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問題と問題点の使い分け

2018年07月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師 / 閲覧数(月間): 13

試験直前期に、問題と問題点の違いがわかっている人は合格の可能性がぐっと高まっています。

 

問題と問題点は違います。

 

問題とは、「現状」と「あるべき姿」のギャップです。

 

問題とは、困っている現時点と、目標値との差です。
模擬試験で55点しか取れなかったけども、合格には60点が必要なので、5点足りないことが問題なのです。

 

一方、問題点とは、問題を引き起こしている「点」です。
小さなポイントです。

 

問題点とは、「原因」であり、「技術的障壁」であり、乗り越えるべき「壁」であり、「真因」であり、「本質的問題」であり、そこさえクリアしたら万事がうまくいく「ボトルネック」です。

 

「5点足りない問題」では、5点を上げることが課題になります。
そして、5点足りない問題の原因は、分野Aが準備不足であるとか、知っておくべき公式Bが覚えられていないとか、そのような小さな小さなポイントとなります。

 

そのポイントが、「問題点」(とそれに準じる用語)といえます。

 

技術士試験のⅢでは、課題解決能力が問われています。

課題解決をするには、課題を適切に設定し、「問題点」をしっかり絞り込み、そして、その問題点をクリアするために、効果的かつ効率的な対策をうちます。

 

技術士試験のⅢでは、このストーリーを示せているかが確かめられています。

「問題」と「問題点」の区別ができているか、いま一度、チェックしてみてください。

施工計画の口頭試験の準備ポイント

2025年09月27日 作成 / 執筆:アニ-講師

「Ⅰ:施工計画の口頭試験の準備ポイント」

  今回は私の「建設部門-施工計画分野」について、口頭試験体験記と受験される方へ、準備のポイントを以下にご紹介したいと思います。 1. 夢まぼろしの筆記試験の合格連絡 私は技術士試験の初受験は31歳の時でした。しかし、合格できたのは40歳であり、合格までに約10年の歳月がかかりました。当時、私は筆記試験終了後、通信インフラ工事(市街地電線地中化)の施工管理業務に従事しておりました。 連日の夜間工事により昼夜逆転生活が約2ケ月ほど続いており、日中の十分な睡眠時間の確保は容易ではなく、疲労もかなり蓄積していた頃だったと思います。 友人A氏(前年度合格の同級生で私を指導してくれた先輩技術士)から、「至急の電話だよ。」かみさんから起こされました。寝ぼけた状態で受話器をとると、友人A氏は興奮気味の声で「筆記、合格してるぞ!」その瞬間、眠気が一機に吹きとびました。連日の夜間工事で、筆記合格発表のことも忘れており、突然の吉報にあたふたするばかりでした。

2. 想定以上の口頭試験準備   

  友人A氏が、近々模擬口頭を行うので準備しておくように指示があり、とにかく、友人A氏の指示に従い、準備を進めました。 模擬口頭試験は分野が違う応用理学の技術士の方、2名と友人A氏の計3名で行ってもらいました。結果は、散々な出来でした。準備不足もさることながら、自分のことなのに的確に応答することができない。面接官との円滑なコミュニケ-ションが行なえず、自分自身の情けなさを痛感しました。貴重かつ親身なアドバイスをいただいた試験官役の方々には、今でも深く感謝しております。あの悲惨な体験がなければ、現在の今の私はないとも考えております。40歳にして、技術士になることに対する壁の高さと、その厚さを身に染みて感じたことを、今でも鮮明に覚えております。

3. 広い視野の必要性を痛感

 接試験の準備を進めるほどに、やるべきことの多さ、その技術見識の広さと必要性を実感しました。今までの自身の視野の狭さや力量のなさを痛切に味わう毎日でした。日常の業務以外に広い技術見識、世界感、将来に対する技術展望、我が国が直面する課題及び解決策とそれに対する確固たる意見を自分の事として消化することが必要でした。

 4. 経験したことがない緊張感   

 口頭試験は休暇を取り、前日は試験会場の下見に行きました。「ここか?」「中はどうなっているのだろう?」ビルから出てくる人を見て「あの人も受験者かな?」など、思いを廻らせ、不安がつのるばかりでしたので、早めに切り上げ、予約した渋谷のホテルに宿泊しました。その夜は緊張のあまり十分な睡眠はできず、朝早朝に目を覚ますことになりました。 「何かしないと!」と不安ばかり募るので、面接時間は11時頃だったのですが、起床後、直ちにネクタイまで締め、身支度を済ませ、鏡の前の椅子にすわり、鏡に映る自分の顔を見ながら、準備したQ&Aに従い、一人問答を繰り返しました。他の人が見たら、なんて滑稽な様子と思います。しかし、本人は満身創痍です。わが身を振り返る余裕すらなく、ただ、緊張のボルテ-ジと戦うばかりでした。

 5. しずまりかえる控室    

 当時の面接試験は控室で待機、時間になると係の方が呼びに来られるスタイルでしたので、控室でただその時間を待つのみです。受験者は誰一人として声を発する人はいなく、静寂と資料をめくる音と人の吐息のみが聞こえるだけの少し異常な雰囲気が漂う空間であり、その場所にいることが苦痛でした。   「受験番号:○〇、○○さん」「キタ-!」鼓動はMAX、試験官が待つ部屋までのどう歩いたのかも、一切記憶に残っていません。

 6. 終了後の脱力感   

  いよいよ、面接が始まりました。面接官は初老のお二人で、とても紳士的でやさしく質問してくれましたので、心配していたような難問や答えられないような質問はなく、助かりました。但し、以下の質問については、正直、戸惑いを隠せませんでした。   「ゼネコンとコンサルとではどちらが技術レべルは上だと考えますか?」質問の意図はどこにあるのか?、何故この質問なのか?、頭の中で混乱していました。 私は、「双方で良く話し合い、理解し合意を形成することが重要と思います。」と答えました。今思い起こしても、質問に対する的確な答えにはなっていません。「やっちゃったかな?」とあせりましたが、回答否定や次段階の質問がなく、ほっとしました。   口頭試験も最後となり、いよいよ佳境に入ったなあと思った瞬間、「英語は得意ですか?」「エッ?、そんなはず、あるわけがない!」と内心思いながら、「今後、勉強して行きたいと思います。」と答えました。冷や汗が一機に出ました。 「それでは終了します。」のやさしい声でゴングが鳴り、口頭試験は終了しました。 終了後の脱力感は想定以上で、もうぐったり状態、渋谷駅まで「あの応答で良かったのか?、この答えはどうだったのか?」頭の中がぐるぐる、渋谷駅につきました。

 7.遠かったコンビニまでの道のり  

 年が明け2月下旬、いよいよ合格発表の日がきました。当時は地方新聞に合格者の名前が掲載されましたので、早朝、コンビニまで新聞を購入に出かけました。早朝から雪が降っており、コンビニまでの道のりが非常に遠く感じました。手に取った新聞を開げるのが怖くて、怖くて、自分の名前を発見した時は、店内で大声を出しそうなくらいうれしかったことを思い出します。   苦節10年、ついに憧れの技術士試験に合格することができました。ことのほか周囲の反響は大きく、普段、顔をあわせることなどない当時勤務していた会社社長から「合格おめでとう」のメールを頂戴するなど、技術士合格の反響の大きさに驚きました。

  8.施工計画の口頭試験準備ポイント  

 今後、施工計画で口頭試験の受験される方へその準備として、私の経験及び準備を踏まえ、以下のポイントを押さえておくことをお勧めします。 施工計画は、実務能力や現場管理能力、安全管理、コスト意識、工程調整など、建設技術者としての総合力が問われる分野です。以下の設問に対する応答を準備下さい。

 1) 施工計画の基本的考え方

・施工計画を立てる際に最も重視するポイントは何ですか?

・あなたがこれまでに関与した施工計画の具体例を説明してください。

 ・施工手順をどのように検討・決定しましたか?

・工程管理、品質管理、安全管理、コスト管理をどうバランスさせましたか?

2) 技術的判断や課題への対応

 ・設計と施工段階で不整合があった場合、どのように対応しますか?

・突発的なトラブル(地盤不良・天候不良・資材不足など)にどう対応しましたか? ・VE(Value Engineering)やCD(Cost Down)提案の経験はありますか?

・環境への配慮は、施工計画の際に、どう組み込みましたか、その例は?

 3) 安全・品質・環境配慮

 ・安全管理上のリスクアセスメントはどのように行っていますか?

・品質確保、向上のために、現場で行った具体的な対策は?

 ・工事中の騒音・振動・粉塵対策など、周辺環境への配慮はどうしていましたか?

4)関係者との調整・マネジメント能力

 ・発注者や協力会社との調整で苦労したこと、それをどう乗り越えましたか?

・現場管理でチームをまとめる上で、工夫していることはありますか?

・近隣住民や地域住民との調整はどのように進めましたか?

 5) 技術士としての資質

・技術士として施工計画にどのような付加価値を与えられると考えますか?

・若手技術者への教育や伝承で意識している点は?

 ・倫理的な観点で、施工計画上で判断に迷ったことはありますか?

   次回は、その後、新設された「総合技術監理部門」私の受験体験記と準備ポイントについて紹介したいと思います。(以上)

ビジュアル重視型で答案を採点者に読ませない!

2025年05月17日 作成 / 執筆:アニ-講師

「ビジュアル重視型で答案を採点者に読ませない!」

私は技術士を取得できるまでに10年の歳月を費やしました。言わば劣等生です。不合格だった試験の設問はすべて記述、解答したつもり。白紙答案などはありません。当時、試験結果は、「不合格」のはがきが届くのみで、自分の解答文のどこが悪くて、どのレベルで不合格であったのかが、全くわかりませんでした。

今回は、「目からうろこ」「ある記述方法」との出会い、これを体得できたお陰で私は合格できたと思っており、それを是非、受験者諸氏にお伝えしたいと思います。

1.  採点者は心理的に読みたくない

採点者は限られた日数で、膨大量の解答文を採点すると言われています。従って、極端な言い方をすれば1字1句、くまなく読んでもらうことは時間的にも不可能ではないかと私は思います。また、長文は心理的にも読みたくないのが本音と思います。

私は採点方法として1次選考と2次選考があり、1次選考を通過しない解答は、そもそも読んでもらっていないのではないかと推測します。

私が想定する1次選考の採点区分は以下ではないかと考えます。

・紙面が白紙であり、解答されていない。⇒ C:不合格

・設問に対して、パッと見て題意に沿って的確に解答されていない。⇒C:不合格

・文字が乱雑すぎて、読むことができない⇒C:不合格

・文章記述内容が理解できない、意味不明、支離滅裂⇒C:不合格

  上記だとすれば多くの受験者の解答文は採点に至っていないのではないかと考えます。では、どのような解答文なら2次選考に残り、採点してもらえるかについて考えてみましょう。

2.  ビジュアル第一主義

この件に関しては極端に表現しますので異論があると思いますが、ご容赦願います。解答文は設問題意に確実に答えていることを視覚的にパット見て、その構成が分かる記述が必要です。例えば、必須課題では次のような設問が多いと思います。

1)○○を解決する上での多面的視点による課題

2)最も重要な課題とその複数の解決策

3)新たなリスクとその対応

4)技術者倫理と社会の持続性の観点から必要な要件

  ここで重要なことは1)~4)の設問を見出しとして利用する。設問に確実に解答していることをあえて視覚的に示す。採点者が読まなくても良い状況をビジュアル的につくる。また、見出し文は太く濃く書く(ゴシック体のように)か、アンダ-ラインにより、採点者が斜め読みで、目にとまるような記述が重要です。

3.  解答内容は二の次

本文記述でも重要なポイントは小見出しを活用することです解答内容を採点者へ速く伝える記述方法、解答内容は二の次、ここでもビジュアル重視を志向した記述方法が有効です。設問例に対する小見出し活用例を以下に示します。

(例)担い手確保を解決する上での多面的視点による課題

課題事項として取りあげた社会的現実や背景、今後予測される事態やその理由となる論拠について、課題の内容を小見出し化する。その後に23行の文章でそれを補完する説明文を挿入する。ここで初めて解答内容となります。あらかじめ23行文を長さ条件としておけば、例え想定外の問題であっても、本番である程度対応可能であり、行を埋めることができます。

1少子高齢化による生産人口減少、国力の衰退

(改行して、以降に小見出しタイトルの内容を23行で説明文を挿入する。)

2) 人材確保のための環境整備 (上記同様)

3) ICT等先端技術の積極導入(上記同様)

 4)経験、技術伝承(上記同様)

4.   見せる箇条書き

例えば、課題抽出や解決策は複眼的(多面的な視点)が必要です。但し、複数の項目についての詳しい論述は紙面的にも制限があり、採点者に読ませる負担となります。ここでも重要なのは、箇条書きを利用して視覚的見せるテクニックです。例えば設問を我が国の防災強化対策案を例とした場合、その記述例として以下が挙げられます。

(例)防災対策強化案

○○を解決するためには、○○による〇〇が肝要であり、以下に対する施策を積極的に推進する。(23行で内容説明文を挿入後、箇条書きに落とし込む。)

  AI・デジタル技術を活用した災害予測精度の向上(余白)

  流域治水等防災への加速化・進化(余白)

  グリ-ンインフラによる潜在的防災力の発揮(余白)

  防災機能の多重性、代替性機能の確保(余白)

  ICT技術活用による監視、予測、判断等の防災体制強化(余白)

   長い文章での説明ではなく、箇条書きですっきりと、示すことでより洗練された印象付けが重要です。またこの際、白書や最近の技術トレンドキーワ-ドを挿入することを考慮下さい。採点者へ独自の見識の高さをアピ-ルして下さい。

5.  箇条書きのメリット

採点者(読み手側)から見た、箇条書き活用によるメリットは、以下と考えます。

  眼に止まり易く、伝達内容をわかり易く、分けることができる。

  複数な内容を詳しく説明することなく、読み手の理解が速い。

  多面的表現で記述項目の整理、表現できる。(人、物、金、技術、方法等)

  表現がシンプルなので、幅広い観点や意味を印象付けできる。

  紙面に空白部分がありすっきりと整理され、読み手に息苦し印象を与えない。

  記述項目を忘れても試験本番記述時での追加、修正、削除が容易である。

  異なる表現や語彙表現を活用するで、一行を埋めることができる。

是非、準備解答文作成段階で試してみることを一考下さい。  (以上)

モチベ-ション・コントロ-ル その2

2025年06月21日 作成 / 執筆:アニ-講師

「モチベ-ション・コントロ-ル」その2

前回は「モチベ-ション・コントロ-ル」その1を紹介しましたが、今回はその2について、私の経験からの方法についてお伝えしたいと思います。

1.聴力の活用

  学習の習慣化の例として、自分にあった方法をパターン化する方法があります。 パターンが習慣化すれば、学習への心理的な負担が減ります。私は暗記、記憶の際は 準備論文を自分の声でICレコ-ダ-に録音し、通勤等時間に常に3倍速でくり返し聞くことを習慣化しました。すなわち聴力を活用し、知らず知らずのうちに脳に記憶させ、思い起こす時、必要とする語彙が言葉として自然と出てくるようになります。個人差はあると思いますが是非、試してみて下さい。自身で作成したノートやメモと併用することで、記憶を脳のなかで画像パネル化することが可能となり、試験本番で自然に記述する語彙が出てくるようになります。

 2.集中できる時間帯設定

  自分は早起きして勉強するのが向いているのか、夜のほうが集中できるのかは個々のライフスタイル等によって異なります。自分に合わないパターンの時間帯に勉強をしようとしてもうまくいきません。両方試してみて、合っているほうを選択するとよいでしょう。私の場合は「朝」です。 朝のさわやかさと自分自身のための静寂な時間は、何十年来、私にとって貴重な時間を与えてくれています。また、仕事とパーソナルとの時間を切り替えることができ大切にしています。受験者諸氏はベストな時間帯を見つけて下さい。

 3.音読

  口でアウトプットしながら耳で聴く、音読を活用しましょう。書くだけの学習方法やアプリのみの学習に頼らず、目、耳、口、そして書くことを活用しましょう。周囲の迷惑にならない場所を見つけ、音読のメリットを引き出しましょう。散歩が苦手でない人は散歩しながらの音読は、周りに迷惑をかけることがないし、歩くことで脳への刺激になると言われています。

 4.勉強時間の記録

  自分を肯定することは、学習継続のために大切な要素です。自身の取り組みを客観的に把握するために、手帳やメモに勉強した時間を記録してみましょう。忙しいにもかかわらず、工夫して目標勉強時間を確保したことを積み重ね、自信と自己肯定につなげましょう。

5.アウトプットの方法の工夫

  学習したことはできるだけアウトプットにつなげましょう。例えば作成した準備論文を誰かに説明する状況 を意識し、社内でのプレゼン資料に応用したり、想定設問した骨子法を利用したイメ-ジトレ-ニングにより、ノートにアイディアを書き出すなど、より実践的な取り組みを工夫してみましょう。

6.目標宣言

 技術士受験を目指していることを、周囲の方々へ宣言するのもひとつの方法です。少し勇気が必要であり、宣言しにくい場合でも家族には確実に伝え、受験準備への協力を仰ぐとともに、自身の取り組み姿勢や緊張感を家族へ示しさらに自主性を高め、自分を奮い立たせるトリガ-にしましょう。

 7.取得後の活用を具体化

 資格を取得したらどのように活かすか、自身のキャリアへの影響を考えてみましょう。役職や年収が上がるなど、モチベーションにつながるイメージを描いてみて下さい。 なりたい自身のイメージ像が明確だと、それに向かって努力がしやすくなりますし、そのため努力に対する労力を軽減できると思います。

 8.学習環境

集中しやすい環境は人それぞれです。しかし、勉強専用のスペースがあったほうが他のことに気を取られないため、集中しやすいです。部屋の一角に勉強スペースを設けたり、集中しやすい環境づくりを目指して下さい。 時には、学習場所をあえて変えて、図書館、カフェ等で高校生や大学受験を目指す学生のなかで、周りから自分に通常ではない刺激を与えてみるのも、非日常的で以外に効果的かもしれません。

  今回は「モチベ-ション・コントロ-ル」その2について紹介しました。本人が楽しんで実践できるのが理想です。いろいろ、トライして適した方法を見出していただければと思います。難関な技術士試験を目指す諸君です。究極的には「できない自分を恥ずかしく思う!」ぐらいの強い、意志をもって挑んでいただき、合格を手中にしていただくことを願っています。 (以上)"

「努力は必ず報われる」

2025年09月20日 作成 / 執筆:アニ-講師

「努力は必ず、報われる。」  

 筆記試験が終了し約2ケ月となりました。皆さんは試験の手ごたえや自身の感情など、整理はできましたでしょうか?11月上旬には筆記試験の合否発表となります。待ち遠しくもあり、不安でもありの心境でしょうか。 以前にも本コラムでお伝えしましたが、筆記試験合否発表後はあっという間に口頭試験本番がやってきます。口頭試験までに準備すべきことは非常に広範にわたり、受験者の皆さんは、時間がいくらあっても足りないことを、実感することになると思います。  今回は、私の口頭試験を指導した一人で、幾度の不合格を経て、ついに念願の合格を勝ち得た受験者の苦悩と努力についてご紹介します。

 1. 苦節〇年  

 彼は50代前半、建設部門(土質及び基礎)を受験、本人の意に反し、残念ながら不合格を繰り返してきました。毎年の試験準備では、骨子法(3分割法)や箇条書による記述方法など、いろいろ試してみてはみたものの、思うような結果を出すことができないでいました。  彼の試験勉強に対する取り組みは、極めて真摯であり、「何故、これまで良い結果が出せなかったのか?」と不思議に思うぐらいでした。結局のところあれやこれや試験に関する情報収集が過多となり、自分に合った納得する手法の採用に悩むことが多く、長いトンネルから、抜け出ることができなかったのだと思います。

 2. 継続した人一倍の努力  

 彼は周囲の人には公言していませんでしたが、人一倍の努力を継続してきました。試験に備え、試験学習のための部屋を一時的に期間限定で借りたり、数多くの教材や関連情報を収集、自身の学習スタイルに取り入れてきました。それ故、筆記試験通過後は何がなんでも、彼を合格させてあげたい一心で、私は彼を支援しました。 最初はあまり上手く回答できなかったものの、彼は模擬口頭試験問答をくり返し行い、応答にも徐々に慣れていきました。

 3. 誰でも不安な口頭試験

 50代でもあり、仕事や人生経験も豊富な彼です。とは言え、技術士口頭試験は初めての体験です。受験者は誰でもそれなりのプレッシャ-を感じるものであり、いろんな試問を想定すればするほど、心配や不安がより膨らみ、準備不足、知識不足等を感じてしまうものと考えます。  職場内で彼と顔を合わせる度に継続努力の自信の一方で、対岸にある不安とが混在する複雑な重圧と向き合っている状況を私は、強く感じていました。しかし、第三者は声援を送りことはできますが、これを乗り越えることができるのは、本人以外にありません。彼の成果を祈るばかりでした。

4. 最終仕上げ  

 いよいよ口頭試験日の直前、本人から再度、模擬試験の申し出がありました。「最後にお願いしたい。」少し、オーバ-な表現ですが「最終仕上げ」。これまでの準備成果を自分なりに確認しておきたかったのだと思います。私は二つ返事で了承し、「最終仕上げ」に付き合いました。彼には、これまで努力したものを自信の糧とすれば、必ず合格できる 旨を伝え激励しました。

 5.努力は必ず報われる

  口頭試験終了後、ただちに電話連絡をもらいました。スマホの向こうに彼のほっとした笑顔が思い浮かぶ声でした。のちに口頭試験再現問答を見せてもらいましたが、ほぼ、合格できる内容と確信し、発表の日を待ちました。  翌年春、苦節〇年、ついに桜が咲きました。彼のひたむきな努力があればこその達成は、自分のこと以上に喜びがこみあげてきました。遠回りはしましたが、「努力は必ず報われる」ことを、身をもって示してくれました。  彼は技術士資格取得後、従来以上に提案型業務(プロポーザル、総合評価)の提案書の執筆機会が増加しています。業務受注件数の増加など、その貢献度は目覚しく、社内の頼もしい地質技術者として活躍しています。私は、陰ながらその支援をできた一人として、この上ない喜びを感じています。彼から「最後にお願いしたい。」と言われた場面の「瞳輝くまなざし」と苦難に立ち向かう彼の心意気を、私は今後も決して忘れることはないと思います。

 次回からは、私がこれまで体験した技術士5分野の口頭試験体験記について、記憶をたどりながら、その時の心境、反省点等、驚きの質問など今後、準備すべき要点について、ご紹介したいと思います。受験者皆さまの口頭試験の取り組み準備に向け、少しでも自信に繋がればと考え、記述していきたいと思います。(以上)

正念場

2025年06月28日 作成 / 執筆:アニ-講師

「正念場」

 受験者諸氏は正にこの時期、受験に向けて正念場を迎えていると思います。あと3週間後の本番試験に向け、これまでの努力の積み重ねを是非、実現させることを期待しております。今回は合格のためのこの正念場を乗り越える施策について、私の経験を踏まえ、お伝えしたいと思います。

 1. 携帯ノートを作成

 作成した準備解答文の骨子や要約を見開きで1問1ページに記載し、通勤や休憩時間でも見ることができるノートを作成しましょう。専門、必須、応用それぞれ準備した問題の項目と内容が繰り返し記憶できるような書き方に工夫しましょう。

2. 自己作成模擬解答の録音、再生、音読、記述

 前回でも紹介しましたが作成準備した解答文は、自身の声でICレコ-ダ-等に録音、常に再生できるようにしておきましょう。再生は2~3倍速程度で、とにかく速く聞き、上記1.の作成した携帯ノートを見ながら、耳(聞く)と目(見る)、声にだす(話す)三感をフル活動するできる状態を作って下さい。さらに聞いたあとは実際に聞いたことを思い出しながら書くことを繰り返しましょう。但し、個人差があるので自分に適さない場合は、別の方法を検討下さい。自分に合った方法が最適です。

3. 時間計測に基づく、筆記試験の訓練

答案1枚(600字)を書き上げるのに私の経験では約20分程度の時間を要します。考えながら書くとすれば、これ以上の時間が当然必要です。したがってどのような速さで記述すべきであるか、紙面を埋めることができるかを事前に体得しておくことが必要です。 記述に要する時間配分をあらかじめ計画しておいて、筆記試験本番に挑む必要があります。自分はどのぐらいのペースで、どれだけ紙面を埋めることができるのか、自身の記述能力を把握、事前に身体と脳で覚え、試験に臨んで下さい。

 4. 速く書いても、読める文字の書き方練習

 最近はPCや端末機器の普及により、日常的に文字を書く機会が少なくなっています。このため文字をたくさん書くことには慣れていないという実情があります。技術士第二次試験は記述試験です。書くことが絶対条件ですので、これに対応する必要があります。従って、速く書くことが本番でできるように、準備解答文作成段階から体得すべきことであり、以下にその準備と留意点、訓練方法を示します。

 ・筆記用具はシャ-ペンではなく、質量が軽いえんぴつを数本準備する。

・見出しは濃いタイプ(3B程度)を選定、芯先はあらかじめ、太くする。

・記述用はFやHB程度の濃さのものを(これは自身の好みで選択)使用する。

・採点者はコピ-版で採点すると言われていますので、これを意識し文字の濃さ、コピ-後の鮮明さに留意する。

・きれい、正確を重視しすぎ筆圧を要する書き方をしない。(後半に握力が継続しない。これは私の経験です。握力を消耗しすぎ、手に力が入らなくなりました。)

・文字が小さい、極端に薄いは不適です。しっかり読めること、明瞭さを重視しはっきりと書く。

・行書体ではなく、誰でも読める楷書体で書く。

・速く書くのである程度雑であることを許容し、読める文字を優先する。

・握力ハンドグリップで事前トレ-ニング、これに備える。(以外だが技術試験は書くこと対する筋肉量と忍耐力が必要である。

 5. イメ-ジトレ-ニングのくり返し

 試験本番では準備した論文と同じ出題は、ほとんどないと意識して下さい。このことは、自分の気持ちの余裕に繋がります。期待があるほど、そうでない現実は、「落胆」が大きくなります。ここで、私が申し上げたいのは以下の点において本番でいかに対応していくかということです。

・設問問題文は細かく区切って、何を問われているかを明確に掌握

・設問文には答の「ヒント」が潜んでいることに着目  ・書き出す前の5分間程度で骨子メモを作成、記述項目を整理

・事前準備解答文及びIC録音による「部分的パーツ」を脳内でカード化  

・設問(題意)に沿い、パーツを組み合わせ、解答文を構成

・100点満点を取る必要はない。ある程度の内容記述を優先

・紙面を埋め、ミスしても修正しやすい箇条書き記述を適用

 この時期、正に正念場ですが、試験本番で何とか乗り切るには、骨子法により準備した解答カードやパーツをパズル化、イメ-ジトレ-ニングの反復により、忍耐強く、最後まで書き続ける精神力の継続維持と時間配分計画に留意下さい。 (以上)

筆記試験 選択科目Ⅱ-1の記述方法

2017年03月07日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

試験当日、午後最初の試験として「選択科目Ⅱ」があります。

選択科目Ⅱは「Ⅱ-1」と「Ⅱ-2」の2つに分かれていて、試験時間は2時間です。

Ⅱ-1は答案用紙「1枚」で2設問を選択し解答します(「1枚論文」)。

Ⅱ-2は答案用紙「2枚」で1設問を選択し解答します(「2枚論文」)。

答案用紙はA4サイズで1枚あたり600文字(24×25の文字枠)の記述になっています。

 

Ⅱ-1は「専門的知識」を問う問題であり、一般的な記述方法としては「論文形式」です。

論文形式だと・・・

1つ目は○○○です。

○○○は・・・・です。

2つ目は△△△です。

△△△は・・・です。

のような記述方法になるかと思います。

 

それ以外として「箇条書き」もあるかと思います。

箇条書きだと・・・

①○○○

・●●●

・●●●●

②△△△

・▲▲▲

・▲▲▲▲

のような記述方法になると思います。

 

でも実はこの1枚論文は「600文字以内」ではなく「1枚以内」に収めればよく、文字枠を無視して記述することができるって知っていますか。

例えば、「一覧表」で表すこともできます。

設問が「2つの工法の違いを記述せよ」という場合には特に効果的です。

一覧表だと・・・

特徴 A工法 B工法
○○○ ●●● ●●●●
△△△ ▲▲▲ ▲▲▲▲

のような記述方法になります。

この場合、文字枠は無視できますので、文字の大きさも自由です。

解答内容が的確なら文字数が足りない時、わざと文字を大きく記述して行数(記述範囲)を稼ぐこともできます。

文字枠に合わせて罫線を引く必要もありません。

選択科目Ⅱは時間との勝負になることが多い部分です。

見た目のインパクトで高得点をねらうため、臨機応変に対応するテクニックも必要です。

その他として「グラフ」や「図表」、「フローチャ-ト」などで記述することもできます。

ですが、訓練していないと逆に時間が掛かり過ぎる欠点もありますのでご注意を。

修士・博士(理学)は苦労する

2018年02月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

一般に、学理を開発した学者には「博士」という称号が与えられます。
一方、技術を産業界に応用する能力を有すると認められた技術者には「技術士」の資格が与えられます。

 

ここで、修士や博士は、技術士試験に有利か、について考えてみます。

 

ふつうに考えれば、修士は、有利でしょう。
業務経歴において、2年の実務経験と同等とカウントできるためです。

 

しかし、博士であっても、5年とカウントされず、2年のままとなります。
この点から、技術士の受験資格という点のみで言えば、博士のメリットはありません。

 

さて、専門領域について、有利か不利かですが、きっと、自然現象を理論的に解明し、それを証明する「理学」は苦労します。

 

なぜなら、技術士法の第1条に、「(略)国民経済の発展に資することを目的とする。」と書かれているためです。
また、第2条に、「技術士とは、(略)高等の専門的応用能力を必要とする事項についての(略)」と書かれているためです。

 

これらは、典型的な理学部が、得意とする領域ではありません。

 

これらは、工学、農学、水産学といった、モノづくりなどのためのより実践的な知識や技術を扱う学部が、得意とする領域です。

 

ですから、工学系の修士や博士の研究者が、難なく技術士にもなってしまうことが多い反面、理学系の研究者が技術士試験に苦戦するということがよくあります。

 

研究者出身の方は、ご自身の専門領域と技術士試験の相性をチェックすることが、早期合格の近道でしょう。

そして、必要に応じて、技術士に求められる論文作法を、教えてもらうことが、効率的だと私は考えます。

当日の持ち物の注意点

2018年07月08日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

当日の持ち物についての注意点は、「受験申込み案内」に書かれていますが、
緊張のあまり、「ついうっかり」をしてしまうことがあります.。

また、私は、このようにしたということも併せて書きたいと思いますので、ご参考に。

★電卓
技術士試験を受験するエンジニアの方なら、普段業務では関数電卓を使うことが
多いと思いますが、技術士試験では関数電卓は禁止です。
実際に試験会場で、「関数電卓は使用禁止なので鞄に入れておいて下さい」と
注意されているのを見たことがあります。ご注意下さい。

★時計
デジタルの腕時計は禁止されていませんが、知らない人が見るとウェアラブル端末に
見えるようなものもあります。
禁止されているものでなくても、試験官の方に声をかけられると、それでなくても
緊張しているのに、もっと緊張してしまうと思います。
試験官の方からいらない質問されないように、アナログの腕時計をお持ちなら、
アナログの腕時計を持って行かれた方がよいのではないでしょうか。

★鉛筆・シャーペン
マークシート式と記述式で同じ筆記用具を使用する必要はありません。
私は、マークシートは鉛筆、記述式ではシャーペンを使いました。
シャーペンは、0.5mmが主流ですが、製図用などで0.7mmとか0.9mmというものもあります。
どの筆記用具を使うかまだ決めておられないかたは、こんな選択肢もあります。

★消しゴム
消しやすいものを選ぶのは当然ですが、細かいところを消しやすいように新品を
持って行くことをお勧めします。「カドケシ」という、角がいっぱいある消しゴムも
よいかもしれません。
また、落としてしまうこともあるので、必ず2個以上持って行くことをお勧めします。

★雨具
少し重いかもしれませんが、折り畳み傘などの雨具を持って行くことをお勧めします。
雨が降りそうな天気になったらどうしようと要らない心配をしなくてよいようにするのが
肝要かと思います。
 

技術士の部門紹介:経営工学部門

2019年01月15日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 経営工学部門の概要

工場での生産ラインを管理する技術者や物流やサービスを提供する場合、経営的な視点で物事を判断する必要性が出てくる場合があります。

在庫管理や、効率的な物流を行うための拠点の配置と言った経営面と実際の生産ラインなどの流れを見ている工学的な視点とが融合した分野が技術士 経営工学部門です。

この部門は経済学とも密接に関わっている他の部門とは系統が異なる特殊な部門です。

専門分野は、工場の生産ラインなどを管理する生産マネジメント、プロジェクトなどサービスを管理するサービスマネジメント、物流についての問題が出題されるロジスティクス、経営的な統計や不良品が発生する確率などといった経営的な数字を扱う数理・情報、株式取引などで有名な金融工学があります。

 

技術士 経営工学部門取得後の活躍

技術士 経営工学部門を取得すると、主に工場の生産管理部門でその道の専門技術者として働くことができます。

しかし、これは生産マネジメントに限った話であります。

 

技術士 経営工学部門の問題点

技術系の資格ですが、経営工学というと中小企業診断士といった経営コンサルタントになるための国家資格が既に存在しており、なかなか技術士の経営工学部門を取得すればなれるというものが現状、存在しないというのが実情です。

工場の生産管理部門であっても、生産マネジメントに関する検定などもあり、経営という重要な部分であることから他の分野の資格も同様の範囲をカバーしています。

そのため、受験者数も生産マネジメントやサービスマネジメント以外の分野は一桁の時もあります。

特に金融工学の専門分野は、証券アナリストやファイナンシャルプランナーなど、他資格の方が有名であるため、受験者数は特に少なくなっています。

平成30年度では、ついに分野での受験者がいないという状態に陥ってしまいました。

やはり、こうした状況が続いてしまうと、どうしても部門や分野の統廃合という話が上がってきてしまうのは仕方がないのかもしれません。

「願書の不備は補強」

2025年08月23日 作成 / 執筆:アニ-講師

「願書の不備は補強」  

 今後、皆さんは口頭試問に向け、具体的に準備を進めて行かなければなりません。私はこれまでの経験として私自身の技術士合格後、社内外の受験者、約80数名の模擬口頭試験を行う支援をしてきました。この間、いろんなタイプの受験者の対応状況を観察、評価、支援してきました。今後、口頭試験に臨むに際し、その対応方法として重要な事項について、残念ながら目標を達成できなかった受験者、達成できた受験者の例を数回に分け、その模擬面接の状況と準備事項について、紹介していきたいと思います。

 1.経歴書、業務内容の第一印象  

  この受験者は50歳代で、鉄道分野で筆記試験を通過しました。知人からの依頼を受け、模擬口頭試問を実施する前に経歴書及び技術士としてふさわしい業務の内容を確認しました。第一印象は「これまでの業務経歴と業務内容を、淡々と記述した印象」でした。模擬口頭試問は私と私の友人と二人で行う予定であり、お互いの共通認識は「課題解決のプロセス、そのための分析、検討、評価、判断」の記述が不足している。すなわち、技術士にふさわしい業務の苦心した点が記述内容から、残念ながら読みとることができませんでした。

 2.記載内容が通常業務

  受験者の業務内容を簡単に示すと、「鉄道新設路線開業に向けた工程管理及び品質管理」の内容だったと思います。試験官役の私は、この分野については全く、素人ですが「通常業務の内容として、当然実施すべき事項」をそのまま記述された印象が気になりました。友人も同感でありその部分を模擬口頭試験で掘り下げる設問を想定しました。

 3.検討プロセスに対する質問  

一般に経験業務について工期や工事条件の制約がある場合、それを改善するための様々な調整、工程の工夫が必要となり、その最善策となる解決策を導きだすことが必要です。そのプロセスについて確認する設問の質問表を用意し、以下について質問しました。

・事前調査で確認が必要だった事項は?、

・記述業務において通常の調査と異なる内容とそれを行うことで、期待された効果は?

 ・課題に対する検討プロセスと、何故それを選択したかを説明して下さい。

・解決策に対しその判断に至った重要なポイントはどこですか?

・解決策としてとして想定した複数案の内容と特徴は?

 ・本業務で特に工夫あるいは改善を試みた点とその成果は?

 4.技術士にふさわしい業務に対するイメ-ジの相違

  本人も口頭試問は初めての体験であったようで、通常ではない緊張感が伝わってきました。上記の設問についてはある程度、予測はしていたものの、設問される視点の本人イメ-ジとの違いとその理解不足、準備不足が感じられました。準備不足について受験者は誰しもが痛感することであり、あとでリカバリ-は十分可能なのでこの時点ではさほど大きな問題とはなりません。 但し、技術士としてふさわしい業務の内容について、的確に説明する必要があるので、これについては十分時間をかけて準備しておく必要があります。

 5.願書の不備  

 願書として提出したものは、その時点で内容として完璧に近いものであったか否かは個々に相違があり、必ずしも、十分な状況であるとは限りません。 提出したものは修正できませんので、不備、不足と思われる点については口頭試験に備え、これらを補強(悪い言い方をすれば、きちんとした言い訳)しておく必要があります。本人に確認しましたが、願書提出前の他者添削はしてもらっていないとのことでした。 この点について、本人へ「技術士としてふさわしい業務」に対する内容整理と記述不足点の補強及び、口頭試験としての回答方法について、アドバイスしました。本人もこの点は理解しその後、準備を経て口頭試験に挑みました。  

 しかし、結果は残念ながら不合格でした。口頭試験でのリカバリ-がかないませんでした。筆記試験は通過されたのですが、結果として「技術士としてふさわしい業務」を試験官に伝えることができなかったと思います。

 6.願書で見えるスキ  

 口頭試問は試験官が興味あることを聞いてきます。質問してみたい点、記述内容にスキがありそうな部分は、それをされに広げるように設問してくるケースが想定されます。従って、このスキや不備な箇所については、予めこれを想定、その隙間を埋める準備が必要です。 これは場面や状況に応じてとなりますが、実際にそのプロセスを踏んではいたものの、内容として記述不足であったことに対する反省点を伝え、これを補うことが必要と思います。  受験者各位は、今からでも遅くありません。提出願書を先輩技術士から添削を受けて下さい。記載内容にスキがありそうな点をいろいろな視点から見つけだし、それの補強、穴埋めを用意周到に進めて下さい。 次回は、願書補強により無事、合格できた受援者の例を紹介する予定です。(以上)

「Q&Aの作成」

2025年08月16日 作成 / 執筆:アニ-講師

「Q&Aの作成」

 技術士口頭試験の準備では、まず、口頭試問用のQ&Aを作成、整理することが極めて重要です。今回は私の経験を踏まえ、この準備項目についてお知らせしたいと思います。 口頭試験は技術士の資質として技術的知識及びそれ以外の実務経験、倫理観、コミュニケーション能力、課題解決能力などが評価されます。このため以下に示すカテゴリに分けたQ&Aを作成しましょう。想定される設問及びそれに対する回答すべき内容について紹介します。

1. 業務経歴・実務経験

業務経歴、実務経験の確認される目的は、あなたが実際に技術者としてどのような業務を行ってきたか、その中での役割・成果・工夫点を確認するため、次のような設問が予想されます。

 ・Q1:業務経歴票に記載された○○業務について、もう少し詳しく、どのような業務であったか説明してください。

 ⇒A:業務の背景、目的、あなたの役割(技術的な責任がある立場)、実施内容、成果、工夫した点、困難だった点とその対応などを整理しておきましょう。この際、解決が容易ではなかった点も掘り下げておく必要があります。

 ・Q2:その業務で発生した課題と、それに対する対応策はどのように見出しましたか?

⇒A:ここで重要なのは課題に対し調査、分析した結果に基づき、どのようなプロセスや手法により、最適案と判断したかを、明確にする必要があります。その際、必ずしも全てを満足することは困難が伴うなどの制約等が存在し、その点を考慮した上で責任的立場において総合的評価に基づき判断したことを考慮下さい。

Q3:その経験を通じて得た評価、教訓あるいは反省点はありますか?また、今後の業務に活かせる点はどのようなところですか?

 ⇒A:結果として目標とした成果は達成されたが、それを自負するのではなく、現時点でそれをどのように自己評価しているかが重要です。さらに検討を加えるべき事項はなかったのか?解決策実施の際、もう一度PDCAサイクルをまわし、改善を図る事項はなかったか?反省点は?など、今一度、再考してみて下さい。

 2. 技術的知識・応用力

 技術的知識・応用力については、実務に関する技術的な理解・応用力・判断力を確認することが目的であり、以下の設問が想定されます。

 ・Q1:記述した○○技術及びこれに関連した類似技術について知っていることがあれば簡単に説明してください。

 ⇒A:特に、本業務の関連技術、周辺知識、実施例、今後の技術開発の必要性等、自身としての技術的見解、意見として整理して下さい。

 ・Q2:その業務で選定した技術の妥当性は、どのように説明できますか?

 ⇒A:この設問に対する回答は1つではなく、効果、コスト、作業性、品質、今後の維持管理の容易性等、多面的な側面から総合的に妥当であったことを説明することが、より説得力があるものと考えます。

Q3:最近の技術トレンドや課題に関するあなたの意見は?  

 ⇒A:この設問は技術者として有すべき見識、継続学習、周辺知識の習得状況等幅広い知識について確認される内容と思います。すぐ回答が思いつかない場合は、「○○技術については私としてさらに研鑽が必要と考えています。さらに○○の部分や、技術開発の分野については、社会的ニーズでもあり、前向きに取り組んで行きたいと考えています。」のような積極姿勢を強調して下さい。

 3. コンプライアンス・倫理観  この設問はいわゆる「技術士法」の理解とその倫理観を問うものであります。 従いまして、技術士法第45条に基づく職業倫理・社会的責任についての法的文書を丸ごと復唱するのではなく、「どのようなことが問われているのか」を、設問に対し、自分の言葉で言えるように、理解を深めて下さい。

Q1:技術士として求められる倫理とは何だと思いますか? 

⇒A:定義的な文面では「業務遂行にあたり,公衆の安全,健康及び福利を最優先に考慮した上 で,社会,文化及び環境に対する影響を予見し,地球環境の保全等, 次世代に渡る社会の持続性の確保に努め,技術士としての使命,社会的地位及び職責を自覚し,倫理的に行動すること。」となります。   

これに対しては思い切って簡単な表現に変え、次のような簡略化表現で回答することが良いと考えます。

⇒A:「業務の上で国民の安全、健康を最優先に社会や地球環境を守ることを使命と認識し、倫理的に行動すること」  

Q2:もし不適切な設計や仕様の強要があった場合、どう対応しますか?  

⇒A:相手方に事情を説明し、その理解を求めます。万一、理解が得られない場合は上司に相談、会社や組織としての対応を要請します。

 ・Q3:法令遵守が難しい状況に直面した経験があれば教えてください。

⇒A:実際には、ほとんどこのような状況はないものと思います。但し、仮に想定した場合の対応としての模範解答は、「これまでの経験ではありません。仮にそのような場合は、法令を遵守できる方策や手段を提案することが重要と考えます。

 4. 技術士としての意識・今後の抱負   

この設問はあなたが「技術士としてふさわしい人物か」を判断するための確認問題として、以下が予想されます。

Q1:なぜ技術士を目指したのですか?

⇒A:業務関係者へ正確に説得力ある説明する技術能力を身に着けた人材になりたいと思ったからです。

 ・Q2:技術士になった後、どのように社会に貢献したいですか?

 ⇒A:業務上は無論ですが、日ごろの行動や活動を通じて、広く社会へ貢献できればと考えております。

 ・Q3:どのように自己研鑽を続けていきますか?

⇒A:自身の専門分野のほか、これまでの経験できなかった分野についても講習会、学会への参加、専門技術の深化等継続学習に努めて行きたいと思います。

5. 応用・ケーススタディ  

この設問は想定外の状況場面を設定して、これへの対応力・判断力・説明力を確認する内容で、最近はこの手の傾向設問は多く、以下のような内容が聞かれています。

 ・Q1:ある設計案件でコストと安全性の両立が困難な状況ではどのように判断しますか?

⇒A:ポイントとして、どちらかのみを選択し偏重した回答は不適です。どちらも軽視できない重要問題であり、双方ともの両立に向け、最大限のポイントを見出すことが重要と考えます。

 6.準備のポイント  

Q&Aで準備すべきポイントを以下に整理します。

 ① 業務経歴票の深堀りの徹底:記載内容を第三者目線で見て、口頭試験で突っ込まれるポイントを洗い出し、これに対する回答を万全に準備する。

② 「なぜ?どうやって?何のために?」深掘り:単に「やりました」ではなく、「なぜそうしたか」「その結果どうなったか」、きちんと短時間に説明できるようにする。

 ③ 技術士倫理綱領の理解:自分の考えとして、どのように理解しているか、自分の言葉として伝えることができるようにする。

 ④ 模擬面接による口頭表現の練習:厳しい試験官役になってもらい、数回、模擬試験を行い、面接対応力を身に付ける。 次回からは私が、模擬面接を行い無事合格されたケース、残念ながら不合格であったケースなど数名の受験者例をとりあげ、口頭試験に対しどう準備すべきかをご紹介して行きたいと思います。(以上)

1800字論文の基本構成

2017年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

3枚モノ(1800字論文)の攻略は、大切です。

課題解決能力をいちばん試せるのが、この3枚モノだからです。

 

口頭試験でも、筆記答案について問われることがあります。


3枚モノの基本構成は、つぎの3パターンです。
口頭試験の前にも、7月に書いた筆記答案を見直し、準備しておくと安心できます。

 

パターン1
1.背景
2.課題と問題点
3.対応策
4.期待される効果

 

パターン2
1.背景・課題
2.問題点
3.対応策
4.期待される効果と想定されるリスク

 

パターン3
1.背景・課題
2.問題点・対応策
3.期待される効果
4.想定されるリスクとその低減策

 

各用語の説明を以下にします。

『背景』とは、現状にある困りごとのことです。
現状にある「問題」をあぶりだします。
問題とは、「現状とあるべき姿の差」と定義されています。
式で表すと、「問題=あるべき姿(目標値)-現状」です。

 

『課題』とは、達成すべき目標のことです。
問題と課題はまったく違います。
問題は、必ずネガティブな表現となります。
課題は、必ずポジティブな表現となります。目標なのですから。

 

『問題点』とは、技術的障壁であり、難所であり、それが解決されれば一気に課題解決・目標達成できるボトルネックのことです。
壁にぶちあたったというときの「壁」のことです。
「問題<点>」は、ちいさな「点」です。
「問題<点>」は、「現状とあるべき姿の差」の「問題」とは、まったく違います。
この問題点を、いかに的確に見抜くかが、技術士業務での知性の見せ所です。

 

『対応策』は、問題点を克服するための技術的解決法のことです。
難所を乗り越える方法です。
壁をぶち破る方法です。
対応策は3つ程度提示して、その中から、最適な対応策を選択します。


ここは、論理的思考力があることを見せるところです。
つまり、思いつきで対応策と選択をしたのではないことを示します。
前提条件や制約条件を示し、何に着目して、最適解を導き出したかを表現します。

 

『期待される効果』は、対応策を講じた際に、想定されるプラスの効果のことです。
『リスク』は、対応策を講じた際に、想定されるマイナスの効果のことです。

 

『リスクの低減策」とは、想定されるマイナスの事象に対する対応策のことです。
リスクは、まだ生じていない課題と言えます。

「業務経歴票」作成についてのアドバイス

2018年02月22日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

第二次試験の受験申込書の際に、「業務経歴票」というものを書く必要があります。
(平成29年度の「業務経歴票」はこちらからDL)

この「業務経歴書」の一番の目的は、受験資格があるかどうかの確認です。
受験資格のある方は、従事期間の誤記さえなければ、何も問題ありません。

この目的以外に、皆さんの技術者としての進歩を見るということもあるのではないかと思います。

「地位・職名」欄と「業務内容」欄の記載には、工夫をすることで皆さんの技術士としての適性を
アピールすることができると思います。

この書き方が絶対という訳ではなく、私はこういう風に考え、こういう風に書いたというご紹介です。

★地位・職名
もちろん、「会社での肩書」を書いても問題ありませんが、それでは、どんな業務をしているのかが分かりません。
「課長」であっても、会社によって業務は違うと思います。
会社によっては、「課長」が設計の実務をしている場合もあると思いますし、また、会社によっては、
設計の実務に直接関与せずに、承認だけということもあると思います。

ですから、この欄には、プロジェクトに対してどういう役割であったかを書く方が、試験官にはイメージしやすいと思います。

例えば、「設計主担当」とか、「設計責任者」みたいな感じです。

一方、会社での役職は、エンジニアとして成長し、応用能力・解決課題能力が認められ、役職が上がっていくという
成長の過程を説明する材料であるということも言えると思います。

そこで、私の場合は、プロジェクトでの役割と、会社の役職を以下のような感じで併記しました。
「設計担当/グループ員」
「設計主担当/技師」
「設計責任者/主任技師」
「プロジェクト責任者/グループ長」
「技術指導者/参事」


★業務内容
「業務内容」を書くのに気を付けたことは、この内容が技術士としてふさわしい業務であるということが判るようにすることです。
この「技術士としてふさわしい業務」というのは、技術士法第二条に書かれている「業務」を行っていることが判るように書きました。

「検査」や「製図」などの「業務」を書くと、試験官に「技術士としてふさわしい業務ではない」と思われるかもしれません。

「設計」して「製図」しているのであれば、「設計」と書いた方が良いと思います。
「検査」してそのデータを基に「分析」や「評価」をしているのであれば、「分析」や「評価」と書くべきだと思います。

また、業務の内容を具体的にイメージしやすいように、「○○装置の設計」ではなく、
「○○装置の設計のうち、特に△△に関わる部分の設計」などと書く方が良いかもしれません。

技術士法
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、
科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする
事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務
(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。

 

複数回受験されている方へ~受験申込書の使いまわしはしていませんか?~

2018年03月25日 作成 / 執筆:タートル講師

3月も最終週となりました。

いよいよ来週4月2日には、技術士第二次試験の受験申込書の配布が始まります。

 

今回は複数回受験されている方にアドバイスです。

 

平成30年度の受験にあたって、前年度までの受験申込書の内容をしっかり見直ししていますか?

複数回受験されている方の中には、業務経歴に書いている最新業務の年数等を1年分プラスしただけで提出しようとしている方が少なからずいらっしゃいます。

 

この1年間で、新たな「技術士にふさわしい業務」に従事しなかったのでしょうか。

業務内容の詳細で取り上げている業務も、1年間経った時点で新たな視点で評価すべき事項は無いのでしょうか。また、何年も同じ業務を取り上げていたら、年数を経てずいぶん前の業務になっている、あるいは技術的に陳腐な内容になっている可能性は無いのでしょうか。
 


また平成29年度に技術士第二次試験に合格されて、平成30年度に他部門あるいは他科目で受験される方も要注意です。

平成29年度までと、ほとんど同じ内容で受験申込書を提出しようとしていませんか?

 

部門や科目が異なれば、業務経歴や業務内容の詳細で取り上げるべき業務の種類、あるいは書き方は異なります。特に総合技術監理部門では、その他の20部門とは全く異なる切り口で試験に挑むことが重要です。既取得部門の受験とは違う「5つの管理」の切り口で業務経歴や業務内容の詳細を記述していないと、口頭試験では非常に厳しい質問が待っていると考えてください。

 

以上、複数回の受験経験がある方へのメッセージでした。

前年度までと同じ科目で受験する方も、一から受験するつもりで受験申込書を新たに作成しましょう。

新たな部門科目、特に総合技術監理部門を受験される方は、既取得の技術士とは求められている内容が異なることを認識したうえで受験申込書を作成しましょう。

 

 

*出願対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。


 

平成31年度から技術士試験の実施内容が変わります

2018年04月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

日本技術士会のホームページにて、平成31年度より技術士試験の実施内容が変更されることが正式に展開されています。

 

技術士を目指す人は、新しい制度になる前の最後のチャンスである今年度に是非技術士の資格取得を目指して欲しい。

新制度への変革時期は、意外と合格率が高かったりする面もあるが、一般には問題の予想が難しいです。
大切なことは、自らの専門分野を磨くことと、なぜ技術士の試験内容が変更したかをよく理解することではないでしょうか。

日本技術士会のホームページに掲載されている内容を見ると、その目的を整理すると次の4つです。

 

1) 時代の変化への対応
2) 高い専門性と倫理観を有する技術者の育成・確保
3) 技術士の資質向上と技術士制度の活用
4) 技術士資格の国際通用性の確保

 

そして、技術士試験の変更の大きな特徴は次の点です。

1) 必須科目を択一式問題から記述式問題への変更
2) 採点配分の変更(同時に回答枚数や時間配分も変更)
                     平成30年度まで  平成31年度以降
 必須科目(技術部門全体にわたる専門知識)  30点      40点
 選択科目(専門知識及び応用能力)      40点      30点
 選択科目(課題解決能力)          40点      30点
3) 専門部門とその科目の再編成
 詳しくは日本技術士会のホームページ参照願います。

 

つまり、専門部門については、選択科目だけではなく、同じ部門の他の選択科目に
ついての専門知識もより重視するということになります。科目数の多い部門と少ない
部門があります。皆さんがチャレンジする部門がもし、科目数の多い部門であれば、
より広範囲の専門知識を厳しく問われると理解すべきでしょう。

 

まずは、今年度の技術士試験に全力を尽くしましょう。

以上

 


 

 

試験に臨む度胸をつけたい! 度胸を自信に変える心強い名言

2018年06月30日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士試験では、口頭試験や記述式試験など、今まで勉強したこと成果を十二分に発揮することができない場合が出てくることがよくあります。

そんな時に、分からない試験に当たっても、挽回できるよう度胸をつけたいと考えている人が意外と多いのではないでしょうか?

度胸があれば、この試験がダメでも次があるという前向きな気持ちにもなりやすくなります。

 

今回は度胸をつけたい時に聞きたい名言を集めてみました。

 

そもそも度胸とは?

多くの辞書を引くと、度胸という言葉の説明に、「物事を恐れない心」とあります。

技術士試験を恐れない心を持つことは、事前の試験勉強などをこなし、天命をまつような状態になっていればつけることができるものと考えられます。

あとは何が来ても後悔しないという状態のことを度胸があると言い換えることができます。

 

度胸さえあれば、不可能はない。

JKローリング

 

ハリーポッターシリーズの原作者として知られているJKローリングの言葉です。

一時期は生活保護を受けながらも、小説を書き続けたことで知られている苦労の人です。しかし、最終的には世界中で大ヒットをしたシリーズを書き上げることになります。

そんな原作者でも、やはり度胸は重要と考えているようです。

 

度胸が欲しければ、恐ろしくて手が出ないことに挑んでみることだ。これを欠かさずやり続けて、成功の実績を作るのだ。これが恐怖心を克服するための最も迅速でしかも確実な方法である。

デール・カーネギー

 

自己啓発や成功哲学に関する書籍を多く執筆しているアメリカの作家、デール・カーネギーの言葉です。

難しい試験にはできなかったらどうしようという恐怖がつきまとうものです。それは不合格になったらどうしようと考えることにつながります。

こうした恐怖心を克服するためにもまずは挑戦してみることが重要だと説いています。

そのためには、練習問題や試験勉強はその前段の対策となります。そのうえで恐怖心を克服することで度胸がついていくのではないでしょうか?

試験当日の準備と注意点など

2018年07月10日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

①まずは試験に必要なもの(人によっては必要なものも含む)

○受験票

忘れても当日、試験本部で身分証明書を提示すれば受験が可能だが時間を要する。忘れずに持参することがベスト。

○筆記用具

鉛筆、またはシャープペンシル 2本以上(書きやすく使い慣れたものがベストなのはご存知だと思いますが)

○消しゴム 2個以上

人によっては字消し板を用いてキレイに部分消しにこだわる人もいる。細長い消しゴムを使う人もいる

○定規

必要なら持参、使う人は多いと思うが

○時計

会場によっては時計がない。ごく普通の腕時計がベスト。機能がたくさんあるデジタル時計などは試験官に疑われるかも

○飲み物

水筒などは不可。一般的なペットボトルなら可。緊張で喉が渇くのであったほうがよいかと

○タオル

汗をかくと答案用紙に記入しにくい。首に巻くか膝の上に置く。机上には置けない

○昼食

昼休みに外食したり買いに行く人などそれぞれ。朝のうちにおにぎりやサンドイッチなどを購入し保冷バックで保存しておくと精神的に安心、集中できる

○上着など

会場、座る場所によっては冷房が強すぎて試験に集中できない可能性あり。寒さ対策も必要かも

○不可と思われるもの

電卓、耳栓、色鉛筆は基本的に禁止と聞いています

 

②試験当日の注意点

○失格だけは絶対に避けよう

回答用紙に「氏名」「受験番号」「選択科目など」の記入を忘れると採点もしてくれません

択一問題は記入ズレ、回答数オーバーしていないか何度も確認しましょう

○択一問題の正答が試験1週間後くらいに発表されます。自分が選択した答えをメモし答え合わせができる状況にしておきましょう

○選択Ⅲは復元できるよう問題用紙にメモを残してしっかり持ち帰りましょう

○最後まであきらめず、ねばってねばってあがきましょう。その最後の努力が実るかもしれません

 

③試験後

○択一の採点をしましょう。合格点に届いたなら口頭試験の準備を始めましょう

○選択Ⅲ論文の復元をしましょう。時間が経つとどんどん忘れてしまいます。早めに取り掛かりましょう。思うように記述できなかったとしても何が起こるかわかりません。自分勝手な思い込みで復元を怠らないでください

 

今までの自分のやってきた事を信じ、最後まであきらめない受験生が合格に近づくと私は信じています!

 

技術士の部門紹介:航空・宇宙部門

2018年07月27日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士の航空・宇宙部門は、航空機の設計や空港の管制システムなど航空に関する機器やシステムの設計や、宇宙ステーションなどの開発やロケットなどに関する分野の技術士となります。

 

技術士 航空・宇宙部門の概要

航空機の設計や、空港の管制塔や航空機を着陸させるための無線機器などをシステム的に設計する場合に該当する技術部門です。宇宙関連では、人口衛星システムや宇宙ステーションなどの設計が該当します。

 

技術士 航空・宇宙部門取得後の活躍

航空機メーカや空港システムを設計する会社、宇宙開発を行う会社などで設計や技術コンサルなどの業務に当たることができます。

航空・宇宙部門のJAXAなどの公共機関や、大手メーカなどが該当します。航空機については、国産型の航空機なども製造を行っているようなメーカもあり、将来的には需要もあるとも考えられます。宇宙に関しても、民間の衛星による運用や、民間宇宙開発なども近年多くなってきており、今後の成長に期待ができる分野です。

 

技術士 航空・宇宙部門の問題点

航空・宇宙分野においては、大型プロジェクトを担当することが多く、公共事業として技術士の人数など技術コンサル分野においての受注条件となっている場合が多いです。

しかし、宇宙事業などは専門性が高く、工学博士などを取得しなければならないような場合もあります。航空分野においても、空港に関する設計についても無線技術士などの他の資格で管制システムの設計を行う専門性を求められることもあります。

また、空港などの大きな建設工事であれば、土木工事なども大きな割合を占めるため、技術士建設部門の範囲も大きな内容となります。

 

将来性のある分野ではあると感じるのですが、その専門性が限定されてしまっているため、毎年の二次試験の受験者数は100人以下というのが現状です。

近年、こうした高い専門性を有しながら、受験者数が少ない部門の統廃合が積極的に議論されています。

技術士取得後に定期会議などを開催する技術士会の部会も前回紹介した船舶・海洋部門との合同部会となっており、技術士数の少なさが課題となっております。

口頭試験で失敗事例を聞かれたとき

2018年08月28日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

口頭試験では、次のような質問がされます。

Q.この業務で、技術士に相応しい点はどこですか。
Q.この業務で、創意工夫した点はどこですか。

 

これらの質問がきたときは、何に着目して、解決法を見出したかを答えると良いでしょう。


なぜなら、その着眼点こそが、まさに「技術士ならでは」と言えるからです。
凡庸な技術者では、気づかなかったことを、気づけるのが技術士と言えるからです。

 

採点官は、これらの試問により、技術コンサルタントとして、あなたが独り立ちできるか判断します。

 

さて、失敗談を聞かれたときはどうしたらよいでしょうか。
ドキッとする必要はありません。

 

Q.この業務で、うまくいかなかったことは何ですか。
Q.5つの業務経歴に記さなかった業務があると思うのですが、失敗談は何かありますか。

 

このような質問をされたときは、あくまでも、技術的なことを答えます。

 

たとえば、
「業務実施当時の自分は、この点のスキル不足・知識不足で、Aの解決法を選んだが、いまの自分であれば、Xの事実に着目し、Bの解決法を採用すると思います。

そうすることで、Aよりも、Bのほうが、工期が10%短縮できることが見込まれるからです。」

 

また、つぎのように答えます。
「業務実施当時は、Yの技術が普及していなかったために、Aの解決法を選んだが、いまはYの技術が安価で利用できるため、Bの解決法を採用すると思います。

そうすることで、Aよりも、Bのほうが、生産コストが10%削減できるためです。」

 

失敗談を聞かれても、慌てずに、回答してください。

技術士の部門紹介:衛生工学部門

2018年11月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 衛生工学部門の概要

空調機の設置や台数などの検討する建築設備の設計分野では、快適なビル環境の構築や産業廃棄物の処理に関する分野での専門家となっています。

ビルの空調も適当に置かれているわけでなく、熱源などを考慮し、適正な台数が設置されています。

また、河川や大気にビルなどからの有害物質が放出されないよう考慮し環境を考えた設計としなければなりません。

技術士衛生工学部門ではそんな建築設計における設備構築にかんする専門分野があります。

大気汚染を防止する大気管理、水環境を守る水質管理、産業廃棄物を管理する廃棄物管理、建築設備設計として活躍できる空気調和、建築環境などの分野があります。

 

技術士 衛生工学部門取得後の活躍

ビル建設を行う建築事務所や、大気汚染や水質汚染の状態を管理する環境コンサル会社などが主な活躍できるフィールドとなります。

また、空調メーカーや産業廃棄物処理業者などでも技術士の専門分野としての資格を活かすことが可能と言えるでしょう。

 

技術士 衛生工学部門の問題点

専門分野としての比率が廃棄物管理と空気調和、建築環境に偏っており、水質管理と大気管理については、受験者数が少ない傾向にあります。

また、ビルの建設やメンテナンスでも、建築士の知名度や権限も強く、空気調和の分野で行う空調設計なども建築設備士などの別資格の存在が大きく受験動機をそぐことになっております。

技術士がその道の専門家ということは疑いのないものではありますが、建築業界では他の資格の法的な立場や権限、知名度も上位となっているのが現状です。

廃棄物の最終処分場も多くは地方自治体などで運営されており、廃棄物の管理に技術士資格が必ず必要というわけではないということが受験者数の伸びない根本的な原因となっています。

しかし、技術士を受けることで建築分野やリサイクル分野の専門知識が身に着きますので是非とも受験しましょう。

 

部門違いは命取り

2019年01月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

一次試験は、どの部門で受けてもかまいません。合格した部門と、二次試験の受験科目を一致させる必要はないからです。

 

たとえば、一次試験を水産部門で受験・合格して、二次試験を環境部門で狙うことができます。

大学で水産学を修めた人が、環境コンサル会社に勤めた場合に、この手段は有効です。

 

一方、二次試験で、畑違いの部門を選択すると命取りになってしまいます。

なぜなら、口頭試験で、試験官に、「あなたの業務は、この部門ではないですよねぇ」と言われてしまいます。

質疑応答の土俵にも上げてもらえません。

 

つぎのような話があります。

 

彼は、生物多様性に配慮した水路を設計・施工しました。

その結果、貴重なカエル類の保全に寄与しました。それを全面にアピールして、ある年に、環境部門の技術士になりました。

口頭試験では、試験官に、その技術力をたいへん評価されました。

 

彼は、同じ業務を題材に、建設部門を受験しました。

環境に配慮した技術力を、建設環境の領域でも評価してもらえると考えたからです。

口頭試験では、試験官に、「あなたは多くの税金を使ってカエルを助けたのですね」と呆れられて不合格になりました。

 

このように、同じ業務でも、部門によって評価のされ方が異なることがあります。

 

初受験の方は、口頭試験で「部門違い」の大ヤケドしないために、十分に検討してください。

できれば、技術士になられている先輩か、受験対策会社でアドバイスを受けるようにするとよいでしょう。

 

すでに、技術士になっていて、2部門目を狙う場合は、1部門目とは異なる業務で勝負するのが得策です。

同じ業務で受験する場合には、受験する部門に合った業務を、実際にできたかどうかをチェックして、書き方を工夫するとよいでしょう。

総監部門は他の技術士部門とは別物

2019年01月03日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

総合技術監理部門は、他の技術士部門とはまったく別物です。総合技術監理では、目標を成し遂げる際の「リスク」を抽出し、「5つの管理技術」によって、そのリスクを低減させます。

 

5つの管理技術とは、経済性管理、人的資源管理、情報管理、安全管理、社会環境管理です。

 

これらの各管理技術は、その一つを手厚くやれば、他の管理がおろそかになってしまうトレードオフ関係にあります。

ですから、そのバランスをうまく取るのが、総監技術士の腕の見せ所になります。

 

極端に言えば、総監の試験と相性がよい資格は、その技術部門の技術士試験ではありません。

具体的に言えば、技術士(総合技術監理部門―建設部門)と相性がよい資格は、技術士(建設部門)ではありません。

 

総監の試験に相性が良い資格は、国家資格では、公認会計士、社会保険労務士、弁理士試験、中小企業診断士といった士業の資格です。

また、情報セキュリティマネジメント試験などです。

 

なぜなら、経済性管理の領域には、原価管理が含まれます。

このなかには、「原価計算と標準原価」や「財務会計と財務諸表」などがあります。これらは、公認会計士が得意とする内容です。

 

人的資源管理の領域には、労働関係法が含まれます。労働基準法や労働契約法、労働組合法といった法規は、社会保険労務士の土俵です。

また、安全管理の領域には、安全衛生管理法が含まれます。これも、社労士の守備範囲です。

 

情報管理の領域には、知的財産権やIT技術の知識が必要です。

これら内容は、弁理士や情報セキュリティマネジメントの試験範囲に含まれます。

 

とりわけ、中小企業診断士の試験内容と、総合技術監理部門の試験内容では、重複箇所が多いです。


言い換えれば、それだけ、総監と、他の技術部門とは別物だ、ということを強く認識して勉強することが大切です。

3義務・2責務で最も優先すべきもの(公益、倫理)

2019年01月23日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

さて、2018年度の口頭試験もそろそろ終了します。2019年度以降の技術士試験の概要・変更点も公開され、次回受験予定の方々も準備をし始めるころだと思います。

 

 口頭試験において、必ず聞かれる質問があります。

「3義務2責務とは何ですか?」

この質問には、臆することなく以下の5つを答えてください。

・信用失墜行為の禁止義務(44条)

・秘密保持の義務(45条)

・名称表示の場合の義務(46条)、

・公益確保の責務(45条の二)

・資質向上の責務(47条の二)

 

さらに深く突っ込んだ質問をされることがあります。

「その5つの中で最も優先するものは何ですか?」

この質問で、グッと黙って考え込んでしまう受験生が少なからず居ます。

 

回答は、「公益確保」です。

その理由としては、技術士倫理綱領に公衆の安全、健康、福利を最優先とすると明記されているからです。公益とは、公共の安全、環境の保全、その他の公益などを指します。

 

また、「あなたの職務上、公益確保に反することはどのようなことがありますか?」という質問もされることがあります。自分の仕事の中で公益(公共の安全、環境の保全、その他の公益)に該当するものは何なのか?そしてそれらを確保できない状況とは何があり、確保できない状況をどのように打破していくのか?ここまでを一連として考え、まとめてみて下さい。

2019年度以降も、技術士法、技術者倫理については、必ず質問されます。暗記するぐらいに何度も暗唱しておきましょう。

 

以下、参考です。

技術士倫理綱領

【基本綱領】

(公衆の利益の優先)

 1.技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

技術士の部門紹介:応用理学部門

2019年03月20日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士 応用理学部門の概要

近年、地震による甚大な被害が起こっていることは言うまでもなく、その被害を最小限に抑えるためにはどのような地盤改良を行ったらいいか、また地震の発生するメカニズムを理解し、免震構造の建物を建設するのも重要ですが、建物が建っている地面がどのような状態かを解析し、必要な策を講じることができるような技術士が技術士応用理学部門です。

専門分野は応用理学部門という名称からイメージしにくいですが、主に地質系の分野となります。

専門分野は物理及び化学、地球物理及び地球化学、地質の3分野になります。

 

技術士 応用理学部門取得後の活躍

地質調査に関する専門知識があると見なされますので、建設コンサルタント会社の地質調査を行う部署などで活躍することができます。

求人の多くは地質調査に関するものです。

地質系ですので、各地方自治体や国交省の土木工事専門職としての活躍もできるでしょう。

また、近年の地球規模での災害の防止のために、地質や物理、化学といった専門知識を活かす場も増えていくものと考えらえます。

 

技術士 応用理学部門の問題点

技術士の応用理学部門は技術士部門の中では比較的受験者数が安定している部門です。そのため、今後統廃合という動きは見られません。

現在、専門分野は3分野ありますが、受験者は地質の選択者に偏っています。

これは、技術士建設部門と同様で、地質調査を行うための必要資格と見られているためと考えらえます。

そのため、技術士応用理学部門の求人も地質調査に関するものが大半を占めています。

地質調査に関する資格の役割を技術士が代わっているような状況であると言えます。

 

こうした状況にある技術士の技術部門が安定した受験者数があると、他の部門もこうした流れにすると受験者数が増えるのかどうかという議論もありますが、現状の大きな流れにはなっていません。

論文を書く、決まりを守る

2019年05月28日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

採点官も人間ですから、読みやすい文章と読みにくい文章では、どちらに加点しやすいかは明白です。

論文を書く際の決まりについて今一度確認してください。

 

(1)句読点

句読点については、以下の決まりを守ってください。

① 句読点は、(、)(。)もしくは(,)(.)の組み合わせで使う。

② 句点(。)またはピリオド(.)、読点(、)またはコンマ(,)、カギ「」、カッコ( )は1字として1マスを使う。

③ 読点(、)は列挙する際の区切り、中点(・)は一つのグループに属する意味で用いる。

例:「本文、図・表および写真」

④ 句読点は40 字(約1.7 行程度)程度以内にして読みやすくする。

⑤ 句読点は行頭に置かない。

行の頭に句読点がくる場合には、前行の最後のマスの外に付けるか、

最後のマスの文字とともに書き入れる。

 

(2)英数字

英数字についても以下の決まりがあります。

① 英数字については、半角扱いが可能です。

② ICTといった略語については、それぞれ1マスを使う。

③ 桁数の多い数字はマス目にとらわれず書いてよい。

④ 1個の数字は分断しないようにしてください。行末で分断される場合は、行の末尾が1~2 コマ空欄でもよい。

⑤ 単位はSI 単位を使う。

 

(3)カタカナ

カタカナは半角で書かれている人をよく見かけますが、1マス1文字が原則です。

外国語はカタカナで表記してください。

英語の単語を日本語の文章の一部としては使用しません。

また、技術用語は学術用語を使うこと。

機械や材料等の名称は正しい名称(一般名)を使用し、メーカ名や商品名は使わないこと。

例(商品名) (一般名)

(例)ユンボ ➔ 油圧バックホウ

(例)P&H ➔ トラッククレーン

 

(4)箇条書き

箇条書きする場合は、いきなり箇条書きにするのではなくて、

必ず何の箇条書きなのかがわかるように記述してください(わかりやすいタイトルを付ける)。

(例)

1.財源不足に伴う問題点

財源不足に伴う問題点として、以下の3点が挙げられる。

① 高度経済成長期に大量に整備された社会資本が一斉に更新期を迎える。

② 財源不足により、災害対策や渋滞対策などの真に必要な社会資本整備に遅れが出る。

③ 公共工事の単価が下がることにより、品質低下の危険性が考えられる。

わかりやすい文章を書く

2019年07月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師

技術士試験の筆記試験は、記述式のため、当然に、わかりやすい文章を書く必要があります。

そのために、前提となるのは、試験官はそれほど、あなたの業務に詳しくないということです。

なぜなら、あなたは、その業務をほぼ毎日行ってきたのでしょうが、試験官は別の業務ばかりをやってきた人だからです。

 

例えば、環境保全に係る業務を行ってきた人でも、その対象が、山が中心の人と、川が中心の人と、海が中心の人とでは、詳しい領域がまったく違います。

また、発注者側でデスクワークばかりやっている人と、現場で作業ばかりやっている人とでも違います。

 

ですから、試験官の立場に立って、わかりやすく書くということが、たいへん重要です。

 

わかりやすい文章とは、論理的な文章のことです。

論理的な文章とは、筋道がついた文章です。

言い換えると、誰が読んでも、誤解なくわかる文章のことです。

 

例えば、「警官は血を流しながら逃げる犯人を追いかけた」という文章は、血を流しているのが、警官である場合と、犯人である場合と、2通りに捉えることができます。

これは、誤解が生じやすい文章です。

この場合、「警官は、血を流しながら逃げる犯人を追いかけた」とするか、「警官は血を流しながら、逃げる犯人を追いかけた」とするか、いずれか改訂します。

 

わかりやすい文章を書こうとするとき、1つだけの意味にとってもらえるように吟味しながら書くことです。

これから、試験日までの10日間は、クセ字を直し、書き急いでも字が乱れないようにして、丁寧な字で、わかりやすい文章を書く訓練をする時期です。

「白書からキーワ-ドを拾いあげる。」

2025年05月31日 作成 / 執筆:アニ-講師

「白書からキーワ-ドを拾いあげる。」

  今回は、必須問題を中心に専門部門の白書から、技術トレンドやトピックス・キーワ-ドを拾いあげ、見識の高さをアピ-ルする記述方法について、以下に紹介したいと思います。

1. 白書は参考書

  技術士試験は各技術専門部門の白書に対する認識と理解が、極めて重要であると言われています。毎年、技術士試験の直前時期に、各部門の白書が発刊されます。白書には各部門におけるこれまでの歴史的変遷や経緯、現状、直面する課題、今後の予測、現在展開中の政策・施策等が記載されています。文学的な著書としては期待が少ないですが、技術士第二次試験の必須問題の準備テキストとして「マスト・アイテム」とも言うべきものです。試験に必ず出る問題の参考書として捉え、是非、受験者諸氏にはネット等で目を通して、準備していただきたいと思います。

2.テキストとして重要な理由 

   白書が受験テキストとして重要な理由は、明確な目的意識をもって読むことで、備えておくべき情報を確認でき、各部門の現状分析に基づく諸情報の把握に役立つからです。白書については以下の点に着目し、整理・活用することをお勧めします。

•国の方針、施策、最近、改定・制定された法律等の内容

•施策の理解とそれに対する自分の意見及び自身言葉によるアウトプット表現

•重要課題や展開施策の状況分析 

・トレンド・キーワードの抽出と取組み事例の参照  

・解答文として使える文章作成や図表の整理

3.技術者見識アピ-ル

   現状に対する認識や克服すべき課題を記述する際は、正確な事実情報に立脚していることが肝要です。例えば、建設白書から人口減少、高齢化の進展状況を引用するとした場合、以下のような箇所に着目して下さい。 白書文例)~将来推計人口では、2070年には、我が国の人口が9,000万人を 割り込むと推計されている。また、高齢化も進行し、65歳以上の人口割合を示す高齢化率は、2020 年の28.6%から、2070年には38.7%へ上昇すると推計されている。 上記は、下線部箇所のように分析根拠に基づく予測が具体に示されており、より説得力があるものと考えます。但し、実際の解答記述では、数値は時間経過により変化するので、細かな数値よりむしろ概数的表現(約何割、約〇%程度)の方が良く、現状に基づいて、それをしっかり認識していることを示すことが重要です。白書は分析・根拠に基づくトレンド、トピックス、技術的キーワ-ドにより、技術者見識をアピ-ルできる重要な引き出しであると、私は考えます。

4.白書から見つけたキーワ-ド紹介

   現在、私が添削指導中の方への参考資料とするため、昨年度の建設白書から私が目にとまった想定課題・解決策のトレンド・キーワ-ドを以下にご紹介、列挙します。受験者諸氏の準備解答文の作成に参考になれば幸いです。

 1) 担い手確保:ダイバ-シティ&インクル-ジョン、キャリア形成サポ-トプログラム、ハロ-トレ-ニング、建設ロボテクスの積極導入、外国人材の労働環境整備と処遇改善、ものづくりマイスタ-による若手人材の育成

 2) 新技術の開発・活用 :建機の自動化、人体装着「ロボットアーム」の活用、超強度、高耐久性等新素材の開発、建設サイトにおけるオートメ-ション化、トップランナ-技術の活用、開発技術の社会実装化

 3) 新交通システムの推進 :公共交通の「リ・デザイン」、地域資源のマルチタスク化、次世代モビリティによる物流システム社会実現、ビックデータ活用による交通安全対策、先進安全自動車(ASV)の普及

 4) インフラ・メンテナンスマネジメント戦略 :地域インフラ群再生戦略、インフラデータのプラットフォーム構築、レーザ-技術を活用したインフラ点検、インフラメンテナンス管理の高度化 

5) 防災型強靭化国土形成 :AI・デジタル活用による災害予測、グリ-ンインフラの社会的実装、流域治水防災の加速・推進、ICT活用による施設管理、防災インフラの多重性・代替性確保 6) 地球環境保全 ・2050年カーボンニュ-トラルの実現、水素電池普及の加速、全地球統合測地観測(GGOS)の活用、気象データアナリストの育成、樹木対応型緑化システム活用 

  白書には、たくさんのキーワ-ドや解決策に対する論文作成上のヒントが記載されています。自分なりの整理方法で、これを活用して自分の意見としての表現の工夫に挑んでみて下さい。   

5.解答文への反映の仕方    

  上記以外にも学会誌や専門雑誌等の特集記事にも目を通しておくことをお勧めします。気になった「トレンド・キーワード」を想定設問毎に整理、メモし、準備解答文へ反映することを意識して下さい。但し、キーワ-ドが目立ちすぎると違和感や題意からの逸脱につながりかねないことにも留意し、さりげなくシンプルに箇条書き等を活用し、採点者へアピ-ルして下さい。 (以上)

イメ-ジ訓練により試験巧者となる

2025年07月05日 作成 / 執筆:アニ-講師

イメ-ジ訓練により、試験巧者となる。」

  技術士試験の対策において、「骨子」や「キーワード」の整理は非常に重要です。これができること、それは存在することにより、説得力ある解答文を作成しやすくなります。今回は本番試験直前の時期において重要な再整理の具体的な方法とイメ-ジ訓練のくり返しにより、試験巧者となることを以下にご紹介したいと思います。

 1.過去問題・参考書・白書等からキーワードを再度チェック

 過去の筆記試験や自身で作成した準備解答文、模範解答、参考書から重要な用語や論点、トレンドキーワ-ドを再度チェック、重要なものを拾い上げておきましょう。 各専門部門の白書の最新版(例えば国土交通省白書、環境白書等)や専門雑誌の最近の特集記事等についても再度、確認しましょう。新しい制度や施策、全国各地での先進事例からトレンドキーワ-ドを今一度、チェックしましょう。特に関心があるもの、目についたものは、確実にメモ、記憶しましょう。 これらは口頭試問の準備資料となることも併せて、意識しておきましょう。この際、これらの技術的キーワ-ド項目はマインドマップや表に整理し、通勤途中等を利用し、どこでも確認できるようにしておくことが大切です。

2.骨子テンプレートを作成

 これまで準備してきた解答文は改めて、ICレコ-ダ-再生記憶と併用し以下のような骨子テンプレートを作成、そのロジック構成を整理しましょう。この作業はどんな設問に対しても、共通思考プロセスとして対応できるので、解答文骨子の作成が迅速となります。

 ① 問題提起(現状や課題の明確化)

 ② 技術的背景(関連技術や要素技術)

 ③ 対策案・提案(自分の技術者視点)

 ④ 期待される効果と新たな課題 ⑤ 技術者としての留意点(倫理・社会的影響)

 3.解答文のパタ-ン化

 本番試験ではどの設問(必須・選択・応用)においても、すぐに記述構成内容が思い浮かぶようにしておくことが理想です。出題傾向がある程度予想される項目(例:専門課題、応用課題、課題解決プロセス、リスク管理、法令対応、技術者倫理など)に対し、自分の実務経験に結びつけた解答をパターン化しておくと、本番で記憶の呼び出しがスム-ズとなります。 また、解答文は言うまでもなく「起承転結」が不可欠です。設問に対し、現状、 課題 、解決策 、 効果等の項目を、頭のなかでテンプレ-ト型の「1枚のカード」として、イメ-ジ化しておくようにして下さい。

4. 準備解答文の記述練習  

 試験本番前には必ず、本番を想定した記述練習を、一定時間を確保できる休日等を利用、以下に留意しながら行って下さい。 

①「時間内に書けるか」「字数が足りるか」「論理構成は一貫しているか」を確認。 

②実際に時間計測、数問記述、記述体得により制限時間へ不安を解消。

 ③解答文の再度自己添削により、誤字等の訂正、さらなる精度向上。 ・評価者視点で総合チェック。(着眼点、論理性、一貫性、専門性、倫理性)

 ④記述による手の握力の疲労度、耐久性の自覚

5.イメ-ジ訓練   

  試験本番を想定し、設問に対し短時間で記述骨子を構想するイメ-ジ訓練をとにかく繰り返し訓練して下さい。書き出すまでの数分間は焦らずじっくりと構想、構成メモを作成することを練習下さい。 私の経験においてもこれができれば、試験問題を見ただけで、合格できる自信が湧き出てきますし、気持ちの中に余裕が生まれ、試験巧者となることができます。このイメ-ジ訓練をくり返すことで解答文は書き続けることができると確信しています。  (以上)

「再スタ-ト」

2025年07月26日 作成 / 執筆:アニ-講師

「再スタ-ト」  

  技術士第2次試験を受験された方、お疲れ様でございました。試験が修了しご自身の身体から魂が抜けたような状況の方もいらっしゃることでしょう。記述できたところ、そうでないところ、個々様々ではあると思いますが、できるだけ口頭試問に向け、準備・再スタ-トがきれるよう今回は、口頭試験までに準備しておくべき事項について、ご紹介したいと思います。  

1. クールダウンと家族サービス

 まず、頭の中をクールダウンしましょう。試験本番にむけ相当、かけ足で猛進された方々がほとんどと思います。この時点で一度、クールダウンしましょう。 技術士を目指した理由は?、合格した後のビジョンは?、自分はどのようなことを目指してきたのか?一度回想して下さい。その上で自分を支えてくれた家族、友人、先輩技術士に感謝の気持ちを抱いて下さい。試験のでき映えを冷静に把握、次のスタ-トに準備すべき点を見据えましょう。 無論、家族サービスは最大限行って下さい。家族の支えがなければ、苦しい学習や試験への挑戦はなかったはずです。感謝の気持ちを自分のできる範囲での家族サービスと自身の言葉で伝えて下さい。

 2. 口頭試験に向けた学習計画の立案

 一方、口頭試験に対する準備も早めに始動し、着実に進める必要があります。時間があるようで口頭試験まで、現実は準備すべき事柄は山ほどあります。口頭試験を体験された方は、「言わずもがな」と思います。クールダウンの後は口頭試験に向け、学習計画立案へと、気持ちを切り替えましょう。  

 3.口頭試問Q&Aの作成  

 口頭試験対策として、まず、口頭試問のQ&A作成の準備をしましょう。情報はネットを含め数多く出されていますが、自分に必要な情報を収集しましょう。 なかでも一番な重要な点は願書です。願書に書いたことを、自分が試験官になった立場で、入手した情報と合わせてどんなことを聞きたいか、書き出してみましょう。書き出した質問:Qに対し、回答:Aを改めて考えてみて下さい。こちらはQ&A表として整理しましょう。内容、精査は後からでじっくり行う必要がありますので、とにかく思いつくまま書き出していきましょう。

4.Q&Aに必要な準備素材

 前述したQ&Aは口頭試験の必須アイテムです。この完成度が口頭試験の合否を分けると言っても過言ではないと思います。私は経験上、準備すべき素材は以下が挙げられると思いますので、参考までにご紹介します。

 ① 願書の記述内容と周辺技術の情報

② 各分野の白書の内容と国内の先駆的事例

 ③ 専門雑誌の特集記事(最近の技術トレンド及び近年の自然災害状況、復興対策)

 ④ コンピテンシ-関連情報

⑤ 技術士法と倫理

⑥ 専門分野の国際視点に基づく経済社会、地球環境、国際動向に対するあなたの意見

5.自己を振り返る

 ク-ルダウン中には自身の力量について改めて振り返ってみて下さい。自分は専門分野について知見は持ち合わせているのか?技術士として、胸を張って宣言できるのか?今後、技術士に合格できたら、どうあるべきなのか? 是非、この期間に自問自答する貴重な機会として捉え、異なった側面、視点から自身のあるべき姿を再考し、口頭試験準備に向け徐々に再スタ-トしましょう。 次回は口頭試問に必須のコンピテンシ-についてお知らせする予定です。(以上)

「結論先行、はい、いいえ、何故ならをテンポ良く」

2025年08月09日 作成 / 執筆:アニ-講師

「結論先行、はい、いいえ、なぜならをテンポ良く!」

 皆さん、記述試験から時間が経過し、クールダウンや家族サービスはできましたでしょうか。と言いながらも口頭試験の時期は少しづつ近づいてきます。今回は口頭試験準備の進め方についてご紹介します。 

1. 口頭試験概要(何を聞かれるか)

 おそらく口頭試験についてはこれまでの過去問題の諸情報等から、その概要は皆さん良くご存じとは思いますが改めて、以下のようなことを試問されます。

・「あなたの業務経歴を教えてください」 

・「経歴票に書いた内容を、簡潔に説明して下さい。」

・「選択した業務の目的、あなたの立場、どんな課題をどのように解決したかを簡潔に説明して下さい。」

 ・「あなたの専門分野で最近の技術的動向や先進事例を知っていますか?、それに対する自身の見識があれば、教えて下さい。」

・「最近の社会的課題(国土強靭化、カーボンニュートラル、DX、BCPなど)に対して、自分の業務にどのように反映して行くべきあなたの考えをお聞かせ下さい。

 2. 経歴票・業務経歴の深掘り

口頭試験については願書で記述したに関することがそのほとんどであると思います。このため、記述内容について以下のような点を予め整理し、深掘りしておくことが重要です。  

・経歴票に書かれていることは全て試問される前提で、細かなところまで整理する。  

・採用した工法等の技術的根拠、採用した判断理由、成果やその結果と評価を論理的かつ、わかり易く説明できるよう準備する。

 ・「なぜその方法を有利と判断したのか?」他の案との比較検討の内容とその根拠については問われやすいので、選択案がベスト案であったことを多面的に論拠付ける。

 ・課題解決に対する独自の工夫点(一般論ではない考え方、検討手法、試行的実証等)  とその成果について、現時点での反省を含め整理する。

3. 課題解決能力

 特に最近は、技術士コンピテンシ-の重要要素である「課題解決能力」については、次のような点について試問される可能性が高いので、事前に十分に準備して下さい。

 ・「業務課題とその解決方法をわかり易く説明してください」

・「課題→原因→解決策→結果と評価のプロセスを具体的に説明して下さい」

・「あなたが実施した業務の技術的工夫点は何ですか、何故そこに着目したのですか」

・その工夫がなぜ必要だったのか、どういう検討、分析、評価から、それがベストの選択だったのですか?」

 4.技術者倫理とコンプライアンス意識

 技術士は専門分野の技術的視点と並行して、技術者倫理及びコンプライアンスに対する認識が必須とされます。この部分について、以下のような仮想定試問が想定されますので、自分はどうすべきかを自分の意見として、明確にしておいて下さい。 

・「もし上司の指示が、法令に反していたらどうしますか?」

・「法令遵守、倫理、公益を重視した対応とは具体的には、どんなことですか?」

 ・「内部通報制度や相談窓口の活用などは、なぜ、必要だと思いますか?」

・「安全を犠牲にして、納期を厳守せよと言われたら?あなたはどうしますか?」

・「技術者として責任を持ち、必要であるならば作業の中止等を顧客や関係者へ提言することができますか?」

 5.コミュニケーション能力と説明力

 口頭試験では試験官とコミュニケ-ションが取れるかどうかが重要なポイントとなります。すなわち、試験官と適切な会話のキャッチボールができるかがどうかが極めて重要です。また、専門的なことをより分かりやすく伝える能力も必要とされます。このため、以下のポイントを重点に、自信の説明力を意識して下さい。

・視線は試験官の口元あたりに焦点を合わせる。(目を合わせることは、緊張度が さらに高まるで、できる限り平常心を維持できるように口元あたりに視線を向けるのが良いでしょう。) ・発声、発話は、張りがある声で、はっきりとした口調で話す。

・設問に対しては、結論を先行する。はい、いいえを伝えたうえで、何故ならの理由と捕捉説明を行う。試験官は、その方が解答内容を明確に理解しやすい。

・重要なポイントは「聞かれたことだけ答える。」必要な場合以外を除き、良かれと思い関連情報等を付け加えることはあえてしない。

・試験官は試問用チェックリストを事前に準備している。口頭試験の時間は20~25分程度、この試問項目に確実にチェックが入るように、短時間で簡潔に返答・説明し次の設問へ移行できるようにできるだけ短時間で説明を終了する。準備されたチェックリスト全てに、チェックが入るようテンポの良い回答を行う。

 ・解答末尾はその内容の結論部分であるので、よりはっきりとしたトーンで伝える。

 ・試験官とはあえて技術的議論はしない。挑発的な設問も可能性として予想されるので、これに誘導されず、議論はさらりと避け、一般論で前向きかつ積極的な姿勢を示す。 6.口頭試験の準備

とにかく、口頭試験は自身の専門分野における過去の口頭試験例題(日本技術士会や受験支援団体の公開資料)を収集することが重要です。そのなかで自分が答えやすいこと、さらに技術的根拠等を補強すべき事項等を整理することがこの時期大切です。 とにかくコミュニケ-ションスキルを重視し、1問1問、丁寧に回答すべき内容を、整理、作り上げて行きましょう。次回は口頭試験準備に必要なQ&Aの作成についてご紹介したいと思います。(以上)

技術士2次試験合格率の推移

2019年03月12日 作成 / 執筆:スチールマニア講師

2018年度の技術士第2次試験の合格率が発表されました。

 

私の方で、独自に全部門について合格率と合格者数を抜き出してグラフ化してみました。

このグラフを一目見てわかることは、部門によって合格率が大きく異なるという点です。

また、合格者数を見てわかる通り、部門によって受験者数が異なるため、合格者数も大きく異なります。

この中でも建設部門の受験者数は全ての部門の中で圧倒的に多いことは、例年通りのことであり、珍しいことではありません。

 

しかし、2018年度は昨年度までと大きく異なった点があります。

それは、建設部門の合格率が大幅に減少したことです。

具体的には2017年度は12.8%だったのに対し、2018年度は6.3%と半分以下となっています。

しかも、全部門の平均合格率が約20%であるため、平均値の1/3程度となります。

この数値は過去最低を記録しています。

 

原因は、必須科目である択一問題の難易度が飛躍的に上がったことだと言われています。

必須科目は6割というボーダーラインが設定されているため、6割得点できていないと自動的に不合格が決定します。

ただ、問題を作成している側としては、問題の難易度と合格率がおよそ想像できます。

すなわち、建設部門のこの合格率は、意図的であると言わざるを得ません。

おそらく、2019年度から必須科目が無くなり、全て論文による試験となります。

必須科目(暗記問題)があることで、本当に技術がある方が合格できず、

比較的若い世代の方が合格しやすい試験だったという意見もあります。

 

合格された方々は、本当におめでとうございます。

しかし、不合格となった方々も落ち込んでいる暇はありません。

既に私の方に、業務詳細記述の依頼や論文添削の依頼がかなり来ております。

素早く行動できる人は、当然合格率が上がります。勉強に費やせる時間が増えるからです。

 

合格率が比較的高い部門を受験される方々も油断はできません。

どのタイミングで今回の建設部門のように合格率を操作されるかわかりません。

取りやすい時にしっかりと合格しておきましょう。

どんな質問でも構いませんので、受験を申し込む予定の方はご連絡いただければと思います。

 

技術部門

合格率

合格者数

機械

0.212

224

船舶・海洋

0.375

3

航空・宇宙

0.186

11

電気電子

0.129

187

化学

0.182

25

繊維

0.261

12

金属

0.465

53

資源工学

0.353

6

建設

0.063

886

上下水道

0.117

182

衛生工学

0.108

70

農業

0.138

131

森林

0.21

66

水産

0.211

31

経営工学

0.205

57

情報工学

0.065

28

応用理学

0.119

70

生物工学

0.41

16

環境

0.127

66

原子力・放射線

0.214

22

総合技術監理

0.064

209

AVE.

0.20

112.14

 

一般部門の口頭試験を無事終了した方へ

2016年12月30日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

一般部門の二次試験の口頭試験を終えた方へ

一次試験・二次試験と難関試験を全力で突破されて、少しほっとされている方も多いかと思います。

年末・年始は久しぶりに家族と一緒に団らんしよう!サボっていた家族サービスをしよう!しばらく我慢していた趣味を満喫しよう!美味しいおせち料理を味わおう!

オンとオフを切り替えて、メリハリ感を持って年末・年始を過ごすのも大切です(笑)。

同時に、一般部門だけではなく、総合技術監理部門(以下、「総監」)にもトライしようと考えているのであれば、年末・年始はフリーの時間の多いチャンスの時期でもあります。

自分の専門分野を極めるのは素晴らしいことです。でも、技術革新が進む現在の社会で世の中に貢献しようと思うと、やはりより広い視点から世の中を俯瞰的に見極める多面的な発想と全体最適化を行うためのバランス感覚がとても重要です。そのような視点や能力を磨き、活用するには総監は格好の資格です。

2017年はもうすぐスタートします。技術者としての知識も見識もステータスもワンラックアップしてみませんか?もし、そう思うなら総監へのチャレンジは二次試験を終えた今がチャンスです。

技術士試験は2018年度から試験内容が変わります。なので、2016年度の技術士試験を乗り切った方は、来年3月の合格発表を待つのではなく、今スタートしましょう!書き初めをする人がいたら「目指せ総監!」というのはどうでしょう(笑)。

総監試験の平成29年度のスケジュールは次の通りです。
 4月28日(金)申込書の受付締め切り(申込書配布:4/3-4/28、申込書受付:4/7-4/28)
 7月16日(日)総合技術監理部門の二次試験(選択問題、筆記問題)

3月の合格発表を見て総監受験を決めるのが一般的だと思います。これで受験したら合格しないというものではないです。しかし、4月の申込書に記載する業務詳細(=小論文)を試験官が見るのは再来年の1月(例年のパターンなら)なのです。

しかも、この小論文は、総監に求められる5つの管理技術とトレードオフの観点から書かれている必要があります。いわゆる青本を読みこなして、理解して、自分のものにしないと適切な小論文を書くことは難しいでしょう。

したがって、再来年の総監の口頭試験を視野に入れた小論文を申し込み時点までに書こうとすると、この年末年始にスタートしないと厳しいことを理解いただけるのではないでしょうか?

やるべきことのお勧めは次の通りです。

 1) 青本の入手   :日本技術士会で販売しています。私はPDF版をA5に縮小印刷して持ち歩きました。
 2) 参考図書の入手 :やはり諸先輩のアドバイスは参考になります。
 3) 自分の職歴の棚卸:5つの管理技術の観点から自分の職歴を因数分解しましょう。
 4) 過去問題の入手 :日本技術士会のHPに掲載されています。まずは選択問題にトライ!

私は2)から始めました。本屋に行って売られている4−5冊を全部買っちゃいました。そして、日本技術士会のHPから入手できる情報は全部集めました。特に、選択問題は来年までです。現在の制度では、選択問題と論述問題の合計の点数が60点以上なら二次の筆記試験は合格です。しかも、選択問題の過去問題は8年分たっぷりとあります。

総監を目指すなら今がチャンスです。まずは、8年分の選択問題にトライして、理解していることと理解していないことの仕分けをしましょう。

私の場合は、100円ショップでA5のルーズリーフを大量に購入して、問題を切り貼りしました。そして、答えは切り貼りした用紙の裏側に記入しました。そして、不正解の問題はネットや青本で調べて、その内容を解説として追記しました。1日に30分から1時間はスタバに陣取って、過去問題をひたすら解いて、仕分けして、調べました。

とは言っても、年末年始には、ここまでやる必要はないです。

とりあえず、日本技術士会のHPをチェックして、過去問を入手し、100円ショップに行ってルーズリーフを買って、できれば本屋かアマゾンで参考本を買い漁る。多分、ここまでやれば100点でしょう(笑)。

リフレッシュや家族サービスも大切です。でも、来年に向けての宣言と準備(先行投資)だけは年末年始の間にしておきましょう。

そして、1月からスタートダッシュして、3月の合格発表を「当然さ」という感じで受け取りましょう!

健闘を祈ります!

 

 

技術士倫理網領②公衆の利益の優先

2017年03月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士と普通の技術者との違いは、その技術に関する倫理観があるかないかと言っても過言ではありません。

今回は、技術士倫理網領の第一項「公衆の利益の優先」についてです。

 

技術士倫理網領の第一項に「公衆の利益の優先」とあります。

条文:技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮する。

 

技術士は企業や地方自治体に所属する場合がほとんどです。

技術開発に従事する技術士は、時に企業や依頼者の利益を最優先した開発を行ってしまいがちです。

代表的な例としてはフロンガスなどが挙げられます。

フロンガスは化学反応が起こりにくい安定した理想の物質として冷凍機の冷媒やスプレー缶の内容物を安定させるために幅広く使用されてきました。

しかし、それは大気に放出されるとオゾン層の破壊につながり、地球に降り注ぐ紫外線量が増えるといった地球規模の環境問題を引き起こしてしまうことになってしまいました。

 

企業としてはフロンガスが幅広い用途で使用されたため大きな利益を得ることができましたが、それと引き換えに新しい環境問題を作ることになりました。

 

技術士倫理網領のこの条文では、このような企業の利益ばかりを技術士は追い求めるのではなく、環境や健康面などの部分で安全性が認められるものであるかの検証を行うよう義務付けられています。

安全性は、絶対安全を求めていたのでは、開発、生産コストが増すばかりで現実的ではありません。

安全性の合理的な水準も、技術士が提示するよう網領ではうたわれております。

 

技術士は開発を担当する案件に、企業の利益の追求と、公衆の安全とのつり合いが取れているかどうかを判断する責務があると言えます。

 

 

平成29年度は、途中退室できなくなります

2017年06月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

平成28年度までは、試験開始から60分経過したら、答案用紙を提出して退室することができましたが、平成29年度は、途中退室ができません。
「Ⅰ 必須科目(択一式)」を途中で退室して、「Ⅱ 選択科目(記述式)」に備えようと考えていた方は、平成29年度はそれができませんので、ご注意下さい。

また、手洗いのための一時退室は従来通り認められますが、携帯電話などの持ち出し禁止が明言されていますので、こちらも合わせてご注意下さい。

以下に、「技術士第二次試験 受験申込案内」の記載事項を記しますので、ご自身で確認しておいて下さい。

 

平成28年度 技術士第二次試験 受験申込み案内
「3.受験上の注意事項」(P.17)
(17)各試験科目の試験開始後60分間及び試験終了前の10分間は、退室を認めません。無断で退室した場合は、「失格」となります。
(18)各試験科目の試験開始後60分を経過してからの退室や手洗いのための一時退室を認めますが、希望するときは、必ず手を挙げ監督員の指示に従って下さい。無断で退室した場合は、「失格」となります。

 

平成29年度 技術士第二次試験 受験申込み案内
「3.受験上の注意事項」(P.17)
(17)試験時間終了前に答案用紙を提出して受験を終了することはできません。
(18)各試験科目の試験開始60分を経過してから、手洗いのための一時退室、又は棄権による退室は認めますが、希望するときは、必ず手を挙げ監督員の指示に従って下さい。無断で退室した場合は、「失格」となります。なお、一時退室の際、携帯電話(スマートフォン、PHS含む。)、パソコン、ウェアラブル端末(スマートウォッチ等)、タブレット端末等の通信機器・電子機器を持ち出すことは禁止します。

技術士制度改革について

2017年06月28日 作成 / 執筆:スマート技術員講師

日本技術士会より技術士制度改革について提言がありました。

 

1.更新制度の導入

技術士には自己研鑽、資質向上の責務を果たすためCPDの努力義務がありますが、更新制度はありませんでした。

5年に1回程度、更新講習の受講義務化の予定です。

 

2.技術士補の廃止

技術士補登録の意義がほとんど無いのが現状です。

第二次試験の受験資格として技術士補を利用している人もほとんどいない状況です。

利用価値が無いものは廃止されるのも仕方ないかもしれません。

 

3.国際的通用性

国際エンジニア連合(IEA)の考えでは、今の日本の技術士制度ではそのまま国際資格認定されず、追加審査が必要なようです。

今後、第二次試験を見直し、対応できるようになりそうです。

 

4.他の国家資格との相互活用

技術士資格は「業務独占」ではなく、いわゆる「名称独占」資格なため、メリットが少ないと思われています。

他の資格受験時に一部試験免除などのメリットが少しありますが、今後対象を拡大していきたいようです。

 

上記は筆記試験受験時には特に関係ありませんが、口頭試験時は多少関係してくるでしょう。

また技術士を目指している以上、日本技術士会の動向はしっかり把握しておくことは大事です。

合格してからではなく常に情報にはアンテナを張ることが技術士には求められると思います。

レミニセンス・忘却曲線の相反する効果をAXS技術士学院では活用しています

2017年07月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師

暗記する勉強に時間をたくさん使ったにもかかわらず、記憶に定着せず、たくさんの学習内容を忘れてしまうという経験をしたことはありませんか?

AXS技術士学院では過去問題を学習の中心としています。過去に出題された問題を解くことが技術士試験の取得点数をアップすることは理解できると思いますが、実際に脳の特性を生かした学習法であるということもわかっています。技術士試験だけではなく、学習作業全般に共通することです。

以前、「エビングハウスの忘却曲線」について「技術士の筆記試験に合格するための暗記術!脳の仕組みを活用しよう」という記事で紹介しました。

「記憶を忘れる」ということにネガティブなイメージを持ちやすいですが、忘却する作業は必要な情報だけを保存するための取捨選択作業でもあります。1日のなかで私たちはたくさんの情報に触れますから、必要なものとそうでないものを脳は区別して、忘却という作業を行っています。

イギリス人の研究者にフィリップ・ボスウッド・バラードという人がいました。彼は記憶が衰退していく作業がある一方で、「記憶の成長」ともいえる現象を発見しました。それを彼は「レミニセンス」と呼んでいます。教師をしていたバラードはある詩の一節を黒板に書き、生徒たちに覚えるよう言いました。記憶した直後、2割程度しか覚えられなかった生徒たちが、数日後になると4割程度まで覚えられる現象が確認されました。もちろん、詩に触れたのは最初に1日目だけで、その後は触れていません。数百回に渡り、同じ実験を行いましたが、結果は同様だったと報告されています。

脳には「保存する機能」と「検索する機能」がそれぞれあるとわかっており、情報に触れたばかりのころはうまく検索できないが、数日経過すると検索ができるようになると考えられます。学習したばかりのないようなのにうまく過去問題が解けず、焦ることもあるでしょう。ですが、脳にはレミニセンスという記憶を成長させるとも言える機能があるので、あまり落ち込まず、気持ちに余裕をもって学習を進めていきましょう。

技術士へのステップの一つが消える?!技術士補の今後

2017年09月13日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師

技術士へのステップとして、長年若手技術者の資格として定着していた「技術士補」が文部科学省の技術士制度改革の中で姿を消そうとしています。
技術士補は、技術士一次試験合格者を対象とし、技術士会に登録することで技術士補を名乗ることができるようになる資格です。
指導技術士の下で四年以上実務経験を積めば、技術士二次試験の受験資格が得られるというものです。
文部科学省はなぜ、廃止を含めた技術士補の制度の見直しを行おうとしているのでしょうか?

 

理由:技術士補登録をしての技術士試験受験者が全体の2%以下しかいない

 

技術士補登録を行い、指導技術士の下で実務経験を積んで技術士2次試験を受験する受験者は近年の統計から全体の2%以下しかいません。
多くの人は受験資格の「実務経験7年以上」で受験する人が全体の95%を占める形となっております。
また、職務上の監督者の指導の下であれば4年以上の実務経験を積んでいれば受験資格が得られるという別の受験資格もあり。技術士補登録をしてから受験資格を得るのに比べて、受験資格を得られやすいという事が言えます。
こうした状況から、技術士の前段資格としての技術士補の存在意義が薄いとして、廃止を含めた検討を行っています。

 

心配なのはいくら全体の2%以下とはいえ、技術士補として受験資格を得ようとして売る人たちに不利益が出ないかということです。
こうしたことを言い始めれば何も改革することができないと言われれば、それまでですが廃止される可能性がありますので、今後の動向に注意が必要です。

せっかく技術士補の登録をして二次試験の受験資格を得ようとしたのにと考えている人は、職務上の監督者の下での実務経験に切り替えられないかを調べておくようにしましょう。

 

制度が変わるときは、以前に取得した資格が無効になるような改革を行われることもあります。
私自身もエネルギー管理士の資格を取得しようと考えていた時期に省エネ法に関する法律の科目の科目合格をしておりました。
しかし、省エネ法の大幅改正があり、有効期限前だったのですが、科目合格の科目が失効してしまったという苦い経験があります。
制度改革が行われる場合は、その改革の動向を注視し、不利益を被らないようにしましょう。

複数部門の技術士を目指そう

2017年11月30日 作成 / 執筆:技術屋NR講師

技術士倫理綱領には、次のように書かれています。

「有能性の重視
 3.技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。」

自分の技術部門を超えた業務は行ってはならないということです。

例えば、「発電機の発電効率を向上させる」という課題に対して、
機械部門の技術士では、機械的な観点からしか解決案を出せないし、
また、電気電子部門の技術士では、電気的な観点からしか解決案を
出せないということになります。

しかし、機械部門と電気電子部門の両方持った技術士であれば、どちらの観点からでも
アプローチできますし、どちらがより効果的かの評価もできます。

また、機械的な方法と電気的な方法を合わせた提案ができます。


マネジメントの部門である総合技術監理部門を取得することも重要だとは
思いますが、複数の一般部門を持つ技術士の方が顧客からのニーズに応える
ことができるということもあると思います。

再来年度からの第二次試験制度の変更は総合技術監理部門以外の一般部門
だけですので、総合技術監理部門か2部門目、3部門目の一般部門のどちらを
受験しようか迷われている方は、一般部門を受験されることを強くお勧めします。

多くの方が、一般部門を取得し、その一般部門を専門科目とする総合技術監理部門を
取得することがゴールであると思われているようですが、ぜひとも、一般部門の2部門目、
3部門目にチャレンジしてみて下さい。

継続研鑽は技術士の責務です。

私も3部門目に挑戦したいと思います。

一緒に頑張りましょう。

技術士に合格した時にそれまでのCPDを登録できます!

2017年12月03日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師

二次試験を受験して合格した人へ

すでに口頭試験を受験した人もいるでしょうし、これから受験という人もいるでしょう。3義務2責務がなんたるかはきっと勉強されたことでしょう。そして、CPDを登録できるのは、口頭試験に合格して、技術士として登録した後です。

 

しかし、遡って登録することを知っている人は少ないでしょう。しかも、技術士に合格したのもCPDの登録の対象となります。また、日本技術士会には修習技術者であっても登録できますので、日本技術士会が開催する各種セミナーに参加できます。しかも、一般の技術士よりも安い料金だったります。もしかしたら、日本技術士会の行事に参加して知り合った人が口頭試験の面接官だったなんてこともあるかもしれません。

 

聖書に描かれている「求めよ、さらば与えられん」の解釈はいろいろとあるようです。しかし、技術士に関しては、これに真剣にトライする人、合格に向けて頑張る人には、きっと合格!というご褒美が待っていることでしょう。技術士に合格したら、ぜひCPD(継続研鑽)を進めて、APECにもチャレンジしてほしいと思います。

 

ちなみに、APECに登録するための条件は次のように定められています。

APECエンジニアになるための7つの要件

1) 定められた学歴要件を満たすこと
2) IEAが標準として示す「エンジニアとしての知識・能力(International Engineering Alliance competency profile for engineers)」に照らし、自己の判断で業務を遂行する能力があると認められること
3) エンジニアリング課程修了後7年間以上の実務経験を有していること
4) 少なくとも2年間の重要なエンジニアリング業務の責任ある立場での経験を有していること
5) 継続的な専門能力開発を満足できるレベルで実施していること
6) 業務の履行に当り倫理的に行動すること
7) プロフェッショナル・エンジニアとして行った活動及び決定に対し責任をもつこと

 

この5)の項目はCPDの登録内容で確認されることになります。つまり、年間50時間以上のCPDを少なくとも数年継続している必要があるのです。今からCPD登録できるように、いろいろな研修を受講したらその資料をファイリングしておきましょう。特に、受講日、開始時間と終了時間、主催者、テーマ、開催場所、実施内容、所感などを確認できるようにしておきましょう。

以上

2025年09月
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