2017年09月12日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士と言えば、まず頭に出てくるのは建設部門です。
他にも多くの部門があるのですが、現実問題として技術士を持っていてもそこまで重宝されるとはお世辞にも言えないという状況があります。
文部科学省は平成28年12月22日に「今後の技術士制度の在り方について」という報告書を発表しました。
現在の技術士制度を抜本的に改革することで、国際社会にも通じる新たな技術士制度を作るというものです。
その中で、技術士資格の普及拡大を求めて、各公的機関に技術士資格の活用を働き掛けるというものがあります。
現在、法律上、必要な技術者として建設部門の技術士資格は広く活用されております。しかし、他の部門の技術士資格にはこうした法的な利点がないため、今一つ活用されていないというのが現状です。
こうした状況を変えていき、各部門の技術士の関連機関と連携して技術士資格の活用を強化していくとの提言があります。
また、技術士一次試験においても、新卒で入社する新入社員の能力判断材料として活用すると言ったことも提言に盛り込まれております。
現状改革が成功すれば、非常に建設部門以外の技術士資格の活用の幅が広がる可能性があります。
電気分野であれば、設計者としての資格に技術士電気電子部門の資格がなければISOなどで認められないという状況になれば、取得を目指す人も増えていくものと思われます。
また、他の国家資格との相互活用についても言及されております。
現在、情報処理技術者と中小企業診断士においては、一部科目免除等の規定がありますが、他の資格では認定資格にはなるものもありますが、科目免除は少ないというのが現状です。
こうした他の資格との連携が進めば、その利点を生かすために技術士試験を受験するという人も出てくるのではということが狙いです。
実際に、この改革が成功するかどうかはまだ分かりません。
去年の12月に提言が発表され、6月に中間報告が出たばかりです。
しかし、現在の建設部門以外の技術士資格があまり活用されてない現状を変えていきたいと文部科学省も考えているということは覚えておきましょう。
今後、改革により取得した技術士資格が有効活用できるかもしれません。
2017年09月28日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士制度改革の一環として、昨年12月に発表された「今後の技術士制度の在り方について」の中で、技術部門、選択科目の統廃合が注目されています。
技術部門の一分野として選択科目、技術士部門の一つとして現行の部門では受験者数が極端に少ないなどの理由から、似ている部門の分野として統廃合が検討されています。
各部門の選択科目、専門分野の主な動向です。
この内容は改正案であり、正式決定ではありません。
機械部門
十分野から六分野に統合され、船舶部門から新たに一分野加わります。
船舶・海洋部門
一分野となります。
船用機器は機械部門へ移行されます。
航空宇宙部門
一分野に統合されます。
電気電子部門
発送配変電が電力・エネルギーシステムに名称変更となります。
化学部門
有機化学製品、燃料潤滑油が有機化学及び燃料に統合されます。
繊維部門
四分野が二分野に統合されます。
金属部門
鉄鋼生産システムと金属材料が統合され、金属材料・生産システムに統合されます。
資源工学部門
二分野に統合されます。
建設部門
変更なし
上下水道部門
三分野から二分野に統合されます。
農業部門
七分野から五分野に統合されます。
森林部門
林業と林産が統合されます。
水産部門
漁業養殖と水域環境が統合されます。
経営工学部門
五分野が二分野に統合されます。
情報部門
分野の名称変更のみで統合はありません。
応用理学部門
変更なし
生物部門
生物化学と生物環境が統合されます。
環境部門
変更なし
原子力部門
五分野が三分野に統合されます。
以上が各技術部門の選択科目、分野の統合状況となります。
建設、応用理学、環境部門は分野の変更を検討されておりません。
一方で、機械や経営工学など大きく分野が絞られた部門では、専門外の分野の勉強をしなければならない可能性もあります。
同じ技術部門であるため、多少内容は応用ができるとは考えられますが、大きな統合があった部門では、受験対策を見直さなければならないでしょう。
総合技術監理部門など総合的な技術が必要な時代ですので、あまり専門的過ぎる専門家は敬遠される傾向にあるとも言えるでしょう。今回の統廃合の検討はそんな時代を反映したものと言えます。
2017年12月03日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
二次試験を受験して合格した人へ
すでに口頭試験を受験した人もいるでしょうし、これから受験という人もいるでしょう。3義務2責務がなんたるかはきっと勉強されたことでしょう。そして、CPDを登録できるのは、口頭試験に合格して、技術士として登録した後です。
しかし、遡って登録することを知っている人は少ないでしょう。しかも、技術士に合格したのもCPDの登録の対象となります。また、日本技術士会には修習技術者であっても登録できますので、日本技術士会が開催する各種セミナーに参加できます。しかも、一般の技術士よりも安い料金だったります。もしかしたら、日本技術士会の行事に参加して知り合った人が口頭試験の面接官だったなんてこともあるかもしれません。
聖書に描かれている「求めよ、さらば与えられん」の解釈はいろいろとあるようです。しかし、技術士に関しては、これに真剣にトライする人、合格に向けて頑張る人には、きっと合格!というご褒美が待っていることでしょう。技術士に合格したら、ぜひCPD(継続研鑽)を進めて、APECにもチャレンジしてほしいと思います。
ちなみに、APECに登録するための条件は次のように定められています。
APECエンジニアになるための7つの要件
1) 定められた学歴要件を満たすこと
2) IEAが標準として示す「エンジニアとしての知識・能力(International Engineering Alliance competency profile for engineers)」に照らし、自己の判断で業務を遂行する能力があると認められること
3) エンジニアリング課程修了後7年間以上の実務経験を有していること
4) 少なくとも2年間の重要なエンジニアリング業務の責任ある立場での経験を有していること
5) 継続的な専門能力開発を満足できるレベルで実施していること
6) 業務の履行に当り倫理的に行動すること
7) プロフェッショナル・エンジニアとして行った活動及び決定に対し責任をもつこと
この5)の項目はCPDの登録内容で確認されることになります。つまり、年間50時間以上のCPDを少なくとも数年継続している必要があるのです。今からCPD登録できるように、いろいろな研修を受講したらその資料をファイリングしておきましょう。特に、受講日、開始時間と終了時間、主催者、テーマ、開催場所、実施内容、所感などを確認できるようにしておきましょう。
以上
2018年01月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
総合技術監理部門の試験は、技術士会が発行する『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版)』を使って準備します。
この書籍は、表紙が薄い青色であることから、技術士受験業界では「青本」と呼ばれています。
従来、この青本は、技術士会から購入することができました。
しかし、平成28年に在庫がなくなったことと、内容が古くなったことから、増刷することなく、頒布されなくなりました。
ここで悩みのタネとなるのは、総合技術監理部門の受験生が、どのようにして、試験対策をするかです。
おおまかにわけて、次のいずれかで対応することになるでしょう。
1)知人等から青本(複写を含む。)を入手して対策する。
2)技術士受験対策会社のテキスト又は市販の参考書を利用して対策する。
3)青本や書籍に頼らずに対策する。
ここで、3)は避けた方が無難です。
なぜなら、総合技術監理部門で試されている能力は、青本の第1章を正しく読み込まないと、理解できないためです。
おすすめは、2)です。
なぜなら、対策会社は青本の内容に基づき、細部の情報をアップデートしているためです。
たとえば、人的資源管理の労働関係法について、青本では労働契約法を掲載されていません。
それは、青本が平成16年1月に発行されているのに対して、労働契約法が平成20年3月に施行されているためです。
働き方改革や長時間労働是正が重要テーマになっていますから、労働契約法は、押さえておくべき法律と言えます。
実際に、労働契約法に密接にかかわるセクハラ・パワハラ関連の出題は択一試験で頻出問題です。
もちろん、何らかの手段で、青本が入手できる1)の人が、2)の方法を併用した時には、さらに効果が高まると言えます。
2018年03月16日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
サンフランシスコの湾岸地域高速鉄道(Bay Area Rapid Transit 通称BART)は、現在でも運用されている利用者の多い鉄道です。
日本でも、東京で言えばゆりかもめやりんかい線、大阪では地下鉄ポートラム線など湾岸埋め立て地域へのアクセスの利便性を高めるための新交通が各地で建設されていますが、アメリカでも同様です。
そんなBART建設当初の1971年、技術士倫理を語る上では見過ごせない事件が発生しておりますので紹介いたします。
BARTの設計は建設コンサル企業に委託され、BARTの設計の意思決定は専門家ではない取締役会で決定するという構成となっておりました。
ある時、BARTで働く技術者が、設計に欠陥があり、修正が必要だということに気づき、取締役会に申し入れます。具体的には、列車の速度制御に関する安全を最重視した場合には修正不可避な部分です。
しかし、建設コンサル企業側は問題がないというスタンスで、BART側に訴えてきます。それでも、技術者は安全性に問題があるということを訴え、両社の意見は真っ向から対立します。
利益を優先させたいBART経営陣は、建設コンサル企業側を支持し、システム不具合を提起した技術者を不当解雇します。
その後、BARTは商用運用に入りますが、速度を下げなければならない場面で、列車が速度を上げ、砂山に突っ込むなどの事故が多発しました。これはBART技術者が訴えた速度制御系統の不具合によるものです。
事故の発生を受け、カリフォルニア州は第三者委員会による調査を行います。その結果、一連の事故はBART技術者が訴えた不具合によるものであることが分かりました。さらに運用において守らなければならない技術レベルも基準以下であったこともわかりました。
こうした状況の中、システムの改善を訴えた技術者を解雇したBARTの対応も問題視されるようになります。利益を優先するがために安全性などの公衆の安全を無視した姿勢は強く非難されました。
技術分野では、コスト、納期を優先すると安全面で問題が出てくるという場面は多く存在します。技術士倫理の条項の一番目に公衆の安全は出てきます。
それだけ、技術面での安全性というものは最重視される項目であると言えます。
このBART事件のように国や県などの自治体やマスコミからのバッシングの対象にもなりますので、大きな事件となる可能性を多く含んでいます。
参考:
http://ds0.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~fukuyo/business-ethics/1971-BART-case.pdf
2018年08月28日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
口頭試験では、次のような質問がされます。
Q.この業務で、技術士に相応しい点はどこですか。
Q.この業務で、創意工夫した点はどこですか。
これらの質問がきたときは、何に着目して、解決法を見出したかを答えると良いでしょう。
なぜなら、その着眼点こそが、まさに「技術士ならでは」と言えるからです。
凡庸な技術者では、気づかなかったことを、気づけるのが技術士と言えるからです。
採点官は、これらの試問により、技術コンサルタントとして、あなたが独り立ちできるか判断します。
さて、失敗談を聞かれたときはどうしたらよいでしょうか。
ドキッとする必要はありません。
Q.この業務で、うまくいかなかったことは何ですか。
Q.5つの業務経歴に記さなかった業務があると思うのですが、失敗談は何かありますか。
このような質問をされたときは、あくまでも、技術的なことを答えます。
たとえば、
「業務実施当時の自分は、この点のスキル不足・知識不足で、Aの解決法を選んだが、いまの自分であれば、Xの事実に着目し、Bの解決法を採用すると思います。
そうすることで、Aよりも、Bのほうが、工期が10%短縮できることが見込まれるからです。」
また、つぎのように答えます。
「業務実施当時は、Yの技術が普及していなかったために、Aの解決法を選んだが、いまはYの技術が安価で利用できるため、Bの解決法を採用すると思います。
そうすることで、Aよりも、Bのほうが、生産コストが10%削減できるためです。」
失敗談を聞かれても、慌てずに、回答してください。
2018年08月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 資源工学部門の概要
炭坑などで石炭を採掘したり、天然ガスや石油資源の採掘を行うためには多くの専門技術を必要とします。また、炭坑では、粉塵被害や落盤など労働者が危険にさらされるケースが多くあり、いかに安全に、効率的に採掘を続けられるかということが課題となってきました。そのための技術革新も行われてきました。
環境問題が大きな問題となってくると、石炭や石油、天然ガスなどは地球温暖化問題と直接的に関わることから、資源採掘の観点から環境問題に取り組む必要性が出てきました。
専門分野としては、固体資源の開発生産、流体資源の開発生産、資源循環及び環境の三分野からなっております。
技術士 資源工学部門取得後の活躍
資源工学での最も希望者が多い分野や資源循環及び環境になります。
こちらではリサイクルに関する分野で、循環型社会を作ることを目的に出題されます。
また、今、多くの温泉地で開発が進んでいる地熱発電に関するものも、資源工学の範囲となります。地熱発電による業務で技術士が必要となるなら、資源工学部門と言えるでしょう。
技術士 資源工学部門の問題点
石炭の採掘、銅の採掘するための鉱山や炭坑などは、多くの雇用を生み出してきた需要な産業に位置づけられてきました。しかし、炭坑や鉱山の閉鎖により、多くのその城下町として栄えてきた街の多くは衰退してしまっています。
また、石油や天然ガスといった流体資源も日本では、輸入に頼っており、自国で開発を行う機会がまずありません。
地熱発電に関しても、地質調査や資源の有効活用など総合的な内容としてのプロデューサーとしての立場であればよいのですが、地熱発電は、電気分野や機械分野といった資源工学以外の部分も重要となってきます。
資源工学部門の問題点は、他の部門とも同様の受験者数の少なさが挙げられます。
船舶部門などと同様で二次試験の受験者数が100人以下と、受験者数の少なさが深刻です。
さらに、その受験者数の多数が資源循環及び環境の分野を選択しています。
資源工学部門というよりは、リサイクル工学の色合いが強くなってきています。
2019年01月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 情報工学部門の概要
GoogleやAmazonなどのIT企業が活躍できるのもコンピュータや情報ネットワークが基幹にあることが大前提となります。
コンピュータやネットはスマートフォンなどの普及により、今まで以上に身近なものとなりました。そんな情報化社会を支えているコンピュータ工学やプログラミングやネットワークの技術部門の内容を専門分野とする部門が、技術士情報工学部門です。
専門分野としては、コンピュータの構造や組み込みシステムの内容を問うコンピュータ工学、プログラミングやソフトウエアの安定性検証などの内容を問うソフトウエア工学、情報システムを使ったシステム構築に関する内容を問う情報システム・データ工学、ネットワークのセキュリティやネットワーク構築に関する内容を問う情報ネットワークの4分野があります。
技術士 情報工学部門取得後の活躍
技術士 情報工学部門を取得すると、情報系部門の専門家として、システムインテグレーションを行う会社や、情報システムを構築する会社に就職し活躍することができます。
NTTやKDDIといった電話会社も、現在は、自社設備としてサーバーを構築することが多いため、IT分野の業務に力を入れております。こうした会社でも活用できる可能性もあります。
情報工学部門は、今後5Gネットワークの開発など、多くの広がりが期待できる部門ということができます。
技術士 情報工学部門の問題点
他の分野と比較しても、受験者数も安定しており、一定の需要があります。
情報処理技術者やシステムアドミニストレータなど、他の知名度のある情報関連の資格もありますが、やはりそうした資格と比較しても難易度が高く、取得することで一定の技術水準をクリアしているとみてもらえることが多いようです。
プログラミングなどを行うのに許可が必要な資格はなく、誰でも仕事に従事することができますが、そういった仕事だからこそ、対外的に技術があることを証明する資格として技術士情報工学部門が活用されています。
2019年04月25日 作成 / 執筆:タートル講師
論文を添削していると、多くの人に共通する事項があることに気が付きます。
その代表的なことの1つが、「問題と課題の違いを理解していない」ことです。
ここでは技術士試験の中で、問題と課題をどのように理解すれば良いか、について
述べたいと思います。
「平成31(2019)年度技術士第二次試験受験申込み案内」には、筆記試験の試験
内容が記載されています。P.7を見ると、「問題解決能力」と「課題遂行能力」
という言葉が出てきます。
「問題解決能力」は文字通り、問題を解決する能力という意味です。
つまり「問題」というのは、解決しないといけないような、よくないこと(マイナス
なこと)と言えます。
例えば「担い手が不足しているため、必要な対策を実施できない」というようなことは
「問題」となります。
「課題遂行能力」についても文字通り、課題を遂行する能力という意味です。
つまり「課題」というのは、問題を解決するために遂行すべきこと、と言えます。
例えば「ICT技術を活用して、担い手不足でも必要な対策を実施できるようにする」
というようなことは「課題」となります。
そして、ICT技術を導入して、担い手不足を解消するための具体策が現実的かつ効果的
であれば、「課題遂行能力あり」と判断されます。
以上を整理すると、
・まずは現状分析等に基づき問題を提示する
→「担い手が不足しているため、必要な対策を実施できない」
・次に問題を解決するために遂行すべきことを述べる(課題の基本方針)
→「ICT技術を活用して、担い手不足でも必要な対策を実施できるようにする」
・最後に問題を解決するための具体策を提案する(課題の具体的内容)
→「ICT土工や、UAVを用いた3次元測量等の具体策」
というような流れで論文を書くことにより、問題と課題を区分することができます。
*各種対策講座を行っています。講師ページから詳細を記したファイルをダウンロードできますのでご覧ください。
2019年04月25日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆様、お疲れ様です。
今回は技術士2次試験に向けた参考書について
お話ししたいと思います。
昨年度までの技術士2次試験は、必須科目で択一問題があり、
さらに論述問題がありました。
そのため、私自身も必須科目の択一問題は過去問を解くという意味からも
1冊過去問題集を購入し勉強しておりました。
しかし、今年からは全て論述問題となりました。
論述問題の参考書は買う必要があるか?
答えはNOです。
こんなこと書いたら、参考書を監修した人たちに怒られてしまうかもしれませんね。
しかし、実質買う必要ないと考えます。
その理由として、以下の3つが挙げられます。
①過去問は技術士会のHPに全てアップロードされている。
②参考書を見ると○○部門参考書となっており、各科目の参考書ではない。
③回答例も一題につき、1つという参考書が多く、回答方法が凝り固まってしまう。
という理由です。
②については、例として建設部門を挙げますが、
建設部門には全部で11の科目があります。
そのすべての科目に対し、1冊の参考書で賄おうとしているため、
1つの科目に対して記述されている量は1/11です。
220ページの参考書だとすれば、わずかに20ページ。
この本に、お金を払う必要があるでしょうか?
20分ほど立ち読みしてしまえば、読み切れてしまう内容です。
③について、インターネットでも過去問に対する回答例というものが出回っております。
その回答が正しいか正しくないかの判断は必要ですが、それを含めた勉強にもなります。
是非、無駄なお金を使わないようにして下さい。
過去問を技術士会のHPから検索し、傾向と対策を練ってください。
そして、重要なキーワードや論文の書き方は、十分に理解を進めてください。
論文の添削は随時受け付けております。講師プロフィール
2019年05月10日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
既に論文の勉強を始めている受験生が多くいらっしゃるようで、数多くの添削依頼を頂いております。
今年度から択一試験が無くなり、必須科目(技術部門全般にわたる専門知識や課題解決能力が問われる問題)も論述となりました。
試験問題が変更になったからといって、勉強方法がガラッと変わるわけではありません。
択一問題を回答する上で必要な知識、すなわちキーワードは、論文を書き上げる為に必要な知識でもあります。
すなわち、キーワード集を作成することは論述にも有益となります。
今までの試験の選択科目Ⅱ-1でも専門知識が問われております。
よく言われているキーワードの数ですが、
参考書にもありますが「100個」は頭に入れておきたいですね。
あと試験日まで約2か月です。
今日から毎日2個キーワードを学習するだけで達成できる数です。
このように考えると、決して難しい数ではありません。
キーワードは参考書で読むだけで暗記できる人は、そう多くないはずです。
やはり、自分のノートに書き込んだり、暗記グッズを使用したり、
ご自分のやり方で勉強してみて下さい。
では、どんなキーワードが良いのか?
それは、やはり過去問を最優先してください。
過去問は技術士会のHPに毎年UPされています。
また、受験部門の法令や国の制度について
インターネットや、雑誌などでキーワードを拾ってください。
そして大事な事は、暗記(インプット)だけでなく、
必ず論述(アウトプット)をすることです。
当日、いきなり論文を書けと言われて上手くできるわけがありません。
さらに、自分が書き上げた論文を、かならず第三者にチェックしてもらうことが大切です。
とくに技術士の方であれば尚良いでしょう。
自分が書いた論文の良し悪しを、自分自身で気づくことは難しいことです。
どのような箇所に気を付けた方が良いのか、をまずは添削してもらいましょう。
添削依頼は、メッセージから随時受け付けております。
宜しくお願いします。
2019年05月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士試験とは少し異なる内容のニュースですが、AI関連のベンチャー企業が司法試験の問題を予測し6割の的中をしたということで話題になっています。
ニュース「司法予備試験の問題、AIが“6割”的中 「合格ラインと同水準」」
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/20/news122.html
論述式の試験である司法試験と、技術士二次試験は共通する部分も多く、合格ラインとしての6割が的中できれば、AIでも合格することが可能ということになります。
AIは学習をしなければ何の判断をすることもできません。注目すべきはその学習方法にあります。
基礎情報として、過去に出題された問題を記憶し、一般的な問題集の問題と解答、Wikipediaなどのから引用した法律用語などをAIに学習させました。
これは過去に出題された問題と一般的な問題、またWikipediaなどによる最新の法律用語などを記憶することで、古い情報から新しい情報、一般的な法律問題などを広く網羅させることが目的です。
その基礎情報をもとに、過去数年分の出題傾向を検討し、今年度はこの分野の問題が出題されるということを予測しました。
その結果、実際の問題と6割が的中したというものです。
技術士試験などの他の資格試験においてもこれと同様の学習を行えば、試験に合格できるのではないかと考えられます。
基本的なことと最新技術に関する内容などを基礎情報として勉強し、過去数年分の問題から傾向を読み取るということを作業として行えば、技術士試験の筆記試験はAIでも合格することができるということがわかります。
最もAIは試験中に焦って忘れるというようなことがないので、その点は人間と大きく違いますが、AI技術はここまで進化を遂げているということに注目できます。
このAIを開発した会社の社長は、試験を否定するのではなく、試験は通過点であり、本当に大切なのはその資格を使った実務経験であると指摘しています。
これは技術士に関しても同じことが言えるのではと感じます。やはり資格は取って満足してしまうものではなく、その資格を使って何ができるのかということを考えなければならないということです。
そうでなければ、資格を持ったAIに仕事をとられてしまうなんて言う日が現実に来てしまうかもしれません。
2019年06月02日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
数多くの論文を添削すると、論文の執筆方法のルールを勉強した方がいいと感じる方が多くいます。
もっとも大事なことは、出題文を読み解き、聞かれている事項にしっかりと答えるということです。
具体的な例を挙げます。
問題文(1)である事象の背景とその背景から考えられる問題点を挙げよ。
問題文(2)で、その問題点から解決すべき課題を挙げよ。
という問題があったとします。
ここで、問題点と課題を同じことだと考え、(1)で挙げた問題点を、
そのまま課題として挙げる方が非常に多くいます。
あえて、問題点と課題を異なる問題文で問われているのですから、
それぞれに合う表現で記述しましょう。
問題と課題をそれぞれ辞書で調べてみます。
問題
①問いかけて答えさせる題。解答を要する問い。
②研究・論議して解決するべき事柄。
課題
題、または問題を課すること。また、課せられた題、問題。
辞書の意味だと、ほぼ同義として受け取れます。
しかし、ビジネスシーンではこの二つの言葉をはっきりと使い分けているのです。
問題:ネガティブな影響を及ぼすもの(ネガティブな表現)
課題:ネガティブをポジティブに変換するために成すべきこと(ポジティブな表現)
と分ければ、非常にわかりやすいでしょう。
具体例を挙げます。
<背景>
少子高齢化が進み、日本の人口は減少の一途をたどっている。
しかしながら、東京オリンピックやリニア新幹線などのビッグプロジェクトが進行中であり、
進めるべき業務が多い。働き方改革により、業務時間が制限されるなどの制度もある。
<問題点>(ネガティブな表現)
・技能労働者の減少
・工期遅延
<課題>(ポジティブな表現)
・生産性を向上させる
いかがでしょうか?働く人が減り、働く時間が減り、その結果工期が遅れてしまうという
ネガティブな状況を、生産性を向上させるというポジティブな思考で、解決できないでしょうか?
そして、この後に続くのが、課題を実現させるための具体的な解決策を示すのです。
このように、問題文にある言葉の意味を正確に把握し、
解答すべき内容にズレがないように記述しましょう。
2016年11月06日 作成 / 執筆:リバーフロント講師
技術士試験の記述式問題の書き方の基本について
技術士試験の記述式問題では、起・承・転・結(構成力)が一番大事。
起:問題の提起
承:背景および方針(起と転のつなぎ)
転:展開
結:結び
例えば、「今日の仕事の状況はどうでしたか?今日の朝、昼、何を食べましたか、夜は何を食べたいですか?」という問いが技術士の試験に出たとします。
〇悪い回答例(文章がつながっていない、読み手が疑問に思う)
・仕事はまあまあでした。(ふーん)
・朝起きてトーストを食べました。(何故トースト?)
・お昼になってお腹がすいてきたので、昼食はステーキを食べました。(何故ステーキ?)
・晩は、和食を食べたいと思っています。(あっ、そう:試験官はもうあきれている)
〇いい回答例(食事と仕事の関係をつなげている)
起:問題の提起
・朝起きたとき、昨日の仕事が終わってないのを思い出し、気が重く、食欲がなかったため、軽めにトーストを食べました。(そうなんだ。)
承:背景および方針(起と転をつなげている)
・朝食を食べたら元気がでてきたので、昨日の仕事がなぜうまく行かなかったのかを考えていたら、いいアイデアがうかんできました。(やる気がでてきたね!)
転:展開(主題)
・会社に行って、午前中考えたアイデアを基に仕事をやったら、いい結果がでて上司にほめられ、うれしくなりました。お昼になってお腹がすいてきたので、何を食べようか考えました。朝は軽い食事だったので、食欲がでてきたこともありステーキを食べることにしました。(やったじゃない!)
結:結び(自分の思い、課題)
・朝と昼は洋食だったので、晩は、和食を食べたいと思っています。(なるほど)
技術士の試験は、構成力5割、記述力3割、技術力2割だと思います。
試験がはじまったら、起、承、転、結と書き、題意に沿ってそれぞれに何を書くかキーワード、概要をメモして、それをもとに回答を作成していけばいいと思います。
(その他)
・上記観点から、想定問題の回答をチェックしてみてはいかがですか?
・想定問題の回答を書いたら、それを暗記していた方がいいと思います。
・キーワードでなく、文章で暗記しておいた方がいいです。
・試験中は暗記したことを書くのでなく、暗記した文章を基に題意に沿った内容を考えながら、起承転結の各部分を埋めていってください。(ここが受かるかどうかのポイント)
・主体的に書くことも大事
×:〇〇では~と言われている。
〇:私は~と考える。
以上です。
技術士試験再現論文に、上記起・承・転・結に従って作成した論文を掲載しています。
以下の手順で再現論文をご覧いただけます。
リバーフロント講師→ファイル→再現論文→多自然川作り ダウンロード
受験生の皆様、なんでも結構なので、リバーフロント講師あてにご連絡いただければ幸いです。
部門、科目が異なっていても、有意義なアドバイスはできると考えています。
(試験官が必ずしも、自分の選択科目の分野の専門家とは限りません。まず、他分野の専門家が見て、内容が把握できるような記述内容が大事と考えます。)
よろしくお願いします。
リバーフロント講師
2017年02月01日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
技術士の二次試験には、筆記試験と口頭試験(面接)があります。
今日は、この筆記試験の中の記述問題への回答の3つコツを解説したと思います。
1)論文は、抽象的なことと具体的なことを交互に書く。
・問われたことに対して、抽象的なことばかりを書くと、十分な納得感を得ることが難しい。
・逆に、具体的なことばかり書くと、なんだか細かくて分かりにくいと感じる。
・大切な事は、まず回答の本質を抽象化して回答し、その回答を事例を交えて具体化し、
さらに結論を抽象化するというように抽象化と具体化を交互に行って読者の理解を深めることです。
2)具体的には、タイトルやサブタイトルを活用する。
・回答すべき内容を体系化して、それぞれの骨子を明確にする。
・その場合には、魔法の3を使う。つまり、コアの3つを整理するように心がける。
・試験官がそのタイトルとサブタイトルを見ただけで記述したい内容がほぼわかるように工夫する。
・その上で、各タイトルやサブタイトルで伝えたい内容を文字数の範囲で具体的に記述する。
3)さらに、図表を有効に活用する。
・試験官が回答を読まなくても、見ただけでその内容がほぼ分かるようにするには、前述の体系化に加えて図表の活用が有効だ。
・タイトルやサブタイトルをつけるようにすると、原稿用紙の右上のコーナーには必然的にスペースが生じます。
・そのスペースを積極的に活用して、その用紙で最も理解してほしい内容を図表にするのです。
・逆に言えば、その図表で伝えきれないことを文字にする。
試験官は忙しいです。大量の回答を採点するときには、最後まで読まないと分からないような回答を最初から最後まで読んでくれるでしょうか。
最初の数行と最後の数行を読んでポイというような悲劇は避けるべきです。
読まなくても、見ただけで内容がほぼ分かれば、逆に最後まで読んでくれるのではないでしょうか?
新聞記事でも、雑誌でも、本でも、その内容を読むかどうかは、読む前に決めているものです。
お!これはちょっと面白い!これはよくまとまっている!と注意を引かせて、最後まで読んでしまうような論文を目指しましょう。
以上です。
2017年03月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士倫理網領について解説を行っていますが、3項には前回からガラッと趣旨が変わります。技術士にとって必要なものは誠実さであるということを述べております。
条文:技術士は、自分の力量が及ぶ範囲の業務を行い、確信のない業務には携わらない。
有能性の重視という項目を技術士倫理網領でうたっております。
これは、技術士としての専門分野を明記し、自分の専門外の分野への開発にはかかわらないということを明記された条文となります。
技術士と名乗って技術開発を行う場合は、必ず専門分野を明記し、専門分野以外の専門的な業務にあたることを禁止しております。
技術士は専門的な資格です。これは、技術部門の専門知識がない人は技術士として説明をしたことを専門家が言った内容と受け取ります。
その場合、嘘や詐欺的な内容の説明があっても、素人ではその是非を判断することが難しく、気づかれずに内容が受け入れられてしまうことがあります。
エネルギー分野への投資案件への投資勧誘などで、専門知識を持った人がもっともらしく説明するとその内容が正しいことのように思えてしまいます。
しかし、その内容は詐欺的なものであったとしても、実際に刑事告発されなければ専門知識のない人に気づくことが難しいというような例がそれを示しています。
技術士はその専門性の高さから、簡単に素人を騙すことができてしまいます。
また、受注が欲しいからと言って自分の専門外の分野の案件にも手を出すような行為は技術士倫理網領に反する内容と言えます。
2017年08月17日 作成 / 執筆:スマート技術員講師
以下の条文を最低限覚えておかなければ、口答試験に対応できません。
今のうちに少しずつ頭に入れておきましょう。
【目的】
第1条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もって科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
【定義】
第2条 この法律において「技術士」とは、第32条第1項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務を行う者をいう。
【信用失墜行為の禁止】
第44条 技術士又は技術士補は、技術士若しくは技術士補の信用を傷つけ、又は技術士及び技術士補全体の不名誉となるような行為をしてはならない。
【技術士等の秘密保持義務】
第45条 技術士又は技術士補は、正当の理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。技術士又は技術士補でなくなつた後においても、同様とする。
【技術士等の公益確保の責務】
第45条の2 技術士又は技術士補は、その業務を行うに当たつては、公共の安全、環境の保全その他の公益を害することのないよう努めなければならない。
【技術士の名称表示の場合の義務】
第46条 技術士は、その業務に関して技術士の名称を表示するときは、その登録を受けた技術部門を明示してするものとし、登録を受けていない技術部門を表示してはならない。
【技術士の資質向上の責務】
第47条の2 技術士は、常に、その業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させ、その他その資質の向上を図るよう努めなければならない。
【日本技術士会の目的】
第55条 日本技術士会は、技術士の品位の保持、資質向上及び業務の進歩改善に資するため、技術士の研修並びに会員の指導及び連絡に関する事務を行うことを目的とする。
2017年08月25日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
学習の基本は「暗記」と「暗唱」の組み合わせですが、それぞれにかける勉強時間のバランスはとれていますか?暗記とは学習して脳に情報をインプットすること、暗唱とは覚えた情報を何らかの形でアウトプットすることを指します。もう少し技術士試験に照準を合わせて具体的に言うと、前者は教科書や参考書を開くことであり、後者は問題集を解くことです。この両軸によって私たち人間の脳は学習しているという意見に異論はないでしょう。
では、学習に欠かせないインプットとアウトプットのバランスはどの程度に保つと効果的なのでしょうか。どちらも大切であるし、わざわざバランスを考えなくても勉強の成果を上げることはできます。ですが、最適だと思われる時間の割り振りをすることで、短い学習時間をより充実したものに変えることができます。教育の現場でこのバランスについて研究した学者がいました。それが教育心理学の博士として歴史に名前を残したアーサー・ゲイツ(1890-1972)です。彼の名前は広く知られてはいませんし、日本語の書籍ではベネディクト・キャリー著『脳が認める勉強法』で紹介されるエピソードの一部として紹介されている程度ですが、重要な実験を行った研究者です。
ゲイツ博士はある学校のクラスを対象に暗唱の実験を行いました。文学作品に出てくる一説を暗記して、暗唱するというシンプルな実験です。その結果、学習効果を最大限に引き出すバランスが明らかになりました。全体の30%から40%を学習(インプット)の時間として使い、残りの時間を暗唱(アウトプット)の練習に使うことが最も適切だと発表しています。
ただし、ゲイツ博士の発見は学校の生徒を対象にした実験によるものです。高学年の生徒を対象にした実験ほど、インプットの時間は短い方が効果的だという結果になりましたが、成人の脳がまったく同じ学習バランスが最適とは証明されていません。また、個人差も当然あるでしょう。ですので、あくまでもインプットの学習時間が3割から4割を目安にして、自分に最適な学習時間を見つけていくとよいでしょう。
技術士システムでは過去の問題が用意されているので、インプットしたあとはストップウォッチや時計で時間を計りながらきちんと暗記できているかアウトプットの学習も行いましょう。インプットとアウトプットの両軸を鍛えることで、学習効果はアップします。
2017年10月28日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
受験生の皆さん、いよいよ筆記試験の合格発表ですね。
筆記試験に合格したら、口頭試験の準備をしなければなりませんが、その準備についてお話したいと思います。
「自分でしかできないこと」を最優先にしましょう。
「技術士の義務・責務」とか、「技術士制度」とか受験生の皆さんに共通の事項は、Webで調べれば、想定質問や模範解答などいろいろ出てきます。
これから3回に分けて書く事項は、自分でなければできません。後回しにしても必ずしなければならないので、まずはここから手をつけて下さい。
まず、第1回は、「筆記試験の再現」についてです。
★筆記試験の再現
多くの方から、筆記試験の論文の再現をすることが推奨されていたと思います。もし、まだされていない方がおられたら、ぜひとも論文の再現をして下さい。
今更、一語一句違わずに再現などできませんが、最低でも要旨はまとめておいて下さい。
重要なのは、その次です。
その論文が、質問に対して正しい回答になっているかどうか、再確認して下さい。
間違ったことを書いていないか...
説明不足なので追加する事項はないか...
口頭試験で、筆記試験の論文について聞かれることは多くはないそうです。しかし、口頭試験で質問されるということは、試験官から、応用能力や課題解決能力に疑問を持たれているということなので、名誉挽回しなければなりません。
ということなので、ただ単に論文の再現をするだけでは足りず、どのように回答すべきであったかを考えるところまでしておいて下さい。
「備えあれば憂いなし」です。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
「口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回)説明した業務の振り返り」も
ご参照下さい。
2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
前回に引き続き、口頭試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。
第2回は、「業務内容の詳細の見直し」についてです。
★業務内容の詳細の見直し
このサイトをご覧の方は、皆さんいろんなところから口答試験の情報を入手していて、受験申込の時に提出した「業務内容の詳細」について説明させられることはご存知のことと思います。
しかし、初めて二次試験を受ける方の中には、受験申込時に、口頭試験のことまで考えて書かなかったという方も居られるのではないでしょうか。私が初めて二次試験を受けた時もそうでした。
口頭試験では、「自分は技術士としてふさわしい業務を行ってきた」ということをアピールしなければなりません。
では、「技術士としてふさわしい業務」とはどういうことでしょうか。
「技術士」は国家資格なので、その答えは、法律、つまり、技術士の資格について定めた「技術士法」に書かれています。
「技術士としてふさわしい業務」とは、第一条、第二条の条文より、「科学技術に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務であり、科学技術の向上と国民経済の発展に資するもの」ということになろうかと思います。
受験申込の際に作成した「業務内容の詳細」に、このような観点が抜けていれば、口頭試験の際に、それを補うような説明をする必要があります。
「業務内容の詳細」に書いたことは変えずに、「技術士としてふさわしい業務」であることをアピールできるような説明ができるようにしておいて下さい。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
「口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第3回・最終回) 説明した業務の振り返り」、もご参照下さい。
<ご参考>
技術士法
(目的)
第一条 この法律は、技術士等の資格を定め、その業務の適正を図り、もつて科学技術の向上と国民経済の発展に資することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「技術士」とは、第三十二条第一項の登録を受け、技術士の名称を用いて、科学技術(人文科学のみに係るものを除く。以下同じ。)に関する高等の専門的応用能力を必要とする事項についての計画、研究、設計、分析、試験、評価又はこれらに関する指導の業務(他の法律においてその業務を行うことが制限されている業務を除く。)を行う者をいう。
2017年10月29日 作成 / 執筆:技術屋NR講師
第1回、第2回に引き続き、口答試験の準備として最優先にすべき「自分しかできないこと」についてお話したいと思います。
第3回・最終回は、「説明した業務の振り返り」についてです。
★説明した業務の振り返り
第2回で、「業務内容の詳細」について説明させられることについて紹介しましたが、その次にあるのが、説明した業務に関する質問です。
これには、大きく分けて、「その業務が技術士としてふさわしいかどうかの確認」と「あなたがどのようにその業務に関与したかの確認」になります。
前者は、第2回で説明した「技術士としてふさわしい業務」であることをきっちり理解しておけば回答は難しくないと思います。
後者については、説明した業務の細かい内容を思い出しておかなければ回答できないものがあると思います。
説明した業務が1年くらい前のものでしたら、細かいことも覚えているでしょうが、3年も4年も前の業務でしたら、きっと細かいことは忘れていると思います。
ですから、図面、計算書、報告書など、その時の業務に関する資料をチェックして、当時の記憶を鮮明に取り戻しておく必要があります。
ど忘れして、「えーっと...」と言っていると、「この人は、実際には深く業務に関わっていなかったのではないか」などと勘繰られる恐れがあります。
どんな質問がきても、ぱっぱと答えられるようにしておきましょう。
具体的には、以下のような質問が考えられます。
・このプロジェクトには、何名くらいいましたか?
・このプロジェクトの中で、あなたの役割は?
・このプロジェクトのどこが技術士としてふさわしいと思いますか?
・どんなところに苦労しましたか?
・失敗事例があれば紹介して下さい。
・このプロジェクトに関して、学会発表はしましたか?
・このプロジェクトに関して、特許は出願しましたか?
その他、業務の細かいところまで聞かれることもあります。私の場合、部品の形状の標準化について説明しましたが、「その部品の材質は何ですか?」という本論とは違うところで質問されたことがあります。
可能な限り、業務の細かいところまで思い出せるように資料のチェックをして下さい。
「備えあれば憂いなし」です。
皆さん、頑張って下さい。応援しています。
10月31日に、筆記試験が合格していたら、この3回分の内容をすぐに実施して下さい。
「口頭試験の準備、まずは...(第1回) 筆記試験の再現」、「口頭試験の準備、まずは...(第2回) 業務内容の詳細の見直し」もご参照下さい。
2017年12月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
3枚モノ(1800字論文)の攻略は、大切です。
課題解決能力をいちばん試せるのが、この3枚モノだからです。
口頭試験でも、筆記答案について問われることがあります。
3枚モノの基本構成は、つぎの3パターンです。
口頭試験の前にも、7月に書いた筆記答案を見直し、準備しておくと安心できます。
パターン1
1.背景
2.課題と問題点
3.対応策
4.期待される効果
パターン2
1.背景・課題
2.問題点
3.対応策
4.期待される効果と想定されるリスク
パターン3
1.背景・課題
2.問題点・対応策
3.期待される効果
4.想定されるリスクとその低減策
各用語の説明を以下にします。
『背景』とは、現状にある困りごとのことです。
現状にある「問題」をあぶりだします。
問題とは、「現状とあるべき姿の差」と定義されています。
式で表すと、「問題=あるべき姿(目標値)-現状」です。
『課題』とは、達成すべき目標のことです。
問題と課題はまったく違います。
問題は、必ずネガティブな表現となります。
課題は、必ずポジティブな表現となります。目標なのですから。
『問題点』とは、技術的障壁であり、難所であり、それが解決されれば一気に課題解決・目標達成できるボトルネックのことです。
壁にぶちあたったというときの「壁」のことです。
「問題<点>」は、ちいさな「点」です。
「問題<点>」は、「現状とあるべき姿の差」の「問題」とは、まったく違います。
この問題点を、いかに的確に見抜くかが、技術士業務での知性の見せ所です。
『対応策』は、問題点を克服するための技術的解決法のことです。
難所を乗り越える方法です。
壁をぶち破る方法です。
対応策は3つ程度提示して、その中から、最適な対応策を選択します。
ここは、論理的思考力があることを見せるところです。
つまり、思いつきで対応策と選択をしたのではないことを示します。
前提条件や制約条件を示し、何に着目して、最適解を導き出したかを表現します。
『期待される効果』は、対応策を講じた際に、想定されるプラスの効果のことです。
『リスク』は、対応策を講じた際に、想定されるマイナスの効果のことです。
『リスクの低減策」とは、想定されるマイナスの事象に対する対応策のことです。
リスクは、まだ生じていない課題と言えます。
2017年12月21日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士として会社員時代に活躍し、頃合いを見て密かに独立を考えている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか?
そのために技術士試験に合格しなければ元も子もありません。しかし、過酷な勉強へのモチベーションを高めるためのアンケート結果をご紹介したいと思います。
平成25年の2月に実施された技術士報酬調査の結果よりお伝えします。
https://www.engineer.or.jp/c_cmt/katsuyou/topics/003/attached/attach_3187_1.pdf
アンケートの対象者の98%が個人や独立して事務所を起こしている人に対するものとなります。
独立後の自分を想像することができるでしょう。
主な収入源の項目に注目します。そのうちの72%が、設計を受託する受託収入と年金が収入源となるという結果が出ております。
これは、技術士として独立をされる方のほとんどが60歳以上であるということが言えます。また、年金をもらえる程度に仕事を受けている「仕事をやりすぎない」状態であるということが言えます。
独立をしてしまえば、自分のペースで仕事を受けることができます。会社員時代よりもゆったりとした仕事をすることができるということでしょうか?
技術士としての仕事の依頼元も37%が中小企業からの技術相談という内容となります。
大手企業などからの案件も20%程度あり、大学などからの依頼を受けているという技術士の方もいらっしゃいます。
職務の内容も、技術相談や教育指導といったコンサルや研修のような役割を担うことが多いです。
一人でできる内容とすれば、大規模な設計案件は減ってしまい、過去の職務経験などから導き出される技術を欲している人へ提供することを生業とする技術士の方が多いと言えるでしょう。
まさに、技術を商売にすることができます。
一件の報酬額についても50万円までのものが半数以上となり、一週間当たり50時間の労働が平均となります。フルタイムで働くことで、技術士事務所が経営していけるようになっていると言えるでしょう。
しかし、これはあくまでもアンケートに答えていただいた方のみを対象にしたものです。これ以外にも高額が報酬で仕事をしている技術士の方もいらっしゃいます。
2018年08月18日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 金属部門の概要
製鉄産業に代表される金属材料の製造は、日本のものづくりの基幹を担う重要な産業です。アルミや銅などの非鉄金蔵は電線や住宅建材などにも使用され、多くの鉄以外の金属を使用する用途に用いられています。
また、マグネシウムを用いた合金は、軽さと丈夫さが必要なジェット機の機体や、スポーツ用品の材料に用いられるなど、基礎素材としての用途の広がりを見せています。
こうした製鉄や非鉄金属の製造工程や新素材の研究の道に進む技術士が、技術士金属部門です。
専門分野も製鉄や非鉄金属の生産システム、金属材料や金属表面のコーティングを行う表面加工、鋳造などが出題される金属加工などがあります。
技術士 金属部門取得後の活躍
大手製鉄会社や、非鉄金属の製造メーカなどの実際に金属の生産を行う会社での活躍が考えられます。
また、金属の加工で鋳物を使用する自動車用部品の製造メーカなどでも金属部門の技術士が活躍できる要素があります。
鉄の生産や金属加工業は、技術進歩が著しく様々な技術で今まで以上の強度をもった鉄鋼製品などが生み出されています。
これらの技術には現場で働く技術士に方々のおかげとも言えます。
技術士 金属部門の問題点
金属部門は、他の部門と同様に受験者数が少ない傾向にあるということが問題です。
毎年の二次試験受験者数が200人以内で推移しています。
受験者数が少ないと、その部門の知名度も少なくなる傾向があり、すごい資格であってもなかなか理解されないという状況となりがちです。
製鉄メーカや非鉄金属の製造現場においても、技術士だからできる仕事というのが現状存在しないというのが、受験者数の減少を招いているのではと考えられます。
こうした製鉄などのメーカは長い歴史があり、そのメーカ独自のノウハウなどが優先されてきた部分があります。
昨今問題になった製鉄メーカの不正では、技術士の倫理規定がマッチするものと考えられます。
あまり金属業界では重要視されてこなかった技術士試験ですが。今後注目されていくことを願います。
2018年12月29日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 森林部門の概要
林業に欠かせない設備の整備や、どのようにしたら住宅建築に使える立派な木材が生産できるのかといった森林で木を育成する技術や、治水のための森林整備など森林事業全体の技術者として活躍できる技術士が技術士森林部門です。
現在はアメリカが消極的となってしまったことで下火になってしまっていますが、二酸化炭素排出権などの枠組みで森林による二酸化炭素の削減による排出権の獲得などもあるため。将来的には注目されてくる部門であります。
専門分野も森林整備全体を統括する林業、森林整備のための土木事業や治山、豪雨災害防止のための森林整備と言った森林土木、林業による木材資源の生産といった分野の林産、森林保護や森林環境の整備などが専門となる森林環境の4分野の専門分野があります。
技術士 森林部門取得後の活躍
地方の営林局などで林業を管理する仕事を行う公務員となるなど公共事業に関わることも可能です。また、樹木育成による木材生産を行う会社などの技術者として働くこともできます。また、国や市の山林に関する事業などに関わるといったことも可能です。
豪雨災害が頻繁に起こっている現在、森林を整備して土砂災害を防ぐ需要などもあると考えられます。
技術士 森林部門の問題点
比較的受験者数の多い森林部門ですが、受験者の多くは森林土木の分野に偏っています。これは技術士建設部門の影響を受けているものと考えられます。
森林土木に関しては、林道の整備や保安林の整備など土木工事に関する内容が多くなるkとことから、公共事業として市町村から森林整備を受注する場合などに役立つためです。
術士はこうした土木需要が多くを占めており、他の部門でも多かれ少なかれこうした土木工事の公共事業受注に関連した需要となっています。
2018年12月31日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士 水産部門の概要
美味しい魚や水産加工品を生産する工場では、衛生的な環境を保つ技術や鮮度を保つ高度な加工技術も必要となります。また、冷凍船などの冷凍技術や、水産資源の確保に向けた環境保護や維持管理も重要な課題となります。
そんな水産業に関する技術を持つ部門が、技術士水産部門となります。
専門分野は、漁の技術や養殖を行う技術を関連する漁業及び増養殖、魚からかまぼこやソーセージなどの水産加工品を製造する技術を問う水産加工、漁港施設などの建設管理を行う水産土木、水産環境を整える環境問題の内容を問う水産水域環境となります。
技術士 水産部門取得後の活躍
水産加工業を行う工場などで、製品開発や品質管理などを行う工場技術者として働くことができます。また、公務員の仕事としては、水産庁や水産試験場などで漁業の技術を開発普及に取り組む技術者や、港湾局で漁港の修繕や増設などの建設工事の管理などを行う仕事に就くことができるものと考えられます。
また、海洋汚染は社会的に大きな問題となっておりますので、湾岸などの閉じた海での赤潮や青潮といった漁業被害の解決を考えるために環境技術士の需要も増えております。
技術士 水産部門の問題点
日本は四方を海に囲まれており、漁業の技術や水産加工の技術も世界的に高水準であることが言えます。しかし、現在の技術士制度では、他部門と同様で土木工事での需要が高く、水産部門でも、受験者は水産土木の分野に偏っております。
こうした技術は、非常に発展性のある分野であり、多くの技術を世界にむけて配信することができる分野ではあると感じるのですが、現在の技術士はそれぞれの分野では必須資格ではないということが大きな弊害となっており、各分野の受験者が非常に少ないという状況は他部門と共通した課題です。
2019年03月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
記述式問題をうまく書くために、事前に精度の高い想定問題と、その解答案を作成して、暗記してしまうのが効果的な方法の一つです。
制限時間の範囲内で、合格レベルの答案を作成するには、あらかじめパターン化された答案を思い出して書く方法が有効だからです。
たとえば、選択問題Ⅱ-1の想定問題作成に関しては、1つのキーワードに対して、以下の3項目の内容を、事前に用意してみてはいかがでしょうか。
①基礎専門知識
②課題と問題点および解決策
③期待される効果とリスク
そして、1つのキーワードに対し、1枚のキーワード解説シート(キーワード集)を作成するのです。このシートは本番の論文試験用紙600字詰原稿用紙でつくっておくと便利で、上記3項目の内容を記述しておきます。
実際の試験で、「〇〇について知るところを述べよ。」と出題された場合、①基礎専門知識からの知識を解答に記述します。
また、「○○の問題点を論ぜよ。」「〇〇の課題を抽出せよ。」「〇〇の課題と解決策を提示せよ。」等と出題された場合は、②問題点及び課題と解決策の部分を記述します。
同様に「○○について期待される効果とリスクについて論ぜよ。」「〇〇について将来動向について論ぜよ。」の場合は、③期待される効果とリスクの部分を記述します。
場合によっては複数の知識を引っ張り出して解答を記述するのです。
つまり、キーワード2つの問題ではキーワード解説シート2題、3つの場合はキーワード解説シート3題から知識を引き出して解答を記述します。
このキーワード解説シートをたくさん準備しておけば、筆記試験の時に困ることが少なくなります。
このキーワード解説シートは、多いにこしたことはないのは当然ですが、150~200個ほど作っておくと安心できます。
2019年06月01日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
一次試験はマークシート式試験です。その準備段階では、過去問題集を使います。
どのような問題文が出題され、その文中で、どのように誤り箇所が作られるかを分析していくと、力がつきます。
なぜなら、一次試験では、過去問題からの出題率が高いからです。
ある年、間違いの選択肢として出題された文章は、その間違い箇所を正しくして、正しい選択肢として再出題されることがあります。
その逆に、正しい選択肢として出題された文章は、文章中のキーワードを別のキーワードと入れ替えたりして、間違いの選択肢にします。
そこで、わたしたちは、論点となる箇所に、下線を引いたり、正しい用語を書いたり、補足説明を加えたりと書き込みをします。
問題集を3回転ほどすれば、その書き込みのおかげで、理解もずいぶん進むことでしょう。
まさに、「過去問を繰り返すことは、資格試験対策」の王道なのです。
しかし、ここで、副作用というべき困ったことが起こります。
今度は、書き込まれた問題集の雰囲気だけで勉強したつもりになったり、答えそのものを暗記してしまったりして、4回目以降は、学習の効率が落ちてしまうのです。
そして、書き込みが邪魔になるなぁと思ってしまいます。
そのとき、ボールペンや蛍光ペンで書き込んでいれば、諦めましょう。
新しい問題集を買って、心機一転がんばることです。
シャーペンで書き込んでいれば、消しゴムで消して、再利用するか考えます。
時間がかかります。そして、案外、消す作業で親指が痛くなるものです。
フリクションペンで書き込んでいるのならば、ドライヤーの熱風をあてます。
そうすれば、インクが消えて、また、新たな気持ちで問題集に取り組めます。
そうです。フリクションペンのインクが熱で消える性質に着目するのです。
ちょっとした勉強の工夫のお話しでした。
2019年06月02日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
試験会場には、定規と2種類のシャーペンを持っていきましょう。試験官に読んでもらいやすい答案に仕上げるためです。
定規は、タイトルやキーワードで強調したい箇所に下線を引くために使います。
また、図を挿入する場合には、図の外枠を書いたり、作図をしたり、説明のための矢印を書いたりするのに役立ちます。
図を適切に使えれば、採点基準の「コミュニケーション」で加点につながるでしょう。
逆に、フリーハンドで描かれた雑な図では、減点になりかねません。
試験官の心証を良くしようとする気持ちは、顧客に喜んでもらおうとする日常業務と何ら変わりません。
シャーペンは、0.5mm芯の普通タイプのものと、0.9mm芯か1.3mm芯の太字タイプのものを準備します。
普通タイプのものは、①長時間書き続けても疲れないこと、②芯折れが少なくすばやく書けることの2点から選ぶことを、強くおすすめします。
一般に、グリップの箇所が柔らかく、太めになっているものが、技術士試験には適しています。
太字のシャーペンは、論文のタイトルや小見出しを書くときに便利です。
一次試験や、総合技術監理部門の択一式試験では、マークシートをすばやく塗りつぶすのに役立ちます。
シャーペン選びは、技術士試験のささやかな楽しみの一つです。
ソフトグリップは疲れにくいが、すばやく書くと字が乱れやすいものです。
ハードグリップは、安定した字が書けるものの、筆記試験の600字9枚5400字を書き切るには負担が大きいものです。
軽いシャーペンは疲れにくい利点があって、重たいシャーペンは書き味に安定感があります。
その他、自動芯出し機能でノックの手間を軽減できるシャーペンや、手汗を書いても滑りにくい木の軸のシャーペンなどもあります。
文具にも開発者の技術者魂が注がれているのを実感できます。
2019年06月13日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の皆さん、こんにちは。
技術士2次試験は、手書き試験です。
しかも1日で合計5400字といった膨大な量を書き切る必要があります。
そこで、受験生の皆さんは手書きの練習をしているでしょうか?
最近では、パソコンやスマホを用いて文字を打つ方が
手書きで書くよりも早いという人は多いでしょう。
しかし、手書きの練習は非常に大事です。
パソコンばかり使っていると以下の点で不利となります。
1.漢字が思い出せない
2.自分の文字を書く速度がわからない
3.文字を書く速度を訓練で早くすることができない
4.自分に合う筆記用具がわからない
5.読みやすい文字の書き方、サイズがわからない
1の漢字が思い出せないというのは、スマホになれた皆さんならば同意できるでしょう。
ひらがなばかりの論文では心象が悪くなります。
2の「文字を書く速度を把握する」ことは実はとても大事なことです。
筆記試験では、時間制限があり、かつ決められた文字数の論文を書くことが求められています。
例えば、自分が100字書くのに5分要するとわかっていれば、
1800字書くには90分必要となります。
必須科目は1800字で2時間ですから、
構成や記述する内容、それぞれの配分などを考える時間が30分取れるということがわかるのです。
しかも、文字を書くスピードは、ある程度の練習で早くすることができます。
最初は90分かけていたが、60分で書けるようになるという人は多くいます。
早く書くことができれば、それだけ内容を充実させることができます。
また、多くの文字を書くことで、
自分に合った筆記用具というのを見つけることができるでしょう。
まずは1800字の論文を一気に書く練習をしましょう。
そして、1日で5400字を書くということは、
どんなに大変か、という体験もする必要があるでしょう。
本番を想定することは、合格する為にもとても大切ですよ。
2019年07月04日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験の筆記試験は、記述式のため、当然に、わかりやすい文章を書く必要があります。
そのために、前提となるのは、試験官はそれほど、あなたの業務に詳しくないということです。
なぜなら、あなたは、その業務をほぼ毎日行ってきたのでしょうが、試験官は別の業務ばかりをやってきた人だからです。
例えば、環境保全に係る業務を行ってきた人でも、その対象が、山が中心の人と、川が中心の人と、海が中心の人とでは、詳しい領域がまったく違います。
また、発注者側でデスクワークばかりやっている人と、現場で作業ばかりやっている人とでも違います。
ですから、試験官の立場に立って、わかりやすく書くということが、たいへん重要です。
わかりやすい文章とは、論理的な文章のことです。
論理的な文章とは、筋道がついた文章です。
言い換えると、誰が読んでも、誤解なくわかる文章のことです。
例えば、「警官は血を流しながら逃げる犯人を追いかけた」という文章は、血を流しているのが、警官である場合と、犯人である場合と、2通りに捉えることができます。
これは、誤解が生じやすい文章です。
この場合、「警官は、血を流しながら逃げる犯人を追いかけた」とするか、「警官は血を流しながら、逃げる犯人を追いかけた」とするか、いずれか改訂します。
わかりやすい文章を書こうとするとき、1つだけの意味にとってもらえるように吟味しながら書くことです。
これから、試験日までの10日間は、クセ字を直し、書き急いでも字が乱れないようにして、丁寧な字で、わかりやすい文章を書く訓練をする時期です。
2019年07月06日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
技術士試験は短時間でたくさんの文字を書かなければならない珍しい試験です。今年度からは、必須科目Ⅰの択一式試験が変更になり、600字の原稿用紙3枚の記述式に変わりました。そのため、選択科目Ⅱ、選択科目Ⅲと合わせて、9枚、計5,400文字もの記述が求められます。
技術士試験にはさまざまな記述テクニックが伝えられています。
例えば、シャーペンは、太い軸のもので、グリップ部分が柔らかいものが良いというテクニック。これは、私もぜひおすすめします。当日、試験が終わると、軽く腱鞘炎になるくらいの手指、手首の疲労があるためです。
そのほか、細い軸のシャーペンや、シャカシャカと振ると芯が出るタイプのシャーペンも用意しておくと良いです。これらを持ち帰ることで、ほんのわずかにですが、試験中の気分転換になります。
消しゴムは、新しいものを複数、用意する。これもおすすめです。カドを使って、正確に、すばやく消すために、安い投資と思います。
タイトルと小見出しは、太芯で書き、目立たせる。選択科目Ⅲには図を入れる。これらもおすすめです。採点基準の「技術士に求められる資質能力(コンピテンシー)」に「コミュニケーション」があります。太字や図を上手に使うと、コミュニケーション項目で加点されるためです。
一方、迷信や、都市伝説になったテクニックもあります。集中力を高めるために、耳栓を持って行けというもの。これを信じて、私は、耳栓を試験会場に持っていきましたが、はっきりと「使用不可」と言われました。
また、選択科目Ⅱ-1や選択科目Ⅱ-2にも図を入れろという指導が。入れても構わないし、適切な図であれば加点も狙えますが、時間の制約が、より大きくなるというリスクが高まります。
図には、色鉛筆を使えと指導する参考書もありますが、これもあまり意味がないでしょう。実際、やってみて有効だったという合格者にあったことがありません。
皆さんは、自分に合ったテクニックをみつけて、受験に挑んでください。
2019年09月20日 作成 / 執筆:スチールマニア講師
受験生の多くの方は、会社員の方、もしくは公務員などの職に就いています。
受験生の条件は、ほぼ皆さん同じです。
つまり、忙しいから時間が取れない、勉強する時間が取れない、というのはただの言い訳であるわけです。
このような資格試験では、モチベーションの維持、つまりは自分自身のやる気が非常に重要になるわけです。
少し厳しい言い方になりますが、喝を入れる意味でも書いておこうと思います。
技術士試験は合格率が10%を切る科目もある非常に難しい試験です。
100人受ければ合格者は7,8人です。
そのような資格試験に挑戦する人は、生半可な勉強では合格できないと思ってください。
私自身は、勉強をしても合格しなければ全て無駄だと思っています。
何か他の役に立つなどと甘い考えは捨ててください。
自分の資格試験合格のために、時間もお金も家族も犠牲になっていることを忘れないでください。
自分に関わる方、すべての人がHappyになるためには、
合格するしかありません。
しかも、「なるべく短期間で!」という条件は必須でしょう。
長引けば、お金も多く必要になりますし、
なにより精神的に辛くなるでしょう。
5年間受験し、合格しないまま諦めてしまった人もいます。
技術士を受験する!と決めた人は、
何としても合格する!と強い気持ちをもち、人の2倍、3倍勉強する気でなければ合格できません。
壁にぶつかった際には、こちらのサイトの講師陣に相談したり、添削を依頼すれば、効率的に勉強ができますし、
理解できればモチベーションが下がらずに続けられます。
特に、筆記試験が合格できる見込みがある方、何としても口頭試験に合格しましょう。
甘く考えてはいけません。
試験官は、受験生がどこまで深く考えているかを明確に判断します。
やっつけの口頭試験勉強では何も考えていないことがバレてしまいます。
合格する意思を周りの人に公言するという方法もあります。
逃げずに頑張ってください。
2017年03月01日 作成 / 執筆:kody講師
日本技術士会が公表した平成28年度技術士二次試験筆記試験合格者名簿の合格者番号と平成28年度技術士二次試験合格者数から口頭試験の合格率を計算しました。
【総合技術管理部門を除く部門】
部門 筆記試験合格者数 二次試験合格者数 合格率
◆機械部門
機械設計 82人 62人 75.6%
材料力学 46人 34人 73.9%
機械力学・制御 25人 13人 52.0%
動力エネルギー 20人 18人 90.0%
熱工学 25人 23人 92.0%
流体工学 23人 17人 73.9%
加工・ファクトリー~ 30人 22人 73.3%
交通・物流機械及び~ 32人 24人 75.0%
ロボット 4人 3人 75.0%
情報・精密機器 10人 10人 100.0%
◆船舶・海洋部門
船舶 3人 3人 100.0%
海洋空間利用 2人 2人 100.0%
舶用機器 0人 0人 0.0%
◆航空・宇宙部門
機体システム 11人 8人 72.7%
航行援助施設 4人 3人 75.0%
宇宙環境利用 2人 1人 50.0%
◆電気電子部門
発送配変電 22人 22人 100.0%
電気応用 27人 26人 96.3%
電子応用 36人 35人 97.2%
情報通信 58人 46人 79.3%
電気設備 77人 77人 100.0%
◆化学部門
セラミックス及び~ 7人 7人 100.0%
有機化学製品 7人 7人 100.0%
燃料及び潤滑油 1人 1人 100.0%
高分子製品 12人 11人 91.7%
化学装置及び設備 6人 6人 100.0%
◆繊維部門
紡糸・加工糸の方法~ 3人 3人 100.0%
紡績及び製布 1人 1人 100.0%
繊維加工 7人 7人 100.0%
繊維二次製品の製造~ 4人 4人 100.0%
◆金属部門
鉄鋼生産システム 2人 2人 100.0%
非鉄生産システム 0人 0人 0.0%
金属材料 10人 10人 100.0%
表面技術 10人 10人 100.0%
金属加工 14人 14人 100.0%
◆資源工学部門
固体資源の開発及び~ 1人 1人 100.0%
流体資源の開発及び~ 1人 1人 100.0%
資源循環及び環境 2人 2人 100.0%
◆建設部門
土質及び基礎 164人 146人 89.0%
鋼構造及びコンク~ 324人 292人 90.1%
都市及び地方計画 157人 145人 92.4%
河川、砂防及び~ 197人 190人 96.4%
港湾及び空港 57人 57人 100.0%
電力土木 27人 23人 85.2%
道路 458人 427人 93.2%
鉄道 71人 63人 88.7%
トンネル 88人 81人 92.0%
施工計画、施工設備~ 283人 264人 93.3%
建設環境 118人 98人 83.1%
◆上下水道部門
上下水道及び工業用~ 81人 63人 77.8%
下水道 139人 127人 91.4%
水道環境 3人 3人 100.0%
◆衛生工学部門
大気管理 3人 3人 100.0%
水質管理 13人 13人 100.0%
廃棄物管理 17人 17人 100.0%
空気調和 25人 22人 88.0%
建築環境 13人 11人 84.6%
◆農業部門
畜産 2人 2人 100.0%
農芸化学 8人 8人 100.0%
農業土木 73人 73人 100.0%
農業及び蚕糸 12人 10人 83.3%
農村地域計画 15人 14人 93.3%
農村環境 8人 8人 100.0%
植物保護 15人 10人 66.7%
◆森林部門
林業 23人 22人 95.7%
森林土木 56人 54人 96.4%
林産 14人 14人 100.0%
森林環境 16人 16人 100.0%
◆水産部門
漁業及び増養殖 1人 1人 100.0%
水産加工 2人 1人 50.0%
水産土木 15人 14人 93.3%
水産水域環境 9人 8人 88.9%
◆経営工学部門
生産マネジメント 34人 29人 85.3%
サービスマネジメント 17人 17人 100.0%
ロジスティクス 4人 4人 100.0%
数理・情報 3人 3人 100.0%
金融工学 3人 3人 100.0%
◆情報工学部門
コンピュータ工学 11人 11人 100.0%
ソフトウェア工学 16人 15人 93.8%
情報システム~ 24人 20人 83.3%
情報ネットワーク 19人 18人 94.7%
◆応用理学部門
物理及び化学 10人 8人 80.0%
地球物理及び地球化学 17人 17人 100.0%
地質 68人 49人 72.1%
◆生物工学部門
細胞遺伝子工学 7人 6人 85.7%
生物化学工学 14人 14人 100.0%
生物環境工学 5人 4人 80.0%
◆環境部門
環境保全計画 30人 28人 93.3%
環境測定 26人 23人 88.5%
自然環境保全 25人 23人 92.0%
環境影響評価 18人 18人 100.0%
◆原子力・放射線部門
原子炉の設計~ 10人 10人 100.0%
原子炉の運転~ 6人 6人 100.0%
核燃料サイクルの技術 3人 3人 100.0%
放射線利用 2人 2人 100.0%
放射線防護 8人 8人 100.0%
【総合技術管理部門】
部門 筆記試験合格者数 二次試験合格者数 合格率
◆機械
機械設計 3人 3人 100.0%
材料力学 1人 1人 100.0%
機械力学・制御 1人 1人 100.0%
動力エネルギー 4人 3人 75.0%
熱工学 2人 2人 100.0%
流体工学 3人 3人 100.0%
加工・ファクトリー~ 2人 1人 50.0%
交通・物流機械及び~ 2人 2人 100.0%
ロボット 0人 0人 0.0%
情報・精密機器 0人 0人 0.0%
◆船舶・海洋
船舶 0人 0人 0.0%
海洋空間利用 0人 0人 0.0%
舶用機器 0人 0人 0.0%
◆航空・宇宙
機体システム 0人 0人 0.0%
航行援助施設 0人 0人 0.0%
宇宙環境利用 0人 0人 0.0%
◆電気電子
発送配変電 8人 6人 75.0%
電気応用 2人 2人 100.0%
電子応用 3人 0人 0.0%
情報通信 10人 10人 100.0%
電気設備 9人 8人 88.9%
◆化学
セラミックス及び~ 0人 0人 0.0%
有機化学製品 0人 0人 0.0%
燃料及び潤滑油 0人 0人 0.0%
高分子製品 3人 3人 100.0%
化学装置及び設備 0人 0人 0.0%
◆繊維
紡糸・加工糸の方法~ 0人 0人 0.0%
紡績及び製布 0人 0人 0.0%
繊維加工 0人 0人 0.0%
繊維二次製品の製造~ 0人 0人 0.0%
◆金属
鉄鋼生産システム 0人 0人 0.0%
非鉄生産システム 0人 0人 0.0%
金属材料 1人 1人 100.0%
表面技術 4人 4人 100.0%
金属加工 1人 1人 100.0%
◆資源工学
固体資源の開発及び~ 0人 0人 0.0%
流体資源の開発及び~ 0人 0人 0.0%
資源循環及び環境 0人 0人 0.0%
◆建設
土質及び基礎 27人 24人 88.9%
鋼構造及びコンク~ 47人 43人 91.5%
都市及び地方計画 25人 24人 96.0%
河川、砂防及び~ 53人 49人 92.5%
港湾及び空港 6人 6人 100.0%
電力土木 3人 3人 100.0%
道路 72人 68人 94.4%
鉄道 13人 12人 92.3%
トンネル 14人 14人 100.0%
施工計画、施工設備~ 47人 42人 89.4%
建設環境 16人 15人 93.8%
◆上下水道
上下水道及び工業用~ 18人 16人 88.9%
下水道 21人 20人 95.2%
水道環境 0人 0人 0.0%
◆衛生工学
大気管理 1人 1人 100.0%
水質管理 3人 3人 100.0%
廃棄物管理 8人 8人 100.0%
空気調和 4人 4人 100.0%
建築環境 4人 3人 75.0%
◆農業
畜産 0人 0人 0.0%
農芸化学 2人 2人 100.0%
農業土木 10人 9人 90.0%
農業及び蚕糸 2人 2人 100.0%
農村地域計画 1人 1人 100.0%
農村環境 2人 2人 100.0%
植物保護 0人 0人 0.0%
◆森林
林業 1人 1人 100.0%
森林土木 2人 2人 100.0%
林産 1人 1人 100.0%
森林環境 0人 0人 0.0%
◆水産
漁業及び増養殖 0人 0人 0.0%
水産加工 1人 1人 100.0%
水産土木 4人 4人 100.0%
水産水域環境 0人 0人 0.0%
◆経営工学
生産マネジメント 7人 6人 85.7%
サービスマネジメント 3人 3人 100.0%
ロジスティクス 0人 0人 0.0%
数理・情報 0人 0人 0.0%
金融工学 0人 0人 0.0%
◆情報工学
コンピュータ工学 1人 1人 100.0%
ソフトウェア工学 3人 3人 100.0%
情報システム~ 7人 7人 100.0%
情報ネットワーク 2人 2人 100.0%
◆応用理学
物理及び化学 0人 0人 0.0%
地球物理及び地球化学 2人 2人 100.0%
地質 10人 9人 90.0%
◆生物工学
細胞遺伝子工学 2人 1人 50.0%
生物化学工学 1人 1人 100.0%
生物環境工学 0人 0人 0.0%
◆環境
環境保全計画 2人 2人 100.0%
環境測定 1人 1人 100.0%
自然環境保全 1人 1人 100.0%
環境影響評価 1人 1人 100.0%
◆原子力・放射線
原子炉の設計~ 0人 0人 0.0%
原子炉の運転~ 1人 1人 100.0%
核燃料サイクルの技術 0人 0人 0.0%
放射線利用 1人 1人 100.0%
放射線防護 1人 0人 0.0%
平成27年度口頭試験合格率:https://kody-pe.jimdo.com/技術士受験生へ/技術士試験情報/平成27年度口頭試験合格率/
平成26年度口頭試験合格率:https://kody-pe.jimdo.com/技術士受験生へ/技術士試験情報/平成26年度口頭試験合格率/
2017年10月10日 作成 / 執筆:Lucky Ocean講師
二次試験(筆記試験)の合格発表は10月31日の早朝です。合格が確定しないとなかなか試験勉強を始められないという方も多いのではないでしょうか?でも、11月はイベントも多く、口頭試験も12月の上旬だったりすると、10月31日まで何もしてないと、口頭試験までバタバタになってしまう可能性があります。
このため、そもそも口頭試験の合格基準や時間構成、どんなことが聞かれるのかを述べます。皆様の受験分野に合わせて、こう言った想定質問を100個ほど考えてみてください。10月中にこのようなQ出しをまずしましょう。
そして、10月31日の合格を確認したら、一気に想定した質問に対する回答案を実際に作成し、スマホ等に録音して、繰り返し再生して聞いてみましょう。何度も聞いていると、自分の回答の至らなさや、流れの悪さが気になると思います。気になるところを直して、再度録音して、再生する。そんなことを繰り返すことで口頭試験で何を聞かれても大丈夫な自信がついてきます。
以下を参考にして、あなたなりの想定質問を是非作成してください。
1. 口頭試験の合格基準
次の3つの評価項目すべてが60点以上である事。
・経歴及び応用能力
・技術者倫理
・技術士制度の認識その他
2. 口頭試験での想定タイムマネジメント(全体で20分)
1) 業務詳細に関する確認が5分(もしくは3分)
2) 経歴に関する確認が2分
3) 技術士倫理が2分
4) 受験動機・取得後の抱負が1分程度
5) CPDに関する確認が1分
6) 技術士法に関する確認が1分程度
7) 問題IIIに関する確認が1分
8) 過去の失敗例に関する確認が1分程度
9) その他
3. 想定される質問
1) 業務詳細関連
・業務詳細を5分(もしくは3分)で説明してください。(重要!)
・どこが生産管理にふさわしいと感じたのですか?
・具体的にはどのように需給調整をしたのですか?
・技術士らしい工夫はどこですか?
2) 業務経歴関連
・自分の略歴を3分(もしくは2分)で説明してください。(重要!)
・その中で経営工学の技術士にふさわしい経験について述べてください。
・経営工学の技術士としてふさわしいと考える点を説明してください。
・品質劣化をどのように未然防止しましたか?
・現在はどのような業務をしているのですか?
・略歴を生産管理の技術をいかに高めてきたかという観点から説明しなさい。
3) 技術士倫理関連
・公益確保の責務に違反しそうな事例はありましたか?(重要!)
・現在の仕事と技術者倫理との関わりはどのように考えているか?
・最近の事例で、信用失墜した事例を取り上げ、あなたの考えを示しなさい。
・信用失墜行為はあなたの周りでありましたか?
・公益の確保をあなたは意識していますか?
・倫理違反の具体的な事例があれば教えてください。
・利益相反の事例はありますか?
4) 受験動機・取得後の抱負が1分程度
・技術士試験を受験した動機を教えてください。(重要!)
・どのような技術士を目指したいのですか?
・解決したい社会的課題とはどういうものですか?
・技術士としてどのような活動を進めていきますか?
・職場には技術士はいますか?
・周囲の技術を見てどのように感じますか?
・技術士のことはいつ知りましたか?
・技術士としてどのように活用していますか?
・技術士とはどのような人を指しますか?
・技術士としての方法を聞かせてください。
・合格したらこの資格をどのように活用しますか。
5) CPDに関する確認が1分
・CPDについて説明してください。(重要!)
・CPDを実践していますか?
・参加している学会はありますか?
・昨年のCPDは何時間でしたか?
・APECの相互認定制度について説明してください。
・APECとIEAの違いについて説明してください。
6) 技術士法に関する確認が1分程度
・技術士法の3義務2責務について説明してください。(重要!)
→ 信秘名公資(しんぴめいこうし)と覚える方法もある。
・技術士の3義務2責務で最も重要なものを2つあげてください。
・どのようにそれを実践しているかを説明してください。
・技術士法にある義務違反の罰則にはどのようなものがありますか?
・技術士法第36条に定める名称使用の停止期間は何年ですか?
・秘密保持は誰に対してですか?例外はありますか?
・技術士法にある義務違反の罰則を説明してください。
・公益に反する行為を強制されたらどうしますか?
7) 問題IIIに関する確認が1分
・筆記試験答案で何か補足したいことはありますか?(重要!)
・あなたは実際の業務で設問のような活動を実践していますか?
8) 過去の失敗例に関する確認が1分程度
・最近の失敗例を取り上げて説明してください。(重要!)
9) その他(知識問題)
・最近、技術士として気になる出来事はありますか?
・人材育成の観点で注意していることを説明してください。
4. 試験官からの反応例
1) 肯定的反応
・なるほど。
・そういう意味ですか。
・分かりました。
2) 否定的反応
・え〜、そうかなあ。
・意味がわからない。
・どういう意味ですか?
・わかっているの?
3) キラークエスチョン
・その提案の欠点はなんですか?
・それはあなたの功績ですか?
・どこが技術士としてふさわしいの?
・何か補足はありますか?(特に筆記試験がB判定の場合)
以上
2017年02月14日 作成 / 執筆:技術サムライ講師
建設部門、農業部門、環境部門といった官庁がクライアントになる部門は二次試験(筆記)の問題をある程度予想できます。
建設部門は国土交通省の、農業部門は農林水産省の、環境省の環境部門の調達情報を、各省庁のホームページでチェックします。
発注される業務の多くは、国の優先順位が高い業務です。
発注の担当者と、作問の担当者は、同じような業務に携わり、同じような立場で、同じような案件を重要と考えている可能性が高いでしょう。
そのように考えると、二次試験(筆記)で出題される問題は、調達情報のなかの仕様書に類似していると言えます。
この仕様書には、業務の背景が書かれています。
そして、現時点で何が悩み事かが書かれています。
そして、何をすべきかといった課題が書かれています。
その課題を成し遂げるための「問題点」が書かれている場合もあります。
この「問題点」は書かれておらず、それを絞り込むところから業務になっている場合があります。
課題・問題点が示され、対応策を示すことが業務の場合もあります。
もちろん、見出した対応策を実行することが求められている場合もあります。
近年では、想定される結果に加えて、生じうるリスクとその低減策まで提案させる仕様もあります。
いずれにせよ、
「現状分析」
「課題設定」
「問題点の絞り込み」
「対応策立案と選択」
「実行」
「期待される効果と想定されるリスク」
といった観点から仕様書の眺めてみるとよいでしょう。
きっと、仕様書と技術士試験問題の傾向の類似に気づくと思います。
2017年02月26日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士を取得しても、何のメリットもないと考えている方も実は多いのではと思います。
建設部門や設計コンサル会社以外の人にとっての技術士資格は、名称独占とはいえ、名誉資格という側面が強いことは否定できません。
メリットが実感できるものとして、他の資格の試験免除も実際に「技術士があってよかった」と思えるものではないでしょうか?
そんな技術士資格取得後に免除となる資格についてです。
・ダム水路主任技術者
電力会社等ダム設備のある会社に勤務する方にとっては、ダムの保全に関する資格として知られています。
この資格は実務経験等による申請のみの取得になるのですが、技術士(建設部門)の取得者の申請許可は明記されています。
・弁理士
難関資格でもある弁理士試験ですが、技術士資格により弁理士科目の一部試験免除が規定としてあります。
・中小企業診断士
技術士の情報工学部門に限り、1次試験の「経営情報システム」が科目免除となります。
・気象予報士
技術士の応用理学部門に登録し、実務経験を3年以上積むことで学科試験が免除となります。
・電気工事施工管理技士
技術士の電気・電子部門、建設部門に登録することで、学科試験が免除となります。
他にも様々な規定により、資格の試験免除または一部免除がされます。
技術士資格はそれだけでも価値のある資格であることは言うまでもありませんが、他の資格への波及効果も十分期待できます。
それは、技術士がそれだけ高度な資格であるということを認められていると言い換えることができます。
2017年03月03日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
技術士の二次試験対策は順序に進んでいますか?やる気がでない日でも簡単にモチベーションがグングンとあがる方法があるんです。
技術士試験に挑戦しているほとんどの人は会社員と並行して受験勉強を行っているでしょう。技術士試験を受けるキッカケは会社から資格を取るように促されていたり、自主的に資格を取ろうと努力していたりすると思います。学習をはじめた理由は様々あったとしても「何としてでも技術士二次試験に合格しよう!」とやる気に満ちてスタートを切ったことには変わりないはずです。そんなやる気に満ちたスタートをしていたとしても、疲れがたまって学習が順調に進まない日もあるでしょう。
やる気がでない日は誰にでもあることです。大切なことはやる気がでないときにどのように勉強を進めるかという視点です。
そこで、試してみて欲しいのが、簡単にできるやる気アップの方法です。よく「やる気スイッチ」という表現がありますね。「勉強頑張りたいけどやる気スイッチが入らないんだよなぁ」と落ち込んでいる人もいると思います。ですが、意外な方法でモチベーションをアップすることができるんです。
クレペリンという心理学者がいます。彼は人間の脳に「作業興奮」という現象があることを発見しました。作業興奮の仕組みについて知っておくと、やる気があがらない日でも勉強を着実に進めることができます。作業興奮とはモチベーションが維持できていない状態であっても、作業に着手してしまえば後からやる気がでてくるという現象のことをいいます。
たとえば、仕事終わりに勉強をなかなかはじめられなかったとしても、暗記など軽めの作業をつづけているとモチベーションがあがってくるということです。技術士試験の対策は長期間に及ぶものですから、気分が乗らない日も当然あります。そんなときはちょっとした暗記など軽めの勉強からはじめてみてください。
じわじわとやる気がでてきますから、作業興奮を上手に活用しましょう。
2017年03月22日 作成 / 執筆:【ニュース担当】eastwest665講師
技術士の倫理網領について前回からの続きです。
技術士は、将来にわたる環境負担を極力少なくした開発を行う努力をするよう心掛ける必要があります。
条文:技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたる社会の持続可能性の確保に努める。
工業的な開発を行う場合、様々な資源を必要とします。
例として、プラスチックを使用する場合は石油系資源を必要とします。技術士の開発した製品が広く普及すれば、それだけ製品を生産するための資源を必要とします。
しかし、石油などの自然資源は限りある資源です。
それらの開発に関して、使い捨てなど資源を枯渇させるような生産サイクルでは将来にわたる社会の発展は難しくなります。
技術士は、技術開発によってこうした資源の有効利用などを通して、持続可能な社会を目指すよう心掛けることが義務付けられています。
しかし、これはどうすれば環境負荷がかかるのかなど検証に長い年月がかかる場合があります。
二酸化炭素排出量などは目に見えるものではなく、指標も気候変動などの世界規模での検証が必要なものが多く、非常にわかりづらい場合が多いというのが現状です。
こうしたことから、条文も「社会の持続可能性の確保に努める」という表現にとどめております。
現時点で最も環境負荷の少ない生産方法やリサイクルシステムの確立を行い、将来的な負担を減らすよう努力する必要があります。
将来を予想するということは現時点で考えうる可能なものを積極的に取り入れるということになります。
技術士として将来を考え抜いた仕事が、将来の人たちから感謝されることになるかもしれません。
2017年04月10日 作成 / 執筆:【ニュース担当】関口雄太講師
そんなときは失敗を分析することをはじめてみましょう。問題を解くことに失敗したときは大きな問題を未然に防ぐチャンスでもあります。なぜなら、失敗と脳の使い方には密接な関係があるからです。とくに繰り返し同じ失敗をしてしまう問題について注目してみましょう。
脳には無意識に行動をとる習慣があります。たとえば、二次試験対策のために口頭で質問に答える練習をしていたとしましょう。答え合わせをしたとき、いつも失敗してしまう問題があるはずです。失敗してしまう問題の傾向に「論理的な理由付けが欠けている」ということがあったとします。その場合、あなたの脳は「質問に対して論理的な理由付けをして解答すること」が苦手だということになります。
行動経済学の研究を行っているダニエル・カーネマンという教授がいます。彼の著作『ファスト・アンド・スロー』のなかでシステムAとシステムBという概念が説明されています。この研究では人間がシステムAが「無意識的な行動」とされ、システムBが「意識的な行動」とされています。そして、生活のなかではほとんどシステムA(つまり無意識的な行動)が行われており、システムB(意識的な行動)は脳を使おうとしないと行われないとされています。
「行動経済学」と聞くと「経済の話なんて技術士になる自分には関係ない」と思ってしまうかもしれません。ですが、その考え方はとても損をしています。なぜなら、行動経済学は人が行動をとる心理的な要因を研究している学問だからです。技術士試験の勉強でいそがしいなかで、わざわざ本を読む必要はありません。効率的に学習をすすめるために、ここで紹介した「システムA」と「システムB」の違いを理解だけしておきましょう。少し意識するだけでも、脳を日常的に使えるようになって、学習効率もよくなっていきますよ。