平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-2-2)

2018年07月30日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数: 1,788

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-2―2に関する記述です。

 

Ⅱ-2-2は総合土砂管理計画について問う内容です。

 

総合土砂管理計画については、河川砂防技術基準(調査偏)の第16章に「総合的な土砂管理のための調査」が

ありますので、この内容に準拠していることが必要です。

また問題文に『総合土砂管理計画の策定が各地で進められてきていることを踏まえ』とありますので、具体的な

流域(相模川、安倍川、日野川など)の事例を挙げつつ記述することが高得点に繋がると考えます。

 

問われているのは以下の3点です。

①総合土砂管理の検討が必要な流砂系の特徴と課題

②総合土砂管理計画策定において通常検討すべき事項

③①で述べた課題に対する具体の土砂管理対策を3つ挙げて、それぞれの概要と実施時の留意点

 

まず①についてです。

課題の数は指定されていませんが、③で課題に対する具体の対策を3つ挙げる必要があるので、課題も3つ

挙げておくことが望ましいです。

また総合土砂管理が問われているのですから、山地部、平野部、河口・海岸部それぞれ1つずつで合計3つに

ついて、特徴と課題を述べるとバランスが良いです。

山地部であればダム堆砂の影響、平野部であれば河床低下、海岸部であれば海岸侵食等がテーマの内容として

それぞれ考えられます。

 

次に②についてです。

総合土砂管理計画策定において通常検討すべき事項は、河川砂防技術基準(調査偏)の第16章第2節に「調査の

基本的組み立て方」がありますので、この内容に準拠していれば題意を外すことは無いと考えます。

 

最後に③についてです。

①で挙げた課題3つについて、それぞれ具体的な対策を挙げて、概要と実施時の留意点を述べます。

例えばダム堆砂を課題として挙げたのであれば、具体の対策としては「土砂バイパスによる土砂の下流還元」等

があります。「土砂バイパスによる土砂の下流還元」実施時の留意点としては、下流環境への配慮や還元土砂の質

に関すること等が考えられます。

 

 

 

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