平成30年度試験の解説(建設部門 河川、砂防及び海岸・海洋科目 Ⅱ-1-2)

2018年07月23日 作成 / 執筆:タートル講師 / 閲覧数: 1,339

平成30年度技術士第二次試験の試験問題が公表されました。

建設部門の河川、砂防及び海岸・海洋科目の試験問題について、出題の解説や記述すべき方向性を述べます。

以下はⅡ-1-2に関する記述です。

 

Ⅱ-1-2はダムに関する問題で、既設ダムの洪水調節機能を増強させる方法を問う内容です。

 

「既設ダム」の「洪水調節機能」を「増強」させるという問いですから、単なる洪水調節の方法論ではなく、

「ダム再生」の考え方を踏まえた既存ストックの有効活用という切り口で答えることが必要です。

 

問われているのは以下の2点です。

①既設ダムの洪水調節機能を増強させる具体的な方策を2つ

②2つの方策実施時の留意点

 

まず①についてです。

具体的な方策については、「ダム再生ビジョン」等に事例が示されているので、その中から2つを選定します。

例えば

1)洪水発生前に、利水容量の一部を事前に放流し、洪水調節に活用する

2)堤体を嵩上げして、ダムの貯水容量を増大させる

3)放流管を増設することで死水容量を減らし、洪水調節容量を増大させる

4)堆砂対策や排砂バイパスを整備する

等の中から2つを選定して、概要(その方法で、どのように洪水調節機能を増強できるのか)を説明すれば題意

に沿った内容となります。

 

次に②についてです。

「留意点」ですから、そのことに留意して実施しなければ、何らかのマイナスが生じるというようなことを記述

する必要があります。

例えば1)の事前放流であれば、予想される降雨量を的確に把握したうえで利水に影響を及ぼさない範囲で放流

する等です。4)の排砂バイパスであれば、排砂による下流域への環境面での悪影響を十分に考慮する必要が

あります。

 

 

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