどを無意識で行動しようとするということがわかっています。選択が少ない方が脳へかかる負担が少ないからです。たとえば、部屋の片づけをしようとするとき「部屋が散らかりすぎてどこから手を片付けてよいかわからない」となったことはありませんか?それは選択が多すぎて脳が考えることを拒否しているサインです。
技術士二次試験の論文にむけて勉強しているときになかなか学習に取り組むことができない人もいるかもしれません。それも解決するべき問題が多すぎて、どこから手をつけてよいかわからないことが原因なはずです。その問題を解決するためには簡単な仕分けルールをつくると最初の一歩を踏み出しやすくなります。手をつけやすくするため。
たとえば、評価される論文を書くために専門分野として自分が深く理解できている部分、学習して知識を補強する必要がある部分に分けてみるところからはじめてみましょう。問題解決力を高めるためには現状で抱えている問題を細分化して、取りかかれる部分からはじめることがポイントです。最初の一歩はできるだけ軽く、踏み出すようにしてみましょう。そうすると問題解決力が徐々に高まってきます。